JP2004177506A - 給電装置 - Google Patents

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JP2004177506A
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Yasuyuki Tsutsumi
保幸 堤
Noritaka Ide
典孝 井出
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Abstract

【課題】帯電ロールや帯電ブラシ等の帯電部材の抵抗値が変動した場合であっても、何ら複雑な構成を用いることく、かかる帯電部材に印加する電圧を該変動に対応させて適切な大きさに変更することが可能な帯電装置を提供する。
【解決手段】像担持体の表面に接触配置されると共に電気抵抗が調整された導電性の帯電部材と、この帯電部材に対して接続されると共に基準電圧を印加する定電圧電源と、一定の抵抗値を有すると共に上記帯電部材と定電圧電源との間に直列に接続された補償抵抗とを備え、前記像担持体の移動に合わせてその表面を帯電させるように構成した。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装置において、例えば、感光体の表面を所望の電位に帯電させ、あるいはトナー像の転写のために記録シートの裏面に電荷を与えるような給電装置に係り、詳細には、給電部材の抵抗値の変化に拘らず、被給電部材の帯電電位を安定化させるための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平6−348114号公報
【0003】
電子写真複写機やレーザビームプリンタにおいては、感光体ドラム等、表面に感光層を有する像担持体の表面を一様に帯電させた後、かかる像担持体の表面を画情報に応じて露光して静電潜像を形成し、更にその静電潜像をトナーにより現像して可視像たるトナー像を形成し、最後に、かかるトナー像を中間転写体あるいは記録シート等の像受容体に静電的に転写して記録画像の形成を行っている。
【0004】
ここで、像担持体の表面を一様帯電させるための帯電装置を例に挙げて説明すると、かかる帯電装置としては、従来より非接触型のコロナ放電装置が多用されてきたが、コロナ放電により生成されるオゾンが環境や人体へ悪影響を及ぼし易いことから、近年では、像担持体に直接接触させて使用する帯電装置への置き換えが急激に進んでいる。
【0005】
従来、この種の接触型の帯電装置としては、導電性の軸芯部材の周囲を導電性ゴムで被覆して帯電ロールを構成し、電圧を印加しながら該帯電ロールを所定の圧接力で像担持体の表面に接触させるように構成したロール帯電方式のもの、導電性ブラシ繊維を束ねた帯電ブラシに電圧を印加し、かかる帯電ブラシで像担持体の表面を摺擦しながら該像担持体の帯電を行うブラシ帯電方式のもの、導電性の樹脂又はゴムからなるシート状物の一端を導電性ホルダーで保持して帯電ブレードを構成し、前記シート状物の他端を像担持体の表面に押し当てるようにしたブレード帯電方式が知られている。
【0006】
前述のロール帯電方式における導電性ゴム、ブラシ帯電方式における導電性ブラシ繊維、ブレード帯電方式における導電性シートは、いずれもゴムや樹脂の内部に様々な導電性材料を分散させ、所望の電気抵抗を与えたものである。このように導電性材料をゴム等に分散させて電気抵抗を調整している場合、一般的には、かかるゴム等の電気抵抗は通電時間の累積によって次第に上昇していく傾向にある。通電することなく放置すれば、元の電気抵抗へ回復する傾向を示すが、再度通電を開始すれば、急激な抵抗値の上昇を示す。換言すれば、通電の開始と停止に応じ、帯電ロールや帯電ブラシといった帯電部材の抵抗値が上昇、下降を繰り返しているのである。
【0007】
一方、これらの接触型の帯電装置に印加する電圧としては、DC成分のみの電圧、AC成分にDC成分を重畳した電圧のいずれを印加しても良いのだが、AC成分はDC成分のみの場合と比較して像担持体に対する攻撃性が強く、経時的に像担持体表面の感光層に微少な凹凸が形成され易いといった傾向にある。このため、長期にわたって像担持体の表面の平滑性を保ち、トナー像の高転写効率を維持するといった観点からすれば、帯電装置にはAC成分を含まないDC成分のみを印加することが適していると言える。
【0008】
このようにDC電圧のみを帯電装置に印加した場合、像担持体の帯電電位と印加電圧との間には閾値が存在し、印加電圧がある値を超えるまでは像担持体の帯電が行われない。この値は放電開始電圧Vthと呼ばれ、像担持体の誘電率及び感光層の厚み、気中の放電特性パッシェン則を用いることによって、理論的に実験値と略一致した結果を得ることができ、概ね−500V程度である。このことから、例えば、像担持体を−350Vに帯電させたいのであれば、接触型の帯電装置に印加する電圧としては約−850Vが必要ということになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、放電開始電圧は像担持体の誘電率や感光層の厚みに影響を受けるのだが、近年では装置の小型化や部材のロングライフ化の要求から、前述の如く感光層に優しいDC帯電器や、機械的な摺擦力の弱いクリーニング機構が採用され、像担持体の磨耗は良化する傾向にある。感光層の厚さの経時的な変化は事実上無視することができる様になり、放電開始電圧の変化に対しては帯電部材の抵抗値の変化に起因するものが支配的となっている。また、温度・湿度といった環境変動に起因して放電開始電圧が変動する場合でも、かかる環境変動による帯電部材の抵抗値変化が殆どである。
【0010】
ここで、帯電部材の抵抗値が上昇すると、放電開始電圧は上昇する傾向にある。このため、定電圧電源から一定の電圧を帯電装置に印加している場合、前述の如く帯電ロールや帯電ブラシの抵抗値が上昇すると、これに合わせて放電開始電圧も上昇することになり、像担持体表面の帯電電圧が不足してしまうことになる。逆に、帯電ロールや帯電ブラシの抵抗値が下降すると、これに合わせて放電開始電圧も下降することになり、像担持体表面の帯電電圧が過剰になってしまう。つまり、帯電装置の抵抗値の上下動が像担持体の表面電位の上下動を誘引してしまうのである。
【0011】
像担持体の表面電位が安定しないと、記録シート上に形成した記録画像には濃度むらが発生してしまい、特にハーフトーン画像では該濃度むらが顕著に現れてしまう。このことから、従来では、帯電ロールや帯電ブラシの抵抗値の変動に応じてこれらに対する印加電圧を補正することが必要とされ、像担持体表面の実際の帯電電圧をモニタし、かかるモニタ値から帯電ロール等への印加電圧を補正する方法(特開平6−348114号公報等)や、帯電ロール等に対する連続通電時間をカウントし、かかるカウント値に基づいて帯電ロール等への印加電圧を補正する方法が採用されていた。
【0012】
しかし、これら従来の帯電装置では、像担持体の表面電位を計測する電位センサや連続通電時間を計数するカウンタ、検出した像担持体の表面電位や連続通電時間から帯電装置への最適な印加電圧を決定するための演算装置、決定した印加電圧を発生するための複雑な回路等が必要となり、製造コストの上昇に繋がってしまう。
【0013】
このことは、帯電ロールや帯電ブラシといった帯電部材と感光体ドラムとの関係に限られるものではなく、トナー像の転写のために記録シートに対して電荷を与える転写ロール等の転写部材や、感光体ドラムからトナー像を受像する中間転写体についても同様である。すなわち、これら転写ロールや中間転写体も、その機能を発揮するためには自らが所定の表面電位にコントロールされる必要があり、これら部材の抵抗値の変動に起因する表面電位の変動を簡易な構成で補償することが必要とされている。
【0014】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、帯電部材や転写ロール等の給電部材の抵抗値が変動した場合であっても、何ら複雑な構成を用いることく、かかる給電部材に印加する電圧を該変動に対応させて適切な大きさに変更することが可能な給電装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の給電装置は、被給電部材の表面に接触配置されると共に電気抵抗が調整された導電性の給電部材と、この給電部材に対して接続されると共に基準電圧を印加する定電圧電源と、一定の抵抗値を有すると共に上記給電部材と定電圧電源との間に直列に接続された補償抵抗とを備え、前記被給電部材の移動に合わせてその表面を帯電させるように構成したものである。
【0016】
このような技術的手段によれば、上記定電圧電源に対して補償抵抗、給電部材が直列に接続されていることになるので、かかる定電圧電源が印加する基準電圧は、これら環境補償抵及び給電部材ではその抵抗値によって定まる電圧降下が生じる。すなわち、給電部材の環境補償抵抗側の端部には、基準電圧から環境補償抵抗の電圧降下分を差し引いた大きさの電圧が印加される。ここで、上記補償抵抗は一定の抵抗値を有しているので、給電部材にはその抵抗値の変動に応じた高さの電圧が印加されることになる。例えば、感光体ドラムの帯電装置を例にとって説明すると、連続通電時間が累積して帯電ロール等の帯電部材の抵抗値が上昇するような場合には、補償抵抗の抵抗値が相対的に小さくなり、環境補償抵抗で生じる電圧降下分が減じ、帯電部材端に印加される電圧が上昇する。これにより、帯電部材の抵抗値が上昇するのに伴って放電開始電圧が上昇しても、感光体ドラムの表面電位が低下してしまうのを防止することができ、帯電部材の抵抗値の変動に拘らず感光体ドラムを所定の表面電位にむらなく帯電させることが可能となる。
【0017】
そして、このような本発明では、被給電部材の表面電位を計測する電位センサや連続通電時間を計数するカウンタ、決定した印加電圧を発生するための複雑な回路等が不要となるので、給電部材の抵抗値に応じた印加電圧の制御を安価に実現することができ、給電装置そのものの構成も簡易なものとすることができる。
【0018】
この発明の給電装置としては、感光体ドラム等の像担持体を所定の表面電位に帯電させる帯電装置の他、記録シートの裏面に接触して電荷を与え、かかるトナー像を感光体ドラムや中間転写体から記録シートへ転写させる転写装置も含まれる。また、自ら定電圧電源に接続され、感光体ドラム等の像担持体からトナー像を静電的に受像する中間転写体も含まれる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の帯電装置を詳細に説明する。
図1は本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの概略構成を示すものである。尚、図1中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
【0020】
このフルカラープリンタは、イエロー(Y)、マゼンタ (M)、ブラック (K)及びシアン(C)の各色毎に作像エンジン1を有する所謂タンデム型のプリンタであり、各作像エンジン1では色毎の画情報に応じたトナー像を所定のタイミングで感光体ドラム10上に形成するようになっている。また、各感光体ドラム10に形成されたトナー像は第1中間転写ドラム2に一次転写された後、この第1中間転写ドラム2から第2中間転写ドラム3へと二次転写され、最終的には第2中間転写ドラム3に接する最終転写ロール4によって、かかる第2中間転写ドラム3から記録シートPへ最終転写されるようになっている。
【0021】
上記第1中間転写ドラム2は2色の作像エンジンに対して1本づつ、計2本が設けられており、一方の第1中間転写ドラム2aに対してはイエロー及びマゼンタの作像エンジン1Y,1Mからトナー像が転写され、他方の第1中間転写ドラム2aに対してはブラック及びシアンの作像エンジン1K,1Cからトナー像が転写され、各第1中間転写ドラム2a,2b上では2色のトナー像が重ね合わされるようになっている。また、上記第2中間転写ドラム3は一対の第1中間転写ドラム2a,2bの双方に対して接しており、一方の第1中間転写ドラム2aからイエロー及びマゼンタのトナー像が転写された後に、他方の第1中間転写ドラム2bからブラック及びシアンのトナー像が転写され、4色のトナー像が第2中間転写ドラム3上で重なり合うようになっている。また、トナー像が転写された記録シートPは定着器5を経て図示外の排紙トレーへ排出されるようになっている。
【0022】
従って、この実施例のプリンタでは、第1中間転写ドラム2a,2b、第2中間転写ドラム3の回転方向からして、各色のトナー像が作像エンジンから記録シートPへの最終転写位置に到達するまでのプロセス距離は、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの順番に遠くなっており、これら4色のトナー像を第2中間転写ドラム3上で重ね合わせるには、マゼンタの作像エンジン1Mにおけるトナー像の書き出しタイミングがもっとも早くなる。
【0023】
各作像エンジン1は、感光体ドラム10と、この感光体ドラム10を所定の背景部電位(基準電位V)に帯電させる帯電ロール11と、画情報で変調された光ビームBmで感光体ドラム10を露光してその表面電位を画像部電位Vにまで低下させるレーザ光学ユニット(図示せず)と、露光によって感光体ドラム10上に形成された静電潜像をトナー現像する現像器12と、トナー像を一次転写した後の感光体ドラム10の表面から不要トナーを除去して一時的に保持しておくトナー仮保持部材13とから構成されており、上記第1中間転写ドラム2a,2bは上記現像器12の下流側において感光体ドラム10に接している。従って、感光体ドラム10の回転に伴い、かかる感光体ドラム10の表面に対しては帯電、露光、現像、転写の各工程が連続して行われ、各色の画情報に応じたトナー像が第1中間転写ドラム2a,2bに一次転写される。
【0024】
以上説明してきた各構成部材のうち、各色の感光体ドラム10、帯電ロール11及びトナー仮保持部材13は単一のドラムユニット6として一体化されており、また、一対の第1中間転写ドラム2a,2b及び第2中間転写ドラム3は単一の画像転写ユニット7として一体化されており、例えば感光体ドラム10の劣化等によって画像品質が低下する場合等には、上記ドラムユニット6を帯電ロール11と共にそのまま交換するようになっている。
【0025】
上記帯電ロール11は導電性金属からなる回転軸の周囲に電気抵抗を調整したゴムや樹脂等の弾性層を肉付けしたものであり、上記回転軸に対して約−900VのDC電圧を印加することにより、感光体ドラム10の表面が例えば約−370V程度の背景部電位に一様に帯電されるようになっている。前記弾性層としては、エピクロヒドリンゴム等にカーボンやイオン導電材を分散させ、帯電ロールの抵抗値が10〜10Ωcmとなるように調整している。
【0026】
また、上記現像器12は所謂磁気ブラシ現像方式を採用するものであり、各色作像エンジン1Y,1M,1K,1Cの現像器には対応する色のトナー及びキャリアからなる現像剤が充填されている。各現像器12は所定の間隙を保って感光体ドラム10に対向する現像ロール14を備えており、上記現像剤はこの現像ロール14上に磁気ブラシを形成し、現像ロール14の回転に伴って感光体ドラム10を摺擦する。また、現像ロール14にはAC成分にDC成分を重畳した現像バイアス電圧が印加されており、この現像バイアス電圧を印加しながら現像剤の磁気ブラシで感光体ドラム10を摺擦することにより、光ビームBmによって露光された感光体ドラム10上の画像部にのみトナーが付着し、トナー像が形成される。この実施例では、例えば、光ビームBmの露光後の画像部電位が−75V以下程度、現像バイアス電圧はAC成分が4kHz、1.5kVpp、DC成分が−300Vに設定されている。
【0027】
上記トナーとしては、形状係数値SF−1が120以下の球形トナーを使用するのが好ましい。このような球形トナーは感光体ドラム10からの離型性が良好なので、感光体ドラム10から第1中間転写ドラム2a,2bへのトナー像の一次転写においてその転写効率を高めることが可能であり、感光体ドラム10に対してクリーナを設けない所謂クリーナレス構造を実現する上で最適である。
【0028】
更に、上記トナー仮保持部材13は、金属製回転軸の周囲に導電性の摺擦毛が起立したブラシロールであり、帯電ロール11に対するトナーの付着を防止するため、感光体ドラム10の回転方向に関して帯電ロール11の上流側に配置されている。このトナー仮保持部材13は感光体ドラム10の表面を摺擦することにより、トナー像を一次転写した後の感光体ドラム10の表面に付着しているトナーや、帯電ロール11による帯電時に感光体ドラム10に付着した放電生成物を除去し、これらの物質が下流側のブラシロール帯電器11の表面に付着するのを防止している。トナー像を転写後の感光体ドラム10の表面に残留しているトナーには、本来の帯電極性のままのトナー(正極性トナー)と、転写電界を通り抜ける際の電荷注入により極性反転してしまったトナー(逆極性トナー)が存在する。感光体ドラム10から第1中間転写ドラム2a,2bへのトナー像の転写効率を高めた結果として、感光体ドラム10上に残留する正極性トナーは殆ど発生しないので、このトナー仮保持部材13には逆極性トナーを積極的に回収するためのバイアス電圧が印加されている。もっとも、このようなバイアス電圧を作用させていても、トナー仮保持部材13が感光体ドラム10の表面を機械的に摺擦することから、感光体ドラム10表面に僅かに残留する正極性トナーも該トナー仮保持部材13に付着することになる。
【0029】
トナー像の転写効率を高めたことにより、トナー像転写後の感光体ドラム10の表面に付着している正極性トナー及び逆極性トナーは極僅かなので、このトナー仮保持部材13は感光体ドラム10から除去したこれらの不要トナーや放電生成物をプロセス外に排出するための機構、すなわちデトーニング機構を具備していない。すなわち、上記トナー仮保持部材13は不要トナー等をプリントジョブの実行中に一時的に蓄積しておくためにのみ用いられている。そして、一時的に保持された不要トナー等は、プリントジョブの合間に実行されるクリーニングモードにおいて感光体ドラム10上に吐き出され、第1中間転写体2a,2bに設けられたトナー除去部材20,30によってプロセス外へ排出されるようになっている。このように各作像エンジン1には不要トナーのデトーニング機構を具備する必要がないので、各作像エンジン1は極めてコンパクトなものとなり、プリンタ全体としての小型化に寄与している。
【0030】
尚、図1中ではイエローの作像エンジン1Yにのみ符号を入れて説明したが、その他の色の作像エンジン1M,1K,1Cも全く同一の構成を具備している。
【0031】
一方、上記第1及び第2中間転写ドラム2,3はFeやAl等からなる金属パイプを0.1〜10mm程度の導電性シリコーンゴム等の低抵抗弾性層(R=10〜10Ω)で被覆して形成され、更に、低抵抗弾性層の表面には高離型層として厚さ3〜100μmのフッ素ゴム層(抵抗値はR=10〜10Ω程 度)が設けられており、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。第2中間転写ドラム3の抵抗値は第1中間転写ドラム2のそれよりも高く設定する必要がある。そうしないと、第2中間転写ドラム3が第1中間転写ドラム2を帯電してしまい、第1中間転写ドラム2の表面電位の制御が難しくなる。この実施例では、第1中間転写ドラム2の抵抗値が10Ω程度に、第2中間転写ドラム3の抵抗値は1011Ω程度に設定されている。
【0032】
上記第1中間転写ドラム2上に感光体ドラム10からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500V程度である。最適な表面電位はトナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって変動するが、トナーの帯電量が−20〜−35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1中間転写ドラム2の表面電位は、+400V程度が望ましい。
【0033】
また、第2中間転写ドラム3上へ第1中間転写ドラム2からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。最適な表面電位は一次転写の時と同様にトナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって変動する。また、転写に必要なのは、第1中間転写ドラム2と第2中間転写ドラム3との間の電位差であるので、第1中間転写ドラム2の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20〜−35μC/gの範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1中間転写ドラム2の表面電位が+400V程度の場合には、第2中間転写ドラム3の表面電位は、+810V程度、つまり第1中間転写ドラム2と第2中間転写ドラム3との間の電位差は、+410V程度に設定することが望ましい。
【0034】
更に、上記第1中間転写ドラム2及び第2中間転写ドラム3に対しては、これらの中間転写ドラムに付着している不要トナーをプロセス外へ排出するためのトナー除去部材20,30が夫々設けられている。かかるトナー除去部材20,30は、いずれも、中間転写ドラム2,3に接しながら回動すると共にバイアス電圧が印加された金属製の回収ロール21,31と、この回収ロール21,31の表面に接する金属製のクリーニングブレード22,32とを備えており、中間転写ドラム2,3上の不要トナーを静電誘引力で回収ロール21,31に付着させた後、上記クリーニングブレード22,32で回収ロール21,31の表面から掻き落とすように構成されている。そして、掻き落とされた不要トナーは図示外のオーガによって廃棄ボックスへ送り込まれるようになっている。また、上記回収ロール21,31は中間転写ドラム2,3の表面からトナーが効率よく転移してくるよう、中間転写ドラムの周速に対して2%程度の周速差を有して回転している。
【0035】
プリントジョブの実行中において、第1中間転写ドラム2に対して設けられた第1トナー除去部材20は逆極性トナーを該第1中間転写ドラム2の表面から除去している。これは、トナー像を記録シートPへ最終転写する際に生じた逆極性トナー、及びトナー像を第2中間転写ドラム3へ二次転写する際に生じた逆極性トナーが電位勾配を逆上って感光体ドラム10に付着するのを防止するためである。特に、マゼンタ及びシアンの現像器12に対する他色トナーの混色を防止する上で重要である。
【0036】
これに対し、第2中間転写ドラム3に対して設けられた第2トナー除去部材30は、プリントジョブの実行中、正極性トナーを該第2中間転写ドラム3の表面から除去している。フルカラー画像の形成時は第2中間転写ドラム3上に4色のトナー像が重ねて形成されているので、最終転写後の第2中間転写ドラム3の表面には第1中間転写ドラム2に比較して多くの転写残留トナーが発生し易い。このため、記録シートPへ転写されなかった正極性トナーを第2中間転写ドラム3上から確実に除去しないと、かかる正極性トナーが第2中間ドラム3の周囲を一周し、記録シートP上にゴースト像として転写されてしまうのである。
【0037】
一方、上記第1中間転写ドラム2a,2b及び第2中間転写ドラム3に対しては、上記感光体ドラム10へ設けたものと同一のトナー仮保持部材23,33が夫々設けられている。第1中間転写ドラム2に対して設けられたトナー仮保持部材(以下、「第1クリーナ」と記す)23は、トナー像の二次転写部と第1トナー除去部材20との間で各第1中間転写ドラム2の表面を摺擦しており、プリントジョブの実行中はバイアス電圧の印加によって正極性トナーを捕まえている。本来、正極性トナーは第1中間転写ドラム2から第2中間転写ドラム3へ転写されていくので、この第1クリーナ23が捕える正極性トナーは二次転写における転写残留トナーである。しかし、二次転写では2色のトナー像のみが第2中間転写ドラム3へ転写されるので、最終転写に比べて転写残留トナーは少ない。それ故、デトーニング機構を具備しない第1クリーナ23によって第1中間転写ドラム2上の正極性トナーの除去を行うように構成されている。
【0038】
また、第2中間転写ドラム3に対して設けられたトナー仮保持部材(以下、 「第2クリーナ」と記す)33は、第2トナー除去部材30と第1中間転写ドラム2aとの間で第2中間転写ドラム3の表面を摺擦しており、プリントジョブの実行中はバイアス電圧の印加によって、第2トナー除去部材30と同様、正極性トナーを捕まえている。すなわち、最終転写後に第2中間転写ドラム3上に残留した正極性トナーは、先ず第2トナー除去部材30によって除去された後、更に第2クリーナ33によっても除去され、ゴースト像の発生が入念に防止されている。
【0039】
図2は上記帯電ロール11に対してクリーニングバイアスを印加するための電源回路を示したものである。図中の接続点Aはプリンタの構成機器に対しても電源供給している電圧源から分岐され、帯電ロール11が必要とするDC電圧よりも高電圧を発生しており、この接続点Aに対してツェナダイオード110を直列に接続して定電圧電源とした。また、ツェナダイオード110に流れる電流を制限するため、接続点Aとツェナダイオード110との間に電流制限抵抗Rを直列に接続した。そして、ツェナダイオード110のアノード側に補償抵抗Rと帯電ロール11を直列に接続した。ツェナダイオードとしてはツェナ電圧1200Vのものを用いたが、帯電ロールに印加されている電圧は(−)極性なので、ここではツェナダイオードのアノード側に−1200Vの定電圧が基準電圧Vとして発生することになる。
【0040】
帯電ロールの抵抗値をR、補償抵抗値をRとすると、これらの抵抗は−1200Vの定電圧電源に対して直列に接続されていることになるが、帯電ロール11が接触している感光体ドラム10は接地されているので、各抵抗R及びRに対しては基準電圧Vを分圧した電圧が印加されていることになる。帯電ロール11に印加される電圧Vは抵抗値RとRの接続点Xにおける電圧なので、ここでは以下の式によって計算することができる。
=R×V/(R+R
【0041】
このため、連続通電によって帯電ロール11の抵抗値Rが大きくなると、帯電ロール11に対するの印加電圧Vも自ずと上昇することになる。また、通電の停止によって帯電ロールの抵抗値Rが低下すると、帯電ロール11に対する印加電圧Vも自ずと下降することになる。図3は帯電ロール11の抵抗値Rの変動に伴う印加電圧Vの変動を示すのであり、抵抗値が異なる3つの補償抵抗R(7.5MΩ、10.5MΩ、16.5MΩ)の夫々に関して結果をプロットしたものである。横軸は帯電ロール11の抵抗値Rの変化を、縦軸は帯電ロール11の印加電圧Vの変化を示している。また、補償抵抗7.5MΩのときは基準電圧1100V、補償抵抗10.5MΩのときは基準電圧1175V、補償抵抗16.5MΩのときは基準電圧1350Vとした。いずれの大きさの補償抵抗Rを用いても、帯電ロール11の抵抗値が増加すると、かかる帯電ロール11の印加電圧Vも増加している。帯電ロール11にDC電圧のみを印加して感光体ドラム10を帯電させる場合、帯電ロール11と感光体ドラム10との間の放電開始電圧は該帯電ロール11の抵抗値の増減に伴って増減することから、このように帯電ロール11の抵抗値の増減に伴って印加電圧Vが増減すれば、放電開始電圧の増加分を印加電圧Vの増加分で補うことができ、帯電ロール11の抵抗値Vの増加の影響を受けて感光体ドラム10の表面電位が低下するのを未然に防止することができる。
【0042】
つまり、定電圧電源110と帯電ロール11との間に一定の補償抵抗Rを設けると、かかる帯電ロール11の抵抗値Rの変動に合わせて該帯電ロールへの印加電圧Vを増減することができ、放電開始電圧の変動に拘らず、帯電ロール11の帯電性能を維持することができるのである。補償抵抗Rとしてどの程度の大きさの抵抗を用いるかは、帯電ロール11そのものの抵抗値Rの大きさとその変動幅、放電開始電圧の変動幅、必要な帯電ロール11への印加電圧Vの大きさ、定電圧電源110で発生する電圧を考慮して決定すれば良い。本実施例では、帯電ロール11の抵抗値Rが通電によって30〜60MΩ程度変化し、帯電ロール11使用開始当初の放電開始電圧が550Vであるとして、基準電圧V=1200V、補償抵抗はR=10MΩ程度に設定した。
【0043】
そして、このような帯電ロール11への電圧印加回路は、帯電ロールの実際の抵抗値を測定するための回路や、感光体ドラム10の実際の表面電位を測定するための電位センサ、測定した表面電位をフィードバックするための回路等、何ら特別な構成を用いることなく、帯電ロール11の抵抗の変動に合わせて印加電圧を変化させ、感光体ドラムの表面電位を安定化させることができ、極めて簡易に且つ安価に実施することができるものである。
【0044】
尚、前記実施例では、帯電部材として回転軸を導電性の弾性層で被覆した帯電ロール11を用いたが、導電性の摺擦毛で上記被清掃体を摺擦するブラシロールや、導電性のゴム又は樹脂をシート状に形成した弾性ブレードを帯電部材として用いても差し支えない。
【0045】
また、第1中間転写ドラムや第2中間転写ドラム、最終転写ロールも導電性金属からなる軸芯部材を低抵抗の弾性層で被覆して形成され、定電圧電源に接続されて所望の表面電位が与えられており、かかる意味においては前述の帯電ロールと同じである。従って、これら第1中間転写ドラム、第2中間転写ドラム、最終転写ロールに対しても、その表面電位の変動を補償する観点からすれば、環境補償抵抗を介して定電圧電源に接続するのが有効である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の帯電装置によれば、定電圧電源に対して補償抵抗及び帯電部材を直列に接続することにより、帯電ロールや帯電ブラシ等の帯電部材の抵抗値が変動した場合であっても、かかる帯電部材にはこれらの抵抗値の変動に応じた高さの電圧が印加されることになるので、何ら複雑な構成を用いることく、帯電部材に印加する電圧を該変動に対応させて変更することができ、簡易且つ安価な構成で像担持体の表面をむらなく略一定の電位で安定的に帯電させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの実施例の構成を示す概略図である。
【図2】帯電ロールに対して電圧を印加する電源の構成を示す回路図である。
【図3】帯電ロールに印加される電圧が該帯電ロールの抵抗値に応じて変化する様子を示すグラフである。
【符号の説明】
10…感光体ドラム、2a,2b…第1中間転写ドラム、3…第2中間転写ドラム、11…帯電ロール、110…ツェナダイオード(定電圧電源)

Claims (5)

  1. 被給電部材の表面に接触配置されると共に電気抵抗が調整された導電性の給電部材と、この給電部材に対して接続されると共に基準電圧を印加する定電圧電源と、一定の抵抗値を有すると共に上記給電部材と定電圧電源との間に直列に接続された補償抵抗とを備え、前記被給電部材の移動に合わせてその表面を帯電させるように構成したことを特徴とする給電電装置。
  2. 前記給電部材は、導電性のゴム又は樹脂をロール状に形成した弾性ロールであることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
  3. 前記給電部材は、導電性の摺擦毛で前記被給電部材を摺擦するブラシロールであることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
  4. 前記給電部材は、導電性のゴム又は樹脂をシート状に形成した弾性ブレードであることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
  5. 前記定電圧電源として定電圧ダイオードを用いることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013117673A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法
JP2015011063A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 キヤノン株式会社 画像形成装置

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