JP2004175150A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールにおいて、乗員が受ける衝撃を効果的に吸収する。
【解決手段】ステアリングホイール10は、従来のステアリングシャフトを持たない、所謂、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールとなっている。ステアリングホイール10の中央部14に配設されたエアバッグ装置16には、第1エアバッグ袋体30と第2エアバッグ袋体32とが、それぞれ折り畳んだ状態で収納されている。第1エアバッグ袋体30は、ステアリングホイール10の表面10Aと乗員38との間に、第2エアバッグ袋体32は、ステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に展開するようになっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエアバッグ装置に関し、特に、自動車等の車両において衝突時に乗員を保護するエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアバッグ装置においては、車両の衝突時に膨張して乗員の移動を拘束するエアバッグ装置を、乗員の膝、臑、及び足の甲とインストルメントパネルとの互いの対向面同士間の空隙を埋めるように膨張する構成がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、従来、一般的なペダル機構および又は一般的な舵取りハンドルを省いたステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールを適用した自動車が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−315894号公報(図5)
【特許文献2】
特開平9−301193号公報(図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献2における従来のステアリングシャフトを持たないステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールに、従来のステアリングホイール用エアバッグ装置を搭載した場合には、車両衝突時にステアリングホイールから乗員に向かって展開したエアバッグ袋体に乗員が当接した際に、ステアリングホイールを支持し、ステアリングホイールとエアバッグ袋体のインストルメントパネル側への移動を抑制することが難しい。この結果、車両衝突時にエアバッグ袋体による乗員の初期拘束ができなくなり、衝撃を効果的に吸収できない。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールにおいて、乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できるエアバッグ装置を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明のエアバッグ装置は、衝突時にステアリングホイールの表面と乗員との間に展開する第1エアバッグ袋体と、
衝突時にステアリングホイールの背面とインストルメントパネルとの間に展開する第2エアバッグ袋体と、
を有することを特徴とする。
【0008】
従って、車両が衝突すると、ステアリングホイールの表面と乗員との間に第1エアバッグ袋体が展開すると共に、ステアリングホイールの背面とインストルメントパネルとの間に第2エアバッグ袋体が展開する。この結果、ステアリングホイールに作用する第1エアバッグ袋体の展開荷重及び第1エアバッグ袋体に乗員が当接した際の荷重をステアリングホイールの背面とインストルメントパネルとの間に展開した第2エアバッグ袋体によって支持できる。このため、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールにおいて、第1エアバッグ袋体により、乗員の初期拘束ができるので、車両衝突時に乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できる。
【0009】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のエアバッグ装置において、前記第2エアバッグ袋体は、前記インストルメントパネルと乗員の下脚部との間に展開するニーエアバッグ袋体であることを特徴とする。
【0010】
従って、請求項1記載の内容に加えて、展開した第2エアバッグ袋体により乗員の下脚部に加わる荷重を低減できるため、乗員の下脚部を保護できる。
【0011】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載のエアバッグ装置において、前記第2エアバッグ袋体は、前記ステアリングホイール側から展開することを特徴とする。
【0012】
従って、請求項1、2の何れかに記載の内容に加えて、ステアリングホイールの位置に関係無く、ステアリングホイールの所定位置とインストルメントパネルの任意の位置との間に第2エアバッグ袋体が展開する。この結果、ステアリングホイールと第2エアバッグ袋体との位置ずれが発生しないため、第2エアバッグ袋体によりステアリングホイールを確実に支持できる。
【0013】
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の何れかに記載のエアバッグ装置において、展開した前記第2エアバッグ袋体と展開した前記第1エアバッグ袋体とが当接することを特徴とする。
【0014】
従って、請求項1〜3の何れかに記載の内容に加えて、展開した第1エアバッグ袋体がステアリングホイールのホイールリングと当接しない場合には、展開した第1エアバッグ袋体と展開した前記第2エアバッグ袋体とが当接する。この結果、第1エアバッグ袋体がステアリングホイールのホイールリングと当接しない場合にも、展開した第1エアバッグ袋体を展開した第2エアバッグ袋体によって支持できる。このため、第1エアバッグ袋体がホイールリングと当接しない場合にも、車両衝突時に乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できる。
【0015】
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の何れかに記載のエアバッグ装置において、前記ステアリングホイールと乗員との間隔を検知する間隔検知手段を有し、該間隔検知手段により検知した前記ステアリングホイールと乗員との間隔が所定値より小さい場合には、前記第1エアバッグ袋体の展開タイミングを前記第2エアバッグ袋体の展開タイミングより早くすることを特徴とする。
【0016】
従って、請求項1〜4の何れかに記載の内容に加えて、ステアリングホイールと乗員との間隔を検知する間隔検知手段により検知したステアリングホイールと乗員との間隔が所定値より小さい場合には、第1エアバッグ袋体の展開タイミングを第2エアバッグ袋体の展開タイミングより早くする。この結果、ステアリングホイールと乗員との間隔が狭い場合には、第1エアバッグ袋体を第2エアバッグ袋体より先に開くことで、第2エアバッグ袋体が展開する際の乗員に作用する衝撃を第1エアバッグ袋体によって低減できる。
【0017】
請求項6記載の本発明は、請求項1〜5の何れかに記載のエアバッグ装置において、前記ステアリングホイールは、車両の所定位置から延びたアームを介して支持されたステアリングバイワイヤ構造とされていることを特徴とする。
【0018】
従って、請求項1〜5の何れかに記載の内容に加えて、車両の所定位置から延びたアームを介して支持されたステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールにおいて、乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明におけるエアバッグ装置の第1実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0020】
なお、図中矢印UPは車体上方方向を、図中矢印FRは車体前方方向を、図中矢印INは車幅内側方向を示している。
【0021】
図2に示される如く、本実施形態のステアリングホイール10は円形、即ち、ホイールリング12がリング状となっており、中央部14にエアバッグ装置16が配設されている。また、ステアリングホイール10は、コンソールボックス18の車両前方側のフロアトンネル部20から延設されたアーム22の先端部に配設されている。
【0022】
即ち、ステアリングホイール10は、従来のステアリングシャフトを持たない、所謂、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールとなっており、アーム22内に配線したワイヤハーネスを介して電気信号により、車両を操縦可能となっている。なお、アーム22はフレキシブル構造となっており、ステアリングホイール10は上下左右前後に移動可能となっている。
【0023】
図1に示される如く、ステアリングホイール10の中央部14に配設されたエアバッグ装置16には、第1エアバッグ袋体30と第2エアバッグ袋体32とが、それぞれ折り畳んだ状態で収納されている。また、エアバッグ装置16には、インフレータ36が内蔵されており、車両衝突時等に所定値以上の荷重が作用すると、車体前部等に配置した加速度センサが、これを感知し、制御ECUを介してインフレータ36が作動するようになっている。インフレータ36は、作動すると、第1エアバッグ袋体30と第2エアバッグ袋体32との内部に膨張展開用のガスを噴出するようになっている。なお、エアバッグ袋体30、32は一体物でも良いが、別体で別々に配設されても良い。また、インフレータ36は、各エアバッグ袋体に応じた複数のインフレータとしても良い。
【0024】
第1エアバッグ袋体30は、ステアリングホイール10の表面(乗員38側の面)10Aと乗員38との間に展開するようになっている。また、第2エアバッグ袋体32は、ステアリングホイール10の背面(インストルメントパネル40側の面)10Bとインストルメントパネル40との間に展開するようになっている。
【0025】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0026】
本実施形態では、車両衝突時等に所定値以上の荷重が作用すると、車体前部等に配置した加速度センサが、これを感知しインフレータ36が作動され、膨張展開用のガスが第1エアバッグ袋体30内と第2エアバッグ袋体32内へ噴出される。
【0027】
ガスが充填されはじめた第1エアバッグ袋体30は、ステアリングホイール10の表面10Aと乗員38との間に膨張展開すると共に、ガスが充填されはじめた第2エアバッグ袋体32は、ステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に膨張展開する。なお、膨張展開した第1エアバッグ袋体30のステアリングホイール側の外周部30Aは、ホイールリング12によって支持されるようになっている。
【0028】
この結果、ステアリングホイール10に作用する第1エアバッグ袋体30の展開荷重及び第1エアバッグ袋体30に乗員38が当接した際の荷重をステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に展開した第2エアバッグ袋体32によって支持できる。このため、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイール10において、第1エアバッグ袋体30により、乗員の初期拘束ができるので、車両衝突時に乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できる。
【0029】
また、本実施形態では、第2エアバッグ袋体32をステアリングホイール10に配設したため、ステアリングホイール10の位置が変化しても、第2エアバッグ袋体32を、ステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に確実に膨張展開させることができる。例えば、ステアリングホイール10の位置が助手席側へ移動した場合にも、第2エアバッグ袋体32を、ステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に確実に膨張展開させることができる。
【0030】
なお、図1に二点鎖線で示される如く、第2エアバッグ袋体32をインストルメントパネル40に沿って下方へ大きく膨張展開させ、第2エアバッグ袋体32が、乗員38の下脚部、即ち、膝38A、臑38B、及び足の甲38Cを保護するニーエアバッグ袋体を兼ねる構成としても良い。また、第2エアバッグ袋体32のニーエアバッグ袋体を兼ねる展開領域としては、少なくとも膝38Aを保護する領域に展開できるものであれば良い。
【0031】
また、図1に示される如く、ステアリングホイール10の表面10Aに、ステアリングホイール10と乗員38との間隔を検知する間隔検知手段としての赤外線センサ、超音波センサ等からなる距離センサ42を配設すると共に、インフレータ36を第1エアバッグ袋体30用のインフレータと第2エアバッグ袋体32用のインフレータとに分割し、距離センサ42により検知したステアリングホイール10と乗員38との間隔が所定値より小さい場合には、第1エアバッグ袋体30の展開タイミングを第2エアバッグ袋体32の展開タイミングより早くしても良い。なお、この構成とした場合には、ステアリングホイール10と乗員38との間隔が狭い場合に、第1エアバッグ袋体30を第2エアバッグ袋体32より先に開くことで、第2エアバッグ袋体32が展開する際の乗員38に作用する衝撃を第1エアバッグ袋体30によって低減できる。
【0032】
次に、本発明のエアバッグ装置の第2実施形態を図3に従って説明する。
【0033】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0034】
図3に示される如く、本実施形態では、ステアリングホイール10に配設されたエアバッグ装置16には、第1エアバッグ袋体30のみが収納されており、ステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に膨張展開する第2エアバッグ袋体32は、インストルメントパネル40におけるステアリングホイール10の背面10Bと対向する上部40Aに配設したエアバッグ装置50に折り畳んだ状態で収納されている。
【0035】
また、エアバッグ装置50には、インフレータ52が内蔵されており、車両衝突時等に所定値以上の荷重が作用すると、このインフレータ52が作動し、第2エアバッグ袋体32の内部に展開膨張用のガスを噴出するようになっている。
【0036】
また、第2エアバッグ袋体32はインストルメントパネル40に沿って下方へ大きく膨張展開し、乗員38の膝38A、臑38B、及び足の甲38Cを保護するニーエアバッグ袋体になっている。
【0037】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0038】
本実施形態では、車両衝突時等に所定値以上の荷重が作用すると、エアバッグ装置16、50または車体前部等に配置した加速度センサが、これを感知しインフレータ36、50が作動され、展開膨張用のガスが第1エアバッグ袋体30内と第2エアバッグ袋体32内へ噴出される。
【0039】
ガスが充填されはじめた第1エアバッグ袋体30は、ステアリングホイール10の表面10Aと乗員38との間に膨張展開すると共に、ガスが充填されはじめた第2エアバッグ袋体32は、ステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に膨張展開する。
【0040】
この結果、ステアリングホイール10に作用する第1エアバッグ袋体30の展開荷重及び第1エアバッグ袋体30に乗員38が当接した際の荷重をステアリングホイール10の背面10Bとインストルメントパネル40との間に展開した第2エアバッグ袋体32によって支持できる。このため、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイール10において、第1エアバッグ袋体30により、乗員の初期拘束ができるので、車両衝突時に乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できる。
【0041】
また、第2エアバッグ袋体32によって、乗員38の膝38A、臑38B、及び足の甲38Cを保護することができる。
【0042】
なお、図3に示される如く、ステアリングホイール10の表面10Aに、ステアリングホイール10と乗員38との間隔を検知する間隔検知手段としての赤外線センサ、超音波センサ等からなる距離センサ42を配設し、距離センサ42により検知したステアリングホイール10と乗員38との間隔が所定値より小さい場合には、第1エアバッグ袋体30の展開タイミングを第2エアバッグ袋体32の展開タイミングより早くしても良い。なお、この構成とした場合には、ステアリングホイール10と乗員38との間隔が狭い場合に、第1エアバッグ袋体30を第2エアバッグ袋体32より先に開くことで、第2エアバッグ袋体32が展開する際の乗員38に作用する衝撃を第1エアバッグ袋体30によって低減できる。
【0043】
また、第2エアバッグ袋体32を収納したエアバッグ装置50の配設位置は、インストルメントパネル40におけるステアリングホイール10の背面10Bと対向する上部40Aに限定されず、図4に示される如く、インストルメントパネル40の下部40B等の他の部位にエアバッグ装置50を配設しても良い。
【0044】
次に、本発明のエアバッグ装置の第3実施形態を図5及び図6に従って説明する。
【0045】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図6に示される如く、本実施形態のステアリングホイール10は円形でない。即ち、ホイールリング12がリング状となっておらず、左右の把持部12A、12Bのみの構成となっている。
【0047】
図5に示される如く、本実施形態では、展開した第1エアバッグ袋体30のステアリングホイール側の外周部30Aは、ステアリングホイール10の左右方向では、ホイールリング12の左右の把持部12A、12Bによって支持されるようになっている。また、展開した第1エアバッグ袋体30のステアリングホイール側の外周部30Aは、ステアリングホイール10の上下方向では、第2エアバッグ袋体32に当接し、第2エアバッグ袋体32によって直接支持されるようになっている。
【0048】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0049】
本実施形態では、第1実施形態に記載の作用効果に加えて、ステアリングホイール10のホイールリング12がリング状となっておらず、左右の把持部12A、12Bのみの構成となっているため、展開した第1エアバッグ袋体30のステアリングホイール側の外周部30Aにおける上下の部位が、ホイールリング12と当接しない。しかしながら、第1エアバッグ袋体30のステアリングホイール側の外周部30Aにおける上下の部位と、第2エアバッグ袋体32とが当接する。
【0050】
この結果、第1エアバッグ袋体30の一部がステアリングホイール10のホイールリング12と当接しない場合にも、膨張展開した第1エアバッグ袋体30を展開した第2エアバッグ袋体32によって支持できる。このため、ホイールリング12が円形でなく、第1エアバッグ袋体30がホイールリング12の一部または全部と当接しないステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイール10においても、車両衝突時に乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できる。
【0051】
次に、本発明のエアバッグ装置の第4実施形態を図7及び図8に従って説明する。
【0052】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0053】
図8に示される如く、本実施形態では、ステアリングホイール10を支持するアーム22がインストルメントパネル40の車幅方向中央部から突出している。
【0054】
図7に示される如く、アーム22の車幅方向内側部には、車両前方へ屈曲した延設部22Aが形成されており、延設部22Aの前端部22Bが、車両上下方向に沿って配設されたピン54を中心に回転可能に軸支されている。このため、アーム22に固定されたステアリングホイール10は、ピン54を中心に車両前方(図7の矢印A方向)及び車両後方(図7の矢印B方向)へ回転可能となっている。
【0055】
アーム22の延設部22Aには、ストッパ56の後端部56Aが車幅方向内側から係合しており、アーム22の前記回転を阻止している。また、ストッパ56の前端部56Bは、ピン58を中心に車幅内方(図7の矢印C方向)及び車幅外方(図7の矢印D方向)へ回転可能となっている。また、ストッパ56車幅内方へ回転し、図7に実線で示す通常位置から二点鎖線で示すロック解除位置へ移動すると、アーム22の延設部22Aとストッパ56の後端部56Aとの係合が解除されるようになっている。
【0056】
ストッパ56の前端部56Bからは、車幅内方へ向って延設部56Cが形成されており、この延設部56Cの略中央部には、ピン58を介して車両前後方向に延びるロッド60の後端部60Aが連結されている。一方、ロッド60の前端部60Bには、ウエイト62が固定されており、ロッド60の外周部には、コイルバネ等の付勢手段64が配設されている。付勢手段64は、ストッパ56の延設部56Cと、ロッド60の中間部60Cが挿通するパネル66との間に挟持されており、ストッパ56の延設部56Cを車両後方(図7の矢印E方向)へ付勢している。
【0057】
従って、通常状態では、付勢手段64の付勢力によって、ストッパ56の延設部56Cは、矢印D方向へ付勢され図7の実線の位置にあり、ストッパ56の後端部56Aがアーム22の延設部22Aに係合している。
【0058】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0059】
本実施形態では、第1実施形態に記載の作用効果に加えて、通常状態では、付勢手段64の付勢力によって、ストッパ56は矢印D方向へ付勢され図7の実線の位置にある。この結果、ストッパ56の後端部56Aがアーム22の延設部22Aに係合しており、ステアリングホイール10の矢印A方向または矢印B方向への回転を阻止している。このため、操作時にステアリングホイール10が矢印A方向または矢印B方向へ揺れることがなく、操作性を向上できる。
【0060】
また、車両衝突時等に所定値以上の荷重が作用すると、第1エアバッグ袋体30と第2エアバッグ袋体32とが膨張展開すると共に、ウエイト62が慣性により付勢手段64の付勢力に効して車両前方(図7の矢印F方向)へ移動する。この結果、ロッド60を介して、ストッパ56がピン58を中心に車幅内方(図7の矢印C方向)へ回転し、図7に二点鎖線で示すロック解除位置へ移動する。このため、アーム22の延設部22Aとストッパ56の後端部56Aとの係合が解除され、ステアリングホイール10が矢印A方向または矢印B方向へ回転可能となる。
【0061】
従って、本実施形態では、乗員が第1エアバッグ袋体30に当接した際に、第1エアバッグ袋体30を支持するステアリングホイール10が容易に矢印A方向へ移動することで、衝撃吸収時にステアリングホイール10の剛性により意図しない荷重が乗員に作用するのを防止できる。
【0062】
なお、図9に示される如く、アーム22の延設部22Aに車幅内方から形成した凹部68にロックピン70を挿入し、操作時にステアリングホイール10が矢印A方向または矢印B方向へ揺れるのを防止すると共に、車両衝突時等に所定値以上の荷重が作用した場合には、制御装置72からの制御信号により、ソレノイド等のアクチェータ74を作動することで、ロックピン70を車幅内方(図8の矢印G方向)へ移動することで、ステアリングホイール10が容易に矢印A方向または矢印B方向へ移動する構成としても良い。
【0063】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0064】
例えば、前記間隔検知手段は、シートの前後調整位置、ステアリングの前後調整位置から求めることもできるが、それらを組合せて求めることもできる。また、図10に示される如く、ステアリングホイール10を支持するアーム22が、フロントサイドドア80等の他の部位から突出した構成としても良い。
【0065】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明のエアバッグ装置は、衝突時にステアリングホイールの表面と乗員との間に展開する第1エアバッグ袋体と、衝突時にステアリングホイールの背面とインストルメントパネルとの間に展開する第2エアバッグ袋体と、を有するため、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールにおいて、乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できるという優れた効果を有する。
【0066】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のエアバッグ装置において、第2エアバッグ袋体は、インストルメントパネルと乗員の下脚部との間に展開するニーエアバッグ袋体であるため、請求項1記載の効果に加えて、乗員の下脚部を保護できるという優れた効果を有する。
【0067】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載のエアバッグ装置において、第2エアバッグ袋体は、ステアリングホイール側から展開するため、請求項1、2の何れかに記載の効果に加えて第2エアバッグ袋体によりステアリングホイールを確実に支持できるという優れた効果を有する。
【0068】
請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の何れかに記載のエアバッグ装置において、展開した第2エアバッグ袋体と展開した第1エアバッグ袋体とが当接するため、請求項1〜3の何れかに記載の効果に加えて、第1エアバッグ袋体がホイールリングと当接しない場合にも、車両衝突時に乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できるという優れた効果を有する。
【0069】
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の何れかに記載のエアバッグ装置において、ステアリングホイールと乗員との間隔を検知する間隔検知手段を有し、間隔検知手段により検知したステアリングホイールと乗員との間隔が所定値より小さい場合には、第1エアバッグ袋体の展開タイミングを第2エアバッグ袋体の展開タイミングより早くするため、請求項1〜4の何れかに記載の効果に加えて、ステアリングホイールと乗員との間隔が狭い場合に、第2エアバッグ袋体が展開する際の乗員に作用する衝撃を第1エアバッグ袋体によって低減できるという優れた効果を有する。
【0070】
請求項6記載の本発明は、請求項1〜5の何れかに記載のエアバッグ装置において、ステアリングホイールは、車両の所定位置から延びたアームを介して支持されたステアリングバイワイヤ構造とされているため、ステアリングバイワイヤ構造のステアリングホイールにおいて、乗員が受ける衝撃を効果的に吸収できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエアバッグ装置を示す概略側断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエアバッグ装置が適用された車室を示す車両斜め後方から見た斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るエアバッグ装置を示す概略側断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の変形例に係るエアバッグ装置を示す概略側断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係るエアバッグ装置を示す概略側断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るエアバッグ装置が適用された車室を示す車両斜め後方から見た斜視図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係るエアバッグ装置を示す概略平面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係るエアバッグ装置が適用された車室を示す車両斜め後方から見た斜視図である。
【図9】本発明の第4実施形態の変形例に係るエアバッグ装置を示す概略平面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るエアバッグ装置が適用された車室を示す車両斜め後方から見た斜視図である。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール
12 ホイールリング
16 エアバッグ装置
22 アーム
30 第1エアバッグ袋体
32 第2エアバッグ袋体
36 インフレータ
38 乗員
40 インストルメントパネル
42 距離センサ(間隔検知手段)
50 エアバッグ装置
52 インフレータ

Claims (6)

  1. 衝突時にステアリングホイールの表面と乗員との間に展開する第1エアバッグ袋体と、
    衝突時にステアリングホイールの背面とインストルメントパネルとの間に展開する第2エアバッグ袋体と、
    を有することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記第2エアバッグ袋体は、前記インストルメントパネルと乗員の下脚部との間に展開するニーエアバッグ袋体であることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記第2エアバッグ袋体は、前記ステアリングホイール側から展開することを特徴とする請求項1、2の何れかに記載のエアバッグ装置。
  4. 展開した前記第2エアバッグ袋体と展開した前記第1エアバッグ袋体とが当接することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のエアバッグ装置。
  5. 前記ステアリングホイールと乗員との間隔を検知する間隔検知手段を有し、該間隔検知手段により検知した前記ステアリングホイールと乗員との間隔が所定値より小さい場合には、前記第1エアバッグ袋体の展開タイミングを前記第2エアバッグ袋体の展開タイミングより早くすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のエアバッグ装置。
  6. 前記ステアリングホイールは、車両の所定位置から延びたアームを介して支持されたステアリングバイワイヤ構造とされていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のエアバッグ装置。
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