JP2004176457A - 誘導用蓄光床材 - Google Patents
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Abstract
【課題】非常時に非常電源が閉ざされたり、また非常電源がないような場合でも、人を確実に避難経路に誘導することができる誘導用蓄光床材を提供すること。
【解決手段】床材2の表面側に溝3を形成し、この溝3の底部に蓄光層4を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】床材2の表面側に溝3を形成し、この溝3の底部に蓄光層4を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導用蓄光床材に関し、特に、非常時に非常電源が閉ざされたり、また非常電源がないような場合でも、人を確実に避難経路に誘導することができる誘導用蓄光床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より火災発生時などの非常時に、施設内の人に必要な情報を伝達する手段は消防法で定められており、この手段の一つとして人を避難経路に誘導する避難誘導灯がある。
この避難誘導灯は、例えば緑と白の2色によって人が避難するマークを表した樹脂製筐体内部に光源を設けたものなどがあり、非常口や非常口の方向を示す矢印が表示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の避難誘導灯においては、非常電源が閉ざされると機能することができず、また、非常電源がない場所に設置することができないという問題を有している。
【0004】
本発明は、上記従来の避難誘導システムが有する問題点に鑑み、非常時に非常電源が閉ざされたり、また非常電源がないような場合でも、人を確実に避難経路に誘導することができる誘導用蓄光床材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の誘導用蓄光床材は、床材の表面側に帯状の蓄光層を形成したことを特徴とする。
【0006】
この誘導用蓄光床材は、床材の表面側に帯状の蓄光層を形成することから、非常時の停電等により施設内が暗くなった場合でも、帯状の蓄光層が発光して避難経路を示すことができ、これにより、非常電源が閉ざされたり、またないようなときでも、人を確実に避難経路に誘導することができる。
【0007】
この場合において、床材の表面側に溝を形成し、該溝の底部に蓄光層を形成することができる。
【0008】
これにより、人の歩行から蓄光層を保護し、その機能を永く持続させることができる。
【0009】
また、蓄光層を床材と共押し出しして形成することができる。
【0010】
これにより、床材と蓄光層の一体性を向上することができ、耐久性に優れた蓄光層を備えた床材とすることができる。
【0011】
また、蓄光層をテープにより形成することができる。
【0012】
これにより、床材に簡易に蓄光層を設けることができる。
【0013】
また、巾木部と一体形成することができる。
【0014】
これにより、誘導用蓄光床材を、壁際に沿って、巾木部と共に、作業効率よく、綺麗に配設することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の誘導用蓄光床材の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図2に、本発明の誘導用蓄光床材の実施例を示す。
この誘導用蓄光床材1は、細長く形成した床材2の表面側に溝3を形成し、この溝3の底部に帯状の蓄光層4を形成している。
【0017】
この場合、各図に示すように、溝3や蓄光層4の本数や幅、湾曲等の形状は適宜に設定することができる。
【0018】
床材2は、ポリエチレンやポリプロピレンのオレフィン系樹脂等を基材樹脂とし、必要に応じて充填材、可塑剤、着色剤、改質剤、強化剤等を配合することにより諸物性を改善した単層又は復層のシートからなる。
この場合、床材2は、図1(a)〜(c)に示すように、幅方向で厚みを一定にしたり、図2(a)〜(c)に示すように、幅方向端部を薄く中央部を厚くすることができる。
【0019】
蓄光層4には、各種の蓄光蛍光体を用いることができるが、特に、残光時間が長く、残光輝度が高く、耐光性及び耐候性が良好なアルミン酸系蓄光塩蛍光体(根本特殊化学株式会社製「N−夜光」(商品名))を好適に用いることができる。
このアルミン酸塩系蓄光蛍光体は、一般式:MAl2O4・XK・YL・ZP(ここで、Mは、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム及びこれらの混合物からなる群から選択された一種の金属、Xは、ユーロピウムからなる賦活剤、Y及びZは、ランタン系列元素並びにマンガン、スズ及びビスマスからなる群から選択された賦活助剤、Kは、Mに対するモル%で0.001〜10、Lは、Mに対するモル%で0〜10、Pは、Mに対するモル%で0〜10である。)で表される。
上記一般式に包含される蓄光蛍光体としては、ユーロピウム賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu)、ユーロピウム賦活−ジスプロシウム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Dy)、ユーロピウム賦活−ネオジム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Nd)、ユーロピウム賦活−プラセオジム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Pr)、ユーロピウム賦活−サマリウム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Sm)、ユーロピウム賦活−スズ共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Sn)、ユーロピウム賦活−ネオジム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd)、ユーロピウム賦活−サマリウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Sm)、ユーロピウム賦活−ツリウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Tm)、ユーロピウム賦活−ネオジム−ランタン共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd・La)、ユーロピウム賦活−ネオジム−ガドリニウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd・Gd)、ユーロピウム賦活−ネオジム−エルビウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd・Er)等が例示される。
これらのアルミン酸塩系蓄光性蛍光体は、従来、蓄光性蛍光体として汎用されていた硫化物系蛍光体と同じ方法で測定して、残光時間及び発光輝度のいずれもが10倍以上の性能を有している。
ちなみに、このアルミン酸塩系蓄光性蛍光体は、十分に蓄光した状態では、暗闇で20〜30時間発光することができる。
【0020】
上記アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を使用して誘導用蓄光床材1を製造する際に重要なことは、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を含有させる樹脂層の厚さと残光輝度との関係である。
樹脂層の層厚が0.5mmまでは残光輝度はほぼ厚さに比例する。ただし、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体は比較的透光性がよく、0.1mmの厚さで約50%の光が透過する。したがって、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を含有する樹脂層の下地を白色にすることにより、その反射効果を利用できるので、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を含有させる樹脂層の厚さは0.1乃至3mmの範囲が好ましい。
【0021】
そして、蓄光層4は、蓄光性蛍光体が太陽光や蛍光灯のエネルギーを吸収し可視光に変換して蓄え、周囲が暗くなると可視光を除々に放出するため、暗闇でも視認することができる。
蓄光層4は、このような蓄光性蛍光体を含有させた樹脂と床材を構成する樹脂とをダイから共押し出しするようにしたり、蓄光性蛍光体を配合した樹脂で形成した蓄光テープを貼り付けたり、蓄光性蛍光体を配合した蓄光塗料を塗布するなどの手段を採用して形成することができる。
そして、蓄光層4を床材2と共押し出しして形成することにより、床材2と蓄光層4の一体性を向上することができ、耐久性に優れた蓄光層4を備えた床材2とすることができ、一方、蓄光層4を蓄光テープを貼り付けたり、蓄光塗料を塗布して形成することにより、床材2に簡易に蓄光層4を設けることができる。
【0022】
このように形成された誘導用蓄光床材1は、例えば、各図に示すように、種々の形状に形成することができ、使用方法としても、予め設置された既設の床材の上に貼り付けるように設置したり、あるいは、新たに床材を設置する際に、一般の床材の間に面一となるように配設することができる。
【0023】
かくして、本実施例の誘導用蓄光床材1は、床材2の表面側に帯状の蓄光層4を形成することから、非常時の停電等により施設内が暗くなった場合でも、帯状の蓄光層4が発光して避難経路を示すことができ、これにより、非常電源が閉ざされたり、またないようなときでも、人を確実に避難経路に誘導することができる。
そして、床材2の表面側に溝3を形成し、該溝3の底部に蓄光層4を形成することにより、人の歩行から蓄光層4を保護し、その機能を永く持続させることができ、また、蓄光層4をテープで形成することにより、簡易に蓄光層4を床材2に設けることができる。
【0024】
ところで、上記実施例の誘導用蓄光床材1は、他の部材と一体に形成することもできる。
例えば、図3に示すように、巾木部5と一体形成することにより、誘導用蓄光床材1を、壁際に沿って、巾木部5と共に、作業効率よく、綺麗に配設することができる。
さらに、図4に示すように、一体形成した巾木部5の表面側に溝3を形成し、該溝3の底部に蓄光層4を形成することにより、人をより確実に避難経路に誘導することができる。
【0025】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の誘導用蓄光床材の構成は、この実施例の記載に限定されるものではなく、例えば、床材と蓄光層とを合成樹脂の同時押し出し成形により製造することができるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することが可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明の誘導用蓄光床材によれば、床材の表面側に帯状の蓄光層を形成することから、非常時の停電等により施設内が暗くなった場合でも、帯状の蓄光層が発光して避難経路を示すことができ、これにより、非常電源が閉ざされたり、またないようなときでも、人を確実に避難経路に誘導することができる。
【0027】
この場合、床材の表面側に溝を形成し、該溝の底部に蓄光層を形成することにより、人の歩行から蓄光層を保護し、その機能を永く持続させることができる。
【0028】
また、蓄光層を床材と共押し出しして形成することにより、床材と蓄光層の一体性を向上することができ、耐久性に優れた蓄光層を備えた床材とすることができる。
【0029】
また、蓄光層をテープにより形成することにより、床材に簡易に蓄光層を設けることができる。
【0030】
また、巾木部と一体形成することにより、誘導用蓄光床材を、壁際に沿って、巾木部と共に、作業効率よく、綺麗に配設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 誘導用蓄光床材
2 床材
3 溝
4 蓄光層
5 巾木部
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導用蓄光床材に関し、特に、非常時に非常電源が閉ざされたり、また非常電源がないような場合でも、人を確実に避難経路に誘導することができる誘導用蓄光床材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より火災発生時などの非常時に、施設内の人に必要な情報を伝達する手段は消防法で定められており、この手段の一つとして人を避難経路に誘導する避難誘導灯がある。
この避難誘導灯は、例えば緑と白の2色によって人が避難するマークを表した樹脂製筐体内部に光源を設けたものなどがあり、非常口や非常口の方向を示す矢印が表示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の避難誘導灯においては、非常電源が閉ざされると機能することができず、また、非常電源がない場所に設置することができないという問題を有している。
【0004】
本発明は、上記従来の避難誘導システムが有する問題点に鑑み、非常時に非常電源が閉ざされたり、また非常電源がないような場合でも、人を確実に避難経路に誘導することができる誘導用蓄光床材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の誘導用蓄光床材は、床材の表面側に帯状の蓄光層を形成したことを特徴とする。
【0006】
この誘導用蓄光床材は、床材の表面側に帯状の蓄光層を形成することから、非常時の停電等により施設内が暗くなった場合でも、帯状の蓄光層が発光して避難経路を示すことができ、これにより、非常電源が閉ざされたり、またないようなときでも、人を確実に避難経路に誘導することができる。
【0007】
この場合において、床材の表面側に溝を形成し、該溝の底部に蓄光層を形成することができる。
【0008】
これにより、人の歩行から蓄光層を保護し、その機能を永く持続させることができる。
【0009】
また、蓄光層を床材と共押し出しして形成することができる。
【0010】
これにより、床材と蓄光層の一体性を向上することができ、耐久性に優れた蓄光層を備えた床材とすることができる。
【0011】
また、蓄光層をテープにより形成することができる。
【0012】
これにより、床材に簡易に蓄光層を設けることができる。
【0013】
また、巾木部と一体形成することができる。
【0014】
これにより、誘導用蓄光床材を、壁際に沿って、巾木部と共に、作業効率よく、綺麗に配設することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の誘導用蓄光床材の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図2に、本発明の誘導用蓄光床材の実施例を示す。
この誘導用蓄光床材1は、細長く形成した床材2の表面側に溝3を形成し、この溝3の底部に帯状の蓄光層4を形成している。
【0017】
この場合、各図に示すように、溝3や蓄光層4の本数や幅、湾曲等の形状は適宜に設定することができる。
【0018】
床材2は、ポリエチレンやポリプロピレンのオレフィン系樹脂等を基材樹脂とし、必要に応じて充填材、可塑剤、着色剤、改質剤、強化剤等を配合することにより諸物性を改善した単層又は復層のシートからなる。
この場合、床材2は、図1(a)〜(c)に示すように、幅方向で厚みを一定にしたり、図2(a)〜(c)に示すように、幅方向端部を薄く中央部を厚くすることができる。
【0019】
蓄光層4には、各種の蓄光蛍光体を用いることができるが、特に、残光時間が長く、残光輝度が高く、耐光性及び耐候性が良好なアルミン酸系蓄光塩蛍光体(根本特殊化学株式会社製「N−夜光」(商品名))を好適に用いることができる。
このアルミン酸塩系蓄光蛍光体は、一般式:MAl2O4・XK・YL・ZP(ここで、Mは、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム及びこれらの混合物からなる群から選択された一種の金属、Xは、ユーロピウムからなる賦活剤、Y及びZは、ランタン系列元素並びにマンガン、スズ及びビスマスからなる群から選択された賦活助剤、Kは、Mに対するモル%で0.001〜10、Lは、Mに対するモル%で0〜10、Pは、Mに対するモル%で0〜10である。)で表される。
上記一般式に包含される蓄光蛍光体としては、ユーロピウム賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu)、ユーロピウム賦活−ジスプロシウム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Dy)、ユーロピウム賦活−ネオジム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Nd)、ユーロピウム賦活−プラセオジム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Pr)、ユーロピウム賦活−サマリウム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Sm)、ユーロピウム賦活−スズ共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl2O4・Eu・Sn)、ユーロピウム賦活−ネオジム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd)、ユーロピウム賦活−サマリウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Sm)、ユーロピウム賦活−ツリウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Tm)、ユーロピウム賦活−ネオジム−ランタン共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd・La)、ユーロピウム賦活−ネオジム−ガドリニウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd・Gd)、ユーロピウム賦活−ネオジム−エルビウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl2O4・Eu・Nd・Er)等が例示される。
これらのアルミン酸塩系蓄光性蛍光体は、従来、蓄光性蛍光体として汎用されていた硫化物系蛍光体と同じ方法で測定して、残光時間及び発光輝度のいずれもが10倍以上の性能を有している。
ちなみに、このアルミン酸塩系蓄光性蛍光体は、十分に蓄光した状態では、暗闇で20〜30時間発光することができる。
【0020】
上記アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を使用して誘導用蓄光床材1を製造する際に重要なことは、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を含有させる樹脂層の厚さと残光輝度との関係である。
樹脂層の層厚が0.5mmまでは残光輝度はほぼ厚さに比例する。ただし、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体は比較的透光性がよく、0.1mmの厚さで約50%の光が透過する。したがって、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を含有する樹脂層の下地を白色にすることにより、その反射効果を利用できるので、アルミン酸塩系蓄光性蛍光体を含有させる樹脂層の厚さは0.1乃至3mmの範囲が好ましい。
【0021】
そして、蓄光層4は、蓄光性蛍光体が太陽光や蛍光灯のエネルギーを吸収し可視光に変換して蓄え、周囲が暗くなると可視光を除々に放出するため、暗闇でも視認することができる。
蓄光層4は、このような蓄光性蛍光体を含有させた樹脂と床材を構成する樹脂とをダイから共押し出しするようにしたり、蓄光性蛍光体を配合した樹脂で形成した蓄光テープを貼り付けたり、蓄光性蛍光体を配合した蓄光塗料を塗布するなどの手段を採用して形成することができる。
そして、蓄光層4を床材2と共押し出しして形成することにより、床材2と蓄光層4の一体性を向上することができ、耐久性に優れた蓄光層4を備えた床材2とすることができ、一方、蓄光層4を蓄光テープを貼り付けたり、蓄光塗料を塗布して形成することにより、床材2に簡易に蓄光層4を設けることができる。
【0022】
このように形成された誘導用蓄光床材1は、例えば、各図に示すように、種々の形状に形成することができ、使用方法としても、予め設置された既設の床材の上に貼り付けるように設置したり、あるいは、新たに床材を設置する際に、一般の床材の間に面一となるように配設することができる。
【0023】
かくして、本実施例の誘導用蓄光床材1は、床材2の表面側に帯状の蓄光層4を形成することから、非常時の停電等により施設内が暗くなった場合でも、帯状の蓄光層4が発光して避難経路を示すことができ、これにより、非常電源が閉ざされたり、またないようなときでも、人を確実に避難経路に誘導することができる。
そして、床材2の表面側に溝3を形成し、該溝3の底部に蓄光層4を形成することにより、人の歩行から蓄光層4を保護し、その機能を永く持続させることができ、また、蓄光層4をテープで形成することにより、簡易に蓄光層4を床材2に設けることができる。
【0024】
ところで、上記実施例の誘導用蓄光床材1は、他の部材と一体に形成することもできる。
例えば、図3に示すように、巾木部5と一体形成することにより、誘導用蓄光床材1を、壁際に沿って、巾木部5と共に、作業効率よく、綺麗に配設することができる。
さらに、図4に示すように、一体形成した巾木部5の表面側に溝3を形成し、該溝3の底部に蓄光層4を形成することにより、人をより確実に避難経路に誘導することができる。
【0025】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の誘導用蓄光床材の構成は、この実施例の記載に限定されるものではなく、例えば、床材と蓄光層とを合成樹脂の同時押し出し成形により製造することができるなど、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することが可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明の誘導用蓄光床材によれば、床材の表面側に帯状の蓄光層を形成することから、非常時の停電等により施設内が暗くなった場合でも、帯状の蓄光層が発光して避難経路を示すことができ、これにより、非常電源が閉ざされたり、またないようなときでも、人を確実に避難経路に誘導することができる。
【0027】
この場合、床材の表面側に溝を形成し、該溝の底部に蓄光層を形成することにより、人の歩行から蓄光層を保護し、その機能を永く持続させることができる。
【0028】
また、蓄光層を床材と共押し出しして形成することにより、床材と蓄光層の一体性を向上することができ、耐久性に優れた蓄光層を備えた床材とすることができる。
【0029】
また、蓄光層をテープにより形成することにより、床材に簡易に蓄光層を設けることができる。
【0030】
また、巾木部と一体形成することにより、誘導用蓄光床材を、壁際に沿って、巾木部と共に、作業効率よく、綺麗に配設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明の誘導用蓄光床材の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 誘導用蓄光床材
2 床材
3 溝
4 蓄光層
5 巾木部
Claims (5)
- 床材の表面側に帯状の蓄光層を形成したことを特徴とする誘導用蓄光床材。
- 床材の表面側に溝を形成し、該溝の底部に蓄光層を形成したことを特徴とする請求項1記載の誘導用蓄光床材。
- 蓄光層を床材と共押し出しして形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の誘導用蓄光床材。
- 蓄光層をテープにより形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の誘導用蓄光床材。
- 巾木部と一体形成したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の誘導用蓄光床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002345614A JP2004176457A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | 誘導用蓄光床材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002345614A JP2004176457A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | 誘導用蓄光床材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004176457A true JP2004176457A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32706755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002345614A Pending JP2004176457A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | 誘導用蓄光床材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004176457A (ja) |
Cited By (6)
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WO2009084438A1 (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-09 | Koyo Sangyo Co., Ltd. | 表示シート |
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-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002345614A patent/JP2004176457A/ja active Pending
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