JP2004181909A - インクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物 - Google Patents

インクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物 Download PDF

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Teruyuki Fukuda
輝幸 福田
Shuji Kida
修二 木田
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
Hidenobu Oya
秀信 大屋
Makoto Kaga
誠 加賀
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Abstract

【課題】印字定着部と未印字定着部の光沢輝度差が抑制され、また、微少ヒビが無く平滑で光沢の高い、さらには、定着むらの改良されたインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供すること。
【解決手段】支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、該記録媒体の表面粗さ((Ra)m)が20〜200nmであることを特徴とするインクジェット記録媒体。
支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、記録媒体の表面粗さ((Rz)m)が1μm以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録はインクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて記録媒体に付着させ、画像、文字などの記録を行うものであるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易であるという利点を有している。
【0003】
また、近年の技術進歩により、光による退色に強い画像を必要とする用途向けのインクとして、耐光性が良好である顔料を色剤として用いる顔料インクが注目されている。
【0004】
顔料は溶媒に不溶であり、色素分子は粒子を形成して溶媒に分散した状態で着色に寄与しているので、例え、表面の分子が光化学反応等により破壊されたとしてもその下部に新たな色素分子層があるので見かけ上の着色力低下が小さく、画像保存性に優れるという特徴がある。
【0005】
しかしながら、顔料インクによる印字では、顔料粒子に起因する散乱光、反射光の影響により、光沢性のある画像を得ることが困難であるという問題があった。
【0006】
この問題に対して、顔料インクを用いた従来のインクジェット記録方法として、多孔質高分子樹脂層の細孔直径分布と顔料成分の粒子径分布をそれぞれ頻度分布としたとき、多孔質高分子樹脂層の細孔直径全体の頻度に対して、顔料成分の粒子径分布と重なる多孔質高分子樹脂層の細孔直径の頻度の割合を0.1%〜10%として画像形成を行い、画像形成後、前記多孔質高分子樹脂層を加熱処理する方法(特許文献1、特許請求の範囲参照。)、該熱可塑性樹脂層が最外層である記録媒体を準備し、記録媒体の熱可塑性樹脂層の外側表面に対して、分散剤なしに水に分散可能な顔料を含む水系インクをインクジェット記録法によって吐出させ、顔料を熱可塑性樹脂層の外側表面に付着させ、熱可塑性樹脂層の外側表面に付着している顔料を、熱可塑性樹脂層中に移動させる画像記録方法(特許文献2、特許請求の範囲参照)、支持体上にインク受容層を有し、その上層に平均粒子径が1μm以上の熱可塑性有機樹脂粒子からなる層を有するインクジェット記録シートに顔料インクで印字した後、該インクジェット記録用シートを加熱することにより熱可塑性樹脂粒子を加熱緻密化することを特徴とするインクジェット画像形成方法(特許文献3、特許請求の範囲参照)、支持体上に、少なくとも無機微粒子層および熱可塑性微粒子層を含むインク吸収層を有するインクジェット記録用紙において、該記録用紙に顔料インクを用いて記録した後、該記録用紙を加熱処理することにより得られる画像の平均面粗さ(Ra)の変動が非画像部から光学濃度2までの領域において10以下であることを特徴とするインクジェット記録用紙(特許文献3、特許請求の範囲参照。)が知られている。
【0007】
しかしながら、これらの従来技術には、未印字部の平滑性や光沢に関して記述はない。また、本発明のようにインクジェット記録媒体の製造処方、及び製造プロセスを改善することで微少なヒビが無く、平滑で光沢の高いインクジェット記録媒体が得られることについては記述がない。さらに、熱可塑性樹脂粒子を含有する記録媒体に顔料を付与し、ついで加熱加圧定着を施すインクジェット記録方法において、未印字の記録媒体の表面が平滑であることによって画像部と非画像部の光沢発揮差が小さくなり、光沢のむらもなくなることについても記載がない。さらには、記録媒体の凹凸の凸部と凹部に起因する定着むらの抑制に関しても記載がない。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−192775号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平11−208097号公報
【0010】
【特許文献3】
特開2000−158803号公報
【0011】
【特許文献4】
特開2002−172855号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、印字定着部と未印字定着部の光沢輝度差が抑制されたインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供することである。また第2の目的は、微少ヒビが無く平滑で光沢の高いインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供することである。さらに第3の目的は、定着むらの改良されたインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
【0014】
(1) 支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、該記録媒体の表面粗さ((Ra)m)が20〜200nmであることを特徴とするインクジェット記録媒体。
【0015】
(2) 支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、記録媒体の表面粗さ((Rz)m)が1μm以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
【0016】
(3) 前記表層は、少なくとも無機微粒子と熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の記載のインクジェット記録媒体。
【0017】
(4) インクジェット記録媒体に色画像を形成するインクジェット画像形成方法において、該インクジェット記録媒体は(1)乃至(3)のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体であって、かつ、色剤を該インクジェット記録媒体に付着させ次いで加熱及び加圧処理を施すことを特徴とするインクジェット画像形成方法。
【0018】
(5) 前記色剤が顔料インクであることを特徴とする(4)に記載のインクジェット画像形成方法。
【0019】
(6) 前記加熱及び加圧処理を施す手段が、JIS K7105 6.6(像鮮明度)に規定されているC値が85以上の鏡面光沢性を持つ回転体であることを特徴とする(4)又は(5)に記載のインクジェット画像形成方法。
【0020】
(7) 前記加熱及び加圧処理を施す手段が、表面粗さ((Ra)f)<100nmの鏡面光沢性を持つ回転体であることを特徴とする(4)乃至(6)のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
【0021】
(8) (4)乃至(7)のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法によって得られるインクジェット記録物。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、該記録媒体の表面粗さ((Ra)m)が20〜200nmであることを特徴とする。記録媒体の表面粗さ((Ra)m)が20〜200nmとすることにより、未印字の記録媒体の表面が平滑であることによって画像部と非画像部の光沢発揮差が小さくなり、光沢のむらもなくなることを見出した。好ましくは、記録媒体の表面粗さ((Ra)m)が20〜100nmである。ここでは、詳しくは後述する加熱及び加圧処理を施す手段の表面粗さ((Ra)f)と区別するためにサフィックスを付した。
【0023】
また、本発明は、支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、記録媒体の表面粗さ((Rz)m)が1μm以下であることにより、記録媒体の凹凸の凸部と凹部に起因する定着むらを抑制することができる。
【0024】
本発明において、熱可塑性樹脂粒子を含有する表層は、インクジェット記録時にインクを効率よく吸収する目的と、後工程である加圧工程で適度に圧縮可能なように適切な空隙率を有することが好ましい。本発明において熱可塑性樹脂を含有する表層の膜厚が圧縮できる理由は、この空隙部の一部もしくは全部を圧縮することによるものである。50〜80%の範囲で空隙部を圧縮することで、表面の均一性、平滑性がより向上し、更にスベリ性が増加し、表面での傷発生の原因となる力を逃がしやすくなる利点もあり、その結果、耐傷性が向上するものと推定している。また、上記のように一定以上に空隙部を圧縮することで、水、水蒸気が進入しにくくなるため、湿潤耐傷性が向上したり、長期保存時、特に高温、高湿環境下での保存において、画像割れが発生しにくくなるものと推定している。しかしながら、過度の圧縮、例えば、膜厚を50%未満にまで圧縮することは、記録媒体に過剰な歪みを発生させ、規則的、もしくは不規則なうねりが発生したり、表面の粗面化を引き起こし、その結果、光沢の低下を招くおそれがあり好ましくない。
【0025】
本発明に係るインクジェット記録媒体では、熱可塑性樹脂を含有する表層を少なくとも有することが特徴であるが、より具体的には、非透水性支持体上に、少なくともインク溶媒成分を主に吸収するインク吸収層と該表層を設けた構成であることが好ましい。
【0026】
本発明に係る表層で用いることのできる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、これらの共重合体及びこれらの塩が挙げられ、中でもスチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、SBRラテックスが好ましい。
熱可塑性樹脂あるいは微粒子は、モノマー組成及び、粒径、重合度が違う複数の重合体を混合して用いても良い。
【0027】
熱可塑性樹脂を選択するに際し、インク受容性、加熱及び加圧による定着後の画像の光沢性、画像堅牢性及び離型性を考慮すべきである。
【0028】
インク受容性については、熱可塑性微粒子の粒径が0.05μm未満の場合は、顔料インク中の顔料粒子とインク溶媒の分離が遅くなり、インク吸収速度の低下を招くことになる。また10μmを越えると、支持体上に塗設する際にインク受容層に隣接する溶媒吸収層との接着性や、塗設乾燥後のインクジェット記録媒体の被膜強度の点から好ましくない。このために好ましい熱可塑性樹微粒子径としては好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmである。
さらに好ましくは、0.1〜1μmである。
【0029】
また、熱可塑性樹脂の選択の基準としてはガラス転移点(Tg)が挙げられる。Tgが塗布乾燥温度より低い場合は、例えば、記録媒体製造時の塗布乾燥温度が既にTgより高く、インク溶媒が透過するための熱可塑性微粒子による空隙が消失してしまう。
【0030】
また、Tgが、支持体の熱による変性を起こす温度以上の場合は、顔料インクによるインクジェット記録後溶融成膜するために高温での定着操作が必要となり、装置上の負荷及び支持体の熱安定性等が問題となる。熱可塑性微粒子の好ましいTgは50〜150℃である。また、最低造膜温度(MFT)としては、50〜150℃のものが好ましい。
【0031】
熱可塑性微粒子は、環境適性の観点から、水系に分散されたものが好ましく、特に、乳化重合により得られた水系ラテックスが好ましい。この際、ノニオン系分散剤を乳化剤として用いて乳化重合したタイプは好ましく用いることができる形態である。
【0032】
また、用いる熱可塑性微粒子は臭気および安全性の観点から残存するモノマー成分が少ない方が好ましく、重合体の固形分質量に対して3%以下が好ましく、更に1%以下が好ましく、特には0.1%以下が好ましい。
【0033】
本発明に係る表層には、水溶性バインダーを含有することができる。
水溶性バインダーとしては、熱可塑性微粒子の1〜10%の範囲で用いることができ、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カラーギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらの水溶性樹脂は二種以上併用することも可能である。
【0034】
本発明で好ましく用いられる水溶性樹脂は、ポリビニルアルコールである。本発明で好ましく用いられるポリビニルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
【0035】
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が1,000以上のものが好ましく用いられ、特に、平均重合度が1,500〜5,000のものが好ましく用いられる。ケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特に好ましい。
【0036】
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号公報に記載されているような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
【0037】
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
【0038】
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
【0039】
アニオン変性ポリビニルアルコールは、例えば、特開平1−206088号公報に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号公報、同63−307979号公報に記載されているようなビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285265号公報に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0040】
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号公報に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号公報に記載された疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
【0041】
ポリビニルアルコールは、重合度や変性の種類違いなど二種類以上を併用することもできる。
【0042】
本発明に係る表層においては、上記熱可塑性樹脂と共にフィラー(無機顔料)を用いることが好ましい。
【0043】
本発明で用いることのできるフィラー、すなわち無機顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。
【0044】
無機顔料の平均粒径は、粒子そのものあるいは表層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
【0045】
無機顔料としては、シリカ及びアルミナまたはアルミナ水和物から選ばれた固体微粒子を用いることが好ましく、シリカがより好ましい。
【0046】
シリカとしては、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリカ或いは気相法で合成されたシリカ等が好ましく用いられ、本発明において特に好ましく用いられる微粒子シリカとしては、コロイダルシリカまたは気相法で合成された微粒子シリカであり、中でも気相法により合成された微粒子シリカは高い空隙率が得られる。また、アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶性であっても非晶質であってもよく、また不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用することができる。
【0047】
無機顔料は、その粒径が100nm以下であることが好ましい。例えば、上記気相法微粒子シリカの場合、一次粒子の状態で分散された無機顔料の一次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)は、100nm以下のものが好ましく、より好ましくは4〜50nm、最も好ましくは4〜20nmである。
【0048】
最も好ましく用いられる、一次粒子の平均粒径が4〜20nmである気相法により合成されたシリカとしては、例えば、日本アエロジル社のアエロジルが市販されている。この気相法微粒子シリカは、水中に、例えば、三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサーなどにより吸引分散することで、比較的容易に一次粒子まで分散することができる。
【0049】
本発明においては、表層に熱可塑性樹脂と無機顔料とを含む構成が、インクジェット記録媒体の形態として最も好ましい。特に、好ましい理由として以下の点を挙げることができる。
【0050】
1)インク吸収速度が大きく、ビーディング、カラーブリード等の画質劣化がおこりにくく、高速印字適性を有している
2)画像表面強度が強い
3)画像保存時の重ねでの融着がおこりにくい
4)表層の塗布生産性に優れている
5)筆記性を有している
この場合、表層の熱可塑性微粒子と無機顔料の固形分質量比としては、熱可塑性微粒子および無機顔料および他の添加剤などにより個々に決めるのが好ましいが、本発明においては、熱可塑性樹脂(B)とフィラー(F)との比率(B/F)が、2/8〜8/2であることが好ましく、より好ましくは3/7〜7/3であり、更に好ましくは4/6〜6/4である。
【0051】
本発明に係る表層には、分子内に第四級アンモニウム塩基を有するカチオン性の水溶性ポリマーを含有しても良く、インクジェット記録用紙1m当たり通常0.1〜10g、好ましくは0.2〜5gの範囲で用いられる。
【0052】
本発明に係る表層の膜厚としては、3〜15μmであることが好ましい。
表層の膜厚の測定方法としては、表層を設けた記録媒体断面を正確に垂直方向に切断した後、光学顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡を用いて観察する方法を挙げることができる。
【0053】
本発明のインクジェット記録媒体においては、支持体と上記表層との間に、インク溶媒を吸収するインク吸収層を設けることが好ましい。
【0054】
記録媒体のインク吸収層としては、大きく別けて、膨潤型と空隙型とがある。
膨潤型としては、親水性バインダーとして、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等を単独もしくは併用して塗布しこれをインク吸収層としたものを用いることができる。
【0055】
空隙型としては、微粒子及び親水性バインダーを混合して塗布したもので、特に光沢性のあるものが好ましい。微粒子としては、アルミナもしくはシリカが好ましく、特に、粒径0.1μm以下のシリカを用いたものが好ましい。親水性バインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等を単独もしくは併用したものが好ましい。
【0056】
連続、あるいは高速プリントに適性を持たせるには、記録媒体のインク吸収速度が速い方が適しており、この点から、空隙型を特に好ましく用いることができる。
【0057】
以下、空隙型インク吸収層(空隙層ともいう)について更に詳細に説明する。
空隙層は、主に親水性バインダーと無機微粒子の軟凝集により形成されるものである。従来より、皮膜中に空隙を形成する方法は種々知られており、例えば、2種以上のポリマーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を形成する方法、固体微粒子および親水性または疎水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する化合物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有する固体微粒子及びまたは微粒子油滴と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、固体微粒子の間に空隙を作製する方法等が知られている。本発明においては、空隙層に、平均粒径が100nm以下の各種無機固体微粒子を含有させることによって形成されることが特に好ましい。
【0058】
上記の目的で使用される無機微粒子としては、前述の表層で用いられる無機顔料と同様に微粒子を用いることができる。
【0059】
また、親水性バインダーとしては、前述の表層で記載した水溶性バインダーと同様の化合物を挙げることができる。
【0060】
インク吸収層に用いられる無機微粒子の添加量は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無機微粒子の種類、水溶性樹脂の種類に大きく依存するが、一般には記録用紙1m当たり、通常、5〜30g、好ましくは10〜25gである。
【0061】
また、インク吸収層に用いられる無機微粒子と水溶性樹脂の比率は、質量比で通常2:1〜20:1であり、特に3:1〜10:1であることが好ましい。
【0062】
インク吸収層は、分子内に第四級アンモニウム塩基を有するカチオン性の水溶性ポリマーを含有しても良く、インクジェット記録用紙1m当たり通常0.1〜10g、好ましくは0.2〜5gの範囲で用いられる。
【0063】
空隙層において、空隙の総量(空隙容量)は記録用紙1m当り20ml以上であることが好ましい。空隙容量が20ml/m未満の場合、印字時のインク量が少ない場合には、インク吸収性は良好であるものの、インク量が多くなるとインクが完全に吸収されず、画質を低下させたり、乾燥性の遅れを生じるなどの問題が生じやすい。
【0064】
空隙型の他のタイプとして、無機微粒子を用いてインク溶媒吸収層を形成させる以外に、ポリウレタン樹脂エマルジョンと水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ポリビニルアルコールとを併用し、更にエピクロルヒドリンポリアミド樹脂を併用させた塗工液を用いてインク溶媒吸収層を形成させてもよい。
この場合のポリウレタン樹脂エマルジョンは、ポリカーボネート鎖、ポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を有する粒子径が3.0μmであるポリウレタン樹脂エマルジョンが好ましく、ポリウレタン樹脂エマルジョンのポリウレタン樹脂がポリカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエステルポリオールを有するポリオールと脂肪族系イソシアネート化合物とを反応させて得られたポリウレタン樹脂が、分子内にスルホン酸基を有し、さらにエピクロルヒドリンポリアミド樹脂及び水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ビニルアルコールを有することが更に好ましい。
【0065】
上記ポリウレタン樹脂を用いたインク溶媒吸収層は、カチオンとアニオンの弱い凝集が形成され、これに伴い、インク溶媒吸収能を有する空隙が形成されて、画像形成できると推定される。
【0066】
本発明においては、インクジェット記録媒体のインク吸収層全体の平均空隙率が40〜70%であること、あるいは前述の表層の空隙率が30〜70%であることが好ましい。
【0067】
インク吸収能を有するインク吸収層全体、あるいは表層において、固形分容量に対する空隙容量を空隙率といい、一つの方法としては、以下の式に従って求めることができる。
【0068】
空隙率=100×〔(全乾燥膜厚−塗布固形分膜厚)/(全乾燥膜厚)〕
また、下記の方法によっても、インク吸収層全体、あるいは表層の空隙率を測定することができる。例えば、100μmポリエチレンテレフタレート上に、全インク吸収層あるいは表層のみを塗布し、ブリストー測定による飽和転移量、あるいは吸水量測定などによっても簡易に求めることができる。
【0069】
次いで、本発明に係るインクジェット記録媒体で用いる支持体について説明する。
【0070】
本発明で用いる支持体としては、従来からインクジェット記録媒体に用いられている支持体、例えば、普通紙、アート紙、コート紙およびキャストコート紙などの紙支持体、プラスティック支持体、両面をポリオレフィンで被覆した紙支持体、これらを張り合わせた複合支持体を用いることができるが、本発明の効果をより発揮させる観点から、非透水性支持体を用いることが好ましい。
【0071】
本発明において用いられる非透水性支持体としては、プラスチック樹脂フィルム支持体、あるいは紙の両面をプラスチック樹脂フィルムで被覆した支持体が挙げられる。プラスチック樹脂フィルム支持体としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルムあるいはこれらの積層したフィルム支持体等が挙げられる。これらのプラスチック樹脂フィルムは、透明又は半透明なものも使用できる。
【0072】
本発明において、特に好ましい支持体は、紙の両面をプラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好ましいのは紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体である。
【0073】
以下、本発明で特に好ましい支持体である紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体について説明する。
【0074】
本発明の支持体に用いられる紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。ただし、LBSP及び/またはLDPの比率は10〜70%が好ましい。上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、また漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
【0075】
紙中には、例えば、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができる。
【0076】
抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好ましい。
【0077】
紙の坪量は50〜250gが好ましく、特に、70〜200gが好ましい。紙の厚さは50〜210μmが好ましい。
【0078】
紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は0.7〜1.2g/cm(JIS P 8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS P 8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
【0079】
紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよく、表面サイズ剤としては前記原紙中に添加できるのと同様のサイズ剤を使用できる。
【0080】
紙のpHは、JIS P 8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、pH5〜9であることが好ましい。
【0081】
次に、この紙の両面を被覆するポリオレフィン樹脂について説明する。
この目的で用いられるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンが挙げられるが、プロピレンを主体とする共重合体等のポリオレフィン類が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
【0082】
以下、特に好ましいポリエチレンについて説明する。
紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
【0083】
特に、塗布層側のポリオレフィン層は、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをその中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して概ね1〜20%、好ましくは2〜15%である。
【0084】
ポリオレフィン層中には白地の調整を行うための耐熱性の高い着色顔料や蛍光増白剤を添加することができる。
【0085】
着色顔料としては、例えば、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。
【0086】
蛍光増白剤としては、例えば、ジアルキルアミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられる。
【0087】
紙の表裏のポリエチレンの使用量は、インク吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿化でのカールを最適化するように選択されるが、一般にはポリエチレン層の厚さはインク吸収層側で15〜50μm、バック層側で10〜40μmの範囲である。表裏のポリエチレンの比率は、インク吸収層の種類や厚さ、中紙の厚み等により変化するカールを調整する様に設定されるのが好ましく、通常は表/裏のポリエチレンの比率は、厚みで概ね3/1〜1/3である。
【0088】
更に、上記ポリエチレンで被覆紙支持体は、以下(1)〜(8)の特性を有していることが好ましい。
【0089】
(1)引っ張り強さは、JIS P 8113で規定される強度で縦方向が19.6〜294N、横方向が9.8〜196Nであることが好ましい。
【0090】
(2)引き裂き強度は、JIS P 8116で規定される強度で縦方向が0.20〜2.94N、横方向が0.098〜2.45Nが好ましい。
【0091】
(3)圧縮弾性率は、9.8kN/cmが好ましい。
(4)不透明度は、JIS P 8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ましい。
【0092】
(5)白さは、JIS Z 8727で規定されるL、a、bが、L=80〜96、a=−3〜+5、b=−7〜+2であることが好ましい。
【0093】
(6)クラーク剛直度は、記録用紙の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm/100である支持体が好ましい。
【0094】
(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜10%が好ましい。
(8)インク吸収層を設ける光沢度(75度鏡面光沢度)は10〜90%が好ましい。
【0095】
本発明のインクジェット画像形成方法においては、インクとして、染料インク、顔料インク、分散インク等、公知の各種インクを用いることができるが、特に、顔料インクを用いることが好ましい。
【0096】
画像形成に用いるインクとしては、水系インク組成物、油系インク組成物、固体(相変化)インク組成物等を用いることができるが、水系インク組成物(例えば、インク総質量あたり10質量%以上の水を含有する水系インクジェット記録液等)を特に好ましく用いることができる。
【0097】
色剤としては、本発明においては、画像保存性の観点から顔料用いることが特徴である。顔料インク中の顔料としては、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料および、カーボンブラックを好ましく用いることができる。
【0098】
不溶性顔料としては、特に限定するものではないが、例えば、アゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、イソインドリノン、イソインドリン、アジン、オキサジン、チアジン、ジオキサジン、チアゾール、フタロシアニン、ジケトピロロピロール等が好ましい。
【0099】
好ましく用いることのできる具体的顔料としては、以下の顔料が挙げられる。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0100】
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0101】
グリーンまたはシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0102】
これらの顔料は、必要に応じて顔料分散剤を使用してもよく、使用できる顔料分散剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるいはスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれらの塩をあげることができる。
【0103】
顔料の分散方法としては、その方法に特に制限はないが、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を用いることができる。
【0104】
本発明に係る顔料分散体の粗粒分を除去する目的で、遠心分離装置を使用すること、フィルターを使用することも好ましい方法である。
【0105】
顔料インク中の顔料の平均粒径は、インク中での安定性、画像濃度、光沢感、耐光性などを考慮して選択するが、加えて本発明のインクジェット顔料画像の記録方法では、光沢向上、質感向上の観点からも粒径を選択するのが好ましい。本発明において、光沢向上、質感向上する理由は定かでは無いが、画像において顔料は熱可塑性微粒子が溶融した皮膜中に分散された状態にあることと関連していると推測している。高速処理を目的とすると、短時間で熱可塑性微粒子を溶融皮膜化し、更に顔料を充分に皮膜中に分散しなければならない。このとき顔料の表面積は大きく影響し、それゆえ平均粒径に最適領域が存在すると推測している。
【0106】
本発明に用いる顔料インクに含まれる顔料粒子の平均粒径は、300nm以下が好ましく、更に好ましくは30〜200nmであり、特に好ましくは30〜150nmである。
【0107】
顔料インクとして好ましい形態である水系インク組成物は、水溶性有機溶媒を併用することが好ましい。
【0108】
水溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。好ましい水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類が挙げられる。さらに、多価アルコールと多価アルコールエーテルを併用することが特に好ましい。
【0109】
水溶性有機溶媒は、単独もしくは複数を併用しても良い。水溶性有機溶媒のインク中の添加量としては、総量で5〜60質量%であり、好ましくは10〜35質量%である。
【0110】
本発明に用いる顔料インクは、アセチレン系界面活性剤を含有することが好ましい。該アセチレン系界面活性剤としては、アセチレンジオール及びそのエチレンオキサイド付加物が好ましい。
【0111】
また、アセチレンジオール及びそのエチレンオキサイド付加物としては、Air Products社製サーフィノール82、サーフィノール104、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485等を好ましく用いられる。
【0112】
インク組成物は、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、熱可塑性微粒子、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜添加することもできる。
【0113】
特に、熱可塑性微粒子を添加することは、本発明の効果を得るうえで好ましい。熱可塑性微粒子について2は、上記の記録媒体表層に添加することのできる熱可塑性樹脂あるいは微粒子の説明で記載した種類を利用できる。特に、インクに添加しても増粘、沈澱等の起こらないものを適用するのが好ましい。熱可塑性微粒子の平均粒径としては、0.5μm以下が好ましく、より好ましくは、インク中の顔料の平均粒径の0.2倍〜2倍の範囲で選択すると安定性の観点で好ましい。添加する熱可塑性微粒子は、50℃〜200℃の範囲で溶融、軟化するものが好ましい。
【0114】
インク組成物は、その飛翔時の粘度として40mPa・s以下が好ましく、30mPa・s以下であることがより好ましい。
【0115】
インク組成物は、その飛翔時の表面張力として20mN/m以上が好ましく、30〜45mN/mであることが、より好ましい。
【0116】
インク中の顔料固形分濃度は、0.1〜10%の範囲で選択でき、写真画像を得るには、顔料固形分濃度を各々変化した、いわゆる濃淡インクを用いることが好ましく、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの濃淡インクを各々用いることは特に好ましい。また、必要に応じて、赤、緑、青等の特色インクを用いることも、色再現性上好ましい。
【0117】
本発明のインクジェット画像を形成するには、市販されているプリンターのように記録媒体収納部、搬送部、インクカートリッジ、インクジェットプリントヘッドを有するものであれば特に制約はないが、少なくともロール状の記録媒体収納部、搬送部、インクジェットプリントヘッド、切断部、及び加圧部、必要に応じて加熱部、記録プリント収納部から構成される一連のプリンターセットであると、インクジェット写真を商用利用する場合に有用である。
【0118】
次に本発明に係るインクジェット記録媒体に色剤を付着させ次いで加熱及び加圧処理を施すインクジェット画像形成方法に好適に用いることができる、加熱及び加圧処理を施す手段について図面を用いて説明する。
【0119】
図1は、本発明で用いられるインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図である。図1において、搬送ローラ対21から送り出された記録媒体1は記録ヘッド3によりインクジェット記録が行われ、カッタ61により適宜切断され、第1のローラ対〜第2のローラ対まで、たわみを有する状態で搬送され、次いで、加熱定着手段4に送られ、内部に発熱体43を有する加熱ローラ41と加圧ローラ42との間に定着ベルト44と共に通過することにより、加熱定着処理が行われる。
【0120】
図2は、本発明で用いられるインクジェット記録装置の他の一例を示す概略構成図である。図2において、搬送ローラ対21から送り出された記録媒体1は記録ヘッド3によりインクジェット記録が行われ、カッタ61により適宜切断され、第1のローラ対〜第2のローラ対まで、たわみを有する状態で搬送され、次いで、加熱定着手段4に送られ、内部に発熱体43を有する加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過することにより、加熱定着処理が行われる。
【0121】
上記記載の加熱ローラの表面には、図示していないが、離型性層が設けられており、前記離型性層中には本発明に係るシリコーン樹脂が含有されている。
【0122】
上記記載の定着ベルトまたは定着ローラが前記記録媒体1と接する面には、図示していないが、離型性層が設けられており、前記離型性層中には本発明に係るシリコーン樹脂が含有されている。
【0123】
画像形成後の画像の光沢度の変動が低減し、定着時に定着ベルトや定着ローラに設けられている離型性層の膜剥がれがなく(耐久性向上)、且つ、定着時のオフセット発生を低減するためには、加熱手段と加圧手段との間を記録媒体と、基材上に少なくとも離型性層を有する定着ベルトまたは定着ローラの該離型性層を有する面とを対向させながら通過させ、定着を行う定着ベルトまたは定着ローラにおいて、該基材が表面処理層を有し、該表面処理層の硬度が鉛筆硬度HB以上であり、且つ、前記離型性層がシリコーン樹脂を含有することが好ましい。
【0124】
画像形成時の光沢度の変動を低減し、且つ、定着時の離型性層の膜剥がれの防止を効果的に得るためには、表面処理層のJIS K 5401に規定される鉛筆硬度がHB以上であることが好ましく、より好ましくは鉛筆硬度は、H〜5Hの範囲であり、特に好ましくは、2H〜5Hの範囲である。
【0125】
また、光沢ムラを更に効果的に防止するためには、表面処理層のJIS K 6911に規定される膨潤率が5%未満であることが好ましく、更に好ましくは、3%以下であり、特に好ましくは、1%以下の範囲である。
【0126】
上記記載のような鉛筆硬度や膨潤率を示す表面処理層は、定着ベルトや定着ローラの基材と離型性層との間の接着性を向上させ、且つ、定着時の光沢ムラの防止を適切に行う観点から表面改質剤を含有することが好ましく、前記表面改質剤としては、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤が好ましく、更に好ましく用いられるのは、アルミニウムカップリング剤である。
【0127】
上記記載のアルミニウムカップリング剤やジルコニウムカップリング剤は、そのものは接着性を有しないが、接着したいものの表面(定着ベルトや定着ローラの基材)をカップリング剤溶液で処理すると、カップリング剤が加水分解−縮合反応を起こして基材表面の接着性を向上させる作用を有している。
【0128】
以下にアルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0129】
《アルミニウムカップリング剤の具体例》
アセトメトキシアルミニウムジイソプロピレート、
アセトエトキシアルミニウムジイソプロピレート、
アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、
アルミニウムジ−n−ブトキシドモノメチルアセテート
アルミニウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセテート
アルミニウムイソプロピレート
モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート
アルミニウムsec−ブチレート
アルミニウムエチレート
エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート
アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)
アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート
アルミニウムモノアセチルアセトアセテートビス(エチルアセトアセテート)
アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)
アルミニウム=モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート
環状アルミニウムオキサイドイソプロピレート
《ジルコニウムカップリング剤の具体例》
ジルコニウムテトラアセチルアセテート、
ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、
ジルコウムトリブトキシアセチルアセネート、
ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、
ジルコニウブトキシトリスエチルアセトアセテート、
ジリコニウムブトキシビスエチルアセトアセテート、
ジリコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート、
ジリコニウムテトラキスエチルラクテート、
ジリコニウムジブトキシビスエチルラクテート、
ビスアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテートジルコニウム、
モノアセチルアセトネートトリスエチルアセトアセテートジルコニウム、
ビスアセチルアセトネートビスエチルラクテートジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物、
ジルコニウムn−ブチレート、
ジルコニウムn−プロピレート等のジルコニウムアルコキシド
表面処理層の膜厚は、0.2μm〜10μmの範囲が好ましく、更に好ましくは、0.2μm〜3μmの範囲である。
【0130】
表面処理層中でのアルミニウムカップリング剤やジルコニウムカップリング剤の好ましい含有量の範囲は、1質量%〜100質量%であり、更に好ましくは、50質量%〜100質量%である。
【0131】
また、本発明に係る表面処理層には、下記に記載のチタンカップリング剤を併用することが出来る。前記チタンカップリング剤の具体例としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、ジブトキシチタン−ビス(オクチレングリコレート)、ジプロポキシチタン−ビス(エチルアセチルアセテート)、ジプロポキシチタン−ビス(トリエタノールアミナート)、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等が挙げられる。
【0132】
離型性層は、シリコーン樹脂を含有することが好ましい。シリコーン樹脂は、従来公知のシリコーン樹脂を用いることができるが、離型性層の剥離力が30g/5cm以上を満たすようなものが好ましく用いられる。
【0133】
シリコーン樹脂としては、例えば、下記に示すような溶剤付加型シリコーンまたは縮合硬化型のシリコーン等のような硬化型シリコーンを用いて作製されたシリコーン樹脂が好ましく、中でも溶媒付加型シリコーンを用いて作製されたシリコーン樹脂が好ましい。上記記載の溶剤付加型シリコーンは、両末端、あるいは、両末端及び鎖中に、ビニル基を有する直鎖状メチルビニルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存在下で反応させて得られる。
【0134】
溶剤付加型シリコーンの具体例としては、例えば、(株)信越化学工業製のKS−887、KS−779H、KS−778、KS−835、X−62−2456、X−62−2494、X−62−2461、KS−3650、KS−3655、KS−3600、KS−847、KS−770、KS−770L、KS−776A、KS−856、KS−775、KS−830、KS−830E、KS−839、X−62−2404、X−62−2405、KS−3702、X−62−2232、KS−3503、KS−3502、KS−3703、KS−5508等が挙げられる。
【0135】
縮合硬化型シリコーンの具体例としては、例えば、(株)信越化学工業製のKS−881、KS−882、KS−883、X−62−9490、X−62−9028等のシリコーンが好ましく用いられる。
【0136】
離型性層の表面接触角は、100度〜120度であることが好ましく、更に好ましくは、105度から115度である。ここで、表面接触角は、純水に対する接触角の測定であり、例えば、自動接触角計DAC−VZ(協和界面科学社製)を用い、液適法(純水約15μlを測定面に静かに垂らし、接触してから0.5秒後の接触角を測定する)にて測定した。
【0137】
加熱及び加圧処理を施す手段が、表面粗さ((Ra)f)<100nmの鏡面光沢性を持つ回転体であることが好ましい。すなわち、加熱及び加圧処理を施す手段の表面に離型性層を設ける時には、この離型性層の表面粗さ(定義については後述する)は100nm以下であることが好ましい。
【0138】
本発明に係る離型性層の厚さは、1μm〜50μmであることが好ましく、更に好ましくは、10μm〜30μmである。
【0139】
また、本発明の定着ベルト、本発明の定着ローラに係る離型性層は、その剥離力が30g/5cm以上になるように調整することが好ましく、更に好ましくは、30g/5cm〜1000g/5cmの範囲に調製することであり、特に好ましくは、50g/5cm〜600g/5cmである。
【0140】
ここで、離型性層の剥離力は下記に記載の方法により測定される。
図1に示すような定着ベルトの場合には、定着ベルトの離型性層に、図2に示すような定着ローラの場合には、加熱ローラまたは加圧ローラの離型性層に、粘着テープ(ニットーポリエステルテープNo.31B(日東電工株式会社製)を貼合し、加圧ローラの圧力値を2kgに設定した状態で、加圧ローラ1回転分の圧着操作を行い、その後、室温下、定着ベルトまたは定着ローラを20時間放置後、上記粘着テープを角度180度、0.3m/分の速度条件下、市販の引っ張り試験機を用い、剥離力を測定した。
【0141】
但し、定着ローラの加熱ローラと加圧ローラのどちらにも離型性層が設けられている場合には、記録媒体と接する側の離型性層の剥離力を測定した。
【0142】
本発明の定着ベルト、定着ローラは、基材上に表面処理層、離型性層を有するが、離型性層の膜剥がれを更に効果的に防止する観点からは、下記に記載の接着性改良層を設けることが好ましい。
【0143】
基材と離型性層との接着性向上の観点から、接着性改良層は、水酸基、カルボキシル基等の反応性基を有する化合物を含有することが好ましい。
【0144】
反応性基を有する化合物としては、低分子化合物でも高分子化合物でもよいが、本発明においては、ポリビニルアルコール樹脂(例えば、PVA−124、224,424(いずれも、株式会社クラレ製))、ブチラール樹脂(例えば、3000K(電気化学工業株式会社製))、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデンおよびポリブタジエン系などのオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂などが好ましい化合物として挙げられる。中でも、ブチラール樹脂が好ましく用いられる。
【0145】
上記の反応性基を有する化合物の接着性改良層中での含有量は、1質量%〜100質量%が好ましく、更に好ましくは、50質量%〜100質量%である。また、本発明に用いられる接着性改良層が、反応性基を有する樹脂(1種類の樹脂でもよく、複数の樹脂の混合物でもよい)から構成されている場合、樹脂を構成する全繰り返し単位中、前記反応性基を有する繰り返し単位の含有比率が20%以下であることが好ましいが、更に好ましくは、1%〜20%である。
【0146】
接着性改良層は、接着性効果を更に好ましく発揮する観点から、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びイソシアネート化合物からなる群から選択される少なくとも一つの化合物を含有することが好ましいが、更に好ましくは、チタンカップリング剤またはイソシアネート化合物を含有することであり、特に好ましく用いられるのは、チタンカップリング剤である。
【0147】
チタンカップリング剤としては、例えば、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
【0148】
また、イソプロポキシ基を有するモノアルコキシ型、オキシ酢酸残基あるいはエチレングリコール残基を有するキレート型、テトラアルキルチタネートに亜リン酸エステルを付加させたコーディネート型が挙げられる。
【0149】
モノアルコキシ型としては、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデジルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート等がある。
【0150】
また、チタニウム−i−プロポキシオクチレングリコレート(TOG:日本曹達(株)製)、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、テトラステアロキシチタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナト)チタン、ジヒドロキシチタン・トリ−i−ステアレート等が挙げられる。
【0151】
キレート型としては、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
【0152】
コーディネート型としては、テトライソプロピルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等がある。
【0153】
シランカップリング剤としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、KBM503((株)信越化学工業製)、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、などが挙げられる。
【0154】
イソシアネート化合物としては、例えば、以下の一般式で表される化合物が挙げられる。
【0155】
一般式
O=C=N−L−(N=C=O)v
式中、vは0、1または2であり、Lはアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基またはアラルキル基を部分構造として有する2価の連結基を表す。
【0156】
これらの基は、更に置換基を有していても良く、好ましい置換基の例は、ハロゲン(例えば、BrおよびCl)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルキル基、アルコキシル基等が挙げられる。
【0157】
製造元から入手できる特定のイソシアネート化合物の例を以下に示すが、本発明は、これらに限定されない。
【0158】
IC−1 デスモデュ(Desmodur)N100、モーベイ社、脂肪族イソシアネート
IC−2 デスモデュN3300、モーベイ社、脂肪族イソシアネート
IC−3 モンデュー(Mondur)TD−80、モーベイ社、芳香族イソシアネート
IC−4 モンデューM、モーベイ社、芳香族イソシアネート
IC−5 モンデューMRS、モーベイ社、ポリマーイソシアネート
IC−6 デスモデュW、モーベイ社、脂肪族イソシアネート
IC−7 パピ(Papi)27、ダウ社、ポリマーイソシアネート
IC−8 イソシアネートT1890、ヒュルス(Huels)、脂肪族イソシアネート
IC−9 オクタデシルイソシアネート、アルドリッヒ社、脂肪族イソシアネート
更に、コロネート2030、コロネート2255、コロネート2513、コロネート2507、コロネートL、コロネートHL、コロネートHK、コロネートHX、コロネート341、コロネートMX、コロネート2067、以上日本ポリウレタン社製、タケネートD103H、タケネートD204EA、タケネートD−172N、タケネートD−170N、以上武田薬品製、スミジュールん3200、スミジュール44V−20、スミジュールIL、以上住友バイエルウレタン社製等が挙げられる。
【0159】
また、本発明においては、アルミニウムカップリング剤、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等も用いることが出来る。上記記載のカップリング剤、イソシアネート化合物等の接着性改良層中の含有量としては、1質量%〜99質量%が好ましく、更に好ましくは、1質量%〜50質量%である。
【0160】
接着性改良層の膜厚は、1μm〜300μmに調整することが好ましく、更に好ましくは、1μm〜100μmであり、特に好ましくは、1μm〜50μmである。
【0161】
定着ベルトに用いられるベルト部材用の基材や本発明に係る定着ローラの加熱ローラ、加圧ローラに用いられる各々の基材について説明する。
【0162】
ベルト部材に用いられる基材としては、シームレスのニッケル電鍮が好ましく、加熱ローラ、加圧ローラの基材としては、ニッケルが好ましい。また、基材の厚さは、10μm〜100μmであることが好ましい。また、基材の材料としては、ニッケル以外にもアルミニウム、鉄、ポリエチレン等を用いることができる。
【0163】
定着ベルトの基材の表面粗さは、100nm以下が好ましく、更に好ましくは80nm以下である。更に、ヤング率は、50kN/mm以上であることが好ましく、更に好ましくは、50kN/mm〜300kN/mmである。
【0164】
上記の離型性層の表面粗さや、定着ベルトや定着ローラの基材の表面粗さの測定について説明する。以下の方法に従い平均面粗さ(Ra)fを測定した。
【0165】
測定については、後述する記録媒体表面粗さ測定と同じである。試料を切り取り、ガラス板に両面テープで固定し、対物レンズ40倍、中間レンズ2.0倍で同様に測定した。解析時は75mm×55.6mm視野内における解析においてTerm removal tilt only(円筒及び傾斜補正)で補正した。
【0166】
本発明に好適に用いることができる定着ベルト、定着ローラの製造方法について説明する。
【0167】
本発明に好適に用いることができる定着ベルト、定着ローラの製造においては、記録媒体と接触する側の定着ベルトや定着ローラの面に、ディップ塗布方式、バーコート方式、ブレード塗布方式、エアナイフ方式、スライド塗布装置やカーテン塗布等により接着性改良層を塗布し乾燥の後、前記接着性改良層の上に、溶媒付加型シリコーンや溶剤縮合型シリコーンなどの硬化型シリコーンをディップ塗布後、加熱硬化する工程を経て離型性層が形成されることが好ましい。
【0168】
中でも好ましいのは、接着性改良層、離型性層の各々をディップ塗布方式で塗布することである。ディップ塗布を行う場合の塗布液の粘度としては、0.01Pa/s〜0.5Pa/sの範囲に調整することが好ましい。
【0169】
また、本発明においては、前記離型性層の塗設後、エージング処理Aを行う工程、次いで、エージング処理Bを行う工程を有することを特徴とすることが好ましい。
【0170】
ここで、エージング処理Aは、例えば、離型性層塗布後の定着ベルトまたは定着ローラを水中に浸積する、蒸気を噴霧する、加温高湿下に経時保存することを表す。加温高湿下とは、温度範囲が25℃〜100℃、高湿とは、相対湿度が50%RH以上、好ましくは、50%RH〜95%RHの範囲を表す。
【0171】
また、エージング処理Bは、前記エージング処理Aの後に定着ベルトまたは定着ローラを高温低湿下に処理することを表すが、高温とは、40℃〜200℃の範囲が好ましく、更に好ましくは、40℃〜150℃の範囲であり、低湿とは、相対湿度が50%RH未満を表す。
【0172】
定着後において良好な光沢度を示す画像を得るために、本発明に係る加熱定着装置は、本発明に係る定着ベルトを少なくとも一つその構成成分として有することが好ましい。
【0173】
印字後に何らかの処理により、C値を向上させることが好ましい。その処理としては、画像を加熱あるいは加圧、あるいは加熱、加圧を両方行う、あるいは、溶媒や可塑剤を付与し、さらに加熱する、あるいは、熱可塑性樹脂成分を画像に供給してから加熱するなどがあり、さらにこれらの処理を組み合わせたり、複数回行っても良い。
【0174】
本発明においては、加熱及び加圧処理を施す手段が、JIS K7105 6.6(像鮮明度)に規定されているC値が85以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは95以上の鏡面光沢性を持つ回転体であることが好ましい。ここで、C値とは、JIS K7105 6.6(像鮮明度)に規定されている像鮮明度のうち、光学くし2mmを用い反射法により測定した値をC値とし、像鮮明度の尺度として定義されるものである。
【0175】
また、加熱定着処理には、本発明の効果が十分発揮されるだけのエネルギーを画像に与えれば良いが、加熱する温度としては、特に顔料画像の場合、画像を平滑化しうる温度であればよく、60℃〜200℃の範囲が好ましく、より好ましくは80℃〜160℃の範囲である。
【0176】
加熱は、プリンター内蔵の加熱機で行っても、別に設けた加熱機で行っても良い。加熱手段としては、定着ベルトを用いる場合も加熱ローラを用いることが、ムラの発生をなくし、小スペースで、連続処理が出来るので好ましい。また、これらの装置は、電子写真の加熱定着機を転用することができ、コスト的にも有利である。
【0177】
加熱ローラとしては、中空状のローラを構成成分として有し、駆動手段により回転するが、その中空部分に熱源として、例えば、ハロゲンランプヒーター、セラミックヒーター、ニクロム線等からなる発熱体が内蔵されることが好ましい。
【0178】
また、ローラは、熱伝導性の高い材料が好ましく、特には金属ローラが好ましいが中でもニッケルが好ましく用いられる。
【0179】
定着ベルトを用いる場合の記録媒体の搬送速度は、1mm/秒〜100mm/秒の範囲が好ましく、更に好ましくは、10mm/秒〜50mm/秒の範囲が好ましい。これは、高速処理性の観点以外に、画質の観点からも好ましい。
【0180】
より高い質感、光沢を得るために、加熱と同時、あるいはその直後に加圧することが好ましい。加圧する圧力としては、皮膜化が促進されるため9.8×10Pa〜4.9×10Paの範囲が好ましい。
【0181】
本発明に係る画像形成方法は、画像の定着処理時に前記のような加熱定着装置を用いることが好ましい。本発明においては、例えば、インクジェット顔料画像を形成する場合には、記録ヘッドは、ピエゾ方式、サーマル方式、コンティニュアス方式のいずれでもよいが、顔料インクでの安定性の観点からピエゾ方式が好ましい。
【0182】
また、本発明の画像形成方法は、記録媒体に顔料インクを印字した後、前記記録媒体を本発明の加熱定着装置により加熱定着処理することが好ましい。この画像形成方法においては、顔料と熱可塑性樹脂とが混在、もしくは近傍に存在する顔料画像を加熱定着処理することが好ましく、この場合、熱可塑性樹脂を部分的、もしくは完全に溶融し、さらに皮膜化することが好ましい。
【0183】
顔料画像に熱可塑性樹脂を共存させる方法としては、1)熱可塑性樹脂、好ましくは熱可塑性微粒子を含有する記録媒体を用いる、2)印字前もしくは印字後に記録媒体に熱可塑性樹脂を供給する、3)顔料インク中に熱可塑性樹脂を共存させたインクを用いる方法が挙げられる。
【0184】
本発明に係るインクジェット記録物においては、その画像はC値と呼ばれる像鮮明度が70以上であることが好ましい。ここで、C値とは、JIS K7105 6.6(像鮮明度)に規定されている像鮮明度のうち、光学くし2mmを用い反射法により測定した値をC値とし、像鮮明度の尺度として定義される。
【0185】
本発明でいう像鮮明度とは、皮膜表面に対面する物体の像を移す皮膜表面の性能を表し、入射画像が画像表面において、どれだけ正確に反射、あるいは投影されるかを示す値である。入射画像に対して正確な反射画像を与えるほど、像鮮明度は高くなり、結果としてC値は大きくなる。このC値は、鏡面光沢度と表面の平滑性を併せた効果を示すものであり、反射度が高くなるほど、また平滑性が高くなるほど、C値は大きくなる。
【0186】
C値の異なる様々なインクジェット顔料画像を検討したところ、C値の上昇に伴い、光沢感が得られ、銀塩写真に近似の画像を得ることができることを見い出した。さらに、驚くべきことに、C値の上昇に伴い、顔料インク特有のブロンジング現象が抑制されることが判明した。さらに、C値の上昇に伴い、耐水性や酸性ガス耐性といった画像保存性も向上することを見い出した。
【0187】
C値が70以上ある顔料画像は、本発明の目的とする効果を得ることができるが、好ましくは75〜99、さらに好ましくは85〜99である。
【0188】
本発明で規定するC値を70以上とする方法としては、特に制限はないが、例えば、インク顔料を記録媒体に印字した後、画像を加熱あるいは加圧、あるいは加熱、加圧を両方行う、あるいは、溶媒や可塑剤を付与し、さらに加熱する、あるいは、熱可塑性樹脂成分を画像に供給してから加熱するなどの方法を適宜選択、組み合わせたり、あるいはそれらの処理を複数回行うことにより達成することができる。
【0189】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0190】
《記録媒体の作製》
〔記録媒体1の作製〕
(シリカ分散液の調製)
一次粒子の平均粒径が約0.012μmの気相法シリカ(株式会社トクヤマ製:QS−20)125kgを、三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、硝酸でpHを2.5に調整した620Lの純水中に室温で吸引分散した後、全量を694Lに純水で仕上げた。
【0191】
次に、カチオンポリマーP−1を1.14kg、エタノール2.2L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH=2.3)18Lに、上記シリカ分散液の69.4Lを攪拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂230gを含有する水溶液7.0Lを添加し、消泡剤SN381(サンノプコ株式会社製)を1g添加した。この混合液を、三和工業株式会社製高圧ホモジナイザーで分散し、全量を純水で97Lに仕上げてシリカ分散液を調製した。
【0192】
【化1】
Figure 2004181909
【0193】
(下層用塗布液1の調製)
上記シリカ分散液600mlを40℃で攪拌しながら、以下の各添加剤を順次混合して下層用塗布液1を調製した。
【0194】
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203)の
10%水溶液 6ml
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の
7%水溶液 185ml
サポニン(50%水溶液) 適量
純水 全量を1000mlに仕上げた
(表層用塗布液1の調整)
上記シリカ分散液600mlを40℃で攪拌しながら、以下の各添加剤を順次混合して表層用塗布液1を調製した。
【0195】
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203)の
10%水溶液 6ml
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の
13.9%水溶液 185ml
サポニン(50%水溶液) 適量
純水 全量を1000mlに仕上げた
(表層用塗布液2の調製)
適量の水を40℃で攪拌しながら、以下の各添加剤を順次混合して表層用塗布液2を調製した。
【0196】
熱可塑性樹脂(スチレン−アクリル系ラテックス Tg73℃、
平均粒径0.9μm、固形分40%) 166g
ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の
13.9%水溶液 18ml
消泡剤SN381(サンノプコ株式会社製) 6.2mg
サポニン(50%水溶液) 適量
純水 全量を1000mlに仕上げた
上記各添加剤を混合した後、40℃で粘度が45mPa・sとなるように適宜純水を加えて、表層用塗布液2を調製した。
【0197】
(表層用塗布液3の調製)
表層用塗布液1を40℃で撹拌し、そこへ表層用塗布液2を上記熱可塑性微粒子/フィラー(上記シリカ)の固形分比が55/45になるように加えて、さらに40℃の粘度が45mPa・sとなるように適宜純水を加えて、表層用塗布液3を調製した。
【0198】
(記録媒体1の作製)
両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚みが220μmでインク吸収層面のポリエチレン中にはポリエチレンに対して13質量%のアナターゼ型酸化チタン含有)に、支持体側から第1層として上記下層用塗布液1を、第2層として乾燥膜厚7μmとなるように上記表層用塗布液3を、スライドホッパーを用い、同時重層塗布した。なお、塗布液は40℃に加温して塗布し、塗布直後に0℃に保たれた冷却ゾーンで20秒冷却した後、25℃の風(相対湿度15%)で60秒間、45℃の風(相対湿度が25%)で60秒間、50℃の風(相対湿度が25%)で60秒間順次乾燥し、20〜25℃、相対湿度が40〜60℃の雰囲気下で2分間調湿して試料を巻き取った。なお、下層の乾燥膜厚は30μm、表層の乾燥膜厚は10μmとなるように塗布量を制御した。この記録媒体1をロール幅127mm、長さ100mのロール状に加工した。
【0199】
〔記録媒体2〜6の作製〕
上記記録媒体1の作製において、表層用塗布液1および表層用塗布液2におけるポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の13.9質量%水溶液に代えて、表1に記載の濃度のポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)(表1においてはPVA235水溶液濃度と記す)を用い、また乾燥条件も表1に記した条件で行った以外は記録媒体1の作製と同様にして、記録媒体2〜6を作製した。
【0200】
【表1】
Figure 2004181909
【0201】
《インクの調製》
〔染料インクセットの調製〕
以下に示す組成からなるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色からなる染料インクセットを調製した。
【0202】
調製したインクは、充分に攪拌した後、0.8μmフィルター(DISMIC−25CS:Toyo Roshi Kaisha LTD)で濾過して用いた。
【0203】
〈Yインク〉
アシッドイエロー42 5質量%
プロキセルGXL(D)(ゼネカ社製:20%水溶液) 0.2質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製)0.05質量%
エチレングリコール 12質量%
ジエチレングリコール 13質量%
イオン交換水 全質量が100gになるように残分調整
表面張力は33mN/mであった。
【0204】
〈Mインク〉
アシッドレッド249 3質量%
プロキセルGXL(D)(ゼネカ社製:20%水溶液) 0.2質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製)0.05質量%
エチレングリコール 12質量%
ジエチレングリコール 13質量%
イオン交換水 全質量が100gになるように残分調整
表面張力は32mN/mであった。
【0205】
〈Cインク〉
アシッドブルー249 3.8質量%
プロキセルGXL(D)(ゼネカ社製:20%水溶液) 0.2質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製)0.05質量%
エチレングリコール 12質量%
ジエチレングリコール 13質量%
イオン交換水 全質量が100gになるように残分調整
表面張力は34mN/mであった。
【0206】
〈Bkインク〉
BASF Acid Black7 19質量%
プロキセルGXL(D)(ゼネカ社製:20%水溶液) 0.2質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製)0.05質量%
エチレングリコール 12質量%
ジエチレングリコール 13質量%
イオン交換水 全質量が100gになるように残分調整
表面張力は43mN/mであった。
【0207】
〔顔料インクセットの調製〕
(顔料分散液の調製)
〈イエロー顔料分散体1の調製〉
Figure 2004181909
上記各添加剤を混合し、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散し、イエロー顔料分散体1を得た。得られたイエロー顔料の平均粒径は112nmであった。
【0208】
〈マゼンタ顔料分散体1の調製〉
Figure 2004181909
上記各添加剤を混合し、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散し、マゼンタ顔料分散体1を得た。得られたマゼンタ顔料の平均粒径は105nmであった。
【0209】
〈シアン顔料分散体1の調製〉
Figure 2004181909
上記各添加剤を混合し、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散し、シアン顔料分散体1を得た。得られたシアン顔料の平均粒径は87nmであった。
【0210】
〈ブラック顔料分散体1の調製〉
カーボンブラック 20質量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分子量7,000、酸価150)10質量%
グリセリン 10質量%
イオン交換水 60質量%
上記各添加剤を混合し、0.3mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散し、ブラック顔料分散体1を得た。得られたブラック顔料の平均粒径は75nmであった。
【0211】
(顔料インクセットの調製)
〈イエロー濃インク1の調製〉
イエロー顔料分散体1 15質量%
エチレングリコール 20質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 54.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるイエロー濃インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は120nmであり、表面張力γは36mN/mであった。
【0212】
〈イエロー淡インク1の調製〉
イエロー顔料分散体1 3質量%
エチレングリコール 25質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 61.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるイエロー淡インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は118nmであり、表面張力γは37mN/mであった。
【0213】
〈マゼンタ濃インク1の調製〉
マゼンタ顔料分散体1 15質量%
エチレングリコール 20質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 54.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるマゼンタ濃インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は113nmであり、表面張力γは35mN/mであった。
【0214】
〈マゼンタ淡インク1の調製〉
マゼンタ顔料分散体1 3質量%
エチレングリコール 25質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 61.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるマゼンタ淡インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は110nmであり、表面張力γは37mN/mであった。
【0215】
〈シアン濃インク1の調製〉
シアン顔料分散体1 10質量%
エチレングリコール 20質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 59.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるシアン濃インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は95nmであり、表面張力γは36mN/mであった。
【0216】
〈シアン淡インク1の調製〉
シアン顔料分散体1 2質量%
エチレングリコール 25質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.2質量%
イオン交換水 62.8質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるシアン淡インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は92nmであり、表面張力γは33mN/mであった。
【0217】
〈ブラック濃インク1の調製〉
ブラック顔料分散体1 10質量%
エチレングリコール 20質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 59.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるブラック濃インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は85nmであり、表面張力γは35mN/mであった。
【0218】
〈ブラック淡インク1の調製〉
ブラック顔料分散体1 2質量%
エチレングリコール 25質量%
ジエチレングリコール 10質量%
界面活性剤(サーフィノール465 日信化学工業社製) 0.1質量%
イオン交換水 62.9質量%
以上の各組成物を混合、攪拌し、1μmフィルターでろ過し、本発明の水性顔料インクであるブラック淡インク1を調製した。該インク中の顔料の平均粒径は89nmであり、表面張力γは36mN/mであった。
【0219】
《インクジェット画像形成》
図1に記載の加圧処理と加熱処理とを同時に行う加熱加圧ローラ対を有するインクジェットプリンターに、染料インクセットまたは顔料インクセットをセットし、前記作製した各記録媒体をシート供給し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのベタ画像、縦及び横に1cm幅でY、M、C、B、G、R、Bkの帯を各々描いた格子状テストチャートを出力した。その後、装置内の加熱加圧定着器にて、定着器の表面温度を110℃にて加熱加圧処理を行った。
【0220】
定着条件は以下の通りである。
加熱加圧定着は図1に示す加熱加圧定着装置を用い、加熱ローラーの表面温度108℃、ニップ長さ1.6mm、圧力98N/cm、線速7mm/sで行った。ローラー表面温度はK型熱電対をローラー端部に接触させて測定した。ニップ部とは加圧用シリコーンゴムローラーと前記加熱ローラーで挟み込み、加圧をかけたとき、加圧ローラーの弾性体が変形する部分を意味し、ニップ長さは以下のように測定する。
【0221】
1) 定着機の加熱を切り、温度25℃、相対湿度55%の雰囲気に24時間静置する。
【0222】
2) ニップ部の加圧力を緩め、ニップ部に(株)富士写真フイルム製プレスケール超低圧用を幅3cm、長さは通紙するプリントの長さの短冊状に切断し、ニップ部の中央に挟み込む。この際、プレスケール1枚の厚さは90μmなので、プレスケール1対(2枚)を挟むと同時に、厚さ90μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを挟み、ニップ間隙を記録媒体1の厚さ(270μm)に合わせる。
【0223】
3)25℃、相対湿度55%の環境下で加圧を1分間保持する。
4) 加圧を開放し、プレスケール上で赤く変色した部分のプリント搬送方向の長さを測定する。これがニップ長さになる。
【0224】
圧力は後加工処理機の加圧ローラーの両端各々にバネで力FNをかけたとき、ニップ長さとプリント幅の積で得られるニップ面積をScmとして、F/Sで得られる圧力PN/cmで求まる。
【0225】
線速は記録媒体1が後加工処理機を通紙する際の速度であり、記録媒体1の先頭端部がニップ部に入る時点を時間0秒、記録媒体1の末端部がニップ部に入る時点を時間T秒とし、(記録媒体1の長さ)/Tで求まる値Vを線速とした。
【0226】
《形成画像の評価特性》
(微少ヒビの評価)
目視で塗膜表面を観察し、乾燥後のメディアの表面を指でなで、指への引っかかりを評価した。
【0227】
◎:目にヒビは全く見えず、突起が全く感じられない
○:目にはヒビが見えないが、突起がわずかに指に感じられる
×:目視で表面のけば立ちが見え、指でこすると表面にざらざら感を感じる
(記録媒体の表面粗さ((Ra)m)、記録媒体の表面粗さ((Rz)m)の測定)
測定装置は、WYKO社製RSTPLUS非接触3次元微少表面形状測定システムを用いた。VSIモードにして対物レンズ10倍、中間レンズ0.5倍を用いた。測定条件は、Scan depthを40μm、Mod threshを2.0%、Scan backを15.0μm、Resolutionを368×238 full view、Scan speedをHIGHで測定した。
解析では、FilteringをMedian Smoothingで行い、記録媒体の表面粗さ((Ra)m)と記録媒体の表面粗さ((Rz)m)の値を得た。
【0228】
(C値(像鮮明度)の測定)
像鮮明度測定機ICM−IDP(スガ試験機械(株)製)で反射60度、光学くし2mmでの像鮮明度(白地C値と画像部C値)を測定した。測定は同一試料で5回行い、5回測定の平均値をとった。白地と画像部の光沢差のないことがもっとも望ましいが、光沢差が15以下であれば目立ちにくく、10以下であればほとんど気にならない。
【0229】
(定着むらの評価)
画像部を目視で観察して、光沢むらを評価することにより定着むらの評価とした。
【0230】
◎:光沢むらが全く感じられず、C値の測定でもばらつきが見られない
○:ほとんど気にならないが、C値測定で測定場所を変えると2〜3のばらつきが出る
×:光沢むらが目立ち、とても気になる。C値測定でも測定場所を変えると10以上のばらつきが出る
以上により得られた結果を、表2に示す。
【0231】
【表2】
Figure 2004181909
【0232】
表2より明らかなように、本発明に係る試料(記録媒体1〜4)は本発明外の試料(記録媒体5と6)に比べて良好な結果が得られている。
【0233】
すなわち、記録媒体1〜3は、微少ヒビが目視では全く見えず、突起が全く感じられない。記録媒体4は突起がわずかに指に感じられるが、目ではヒビが見えない。また、記録媒体1〜4は、画像部C値と白地C値の差が小さく、光沢発揮差が抑制されている。特に、記録媒体1〜3はその効果が顕著である。さらに、記録媒体1〜4は定着むらが良好に改良されている。
【0234】
【発明の効果】
本発明により、印字定着部と未印字定着部の光沢輝度差が抑制されたインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供することができた。また、微少ヒビが無く平滑で光沢の高いインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供することができた。さらに、定着むらの改良されたインクジェット記録媒体、インクジェット画像形成方法及びインクジェット記録物を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられるインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図。
【図2】本発明で用いられるインクジェット記録装置の他の一例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 記録媒体
2 記録媒体の搬送手段
21 搬送ローラ対
3 記録ヘッド
34 記録媒体保持部
4 加熱定着手段
41 加熱ローラ
42 加圧ローラ
43 発熱体
44 定着ベルト
45 下部ベルト
46 従動ローラ
5 温度センサ
6 記録媒体の切断手段
61、62 カッタ
7 たるみ形成手段
71 第1のローラ対
72 第2のローラ対

Claims (8)

  1. 支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、該記録媒体の表面粗さ((Ra)m)が20〜200nmであることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 支持体上に複数のインク吸収層を有するインクジェット記録媒体において、表層が熱可塑性樹脂粒子を含有し、記録媒体の表面粗さ((Rz)m)が1μm以下であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  3. 前記表層は、少なくとも無機微粒子と熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の記載のインクジェット記録媒体。
  4. インクジェット記録媒体に色画像を形成するインクジェット画像形成方法において、該インクジェット記録媒体は請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体であって、かつ、色剤を該インクジェット記録媒体に付着させ次いで加熱及び加圧処理を施すことを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  5. 前記色剤が顔料インクであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット画像形成方法。
  6. 前記加熱及び加圧処理を施す手段が、JIS K7105 6.6(像鮮明度)に規定されているC値が85以上の鏡面光沢性を持つ回転体であることを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェット画像形成方法。
  7. 前記加熱及び加圧処理を施す手段が、表面粗さ((Ra)f)<100nmの鏡面光沢性を持つ回転体であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
  8. 請求項4乃至7のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法によって得られるインクジェット記録物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019010812A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

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