JP2004180676A - 糖鎖合成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
複数の糖を順次反応させるとき、連続的に行える糖鎖合成装置を提供する。
【解決手段】
種々の糖ヌクレオチド溶液と糖転移酵素(或いはプライマー)を混合させた後に、プライマー(或いは糖転移酵素)を固定化した反応槽(カラム)に導入する。その後、反応槽(カラム)からの溶出液を限外ろ過カラムに導き、限外ろ過カラムよって分離された糖転移酵素或いはプライマーを、サンプルインジェクター内の各液を保持している容器へ戻すための流路を備える。
【効果】
複雑な糖鎖合成であっても連続的、且つ自動的に実行することが可能になり、且つ糖転移酵素を再利用できる。
【選択図】図1

Description

糖鎖の合成,分離処理技術に係り、特に、これらの処理の自動化を図るための糖鎖合成装置に関する。
細胞内における複合糖質は、情報伝達や細胞間の識別、例えば、ウイルス,がん細胞,血液型の認識等の重要な役割を果たしており、糖鎖の機能解明はポストゲノムの一つに位置付けられている。オリゴ核酸やペプチド合成法は、すでに確立され自動化されているが、糖鎖合成法は、まだ多くの課題を残している。
糖鎖の機能解明に向けて、糖鎖合成法の確立と、効率的な合成装置の実現が望まれており、現在、以下に示す3つの糖鎖合成の方法が行われている。
(1)化学合成による方法
(2)遺伝子組換え細胞あるいは微生物による発酵法
(3)糖転移酵素を用いて合成する方法
前記(1)の方法は、化学結合させるOH基以外のOH基を保護しながら、目的とする糖鎖を順次合成するため、反応ステップが多く複雑になる。前記(2)の方法は、目的の糖鎖を大量に得ることができるが、その後の精製過程が複雑である。また、前記(3)の方法は、上記(1),(2)の複雑さを克服する方法として開発されたものであり、例えば、特開平11−42096号公報(特許文献1)に開示されたものである。この(3)の方法では、選択的な糖転移酵素による合成のため、(1)のようなOH基を保護する必要はない。また、副産物も少ないので、合成後の精製過程も容易である。
糖鎖合成装置に関しては、特表平5−500905号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
特開平11−42096号公報 特表平5−500905号公報
上記(3)の方法を用いる糖鎖の合成を実際の装置を用いて実現する際、現在は、複数の糖を順次反応させるとき、ステップ毎に、生成物の分離精製を行い、その後、次の反応に進むと云うバッチ方式で行われており、全ての処理を行うためには、必ず人の手を介していた。
上記特許文献2に開示されている装置では、反応させる糖の順序に応じて、反応カラムおよび分離精製手段を連続的に連結することが必要になる。即ち、反応させる糖が同じであっても、その数だけ反応カラムおよび分離精製手段も必要となり、装置が大掛かりなものになる。
また、反応に必要な糖転移酵素は一般に高価であるが、これらを繰り返し使うための構成は考慮されていない。
本発明の目的は、複数の糖を効率良く合成することが出来、且つ糖転移酵素を回収して再利用することのできる糖鎖合成装置を提供することにある。
上記目的における本発明の特徴は、種々の糖ヌクレオチド溶液と糖転移酵素(或いはプライマー)を混合させた後に、プライマー(或いは糖転移酵素)を固定化した反応槽(カラム)に導入することにより、プライマーに順次糖を化学結合させることである。また、その後、反応槽(カラム)からの溶出液を限外ろ過カラムに導き、限外ろ過カラムによって分離された糖転移酵素或いはプライマーを、サンプルインジェクター内の各液を保持している容器へ戻すための流路を備えたことである。
これにより、効率良く糖鎖を合成することが可能となる。また、高価な糖転移酵素は再利用のために回収することができる。
本発明によれば、複雑な糖鎖合成であっても連続的、且つ自動的に実行することが可能になる。
また、糖転移酵素を回収して再利用することが可能になる。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、本実施例のシステム構成図である。
糖鎖合成装置は、反応に最適なバッファー1とそれを送液するポンプ2、糖ヌクレオチド(X−Sn)10〜13と糖転移酵素(En)14〜17を冷却保存し、またこれらを計量した後、混合する混合槽4を内蔵し、流路にその混合液を注入(インジェクション)するサンプルインジェクター3,固定化プライマー(P)を内蔵した反応槽5,酵素と未反応の糖ヌクレオチド(X−Sn)および反応生成物であるヌクレオチド(X)を分離するための限外ろ過カラム6,限外ろ過カラム6からの溶出液をドレインに排出するか否か、或いは後段の流路切替バルブ8に排出するか否かを切り替える6方バルブ7,6方バルブ7からの溶出液をドレイン或いはサンプルインジェクター3の糖転移酵素(En)14〜17の各容器の何れかへ導くための流路切替バルブ8、そして、これらを制御するコントローラ9により構成されている。
尚、上記限外ろ過カラム6は、内部に限外ろ過膜を有し、分子サイズによって酵素と、未反応の糖ヌクレオチド(X−Sn)および反応生成物であるヌクレオチド(X)を分離する。通常、酵素の分子量は数万程度、糖ヌクレオチド(X−Sn)および反応生成物であるヌクレオチド(X)は数百程度であるため、容易に分離することが出来る。分離された酵素は、限外ろ過カラム6下端のa側に流出し、糖ヌクレオチド(X−Sn)およびヌクレオチド(X)は、限外ろ過カラム6側面のb側に流出する。
また、6方バルブ7における黒い四角の部分は封止してあるポートを示す。したがって、図1のように実線の部分が流路になっている場合、限外ろ過カラム6のa側から流出した溶液は、6方バルブ7の封止位置で流れが止まることに成る。
本実施例において、糖転移酵素(En)とは、例えば、ガラクトース転移酵素,N−アセチルグルコサミン転移酵素,N−アセチルガラクトサミン転移酵素,フコース転移酵素,シアル酸転移酵素,マンノース転移酵素等である。
また、糖ヌクレオチド溶液(X−Sn)とは、例えば、ウリジン−5′−ジホスホガラクトース,ウリジン−5′−ジホス−N−アセチルグルコサミン,ウリジン−5′−ジホス−N−アセチルガラクトサミン,グアノシン−5′−ジホスホフコース,グアノシン−5′−ジホスホマンノース,シチジン−5′−モノホスホ−N−アセチルノイラミン酸等である。
また、プライマー(P)とは、水溶性ポリマーであり、例えば、蛋白質,糖蛋白質,糖ペプチド,脂質,糖脂質,オリゴ糖,多糖などの生体高分子や、上記特許文献1に記載されているポリアクリルアミド誘導体等の合成高分子などである。(また、糖(Sn)と化学結合したプライマーは、以下、プライマー(P−Sn)と称す。)
このプライマー(P)がある固層担体に固定されたものが固定化プライマー(P)である。また、この固定化プライマー(P)を恒温槽内に内蔵したものが反応槽5である。尚、本実施例においては、反応槽5内のプライマー(P)には、予め糖(S0 )が結合した状態となっている。
図1に基づき本装置の動作を説明する。
ここでは、プライマーPと糖S1,S2,S3は、P−S1−S2−S3の順序で合成させるものとする。しかし、実際には、糖S1,S2,S3 の順序には制限はない。
1,S2,S3 の各糖を合成する際の違いは、それぞれに最適な反応温度,反応時間が設定されることである。したがって、P−S1−S2−S3 の順序で反応させる場合、反応槽5における反応温度,反応時間をそれぞれの糖に合わせて設定しながら、基本的には次の5ステップを3回繰り返す。
また、それぞれの合成で最適なバッファーが必要な場合は、バッファー1を複数備え、且つバッファーの選択が可能な低圧グラジエント機能付きポンプを用いることにより、容易に実現できる。
ステップ1:
バッファー1をポンプ2により一定流量で流し、流路系の洗浄を行う。6方バルブ7,流路切替バルブ8はドレイン位置にし、装置の初期化を行う。この時、サンプルインジェクター3内部の洗浄,反応槽5の温度の設定も行う。
ステップ2:
サンプルインジェクター3において、一定量の糖ヌクレオチド(X−S1)10とその糖転移酵素(E1)14を計量し、混合槽4で混合した後、その混合液を流路に注入する。
ステップ3:
上記混合液をプライマー(P)を固定化した反応槽5に導入し、一定温度で、一定時間反応させる。反応時間中は、ポンプ2の流量は一定またはゼロである。ポンプ流量の設定で注意すべき点は、反応時間内に、糖ヌクレオチド(X−S1)10とその糖転移酵素
(E1)14が反応槽5から流出してしまわないようにすることである。
ステップ4:
反応時間終了後、反応槽5からの流出液を限外ろ過カラム6に導き、一定時間送液し限外ろ過膜によって分離する。反応槽5からの流出液には、糖転移酵素(E1)14と未反応の糖ヌクレオチド(X−S1)10および反応生成物であるヌクレオチド(X)が含まれる。
この時、6方バルブ7は図1の実線で示した流路になっているので、ろ過された未反応の糖ヌクレオチド(X−S1)10および反応生成物であるヌクレオチド(X)は、ドレインに流れ、糖転移酵素(E1)14は、6方バルブ7の流路が封止されているため、限外ろ過カラム6内に残っている。
ステップ5:
分離後、6方バルブ7を図1の点線の流路に切り替えて、限外ろ過カラム6中に残った糖転移酵素(E1)14を流路切替バルブ8側に流す。流路切替バルブ8では、糖転移酵素(E1)14用ボトルに接続された流路に切り替えられ、糖転移酵素(E1)14が捕集され保存される。
上記の各ステップを糖ヌクレオチド(X−Sn)と糖転移酵素(En)を替えながら繰り返すことで、反応槽5内のプライマー(P)に、導入された糖(Sn)が順に接続され糖鎖が合成される。
全反応終了後に、合成された糖鎖を固相担体から切り出すには、そのための酵素が必要である。切り出し用の酵素をサンプルインジェクター3から導入し、一定時間、反応槽5内で反応させる。その後、限外ろ過カラム6で、切り出し用の酵素と分離し、6方バルブ7のドレイン側で、合成された糖鎖(S0−S1−S2−S3)を捕集する。
ここで、S0 はプライマー(P)に最初に付いていた糖である。
本実施例によれば、効率良く糖鎖を合成することが出来、更に、合成に使用した糖転移酵素を再度回収して使用することが可能になる。
図2は、本実施例のシステム構成図である。
糖鎖合成装置は、反応に最適なバッファー1とそれを送液するポンプ2、糖ヌクレオチド(X−Sn)10〜13と糖転移酵素(En)14〜17を冷却保存し、またこれらを計量した後、混合する混合槽4を内蔵し、流路にその混合液を注入(インジェクション)するサンプルインジェクター3,固定化プライマー(P)を内蔵した反応槽5,反応槽5から流出してきた溶液をポンプ2の吸引口に戻すためのリサイクル6方バルブ18,反応槽5から流出してきた溶液をポンプ2の手前で一端トラップするための密閉されたトラップボトル19,酵素と、未反応の糖ヌクレオチド(X−Sn)および反応生成物であるヌクレオチド(X)を分離するための限外ろ過カラム6、およびそれに付随する6方バルブ7、限外ろ過後、酵素を回収するための流路切替バルブ8、そして、これらを制御するコントローラ9により構成されている。
本実施例においても、反応槽5内のプライマー(P)には、予め糖(S0 )が結合した状態となっている。また、リサイクル6方バルブ18における黒い四角の部分は、6方バルブ7と同様に、封止してあるポートを示す。
図2に基づき本装置の動作を説明する。
ここでは、プライマーPと糖S1,S2,S3は、P−S1−S2−S3の順序で反応させるものと仮定する。しかし、実際には、糖S1,S2,S3 の順序には制限はない。
P−S1−S2−S3 の順序で合成させる場合、反応槽5における反応温度,反応時間をそれぞれの糖に合わせて設定しながら、基本的には次の5ステップを3回繰り返す。
ステップ1:
バッファー1をポンプ2により一定流量で流し、流路系の洗浄を行う。6方バルブ7,流路切替バルブ8はドレイン位置に、また、リサイクル6方バルブ18は、実線の流路で装置の初期化を行う。この時、サンプルインジェクター3内部の洗浄、反応槽5の温度の設定も行う。
ステップ2:
一定量の糖ヌクレオチド(X−S1)10とその糖転移酵素(E1)14を計量し、混合槽4で混合した後、その混合液をサンプルインジェクター3により流路に注入する。
ステップ3:
上記混合液をプライマー(P)を固定化した反応槽(カラム)5に導入し、一定温度で、一定時間反応させる。反応時間中は、ポンプ2の流量は一定とし、リサイクル6方バルブ18を切り替えて点線で示す流路とする。
従って、注入された糖ヌクレオチド(X−S1)10とその糖転移酵素(E1)14は、反応時間の間、繰り返し反応槽5を通過することになる。
ステップ4:
反応時間終了後、リサイクル6方バルブ18を実線で示す流路に戻した後、反応槽5からの流出液を限外ろ過カラム6に導き、一定時間送液し限外ろ過膜によって分離する。反応槽5からの流出液には、糖転移酵素(E1)14と未反応の糖ヌクレオチド(X−S1)10および反応生成物であるヌクレオチド(X)が含まれる。
この時、6方バルブ7は図1の実線で示した流路になっているので、ろ過された未反応の糖ヌクレオチド(X−S1)10および反応生成物であるヌクレオチド(X)は、ドレインに流れ、糖転移酵素(E1)14は、6方バルブ7の流路が封止されているため、限外ろ過カラム6内に残っている。
ステップ5:
分離後、6方バルブ7を図2の点線の流路に切り替えて、限外ろ過カラム6中に残った酵素(E1)を流路切替バルブ8側に流す。流路切替バルブ8では、糖転移酵素(E1)14用ボトルに接続された流路に切り替えられ、糖転移酵素(E1)14が捕集され保存される。
全反応終了後の合成された糖鎖(P−S1−S2−S3)の固相担体からの切り出し、捕集される。捕集の方法は、実施例1と同じである。
実施例1との主な違いは、ステップ3である。本実施例では、注入された糖ヌクレオチドと酵素が、一定流量で繰り返し反応槽5を流れるため、良く攪拌され、反応が促進されるといった効果がある。また、上記実施例1での注意すべき点、つまり、反応時間と流量の関係についても、考慮不要となるため操作も容易となるといった効果もある。
図3は、本実施例のシステム構成図である。
糖鎖合成装置は、反応に最適なバッファー1とそれを送液するポンプ2、糖ヌクレオチド(X−Sn)10〜13を冷却保存し、またこれらを計量した後、予め糖(S0 )が結合されたプライマー(P)25と混合する混合槽4を内蔵し、流路にその混合液を注入
(インジェクション)するサンプルインジェクター3、糖転移酵素を固定化し、恒温機能を有する反応カラム20〜23、反応カラムへの流路を選択するための流路切替バルブ8とマニホールド24、プライマー(P)及びプライマー(P−Sn)と未反応の糖ヌクレオチド(X−Sn)および反応生成物であるヌクレオチド(X)を分離するための限外ろ過カラム6、およびそれに付随する6方バルブ7、そして、これらを制御するコントローラ9により構成されている。
尚、本実施例においても、プライマー(P)25には、予め糖(S0 )が結合されている。
実施例1及び2との違いは、実施例1及び2ではプライマー(P)を反応槽5に固定化していたのに対して、本実施例では、糖転移酵素を固定化していることである。また、実施例1及び2では糖転移酵素を回収する構成であったのに対して、本実施例ではプライマー(P)を回収する。尚、糖転移酵素は合成する糖の種類に応じて複数使用するため、糖転移酵素を固定化した反応カラムは複数備える必要がある。
尚、本実施例における上記限外ろ過カラム6は、限外ろ過膜によって、分子サイズによってプライマー(P)と、未反応の糖ヌクレオチド(X−Sn)および反応生成物であるヌクレオチド(X)を分離する。分離されたプライマー(P)及びプライマー(P−Sn)は、限外ろ過カラム6下端のa側に流出し、糖ヌクレオチド(X−Sn)およびヌクレオチド(X)は、限外ろ過カラム6側面のb側に流出する。
図3に基づき本装置の動作を説明する。
ここでは、プライマーPと糖S1,S2,S3は、P−S1−S2−S3の順序で合成させるものと仮定する。また、反応カラム20〜23には、糖S1,S2,S3 の転移反応を触媒する糖転移酵素が固定化されているものとする。しかし、実際には、糖S1,S2,S3 の順序には制限はない。
P−S1−S2−S3 の順序で合成させる場合、反応カラム5における反応温度,反応時間をそれぞれの糖に合わせて設定しながら、基本的には次の5ステップを3回繰り返す。
ステップ1:
バッファー1をポンプ2により一定流量で流し、流路系の洗浄を行う。6方バルブ7は実線の流路で装置の初期化を行う。この時、サンプルインジェクター3内部の洗浄,流路切替バルブ8により、使用する反応カラム20〜23への流路選択や反応カラムの温度設定も行う。
ステップ2:
一定量の糖ヌクレオチド(X−S1)10とプライマー(P)25を計量し、混合槽4内で混合した後、その混合液全量をサンプルインジェクター3により流路に注入する。
ステップ3:
上記混合液を糖転移酵素を固定化した反応カラム、例えば反応カラム20に導入し、一定温度で、一定時間反応させる。
ステップ4:
反応終了後、反応カラム20からの流出液を限外ろ過カラム6に導き、一定時間送液し限外ろ過膜によって分離する。反応カラム20からの流出液には、プライマー(P)に糖(S1)が結合したプライマー(P−S1)と未反応の糖ヌクレオチド(X−S1)10および反応生成物であるヌクレオチド(X)が含まれる。
この時、6方バルブ7は図3の実線で示した流路になっているので、ろ過された未反応の糖ヌクレオチド(X−S1)10および反応生成物であるヌクレオチド(X)は、ドレインに流れ、プライマー(P−S1)は、6方バルブ7の流路が封止されているため、限外ろ過カラム6内に残っている。プライマー(P)の分子量は、数万、或いは数十万以上であるため、分子量が数百程度の糖ヌクレオチド(X−S1)10およびヌクレオチド
(X)とは、容易に分離することが出来る。
ステップ5:
分離後、6方バルブ7を図3の点線の流路に切り替えて、限外ろ過カラム6中に残ったプライマー(P−S1)を混合槽4に回収する。
プライマー(P−S1)が回収されると、再びステップ1へ戻り、プライマー(P−
S1)は、今度は、糖ヌクレオチド(X−S2)11と混合され、反応カラムへ送られることとなる。このような処理を予定された糖の合成が終了するまで繰り返される。
全反応終了後に、合成された糖鎖をプライマー(P)から切り出すには、そのための酵素が必要である。糖鎖切り出し用の酵素を固定化した反応カラム(例えば、反応カラム
23)へ流路切替バルブ8を用いて流路を切り替え、サンプルインジェクター3から導入した最終生成物であるプライマー(P−S1−S2−S3 )を、一定時間、反応カラム23内で反応させ糖鎖をプライマーから切り出す。その後、限外ろ過カラム6でプライマー
(P)と分離し、6方バルブ7のドレイン側で合成された糖鎖(S0−S1−S2−S3)を捕集する。糖鎖(S0−S1−S2−S3)の分子量は数千程度であるため、数万、或いは数十万以上有るプライマー(P)とは、容易に分離することが出来る。
ここで、S0 はプライマー(P)に最初に付いていた糖である。
本実施例によれば、プライマーを混合槽4に回収しながら繰り返し糖鎖合成反応を実行することが出来、効率良く糖鎖を合成することが可能となる。
実施例1のシステム構成図および流路図である。 実施例2のシステム構成図および流路図である。 実施例3のシステム構成図および流路図である。
符号の説明
1…バッファー、2…ポンプ、3…サンプルインジェクター、4…混合槽、6…限外ろ過カラム、7…6方バルブ、8…流路切替バルブ、9…コントローラ、10〜13…糖ヌクレオチド、14〜17…糖転移酵素、18…リサイクル6方バルブ、19…トラップボトル。

Claims (7)

  1. バッファー液を保持する容器と、
    バッファー液を送液するためのポンプと、
    糖ヌクレオチド溶液を保持する容器と糖転移酵素を保持する容器を備え、且つ前記糖ヌクレオチド溶液と前記糖転移酵素を混合し、前記バッファー液の流れる流路に注入するサンプルインジェクターと、
    プライマーが固定化され、且つ前記サンプルインジェクターから溶出した溶液と前記プライマーとを反応させる反応槽と、
    糖転移酵素と、糖ヌクレオチドおよびヌクレオチドとを分離するための限外ろ過カラムと、
    当該限外ろ過カラムから流出した前記糖転移酵素を前記サンプルインジェクターの糖転移酵素を保持する容器へ流す捕集流路を有することを特徴とする糖鎖合成装置。
  2. 請求項1において、
    前記糖転移酵素を保持する容器は複数備えられ、
    前記捕集流路は、前記複数の糖転移酵素を保持する容器に応じて複数備えられ、且つ、前記限外ろ過カラムからの流出液を前記複数の捕集流路の何れかへ流すための捕集流路切替バルブを備えたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  3. 請求項1において、
    前記バッファー液を保持する容器、前記ポンプ、前記反応槽及び前記限外ろ過カラムの間に各部間の流路を切り替える循環流路切替バルブを備え、
    当該循環流路切替バルブは、
    反応槽−循環流路切替バルブ−ポンプ−サンプルインジェクター−反応槽と循環する第1の流路と、バッファー液を保持する容器−循環流路切替バルブ−ポンプ−サンプルインジェクター−反応槽−限外ろ過カラムと流れる第2の流路を切り替えることを特徴とする糖鎖合成装置。
  4. バッファー液を保持する容器と、
    バッファー液を送液するためのポンプと、
    糖ヌクレオチド溶液を保持する容器とプライマーを保持する容器と、前記糖ヌクレオチド溶液と前記プライマーを混合する混合槽を備え、当該混合層で混合した溶液を前記バッファー液の流れる流路に注入するサンプルインジェクターと、
    糖転移酵素が固定化され、且つ前記サンプルインジェクターから溶出した溶液と前記糖転移酵素とを反応させる反応カラムと、
    プライマーと、糖ヌクレオチドおよびヌクレオチド若しくは糖鎖とを分離するための限外ろ過カラムと、
    当該限外ろ過カラムから流出した前記プライマーを前記サンプルインジェクターのプライマーを保持する容器へ流す第1の流路と、
    前記限外ろ過カラムから流出した前記糖ヌクレオチドおよびヌクレオチド若しくは糖鎖をドレインへ流す第2の流路とを有することを特徴とする糖鎖合成装置。
  5. 請求項4において、
    前記反応カラムは複数備えられ、前記サンプルインジェクターと前記複数の反応カラム間に、前記サンプルインジェクターからの流出液を何れかの反応カラムへ流すための切替バルブを備えたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  6. 請求項5において、
    前記反応カラムの内の一つには、前記プライマーと糖鎖を切り離すための糖鎖切り出し用の酵素が固定化されることを特徴とする糖鎖合成装置。
  7. 請求項6において、
    前記糖鎖切り出し用の酵素が固定化された反応カラムを溶液が通過した後、前記ドレインから糖鎖を捕集することを特徴とする糖鎖合成装置。
JP2003368259A 2002-11-20 2003-10-29 糖鎖合成装置 Expired - Fee Related JP4006385B2 (ja)

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