JP4291531B2 - タイヤチューブ - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の属する技術分野)
本発明は、タイヤチューブ、特に車両タイヤチューブに関する。
【0002】
(従来の技術)
一般に、空気入りタイヤは、その内圧を維持するため、2タイプのタイヤ構造があることが知られている。2タイプのタイヤ構造として、タイヤと、このタイヤと一体化されていないチューブとからなる構造、およびタイヤ自体が空気用の容器として機能するチューブレス構造がある。
【0003】
言うまでもないことであるが、チューブの役割は、空気の漏出を防止することにあるので、チューブとバルブとの継目の気密性だけでなく、チューブ自体の壁部に対する気体透過性(逆に言えば気密性)も重要な因子である。
【0004】
気体透過性は、使用するポリマーに固有の特性である。実際問題として、ブチルゴム(イソブチレン-イソプレンゴム、IIR)に優るポリマーは、存在しない。現在でも尚、チューブは、通常IIRを主成分として製造している。
【0005】
ブチルゴムは、イソオレフィンコモノマーと、1またはそれ以上のマルチオレフィン(multiolefin)コモノマーとのコポリマーである。市販のブチルゴムは、多量成分のイソオレフィンと、少量成分(2.5重量%以下)のマルチオレフィンとからなる。好適には、イソオレフィンは、イソブチレンである。
【0006】
好適なマルチオレフィンには、イソプレン、ブタジエン、ジメチルブタジエン、ピペリレンなどが包含され、このうち、イソプレンが好適である。
【0007】
ハロゲン化ブチルゴムは、Cl基および/またはBr基を有するブチルゴムである。
【0008】
ブチルゴムは一般に、ビヒクルとして塩化メチルを使用し、重合開始剤としてフリーデルクラフツ触媒を使用する懸濁法で製造される。塩化メチルは、比較的安価なフリーデルクラフツAlCl3触媒を、イソブチレンおよびイソプレンコモノマーと共に、可溶化しうる利点がある。さらに、得られたブチルゴムポリマーは、塩化メチル中に不溶性であって、溶液から微粒子として析出する利点がある。重合は、一般に約−90℃〜−100℃の温度で行なわれる。米国特許第2,356,128号および「Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry」Aシリーズ第23巻(1993年)の288〜295頁を参照されたい。ゴム用途として十分に高い分子量を達成するには、低い重合温度が必要である。
【0009】
しかしながら、タイヤ中に存在する他の高不飽和ジエンゴム(BR、NR、SBR)との架橋効率を高めるには、より高い不飽和度が望ましく、このタイヤチューブの性能向上により、ニトロソアミン形成促進剤である二硫化テトラメチルチウラムを使用しなくとも、充分に速い硬化速度を達成することができる。
【0010】
反応温度を上昇させるか、またはモノマー供給材料中、イソプレン用量を増量させると、ポリマー特性は、より劣化し、特に分子量が低下する。マルチオレフィンコモノマーによる分子量の抑制作用は、原則として、反応温度の低下によって相殺することができる。しかしながら、この場合、ゲル化をもたらす二次反応が大きな程度で起こる。−120℃付近の反応温度でのゲル化およびかかるゲル化を減少させうる方法は、次の文献に記載されている:Rubber Chemistry & Technology 49, 960-966(1976)に掲載されたW.A. Thaler, D.J. Buckley Sr., Meeting of the Rubber Division, ACS、オハイオ州クリーブランド、1975年5月6〜9日。この目的に必要なCS2などの補助溶媒は、その取扱いが困難であるだけでなく、比較的高い濃度で使用する必要があるため、得られるタイヤチューブのブチルゴムの性能を劣化させてしまう。
【0011】
EP-A1-818 476の開示によれば、イソプレンを、先行技術よりもわずかに高い濃度で存在させ(供給原料中約2モル%)、比較的低い温度でバナジウム開始剤系を採用しているが、この方法は、AlCl3触媒共重法(反応温度−120℃、イソプレン濃度>2.5モル%)の場合と同様に、−70℃の温度でもゲル化が生じてしまう。
【0012】
(発明の概要)
本発明の目的は、ゴム組成物からなるタイヤチューブ、特に、車両タイヤチューブであって、
当該ゴム組成物は、
2.5モル%を超えるイソプレン含有量、240 kg/モルを超える分子量Mおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィン−イソプレンコポリマー(特に、低ゲル含有量で高分子量のブチルゴムまたはイソブテン、イソプレンおよび所望による付加的なモノマーから合成される、低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィン−イソプレンコポリマー)、および所望により2.5モル%を超えるイソプレン含有量、240 kg/モルを超える分子量M および1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のハロゲン化イソオレフィン−イソプレンコポリマーを含んでなる
ことを特徴とする組成物を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、上記タイヤチューブの製造方法を提供することである。
【0015】
(発明の開示)
本発明の組成物に使用されるコポリマーを得るために重合されるモノマーに関し、本明細書に用いられる「イソオレフィン」なる用語は、好適には炭素原子数4〜16のイソオレフィン、特にイソブテンを意味する。
【0016】
マルチオレフィンとしては、当業者に知られるイソオレフィンと共重合可能な全てのマルチオレフィンを使用することができる。好適には、ジエンを使用することができる。特に好適には、イソプレンを使用することができる。
【0017】
所望による付加的なモノマーとしては、当業者に知られるイソオレフィンおよび/またはジエンと共重合可能な全てのモノマーを使用することができる。好適には、スチレン、α-メチルスチレン、種々のアルキルスチレン、例えばp-メチルスチレン、p-メトキシスチレン、1-ビニルナフタレン、2-ビニルナフタレン、4-ビニルトルエンなどを使用することができる。
【0018】
イソプレン含有量は、2.5モル%よりも高く、好適には3.5モル%よりも高く、より好適には5モル%よりも高く、さらに一層好適には7モル%を超えることができる。
【0019】
分子量Mは、240 kg/モルよりも高く、好適には300 kg/モルよりも高く、より好適には350 kg/モルよりも高く、さらに一層好適には400 kg/モルを超えることができる。
【0020】
ゲル含有量は、1.2重量%未満であり、好適には1重量%未満であり、より好適には0.8重量%未満であり、さらに一層好適には0.7重量%未満とすることができる。
【0021】
重合は、好適には有機ニトロ化合物および触媒/開始剤の存在下に実施することができる。触媒/開始剤は、バナジウム化合物、ハロゲン化ジルコニウム、ハロゲン化ハフニウム、これら化合物のうち、2または3つの化合物の混合物、これら化合物の1、2または3つとAlCl3との混合物からなる群並びにAlCl3誘導触媒系、塩化ジエチルアルミニウム、塩化エチルアルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、またはメチルアルモキサンからなる群から選択することができる。
【0022】
重合は、好適にはクロロアルカンなどの好適な溶媒中、次のような方法で実施することができる。
・バナジウム触媒の場合、触媒は、もっぱら、モノマーの存在下、ニトロ有機化合物と接触するような方法、または
・ジルコニウム/ハフニウム触媒の場合、触媒は、もっぱら、モノマーの不在下、ニトロ有機化合物と接触するような方法
【0023】
本発明の方法で使用するニトロ化合物は、広く知られており、一般に入手可能である。本発明に従い好適に使用するニトロ化合物は、参照により本明細書に組み込まれる同時係属中のDE 100 42 118.0に開示されており、式(I):
R-NO2 (I)
〔式中、RはH、C1〜C18アルキル、C3〜C18シクロアルキルまたはC6〜C24シクロアリール基から選択される。〕
で示される。
【0024】
C1〜C18アルキルは、既知の炭素原子数1〜18の任意の直鎖または分枝鎖アルキル残基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルおよび付加的な同族体などを意味し、アルキル残基自体は、ベンジルなどに置換されていてもよい。これに関連して考えられる置換基は、特に、アルキルまたはアルコキシおよびシクロアルキルまたはアリール、例えばベンゾイル、トリメチルフェニル、エチルフェニルなどである。好適には、メチル、エチルおよびベンジルである。
【0025】
C6〜C24アリールは、当業者に知られている炭素原子数6〜24の任意の単環式または多環式アリール残基、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントロアセニルおよびフルオレニルなどを意味し、アリール残基自体は置換されていてもよい。これに関連して特に考えられる置換基は、アルキルまたはアルコキシおよびシクロアルキルまたはアリール、例えばトリルおよびメチルフルオレニルなどである。好適には、フェニルである。
【0026】
C3〜C18シクロアルキルは、炭素原子数3〜18の任意の単環式または多環式シクロアルキル残基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよび付加的な同族体を意味し、シクロアルキル残基自体は置換されていてもよい。これに関連して特に考えられる置換基は、アルキルまたはアルコキシおよびシクロアルキルまたはアリール、例えばベンゾイル、トリメチルフェニル、エチルフェニルなどである。好適には、シクロヘキシルおよびシクロペンチルである。
【0027】
反応媒体中、有機ニトロ化合物の濃度は、好適には1〜15,000 ppmの範囲にあり、より好適には5〜500 ppmの範囲にある。(ニトロ化合物)/(バナジウム)の比率は、好適には約1,000:1、より好適には約100:1であり、最も好適には10:1〜1:1の範囲にある。(ニトロ化合物)/(ジルコニウム/ハフニウム)の比率は、好適には約100:1、より好適には約25:1であり、最も好適には14:1〜1:1の範囲にある。
【0028】
モノマーは一般に、−120℃〜+20℃の範囲、好適には−100℃〜−20℃の範囲の温度、および0.1〜4バールの範囲の圧力でカチオン重合される。
【0029】
当業者に知られているブチルゴム重合用の不活性溶媒または希釈剤は、溶媒または希釈剤(反応媒体)と考えることができる。不活性溶媒または希釈剤は、アルカン、クロロアルカン、シクロアルカンまたは芳香族であってよく、また、これらは、しばしばハロゲンで一置換または多置換される。ヘキサン/クロロアルカン混合物、塩化メチル、ジクロロメタン、またはそれらの混合物を特に挙げることができる。好適には、クロロアルカンが本発明の方法に使用される。
【0030】
好適なバナジウム化合物は、参照により本明細書に組み込まれるEP-A1-818 476から当業者に知られている。好適には、塩化バナジウムが使用される。塩化バナジウムは、無水および無酸素アルカンまたはシクロアルカン中の溶液形態、またはこれらの混合物中の溶液形態で、10重量%未満のバナジウム濃度で有利に使用することができる。バナジウム溶液は、室温または室温よりも低い温度で数分〜1,000時間、貯蔵(エージング)してから使用することが有利とすることができる。有利には、このエージングは、露光しながら実施することができる。
【0031】
好適なハロゲン化ジルコニウムおよびハロゲン化ハフニウムは、参照により本明細書に組み込まれるDE 100 42 118.0に開示されている。好適には、二塩化ジルコニウム、三塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、オキシ二塩化ジルコニウム、四フッ化ジルコニウム、四臭化ジルコニウムおよび四ヨウ化ジルコニウム、二塩化ハフニウム、三塩化ハフニウム、オキシ二塩化ハフニウム、四フッ化ハフニウム、四臭化ハフニウム、四ヨウ化ハフニウムおよび四塩化ハフニウムである。やや好適ではないが、一般、立体障害(sterically demanding)置換基を有するハロゲン化ジルコニウムおよび/またはハロゲン化ハフニウム、例えば二塩化ジルコノセンまたは二塩化ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムなどである。好適には、四塩化ジルコニウムである。
【0032】
有利には、ハロゲン化ジルコニウムおよびハロゲン化ハフニウムは、有機ニトロ化合物の存在下に、4重量%未満のジルコニウム/ハフニウム濃度で、無水および無酸素アルカンまたはシクロアルカンまたはそれらの混合物中の溶液として使用することができる。有利には、溶液を室温または室温よりも低い温度で数分〜1,000時間にわたって貯蔵(エージング)した後に、使用することができる。溶液は、露光下に貯蔵することが有利である。
【0033】
重合は、連続的にも不連続的にも行なうことができる。連続操作の場合、本発明の方法は、好適には以下の3つの供給原料流を使って行なわれる。
I)溶媒/希釈剤+イソオレフィン(好適には、イソブテン)
II)イソプレン(+バナジウム触媒の場合は有機ニトロ化合物)
III)触媒(+ジルコニウム/ハフニウム触媒の場合は有機ニトロ化合物)。
【0034】
不連続操作の場合、本発明の方法は、例えば以下のように行なうことができる。
【0035】
反応温度まで予冷した反応器中に、溶媒または希釈剤、モノマー、およびバナジウム触媒の場合はニトロ化合物を充填する。次に、開始剤を、ジルコニウム/ハフニウム触媒の場合はニトロ化合物と共に、希釈溶液の形で、重合熱が問題なく放熱しうるようにポンプ輸送する。反応の経過は、熱の発生によってモニターすることができる。
【0036】
すべての操作は、保護ガスの雰囲気下に、実施することができる。重合の完了後、エタノール中に溶解した2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)などのフェノール系酸化防止剤で反応を停止する。
【0037】
この方法を使用すれば、高い二重結合含有量と、低いゲル含有量とを同時に有する高分子量イソオレフィンコポリマーを製造することができる。二重結合の含有量は、プロトン共鳴分光法によって測定することができる。
【0038】
この方法により、本発明の組成物の製造に有用な2.5モル%を超えるコモノマー含有量、240 kg/モルを超える分子量Mwおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有するイソオレフィンコポリマーを得ることができる。
【0039】
別の面から見れば、以上のコポリマーは、本発明の組成物の製造に同様に有用である、ハロゲン化コポリマー製造用ハロゲン化法の出発材料に相当する。このハロゲン化コポリマーは、前記した非ハロゲン化コポリマーと一緒に使用することができる。
【0040】
タイヤの内圧保持の観点から、好適には、ゴム組成物のゴム部分は、2.5モル%を超えるコモノマー含有量、240 kg/モルを超える分子量Mおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有する、イソオレフィンコポリマー100〜60重量%と、レギュラーイソオレフィンコポリマーおよび/またはハロゲン化イソオレフィンコポリマーおよび/またはハロゲン化イソオレフィンコポリマーおよび/またはジエンゴムとから構成することができる。
【0041】
より好適には、本発明の組成物において、ゴム部分は、上記イソオレフィンコポリマー単独または当該イソオレフィンコポリマー80重量%以上から構成される。有利には、2.5モル%を超えるコモノマー含有量、240 kg/モルを超える分子量Mおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有する、イソオレフィンコポリマーと、レギュラーブチルゴムおよび/またはハロゲン化ブチルゴムとを混合することができる。
【0042】
イソオレフィンコポリマー、特にハロゲン化イソオレフィンコポリマーは、他のジエンゴムよりも高い内圧保持性を有するものの、抗収縮性が劣る。このため、内圧保持作用を増進するためにハロゲン化ブチルゴムの配合比を上げると、収縮度も、これに対応して増大する。しかしながら、かかる欠点は、樹脂の添加、および小さいBET表面積を有する充填材の注意深い選択によって、著しく抑制することができる。
【0043】
ハロゲン化イソオレフィンゴム、特にハロゲン化ブチルゴムは、比較的容易なイオン反応法に従い、ポリマー、好適には有機溶媒中に溶解したポリマーを、ハロゲン源、例えば分子状臭素または塩素と接触させ、得られた混合物を、約20℃〜90℃の範囲の温度で、反応混合物中の遊離ハロゲンがポリマー骨格に付加するのに十分な時間加熱することによって製造することができる。
【0044】
別の連続法は以下のとおりである。クロロアルカン(好適には塩化メチル)中の冷ブチルゴムスラリーを、重合反応器から、液体ヘキサンを含有するドラム中の撹拌溶液に送る。熱ヘキサン蒸気を導入して、オーバーヘッド塩化アルキル希釈剤および未反応モノマーを、フラッシュする。スラリー微粒子の溶解が迅速に起こる。得られた溶液をストリッピングして、痕跡量の塩化アルキルおよびモノマーを除去し、フラッシュ濃縮によってハロゲン化に望ましい濃度にする。フラッシュ濃縮工程から回収したヘキサンを、凝縮し、溶液ドラムに戻す。ハロゲン化法に従い、溶液中のブチルゴムを、一連の強力混合段階において、塩素または臭素と接触させる。ハロゲン化工程の間に、生成した塩化水素酸または臭化水素酸は中和しなければならない。ハロゲン化法の詳細な説明については、米国特許第3,029,191号および第2,940,960号、および連続塩素化法を記載している米国特許第3,099,644号、EP-A1-0 803 518またはEP-A1-0 709 401を参照されたい。これらの特許は、すべて参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
本発明に適したもう1つの方法は、EP-A1-0 803 518に開示された、C4〜C6イソオレフィン-C4〜C6共役ジオレフィンポリマーの改善された臭素化法である。この臭素化法によれば、溶媒中にC4〜C6イソオレフィン-C4〜C6共役ジオレフィンポリマーの溶液を製造し、この溶液に臭素を加え、上記臭素を上記ポリマーと10℃〜60℃の温度で反応させ、臭素化されたイソオレフィン-共役ジオレフィンポリマーを分離しており、臭素の用量は、上記ポリマー中の共役ジオレフィン1モルあたり0.30〜1.0モルである。上記臭素化法において、上記溶媒は、不活性ハロゲン含有炭化水素からなり、上記ハロゲン含有炭化水素は、C2〜C6パラフィン系炭化水素またはハロゲン化芳香族炭化水素からなること、および上記溶媒はさらに20容量%以下の水を含有するか、または20容量%以下の酸化剤水溶液(これは、水溶性であり、かつて実質的にポリマー鎖を酸化することなく臭化水素を臭素に酸化するのに適している)を含有することを特徴とする。EP-A1-0 803 518は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0046】
当業者は、はるかに多くの好適なハロゲン化法に精通しているが、好適なハロゲン化法をさらに列挙しても、本発明の理解をさらに助長するのに役立つとは思われない。
【0047】
臭素含有量は、好適には4〜30重量%、さらに一層好適には6〜17重量%、特に好適には6〜12.5重量%の範囲にあり、塩素含有量は、好適には2〜15重量%、より一層好適には3〜8重量%、特に好適には3〜6重量%の範囲にある。
【0048】
臭素または塩素または両者の混合物を存在させてよいことは当業者には理解されるであろう。
【0049】
本発明の組成物中にさらに存在することが可能である、好適なジエン合成ゴムは、I. Franta「Elastomers and Rubber Compounding Materials」(Elsevier、アムステルダム、1989年)に開示されており、以下の物質からなる。
BR ポリブタジエン
ABR ブタジエン/アクリル酸-C1〜C4アルキルエステルコポリマー
CR ポリクロロプレン
IR ポリイソプレン
SBR 1〜60、好適には20〜50重量%範囲のスチロール含有量を有するスチロール/ブタジエンコポリマー
NBR 5〜60、好適には10〜40重量%のアクリロニトリル含有量を有するブタジエン/アクリロニトリルコポリマー
HNBR 部分的にまたは完全にハロゲン化されたNBRゴム
EPDM エチレン/プロピレン/ジエンコポリマー
FKM フルオロポリマーまたはフルオロゴム
およびそれらの混合物。
【0050】
本発明の組成物は、好適にはさらに0.1〜20重量部の範囲の有機脂肪酸、好適には1個、2個またはそれ以上の炭素二重結合を分子内に有する不飽和脂肪酸を含んでなり、より好適には少なくとも1つの共役炭素-炭素二重結合を分子中に有する10重量%以上の共役ジエン酸を含んでなる。
【0051】
これら脂肪酸は、好適には8〜22、より好適には12〜18の範囲の炭素原子を有する。例には、ステアリン酸、パルミチン酸およびオレイン酸、および上記脂肪酸のカルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩が包含される。
【0052】
組成物は、好適にはゴム100重量部あたり20〜140、より好適には40〜80重量部(=phr)の活性または不活性充填材をさらに含むことができる。
【0053】
充填材は以下の成分から構成されることができる。
・5〜1,000の比表面積および10〜400 nmの一次粒径を有し、例えばケイ酸塩溶液の析出またはハロゲン化ケイ素の火炎加水分解などによって製造される高分散シリカ。また、シリカは、所望により、例えばAl、Mg、Ca、Ba、Zn、ZrおよびTiの酸化物などの他の金属酸化物との混合酸化物として存在することもできる。
・20〜400 m2/gのBET比表面積および10〜400 nmの一次粒径を有する、例えばケイ酸アルミニウムおよび、ケイ酸マグネシウムまたはケイ酸カルシウムのようなケイ酸アルカリ土類金属塩などの合成ケイ酸塩。
・天然ケイ酸塩、例えばカオリンおよび天然に存在する他のシリカ。
・ガラス繊維およびガラス繊維製品(マット類、押出物)またはガラス微粒子。
・金属酸化物、例えば酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化アルミニウム。
・炭酸金属、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムおよび炭酸亜鉛。
・金属水酸化物、例えば水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム。
・カーボンブラック。本発明で使用されるカーボンブラックは、ランプブラック、ファーネスブラックまたはガスブラック法によって製造され、好適には20〜200 m2/gのBET(DIN 66 131)比表面積を有する。例えばSAF、ISAF、HAF、SRF、FEFまたはGPFカーボンブラック。
・ゴムゲル、特にポリブタジエン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーおよびポリクロロプレンをベースとするゴムゲル。
またはそれらの混合物。
【0054】
好適な無機充填材の例としては、シリカ、ケイ酸塩、ベントナイトなどのクレー、石膏、アルミナ、二酸化チタン、タルク、およびそれらの混合物などが包含される。これらの無機粒子は、表面にヒドロキシル基を有し、かかるヒドロキシル基が無機粒子を親水性および疎油性にする。このことは、充填材粒子とブチルエラストマーとの間に有効な相互作用を達成することを、いっそう困難にする。多くの目的にとって無機物は、好適にはシリカ、特にケイ酸ナトリウムの二酸化炭素析出によって製造される。
【0055】
本発明にしたがって使用するのに適した、乾燥無定形シリカ粒子は、1〜100ミクロン、好適には10〜50ミクロン、最も好適には10〜25ミクロンの凝集体平均粒径を有しうる。好適には、粒径が5ミクロン未満であるか50ミクロンよりも大きい粒子は、凝集体粒子の10容量%未満である。また、好適な無定形乾燥シリカは、DIN(ドイツ工業規格)66131に準拠した測定で1グラムあたり50〜450平方メートルのBET表面積、DIN 53601に準拠した測定でシリカ100グラムあたり150〜400グラムのDBP吸収量、およびDIN ISO 787/11に準拠した測定で0〜10重量%の乾燥減量を有する。好適なシリカ充填材は、HiSil 210、HiSil 233およびHiSil 243という商標でPPG Industries Inc.から入手することができる。また、Bayer AGのVulkasil SおよびVulkasil Nも好適である。
【0056】
有利には、本発明の組成物に、カーボンブラックと無機充填材との組み合わせを使用することができる。この組み合わせにおいて、(無機充填材)/(カーボンブラック)の比率は、通常0.05〜20、好適には0.1〜10の範囲にある。
【0057】
本発明のゴム組成物にとって、カーボンブラックを20〜140重量部、好適には45〜80重量部、より好適には48〜70重量部の量で含有することは通常有利である。
【0058】
抗収縮性を改良するには、クマロン樹脂を有利に使用することができる。クマロン樹脂は、クマロン-インデン樹脂と呼ばれる場合もあり、主としてコールタール系溶媒ナフサ中に含有される芳香族不飽和化合物、例えば、インデン、クマロン、スチレンなどの熱可塑性樹脂混合物についての一般名である。好適には、60℃〜120℃の軟化点を有するクマロン樹脂を使用することができる。
【0059】
タイヤチューブ用(特に、車両タイヤチューブ用)ゴム組成物に配合される、クマロン樹脂の量は、存在する場合、ゴム組成物100重量部あたり1〜25重量部、好適には5〜20重量部である。
【0060】
本発明のゴム組成物中に配合される、クマロン樹脂の量は、上記ゴム組成物100重量部あたり好適には0〜20重量部、より好適には5〜16重量部である。
【0061】
本発明のゴム混合物は、所望により、架橋剤も含有することができる。使用可能な架橋剤は、硫黄または過酸化物であり、特に好適には硫黄である。加硫化は、既知の方法で実施することができる。例えば「Rubber Technology」(第3版、Chapman & Hall発行、1995年)の「The Compounding and Vulcanization of Rubber」第2章を参照のこと。
【0062】
本発明のイソオレフィンコポリマーは、不飽和度が高いため、ニトロソアミンを含まない添加剤を使用することができる。これらの添加剤は、それ自体がニトロソアミンを含んでおらず、かつ加硫化の間または加硫化の後にニトロソアミン形成を引き起こさない。好適には、2-メルカプトベンゾチアゾール(MBT)および/またはジベンゾチアジルジスルフィドを使用することができる。
【0063】
本発明のゴム組成物には、反応促進剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、酸化防止剤、起泡剤、老化防止剤、熱安定化剤、光安定化剤、オゾン安定化剤、加工助剤、可塑剤、粘着付与剤、発泡剤、染料、顔料、ロウ、増量剤、有機酸、抑制剤、金属酸化物、および活性化剤、例えばトリエタノールアミン、ポリエチレングリコール、ヘキサントリオールなどのゴム用補助添加剤がさらに含有され、これらはゴム工業界で知られている。
【0064】
ゴム助剤は、従来量で使用され、その量は意図する用途に特に依存する。従来量とは、例えばゴムを基準に0.1〜50重量%である。
【0065】
ゴムと、所望により選択される1またはそれ以上の成分(これは、充填材、1またはそれ以上の加硫剤、シランおよび付加的な添加剤からなる群より選択される)とを、好適には、30〜200℃の範囲であってよい高温で、一緒に、混合する。温度は、60℃よりも高いことが好ましく、特に好適には、90〜160℃の範囲である。一般に、混合時間は、1時間を超えず、2〜30分の範囲の時間で通常充分である。混合は、好適には、バンバリーミキサーなどの密閉式ミキサーまたはハーケもしくはブラベンダー小型密閉式ミキサーで実施することができる。また、二本ロールミルミキサーは、添加剤をエラストマー内に良好に分散することができる。また押出成形機は、良好な混合および混合時間の短縮を達成することができる。混合は、2段階またはそれ以上の段階で行なうことが可能であり、混合は異なる装置、例えば1段階は密閉式ミキサーで行ない、次の1段階は押出成形機で行なうことができる。
【0066】
コンパウンドの加硫化は、通常、100〜200℃、好適には130〜180℃の範囲の温度で(所望により、10〜200バールの範囲の圧力下に)実施される。
【0067】
また、混合および加硫については「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」第4巻、第66章以降(Compounding)および第17巻、第666章以降(Vulcanization)を参照のこと。
【0068】
(実施例)
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
一般的方法
ゲル含有量は、トルエン中、試料濃度12.5 g/Lおよび30℃で24時間の溶解時間経過後に、測定した。不溶性のフラクションを超遠心分離によって分離した(20,000回転/分、25℃×1時間)。
【0069】
可溶性のフラクションは、その溶液粘度ηを、ウベローデ毛管粘度測定法に従い、トルエン中、30℃で測定した。分子量Mは、式:ln(Mv)=12.48+1.565×lnηに従い、算出した。
【0070】
GPC分析は、4つの長さ30cmカラム(PL-Mixed A、Polymer Laboratories)を組み合わせて行なった。カラムの内径は0.75cmである。注入量は、100μlとした。THFによる溶出は、0.8ml/分で行なった。検出は、UV検出器(260 nm)および屈折計で行なった。評価は、ポリイソブチレンに関するマークホーウィンクの関係式を用いて行った(dn/dc=0.114;α=0.6;K=0.05)。
【0071】
ムーニー粘度は、合計時間8分で、125℃にて測定した(ML1+8 125℃)。
【0072】
ポリマー中のモノマー濃度および「分岐点(branching point)」(J.L. White, T.D. Shaffer, C.J. Ruff, J.P. Cross, Macromolecules(1995)28, 3290)は、NMRによって検出した。
【0073】
イソブテン(Gerling+Holz、ドイツ、グレード(Qualitaet)2.8)は、ナトリウム/酸化アルミニウム(Na含有量10%)充填カラムに通して、精製した。
【0074】
イソプレン(Acros、99%)は、乾燥酸化アルミニウム充填カラムに通して精製し、アルゴン雰囲気下、水素化カルシウム上で蒸留した。含水量は25ppmであった。
【0075】
塩化メチル(Linde、グレード2.8)は、活性カーボンブラック充填カラムおよび別のSicapent充填カラムに通して、精製した。
【0076】
塩化メチレン(Merck、グレード:分析用ACS、ISO)は、アルゴン雰囲気下、五酸化リン上で蒸留した。
【0077】
ヘキサンは、アルゴン雰囲気下、水素化カルシウム上で蒸留して、精製した。
【0078】
ニトロメタン(Aldrich、96%)は、五酸化リン上で2時間撹拌し、この撹拌の間に、混合物をアルゴンでパージ処理した。次に、ニトロメタンを真空蒸留した(約20ミリバール)。
【0079】
四塩化バナジウム(Aldrich)は、使用前にアルゴン雰囲気下、ガラスフィルタに通して、ろ過した。
【0080】
実施例 1
まず、300g(5.35モル)のイソブテンを、−90℃で700gの塩化メチルおよび27.4g(0.4モル)のイソプレンと共にアルゴン雰囲気下、遮光条件下に導入した。反応の開始前、モノマー溶液に、ニトロメタン0.61g(9.99ミリモル)を加えた。この混合物に、四塩化バナジウムのヘキサン溶液(濃度:n-ヘキサン25ml中に0.62gの四塩化バナジウム)を、反応が開始するまで(反応溶液の温度の上昇によって確認)、ゆっくり滴下した(滴下時間約15〜20分)。
【0081】
約10〜15分の反応時間経過後、250 mlのエタノールに対し、1gの2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)〔Bayer AG(レーバークーゼン)、Vulkanox BKF〕の予冷溶液を添加して、発熱反応を停止させた。液体をデカンテーションした後、析出したポリマーを、2.5リットルのエタノールで洗浄し、ロールに通して薄層シートを形成し、50℃で減圧下に1日乾燥させた。
【0082】
8.4グラムのポリマーを単離した。コポリマーは、固有粘度が1.28 dl/gで、ゲル含有量が0.8重量%で、イソプレン含有量が4.7モル%で、Mが126 kg/モルで、Mが412.1 kg/モルで、膨潤指数(トルエン中25℃)が59.8であった。
【0083】
実施例 2
実施例1のポリマー100gを、0.5×0.5×0.5cmの試験片に切断し、2リットル容のガラスフラスコにおいて、暗所にで室温で、933 ml(615 g)のヘキサン(n-ヘキサン50%、異性体50%の混合物)中で12時間膨潤させた。次に、混合物を45℃に加熱し、暗所で3時間撹拌した。
【0084】
この混合物に20 mlの水を加えた。45℃で激しく撹拌しながら、ヘキサン411 ml(271 g)中、臭素17 g(0.106 mol)の溶液を暗所で加えた。30秒後に、187.5 mlの1N NaOH水溶液を添加して反応を停止した。混合物を10分間激しく撹拌した。混合物の色彩は、黄色から乳白色に変色した。
【0085】
水層を分離した後、混合物を75 mlの蒸留水で3回洗浄した。次に、混合物を沸騰水に注ぎ込むと、ゴムは、凝固した。凝固物を、ゴム用ロール上、105℃で乾燥させた。ゴムが透明になったらすぐに、2 gのステアリン酸カルシウムを安定化剤として添加した。(分析データについては表1参照)。微構造解析において使用した用語は、当該分野で採用されている用語である。しかしながら、この用語は、CA-2,282,900の図3および明細書全体にわたって見られる。
【0086】
【表1】
Figure 0004291531
【0087】
実施例 3
110.15 g(1.96モル)のイソブテンを、まず−95℃で700 gの塩化メチルおよび14.85 g(0.22モル)のイソプレンと共に、アルゴン雰囲気下に導入した。この混合物に、25 mlの塩化メチレン中、0.728 g(3.12ミリモル)の四塩化ジルコニウムおよび2.495 g(40.87ミリモル)のニトロメタンの溶液を、30分以内でゆっくり滴下した。
【0088】
約60分の反応時間経過後、250 mlのエタノールにIrganox 1010(Ciba)の予冷溶液を添加して、発熱反応を停止させた。液体をデカンテーションした後、析出したポリマーを2.5リットルのアセトンで洗浄し、ロールに通して薄層シートを形成し、50℃で減圧下に1日乾燥させた。
【0089】
47.3 gのポリマーを単離した。コポリマーは、固有粘度が1.418 dl/gで、ゲル含有量が0.4重量%で、イソプレン含有量が5.7モル%で、Mが818.7 kg/モルで、Mが2,696 kg/モルで、膨潤指数(トルエン中25℃)が88.2であった。
【0090】
実施例 4
実施例3のポリマー100 gを、0.5×0.5×0.5cmの試験片に切断し、2リットルのガラスフラスコにおいて、暗所にて室温で、933 ml(615 g)のヘキサン(n-ヘキサン50%、50%異性体の混合物)中で12時間膨潤させた。次に、混合物を45℃に加熱し、暗所で3時間撹拌した。
【0091】
この混合物に20 mlの水を加えた。45℃で激しく撹拌しながら、411 ml(271 g)のヘキサン中、17 g(0.106mol)の臭素の溶液を暗所で加えた。30秒後に、187.5 mlの1N NaOH水溶液を添加して反応を停止した。得られた混合物を10分間激しく撹拌した。混合物は、黄色から乳白色に変色した。
【0092】
水層を分離した後、混合物を蒸留水500 mlで1回洗浄した。次に、混合物を沸騰水中に注ぎ込んだところ、ゴムは凝固した。凝固物を、ゴム用ロール上、105℃で乾燥させた。ゴムが透明になったらすぐに、2 gのステアリン酸カルシウムを安定化剤として添加した。(分析データについては表1参照)。微構造解析において使用した用語は、当該分野で採用されている用語である。しかしながら、この用語は、CA-2,282,900の図3および明細書全体にわたって見られる。
【0093】
【表2】
Figure 0004291531
【0094】
実施例 5
実施例2の生成物から、代表的なタイヤチューブ用組成物を製造し、加硫化した。
【0095】
比較例として、Bayer Inc.(カナダ)から入手可能なPOLYSAR Bromobutyl(登録商標)2030を用い、類似のコンパウンドを製造した。各成分を重量部の単位で記載する。
【0096】
Vulkacit(登録商標)DMおよびMBTは、Bayer AG(ドイツ)から入手可能なメルカプト促進剤である。Sunpar 2280は、Sunoco Inc.から入手可能なパラフィン油である。
【0097】
【表3】
Figure 0004291531
【0098】
コンパウンド特性
Figure 0004291531
【0099】
標準的な5bに比し、高不飽和であるコンパウンド5aは、同じ最大トルクまで、極めて迅速に硬化しうることが、判明した。
【0100】
非-ニトロソアミン形成促進剤を用いた実施例5cの同じポリマーは、標準と、ほぼ同じ特性を示した。
【0101】
本発明の実施態様は、次のとおりである。
1.ゴム組成物からなるタイヤチューブであって、
当該ゴム組成物は、
2.5モル%を超えるイソプレン含有量、240 kg/モルを超える分子量Mおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィン−イソプレンコポリマー、および所望により2.5モル%を超えるイソプレン含有量、240 kg/モルを超える分子量M および1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のハロゲン化イソオレフィン−イソプレンコポリマーを含んでなる
ことを特徴とするタイヤチューブ。
2.当該組成物は、低ゲル含有量で高分子量のブチルゴムを含んでなる前記1記載のタイヤチューブ。
3.当該組成物は、イソブテン、イソプレンおよび所望による付加的なモノマーから合成される、低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィン−イソプレンコポリマーを含んでなる前記1または2記載のタイヤチューブ。
4.当該組成物は、さらに、天然ゴム、BR、ABR、CR、IR、SBR、NBR、HNBR、EPDM、FKM、ハロゲン化イソオレフィンコポリマー、およびそれらの混合物からなる群から選ばれるゴムを含んでなる前記1〜3のいずれかに記載のタイヤチューブ。
5.当該組成物は、さらに、カーボンブラック、無機充填材およびそれらの混合物からなる群から選ばれる充填材を含んでなる前記1〜4のいずれかに記載のタイヤチューブ。
6.架橋剤として、ニトロソアミンを含んでない架橋剤のみを使用する前記1〜5のいずれかに記載のタイヤチューブ。
7.前記1〜6のいずれかに記載のタイヤチューブを製造する方法であって、
2.5モル%を超えるマルチオレフィン含有量、240 kg/モルを超える分子量Mおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィンマルチオレフィンコポリマーと、ゴム類、充填材、加硫剤、クマロン樹脂および添加剤からなる群から選ばれる1またはそれ以上の物質とを、混合する
ことを特徴とする方法。
8.低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィン−イソプレンコポリマーは、少なくとも1つのイソオレフィン、イソプレンおよび所望による付加的なモノマーを、触媒および有機ニトロ化合物の存在下に重合することによって、製造する前記7記載の方法。
9.有機ニトロ化合物は、式(I):
R-NO2 (I)
〔式中、RはH、C1〜C18アルキル、C3〜C18シクロアルキルまたはC6〜C24シクロアリール基から選択される。〕
で示される化合物である前記8記載の方法。
10.反応媒体中、有機ニトロ化合物の濃度は、1〜1,000 ppmである前記8または9記載の方法。
11.触媒/開始剤は、バナジウム化合物、ハロゲン化ジルコニウム、ハロゲン化ハフニウム、これら化合物のうち2または3つの化合物の混合物、これら化合物の1、2または3つとAlCl3との混合物からなる群並びにAlCl3誘導触媒系、塩化ジエチルアルミニウム、塩化エチルアルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、またはメチルアルモキサンからなる群から選択される前記8〜10のいずれかに記載の方法。

Claims (1)

  1. ゴム組成物からなるタイヤチューブであって、
    当該ゴム組成物は、
    2.5モル%を超えるイソプレン含有量、240 kg/モルを超える分子量Mおよび1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のイソオレフィン−イソプレンコポリマー、および所望により2.5モル%を超えるイソプレン含有量、240 kg/モルを超える分子量M および1.2重量%未満のゲル含有量を有する、低ゲル含有量で高分子量のハロゲン化イソオレフィン−イソプレンコポリマーを含んでなる
    ことを特徴とするタイヤチューブ。
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