JP2004180704A - 遊技機及び遊技機の期待度設定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定の契機に遊技者にピックアップされた2種類のスーパーリーチパターンの何れかを選択可能とし、遊技者が選択したスーパーリーチパターンでの図柄変動パターン演出を実行すると共に、このときの抽選の結果が当りの場合、選択したスーパーリーチパターンの期待度を現状よりも高くするようにした。従来、固定的な期待度であったスーパーリーチパターンの出現による当りの予測がつきにくくなり、或いは、所謂好みのスーパーリーチパターンの出現を期待するようになり、遊技者は常に期待感を持って遊技を進行させることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、始動口への入賞を契機に抽選が実行され、当該抽選の結果を図柄変動パターン演出後の複数の図柄配列によって報知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選が当りの場合に遊技者に有利な遊技状態となる遊技機及び当該遊技機に用いられる期待度設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、遊技機、特にパチンコ機において、始動入賞口(特別図柄始動入賞口)に入賞したパチンコ球を検出することで抽選がなされ、この抽選の結果、当たりとなると、大入賞口が所定期間、所定回数開放され(1回の開閉を1ラウンドとし、一般に10〜16ラウンド継続する。)、遊技球の入賞率を高める、遊技者に有利な状態とする機能(当り)を持つパチンコ機がある。
【0003】
この種のパチンコ機では、抽選の結果を遊技者に報知する演出として、パチンコ機のゲージ盤の中央に図柄変動表示装置(通常は液晶表示部であり、以下、単に表示部という)を設置している。この表示部は、複数の列(例えば3列)の図柄変動パターン画面で構成され(背景画面もある)、この変動する図柄変動パターン演出後に停止したときの図柄の並びで当/外を報知するようになっている。遊技者は、この図柄変動画面を見ることによって、当たりか外れかに一喜一憂するため、期待感を持たせることができる。
【0004】
図柄変動パターンでは、2列の図柄変動が停止したときに当り図柄の場合リーチとなり、遊技者にとって当りの期待感が高まるリーチパターン演出が実行され、スーパーリーチに発展したときはさらに遊技者の期待感が高まる。
【0005】
ここで、従来では複数の当りのリーチに対して異なる選択率(出現率)を設定しておくと共に、外れのリーチを均一の選択率(出現率)に設定しておくことで、各リーチ変動態様毎に遊技者の期待感を異ならせることが提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
この特許文献1では、リーチの期待度と図柄変動パターンとは、1:1で固定されているため、遊技を継続するとその出現状況が把握できてしまう。
【0007】
また、確率変動の再抽選において、図柄の出現度合いを変化させる等して、遊技者の期待感を持続させることが提案されている(特許文献2参照)
【0008】
【特許文献1】
特開平8−168558号公報
【特許文献2】
特開2002−177526公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2では、図柄の出現度合いの変化が再抽選に限られており、また、その変化度合いは内部制御によって行われるため、遊技を長く継続することで、遊技者に出現度合いを予測されることになる。
【0010】
本発明は、遊技者の意思によって図柄変動パターンを選択可能とし、当該選択した図柄変動パターンと、当該選択した図柄変動パターンによる演出の結果(当/外判定)とに基づいて、図柄変動パターンの期待度の割り当てを変更することができる遊技機及び遊技機の期待度設定方法を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、始動口への入賞を契機に抽選が実行され、当該抽選の結果を図柄変動パターン演出後の複数の図柄配列によって報知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選が当りの場合に遊技者に有利な遊技状態となる遊技機であって、所定の期待度が割り当てられた複数の図柄変動パターンを記憶する記憶手段と、所定の契機に、前記記憶手段に記憶されている特定の図柄変動パターンの選択を許可する選択許可手段と、前記選択許可手段による不許可状態或いは許可状態で非選択の場合に、内部選択された図柄変動パターンを、前記記憶手段から読出す通常読出手段と、前記選択許可手段による許可状態で、かつ選択がされた場合に、選択された図柄変動パターンを、前記記憶手段から読み出す優先読出手段と、前記通常読出手段或いは優先読出手段の何れか一方で読み出された図柄変動パターンに基づいて、前記報知を実行する報知制御手段と、前記優先読出手段で読み出された図柄変動パターン演出後に当りとなった場合に、当該選択した図柄変動パターンを、現状よりも高い期待度となるように、期待度との割り当てを入れ替える入替制御手段と、を有している。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、始動口に入賞すると抽選が開始され、内部処理的には、当/外の結果が判明する。
【0013】
図柄変動表示装置では、この当/外の結果を遊技者に図柄変動パターン演出によって報知する。
【0014】
図柄変動パターンは、記憶手段に記憶されており、通常は通常読出手段によって内部抽選(例えば、当/外抽選とは別の抽選)された図柄変動パターンを読出す。
【0015】
ここで、選択許可手段では、所定の契機(例えば、リーチとなったときの所定の確率で決定する等)に、前記記憶手段に記憶されている特定の図柄変動パターンの選択を許可する。
【0016】
選択許可手段で許可となると、図柄変動パターンが遊技者介入によって選択可能となる。遊技者が所定の図柄変動パターンを選択すると、優先読出手段では、前記通常読出手段よりも優先して、選択した図柄変動パターンを読み出す。
【0017】
報知制御手段では、前記通常読出手段或いは優先読出手段の何れか一方で読み出された図柄変動パターンに基づいて、報知制御を実行する。
【0018】
この場合、前記優先読出手段で読み出された図柄変動パターン演出後に当りとなった場合に、入替制御手段では、当該選択した図柄変動パターンを、現状よりも高い期待度となるように、期待度との割り当てを入れ替える。
【0019】
これにより、遊技者が選択した図柄変動パターンが、当たれば当たるほど、その図柄変動パターンの期待度が高くなり、従来ほぼ1:1で対応していた期待度と図柄変動パターンの固定的な割り当てを変化させることができ、遊技者が遊技を長く継続しても、図柄変動パターンと期待度との関係がわかりずらくなり、遊技性を向上することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記選択可能な図柄変動パターンが、前記最終停止図柄以外が当り図柄で仮停止するリーチ状態に続いて演出されるノーマルリーチとスーパーリーチパターンの内、比較的当りの期待度の高いスーパーリーチパターンであることを特徴としている。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、前記選択可能な図柄変動パターンが、前記最終停止図柄以外が当り図柄で仮停止するリーチ状態に続いて演出されるノーマルリーチとスーパーリーチパターンの内、比較的当りの期待度の高いスーパーリーチパターンであり、スーパーリーチパターン自体がノーマルリーチパターンよりも期待度が高いため、このスーパーリーチパターンの期待度が変化することで、遊技者の期待感を喚起することができる。
【0022】
例えば、複数のスーパーリーチパターンのそれぞれにデフォルト値として、期待度を設定しておくが、このスーパーリーチパターンの1つが選択され、当りとなった場合には、比較的低い期待度のスーパーリーチが選択されていても、このスーパーリーチパターンの期待度が徐々に高くなる。
【0023】
すなわち、遊技台毎にスーパーリーチパターンと期待度の割り当てが異なってくるため、遊技者は台を変えるたびに、前回までの遊技者の選択によって変化した期待度に設定されたスーパーリーチパターンでの遊技を楽しむことができる。
【0024】
請求項3に記載の発明は、始動口への入賞を契機に抽選が実行され、当該抽選の結果を図柄変動パターン演出後の複数の図柄配列によって報知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選が当りの場合に遊技者に有利な遊技状態となる遊技機に用いられる期待度設定方法であって、前記図柄変動パターン毎に期待度を割り当てておき、所定の契機に当該図柄変動パターンの選択を許可し、前記選択された図柄変動パターンによる演出履歴と当/外の結果に基づいて、今後の図柄変動パターンへの期待度の割り当てを学習することを特徴としている。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、所定の契機に当該図柄変動パターンを選択を許可し、前記選択された図柄変動パターンによる演出履歴と当/外の結果に基づいて、今後の図柄変動パターンへの期待度の割り当てを学習することで、選択した図柄変動パターン演出で当りになるか否かによって、期待度が変化するため、遊技者による図柄変動パターンの選択が遊技の進行に影響し、遊技性を向上することができる。
【0026】
請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記選択可能な図柄変動パターンが、前記最終停止図柄以外が当り図柄で仮停止するリーチ状態に続いて演出されるノーマルリーチとスーパーリーチパターンの内、比較的当りの期待度の高いスーパーリーチパターンであることを特徴としている。
【0027】
請求項4に記載の発明によれば、前記選択可能な図柄変動パターンが、前記最終停止図柄以外が当り図柄で仮停止するリーチ状態に続いて演出されるノーマルリーチとスーパーリーチパターンの内、比較的当りの期待度の高いスーパーリーチパターンであり、スーパーリーチパターン自体がノーマルリーチパターンよりも期待度が高いため、このスーパーリーチパターンの期待度が変化することで、遊技者の期待感を喚起することができる。
【0028】
例えば、複数のスーパーリーチパターンのそれぞれにデフォルト値として、期待度を設定しておくが、このスーパーリーチパターンの1つが選択され、当りとなった場合には、比較的低い期待度のスーパーリーチが選択されていても、このスーパーリーチパターンの期待度が徐々に高くなる。
【0029】
すなわち、遊技台毎にスーパーリーチパターンと期待度の割り当てが異なってくるため、遊技者は台を変えるたびに、前回までの遊技者の選択によって変化した期待度に設定されたスーパーリーチパターンでの遊技を楽しむことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の一実施の形態に係るパチンコ機10が示されている。パチンコ機10は外枠12を備え、外枠12の前面には、窓部を有する額縁状の内枠14の一側部(図1の左辺部)が開閉可能に取付けられている。
【0031】
内枠14には、複数の表示等62、63やスピーカ64、66が設けられている。また、内枠14の中央には、窓部となっており、この窓部には紙面奥行き方向に所定の間隔で互いに平行とされた一対のガラス16(二重構造)が装着されたガラス枠20が設けられている。また、内枠14の図1の右辺部には施錠装置(シリンダ)22が設けられている。
【0032】
ガラス枠20の下方位置には、球皿部24を備えた一体皿26が配設されている。この一体皿の球皿部24には、貯球タンク(図示省略)と連通し、この貯球タンク内のパチンコ球を球皿部24へ流出させる連通口23が設けられている。
【0033】
一体皿26は、その一側部(図1の左辺部)が内枠14に対して開閉可能に取付けられている。一体皿26の前面には、左側下部に灰皿28が配置され、右側下部には発射装置164(図3参照)から発射する打球の飛距離を調整するための発射ハンドル30が設けられている。
【0034】
また内枠14の窓部には、遊技盤載置台に載せて交換可能とされた遊技盤32が窓部に対応して設置されている。
【0035】
図2に示される如く、遊技盤32は、外バンド36及び内バンド38によって囲まれた略円形状の遊技領域40が形成されている。
【0036】
遊技領域40には、図示しない釘や風車の他、センター役物42、当該センター役物42に設けられた特別図柄表示装置43、並びに大入賞口(変動入賞装置)44等の役物、始動口46や通過装置48、入賞装置49等の遊技部品が取り付けられており、最下位置にアウト口54が配置されている。
【0037】
図3には、パチンコ機10を制御するための制御系の概略が示されている。制御系は、主制御基板150を中心として、払出制御基板152、音声制御基板154、ランプ制御基板156、発射制御基板158、図柄表示制御基板160等、機能毎に分類されている(なお、以下これらを総称する場合、副制御基板151という)。
【0038】
なお、主制御基板150並びに副制御基板151は、管理制御基板206を介してパチンコ店側のホールコンピュータ208に接続することにより、パチンコ機の稼動状況を管理することも可能となっている。
【0039】
主制御基板150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御基板150からの命令信号に基づいて、その他の副制御基板151が独自に実行する。
【0040】
払出制御基板152は、払出賞球装置162を制御して、球貸し時の払出し、入賞時の賞球に応じてパチンコ球を払い出すものであり、音声制御基板154は、パチンコ機10に設けられたスピーカ64、66からの効果音等の出力を制御する。また、ランプ制御基板156は、パチンコ機10に取り付けられた複数の表示灯62、63の点灯・消灯を制御し、発射制御基板158は、発射装置164を制御して、遊技者によるハンドル30の操作に応じてパチンコ球を打ち出す。
【0041】
図柄表示制御基板160は、前記特別図柄表示装置43と接続されており、主制御基板150からの命令信号に基づいて、所定の演出効果をもたらす表示を実行する。
【0042】
前記主制御基板150には、始動口46に設けられた始動入賞センサ168、通過装置48、入賞装置49に入賞したパチンコ球を検出する入賞センサ171、172、並びに大入賞口44に入賞したパチンコ球を検出する大入賞口センサ173が接続されている。なお、大入賞口44には、大入賞口の開閉動作を継続するためのVゾーンが設けられており、このVゾーンにもVゾーンセンサ177が設けられており、主制御基板150に接続されている。
【0043】
また、この主制御基板150には、始動口46に設けられた電動チューリップ47を開閉させるためのソレノイド174、大入賞口44を開閉させるためのソレノイド175が接続されている。
【0044】
また、主制御基板150では、特別図柄や普通図柄の当/外抽選がなされ、この抽選結果に基づく特別図柄表示装置43での表示内容を選択し、図柄表示制御基板160へ命令信号を出力する。すなわち、図柄表示制御基板160には、複数種の命令信号に基づく異なる表示内容のデータが予め記憶されており、命令信号に基づいてデータが選択されて、起動するようになっている。
【0045】
なお、図示は省略したが、遊技盤32に設けられる普通図柄表示装置や保留ランプ等も主制御基板150によって制御されるようになっている。
【0046】
図柄表示制御基板160では、主制御基板150から抽選結果に基づく命令信号を受け取ると、この命令信号に応じた図柄変動パターンを特別図柄表示装置43に表示するように制御するが、この図柄変動パターンには、単純に複数列(本実施の形態では3列)の図柄が変動を開始し、所定の順序で停止する他、最初に停止する2列の図柄が当り図柄で仮停止した状態で、最終停止図柄の停止を待つという、遊技者に当りの期待感を抱かせるリーチパターンを演出する場合がある。、このリーチパターンには、期待度が比較的低い設定の複数種のノーマルリーチパターンと期待度が比較的高い設定の複数種スーパーリーチパターンとがあり、通常は命令信号に基づいて選択されるようになっている。
【0047】
ここで、本実施の形態では、所定の契機(リーチ発生時の所定の確率時)に所定の確率でスーパーリーチパターン選択ゲームが実行されるようになっている。
【0048】
このスーパーリーチパターン選択ゲームとは、予め設定された4種類のスーパーリーチパターンの中からピックアップされた2つのスーパーリーチパターンの内何れかを遊技者の意思により選択できるゲームであり、図1に示される如く、一体皿26の球皿部24の前面(着座している遊技者に向けられた面)には、一対の選択ボタン100A、100Bが設けられている。
【0049】
この選択ボタン100A、100Bはそれぞれ、特別図柄表示装置43に表示される選択画面(図5(B)参照)中の2種類のスーパーリーチを指定するための画像(選択ボタン画像116A、116B)に対応しており、選択画面が表示されたときに有効となる。
【0050】
本実施の形態では、表1に示される如く、4種類のスーパーリーチパターンA乃至Dを予め選別しておき、この中から2種類のスーパーリーチが選択ボタン100A、選択ボタン100Bによる選択対象となり得る。
【0051】
【表1】
【0052】
表1に示される如く、それぞれのスーパーリーチパターンには、期待度の順位がデフォルトとして設定されている。順位は、例えば、第一位が80%の期待度、第二位が60%、第三位が40%、第四位が20%として設定する。
【0053】
また、表1における選択率とは、選択ゲームが実行されないときに内部的に選択される確率を示す。
【0054】
図4には、前記選択ボタン100A、100Bによるスーパーリーチパターン選択のための制御を含む、図柄変動パターン演出制御のための機能ブロック図が示されている。
【0055】
主制御基盤50から送出される命令信号は、命令信号解析部102に入力されるようになっており、この命令信号解析部102において、当/外判定信号を当/外認識部104へ送出し、報知のための図柄変動パターンを示すパターン信号を図柄変動パターン認識部106へ送出する。
【0056】
図柄変動パターン認識部106では、指定された図柄変動パターンを認識し、図柄変動パターン読出部108において、図柄変動パターンメモリ110から所定の図柄変動パターンを読み出す。
【0057】
図柄変動パターン読出部108によって読み出された図柄変動パターンは、図柄変動パターン演出制御部112へ送出されるようになっており、この図柄変動パターン演出制御部112では、特別図柄表示装置43のドライバ43Aを制御して、LCD43Bへの表示(報知)を実行する。
【0058】
上記が通常の報知制御のシステム構成であるが、本実施の形態では、図柄変動パターン認識部106での認識結果が、選択ゲーム実行制御部114へ送出されるようになっている。
【0059】
選択ゲーム実行制御部114では、入力した図柄変動パターンによる報知がリーチに発展するか否かを判断すると共に、リーチ発展、かつ所定の確率で選択ゲームを実行可能とする。
【0060】
すなわち、選択ゲーム実行制御部114には、前記選択ボタン100Aと選択ボタン100Bとが接続されており、前記選択ゲームが実行可能な状態となると、選択ボタン100A、選択ボタン100Bが有効となり、所定の時間、遊技者の操作によって何れかが選択されて操作されることを待機する。
【0061】
また、選択ゲーム実行制御部114は、前記特別図柄表示装置43のドライバ43Aに接続されており、図5(A)に示すリーチ図柄状態(2列の図柄が仮停止しており、当りの可能性がある状態)を表示した後、選択ゲーム実行可能時には、図5(B)に示す選択ゲームを報知する画面が表示されるようになっている。
【0062】
また、選択ゲーム実行制御部114には、図柄変動パターンメモリ110が接続され、スーパーリーチ選択テーブル情報を取り込むようになっている。
【0063】
ここで、選択ボタン100A、選択ボタン100Bには、前記選択ゲーム実行制御部114が図柄変動パターンメモリ110のスーパーリーチ選択テーブルからピックアップされる2種類のスーパーリーチパターンが割り当てられ、図5(B)に示される如く、割り当てられたスーパーリーチパターン名が選択ボタン画像116A、選択ボタン画像116Bに対応して表示されるようになっている。
【0064】
選択ゲーム実行制御部114では、選択ボタン100A、選択ボタン100Bの何れかの操作で選択されたスーパーリーチパターン情報を図柄変動パターン読出部108へ送出する。
【0065】
このスーパーリーチパターン情報が入力されると、図柄変動パターン読出部108では、前記通常の報知システム下での図柄変動パターンの読出しよりも優先して、選択された図柄変動パターン(スーパーリーチパターン)が読み出されるようになっている。
【0066】
また、選択ゲーム実行制御部114には、前記当/外認識部104から当/外結果信号が入力されており、選択ボタン100A、100Bの操作で選択された図柄変動パターン(スーパーリーチパターン)での報知後、抽選結果が当りの場合に、前記図柄変動パターンメモリ110にパターン順位更新信号を送出する。
【0067】
このパターン順位更新信号に基づいて、図柄変動パターンメモリ110内のスーパーリーチ選択テーブルの書き換えが実行されるようになっている。この書き換えは、選択されたスーパーリーチパターンの順位が上がる(期待度が高まる)ように制御される。
【0068】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0069】
図6には、通常遊技の流れを示すフローチャートが示されている。
【0070】
遊技者がハンドル30を把持し、発射のための操作を行なうと、このハンドル操作量(回転量)に応じた強度で、パチンコ球が打ち出される。
【0071】
パチンコ球が打ち出されると、外バンド36及び内バンド38に案内されて盤面32の釘や風車等に当接しながら、予測し得ない移動をしながら落下していく。ここで、始動口46にパチンコ球が入賞すると(ステップ250)、乱数カウンタを用いて所定の確率下で大当り抽選が開始される。この大当り抽選の結果、当り/外れが決定すると、それぞれにおいて、予め準備された図柄変動パターン(図柄変動パターン)を選択(乱数カウンタで選択してもよい)し、特別図柄表示装置43に図柄変動パターンを表示する(ステップ252)。この図柄変動パターンにおいては、リーチを経由した当り、外れリーチ、リーチを経由しない外れ等、様々な演出があり、遊技者は期待感をもって抽選結果を待つことができる。
【0072】
ここで、本実施の形態では、リーチが発生したときに所定の確率で、選択ゲームを実行するようにしている。選択ゲームは、表1に示す4種類の期待度ランクがつけられた4種類のスーパーリーチパターンから2種類が内部的に選択され、何れか一方を遊技者に選択させるゲームである。
【0073】
すなわち、ステップ254でリーチの発生の有無を判断し、肯定判定されると、ステップ256でノーマルリーチか、スーパーリーチか、選択ゲームを含むスーパーリーチかの発展パターンの判断がなされ、それぞれの発展パターンによって図柄変動パターン演出が継続処理される(ステップ258、260、262)。なお、それぞれの図柄変動パターン処理については、図7において後述する。
【0074】
上記何れかの図柄変動制御が終了すると(ステップ264)、このルーチンは終了し、抽選の結果が当りの場合は、予め設定したラウンド数(例えば、15ラウンド)の大当たり処理が実行される。この大当たり処理中は、大入賞口44がほとんど開放状態であるため、遊技者によって有利な状態とすることができる。所定ラウンドの大当たり処理が終了すると、通常の遊技に戻る。
【0075】
以下、図7乃至図9のフローチャートに従い、図柄変動パターン処理制御について説明する。
【0076】
図7の変動パターン処理では、まず、ステップ270で主制御基板150から命令信号(コマンド)を受信したか否か否かが判断され、肯定判定されるとステップ272で、リーチに発展するするか否かが判断される。
【0077】
ここで、否定判定の場合には、リーチに発展しない通常の図柄変動パターン演出を実行するべく、ステップ274へ移行して、リーチ無し変動パターン選択処理が実行される。なお、このリーチ無し通常変動パターン処理においては、外れが多いが当りの場合もあり得る。
【0078】
また、ステップ272で肯定判定されると、ステップ276へ移行してリーチパターン(ノーマルリーチパターン又はスーパーリーチパターン)が判断され、ノーマルリーチパターンと判定された場合には、ステップ278へ移行して、ノーマルリーチ変動パターン選択処理が実行される。
【0079】
また、ステップ276でスーパーリーチパターンと判定された場合には、ステップ280へ移行して選択ゲームを実行するか否かが判断される。
【0080】
このステップ280で、否定判定された場合には、ステップ282へ移行してスーパーリーチ変動パターン選択処理が実行される。また、ステップ280で肯定判定されると、ステップ284へ移行して、スーパーリーチ選択ゲーム処理が実行され、ステップ286へ移行する。
【0081】
ステップ286では、前記ステップ282と同様にスーパーリーチ変動パターン選択処理が実行され、ステップ288へ移行する。
【0082】
ステップ288では、抽選の結果が当りか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ290へ移行してスーパーリーチパターンの期待度の順位の変更処理が実行される。
【0083】
次に、図8に従い、前記図7に示したステップ284のスーパーリーチ選択ゲーム処理の詳細な流れを説明する。
【0084】
ステップ300では、4種類のスーパーリーチパターンの中から2種類のスーパーリーチパターンを選択し、ステップ302へ移行する。
【0085】
ステップ302では、選択されたスーパーリーチパターンを選択ボタン100A、選択ボタン100Bに割り当てて、特別図柄表示装置43に選択を促す表示(図5(B)参照)を実行する。
【0086】
次のステップ304では、選択ボタン100A又は選択ボタン100Bが操作され、スーパーリーチパターンが選択されたか否かが判断され、否定判定された場合には、所定時間が経過するまで(ステップ306)、このステップ304、ステップ306を繰り返す。
【0087】
ここで、ステップ304で肯定判定されると、選択ボタン100A又は選択ボタン100Bが操作され、スーパーリーチパターンが選択されたと判断され、ステップ310へ移行する。
【0088】
また、ステップ306で所定時間が経過したと判断されると、ステップ308へ移行して、内部的にランダムに(表1の選択率に基づき)スーパーリーチパターンを選択し、ステップ310へ移行する。
【0089】
ステップ310では、選択されたスーパーリーチパターンを読み出すためのコマンドをセットしてこのルーチンは終了する。
【0090】
図9は、前記図7のステップ290に示した期待度順位変更処理ルーチンの詳細が示されている。
【0091】
ステップ320では、選択されたスーパーリーチパターンの期待度の順位αと、選択されなかったスーパーリーチパターンの期待度の順位βとが比較され、選択されたスーパーリーチパターンの期待度αが選択されなかったスーパーリーチパターンの期待度βの順位よりも低い場合(否定判定)には、ステップ322へ移行してスーパーリーチパターンの期待度の入替えを行い、このルーチンは終了する。なお、ステップ320で選択されたスーパーリーチパターンの期待度αが選択されなかったスーパーリーチパターンの期待度βの順位よりも高い場合には、特に入れ替えは不要であるため、このルーチンは終了する。
【0092】
例えば、前記表1において、選択ボタン100AにスーパーリーチパターンAが割り当てられ、選択ボタン100BにスーパーリーチパターンCが割り当てられ、選択ボタン100Bが操作された状態で、当りとなると、表2に示されるように、スーパーリーチパターンAとスーパーリーチパターンCとの順位が入替えられる。
【0093】
【表2】
【0094】
以上説明したように本実施の形態では、特定の契機に遊技者にピックアップされた2種類のスーパーリーチパターンの何れかを選択可能とし、遊技者が選択したスーパーリーチパターンでの図柄変動パターン演出を実行すると共に、このときの抽選の結果が当りの場合、選択したスーパーリーチパターンの期待度を現状よりも高くするようにした。従来、固定的な期待度であったスーパーリーチパターンの出現による当りの予測がつきにくくなり、或いは、所謂好みのスーパーリーチパターンの出現を期待するようになり、遊技者は常に期待感を持って遊技を進行させることができる。
【0095】
なお、本実施の形態では、選択するスーパーリーチパターンを2種類としたが、3種類以上であってもよい。また、スーパーリーチパターンを選択させるようにしたが、ノーマルリーチパターンを選択の範疇としてもよい。
【0096】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明では、遊技者の意思によって図柄変動パターンを選択可能とし、当該選択した図柄変動パターンと、当該選択した図柄変動パターンによる演出の結果(当/外判定)とに基づいて、図柄変動パターンの期待度の割り当てを変更することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】本実施の形態に係る遊技機の正面図である。
【図3】本実施の形態に係るパチンコ機における制御系のブロック図である。
【図4】スーパーリーチパターン選択のための制御を含む、図柄変動パターン演出制御のための機能ブロック図である。
【図5】(A)はリーチ状態となった画面を示す特別図柄表示装置の正面図、(B)選択ゲームにおけるスーパーリーチパターンの選択を促す画面を示す特別図柄表示装置の正面図である。
【図6】本実施の形態に係る通常の遊技の流れを示す制御フローチャートである。
【図7】変動パターン処理ルーチンを示す制御フローチャートである。
【図8】スーパーリーチ選択ゲーム処理ルーチンを示す制御フローチャートである。
【図9】期待度順位変更処理ルーチンを示す制御フローチャートである。
【符号の説明】
10 パチンコ機
32 遊技盤
42 センター役物
43 特別図柄表示装置
150 主制御基板
151 副制御基板
160 図柄変動制御基板
100A、100B 選択ボタン
102 命令信号解析部
104 当/外認識部
106 図柄変動パターン認識部
108 図柄変動パターン読出部
110 図柄変動パターンメモリ
112 図柄変動パターン演出制御部
43A ドライバ
43B LCD
114 選択ゲーム実行制御部
116A 選択ボタン画像
116B 選択ボタン画像
Claims (4)
- 始動口への入賞を契機に抽選が実行され、当該抽選の結果を図柄変動パターン演出後の複数の図柄配列によって報知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選が当りの場合に遊技者に有利な遊技状態となる遊技機であって、所定の期待度が割り当てられた複数の図柄変動パターンを記憶する記憶手段と、
所定の契機に、前記記憶手段に記憶されている特定の図柄変動パターンの選択を許可する選択許可手段と、
前記選択許可手段による不許可状態或いは許可状態で非選択の場合に、内部選択された図柄変動パターンを、前記記憶手段から読出す通常読出手段と、
前記選択許可手段による許可状態で、かつ選択がされた場合に、選択された図柄変動パターンを、前記記憶手段から読み出す優先読出手段と、
前記通常読出手段或いは優先読出手段の何れか一方で読み出された図柄変動パターンに基づいて、前記報知を実行する報知制御手段と、
前記優先読出手段で読み出された図柄変動パターン演出後に当りとなった場合に、当該選択した図柄変動パターンを、現状よりも高い期待度となるように、期待度との割り当てを入れ替える入替制御手段と、
を有する遊技機。 - 前記選択可能な図柄変動パターンが、前記最終停止図柄以外が当り図柄で仮停止するリーチ状態に続いて演出されるノーマルリーチとスーパーリーチパターンの内、比較的当りの期待度の高いスーパーリーチパターンであることを特徴とする請求項1記載の遊技機の期待度設定方法。
- 始動口への入賞を契機に抽選が実行され、当該抽選の結果を図柄変動パターン演出後の複数の図柄配列によって報知する図柄変動表示装置を備え、前記抽選が当りの場合に遊技者に有利な遊技状態となる遊技機に用いられる期待度設定方法であって、
前記図柄変動パターン毎に期待度を割り当てておき、
所定の契機に当該図柄変動パターンの選択を許可し、
前記選択された図柄変動パターンによる演出履歴と当/外の結果に基づいて、今後の図柄変動パターンへの期待度の割り当てを学習することを特徴とする遊技機の期待度設定方法。 - 前記選択可能な図柄変動パターンが、前記最終停止図柄以外が当り図柄で仮停止するリーチ状態に続いて演出されるノーマルリーチとスーパーリーチパターンの内、比較的当りの期待度の高いスーパーリーチパターンであることを特徴とする請求項3記載の遊技機の期待度設定方法。
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