JP2004182990A - 高イソプレンのブチルゴム製造方法 - Google Patents

高イソプレンのブチルゴム製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高マルチオレフィン含有量および高分子量Mwを有するポリマー。
【解決手段】 少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法であって、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法に関し、該方法は、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる。
該ポリマーは、好ましくは2.5モル%を超えるマルチオレフィン含有量および240kg/モルを超える分子量Mwを有する。
ブチルゴムは、コモノマーとしてイソオレフィン、および1種またはそれ以上の、好ましくは共役のマルチオレフィンのコポリマーであると理解される。市販ブチルゴムは、大部分のイソオレフィンおよび少量の2.5質量%以下の共役マルチオレフィンを含む。好ましいイソオレフィンはイソブチレンである。しかしながら本発明は、任意に追加の共重合性コモノマーを含むポリマーも包含する。
ブチルゴムまたはブチルポリマーは、一般に、ビヒクルとして塩化メチルおよび重合開始剤としてフリーデル-クラフツ触媒を使用するスラリー法で製造される。塩化メチルは、AlCl3(比較的安価なフリーデル-クラフツ触媒)を、イソブチレンおよびイソプレンコモノマーのように、その中に溶解するという利点を提供する。さらにブチルゴムポリマーは、塩化メチルに不溶性であり、微粒子として溶液から析出する。重合は、一般に約−90℃〜−100℃の温度で行われる。米国特許第2,356,128号および Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry、第A23巻、1993年、第288〜295頁を参照されたい。低い重合温度が、ゴム用途のために充分に高い分子量を達成するために要求される。
反応温度を上昇させること、または供給モノマー中のイソプレン量を上昇させることは、不良な生成物の性質、特に低い分子量が生ずる。しかしながら高不飽和度が、他の高不飽和ジエンゴム(BR、NRまたはSBR)とのより有効な架橋のために望ましい。
ジエンコモノマーの分子量低減の影響を、基本的に、いっそう低い反応温度により埋め合わせることができる。しかしながらこの場合、ゲル化を生ずる二次反応がより大きな程度で生じ、このプロセスはより費用がかかる。約−120℃の反応温度でのゲル化およびそれを削減するための可能な選択肢は記載されている(W.A. Thaler、D.J. Buckley Sr.、Meeting of the Rubber Division, ACS, クリーブランド, オハイオ, 1975年5月6日〜9日、Rubber Chemistry & Technology 49, 第960〜966頁(1976年)中で公表、を参照されたい)。この目的のために必要な補助溶媒、例えばCS2は、取扱いが困難であるだけでなく、比較的高い濃度でも使用しなければならない。
米国特許第2,568,656号は、イソブテンおよび1-ビニル-シクロ-3-ヘキサンのコポリマーを開示する。該文献は、水およびマルチオレフィンについて記載がない。
さらに、ゴム用途のために充分に高い分子量の生成物を約−40℃の温度で生じさせるために、前処理されたバナジウムテトラクリロリド(欧州特許出願公開第1 818 476号)、ニトロ化合物およびバナジウム(欧州特許出願公開第1 122 267号)またはジルコニウム化合物(国際公開第02/18460号パンフレット)の組合せなどを使用して、イソブテンと様々なコモノマーとのゲルフリー共重合を行うことも知られている。
本発明は、バナジウム-、ジルコニウム-および/またはハフニウム化合物の不存在下で行われる。
ハロゲン化ブチルゴムは、該技術において周知であり、優れた性質、例えばオイルおよびオゾンに対する耐性および空気に対する向上した不透過性を有する。市販ハロブチルゴムは、イソブチレンおよび約2.5質量%までのイソプレンのハロゲン化コポリマーである。
米国特許第2,568,656号 欧州特許出願公開第1 818 476号 欧州特許出願公開第1 122 267号 国際公開第02/18460号パンフレット W.A. Thaler、D.J. Bruckley Sr.、Meeting of the Rubber Division, ACS, クリーブランド, オハイオ, 1975年5月6〜9日、Rubber Chemistry & Technology 49, 第960〜966頁(1976年)
本発明の取り組む課題は、高マルチオレフィン含有量および高分子量Mwを有するポリマーを提供することである。
上記課題は、本発明の方法により達成される。
1つの側面において本発明は、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法を提供し、該方法は、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる。
別の側面において本発明は、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有し、2.5モル%を超えるマルチオレフィン含有量を有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法を提供し、該方法は、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる。
さらに別の側面において本発明は、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有し、240kg/モルを超える分子量Mwを有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法を提供し、該方法は、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる。
さらに別の側面において本発明は、少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有し、2.5モル%を超えるマルチオレフィン含有量および240kg/モルを超える分子量Mwを有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法を提供し、該方法は、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる。
さらに別の側面において本発明は、イソブテン、イソプレンおよび任意にさらなるモノマーから誘導される反復単位を有し、2.5モル%を超えるマルチオレフィン含有量および240kg/モルを超える分子量Mwを有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法を提供し、該方法は、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる。
発明を実施するための形態
本発明は、特別なイソオレフィンに限定されない。しかしながら4〜16個の範囲の炭素原子、特に4〜7個の炭素原子を有するイソオレフィン、例えばイソブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、4-メチル-1-ペンテンおよびこれらの混合物が好ましい。最も好ましいものは、イソブテンである。
本発明は、特別なマルチオレフィンに限定されない。イソオレフィンと共重合性である当業者に既知のあらゆるマルチオレフィンを、使用することができる。しかしながら4〜14個の範囲の炭素原子を有するマルチオレフィン、例えばイソプレン、ブタジエン、2-メチルブタジエン、2,4-ジメチルブタジエン、ピペリリン(piperyline)、3-メチル-1,3-ペンタジエン、2,4-ヘキサジエン、2-ネオペンチルブタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、2,5-ジメチル-2,4-ヘキサジエン、2-メチル-1,4-ペンタジエン、2-メチル-1,6-ヘプタジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、1-ビニル-1,6-シクロヘキサジエンおよびこれらの混合物、特に共役ジエンを、好ましくは使用する。イソプレンおよび/またはβ-ピネンを、特に好ましくは使用する。
任意モノマーとして、イソオレフィンおよび/またはジエンと共重合性である当業者に既知のあらゆるモノマーを、使用することができる。α-メチルスチレン、α-メチルスチレン、クロロスチレン、シクロペンタジエンおよびメチルシクロペンタジエンを、好ましくは使用する。
マルチオレフィン含有量は、好ましくは2.5モル%より超え、より好ましくは3.5モル%を超え、さらに好ましくは5モル%を超え、なお好ましくは7モル%を超える。
好ましくはモノマー混合物は、80〜99質量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーおよび1.0〜20質量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー(β-ピネンを含む。)を含む。より好ましくはモノマー混合物は、85〜99質量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーおよび1.0〜15質量%の範囲のマルチオレフィンモノマーまたはβ-ピネンを含む。最も好ましくはモノマー混合物は、95〜99質量%の範囲の少なくとも1種のイソオレフィンモノマーおよび1.0〜5.0質量%の範囲の少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー(β-ピネンを含む。)を含む。
分子量Mwは、好ましくは240kg/モルを超え、より好ましくは300kg/モルを超え、さらに好ましくは350kg/モルを超え、なお好ましくは400kg/モルを超える。
ゲル含有量は、好ましくは1.2質量%未満、より好ましくは1質量%未満、さらに好ましくは0.8質量%未満、なお好ましくは0.7質量%未満である。
重合を、少なくとも1種のニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で行う。AlCl3対水の質量比は、好ましくは30:1〜50:1の間、より好ましくは50:1〜100:1の間、さらに好ましくは100:1〜150:1の間である。AlCl3誘導可能な触媒系から、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムクロリド、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素またはメチルアルモキサン(alumoxane)を導入することが有利であり得る。
本発明の方法で使用する有機ニトロ化合物は、周知であり、一般に入手できる。本発明により好ましく使用するニトロ化合物は、同時係属の独国特許出願第100 42 118.0号(DE 100 42 118.0)(これを参照することにより、この手順を考慮する管轄(jurisdictions)の目的のために、本明細書に組込む。)に開示されており、一般式(I):
R-NO2 (I)
〔式中、Rは、H、C1〜C18アルキル、C3〜C18シクロアルキルまたはC6〜C24シクロアリールの群から選ばれる。〕
により定義される。
1〜C18アルキルは、1〜18個のC原子を有する当業者に既知のあらゆる直鎖または分枝アルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、およびそれ自身置換されていても良いさらなる同族列、例えばベンジルを意味する。これに関して考慮することができる置換基は、特にアルキルまたはアルコキシおよびシクロアルキルまたはアリール、例えばベンゾイル、トリメチルフェニル、エチルフェニルである。メチル、エチルおよびベンジルが好ましい。
6〜C24アリールは、6〜24個のC原子を有する当業者に既知のあらゆる単環式または多環式アリール基、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントラセニルおよびフルオレニルを意味し、これらは、それ自身置換されていても良い。これに関して特に考慮することができる置換基は、アルキルまたはアルコキシおよびシクロアルキルまたはアリール、例えばトルイルおよびメチルフルオレニルである。フェニルが好ましい。
3〜C18シクロアルキルは、3〜18個のC原子を有するあらゆる単環式または多環式シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、およびそれ自身置換されていても良いさらなる同族列を意味する。これに関して特に考慮することができる置換基は、アルキルまたはアルコキシおよびシクロアルキルまたはアリール、例えばベンゾイル、トリメチルフェニル、エチルフェニルである。シクロヘキシルおよびシクロペンチルが好ましい。
好ましくは重合を、適当な溶媒、例えばクロロアルカン中において、有機ニトロ化合物を、直接に、およびAlCl3-付加物としてではなく、モノマー混合物に添加するような方法で行う。
反応媒体中の有機ニトロ化合物の濃度は、好ましくは1〜15000ppmの範囲、より好ましくは5〜500ppmの範囲である。ニトロ化合物対アルミニウムの質量比は、好ましくは1:1〜1:50の範囲、最も好ましくは1:3〜1:25の範囲である。
モノマーを、一般にカチオン的に、好ましくは−120℃〜+120℃の範囲、より好ましくは−100℃〜−20℃の範囲の温度および0.1〜4barの範囲の圧力で重合させる。
ブチル重合のために当業者に既知の不活性溶媒または希釈剤を、溶媒または希釈剤(反応媒体)として考慮することができる。これらは、アルカン、クロロアルカン、シクロアルカンまたは芳香族化合物を含み、これらは、しばしばハロゲンにより単置換または多置換されている。ヘキサン/クロロアルカン混合物、塩化メチル、ジクロロメタンまたはこれらの混合物を、特に挙げることができる。クロロアルカンを、好ましくは本発明の方法に使用する。
重合を、連続的および不連続的の両方で行うことができる。連続操作の場合において方法を、好ましくは以下の3つの供給流:
I)溶媒/希釈剤+イソオレフィン(好ましくはイソブテン)
II)マルチオレフィン(好ましくはジエン、イソプレン)+有機ニトロ化合物
III)触媒
を用いて行う。
不連続操作の場合において方法を、例えば以下のように行うことができる:
反応温度に事前冷却した反応器に、溶媒または希釈剤、モノマーおよびニトロ化合物を装填する。次いでAlCl3を、希釈溶液の形態で、重合熱が問題無く放散されることができるような方法でポンプ注入する。反応経過を熱放出により監視し得る。
全ての操作は保護ガス下で行われる。重合が完了した後、反応を、フェノール系酸化防止剤、例えばエタノール中に溶解した2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)で停止させる。
本発明の方法を使用して、高い二重結合含有量および同時に低いゲル含有量を有する新しい高分子量イソオレフィンコポリマーを製造することができる。二重結合含有量は、プロトン共鳴分光法により測定される。
本発明の方法は、2.5モル%を超えるコモノマー含有量、240kg/モルを超える分子量Mwおよび1.2質量%未満のゲル含有量を有するイソオレフィンコポリマーを提供する。
これらのコポリマーは、ハロブチルポリマーを製造するためのハロゲン化法のための出発物質とすることができる。
本発明の提供するコポリマーは、あらゆる種類の成形品、特にタイヤ構成要素、および工業用ゴム製品、例えば栓、減衰要素、プロフィル、フィルム、コーティングを製造するために申し分無く適している。該ポリマーは、この目的のために、純粋形態で、または他のゴム、例えばNR、BR、HNBR、NBR、SBR、EPDMまたはフルオロゴムとの混合物として使用される。これらのコンパウンドの製造は当業者に知られている。ほとんどの場合にカーボンブラックがフィラーとして添加され、硫黄ベース硬化系が使用される。配合および加硫のために、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第4巻、S.66以降(配合)および第17巻、S.666以降(加硫)が参照される。
コンパウンドの加硫は、通常100〜200℃、好ましくは130〜180℃の範囲の温度(所望により10〜200barの範囲の圧力下)で行われる。
以下の実施例を、本発明を説明するために提供する。
実験の詳細
GPC分析を、Polymer Laboratories 社からの4つの30cm長さのカラムの組合せ(PL-Mixed A)により行った。カラムの内径は0.75cmであった。注入容量は100μlであった。THFでの溶出を0.8ml/分で行った。検出を、UV検出器(260nm)および屈折計を用いて行った。
イソブテン(Praxair)を、酸化アルミニウム上のナトリウム(Na含有量10%)を充填したカラムを通してパージすることにより精製した。
イソプレンを、乾燥酸化アルミニウムを充填したカラムを通してパージして精製し、水素化カルシウム上での窒素下で蒸留した。水分は<10ppmであった。
塩化メチルを、活性カーボンブラックを充填したカラムおよび Sicapent を充填した別のカラムを通してパージすることにより精製した。
ニトロメタン(Fa. Aldrich、96%)を、五酸化リン上で2時間攪拌し、この攪拌中に窒素を混合物中にパージした。次いで該ニトロメタンを、減圧(約20mbar)で蒸留した。
実施例1〜5
以下の実験は、IIRのAlCl3開始重合におけるCH3NO2の使用を説明する。表1に記載する全ての重合について、記載した量のイソブチレン、イソプレンおよびCH3NO2を、−95℃に冷却したCH3Cl 180mlに添加した。反応混合物が熱平衡に達した後に、対応量のAlCl3(CH3Cl溶液として導入、CH3Cl 200ml中に溶解したAlCl3 300mg)を、事前冷却したガラスピペットを使用して添加した。反応を、触媒添加前の平衡温度に達するために必要な長さの時間で進行させた。
Figure 2004182990
図1は、CH3NO2添加に対するMwの依存性を示す。
図1から分かるように、高IPのIIR重合におけるニトロメタンの組込みは、最終エラストマーの分子量に対して明白に正の効果を有する。
しかしながら、より多くのニトロメタンを重合混合物に導入するにつれ、転化率が減少する。
比較のために、以前に研究されている触媒系を表1に記載されているようなモノマー混合物に導入した一連の重合を行った。特にAlCl3、ZrCl3/CH3NO2およびZrCl3/CH3C(O)Clを試験した。
実施例6(比較例)
AlCl3を使用した重合実験のために、イソブテン20mlおよびイソプレン3mlを、MeCl 180ml中に溶解させた。次いでこの溶液を−95℃に冷却し、その時点でAlCl3 35mg(CH3Cl溶液として導入、CH3Cl 200ml中に溶解したAlCl3 300mg、−30℃で完全に溶解するための時間は5分であった。)を、事前冷却したガラスピペットを使用して添加した。反応を、触媒添加前の平衡温度に達するために必要な長さの時間で進行させた。結果を図2に示す。
実施例7(比較例)
ZrCl4/CH3NO2を使用した重合実験のために、イソブテン20mlおよびイソプレン3mlを、MeCl 180ml中に溶解させた。次いでこの溶液を−95℃に冷却し、その時点でZrCl4/CH3NO2触媒溶液45ml(MeCl 91ml中ZrCl4/CH3NO2プレミックス5ml;ZrCl4/CH3NO2プレミックスはCH2Cl2 500ml中に溶解したZrCl4 13.6gおよびCH3NO2 47.25gからなる。プレミックスが−30℃で完全に溶解するための時間は約45分であった。)を、事前冷却したガラスピペットを使用して添加した。反応を、触媒添加前の平衡温度に達するために必要な長さの時間で進行させた。結果を図2に示す。
実施例8(比較例)
ZrCl4/CH3C(O)Clを使用した重合実験のために、イソブテン20mlおよびイソプレン3mlを、MeCl 180ml中に溶解させた。次いでこの溶液を−95℃に冷却し、その時点でZrCl4/CH3C(O)Cl触媒溶液35ml(MeCl 100ml中に溶解したZrCl4 0.134gおよびCH3C(O)Cl0.057ml)を、事前冷却したガラスピペットを使用して添加した。反応を、触媒添加前の平衡温度に達するために必要な長さの時間で進行させた。結果を図2に示す。
図2は、新規Al3Cl3/CH3NO2系と他の触媒系とを比較する。
Al3Cl3/CH3NO2系は、高IPのIIR製造において、以前に記載されているZrCl4/CH3NO2系と同様に有効であることが見出された。重要なことに、この系は、よりコスト効率の良いルイス酸(ZrCl4参照)を使用するという追加の利点を有し、同時に、(ZrCl4系において観察されるような)長い触媒溶解時間を必要としない。これらにより、本発明のAl3Cl3/CH3NO2系を現存のプラント環境に組込むことはより実行可能である。
さらに図2から分かるように、最適化Al3Cl3/CH3NO2系は、分子量およびIP組込みに関してZrCl4/CH3NO2系と同様に機能し、触媒活性(g/g)に関して後者の系よりも優れていることが見出された。また図2中には、以前に研究されているZrCl4/CH3C(O)Cl系およびAl3Cl3対照系と比べて、Al3Cl3/CH3NO2で観察された分子量の明白な向上が描かれている。
イソブテン-イソプレンゴム(IIR)のAlCl3開始重合(実施例1〜5)における、CH3NO2添加に対する分子量Mwおよび転化率の依存性を示すグラフである。 イソブテン-イソプレンゴム(IIR)重合における分子量Mw、イソプレン(IP)組込み、触媒活性および転化率に関して、本発明のAl3Cl3/CH3NO2系と他の触媒系(実施例7〜8)とを比較するためのグラフである。

Claims (5)

  1. 少なくとも1種のイソオレフィンモノマー、少なくとも1種のマルチオレフィンモノマー、および任意にさらなる共重合性モノマーから誘導される反復単位を有するポリマーを、少なくとも1種の有機ニトロ化合物およびAlCl3/水の存在下で製造する方法であって、バナジウム化合物、ジルコニウムハロゲン化物、ハフニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる化合物の不存在下で行われる方法。
  2. 有機ニトロ化合物が、一般式(I):
    R-NO2 (I)
    〔式中、Rは、H、C1〜C18アルキル、C3〜C18シクロアルキルまたはC6〜C24シクロアリールを表す。〕
    で示される請求項1に記載の方法。
  3. 反応媒体中の有機ニトロ化合物の濃度が、5〜500ppmの範囲である請求項1または2に記載の方法。
  4. イソオレフィンが、イソブテンである請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. マルチオレフィンが、イソプレンである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

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