JP2004182182A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

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Hisashi Bando
久志 坂東
Kiyoyasu Hasegawa
清泰 長谷川
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Abstract

【課題】路面が平坦なオンロードと路面の凹凸が激しいオフロードとの両方において、走行時の乗り心地が向上する車両のサスペンション装置を提供する。
【解決手段】板ばね体13にアクスル装置14が設けられたサスペンション装置11であって、板ばね体13の前端部が前部車体2aに連結され、板ばね体13の後端部がダンパ装置19を介して前部車体2aに設けられ、ダンパ装置19は、本体20aが前部車体2aに取付けられ且つピストンロッド20cの下端が板ばね体13の後端部に連結されたダブルロッド型の油圧シリンダ20と、このシリンダ20の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに接続されて閉流路を形成する油圧配管21と、油圧配管21の途中に設けられた切換弁22とで構成され、切換弁22は、油圧配管21を遮断する固定位置と、油圧配管21を開通する開通位置とに切換可能である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品を運搬する車両等に設けられるサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のサスペンション装置としては、図8に示すように、複数の板46を重ねて構成した板ばね体47の両端部が前後一対のブラケット48のパッド53とストッパ54との間に挟まれて車体49に取付けられ、上記板ばね体47の下部に、ボルト50,ナット51によってアクスル52が取付けられている構成のリーフスプリング式懸架装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平1−147709号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、走行路面の状態に応じて板ばね体47の硬さを変えることはできず、板ばね体47では、路面が平坦なオンロード(舗装道路等)の走行には適しているが、路面の凹凸が激しいオフロード(未舗装道路等)の走行では、板ばね体47が硬過ぎて、車両の乗り心地が悪いといった問題があった。
【0005】
本発明は、オンロードとオフロードの両方において、走行時の乗り心地が向上する車両のサスペンション装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本第1発明は、複数の板を重ねて構成され且つ上下方向に弾性変形自在な板ばね体が車体に設けられ、上記板ばね体にアクスル装置が設けられた車両のサスペンション装置であって、
上記板ばね体の一端部が車体に連結され、上記板ばね体の他端部がダンパ装置を介して車体に設けられ、
上記ダンパ装置は、流体圧シリンダと、このシリンダに接続された配管と、この配管の途中に設けられた切換弁とで構成され、
上記流体圧シリンダは、本体と、本体内を一方の作動室と他方の作動室とに仕切るピストンと、ピストンに連結されて出退自在なピストンロッドとで構成され、上記流体圧シリンダの本体が車体と板ばね体の他端部とのいずれか一方に連結されるとともに、上記ピストンロッドの先端が他方に連結され、
上記配管は流体圧シリンダの一方の作動室と他方の作動室とに接続されて閉流路を形成し、
上記切換弁は、上記配管を遮断する固定位置と、上記配管を開通する開通位置とに切換え可能に構成されているものである。
【0007】
これによると、切換弁を固定位置に切換えた場合、配管が遮断されるため、流体が配管を通ってシリンダの一方の作動室と他方の作動室とを行き来することは阻止され、シリンダのピストンロッドが固定される。これにより、車両走行時の衝撃は、板ばね体が上下に撓むことによってのみ吸収されるため、路面が平坦なオンロードの走行に適している。
【0008】
また、切換弁を開通位置に切換えた場合、配管が開通されるため、流体が配管を通って自由にシリンダの一方の作動室と他方の作動室とに行き来することが可能となり、シリンダのピストンロッドが外力によって出退自在となる。これにより、車両走行時の衝撃は、板ばね体が上下に撓むことに加えて上記ピストンロッドが出退することによって吸収されるため、路面の凹凸が激しいオフロードを走行する際の乗り心地が向上する。
【0009】
また、本第2発明は、切換弁は固定位置と開通位置と中間開通位置とに切換え可能に構成され、
上記中間開通位置では、切換弁の流路断面積が開通位置に比べて絞られていることを特徴とするものである。
【0010】
これによると、切換弁を中間開通位置に切換えた場合、配管は開通されるが、切換弁の流路断面積が開通位置の場合に比べて絞られているため、流体が配管を通ってシリンダの一方の作動室と他方の作動室とに行き来する際に抵抗が生じ、これにより、シリンダのピストンロッドが開通位置の場合よりも大きな外力によって出退自在となる。したがって、車両走行時の衝撃は、板ばね体が上下に撓むことに加えて上記ピストンロッドが出退することによって吸収されるが、この際の上記ピストンロッドの出退は開通位置の場合よりも抵抗を伴うため、オンロードとオフロードとの中間の状態の路面を走行するのに適している。
【0011】
また、本第3発明は、流体圧シリンダとして、ピストンロッドがピストンの両側に設けられて本体の両端部から突出したダブルロッド型の流体圧シリンダを用いたものである。
【0012】
これによると、配管を通ってシリンダの一方の作動室に対して出入りする流体の流量と他方の作動室に対して出入りする流体の流量とが等しくなるため、出入りする流体の流量のバランスがとれる。
【0013】
また、本第4発明は、配管の途中に、アキュムレータと、互いに連動して切換えられる2個の切換弁とが設けられ、
このうち一方の切換弁が流体圧シリンダの一方の作動室とアキュムレータとの間に接続され、他方の切換弁が流体圧シリンダの他方の作動室とアキュムレータとの間に接続されているものである。
【0014】
これによると、両切換弁を共に固定位置に切換えた場合、配管が遮断されるため、流体が配管を通ってシリンダの一方の作動室と他方の作動室とを行き来することは阻止され、シリンダのピストンロッドが固定される。この際、流体圧シリンダとアキュムレータとの間が遮断されるため、アキュムレータ内に蓄えられた流体がシリンダ内に不用意に流れ込んだり或いはシリンダ内の流体がアキュムレータ内に不用意に流れ込むことはない。
【0015】
また、両切換弁を共に開通位置に切換えた場合、配管が開通されるため、アキュムレータを介して流体が配管を通り自由にシリンダの一方の作動室と他方の作動室とに行き来することが可能となる。この際、シリンダの一方の作動室に対して出入りする流体の流量と他方の作動室に対して出入りする流体の流量との差がアキュムレータによって吸収されるため、出入りする流体の流量のバランスがとれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図3に示すように、1は例えば製鉄所等で使用される運搬用の車両であり、車体2に、左右一対の前車輪3と、左右一対で且つ前後一組の後車輪4と、運転室5と、昇降自在な荷台6とが設けられている。上記荷台6には、スラグ等を入れるベッセル7等が載置され、車両1を走行させることによって、ベッセル7が運搬される。
【0017】
上記車体2は、連結軸8を介して屈曲自在に連結された前部車体2aと後部車体2bとで構成されている。そして、後部車体2bに対して前部車体2aが左右に屈曲することによって、車両1が左右に換向する。
【0018】
上記車両1には、走行時、前車輪3が路面9から受ける衝撃を緩和するためのサスペンション装置11が左右一対設けられている。これらサスペンション装置11の構成を以下に説明する。
【0019】
図1に示すように、複数の板12を重ねて構成され且つ上下方向に弾性変形自在な板ばね体13が車体2に設けられ、板ばね体13にアクスル装置14が設けられている。上記板ばね体13の前端部は、前部車体2aに設けられたブラケット16の横ピン17に外嵌され、これにより、横ピン17を中心として回動自在に前部車体2aに連結されている。また、板ばね体13の後端部はダンパ装置19を介して前部車体2aに設けられている。
【0020】
図1,図2に示すように、上記ダンパ装置19は、ダブルロッド型の油圧シリンダ20(流体圧シリンダの一例)と、このシリンダ20に接続された油圧配管21と、この油圧配管21の途中に設けられた1個の切換弁22とで構成されている。上記シリンダ20は、円筒状の本体20aと、本体20aの内部を一方の作動室Rと他方の作動室Tとに仕切るピストン20bと、ピストン20bに連結されて出退自在なピストンロッド20cとで構成されている。尚、ピストンロッド20cは、ピストン20bの両側に設けられており、本体20aの両端部から突出している。
【0021】
上記シリンダ20の本体20aは、車幅方向の支軸23を介して、回動自在に前部車体2aに連結されている。また、上記ピストンロッド20cの一端部(下端部)は板ばね体13の後端部に連結されている。尚、上記ピストンロッド20cの一端側(下端側)には、このピストンロッド20cを下方へ突出させる方向へ付勢するコイルスプリング24(付勢手段の一例)が外嵌されている。
【0022】
上記油圧配管21は、シリンダ20の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに接続されて閉流路を形成している。
上記切換弁22は、固定位置Aと開通位置Bと中間開通位置Cとに切換え可能な電磁式の切換弁であり、スプリング22a,22bによって中間開通位置Cに付勢されている。尚、切換弁22を固定位置Aに切換えた場合、油圧配管21が遮断され、開通位置Bに切換えた場合、油圧配管21が開通し、切換弁22内の流路断面積が油圧配管21の流路断面積と同じになる。また、中間開通位置Cに切換えた場合、切換弁22内の流路断面積が絞り22cによって上記開通位置Bに比べて絞られる。
【0023】
また、上記切換弁22の切換えは、上記運転室5内に設けられた切換レバー26の操作によって切換えられる。
尚、図1に示すように、上記アクスル装置14は、アクスルケース14aと、このアクスルケース14a内に挿通された車軸14bとで構成されている。上記アクスルケース14aは、取付板28と複数のボルト29によって、下方から板ばね体13に連結固定されている。また、上記車軸14bの端部に上記前車輪3が設けられている。
【0024】
以下、上記構成における作用を説明する。
図2に示すように、運転室5内のオペレータが切換レバー26を切換位置イに操作して切換弁22を固定位置Aに切換えた場合、切換弁22によって油圧配管21が遮断されるため、油圧(流体の一例)が油圧配管21を通ってシリンダ20の一方の作動室Rと他方の作動室Tとを行き来することは阻止され、ピストンロッド20cが固定される。これにより、車両1が走行している際に前車輪3が路面9から受ける衝撃は、板ばね体13が上下に撓むことによってのみ吸収されるため、路面9が平坦なオンロードの走行に適している。
【0025】
また、上記オペレータが切換レバー26を切換位置ロに操作して切換弁22を開通位置Bに切換えた場合、切換弁22によって油圧配管21が開通されるため、油圧が油圧配管21を通って自由にシリンダ20の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに行き来することが可能となり、ピストンロッド20cが外力によって出退自在となる。これは板ばね体13の振動の減衰率が低くなる(すなわち板ばね体13の振動があまり減衰しない)ことであり、したがって、車両1が走行している際に前車輪3が路面9から受ける衝撃は、板ばね体13が上下に撓むことに加えて上記ピストンロッド20cが出退することによって吸収されるため、路面9の凹凸が激しいオフロードを走行する際の乗り心地が向上する。
【0026】
さらに、上記オペレータが切換レバー26を切換位置ハに操作して切換弁22を中間開通位置Cに切換えた場合、切換弁22によって油圧配管21が開通されるが、切換弁22の流路断面積が絞り22cによって開通位置Bの場合に比べて絞られているため、油圧がシリンダ20の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに行き来する際に絞り22cの箇所で抵抗が生じ、これにより、ピストンロッド20cが開通位置Bの場合よりも大きな外力によって出退自在となる。これは板ばね体13の振動の減衰率が高くなる(すなわち板ばね体13の振動が大幅に減衰する)ことであり、したがって、車両1が走行している際に前車輪3が路面9から受ける衝撃は、板ばね体13が上下に撓むことに加えて上記ピストンロッド20cが出退することによって吸収されるが、この際の上記ピストンロッド20cの出退は開通位置Bの場合よりも抵抗を伴うため、オンロードとオフロードとの中間の状態の路面9を走行するのに適している。
【0027】
このように路面9の状態に応じて、サスペンション装置11による緩衝能力を最適なものに変更することが可能であるため、車両1を走行させている際の乗り心地が向上する。
【0028】
また、ダンパ装置19の油圧シリンダ20をダブルロッド型にしているため、シリンダ20の一方の作動室Rから流出する油圧の流量と他方の作動室Tへ流入する油圧の流量とが同じになるとともに、他方の作動室Tから流出する油圧の流量と一方の作動室Rへ流入する油圧の流量とが同じになるため、両作動室R,Tに出入りする油圧の流量のバランスがとれる。
【0029】
上記第1の実施の形態では、図1に示すように、板ばね体13の前端部を前部車体2aに連結し、後端部をダンパ装置19に連結しているが、板ばね体13の前端部をダンパ装置19に連結し、後端部を前部車体2aに連結してもよい。
【0030】
上記第1の実施の形態では、図1に示すように、板ばね体13の前後いずれか片端部のみにダンパ装置19を連結しているが、第2の実施の形態として、図4に示すように、板ばね体13の前後両端部にそれぞれダンパ装置19を連結してもよい。
【0031】
この場合、切換レバー26の操作によって、前後両ダンパ装置19の切換弁22が共に、固定位置Aと開通位置Bと中間開通位置Cとに切換えられる。
或いは、前方のダンパ装置19の切換弁22と後方のダンパ装置19の切換弁22とを、個別の切換レバー26を操作することによって、別々に切換え可能にしてもよい。
【0032】
上記第1および第2の実施の形態では、ダンパ装置19の油圧シリンダ20にダブルロッド型のものを用いたが、第3の実施の形態として、図5,図6に示すように、複動型の油圧シリンダ35(流体圧シリンダの一例)を用いてもよい。
【0033】
すなわち、上記油圧シリンダ35は、円筒状の本体35aと、本体35aの内部を一方の作動室Rと他方の作動室Tとに仕切るピストン35bと、ピストン35bに連結されて出退自在なピストンロッド35cとで構成されている。尚、ピストンロッド35cは、ピストン35bの片側のみに設けられており、本体35aの一端部から突出している。
【0034】
上記ピストンロッド35cの先端部(下端部)は板ばね体13の後端部に連結されている。尚、上記ピストンロッド35cの先端側(下端側)には、このピストンロッド35cを突出させる方向へ付勢するコイルスプリング24(付勢手段の一例)が外嵌されている。
【0035】
上記油圧配管21は、シリンダ35の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに接続されて閉流路を形成している。上記油圧配管21の途中には、油圧を蓄えるアキュムレータ36と、2個の切換弁22,37とが設けられている。このうち、一方の切換弁22がシリンダ35の一方の作動室Rとアキュムレータ36との間に接続され、他方の切換弁37が他方の作動室Tとアキュムレータ36との間に接続されている。
【0036】
尚、上記両切換弁22,37は、同一構成のものであって、それぞれ、固定位置Aと開通位置Bと中間開通位置Cとに切換え可能な電磁式の切換弁であり、各スプリング22a,22b,37a,37bによって中間開通位置Cに付勢されている。尚、両切換弁22,37を共に固定位置Aに切換えた場合、油圧配管21が遮断され、開通位置Bに切換えた場合、油圧配管21が開通し、両切換弁22,37内の流路断面積がそれぞれ油圧配管21の流路断面積と同じになる。また、中間開通位置Cに切換えた場合、各切換弁22,37内の流路断面積がそれぞれ絞り22cによって上記開通位置Bに比べて絞られる。また、両切換弁22,37の切換えは、上記運転室5内に設けられた切換レバー26の操作によって互いに連動して切換えられる。
【0037】
以下、上記構成における作用を説明する。
図6に示すように、オペレータが切換レバー26を切換位置イに操作して両切換弁22,37を共に固定位置Aに切換えた場合、両切換弁22,37によって油圧配管21が遮断されるため、油圧が油圧配管21を通ってシリンダ35の一方の作動室Rと他方の作動室Tとを行き来することは阻止され、ピストンロッド35cが固定される。これにより、車両1が走行している際に前車輪3が路面9から受ける衝撃は、板ばね体13が上下に撓むことによってのみ吸収されるため、路面9が平坦なオンロードの走行に適している。尚、この際、シリンダ35とアキュムレータ36との間が遮断されるため、アキュムレータ36内に蓄えられた油圧がシリンダ35内に不用意に流れ込んだり或いはシリンダ35内の油圧がアキュムレータ36内に不用意に流れ込むことはなく、上記ピストンロッド35cの固定が確実に行える。
【0038】
また、上記オペレータが切換レバー26を切換位置ロに操作して両切換弁22,37を共に開通位置Bに切換えた場合、両切換弁22,37によって油圧配管21が開通されるため、アキュムレータ36を介して油圧が油圧配管21を通って自由にシリンダ35の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに行き来することが可能となり、ピストンロッド35cが外力によって出退自在となる。これは板ばね体13の振動の減衰率が低くなる(すなわち板ばね体13の振動があまり減衰しない)ことであり、したがって、車両1が走行している際に前車輪3が路面9から受ける衝撃は、板ばね体13が上下に撓むことに加えて上記ピストンロッド35cが出退することによって吸収されるため、路面9の凹凸が激しいオフロードを走行する際の乗り心地が向上する。
【0039】
さらに、上記オペレータが切換レバー26を切換位置ハに操作して両切換弁22,37を共に中間開通位置Cに切換えた場合、両切換弁22,37によって油圧配管21が開通されるが、両切換弁22,37の流路断面積がそれぞれ絞り22cによって開通位置Bの場合に比べて絞られているため、油圧がシリンダ35の一方の作動室Rと他方の作動室Tとに行き来する際に絞り22cの箇所で抵抗が生じ、これにより、ピストンロッド35cが開通位置Bの場合よりも大きな外力によって出退自在となる。これは板ばね体13の振動の減衰率が高くなる(すなわち板ばね体13の振動が大幅に減衰する)ことであり、したがって、車両1が走行している際に前車輪3が路面9から受ける衝撃は、板ばね体13が上下に撓むことに加えて上記ピストンロッド35cが出退することによって吸収されるが、この際の上記ピストンロッド35cの出退は開通位置Bの場合よりも抵抗を伴うため、オンロードとオフロードとの中間の状態の路面9を走行するのに適している。
【0040】
このように路面9の状態に応じて、サスペンション装置11による緩衝能力を最適なものに変更することが可能であるため、車両1を走行させている際の乗り心地が向上する。
【0041】
尚、上記シリンダ35の一方の作動室Rから流出する油圧の流量と他方の作動室Tに流入する油圧の流量との差はアキュムレータ36によって吸収され、同様に、他方の作動室Tから流出する油圧の流量と一方の作動室Rに流入する油圧の流量との差もアキュムレータ36によって吸収されるため、両作動室R,Tに出入りする油圧の流量のバランスがとれる。
【0042】
上記第3の実施の形態では、図5に示すように、板ばね体13の前端部を前部車体2aに連結し、後端部をダンパ装置19に連結しているが、板ばね体13の前端部をダンパ装置19に連結し、後端部を前部車体2aに連結してもよい。
【0043】
上記第3の実施の形態では、図5に示すように、板ばね体13の前後いずれか片端部のみにダンパ装置19を連結しているが、第4の実施の形態として、図7に示すように、板ばね体13の前後両端部にそれぞれダンパ装置19を連結してもよい。
【0044】
この場合、切換レバー26の操作によって、前後両ダンパ装置19の各切換弁22,37が共に連動して、固定位置Aと開通位置Bと中間開通位置Cとに切換えられる。
【0045】
上記各実施の形態では、図3に示すように、サスペンション装置11によって前車輪3が路面9から受ける衝撃を緩和しているが、同様に、上記サスペンション装置11を後部車体2bに設け、サスペンション装置11によって後車輪4が路面9から受ける衝撃を緩和してもよい。
【0046】
上記各実施の形態では、図2,図6に示すように、各切換弁22,37にそれぞれ中間開通位置Cを1つだけ設定しているが、流路断面積の絞り具合が異なる複数の中間開通位置Cを設定して、切換レバー26で切換え可能に構成してもよい。
【0047】
上記各実施の形態では、流体圧シリンダの一例としてそれぞれ油圧シリンダ20,35を用いたが、空気圧シリンダ(エアシリンダ)を用いてもよい。
上記各実施の形態では、図1,図5に示すように、各油圧シリンダ20,35の本体20a,35aをそれぞれ車体2に連結し、各ピストンロッド20c,35cを板ばね体13の端部に連結しているが、上記本体20a,35aを板ばね体13の端部に連結し、ピストンロッド20c,35cを車体2に連結してもよい。
【0048】
また、上記各実施の形態では、製鉄所等で使用される車両1を挙げたが、製鉄所で使用されるものに限定されるのではなく、オンロードやオフロードの様々な路面9を走行する様々な形状や種類の車両1に適用できる。
【0049】
また、上記各実施の形態では、図3に示すように、前に2輪且つ後に4輪の計6輪の車輪3,4を備えた車両1を挙げたが、車輪3,4の数は6輪に限定されるものではなく、6輪以外の複数輪であってもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本第1発明によると、切換弁を固定位置に切換えることにより、路面が平坦なオンロードの走行に適し、切換弁を開通位置に切換えることにより、路面の凹凸が激しいオフロードを走行する際の乗り心地が向上する。
【0051】
また、本第2発明によると、切換弁を中間開通位置に切換えることにより、オンロードとオフロードとの中間の状態の路面を走行するのに適している。このように路面の状態に応じて、サスペンション装置による緩衝能力を最適なものに変更することが可能であるため、車両を走行させている際の乗り心地が向上する。
【0052】
また、本第3発明によると、ダブルロッド型の流体圧シリンダを使用することにより、配管を通って上記シリンダの一方の作動室に対して出入りする流体の流量と他方の作動室に対して出入りする流体の流量とが等しくなるため、出入りする流体の流量のバランスがとれる。
【0053】
また、本第4発明によると、シリンダの一方の作動室に対して出入りする流体の流量と他方の作動室に対して出入りする流体の流量との差がアキュムレータによって吸収されるため、出入りする流体の流量のバランスがとれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるサスペンション装置の図である。
【図2】同、サスペンション装置のダンパ装置の図である。
【図3】同、サスペンション装置を備えた車両の図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるサスペンション装置の図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるサスペンション装置の図である。
【図6】同、サスペンション装置のダンパ装置の図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態におけるサスペンション装置の図である。
【図8】従来のサスペンション装置の図である。
【符号の説明】
1 車両
2 車体
11 サスペンション装置
12 板
13 板ばね体
14 アクスル装置
19 ダンパ装置
20 油圧シリンダ(流体圧シリンダ)
20a 本体
20b ピストン
20c ピストンロッド
21 油圧配管
22 切換弁
35 油圧シリンダ(流体圧シリンダ)
35a 本体
35b ピストン
35c ピストンロッド
36 アキュムレータ
37 切換弁
A 固定位置
B 開通位置
C 中間開通位置
R 一方の作動室
T 他方の作動室

Claims (4)

  1. 複数の板を重ねて構成され且つ上下方向に弾性変形自在な板ばね体が車体に設けられ、上記板ばね体にアクスル装置が設けられた車両のサスペンション装置であって、
    上記板ばね体の一端部が車体に連結され、上記板ばね体の他端部がダンパ装置を介して車体に設けられ、
    上記ダンパ装置は、流体圧シリンダと、このシリンダに接続された配管と、この配管の途中に設けられた切換弁とで構成され、
    上記流体圧シリンダは、本体と、本体内を一方の作動室と他方の作動室とに仕切るピストンと、ピストンに連結されて出退自在なピストンロッドとで構成され、上記流体圧シリンダの本体が車体と板ばね体の他端部とのいずれか一方に連結されるとともに、上記ピストンロッドの先端が他方に連結され、
    上記配管は流体圧シリンダの一方の作動室と他方の作動室とに接続されて閉流路を形成し、
    上記切換弁は、上記配管を遮断する固定位置と、上記配管を開通する開通位置とに切換え可能に構成されていることを特徴とする車両のサスペンション装置。
  2. 切換弁は固定位置と開通位置と中間開通位置とに切換え可能に構成され、
    上記中間開通位置では、切換弁の流路断面積が開通位置に比べて絞られていることを特徴とする請求項1記載の車両のサスペンション装置。
  3. 流体圧シリンダとして、ピストンロッドがピストンの両側に設けられて本体の両端部から突出したダブルロッド型の流体圧シリンダを用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両のサスペンション装置。
  4. 配管の途中に、アキュムレータと、互いに連動して切換えられる2個の切換弁とが設けられ、
    このうち一方の切換弁が流体圧シリンダの一方の作動室とアキュムレータとの間に接続され、他方の切換弁が流体圧シリンダの他方の作動室とアキュムレータとの間に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両のサスペンション装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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