JP2004182096A - 船舶、船舶の航行装置、船舶の舵角制御装置および船舶の舵角制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】船体の船尾下部に配設されたポッド型推進装置1を備えた船舶において、ポッド型推進装置1は、船体20に対して回転可能に取付けられた支持軸2と、支持軸2に一体的に取付けられた胴部3と、胴部3内に収容された駆動源と、駆動源が発生する動力により回転するプロペラ5とを備えている。本発明の船舶は、航行速度が例えば25ノット以上になると、支持軸2の回転角度、つまり舵角が例えば5°以下に制限される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポッド型推進装置を備えた船舶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポッド型推進装置100は、一般に、図10に示すように、プロペラ104と、このプロペラ104を駆動するモータを収納する胴部102と、胴部120を支持し船体105に対して回転可能に取付けられた支持軸101とを備えている。
図10に示すポッド型推進装置100は、支持軸101が舵としての機能をも有している。一方で支持軸101は船体105に対して所定の角度で回転させることもできるため、船舶を任意の方向に航行させることが可能であるという特徴を有している。
【0003】
図10に示すポッド型推進装置100は、船舶の推進力としてポッド型推進装置100のみを設けた例を示しているが、図11に示すように、船舶に通常設けられている推進装置としての主プロペラ106に対する付加的な推進装置として用いられることもある。図11に示すポッド型推進装置100も、図10に示すポッド型推進装置100と同様に船体105に対して所定の角度で回転可能であるから、船舶を任意の方向に航行させることができる。また、図11に示すポッド型推進装置100は、主プロペラ106に対する付加的な推進装置であるから、主プロペラ106のみが装着された船舶に比べて、推進力、換言すれば船舶の航行速度を向上させることができる。しかも、主プロペラ106とポッド型推進装置100のプロペラ104とは二重反転プロペラを構成するため、推進効率が高いという利点がある。なお、胴部102にフィン103を設けることにより操舵性を向上することができる。
【0004】
特開平6−56082号公報には、ポッド型推進装置を用いて二重反転プロペラを構成した船舶が開示されている。二重反転プロペラを構成する2つのプロペラは、一般的にその回転中心同士を一致させる。ところが、特開平6−56082号公報は、一方のプロペラの回転中心を、他方のプロペラの回転中心から外れた他方のプロペラによる旋回流のほぼ中心位置に置くことを提案している。他方のプロペラによって生ずる旋回流の中心が当該プロペラの回転中心からずれるためとしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−56082号公報(第1頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ポッド型推進装置を用いて二重反転プロペラを構成した船舶は、前述したように航行速度を速くすることを目的の1つとしている。
本発明者は、航行速度の速い船舶についてポッド型推進装置の適用を検討したところ、ポッド型推進装置に備えられたプロペラ104および主プロペラ106の高速回転により、胴部102を指示する支持軸101の周囲にキャビテーションが発生すること、さらにキャビテーションの発生は支持軸101の舵角が大きくなると顕著になることを知見した。キャビテーションの発生は支持軸101に損傷を与えまたは振動を発生させる。
【0007】
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、キャビテーションの発生による、支持軸を含めたポッド型推進装置の損傷または振動を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ポッド型推進装置の適用検討によれば、キャビテーションは、航行速度が速いほど、また支持軸の舵角が大きいほど顕著となる。高速船(例えば、25ノット以上の航行速度)への適用を前提とすると、航行速度を抑えることによりキャビテーションの発生を防止することはできない。そこで本発明では、支持軸の舵角を制限することを提案する。つまり、航行速度によっては、支持軸の舵角をキャビテーションが発生しないか、もしくは発生したとしても問題ない程度に制限しようというものである。
したがって本発明は、船体の船尾下部に配設された第1のポッド型推進装置を備えた船舶であって、第1のポッド型推進装置は、船体に対して回転可能に取付けられた支持軸と、支持軸に一体的に取付けられた胴部と、胴部内に収容された駆動源と、駆動源が発生する動力により回転する第1のプロペラとを備え、船舶の航行速度に基づいて支持軸の回転角度が制限されることを特徴とする。
【0009】
本発明による船舶は、第1のポッド型推進装置の支持軸の回転角度が、船舶の航行速度により制限されるため、キャビテーションの発生が防止又は抑制される。ここで、回転角度制限としては、所定の航行速度に到った後には、支持軸の回転角度を最大でも例えば10°以下にすることを含む。回転角度を0°にすることが最も望ましい。
【0010】
本発明において、支持軸に舵としての機能を付与することができるし、舵としての機能を付与しないこともできる。支持軸に舵としての機能が付与されている場合においては、支持軸の回転角度が制限された際の船舶の安全な航行を確保することができない。そこで本発明では、第1のポッド型推進装置の近傍に舵を配設することを推奨する。この舵は支持軸に舵の機能が付与されていない場合にも有効であることは言うまでもない。支持軸に舵の機能が付与されていない場合には、支持軸の回転角度が制限された時に限らず、第1のポッド型推進装置の近傍に配設された舵が船舶の航行を司る。そのために、第1のポッド型推進装置の近傍に配設された舵は、支持軸の回転角度の制限にかかわらず操舵されることが重要である。
【0011】
本発明の船舶は、第1のポッド型推進装置の他に推進力を発生させる第2のプロペラを設けることができる。このとき、第1のポッド型推進装置の第1のプロペラと、第1のプロペラと対向して配置される第2のプロペラが二重反転プロペラを構成することが望ましい。推進効率の向上のためである。
第2のプロペラとしては、船体内に配設された駆動源により駆動されるものの他に、第1のポッド型推進装置と対向して配設される第2のポッド型推進装置が備えるものを用いることができる。
【0012】
本発明の船舶は、ポッド型推進装置の他に舵を備えることによって、支持軸の回転角度を制限することを可能にしている。つまり、舵機能を有するポッド型推進装置の他に舵を備える点に新規性がある。したがって本発明では、船体の船尾下部に配設されかつ舵機能を有するポッド型推進装置と、ポッド型推進装置を基準として船体の進行方向の側方または後方に配設された主舵とを備えることを特徴とする船舶を提供する。
【0013】
以上の船舶において、ポッド型推進装置および主舵の舵角は、船舶の航行速度が所定値未満の場合には一致させることができる。キャビテーションの発生がないかあったとしても支障がないからである。しかし、船舶の航行速度が所定値以上の場合には、キャビテーションの発生が顕著となるため、ポッド型推進装置の舵角を主舵の舵角より小さく制限する。
【0014】
本発明は、新造船について適用できるばかりでなく、すでに建造された船舶に対してポッド型推進装置と舵とからなる航行装置を新たに設置することも包含している。したがって本発明は、船体の船尾下部に配設される船舶の航行装置であって、船体に対して回転可能に取付けられかつ舵機能を有する支持軸と、支持軸に一体的に取付けられた胴部と、胴部内に収容された駆動源と、駆動源が発生する動力により回転するプロペラとを有するポッド型推進装置と、ポッド型推進装置を基準として船体の進行方向の側方または後方に配設された主舵とを備える船舶の航行装置を提供する。
【0015】
本発明は以上の船舶、航行装置において舵角を制御することのできる以下の制御装置を提供する。この制御装置は、船体の船尾下部に配設されその一部が舵として機能する推進力発生手段の舵角を制御する装置であって、船体の航行速度を検知する速度検知手段と、速度検知手段から転送される航行速度情報に基づいて推進力発生手段の舵角を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
ここで、制御手段は、第1の舵角制御モードと、第1の舵角制御モードよりも高速航行のときに適用される第2の舵角制御モードにより推進力発生手段の舵角を制御することができる。例えば、航行速度が25ノット未満では第1の舵角制御モードを採用し、25ノット以上では第2の舵角制御モードを採用する。そして、第1の舵角制御モードにおいては、推進力発生手段の舵角を船体に設けた主舵の舵角と一致させることができる。また、第2の舵角制御モードにおいては、推進力発生手段の舵角を例えば5°以下に制限する一方、主舵の舵角に制限を与えないようにすることができる。
【0016】
以上の舵角制御装置によれば、船体の船尾下部に主舵とともに配設されその一部が舵として機能する推進力発生手段の舵角を制御する方法であって、船体の航行速度を検知し、航行速度が所定値未満の場合には推進力発生手段の舵角を主舵の舵角と一致させ、航行速度が所定値以上の場合には、推進力発生手段の舵角を、主舵の舵角未満の所定角度以下に制限することを特徴とする船舶の舵角制御方法を実施することができる。
この舵角制御方法において、所定角度は10°以下とすることが望ましい。本発明者の検討によれば、舵角が15°を超えるとキャビテーションの発生が顕著なためである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態におけるポッド型推進装置1を備えた船舶の船尾部分の側面図、図2は船底方向からみた平面図である。
【0018】
図1および図2に示すように、第1の実施の形態による船舶の船体20の船尾部分には、ポッド型推進装置1が配設されている。ポッド型推進装置1は、船体20に対して回転可能に取付けられた支持軸2と、支持軸2の下端部に取付けられた胴部3と、胴部3の下面に取付けられたフィン4と、胴部3内に内蔵された電動モータ(図示せず)により回転駆動されるプロペラ5とを備えている。支持軸2は、船体20内に設けられた電動モータ33(図3参照)によって回転駆動される。図2に示すように、支持軸2は、±90°の範囲内で回動できるようになっている。ただし、後述するように、舵角は航行速度に応じて制限される。ポッド型推進装置1は、支持軸2およびフィン4がともに舵としての機能を備えている。
船体20には、主プロペラ23が配設されている。この主プロペラ23は、船体20内に配設された原動機(図示せず)によって回転駆動される。
ポッド型推進装置1のプロペラ5と主プロペラ23はともに当該船舶に推進力を与えるものであるが、互いに逆回転をすることにより二重反転プロペラを構成する。
【0019】
第1の実施の形態による船舶は、ポッド型推進装置1の側方に2つの舵6が配設されている。各々の舵6は、船体20に固定された固定部7と、固定部7に対して揺動可能に取付けられた可動部8とから構成されている。2つの舵6は、船体20のセンターラインCと船側22の中間付近に配置されている。可動部8は、船体20内に配設された駆動源によって回転駆動される。可動部8の舵角は0〜35°の範囲で制限される。
【0020】
第1の実施の形態による船舶は舵の機能を有する支持軸2を備えたポッド型推進装置1を有しているため、本来は舵6を設ける必要はない。ところが、航行速度が例えば25ノットを超えるような高速航行時には、支持軸2近傍でキャビテーションが発生する。このキャビテーションは、舵角が大きいほど顕著であるため、高速航行時には支持軸2の舵角を所定角度内に制限する。そうすると、船舶の航行に支障をきたすので、舵6を設けたのである。
【0021】
第1の実施の形態による船舶は、高速航行時における支持軸2の舵角を所定角度内に制限するために、図3に示す舵角制御装置30を備えている。舵角制御装置30は、速度検知部31とモータ駆動制御部32とを備えている。舵角制御装置30は、航行速度に応じてポッド型推進装置1の支持軸2の舵角を制御する。
【0022】
速度検知部31は、当該船舶の航行速度を検知する。例えば、船舶に設けてある速度計から航行速度を検知することができる。速度検知部31は、検知した航行速度に基づいて、通常モード情報または高速モード情報をモータ駆動制御部32に向けて出力する。ここで、通常モード情報は、航行速度が25ノット未満のときに出力される信号である。また、高速モード情報は、航行速度が25ノット以上のときに出力される信号である。
【0023】
モータ駆動制御部32は、速度検知部31から通常モード情報または高速モード情報を受信する。また、モータ駆動制御部32には、舵6の舵角に関する情報(以下、舵角情報)、停船指令情報および緊急指令情報が転送される。舵角情報、停船指令情報および緊急指令情報は、例えば船舶の操舵室に設けられた中央制御装置34から転送される。
【0024】
モータ駆動制御部32は、速度検知部31から通常モード情報が転送された場合には、支持軸2の舵角を舵6の舵角と一致するように電動モータ33の駆動を制御する。モータ駆動制御部32は、舵6の舵角を中央制御装置34から転送される舵角情報によって知ることができる。モータ駆動制御部32は、速度検知部31から通常モード情報を受信し、かつ中央制御装置34から25°の舵角情報を受信すると、支持軸2の舵角が25°になるように電動モータ33を駆動する。
【0025】
モータ駆動制御部32は、速度検知部31から高速モード情報が転送された場合には、支持軸2の舵角を舵6の舵角よりも小さな舵角となるように電動モータ33を駆動する。具体的には以下のとおりである。
支持軸2の最大舵角をθ1maxおよび設定すべき舵角をθ1とする。また、舵6の最大舵角をθ2max、現時点の舵角をθ2とする。このときの支持軸2の舵角αは、下記式(1)に基づいて設定する。
θ1=θ1max×θ2÷θ2max…(1)
例えば、θ2max=5°、θ2max=35°、θ2=20°だとすると、θ1は式(1)より、θ1=5×20÷35=2.9°となる。
以上の高速モード時における支持軸2の舵角設定はあくまで一例である。例えば、モータ駆動制御部32は高速モード情報が転送されると、支持軸2の舵角を0°に固定することもできる。
【0026】
図4(a)は通常モード時における舵6の可動部8およびポッド型推進装置1(支持軸2)の舵角を、また、図4(b)は高速モード時における舵6の可動部8およびポッド型推進装置1(支持軸2)の舵角を説明する図である。
図4(a)に示すように、通常モード時には、可動部8とポッド型推進装置1(支持軸2)とは、ともに0〜35°の範囲で舵角が設定されるとともに、両者の舵角は一致する。
一方、図4(b)に示すように、高速モード時には、可動部8の舵角は0〜35°で設定されるのに対して、ポッド型推進装置1の舵角は0〜5°の範囲に制限され、両者の舵角は相違することになる。
【0027】
図5は、舵角制御装置30による舵角制御の手順を示すフローチャートである。
船舶の航行開始時には航行速度は低速であるから、舵角制御装置30は、通常モードによってポッド型推進装置1の支持軸2の舵角を制御する(図5 S101)。
船舶を停止すべき旨の指令(停船指令)を舵角制御装置30が受信すると(図5 S103)、舵角制御装置30は、舵角の制御を終了する。例えば、船舶が港湾に停泊するような場合である。
【0028】
舵角制御装置30は、停船指令を受信しなければ、当該船舶の航行速度Vが25ノット以上であるか否か判断する(図5 S105)。航行速度Vの判断は、前述の通り、速度検知部31が行なう。航行速度Vが25ノット未満の場合は、舵角制御装置30は、通常モードで舵角の制御を行なう。一方、航行速度Vが25ノット以上の場合には、舵角の制御モードを高速モードに移行する(図5 S107)。
【0029】
高速モードで舵角を制御している最中に、舵角制御装置30が緊急指令を受けた場合には、高速モードを解除して通常モードで舵角を制御する(図5 S109)。ここで、緊急指令とは、急激な回頭が必要なため、あるいは舵6が故障したためにポッド型推進装置1の支持軸2を舵として十分に機能させたい場合に、中央制御装置34から発せられる情報である。緊急指令は、例えば、操船員が所定の操作を行なうことによって中央制御装置34が発する。障害物を発見した場合、気象状態が悪化した合等に緊急指令が発せられることになる。緊急指令を受信しない状態では、航行速度Vが25ノット以上であるか否かを逐次判断し(図5 S105)、25ノット以上であれば高速モードを維持し(図5 S107)、25ノット未満であれば制御モードを通常モードに移行する(図5 S101)。
【0030】
以上説明したように、第1の実施の形態による船舶は、高速航行時にはポッド型推進装置1(支持軸2)の舵角を制限するため、キャビテーションによる支持軸2の損傷、振動の発生を防止することができる。また、第1の実施の形態による船舶は、ポッド型推進装置1の他に舵6を備えているため、高速航行時にポッド型推進装置1(支持軸2)の舵角を制限した際の回頭を確保することができる。しかも、急激な回頭が必要な場合、舵6が故障したような場合には、舵角の制限を解除することができるため、船舶の安全な航行を確保することもできる。
また、第1の実施の形態による船舶は新造船のみを対象としたものではない。主プロペラ23を備えた既造船に新たにポッド型推進装置1および舵6を付設し、さらに舵角制御装置30を設置することもできる。
【0031】
(第2の実施の形態)
以下、本発明による第2の実施の形態について説明する。
図6および図7は、各々第2の実施の形態による船舶の船尾部分の側面図、船底方向からみた平面図である。
第2の実施の形態による船舶は、第1の実施の形態と同様にポッド型推進装置1を備えているが、舵40の配置、数の点で第1の実施の形態と相違する。したがって、第1の実施の形態と一致する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0032】
図6および図7に示すように、第2の実施の形態による船舶は、ポッド型推進装置1と船体20の船尾端21との間に舵40を配設している。舵40は、固定部41と可動部42とから構成される。可動部42は、図示しない駆動源による駆動力によって操舵される。
第2の実施の形態による船舶は、舵角制御装置30をはじめとする、ポッド型推進装置1の駆動のための構成、その他の構成は第1の実施の形態と同様に備えているものとする。
【0033】
第2の実施の形態による船舶は、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
第2の実施の形態による船舶は、ポッド型推進装置1と船体20の船尾端21との間に舵40を配設する。したがって、舵40の配設は1つだけで足りるため、第1の実施の形態に比べて、設置コストを低減することができる。加えて、主プロペラ23およびポッド型推進装置1のプロペラ5による水流を受ける位置に舵40があるため、舵40が1つであっても十分な操舵性を確保することができる。
【0034】
(第3の実施の形態)
以下、本発明による第3の実施の形態について説明する。
図8は、第3の実施の形態による船舶の船尾部分の側面図である。
第3の実施の形態による船舶は、第1の実施の形態と同様にポッド型推進装置60を備えているが、その具体的な構成に相違がある。したがって、第1の実施の形態と一致する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0035】
第3の実施の形態によるポッド型推進装置60は、船体20に対して回転可能に取付けられた支持軸61と、支持軸61の下端部に取付けられた胴部62と、胴部62内に内蔵された電動モータ(図示せず)により回転駆動されるプロペラ63とを備えている点で第1の実施の形態と一致する。ところが、第3の実施の形態によるポッド型推進装置60は、支持軸61に舵としての機能を積極的に付与していない。つまり、支持軸61は、あくまで胴部62を支持し、かつ回転させるための機能のみを有している。
【0036】
本発明は、以上のように舵としての機能を有さないかまたはほとんど有さないポッド型推進装置60を配設した船舶に対しても適用することができる。そして、舵としての機能を有さないかまたはほとんど有さない支持軸61であれば、キャビテーションによる損傷、振動のおそれが極めて低くなる。
【0037】
(第4の実施の形態)
以下、本発明による第4の実施の形態について説明する。
図9は、第4の実施の形態による船舶の船尾部分の側面図である。
第1〜第3の実施の形態は、船体20側に主プロペラ23を有する船舶に対してポッド型推進装置1(60)を設けたものであるのに対して、第4の実施の形態による船舶は、主プロペラ23の代わりにポッド型推進装置70を設けている。
つまり、図9に示すようにポッド型推進装置1に対向してポッド型推進装置70を配設している。このポッド型推進装置70は、船体20に対して回動可能に取付けられた支持軸71と、支持軸71の下端部に取付けられた胴部72と、胴部72内に内蔵された電動モータ(図示せず)により回転駆動されるプロペラ73とを備えている。
船体20の長手方向に配列された1対のポッド型推進装置1のプロペラ5とポッド型推進装置70のプロペラ73とは、互いに逆回転することにより、二重反転プロペラを構成する。
【0038】
第4の実施の形態において、航行速度による舵角の制限はポッド型推進装置1に適用すれば足りる。つまり、ポッド型推進装置1については第1の実施の形態で説明した通常モードおよび高速モードを適用するが、ポッド型推進装置70については高速モードを適用する必要はない。プロペラ73、プロペラ5により発生する水流の上流側にポッド型推進装置70の支持軸71が位置しているために、キャビテーションに起因する損傷、振動のおそれがほとんどないためである。
【0039】
以上の構成を有する、第4の実施の形態による船舶は、第1の実施の形態による船舶と同様の効果を有する他に、高速航行時において、舵6の他にポッド型推進装置70の支持軸71が舵として機能するため、急激な回頭に対応することができるという効果を有する。また、ポッド型推進装置1およびポッド型推進装置70を備えているため、船舶を任意の方向に航行させることが可能となる。
なお、第4の実施の形態では、舵6を設けた例を示したが、ポッド型推進装置70の支持軸71が舵としての機能を有しているため、舵6を省略するか、あるいは舵6を小型化することもできる。また、ポッド型推進装置70については、第3の実施の形態で示した支持軸61を採用することもできる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記第1〜第4の実施の形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高速航行時にはポッド型推進装置の舵角を制限するため、キャビテーションによる支持軸の損傷、振動の発生を防止することができる。また、ポッド型推進装置の他に舵を備えているため、高速航行時にポッド型推進装置の舵角を制限した際の回頭を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図2】第1の実施の形態におけるポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を船底方向からみた平面図である。
【図3】第1の実施の形態における舵角制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】(a)は第1の実施の形態における通常モード時のポッド型推進装置および舵の動作を説明する、(b)は第1の実施の形態における高速モード時のポッド型推進装置および舵の動作を説明する図である。
【図5】第1の実施の形態における舵角制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態におけるポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図7】第2の実施の形態におけるポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を船底方向からみた平面図である。
【図8】第3の実施の形態におけるポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図9】第4の実施の形態におけるポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図10】従来のポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を示す側面図である。
【図11】従来のポッド型推進装置を備えた船舶の船尾部分を示す側面図である。
【符号の説明】
1,60,70,100…ポッド型推進装置、2,61,71,101…支持軸、3,62,72,102…胴部、4,103…フィン、5,63,73,104…プロペラ、6,40…舵、7,41…固定部、8,42…可動部、20,105…船体、21…船尾端、22…船側、23,106…主プロペラ、30…舵角制御装置、31…速度検知部、32…モータ駆動制御部、33…電動モータ、34…中央制御装置
Claims (13)
- 船体の船尾下部に配設された第1のポッド型推進装置を備えた船舶であって、
前記第1のポッド型推進装置は、前記船体に対して回転可能に取付けられた支持軸と、前記支持軸に一体的に取付けられた胴部と、前記胴部内に収容された駆動源と、前記駆動源が発生する動力により回転する第1のプロペラとを備え、
前記船舶の航行速度に基づいて前記支持軸の回転角度が制限されることを特徴とする船舶。 - 前記支持軸が舵としての機能を有することを特徴とする請求項1に記載の船舶。
- 前記第1のポッド型推進装置の近傍に舵が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の船舶。
- 前記舵は前記支持軸の回転角度の制限にかかわらず操舵されることを特徴とする請求項3に記載の船舶。
- 前記第1のプロペラと対向して配置される第2のプロペラを備え、前記第1のプロペラと前記第2のプロペラが二重反転プロペラを構成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の船舶。
- 前記第2のプロペラは、前記船体内に配設された駆動源により駆動されるかまたは前記第1のポッド型推進装置と対向して配設される第2のポッド型推進装置が備えるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の船舶。
- 船体の船尾下部に配設されかつ舵機能を有するポッド型推進装置と、
前記ポッド型推進装置を基準として前記船体の進行方向の側方または後方に配設された主舵と、
を備えることを特徴とする船舶。 - 前記ポッド型推進装置および前記主舵の舵角は、
前記船舶の航行速度が所定値未満の場合には一致し、所定値以上の場合には前記ポッド型推進装置の舵角が前記主舵の舵角より小さいことを特徴とする請求項7に記載の船舶。 - 船体の船尾下部に配設される船舶の航行装置であって、
前記船体に対して回転可能に取付けられかつ舵機能を有する支持軸と、前記支持軸に一体的に取付けられた胴部と、前記胴部内に収容された駆動源と、前記駆動源が発生する動力により回転するプロペラとを有するポッド型推進装置と、
前記ポッド型推進装置を基準として前記船体の進行方向の側方または後方に配設された主舵と、
を備えることを特徴とする船舶の航行装置。 - 船体の船尾下部に配設されその一部が舵として機能する推進力発生手段の舵角を制御する装置であって、
前記船体の航行速度を検知する速度検知手段と、
前記速度検知手段から転送される航行速度情報に基づいて前記推進力発生手段の舵角を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする船舶の舵角制御装置。 - 前記制御手段は、第1の舵角制御モードと、前記第1の舵角制御モードよりも高速航行のときに適用される第2の舵角制御モードにより前記推進力発生手段の舵角を制御することを特徴とする請求項10に記載の船舶の舵角制御装置。
- 船体の船尾下部に主舵とともに配設されその一部が舵として機能する推進力発生手段の舵角を制御する方法であって、
前記船体の航行速度を検知し、
前記航行速度が所定値未満の場合には前記推進力発生手段の舵角を前記主舵の舵角と一致させ、
前記航行速度が前記所定値以上の場合には、前記推進力発生手段の舵角を、前記主舵の舵角未満の所定角度以下に制限することを特徴とする船舶の舵角制御方法。 - 前記所定角度が10°以下であることを特徴とする請求項12に記載の船舶の舵角制御方法。
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