JP2004176470A - 車両用ドア作動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】コストが低廉であるとともに、複数の車両用ドアの施解錠状態の切替え操作の操作性を向上させること。
【解決手段】ロックECU15が識別情報が正しいものであると判別した場合であって、センサ電極12、発信回路14の物体検知信号若しくはアウトサイドオープンスイッチ38からの開操作信号の少なくとも一方が入力された場合に、フロントドア2およびリアドア3をロック状態からアンロック状態に切替えるロックECU15を備える構成としたこと。
【選択図】 図1
【解決手段】ロックECU15が識別情報が正しいものであると判別した場合であって、センサ電極12、発信回路14の物体検知信号若しくはアウトサイドオープンスイッチ38からの開操作信号の少なくとも一方が入力された場合に、フロントドア2およびリアドア3をロック状態からアンロック状態に切替えるロックECU15を備える構成としたこと。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも車両用ドアの施解錠状態の切替作動を行う車両用ドア作動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の車両用ドア作動システム(以下、システムと称す)としては、例えば、後述の特許文献1に記載のものが公知となっている。
【0003】
このシステムは、車両ドアに配設されて要求信号を送信する送信部および送信アンテナと、要求信号に応答して識別情報を送信する携帯器と、携帯器からの識別情報を受信する受信アンテナおよび受信部と、車両ドアに配設され人の手が近づいたことを検出するセンサ電極およびセンサ検出部とを備えており、受信された識別信号が正しいかどうかを判別し、正しいと判別された場合であって、センサ電極が手の接近を検出した場合に、車両ドアをロック状態からアンロック状態に切替えるコントローラを備えるものである。
【0004】
通常、車両にはドアが複数配設されるが、例えば、上記のシステムに基づいて、運転席のドアのみに送信アンテナや、センサ電極を配設し、それらの信号を基に全ての車両ドアをロック状態からアンロック状態に切替える構成とすることが考えられる。しかしながら、この場合であっても、運転席のドアのセンサ電極に手を近づけて、アンロック状態に切替えた後でなければ、運転席以外のドアを開けることができないこととなる。つまり、全ての車両ドアがロック状態である場合には、運転席の車両ドア以外のドアに直接近づいてアウトサイドハンドルを引いても、そのドアを開作動させることができないという不具合がおこる。この問題を解決するために、単純に各車両ドアに上記システムの送信部および送信アンテナや、センサ電極等を配設する構成も考えられるが、コストの観点から好ましくない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−30844号公報(第3−6頁、図1、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記不具合を解決すること、すなわち、コストが低廉であるとともに、複数の車両用ドアの施解錠状態の切替え操作の操作性を向上させることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、車両に配設される第1ドアおよび第2ドアを作動させる車両用ドア作動システムであって、前記第1ドア若しくは前記第2ドアの少なくとも一方に配設され、要求信号を送信する送信手段と、前記要求信号に応答して識別情報を送信する携帯器と、前記車両に配設され、前記携帯器からの識別情報を受信する受信手段と、前記車両に配設され、前記携帯器から送信される識別情報を正しいものであるかどうかを判別する判別手段と、前記第1ドアに配設され、物体を検知する物体検知手段と、前記第2ドアに配設され、該第2ドアを開作動させるために操作される開操作手段と、前記車両に配設され、前記判別手段が前記識別情報が正しいものであると判別した場合であって、前記物体検知手段からの物体検知信号若しくは前記開操作手段からの開操作信号の少なくとも一方が入力された場合に、前記第1ドアおよび前記第2ドアをロック状態からアンロック状態に切替える第1制御手段と
を備える構成としたことである。
【0008】
この構成では、第1制御手段が、判別手段が識別情報が正しいものであると判別した場合であれば、第1ドア側からの物体検知信号が入力された場合であっても、第2ドア側の開操作信号が入力された場合であっても、第1ドアと第2ドアの何れをもロック状態からアンロック状態に切替える。従って、第1ドア側、第2ドア側の何れからも直接アンロック状態に切替えることができ、切替え操作の操作性は向上したものとなる。ここで、第2ドアの開操作手段は、第2ドアを車両から開作動させるために操作されるものである。つまり、開操作手段が、第2ドアを開作動させる機能と、第2ドア側から第1ドアおよび第2ドアをアンロックさせる機能を併せ持つ構成となっている。すなわち、第2ドア側に、第1ドア側と同様の物体検知手段を別途配設する必要がなく、コストが低廉なものとなっている。
【0009】
好ましくは、前記車両に配設され、前記判別手段が前記識別情報が正しいものであると判別した場合であって、前記開操作信号が入力された場合に、前記第2ドアを前記車両に対して保持する保持手段を保持状態から開放状態に作動させる第2制御手段を備えると良い。
【0010】
この構成では、識別情報が正しいものであると判別した場合には、第2制御手段が、開操作信号が入力されることによって保持手段を保持状態から開放状態に作動させる。つまり、第2ドアを開作動させる。従って、第1制御手段が第2ドアをアンロック状態に切替える制御と並行して、第2制御手段が第2ドアを開作動させることとなる。すなわち、第2ドアがアンロック状態に切替るのを待って開作動させる構成とはなっていないため、開作動のタイムラグがなく、開作動がスムーズに行われるものとなっている。
【0011】
好ましくは、前記第1ドアおよび前記第2ドアが並んで配設されると良い。
【0012】
この構成では、第1ドアと第2ドアは並んで配設されているものであり、例えば、車両の一側の側部に並んで配設されるフロントドアとリアドアが挙げられる。この場合、第1制御手段は、一側のフロントドアとリアドアのみをアンロック状態に切替える。つまり、他側の側部の車両ドアはロック状態のままであるため、例えば、一側からのアンロック状態切替え作動を睨んで他側から車両に不当に侵入する様な行為を防止することができる。また、送信手段から送信される要求信号の送信エリアとしては、車両の一側が確保されれば足りるため、送信機能は、より小さなもので済むこととなる。
【0013】
なお、前記物体検知手段が、人体の存在を検知する静電容量センサであると良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本実施の形態の車両用ドア作動システム10(以下、システム10と称す)(車両用ドア作動システム)は、車両の近傍に車両の所有者(以下、ユーザーと称す)が存在しており、かつユーザーが車両のドアを開作動させる意志があることをドアハンドルに手を近づけたこと等により検知して、ドアをアンロック状態からロック状態に切替える様なシステム(いわゆる、スマートエントリシステム)を構成するものである。本実施の形態のシステム10では、車両1の側部に配設されるフロントドア2(第1ドア)およびリアドア3(第2ドア)の二つのドアをロック状態からアンロック状態に切替えるものとして説明する。
【0015】
フロントドア2は、いわゆるスイング式のドアであって、車両前側端(図1示左端)にヒンジ機構(図示なし)を備えており、車両1から車両幅外側方向に開作動するものである。そして、フロントドア2の車両後側端(図1示右端)付近には、ドアロック装置20が配設されている。ドアロック装置20は、車両1のボデー1a側に固定されたストライカ(図示なし)と噛合うラッチ機構21と、種々のレバー、リンク等から構成されるロック機構22を備えている。
【0016】
ラッチ機構21は、公知の構成であり、ストライカと噛合うことによって、フロントドア2を車両1に対して閉状態にて保持する。ロック機構22は、大まかにみて、オープン系の部材とロッキング系の部材とによって構成されている。オープン系の部材は、フロントドア2のアウトサイドハンドル23やインサイドハンドル(図示なし)に、リンク若しくはケーブル等で連結されている。そして、それらが操作された場合に、操作トルクをラッチ機構21に伝達し得る。その結果、ラッチ機構21が作動して、ラッチ機構21は、ストライカと噛合う閉保持状態からストライカを解放する解放状態となる。
【0017】
ロッキング系の部材は、フロントドア2の室内側に配設されたロックノブ(図示なし)等に連結されており、それらの操作によって、オープン系の部材によって構成される前述のトルク伝達経路の一部を係脱させる。それにより、フロントドア2のロック状態とアンロック状態と切替える。また、ロック機構22のロッキング系の部材としては、ロッキングモータ24(図2示)が配設されており、ロッキングモータ24の駆動によってもロック状態とアンロック状態とが切替わる構成となっている。ロッキングモータ24は、車両1のボデー1a側に配設されるロックECU15(判別手段、第1制御手段)に接続されており、ロックECU15によって、その駆動が制御される。このロックECU15はバッテリ18に接続されているものであるが、この処理内容については、後述する。
【0018】
また、ロック機構22のロッキング系の部材としては、レバー等の位置を検出することにより、フロントドア2がロック状態であるのかアンロック状態であるのかを検出するフロントロックポジションスイッチ25(図2示)が配設されている。図2に示す様に、このフロントロックポジションスイッチ25もロックECU15に接続されている。
【0019】
リアドア3は、いわゆるスライド式のドアであって、車両1に配設されたレール(図示なし)に沿って、図1示の位置から、車両後側方向(図1示右方向)に開作動するものである。リアドア3には、リモートコントロール機構30(以下、リモコン30)、フロントラッチ機構31(保持手段)、リアラッチ機構32(保持手段)、全開ストッパ機構33、ラッチECU34(第2制御手段)等を備えている。
【0020】
フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32は、ラッチ機構21と同様に公知の機構である。そして、車両1のボデー1a側のストライカ(図示無し)と噛合うことによって、リアドア3を車両1に対して閉状態にて保持する。全開ストッパ33もラッチ機構21等と同様に公知の機構である。そして、リアドア3が車両後側方向に移動して全開位置に達した場合に、ボデー1a側のストライカ(図示なし)と噛合うことによって、リアドア3を車両1に対して全開状態にて保持するものである。フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32および全開ストッパ33(以下、フロントラッチ機構31等)は、リモコン30にケーブル等で連結されている。
【0021】
尚、フロントラッチ機構31等には、フロントラッチ機構31等がストライカと噛合っている状態であるか、若しくは解放している状態であるかを認識するフロントラッチスイッチ31a、リアラッチスイッチ32a、全開ストッパスイッチ33a(図2示)が配設されている。図2に示す様に、これらのスイッチ31a、32a、33aは、ラッチECU34に接続されている。
【0022】
リモコン30は、種々のレバーおよびリンク等によって構成されている。リモコン30も大まかに見てオープン系の部材とロッキング系の部材によって構成されている。オープン系の部材は、リアドア3の車両室内側に配設されるインサイドハンドル(図示なし)にリンク若しくはケーブル等(図示無し)を介して連結しており、インサイドハンドルが操作された場合に、その操作トルクをフロントラッチ機構31等側にメカ式に伝達し得る構成となっている。そして、リアドア3が閉状態の場合には、フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32がストライカと噛合う閉保持状態からストライカを解放する解放状態となる。その結果、リアドア3は、開作動可能となる。一方、リアドア3が全開状態の場合には、全開ストッパ33が作動して、ストライカと噛合う閉保持状態から解放状態となる。その結果、リアドア3は閉作動可能となる。
【0023】
また、リモコン30のオープン系の部材としては、ラッチレリーズモータ36(図2示)が配設されている。そして、ラッチレリーズモータ36が駆動した場合にも、フロントラッチ機構31等を作動させ得る構成となっている。図2に示す様に、このラッチレリーズモータ36は、ラッチECU34に接続されており、ラッチECU34によってその駆動が制御される。このラッチECU34は、例えば、リアドア3のアウトサイドハンドル37に配設されたアウトサイドオープンスイッチ38(開操作手段)(図2示)に接続されており、アウトサイドオープンスイッチ38が操作されることにより、ラッチレリーズモータ36を駆動させる様に信号を送る。つまり、アンロック状態でアウトサイドオープンスイッチ38が操作された場合には、ラッチECU34が、直接ラッチレリーズモータ36を駆動させるものとなっている。
【0024】
更に、ラッチECU34は、リモコン30に配設されるインサイドオープンスイッチ39にも接続されている。このインサイドオープンスイッチ39は、リアドア3のインサイドハンドルの作動と連動してオンするものとなっている。そして、ラッチECU34は、アンロック状態でインサイドオープンスイッチ39が操作されることによっても、ラッチレリーズモータ36を駆動させ得る構成となっている。ここで、インサイドオープンスイッチ39がオンするまでのインサイドハンドルの操作ストロークは、前述の、メカ式にフロントラッチ機構31等を作動させるための操作ストロークよりも小さく設定されている。従って、通常、車両室内側からリアドア3を開作動させる操作は、インサイドオープンスイッチ39のオン信号によりラッチレリーズモータ36が駆動することで行われる。つまり、インサイドハンドル操作に基づくメカ式なフロントラッチ機構31等の作動は、むしろ、ラッチECU34が故障した場合のフェールセーフの機能としての役割を担う。
【0025】
リモコン30のロッキング系の部材としては、リアドア3の室内側に配設されたロックノブ(図示なし)等に連結されており、それらの操作によって、前述のインサイドハンドルからフロントラッチ機構31等へのトルク伝達経路の一部を係脱させる。その結果、リアドア3のロック状態とアンロック状態とを切替える。また、ロッキング系の部材としては、ロッキングモータ40が配設されており、ロッキングモータ40の駆動によってもロック状態とアンロック状態とが切替わる。図2に示す様に、ロッキングモータ40は、ボデー1a側に配設されるロックECU15に接続されており、ロックECU15によって、その駆動が制御される。
【0026】
また、リモコン30のロッキング系の部材としては、レバー等の位置を検出することにより、リアドア3がロック状態であるのかアンロック状態であるのかを検出するリアロックポジションスイッチ41(図2示)が配設されている。このリアロックポジションスイッチ41は、ラッチECU34に接続されている。そして、ロッキングモータ40が駆動する等によってロッキング系の部材が作動して、リアロックポジションスイッチがオンとなった場合には(ロック状態となった場合には)、その信号を受けて、ラッチECU34もロック状態の制御を行うこととなる。つまり、ラッチECU34がロック状態の場合には、アウトサイドオープンスイッチ38、インサイドオープンスイッチ39が操作されることにより、それらからオン信号が入力されても、ラッチレリーズモータ36を駆動させない様に制御する。すなわち、前述のアンロック状態とは異なり、アウトサイドオープンスイッチ38等側からの信号をキャンセルする様に制御する。
【0027】
さらに、リモコン30には、チャイルドプロテクトスイッチ42(以下、チャイプロスイッチ42)(図2示)が配設されている。図2に示す様に、チャイプロスイッチ42は、ラッチECU34に接続されている。このチャイプロスイッチ42は、リアドア3の車両室内側に配設されたチャイルドプロテクトレバー(図示無し)によってオンするものである。そして、チャイプロスイッチ42からオン信号が入力された場合には、ラッチECU34は、インサイドオープンスイッチ39のオン信号によっては、リリースモータ35を駆動させない様に制御する。
【0028】
また、ラッチECU34は、図1に示す様に、給電装置43を介して、ボデー1a側のバッテリ18に接続されている。更に、リアドア3には、電動駆動式のスライドドア装置44や、電動駆動式のクローザー装置(図示なし)も配設されているが、詳細な説明は省略する。
【0029】
次に、特に、前述のスマートエントリシステムを構成する装置等の説明をする。フロントドア2のアウトサイドハンドル23には、アンテナ11(送信手段)(図2示)と、センサ電極12(物体検知手段)(図2示)が配設されている。アンテナ11は、フェライトコアに対してコイルを巻いたものである。そして、車両1の車室内外に所定周波数の要求信号を送信し、この要求信号は、ユーザーが携帯するキー13(携帯器)に伝達されうる。また、センサ電極12は、非磁性体の導電性の良い部材からなるものであり、静電容量の変化に基づいて人体(特に人の手)の接近を検出するものである。
【0030】
アンテナ11およびセンサ電極12は、発信回路14(送信手段、物体検知手段)に接続されている。発信回路14は、例えば、フロントドア2の車両室内側のパネル付近に配設されるものであるが、配設位置は、これに限られるものではない。発信回路14は、アンテナ11が送信する要求信号の増幅回路としての機能と、センサ電極12と協働して、静電容量センサの発信回路としての機能を併せ持っている。そして、後述する様に、ロックECU15からの信号によって、各機能回路として選択的に切替えられる。
【0031】
尚、前述のキー13は、受信アンテナ13a、送信アンテナ13b、送受信回路13c、キーECU13d等(図2示)を備えている。そして、車両1側からの要求信号を受信アンテナ13aを介して受信した場合に、その要求信号に応答して、IDコード等の識別情報を含んだ返答信号等を送信アンテナ13bから送信する構成となっている。
【0032】
また、車両1には、受信アンテナ16(受信手段)が配設されている。受信アンテナ16は、車両の室内ミラーや、インスツルパネルパネル付近や、ピラー等の位置に配設されているものである。この受信アンテナ16は、受信回路17(受信手段)に接続され、更に、受信回路17は、ロックECU15に接続されている。そして、キー13からの返答信号は、受信回路17で復調されて、ロックECU15に伝達される。
【0033】
更に、図2に示す様に、ロックECU15は、リアドア3のラッチECU34およびアウトサイドオープンスイッチ38とも接続される構成となっている。従って、ロックECU15およびラッチECU34は協働して、以下の様な処理を行う。
【0034】
ここで、図3を基にして、ロックECU15の処理を説明する。この処理は、車両1のIGがオンであるか否かに関わらず、所定の間隔を置いて繰り返し行われる。まず、ステップ100では、ロックECU15内のタイマのカウントが所定時間A(例えば、0.3S)を経過したか否かを判別する。所定時間Aを経過していない場合には、ステップ100の処理を繰り返し、所定時間Aを経過した場合には、ステップ101に進む。
【0035】
ステップ101では、タイマのカウントをクリアして、ステップ102に進む。ステップ102では、ロックECU15は、発信回路14およびアンテナ11を介して、車両1の周辺にプレリクエスト信号と言われる所定周波数の要求信号を送信する。そしてステップ103に進む。
【0036】
ステップ103では、プレリクエスト信号を受信したキー13からの返答信号を、受信アンテナ16および受信回路17を介して受信したか否かを判別する。受信しない場合には、ステップ100に進み、受信した場合には、ステップ104に進む。ここで、キー13からの返答信号を受信した場合には、キー13を携帯する人が、車両1の近傍(所定半径内の近傍)にいることが確認されたこととなる。
【0037】
ステップ104では、ロックECU15は、発信回路14およびアンテナ11を介して、車両1の周辺にIDリクエスト信号と言われる所定周波数の要求信号を送信する。そしてステップ105に進む。この場合、キー13は、IDリクエスト信号に応答して、前述の様に、IDコード等の識別情報を含んだ返答信号を送信アンテナ13bから送信する。
【0038】
ステップ105では、キー13から送信され、受信アンテナ16および受信回路17を介して受信されたID情報が、正しいものであるか否かを判別する。つまり、ロックECU15のメモリに予め保存されているID情報と照合し、一致するか否かを判別する。ID情報が正しいものであると判別されない場合には、ステップ100に進み、正しいものであると判別された場合には、ステップ106に進む。ここで、ID情報が正しいものであると判別された場合は、車両1の近傍に存在しておりキー13を携帯する人が、正当な車両1のユーザーであることが確認されたこととなる。
【0039】
ステップ106では、ロックECU15は、照合クリア信号を発信回路14およびラッチECU34に対して送信する。発信回路14は、この照合クリア信号を受けて、センサ電極12と協働する静電容量センサの発信回路としての機能に切替る。一方、ラッチECU34での処理は後述する。次にステップ107に進む。
【0040】
ステップ107では、ロックECU15のタイマのカウントが、所定時間B(例えば、3s)を経過したか否かを判別する。所定時間Bを経過していない場合には、ステップ108に進み。経過した場合には、ステップ110に進む。ステップ108では、センサ電極12および発信回路14から、アウトサイドハンドル23に手が接近したか否かの検知信号(物体検知信号)が入力されたか、若しくは、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号(開操作信号)が入力されたか否かを判別する。何れか一方の信号が入力された場合には、ステップ109に進み、何れも入力されない場合には、ステップ107に進む。
【0041】
ステップ109では、ロックECU15は、ロッキングモータ24、40に対して駆動信号を送信する。その結果、フロントドア2およびリアドア3は、ロック状態からアンロック状態に切替る。その後ステップ100に進む。
【0042】
一方、ステップ110では、タイマのカウントがクリアされ、ステップ111に進む。ステップ111では、ロックECU15は、再照合要求信号を発信回路14に対して送信し、ステップ104に進む。発信回路14は、再照合要求信号を受けて、アンテナ11が送信する要求信号の増幅回路としての機能に切替る。つまり、一旦、車両1の近傍に車両1の正当なユーザーがいることが分かっても、所定時間B以内に検知信号等が入力されない場合には、ユーザーが未だ車両1の近傍に居るか否かを確認するために、発信回路14が、アンテナ11が送信する要求信号の増幅回路としての機能に切替ることとなっている。
【0043】
以上説明した様に、ロックECU15がID情報が正しいものであると判別した場合であれば、フロントドア2側からの検知信号が入力された場合であっても、リアドア3側からの操作信号が入力された場合であっても、フロントドア2およびリアドア3のロック状態をアンロック状態に切替える。つまり、フロントドア2、リアドア3の何れの側からも直接アンロック状態に切替えることができ、切替え操作の操作性が良いものとなっている。つまり、例えば、リアドア3をアンロック状態に切替えるために、フロントドア2のセンサ電極12付近に手を接近させる様な操作は必要なく、操作性が良いものとなっている。また、リアドア3のアウトサイドオープンスイッチ38は、元々、リアドア3を開作動させるためのものである。従って、例えば、リアドア3側にセンサ電極12の様な電極を別途配設する必要がなく、コストの観点からも優れたものとなっている。
【0044】
次に、図4を基にして、ラッチECU34の処理を説明する。この処理も、車両1のIGがオンであるか否かに関わらず、所定の間隔を置いて繰り返し行われる。まず、ステップ200では、リアドア3が閉状態であるか否かを判別する。この判別は、フロントラッチスイッチ31a、リアラッチスイッチ32aからの信号に基づいて行われる。つまり、フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32がストライカと噛合う状態(リアドア3が閉状態)であるか否かを判別する。リアドア3が閉状態である場合には、ステップ201に進み、リアドア3が閉状態でない場合には、ステップ206に進む。
【0045】
ステップ201では、リアドア3がロック状態であるか否かを判別する。この判別は、ロックポジションスイッチ41からの信号に基づいて行われる。ロック状態である場合には、ステップ202に進む、アンロック状態である場合には、ステップ203に進む。ステップ202では、ラッチECU34は、ロックECU15から、前述の照合クリア信号が入力されたか否かを判別する。入力されない場合には、そのままステップ200に進み、入力された場合には、ステップ203に進む。
【0046】
ステップ203では、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号が入力されたか否かを判別する。操作信号が入力されていない場合には、そのままステップ200に進み、入力された場合には、ステップ204に進む。ステップ204では、ラッチECU34は、ラッチレリーズモータ36へ駆動信号を送信する。その結果、フロントラッチ機構31等が作動して、ボデー1a側のストライカとの噛合いが外れ、リアドア3が開作動可能となる。さらに、ステップ205では、ラッチECU34は、スライドドア装置を作動させて、リアドア3を開作動させる。その後、ステップ200に進む。
【0047】
以上説明した様に、ロックECU15が、ステップ105でID情報が正しいものであると判別した場合に送信する照合クリア信号を受けて、ラッチECU34は、ステップ202からステップ203に進む。つまり、ラッチECU34は、リアドア3がロック状態であったとしても、照合クリア信号が入力されることによりID情報が正しいものであると判別した場合には、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号が入力されることによって、フロントラッチ機構31およびリアラッチ機構32を作動させ得る。つまり、リアドア3を開作動させ得る。従って、ロックECU15がフロントドア2およびリアドア3をアンロック状態に切替える制御(ステップ109の処理)と並行して、ラッチECU34がリアドア3を開作動させることとなる。すなわち、リアドア3がアンロック状態に切替るのを待って開作動させる構成とはなっていないため、開作動のタイムラグがなく、スムーズに行われることとなっている。
【0048】
一方、ステップ206では、リアドア3が全開状態であるか否かを判別する。この判別は、全開ストッパスイッチ33aからの信号に基づいて行われる。つまり、全開ストッパ33がストライカと噛合う状態(リアドア3が全開状態)であるか否かを判別する。リアドア3が全開状態である場合には、ステップ207に進み、リアドア3が全開状態でない場合には、そのままステップ200に進む。
【0049】
ステップ207では、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号が入力されたか否かを判別する。操作信号が入力されていない場合には、そのままステップ200に進み、入力された場合には、ステップ208に進む。ステップ208では、ラッチECU34は、ラッチレリーズモータ36へ駆動信号を送信する。その結果、全開ストッパ33が作動して(フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32も同様に作動して)、ボデー1a側のストライカとの噛合いが外れ、リアドア3が閉作動可能となる。さらに、ステップ209では、スライドドア装置を作動させて、リアドア3を閉作動させる。その後、ステップ200に進む。
【0050】
尚、本実施の形態では、フロントドア2とリアドア3は、車両1の一側の側部に並んで配設されるものであるが、必ずしも並んで配設されるものに限られない。例えば、車両1の両側に配設される複数のドアであっても良い。ただし、本実施の形態では、車両1の一側の側部に並ぶ複数のドア(フロントドア2とリアドア3)としたため、前述のロック状態からアンロック状態への切替え作動は、他側の側部に並んで配設されるドアに関しては、行わない様にすることもできる。この場合、他側の側部のドアがアンロック状態に切替ることを睨んで不当に侵入する様な行為を抑えることができる。また、アンテナ11の要求信号の送信エリアとしては、一側のみ確保されれば足りるため、要求信号を出力するための電力がより少なくて済むこととなる。また、複数のドアとしては、車両1のリアに配設されるいわゆる観音開き型のドアであっても良い。
【0051】
本実施の形態では、ラッチECU34は、リアドア3内に配設されていたが、車両1のボデー1a側に配設されるものであっても良い。また、ロックECU15と一体となっていても良い。
【0052】
本実施の形態では、アンテナ11およびセンサ電極12は、アウトサイドハンドル23内に配設されていたが、これに限られるものではない。例えば、フロントドア2内に配設されるものであっても良い。また、本実施の形態では、アンテナ11、発信回路14は、フロントドア2側に配設されていたが、リアドア3側、若しくはフロントドア2およびリアドア3の両側に配設されるものであっても良い。さらには、センサ電極12がリアドア3側に配置されかつアウトサイドオープンスイッチ38がフロントドア2側に配設される様な構成であっても良い。
【0053】
本実施の形態では、人体を検知するために静電容量式のセンサを用いたが、光式のセンサなどであっても良い。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、第1ドア側、第2ドア側の何れからも直接アンロック状態に切替えることができ、切替え操作の操作性は向上したものとなる。また、第2ドア側に、第1ドア側と同様の物体検知手段を別途配設する必要がなく、コストが低廉なものとなっている。
【0055】
本発明によれば、第1制御手段が第2ドアをアンロック状態に切替える制御と並行して、第2制御手段が第2ドアを開作動させることとなる。すなわち、第2ドアがアンロック状態に切替るのを待って開作動させる構成とはなっていないため、開作動のタイムラグがなく、開作動がスムーズに行われるものとなっている。
【0056】
本発明によれば、一側からのアンロック状態切替え作動を睨んで他側から車両に不当に侵入する様な行為を防止することができる。また、送信手段から送信される要求信号の送信エリアとしては、車両の一側が確保されれば足りるため、送信機能は、より小さなもので済むこととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両用ドア作動システムを車両に配設した場合の構成を示す説明図である。
【図2】本発明にかかる車両用ドア作動システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明にかかる車両用ドア作動システムの第1制御手段の処理フローを示す図である。
【図4】本発明にかかる車両用ドア作動システムの第2制御手段の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
2 フロントドア(第1ドア)
3 リアドア(第2ドア)
10 車両用ドア作動システム
11 アンテナ(送信手段)
12 センサ電極(物体検知手段)
13 携帯器
14 発信回路(送信手段、物体検知手段)
15 ロックECU(判別手段、第1制御手段)
16 受信アンテナ(受信手段)
17 受信回路(受信手段)
31 フロントラッチ機構(保持手段)
32 リアラッチ機構(保持手段)
34 ラッチECU(第2制御手段)
38 アウトサイドオープンスイッチ(開操作手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも車両用ドアの施解錠状態の切替作動を行う車両用ドア作動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の車両用ドア作動システム(以下、システムと称す)としては、例えば、後述の特許文献1に記載のものが公知となっている。
【0003】
このシステムは、車両ドアに配設されて要求信号を送信する送信部および送信アンテナと、要求信号に応答して識別情報を送信する携帯器と、携帯器からの識別情報を受信する受信アンテナおよび受信部と、車両ドアに配設され人の手が近づいたことを検出するセンサ電極およびセンサ検出部とを備えており、受信された識別信号が正しいかどうかを判別し、正しいと判別された場合であって、センサ電極が手の接近を検出した場合に、車両ドアをロック状態からアンロック状態に切替えるコントローラを備えるものである。
【0004】
通常、車両にはドアが複数配設されるが、例えば、上記のシステムに基づいて、運転席のドアのみに送信アンテナや、センサ電極を配設し、それらの信号を基に全ての車両ドアをロック状態からアンロック状態に切替える構成とすることが考えられる。しかしながら、この場合であっても、運転席のドアのセンサ電極に手を近づけて、アンロック状態に切替えた後でなければ、運転席以外のドアを開けることができないこととなる。つまり、全ての車両ドアがロック状態である場合には、運転席の車両ドア以外のドアに直接近づいてアウトサイドハンドルを引いても、そのドアを開作動させることができないという不具合がおこる。この問題を解決するために、単純に各車両ドアに上記システムの送信部および送信アンテナや、センサ電極等を配設する構成も考えられるが、コストの観点から好ましくない。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−30844号公報(第3−6頁、図1、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記不具合を解決すること、すなわち、コストが低廉であるとともに、複数の車両用ドアの施解錠状態の切替え操作の操作性を向上させることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、車両に配設される第1ドアおよび第2ドアを作動させる車両用ドア作動システムであって、前記第1ドア若しくは前記第2ドアの少なくとも一方に配設され、要求信号を送信する送信手段と、前記要求信号に応答して識別情報を送信する携帯器と、前記車両に配設され、前記携帯器からの識別情報を受信する受信手段と、前記車両に配設され、前記携帯器から送信される識別情報を正しいものであるかどうかを判別する判別手段と、前記第1ドアに配設され、物体を検知する物体検知手段と、前記第2ドアに配設され、該第2ドアを開作動させるために操作される開操作手段と、前記車両に配設され、前記判別手段が前記識別情報が正しいものであると判別した場合であって、前記物体検知手段からの物体検知信号若しくは前記開操作手段からの開操作信号の少なくとも一方が入力された場合に、前記第1ドアおよび前記第2ドアをロック状態からアンロック状態に切替える第1制御手段と
を備える構成としたことである。
【0008】
この構成では、第1制御手段が、判別手段が識別情報が正しいものであると判別した場合であれば、第1ドア側からの物体検知信号が入力された場合であっても、第2ドア側の開操作信号が入力された場合であっても、第1ドアと第2ドアの何れをもロック状態からアンロック状態に切替える。従って、第1ドア側、第2ドア側の何れからも直接アンロック状態に切替えることができ、切替え操作の操作性は向上したものとなる。ここで、第2ドアの開操作手段は、第2ドアを車両から開作動させるために操作されるものである。つまり、開操作手段が、第2ドアを開作動させる機能と、第2ドア側から第1ドアおよび第2ドアをアンロックさせる機能を併せ持つ構成となっている。すなわち、第2ドア側に、第1ドア側と同様の物体検知手段を別途配設する必要がなく、コストが低廉なものとなっている。
【0009】
好ましくは、前記車両に配設され、前記判別手段が前記識別情報が正しいものであると判別した場合であって、前記開操作信号が入力された場合に、前記第2ドアを前記車両に対して保持する保持手段を保持状態から開放状態に作動させる第2制御手段を備えると良い。
【0010】
この構成では、識別情報が正しいものであると判別した場合には、第2制御手段が、開操作信号が入力されることによって保持手段を保持状態から開放状態に作動させる。つまり、第2ドアを開作動させる。従って、第1制御手段が第2ドアをアンロック状態に切替える制御と並行して、第2制御手段が第2ドアを開作動させることとなる。すなわち、第2ドアがアンロック状態に切替るのを待って開作動させる構成とはなっていないため、開作動のタイムラグがなく、開作動がスムーズに行われるものとなっている。
【0011】
好ましくは、前記第1ドアおよび前記第2ドアが並んで配設されると良い。
【0012】
この構成では、第1ドアと第2ドアは並んで配設されているものであり、例えば、車両の一側の側部に並んで配設されるフロントドアとリアドアが挙げられる。この場合、第1制御手段は、一側のフロントドアとリアドアのみをアンロック状態に切替える。つまり、他側の側部の車両ドアはロック状態のままであるため、例えば、一側からのアンロック状態切替え作動を睨んで他側から車両に不当に侵入する様な行為を防止することができる。また、送信手段から送信される要求信号の送信エリアとしては、車両の一側が確保されれば足りるため、送信機能は、より小さなもので済むこととなる。
【0013】
なお、前記物体検知手段が、人体の存在を検知する静電容量センサであると良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本実施の形態の車両用ドア作動システム10(以下、システム10と称す)(車両用ドア作動システム)は、車両の近傍に車両の所有者(以下、ユーザーと称す)が存在しており、かつユーザーが車両のドアを開作動させる意志があることをドアハンドルに手を近づけたこと等により検知して、ドアをアンロック状態からロック状態に切替える様なシステム(いわゆる、スマートエントリシステム)を構成するものである。本実施の形態のシステム10では、車両1の側部に配設されるフロントドア2(第1ドア)およびリアドア3(第2ドア)の二つのドアをロック状態からアンロック状態に切替えるものとして説明する。
【0015】
フロントドア2は、いわゆるスイング式のドアであって、車両前側端(図1示左端)にヒンジ機構(図示なし)を備えており、車両1から車両幅外側方向に開作動するものである。そして、フロントドア2の車両後側端(図1示右端)付近には、ドアロック装置20が配設されている。ドアロック装置20は、車両1のボデー1a側に固定されたストライカ(図示なし)と噛合うラッチ機構21と、種々のレバー、リンク等から構成されるロック機構22を備えている。
【0016】
ラッチ機構21は、公知の構成であり、ストライカと噛合うことによって、フロントドア2を車両1に対して閉状態にて保持する。ロック機構22は、大まかにみて、オープン系の部材とロッキング系の部材とによって構成されている。オープン系の部材は、フロントドア2のアウトサイドハンドル23やインサイドハンドル(図示なし)に、リンク若しくはケーブル等で連結されている。そして、それらが操作された場合に、操作トルクをラッチ機構21に伝達し得る。その結果、ラッチ機構21が作動して、ラッチ機構21は、ストライカと噛合う閉保持状態からストライカを解放する解放状態となる。
【0017】
ロッキング系の部材は、フロントドア2の室内側に配設されたロックノブ(図示なし)等に連結されており、それらの操作によって、オープン系の部材によって構成される前述のトルク伝達経路の一部を係脱させる。それにより、フロントドア2のロック状態とアンロック状態と切替える。また、ロック機構22のロッキング系の部材としては、ロッキングモータ24(図2示)が配設されており、ロッキングモータ24の駆動によってもロック状態とアンロック状態とが切替わる構成となっている。ロッキングモータ24は、車両1のボデー1a側に配設されるロックECU15(判別手段、第1制御手段)に接続されており、ロックECU15によって、その駆動が制御される。このロックECU15はバッテリ18に接続されているものであるが、この処理内容については、後述する。
【0018】
また、ロック機構22のロッキング系の部材としては、レバー等の位置を検出することにより、フロントドア2がロック状態であるのかアンロック状態であるのかを検出するフロントロックポジションスイッチ25(図2示)が配設されている。図2に示す様に、このフロントロックポジションスイッチ25もロックECU15に接続されている。
【0019】
リアドア3は、いわゆるスライド式のドアであって、車両1に配設されたレール(図示なし)に沿って、図1示の位置から、車両後側方向(図1示右方向)に開作動するものである。リアドア3には、リモートコントロール機構30(以下、リモコン30)、フロントラッチ機構31(保持手段)、リアラッチ機構32(保持手段)、全開ストッパ機構33、ラッチECU34(第2制御手段)等を備えている。
【0020】
フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32は、ラッチ機構21と同様に公知の機構である。そして、車両1のボデー1a側のストライカ(図示無し)と噛合うことによって、リアドア3を車両1に対して閉状態にて保持する。全開ストッパ33もラッチ機構21等と同様に公知の機構である。そして、リアドア3が車両後側方向に移動して全開位置に達した場合に、ボデー1a側のストライカ(図示なし)と噛合うことによって、リアドア3を車両1に対して全開状態にて保持するものである。フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32および全開ストッパ33(以下、フロントラッチ機構31等)は、リモコン30にケーブル等で連結されている。
【0021】
尚、フロントラッチ機構31等には、フロントラッチ機構31等がストライカと噛合っている状態であるか、若しくは解放している状態であるかを認識するフロントラッチスイッチ31a、リアラッチスイッチ32a、全開ストッパスイッチ33a(図2示)が配設されている。図2に示す様に、これらのスイッチ31a、32a、33aは、ラッチECU34に接続されている。
【0022】
リモコン30は、種々のレバーおよびリンク等によって構成されている。リモコン30も大まかに見てオープン系の部材とロッキング系の部材によって構成されている。オープン系の部材は、リアドア3の車両室内側に配設されるインサイドハンドル(図示なし)にリンク若しくはケーブル等(図示無し)を介して連結しており、インサイドハンドルが操作された場合に、その操作トルクをフロントラッチ機構31等側にメカ式に伝達し得る構成となっている。そして、リアドア3が閉状態の場合には、フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32がストライカと噛合う閉保持状態からストライカを解放する解放状態となる。その結果、リアドア3は、開作動可能となる。一方、リアドア3が全開状態の場合には、全開ストッパ33が作動して、ストライカと噛合う閉保持状態から解放状態となる。その結果、リアドア3は閉作動可能となる。
【0023】
また、リモコン30のオープン系の部材としては、ラッチレリーズモータ36(図2示)が配設されている。そして、ラッチレリーズモータ36が駆動した場合にも、フロントラッチ機構31等を作動させ得る構成となっている。図2に示す様に、このラッチレリーズモータ36は、ラッチECU34に接続されており、ラッチECU34によってその駆動が制御される。このラッチECU34は、例えば、リアドア3のアウトサイドハンドル37に配設されたアウトサイドオープンスイッチ38(開操作手段)(図2示)に接続されており、アウトサイドオープンスイッチ38が操作されることにより、ラッチレリーズモータ36を駆動させる様に信号を送る。つまり、アンロック状態でアウトサイドオープンスイッチ38が操作された場合には、ラッチECU34が、直接ラッチレリーズモータ36を駆動させるものとなっている。
【0024】
更に、ラッチECU34は、リモコン30に配設されるインサイドオープンスイッチ39にも接続されている。このインサイドオープンスイッチ39は、リアドア3のインサイドハンドルの作動と連動してオンするものとなっている。そして、ラッチECU34は、アンロック状態でインサイドオープンスイッチ39が操作されることによっても、ラッチレリーズモータ36を駆動させ得る構成となっている。ここで、インサイドオープンスイッチ39がオンするまでのインサイドハンドルの操作ストロークは、前述の、メカ式にフロントラッチ機構31等を作動させるための操作ストロークよりも小さく設定されている。従って、通常、車両室内側からリアドア3を開作動させる操作は、インサイドオープンスイッチ39のオン信号によりラッチレリーズモータ36が駆動することで行われる。つまり、インサイドハンドル操作に基づくメカ式なフロントラッチ機構31等の作動は、むしろ、ラッチECU34が故障した場合のフェールセーフの機能としての役割を担う。
【0025】
リモコン30のロッキング系の部材としては、リアドア3の室内側に配設されたロックノブ(図示なし)等に連結されており、それらの操作によって、前述のインサイドハンドルからフロントラッチ機構31等へのトルク伝達経路の一部を係脱させる。その結果、リアドア3のロック状態とアンロック状態とを切替える。また、ロッキング系の部材としては、ロッキングモータ40が配設されており、ロッキングモータ40の駆動によってもロック状態とアンロック状態とが切替わる。図2に示す様に、ロッキングモータ40は、ボデー1a側に配設されるロックECU15に接続されており、ロックECU15によって、その駆動が制御される。
【0026】
また、リモコン30のロッキング系の部材としては、レバー等の位置を検出することにより、リアドア3がロック状態であるのかアンロック状態であるのかを検出するリアロックポジションスイッチ41(図2示)が配設されている。このリアロックポジションスイッチ41は、ラッチECU34に接続されている。そして、ロッキングモータ40が駆動する等によってロッキング系の部材が作動して、リアロックポジションスイッチがオンとなった場合には(ロック状態となった場合には)、その信号を受けて、ラッチECU34もロック状態の制御を行うこととなる。つまり、ラッチECU34がロック状態の場合には、アウトサイドオープンスイッチ38、インサイドオープンスイッチ39が操作されることにより、それらからオン信号が入力されても、ラッチレリーズモータ36を駆動させない様に制御する。すなわち、前述のアンロック状態とは異なり、アウトサイドオープンスイッチ38等側からの信号をキャンセルする様に制御する。
【0027】
さらに、リモコン30には、チャイルドプロテクトスイッチ42(以下、チャイプロスイッチ42)(図2示)が配設されている。図2に示す様に、チャイプロスイッチ42は、ラッチECU34に接続されている。このチャイプロスイッチ42は、リアドア3の車両室内側に配設されたチャイルドプロテクトレバー(図示無し)によってオンするものである。そして、チャイプロスイッチ42からオン信号が入力された場合には、ラッチECU34は、インサイドオープンスイッチ39のオン信号によっては、リリースモータ35を駆動させない様に制御する。
【0028】
また、ラッチECU34は、図1に示す様に、給電装置43を介して、ボデー1a側のバッテリ18に接続されている。更に、リアドア3には、電動駆動式のスライドドア装置44や、電動駆動式のクローザー装置(図示なし)も配設されているが、詳細な説明は省略する。
【0029】
次に、特に、前述のスマートエントリシステムを構成する装置等の説明をする。フロントドア2のアウトサイドハンドル23には、アンテナ11(送信手段)(図2示)と、センサ電極12(物体検知手段)(図2示)が配設されている。アンテナ11は、フェライトコアに対してコイルを巻いたものである。そして、車両1の車室内外に所定周波数の要求信号を送信し、この要求信号は、ユーザーが携帯するキー13(携帯器)に伝達されうる。また、センサ電極12は、非磁性体の導電性の良い部材からなるものであり、静電容量の変化に基づいて人体(特に人の手)の接近を検出するものである。
【0030】
アンテナ11およびセンサ電極12は、発信回路14(送信手段、物体検知手段)に接続されている。発信回路14は、例えば、フロントドア2の車両室内側のパネル付近に配設されるものであるが、配設位置は、これに限られるものではない。発信回路14は、アンテナ11が送信する要求信号の増幅回路としての機能と、センサ電極12と協働して、静電容量センサの発信回路としての機能を併せ持っている。そして、後述する様に、ロックECU15からの信号によって、各機能回路として選択的に切替えられる。
【0031】
尚、前述のキー13は、受信アンテナ13a、送信アンテナ13b、送受信回路13c、キーECU13d等(図2示)を備えている。そして、車両1側からの要求信号を受信アンテナ13aを介して受信した場合に、その要求信号に応答して、IDコード等の識別情報を含んだ返答信号等を送信アンテナ13bから送信する構成となっている。
【0032】
また、車両1には、受信アンテナ16(受信手段)が配設されている。受信アンテナ16は、車両の室内ミラーや、インスツルパネルパネル付近や、ピラー等の位置に配設されているものである。この受信アンテナ16は、受信回路17(受信手段)に接続され、更に、受信回路17は、ロックECU15に接続されている。そして、キー13からの返答信号は、受信回路17で復調されて、ロックECU15に伝達される。
【0033】
更に、図2に示す様に、ロックECU15は、リアドア3のラッチECU34およびアウトサイドオープンスイッチ38とも接続される構成となっている。従って、ロックECU15およびラッチECU34は協働して、以下の様な処理を行う。
【0034】
ここで、図3を基にして、ロックECU15の処理を説明する。この処理は、車両1のIGがオンであるか否かに関わらず、所定の間隔を置いて繰り返し行われる。まず、ステップ100では、ロックECU15内のタイマのカウントが所定時間A(例えば、0.3S)を経過したか否かを判別する。所定時間Aを経過していない場合には、ステップ100の処理を繰り返し、所定時間Aを経過した場合には、ステップ101に進む。
【0035】
ステップ101では、タイマのカウントをクリアして、ステップ102に進む。ステップ102では、ロックECU15は、発信回路14およびアンテナ11を介して、車両1の周辺にプレリクエスト信号と言われる所定周波数の要求信号を送信する。そしてステップ103に進む。
【0036】
ステップ103では、プレリクエスト信号を受信したキー13からの返答信号を、受信アンテナ16および受信回路17を介して受信したか否かを判別する。受信しない場合には、ステップ100に進み、受信した場合には、ステップ104に進む。ここで、キー13からの返答信号を受信した場合には、キー13を携帯する人が、車両1の近傍(所定半径内の近傍)にいることが確認されたこととなる。
【0037】
ステップ104では、ロックECU15は、発信回路14およびアンテナ11を介して、車両1の周辺にIDリクエスト信号と言われる所定周波数の要求信号を送信する。そしてステップ105に進む。この場合、キー13は、IDリクエスト信号に応答して、前述の様に、IDコード等の識別情報を含んだ返答信号を送信アンテナ13bから送信する。
【0038】
ステップ105では、キー13から送信され、受信アンテナ16および受信回路17を介して受信されたID情報が、正しいものであるか否かを判別する。つまり、ロックECU15のメモリに予め保存されているID情報と照合し、一致するか否かを判別する。ID情報が正しいものであると判別されない場合には、ステップ100に進み、正しいものであると判別された場合には、ステップ106に進む。ここで、ID情報が正しいものであると判別された場合は、車両1の近傍に存在しておりキー13を携帯する人が、正当な車両1のユーザーであることが確認されたこととなる。
【0039】
ステップ106では、ロックECU15は、照合クリア信号を発信回路14およびラッチECU34に対して送信する。発信回路14は、この照合クリア信号を受けて、センサ電極12と協働する静電容量センサの発信回路としての機能に切替る。一方、ラッチECU34での処理は後述する。次にステップ107に進む。
【0040】
ステップ107では、ロックECU15のタイマのカウントが、所定時間B(例えば、3s)を経過したか否かを判別する。所定時間Bを経過していない場合には、ステップ108に進み。経過した場合には、ステップ110に進む。ステップ108では、センサ電極12および発信回路14から、アウトサイドハンドル23に手が接近したか否かの検知信号(物体検知信号)が入力されたか、若しくは、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号(開操作信号)が入力されたか否かを判別する。何れか一方の信号が入力された場合には、ステップ109に進み、何れも入力されない場合には、ステップ107に進む。
【0041】
ステップ109では、ロックECU15は、ロッキングモータ24、40に対して駆動信号を送信する。その結果、フロントドア2およびリアドア3は、ロック状態からアンロック状態に切替る。その後ステップ100に進む。
【0042】
一方、ステップ110では、タイマのカウントがクリアされ、ステップ111に進む。ステップ111では、ロックECU15は、再照合要求信号を発信回路14に対して送信し、ステップ104に進む。発信回路14は、再照合要求信号を受けて、アンテナ11が送信する要求信号の増幅回路としての機能に切替る。つまり、一旦、車両1の近傍に車両1の正当なユーザーがいることが分かっても、所定時間B以内に検知信号等が入力されない場合には、ユーザーが未だ車両1の近傍に居るか否かを確認するために、発信回路14が、アンテナ11が送信する要求信号の増幅回路としての機能に切替ることとなっている。
【0043】
以上説明した様に、ロックECU15がID情報が正しいものであると判別した場合であれば、フロントドア2側からの検知信号が入力された場合であっても、リアドア3側からの操作信号が入力された場合であっても、フロントドア2およびリアドア3のロック状態をアンロック状態に切替える。つまり、フロントドア2、リアドア3の何れの側からも直接アンロック状態に切替えることができ、切替え操作の操作性が良いものとなっている。つまり、例えば、リアドア3をアンロック状態に切替えるために、フロントドア2のセンサ電極12付近に手を接近させる様な操作は必要なく、操作性が良いものとなっている。また、リアドア3のアウトサイドオープンスイッチ38は、元々、リアドア3を開作動させるためのものである。従って、例えば、リアドア3側にセンサ電極12の様な電極を別途配設する必要がなく、コストの観点からも優れたものとなっている。
【0044】
次に、図4を基にして、ラッチECU34の処理を説明する。この処理も、車両1のIGがオンであるか否かに関わらず、所定の間隔を置いて繰り返し行われる。まず、ステップ200では、リアドア3が閉状態であるか否かを判別する。この判別は、フロントラッチスイッチ31a、リアラッチスイッチ32aからの信号に基づいて行われる。つまり、フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32がストライカと噛合う状態(リアドア3が閉状態)であるか否かを判別する。リアドア3が閉状態である場合には、ステップ201に進み、リアドア3が閉状態でない場合には、ステップ206に進む。
【0045】
ステップ201では、リアドア3がロック状態であるか否かを判別する。この判別は、ロックポジションスイッチ41からの信号に基づいて行われる。ロック状態である場合には、ステップ202に進む、アンロック状態である場合には、ステップ203に進む。ステップ202では、ラッチECU34は、ロックECU15から、前述の照合クリア信号が入力されたか否かを判別する。入力されない場合には、そのままステップ200に進み、入力された場合には、ステップ203に進む。
【0046】
ステップ203では、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号が入力されたか否かを判別する。操作信号が入力されていない場合には、そのままステップ200に進み、入力された場合には、ステップ204に進む。ステップ204では、ラッチECU34は、ラッチレリーズモータ36へ駆動信号を送信する。その結果、フロントラッチ機構31等が作動して、ボデー1a側のストライカとの噛合いが外れ、リアドア3が開作動可能となる。さらに、ステップ205では、ラッチECU34は、スライドドア装置を作動させて、リアドア3を開作動させる。その後、ステップ200に進む。
【0047】
以上説明した様に、ロックECU15が、ステップ105でID情報が正しいものであると判別した場合に送信する照合クリア信号を受けて、ラッチECU34は、ステップ202からステップ203に進む。つまり、ラッチECU34は、リアドア3がロック状態であったとしても、照合クリア信号が入力されることによりID情報が正しいものであると判別した場合には、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号が入力されることによって、フロントラッチ機構31およびリアラッチ機構32を作動させ得る。つまり、リアドア3を開作動させ得る。従って、ロックECU15がフロントドア2およびリアドア3をアンロック状態に切替える制御(ステップ109の処理)と並行して、ラッチECU34がリアドア3を開作動させることとなる。すなわち、リアドア3がアンロック状態に切替るのを待って開作動させる構成とはなっていないため、開作動のタイムラグがなく、スムーズに行われることとなっている。
【0048】
一方、ステップ206では、リアドア3が全開状態であるか否かを判別する。この判別は、全開ストッパスイッチ33aからの信号に基づいて行われる。つまり、全開ストッパ33がストライカと噛合う状態(リアドア3が全開状態)であるか否かを判別する。リアドア3が全開状態である場合には、ステップ207に進み、リアドア3が全開状態でない場合には、そのままステップ200に進む。
【0049】
ステップ207では、アウトサイドオープンスイッチ38からの操作信号が入力されたか否かを判別する。操作信号が入力されていない場合には、そのままステップ200に進み、入力された場合には、ステップ208に進む。ステップ208では、ラッチECU34は、ラッチレリーズモータ36へ駆動信号を送信する。その結果、全開ストッパ33が作動して(フロントラッチ機構31、リアラッチ機構32も同様に作動して)、ボデー1a側のストライカとの噛合いが外れ、リアドア3が閉作動可能となる。さらに、ステップ209では、スライドドア装置を作動させて、リアドア3を閉作動させる。その後、ステップ200に進む。
【0050】
尚、本実施の形態では、フロントドア2とリアドア3は、車両1の一側の側部に並んで配設されるものであるが、必ずしも並んで配設されるものに限られない。例えば、車両1の両側に配設される複数のドアであっても良い。ただし、本実施の形態では、車両1の一側の側部に並ぶ複数のドア(フロントドア2とリアドア3)としたため、前述のロック状態からアンロック状態への切替え作動は、他側の側部に並んで配設されるドアに関しては、行わない様にすることもできる。この場合、他側の側部のドアがアンロック状態に切替ることを睨んで不当に侵入する様な行為を抑えることができる。また、アンテナ11の要求信号の送信エリアとしては、一側のみ確保されれば足りるため、要求信号を出力するための電力がより少なくて済むこととなる。また、複数のドアとしては、車両1のリアに配設されるいわゆる観音開き型のドアであっても良い。
【0051】
本実施の形態では、ラッチECU34は、リアドア3内に配設されていたが、車両1のボデー1a側に配設されるものであっても良い。また、ロックECU15と一体となっていても良い。
【0052】
本実施の形態では、アンテナ11およびセンサ電極12は、アウトサイドハンドル23内に配設されていたが、これに限られるものではない。例えば、フロントドア2内に配設されるものであっても良い。また、本実施の形態では、アンテナ11、発信回路14は、フロントドア2側に配設されていたが、リアドア3側、若しくはフロントドア2およびリアドア3の両側に配設されるものであっても良い。さらには、センサ電極12がリアドア3側に配置されかつアウトサイドオープンスイッチ38がフロントドア2側に配設される様な構成であっても良い。
【0053】
本実施の形態では、人体を検知するために静電容量式のセンサを用いたが、光式のセンサなどであっても良い。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、第1ドア側、第2ドア側の何れからも直接アンロック状態に切替えることができ、切替え操作の操作性は向上したものとなる。また、第2ドア側に、第1ドア側と同様の物体検知手段を別途配設する必要がなく、コストが低廉なものとなっている。
【0055】
本発明によれば、第1制御手段が第2ドアをアンロック状態に切替える制御と並行して、第2制御手段が第2ドアを開作動させることとなる。すなわち、第2ドアがアンロック状態に切替るのを待って開作動させる構成とはなっていないため、開作動のタイムラグがなく、開作動がスムーズに行われるものとなっている。
【0056】
本発明によれば、一側からのアンロック状態切替え作動を睨んで他側から車両に不当に侵入する様な行為を防止することができる。また、送信手段から送信される要求信号の送信エリアとしては、車両の一側が確保されれば足りるため、送信機能は、より小さなもので済むこととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両用ドア作動システムを車両に配設した場合の構成を示す説明図である。
【図2】本発明にかかる車両用ドア作動システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明にかかる車両用ドア作動システムの第1制御手段の処理フローを示す図である。
【図4】本発明にかかる車両用ドア作動システムの第2制御手段の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
2 フロントドア(第1ドア)
3 リアドア(第2ドア)
10 車両用ドア作動システム
11 アンテナ(送信手段)
12 センサ電極(物体検知手段)
13 携帯器
14 発信回路(送信手段、物体検知手段)
15 ロックECU(判別手段、第1制御手段)
16 受信アンテナ(受信手段)
17 受信回路(受信手段)
31 フロントラッチ機構(保持手段)
32 リアラッチ機構(保持手段)
34 ラッチECU(第2制御手段)
38 アウトサイドオープンスイッチ(開操作手段)
Claims (4)
- 車両に配設される第1ドアおよび第2ドアを作動させる車両用ドア作動システムであって、
前記第1ドア若しくは前記第2ドアの少なくとも一方に配設され、要求信号を送信する送信手段と、
前記要求信号に応答して識別情報を送信する携帯器と、
前記車両に配設され、前記携帯器からの識別情報を受信する受信手段と、
前記車両に配設され、前記携帯器から送信される識別情報を正しいものであるかどうかを判別する判別手段と、
前記第1ドアに配設され、物体を検知する物体検知手段と、
前記第2ドアに配設され、該第2ドアを開作動させるために操作される開操作手段と、
前記車両に配設され、前記判別手段が前記識別情報が正しいものであると判別した場合であって、前記物体検知手段からの物体検知信号若しくは前記開操作手段からの開操作信号の少なくとも一方が入力された場合に、前記第1ドアおよび前記第2ドアをロック状態からアンロック状態に切替える第1制御手段と
を備えることを特徴とする車両用ドア作動システム。 - 前記車両に配設され、前記判別手段が前記識別情報が正しいものであると判別した場合であって、前記開操作信号が入力された場合に、前記第2ドアを前記車両に対して保持する保持手段を保持状態から開放状態に作動させる第2制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア作動システム。
- 前記第1ドアおよび前記第2ドアが並んで配設されることを特徴とする請求項1若しくは2何れかに記載の車両用ドア作動システム。
- 前記物体検知手段が、人体の存在を検知する静電容量センサであることを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の車両用ドア作動システム。
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