JP4252922B2 - 糖鎖合成装置 - Google Patents

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Description

糖鎖の合成,分離処理技術に係り、特に、これらの処理の自動化を図るための糖鎖合成装置に関する。
細胞内における複合糖質は、情報伝達や細胞間の識別、例えば、ウイルス,がん細胞,血液型の認識等の重要な役割を果たしており、糖鎖の機能解明はポストゲノムの一つに位置付けられている。オリゴ核酸やペプチド合成法は、すでに確立され自動化されているが、糖鎖合成法は、まだ多くの課題を残している。
糖鎖の機能解明に向けて、糖鎖合成法の確立と、効率的な合成装置の実現が望まれており、現在、以下の3つの糖鎖合成の方法が行なわれている。
(1) 化学合成による方法
(2) 遺伝子組換え細胞あるいは微生物による発酵法
(3) 糖転移酵素を用いて合成する方法
前記(1)の方法は、化学結合させるOH基以外のOH基を保護しながら、目的とする糖鎖を順次合成するため、反応ステップが多く複雑になる。前記(2)の方法は、目的の糖鎖を大量に得ることができるが、その後の精製過程が複雑である。また、前記(3)の方法は、上記(1),(2)の複雑さを克服する方法として開発されたものであり、例えば、特開平11−42096号公報(特許文献1)に開示されたものである。また(3)の方法では、選択的な糖転移酵素による合成のため、(1)のようなOH基を保護する必要はない。また、副産物も少ないので、合成後の精製過程も容易である。
糖鎖合成装置に関しては、特表平5−500905号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
特開平11−42096号公報
特表平5−500905号公報
上記(3)の方法を用いる糖鎖の合成を実際の装置を用いて実現する際、現在は、複数の糖を順次反応させるとき、各ステップ毎に、生成物の分離精製を行い、その後、次の反応に進むと云うバッチ方式で行われており、全ての処理を行うためには、必ず人の手を介していた。
上記特許文献2に開示されている装置では、反応させる糖の順序に応じて、反応カラムおよび分離精製手段を、シリーズに、連続的に連結することが必要になる。即ち、反応させる糖が同じであっても、その数だけ反応カラムおよび分離精製手段も必要となり、装置が大掛かりなものになると云う問題がある。また、糖鎖合成を自動的に連続して行なう方法が示されていない。
本発明の目的は、複数の糖を順次反応させるとき、ひとつの反応槽とひとつまたは複数の分離手段を用いて、反応生成物や糖転移酵素を回収、リサイクルしながら、各反応ステップを連続的に行なうことのできる糖鎖合成装置を提供することにある。
上記目的における本発明の特徴は、バッファー溶液を送液するポンプと、複数の糖ヌクレオチド溶液を収容した容器と、糖転移酵素を保持した容器と、水溶性ポリマーのプライマーが収容され、且つ、前記糖ヌクレオチド溶液と糖転移酵素が導入される反応槽と、前記反応槽内の溶液をサンプリングし、前記バッファー溶液の流れる流路に導入するサンプリング手段と、当該サンプリング手段によって導入された溶液を限外ろ過する第1の限外ろ過器と、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を限外ろ過する第2の限外ろ過器と、前記第1と第2の限外ろ過器間に設けられ、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を、前記反応槽に戻す流路と、前記第2の限外ろ過へ流す流路を有する第1の切り替えバルブと、前記第2の限外ろ過器の下流に設けられ、前記第2の限外ろ過器からの溶出液を、ドレインに流す流路と、前記糖転移酵素の容器へ流す流路を有する第2の切り替えバルブを備えたことである。
また、バッファー溶液を送液するポンプと、複数の糖ヌクレオチド溶液を収容した容器と、糖転移酵素を保持した容器と、水溶性ポリマーのプライマーが収容され、且つ、前記糖ヌクレオチド溶液と糖転移酵素が導入される反応槽と、前記反応槽内の溶液をサンプリングし、前記バッファー溶液の流れる流路に導入するサンプリング手段と、当該サンプリング手段によって導入された溶液を分子量に応じて分離するGPCカラムと、前記GPCカラムからの溶出液が導入される第1及び第2の限外ろ過器と、前記GPCカラムと前記第1及び第2の限外ろ過器間に設けられ、前記GPCカラムからの溶出液を前記第1の限外ろ過器若しくは第2の限外ろ過器に選択的に流す第1の切り替えバルブと、前記第1の限外ろ過器の下流に設けられ、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を、前記反応槽に流す流路と、ドレインへ流す流路を有する第2の切り替えバルブと、前記第2の限外ろ過器の下流に設けられ、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を、前記ドレインに流す流路と、前記糖転移酵素の容器へ流す流路を有する第3の切り替えバルブを備えたことである。
本発明によれば、一度反応槽・分離カラムを通過した溶出液(反応生成物)を再び反応槽・分離カラムへ戻すことが出来、これを繰り返すことにより、複雑な糖鎖合成であっても連続的、且つ自動的に実行することが可能になる。
(実施例1)
図1は、本実施例のシステム構成と流路である。
糖鎖合成装置は、バッファー溶媒1を送液するポンプ2、各種の糖ヌクレオチド溶液10〜13が収容された複数の保管容器と、各種の糖転移酵素14〜17が収容された複数の保管容器と、ひとつの反応槽5が備えられたオートサンプラ3、オートサンプラ3からの溶出液を分離するための限外ろ過器(1)6、限外ろ過器(1)6からの溶出液を反応槽5或いは限外ろ過器(2)6’に導くための6方バルブ7、限外ろ過器(1)6から溶出する糖転移酵素と糖ヌクレオチドおよびヌクレオチドから、糖転移酵素をろ過するもうひとつの限外ろ過器(2)6’、限外ろ過器(2)6’からの溶出液をドレイン20或いは流路切り替えバルブ8に導く6方バルブ7’、ろ過後の糖転移酵素を元の保管容器の何れか、またはドレイン20に導くための流路切り替えバルブ8、そして、これらを制御するコントローラ9により構成されている。
尚、反応槽5内には予めプライマー4が収容されており、上記オートサンプラ3は、任意の糖ヌクレオチド溶液10〜13と任意の糖転移酵素14〜17を反応槽5に加えることで、触媒反応を起こし、反応後の溶液をサンプリングし流路に入れるものである。また、反応槽5、糖ヌクレオチド溶液10〜13、糖転移酵素14〜17は、何れもそれぞれの最適な温度に保たれて保持されている。
また、6方バルブ7、7’において、丸の部分は外部の流路と接続されるポートであり、黒い四角の部分は流路を封止してあるポートである。実線の流路と破線の流路を交互に変更可能である。
また、上記糖転移酵素は、加水分解酵素であっても代用することができる。
本装置で用いる糖転移酵素14〜17とは、例えば、ガラクトース転移酵素、N-アセチルグルコサミン転移酵素、N-アセチルガラクトサミン転移酵素、フコース転移酵素、シアル酸転移酵素、マンノース転移酵素等である。また、反応生成物とは、水溶性ポリマーのプライマー4(分子量分布を持った水溶性ポリマーに単糖または糖鎖が一つ以上結合したものや、単分子量のデンドリマーに単糖または糖鎖が一つ以上結合したものである。例えば、蛋白質、糖蛋白質、糖ペプチド、脂質、糖脂質、オリゴ糖、多糖などの生体高分子や、上記特許文献1に記載されているポリアクリルアミド誘導体等の合成高分子や、デンドリマーであり、分子量5000以上のものが更に望ましい。本実施例では、以下、プライマー(P)と称す。)と糖(S)が化学結合したもの(以下、プライマー(P−S)と称す。)を云う。さらに、糖ヌクレオチド溶液10〜13とは、例えば、ウリジン−5'−ジホスホガラクトース,ウリジン−5'−ジホス−N−アセチルグルコサミン,ウリジン−5'−ジホス−N−アセチルガラクトサミン、グアノシン−5'−ジホスホフコース、グアノシン−5'−ジホスホマンノース、シチジン−5'−モノホスホ-N-アセチルノイラミン酸等であり、本実施例では、以下、Xn−Snと称す。
以下に図1に基づき本装置の動作を説明する。
尚、図1において、糖ヌクレオチド10には(X−S)、糖ヌクレオチド11には(X−S)、糖ヌクレオチド13には(X−S)がそれぞれ収容されているものとする。
またここでは、プライマーPと糖S,S,Sは、P−S−S−Sの順序で反応させるものと仮定する。しかし、実際には、糖S,S,Sの順序には制限はなく、また、P−S−S−S−Sと云ったSの繰り返しも可能である。
P−S−S−Sの順序で反応させる場合、本装置は基本的には、次の3ステップからなる。
ステップ1(試料の混合):一定量の糖ヌクレオチド(X−S)10をオートサンプラ3で計量サンプリングして、反応槽5へ導入する。次いで、糖転移酵素14も同様に、反応槽5に導入する。そしてプライマー(P)4と一定温度で一定時間、撹拌棒やマグネットスターラで撹拌しながら反応させる。この際、反応槽5内の溶液を上記計量サンプリングのノズルで吸引、吐出を繰り返すことにより攪拌することも可能である。
ステップ2(限外ろ過):反応終了後、反応槽内の全溶液をオートサンプラ3でサンプリングし流路系に導入し、限外ろ過器(1)6に導く。溶液には、反応生成物プライマー(P−S)、糖転移酵素14、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)が含まれる。
ここで、ポンプ2の流量を上げて、反応生成物プライマー(P−S)を他の成分(糖転移酵素、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)からろ過(分離)する。反応生成物プライマー(P−S)は、限外ろ過器(1)6の下方より溶出され、その他の成分は、限外ろ過器(1)6の側方より溶出される。
限外ろ過器(1)6で用いる限外ろ過膜は、水溶性の高分子である反応生成物プライマーのみを分離し、糖転移酵素を含むほかの成分をろ過するようなものを選択する。すなわち、この際に用いられる水溶性の高分子は、少なくとも、糖転移酵素の分子量より2倍以上の分子量を持つ必要がある。
このとき、6方バルブ7、7’は実線の流路となっており、限外ろ過器(1)6から溶出された糖転移酵素と未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)は、6方バルブ7の実線の流路を介して、もう一方の限外ろ過器(2)6’に導入される。反応生成物プライマー(P−S)は、6方バルブ7の位置で留まっている。
限外ろ過器(2)6’では、糖転移酵素がその他の成分(未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)とろ過(分離)される。未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)は、限外ろ過器(2)6’の側方より溶出され、6方バルブ7’の実線の流路を介して、ドレイン20に排出される。糖転移酵素14は、限外ろ過器(2)6’の下方にある6方バルブ7’の位置で留まっている。限外ろ過器(2)6’で用いる限外ろ過膜としては、高分子タンパクである糖転移酵素を低分子である未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)からろ過分離できるものを選択する。
ステップ3(回収):十分にろ過された後、6方バルブ7を実線から破線の流路に切り替えて、反応生成物プライマー(P−S)を反応槽5に回収する。その後、6方バルブ7を再度切り替えて元の流路に戻して、次に、6方バルブ7’を実線から破線の流路に切り替え、および流路切り替えバルブ8を切り替えて糖転移酵素を元の保管容器に回収する。その後、6方バルブ7、7’を再度切り替えて元の流路に戻し、ポンプ2の流量を下げる。
上記ステップ1〜3を、糖ヌクレオチド(X−S)と糖ヌクレオチド(X−S)に対し順次繰り返すことにより、反応槽5に反応生成物プライマー(P−S−S−S)が得られる。この時、反応槽5から反応生成物プライマー(P−S−S−S)を捕集することで、最終反応生成物プライマーを得ることができる。
以上が、本実施例における糖鎖合成物(P−S−S−S)を作成するときの手順である。
尚、仮に、プライマー(P)4として、分子量が糖転移酵素より小さいデンドリマーを用いる場合は、上記ステップ1で得られる反応後の反応槽5内の溶液には、分子量の大きさが、糖転移酵素14、反応生成物プライマー(P−S)、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)の順になる。従って、反応生成物プライマー(P−S)のみをろ過して反応槽5へ戻すことが出来なくなるため、本実施例においては、プライマー(P)4にデンドリマーを用いることは出来ない。
また、もし、糖転移酵素の回収を行わない場合には、限外ろ過器(2)6’、6方バルブ7’および流路切り替えバルブ8は不要となり、上記ステップにおけるこれらの操作も不要となる。
(実施例2)
図2に実施例1の変形例で、検出器(1)18、検出器(2)19を追加した場合を示す。これらの検出器としては、屈折率検出器(RI),紫外可視分光検出器(UV),ダイオードアレイ吸光度検出器(DAD)の何れかを用いることができる。
検出器(1)18、検出器(2)19は、ろ過された反応生成物プライマーや糖転移酵素を回収する場合に、回収が正常に行われているかをモニターしたり、回収率を計算する場合に用いられる。もし、何らかの理由により回収が正常に行われなかった場合には、次の合成反応を中止し、糖ヌクレオチド、糖転移酵素と時間の無駄を省くことができると云った効果がある。
(実施例3)
図3は、もう一つの実施例の装置構成および流路を示す。実施例1と同じ構成要素のものには、同じ符号をつけている。また、本実施例での限外ろ過器(1)6で用いる限外ろ過膜は、実施例1と同様に、水溶性の高分子である反応生成物プライマー(P−S)のみを分離し、それ以外の成分をろ過できるようなものを選択する。限外ろ過器(2)6’で用いる限外ろ過膜としては、実施例1と同様に、糖転移酵素のみを分離し、他の成分をろ過できるものを選択する。
以下に図3に基づき本装置の動作を説明する。
上記実施例1同様、P−S−S−Sの順序で反応させる場合、本装置は基本的には、次の4ステップからなる。
尚、プライマー(P)4に用いるものが、分子量が糖転移酵素より大きいか、小さいかで、ステップが異なってくる。糖転移酵素よりも分子量が小さなプライマー(P)4としては、デンドリマーがある。それ以外のものは、総じて糖転移酵素よりも分子量は大きい。
そこで、まずは、糖転移酵素よりも分子量が大きなプライマー(P)4を用いた場合を説明する。
ステップ1(試料の混合):一定量の糖ヌクレオチド(X−S)10をオートサンプラ3で計量サンプリングして、反応槽5へ導入する。次いで、糖転移酵素14も同様に、反応槽5に導入する。そしてプライマー(P)4と一定温度で一定時間、撹拌棒やマグネットスターラで攪拌しながら反応させる。この際、反応槽5内の溶液を上記計量サンプリングのノズルで吸引、吐出を繰り返すことにより攪拌することも可能である。
ステップ2(GPCカラムでの分離):反応終了後、反応槽5内の全溶液をサンプリングし流路系に導入し、ポンプ流量を上げてGPCカラム22に導入する。溶液には、反応生成物プライマー(P−S)、糖転移酵素、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)が含まれる。GPCカラムは、高速ゲルパーミエーションクロマトグラフィーカラムの略であり、内部に充填剤が充填されており、試料を導入すると、充填剤に充分浸透するような小さな分子では充填剤内部に長く留まるために溶出時間が長くなり、反対に大きな分子では充填剤に留まらずに素通りするために、溶出時間は短くなるものである。即ちGPCカラムは、分子量の大きい試料から順次溶出させ分離するカラムである。従って、ここで用いるGPCカラム22は、反応生成物プライマー(P−S)、糖転移酵素、糖ヌクレオチド(X−S)をそれぞれの分子量の違いで十分分離できるものを選択する。
GPCカラム22からは分子量の大きい順に溶出する。すなわち、反応生成物プライマー(P−S)、糖転移酵素、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)の順に溶出し、検出器18でモニターされる。
ステップ3(限外ろ過):この時点で、流路切り替えバルブ21は、限外ろ過器(1)6側に接続されている。また、6方バルブ7および7’は、実線で示された流路になっている。
検出器18で反応生成物プライマー(P−S)が溶出していることが確認されている間は、流路切り替えバルブ21が、限外ろ過器(1)6側に接続し、溶出液を限外ろ過器(1)6に導入しつづける。6方バルブ7の流路は、実線位置であるため、反応生成物プライマー(P−S)は封止状態である。他の成分は、ろ過されてドレイン20へ流れる。
尚、検出器18は、実施例2と同様に、屈折率検出器(RI),紫外可視分光検出器(UV),ダイオードアレイ吸光度検出器(DAD)の何れかを用いることができる。
検出器18で反応生成物プライマー(P−S)に代わって糖転移酵素の溶出が確認されると、流路切り替えバルブ21を切り替えて、糖転移酵素を限外ろ過器(2)6’に導く。6方バルブ7’の流路は、実線位置であるため、糖転移酵素は封止状態である。他の成分は、ろ過されてドレイン20へ流れる。
検出器18で糖転移酵素の溶出が終わったことが確認できても、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)が、すべてドレイン20に排出されてしまうまで溶液(バッファー)を流し続ける。これにより、糖転移酵素とそれ以外の成分を限外ろ過器(2)6’で、十分にろ過する。
その後、流路切り替えバルブ21を限外ろ過器(1)6側に戻し、バッファーを流して反応生成物プライマー(P−S)を再度ろ過する。
反応生成物プライマー(P−S)および糖転移酵素は、限外ろ過器(1)6および(2)6’の下方より溶出されるため、流路が封止された状態である。また、限外ろ過器(1)6および(2)6’の側方より溶出した未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)は、ドレイン20へ流れる。
ステップ4(回収):反応生成物プライマー(P−S)が十分にろ過された後、6方バルブ7を切り替えて、反応生成物プライマー(P−S)4を反応槽5に回収する。その後、流路切り替えバルブ21を限外ろ過器(2)6’側に再度切り替えて、さらに、6方バルブ7’および流路切り替えバルブ8を切り替えて糖転移酵素を元の保管容器に回収する。その後、流路切り替えバルブ21、6方バルブ7および7’を最初の位置に戻し、ポンプ2の流量を下げる。
上記ステップ1〜3を、糖ヌクレオチド(X−S)と糖ヌクレオチド(X−S)に順次繰り返すことにより、最終反応生成物プライマー(P−S−S−S)を反応槽5に得ることができる。
次に、糖転移酵素よりも分子量が小さなプライマー(P)4(デンドリマー)を用いた場合を説明する。
デンドリマーを用いた場合、GPCカラム22からの溶出順序は、糖転移酵素、反応生成物プライマー(P−S)、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)の順になる。従って、上記の例のステップ3が異なる。この場合のステップ3について以下に示す。尚、ステップ1,2,4は同じであるため、説明は省略する。
ステップ3(限外ろ過):GPSカラム22からの溶出液が検出器18で検出されると、流路切り替えバルブ21は、限外ろ過器(2)6’側に接続される。また、6方バルブ7および7’は、実線で示された流路である。
検出器18で糖転移酵素が溶出していることが確認されている間は、流路切り替えバルブ21が、限外ろ過器(2)6’側に接続し、溶出液を限外ろ過器(2)6’に導入しつづける。6方バルブ7’の流路は、実線位置であるため、糖転移酵素は封止状態である。他の成分は、ろ過されてドレイン20へ流れる。
検出器18で糖転移酵素に代わって反応生成物プライマー(P−S)の溶出が確認されると、流路切り替えバルブ21を切り替えて、反応生成物プライマー(P−S)を限外ろ過器(1)6に導く。6方バルブ7の流路は、実線位置であるため、反応生成物プライマー(P−S)は封止状態である。他の成分は、ろ過されてドレイン20へ流れる。
検出器18で反応生成物プライマー(P−S)の溶出が終わったことが確認できても、未反応の糖ヌクレオチド(X−S)および反応副産物であるヌクレオチド(X)が、すべてドレイン20に排出されてしまうまで溶液(バッファー)を流し続ける。これにより、反応生成物プライマー(P−S)とそれ以外の成分を限外ろ過器(1)6で、十分にろ過する。
その後、流路切り替えバルブ21を限外ろ過器(2)6’側に戻し、バッファーを流して糖転移酵素を再度ろ過する。
以上が、糖転移酵素よりも分子量が小さなプライマー(P)4(デンドリマー)を用いた場合のステップ3である。
以上が、本実施例における糖鎖合成物(P−S−S−S)を作成するときの手順である。本実施例では、GPCカラム22を備え、更に2つの限外ろ過器を並列に接続しているため、実施例1や2では用いることが出来なかった糖転移酵素よりも分子量が小さなプライマー(P)4を使用することが可能となる。
実施例1の糖鎖合成装置のシステム構成および流路である。 実施例2の糖鎖合成装置のシステム構成および流路である。 実施例3の糖鎖合成装置のシステム構成および流路である。
符号の説明
1…バッファー溶液、2…ポンプ、3…オートサンプラ、4…水溶性プライマー、5…反応槽、6〜6’…限外ろ過器、7〜7’… 6方バルブ、8…流路切り替えバルブ、9…コントローラ、10〜13…糖ヌクレオチド溶液(S,S,S)、14〜17…糖転移酵素(E,E,E)、18〜19…検知器、 22…GPC カラム。

Claims (9)

  1. バッファー溶液を送液するポンプと、
    複数の糖ヌクレオチド溶液を収容した容器と、
    糖転移酵素を保持した容器と、
    水溶性ポリマーのプライマーが収容され、且つ、前記糖ヌクレオチド溶液と糖転移酵素が導入される反応槽と、
    前記反応槽内の溶液をサンプリングし、前記バッファー溶液の流れる流路に導入するサンプリング手段と、
    当該サンプリング手段によって導入された溶液を限外ろ過して、分子量が糖転移酵素の分子量より2倍以上の分子量を持つ反応生成物プライマーのみを、溶液中の糖転移酵素を含むほかの成分から分離する第1の限外ろ過器と、
    前記第1の限外ろ過器からの溶出液を限外ろ過する第2の限外ろ過器と、
    前記第1と第2の限外ろ過器間に設けられ、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を、前記反応槽に戻す流路と、前記第2の限外ろ過へ流す流路を有する第1の切り替えバルブと、
    前記第2の限外ろ過器の下流に設けられ、前記第2の限外ろ過器からの溶出液を、ドレインに流す流路と、前記糖転移酵素の容器へ流す流路を有する第2の切り替えバルブを備えたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  2. 請求項1において、
    前記反応槽からサンプリングされる溶液には、反応生成物プライマー、糖転移酵素、未反応の糖ヌクレオチド、および反応副産物であるヌクレオチドが含まれており、
    前記第1の限外ろ過器では、反応生成物プライマーとそれ以外の成分に分離されることを特徴とする糖鎖合成装置。
  3. 請求項2において、
    前記第2の限外ろ過器へ導かれる溶液には、糖転移酵素、未反応の糖ヌクレオチド、および反応副産物であるヌクレオチドが含まれており、
    前記第2の限外ろ過カラムでは、糖転移酵素とそれ以外の成分に分離されることを特徴とする糖鎖合成装置。
  4. 請求項1において、
    前記第2の切り替えバルブと前記糖転移酵素の容器の間の流路に、前記第1の切り替えバルブからの溶出液を何れかの糖転移酵素の容器に戻す第3の切り替え流路を設けたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  5. 請求項1において、
    前記第1の切り替えバルブと前記反応槽の間の流路に第1の検出器を設け、
    前記第2の切り替えバルブと前記糖転移酵素の容器の間の流路に第2の検出器を設けたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  6. 請求項5において、
    第1及び第2の検出器は、屈折率検出器(RI),紫外可視分光検出器(UV),ダイオードアレイ吸光度検出器(DAD)の何れかであることを特徴とする糖鎖合成装置。
  7. バッファー溶液を送液するポンプと、
    複数の糖ヌクレオチド溶液を収容した容器と、
    糖転移酵素を保持した容器と、
    水溶性ポリマーのプライマーが収容され、且つ、前記糖ヌクレオチド溶液と糖転移酵素が導入される反応槽と、
    前記反応槽内の溶液をサンプリングし、前記バッファー溶液の流れる流路に導入するサンプリング手段と、
    当該サンプリング手段によって導入された溶液を分子量に応じて分離するGPCカラムと、
    前記GPCカラムからの溶出液が導入される第1及び第2の限外ろ過器と、
    前記GPCカラムと前記第1及び第2の限外ろ過器間に設けられ、前記GPCカラムからの溶出液を前記第1の限外ろ過器若しくは第2の限外ろ過器に選択的に流す第1の切り替えバルブと、
    前記第1の限外ろ過器の下流に設けられ、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を、前記反応槽に流す流路と、ドレインへ流す流路を有する第2の切り替えバルブと、
    前記第2の限外ろ過器の下流に設けられ、前記第1の限外ろ過器からの溶出液を、前記ドレインに流す流路と、前記糖転移酵素の容器へ流す流路を有する第3の切り替えバルブを備えたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  8. 請求項7において、
    前記第3の切り替えバルブと前記糖転移酵素の容器の間の流路に、前記第2の限外ろ過器からの溶出液を何れかの糖転移酵素の容器に戻す第3の切り替え流路を設けたことを特徴とする糖鎖合成装置。
  9. 請求項7において、
    前記GPCカラムと前記第1の切り替えバルブ間に、屈折率検出器(RI),紫外可視分光検出器(UV),ダイオードアレイ吸光度検出器(DAD)の何れかの検出器を備えたことを特徴とする糖鎖合成装置。
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