JP2004174611A - ハンマードリルの振動防止構造 - Google Patents

ハンマードリルの振動防止構造 Download PDF

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Koichi Hashimoto
浩一 橋本
Masahide Shiratani
真英 白谷
Mineaki Yokoyama
峰明 横山
Kiichi Okada
喜一 岡田
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Abstract

【課題】空打ち状態となったときに軸方向打撃伝達子の移動エネルギーをある程度吸収することができ、軸方向打撃伝達子の暴れ等、不用な動きを防止でき、軸方向打撃伝達子の寿命を延ばす。
【解決手段】軸方向打撃力を与える軸方向打撃駆動機構と回転力を与える回転駆動機構とが収納された本体ハウジング2と、ドリルビット5をチャッキングするチャック部6と、軸方向打撃駆動機構の出力軸20からの軸方向打撃力のみをドリルビット5に伝達するための軸方向打撃伝達子7を往復動自在にガイドするガイド部8とを備えたハンマードリル1において、ドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7の速度を減速させるための摺動抵抗を付与するための摺動抵抗付与部材50を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートなどの被削材に穿孔を行うためのハンマードリルの振動防止構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンクリートや石材などに対する穿孔にはハンマードリルが用いられ、ドリルビットに対して振動的な軸方向打撃力と回転の両作用を同時に与えて穿孔を行うものである。この種のハンマードリルとしては、従来、本体ハウジング内に配した動力源としてのモータの回転を中間軸に伝達し、該中間軸の回転をスピンドルを介して出力軸に伝達すると同時に、前記中間軸に設けた運動変換部材により、前記スピンドルに対して軸方向にスライド自在に且つ回転自在となっているピストンに往復動を行なわせるようにして、ピストン内にスライド自在に配したハンマーがピストンの往復動に伴って前記出力軸の後端を打撃することで、本体ハウジング前端のチャック部に保持されたドリルビットに対して軸方向打撃力と回転力とが伝達されるようになっている(例えば、特願2002−247831号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のハンマードリルは、軸方向打撃力と回転とを同時に行なうモードと、回転のみを行なうモードとが主流であり、軸方向打撃のみのモードを備えたものがなく、軸方向打撃専用工具として使用できなかった。
【0004】
そこで本発明者は本発明に至る過程で、軸方向打撃のみのモード機能を有するはつりアタッチメント(例えば、ボッシュ株式会社製、品名:SDSハンマードリル用チゼルアダプター)を本体ハウジングに装着することで、軸方向打撃による破砕のみに切り替えることができるという知見を得た。このはつりアタッチメントは、ドリルビットをチャッキングするチャック部と、軸方向打撃伝達子を往復動自在にガイドするガイド部とを備えており、出力軸からの軸方向打撃力のみを軸方向打撃伝達子を介してドリルビットに伝達する構造となっている。また、はつりアタッチメントを本体ハウジングのフロントカバーに固定するにあたっては、はつりアタッチメントのカバー部を締付ネジにて締め付けるようにしていた。
【0005】
しかしながら、従来のはつりアタッチメントを用いた場合において、軸方向打撃力が大きい状態でドリルビットを被削材(作業面)から離すと、出力軸が軸方向打撃伝達子を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子のはねかえり速度が速くなり、その後前進する出力軸に対してはねかえってきた軸方向打撃伝達子が衝突することの繰り返しによって、軸方向打撃伝達子が出力軸とドリルビットとの間で暴れる状態(以下、空打ち状態という)が発生する。このような軸方向打撃伝達子の暴れによって、軸方向打撃伝達子のストレスが大となり、過大な衝撃力や振動によって軸方向打撃伝達子が折損したりするという問題を有している。
【0006】
本発明は、前記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、空打ち状態となったときに軸方向打撃伝達子の移動エネルギーをある程度吸収することができ、軸方向打撃伝達子の暴れ等、不用な動きを防止でき、振動を防止すると共にハンマードリルの寿命を延ばすことができるハンマードリルの振動防止構造を提供することにあり、他の目的とするところは、空打ち時において軸方向打撃伝達子のはねかえりエネルギーを減衰でき、軸方向打撃伝達子のはねかえり動作を規制することができるハンマードリルの振動防止構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明にあっては、軸方向打撃力を与える軸方向打撃駆動機構と回転力を与える回転駆動機構とが収納された本体ハウジング2と、ドリルビット5をチャッキングするチャック部6と、軸方向打撃駆動機構の出力軸20からの軸方向打撃力のみをドリルビット5に伝達するための軸方向打撃伝達子7を往復動自在にガイドするガイド部8とを備えたハンマードリルにおいて、ドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7の速度を減速させるための摺動抵抗を付与するための摺動抵抗付与部材50を設けたことを特徴としており、このように構成することで、ドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7の移動エネルギーを摺動抵抗付与部材50によってある程度吸収することにより、軸方向打撃伝達子7のはねかえり速度を減速させることができ、従って、空打ち時の軸方向打撃伝達子7の暴れ等、不用な動きを防止できる結果、出力軸20と軸方向打撃伝達子7との衝突時による過大な衝撃力や振動が発生するのを極力抑えることができると共に、軸方向打撃伝達子7に大きなストレスがかからなくなるため、作業途中で軸方向打撃伝達子7が折損したりするのを防止できる。
【0008】
また前記摺動抵抗付与部材50は、軸方向打撃伝達子7又はガイド部8の一方に設けた凹溝51に収納されると共に軸方向打撃伝達子7又はガイド部8の他方に向かって所定の押付力で押し付けられるOリング52で構成されているのが好ましく、この場合、Oリング52を軸方向打撃伝達子7の凹溝51に収納するだけでよいため、Oリング52の取り外しや交換が簡単となり、しかも少ない部品数で摺動抵抗付与部材50を構成できる。
【0009】
また前記摺動抵抗付与部材50は、軸方向打撃伝達子7又はガイド部8のいずれか一方に設けた凹所60に収納されるバネ53と、バネ53によって軸方向打撃伝達子7又はガイド部8のいずれか他方に向かって所定の押付力で押し付けられるブレーキパッド54とで構成されているのが好ましく、この場合、バネ53とブレーキパッド54とによって、軸方向打撃伝達子7の摺動抵抗を大きくして、軸方向打撃伝達子7の移動エネルギーをある程度吸収することができると共に、簡単な構成で摺動抵抗付与部材50を構成できる。
【0010】
また本発明にあっては、軸方向打撃力を与える軸方向打撃駆動機構と回転力を与える回転駆動機構とが本体ハウジング2内に収納されたハンマードリル1と、前記本体ハウジング2のフロントカバー3に着脱可能に装着されるはつりアタッチメント4とを備え、前記はつりアタッチメント4に、ドリルビット5をチャッキングするチャック部6と、軸方向打撃駆動機構の出力軸20からの軸方向打撃力のみをドリルビット5に伝達するための軸方向打撃伝達子7を往復動自在にガイドするガイド部8とを備えたハンマードリルにおいて、ドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7のはねかえり動作を規制するためのはねかえり規制手段55を設けたことを特徴としており、このように構成することで、ドリルビット5を作業面から離した場合の空打ち時において、軸方向打撃伝達子7が最も前進した位置にきたときにはねかえり規制手段55によって軸方向打撃伝達子7のはねかえりエネルギーを減衰でき、軸方向打撃伝達子7をその位置で軽く停止させることができるので、軸方向打撃伝達子7のはねかえり動作を規制できると共に仮にはねかえったとしても速いスピートではねかえることがないため、はねかえりによる衝撃を緩和できる結果、従来のように軸方向打撃駆動機構の出力軸20との衝突時の過大な衝撃力や振動が軸方向打撃伝達子7に加わることがなく、そのうえ作業途中で軸方向打撃伝達子7が折損したりするのを防止できる。
【0011】
また前記はねかえり規制手段55は、軸方向打撃伝達子7の最も前進した位置で軸方向打撃伝達子7の所定位置に押し付けられる押付部材で構成されているのが好ましく、この場合、押付力によってはねかえりを規制できるので構造が簡易となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0013】
図1ははつりアタッチメント4付きハンマードリル1の説明図、図2は締付け手段10の説明図、図6はハンマードリル1とはつりアタッチメント4の分解斜視図、図7ははつりアタッチメント4の側面図、図8はその側面断面図を示している。
【0014】
本例のハンマードリル1の本体ハウジング2内には、軸方向打撃力を与える軸方向打撃駆動機構と、回転力を与える回転駆動機構とが収納されており、本体ハウジング2のフロントカバー3に対して、はつりアタッチメント4が着脱可能に装着されるようになっている。なお、回転駆動機構は、例えばモータの回転を伝達する中間軸(図示せず)と、中間軸によって回転するシリンダ90に連結されるスピンドル18とを備えたものであり、また、軸方向打撃駆動機構は、例えば中間軸に設けた運動変換部材により往復動を行なうピストン(図示せず)と、ピストン内にスライド自在に配したハンマー19と、ピストンの往復動に伴ってハンマー19によって打撃される出力軸20とを備えたものである。もちろん、回転駆動機構及び軸方向打撃駆動機構の構成はこれに限定されるものではなく適宜設計変更自在である。
【0015】
前記はつりアタッチメント4の内部には、図1(a)に示すように、ドリルビット5を軸方向Aに往復動可能にチャッキングするチャック部6と、ドリルビット5に対して軸方向打撃力のみを伝達するための軸方向打撃伝達子7と、軸方向打撃伝達子7を軸方向Aに往復動自在にガイドするガイド部8とが設けられる。はつりアタッチメント4の外殻部には、本体ハウジング2のフロントカバー3の外周面に着脱可能に装着される円筒状のカバー部9が設けられている。
【0016】
はつりアタッチメント4のチャック部6は、本体ハウジング2のチャック部6’と同じ構造をしており、ドリルビット5をドリルビット挿入口22から挿入するときは、手でチャック部6をコイルバネ21のバネ力に抗して後退させると、ボール押し部材25が後退してボール24がガイド部8の開口8c内に回避してドリルビット5の後端5bの鍔部5cが挿入可能となり、コイルバネ21のバネ力でチャック部6が前進するとボール24が突出してドリルビット5の凹所5a内に押し付けられ、鍔部5cによってドリルビット5は抜け止め状態となる。なお、ドリルビット5のキー溝27は、はつりアタッチメント4を取り外してドリルビット5を本体ハウジング2のスピンドル18内に挿入したときに、図1(d)に示すようにスピンドル18に設けたキー26に係合してドリルビット5を回転させるものである。
【0017】
はつりアタッチメント4のカバー部9は、本体ハウジング2のフロントカバー3の外周面に着脱可能に装着されるものであり、本例では図2、図7、図8に示すように、円筒状のカバー部9の周方向の一部を切欠いて側面視でC字状に形成してあり、その切欠かれた対向する端部にそれぞれ設けた一対のネジ止め部28,28を締付ネジ29とナット30とからなる締付け手段10によって締め付けることでカバー部9を収縮させて、カバー部9をフロントカバー3に対して締結できるようになっている。
【0018】
さらに、はつりアタッチメント4のカバー部9と本体ハウジング2のフロントカバー3とを軸方向Aに対して互いに係合させるための軸方向係合手段11を備えている。図1(a)の例では、軸方向係合手段11はカバー部9の内周面に断面凹状の係合凹部13が周方向に連続して凹設されており、一方、フロントカバー3の外周面には断面凸状の係合凸部12が周方向に連続して突設されており、係合凸部12と係合凹部13とが軸方向Aに対して動かないように係合するようになっている。なお他例として、係合凸部12をカバー部9側に設け、係合凹部13をフロントカバー3側に設けてもよい。また、係合凸部12と係合凹部13をそれぞれ周方向に連続して設けた場合を説明したが、周方向に分断して複数形成してもよい。更に図1(a)の例では、前記はつりアタッチメント4のカバー部9の内周面と本体ハウジング2のフロントカバー3の外周面との接触部の一部に隙間14を設けてある。ここでは、フロントカバー3の外周面の係合凸部12よりも後側に係合凸部12よりも一段低くなった凹段部30が全周に凹設され、この凹段部30よりも後端には凹段部30よりも一段高くなった凸段部31が全周に突設されている。一方、はつりアタッチメント4のカバー部9の内周面の係合凹部13よりも後側には前記凹段部30と所定の隙間14をあけて対向配置される延出部32が設けられ、この延出部32の後端縁に前記凸段部31に当接する当接部33が設けられている。上記隙間14によって、本体ハウジング2とはつりアタッチメント4との接触抵抗を小さくでき、はつりアタッチメント4が回転しやすくなり、楽にドリルビット5の向きを変えることができるようになる。
【0019】
一方、はつりアタッチメント4内の中心に設けられるガイド部8は、本体ハウジング2内のスピンドル18と同軸方向に延設されている。ガイド部8の前端8a側にはドリルビット5の後端5b部分が往復動可能に挿入され、ガイド部8の後端8b側から軸方向打撃伝達子7の前端7a部分が着脱可能に且つ往復動可能に挿入されるようになっている。
【0020】
ガイド部8に保持される軸方向打撃伝達子7は、出力軸20からの軸方向打撃力のみをドリルビット5に伝達するためのものである。ここでは、軸方向打撃伝達子7は段差を有する丸棒状で形成されると共に、はつりアタッチメント4のガイド部8の後端8b側に着脱可能に挿入される前端部分が大径部7cとされ、本体ハウジング2のスピンドル18内に回転自在に挿入される後端部分が小径部7dとされ、この小径部7dに本体ハウジング2側のチャック部6’のボール24’が嵌り込むが、軸方向打撃伝達子7の小径部7dにはドリルビット5の鍔部5c及びキー溝27に相当するものがないため、軸方向打撃伝達子7はスピンドル18に対して回転自在となり、出力軸20からの軸方向打撃力のみをドリルビット5に伝達する構造となっている。
【0021】
さらに、図1(c)に示す軸方向打撃伝達子7の大径部7cには、摺動抵抗付与部材50となるOリング52が嵌め込まれる凹溝51が形成されており、このOリング52をガイド部8の内面(図1(b))に押し付けるようにしている。この場合、Oリング52によってガイド部8に対する軸方向打撃伝達子7の摺動抵抗が大きくなり、ドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7のはねかえりエネルギーをOリング52によって吸収することで、空打ち時における軸方向打撃伝達子7のはねかえり速度を減速させることができ、軸方向打撃伝達子7の暴れによる大きな衝撃力の発生を防止できる構造となっている。なお他例として、凹溝51をガイド部8側に設け、この凹溝51に収納したOリング52を軸方向打撃伝達子7の外周面に向かって所定の押付力で押し付けるようにしてもよい。
【0022】
しかして、ガイド部8と軸方向打撃伝達子7との間に摺動抵抗付与部材50を構成するOリング52を設けて、軸方向打撃伝達子7の摺動抵抗を大きくしたことによって、軸方向打撃伝達子7の移動エネルギーをある程度吸収することができ、これによりドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7のはねかえり速度を減速させることができるので、空打ち時の軸方向打撃伝達子7の暴れ等、不用な動きを防止できる。これにより、出力軸20と軸方向打撃伝達子7との衝突時に過大な衝撃力や振動が発生するのを極力抑えることができる結果、軸方向打撃伝達子7、特に強度の弱い小径部7dに大きなストレスがかからなくなるため、作業途中で軸方向打撃伝達子7が折損したりするという問題を解決できる。そのうえ、軸方向打撃伝達子7の暴れを抑えることによりはつりアタッチメント4にかかる衝撃力も緩和できるので、はつりアタッチメント4の締付ネジ29が振動によって緩むのを防止でき、はつりアタッチメント4の外れ防止効果が得られ、結果、軸方向打撃のみの機能を有したはつりアタッチメント4の使用の安全性を一層高めることができるものである。また、摺動抵抗付与部材50として、Oリング52を軸方向打撃伝達子7の凹溝51に収納するだけでよいため、Oリング52の取り外しや交換が簡単となり、しかも少ない部品数で摺動抵抗付与部材50を構成できるので、コスト削減を図ることができるという利点もある。
【0023】
摺動抵抗付与部材50の他例として、図3に示すように、ガイド部8に設けた凹所60に収納されるバネ53と、バネ53によって軸方向打撃伝達子7の外周面に所定の押付力で押し付けられるブレーキパッド54とで構成してもよい。なお、凹所60を軸方向打撃伝達子7側に設け、ブレーキパッド54をガイド部8の内周面に向かって押し付けるようにしてもよい。またブレーキパッド54の材料は特に問わない。しかして、バネ53とブレーキパッド54とによって、軸方向打撃伝達子7の摺動抵抗を大きくして、軸方向打撃伝達子7の移動エネルギーをある程度吸収することができるので、前記実施形態と同様な作用効果が得られるうえに、バネ53とブレーキパッド54の取り外しや交換が簡単になるという利点もある。
【0024】
図4、図5は本発明の他の実施形態であり、ドリルビット5を軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子7のはねかえり動作を規制するためのはねかえり規制手段55を備えている。図4に示すはねかえり規制手段55は、軸方向打撃伝達子7の最も前進した位置で軸方向打撃伝達子7の所定位置に押し付けられて軸方向打撃伝達子7のはねかえり動作を規制するための球体56で構成されている。ここでは、軸方向打撃伝達子7の大径部7cの先端側に凹溝51が設けられ、ガイド部8に設けた凹所60内にバネ58が収納され、バネ58の先端に設けた球体56が、軸方向打撃伝達子7が最も前進した位置で凹溝51に押し付けられるようになり、これにより軸方向打撃伝達子7のはねかえり動作を規制できるものである。ちなみに、前記実施形態の摺動抵抗付与部材50においては軸方向打撃伝達子7のはねかえり速度を遅くすることを主たる目的とするのに対して、本実施形態のはねかえり規制手段55は、はねかえり動作そのものを規制することを主たる目的としている。
【0025】
しかして、空打ち時において、軸方向打撃伝達子7が最も前進した位置にきたときには軸方向打撃伝達子7に設けた凹溝51内に球体56が押し付けられることで、球体56によって軸方向打撃伝達子7のはねかえりエネルギーを減衰でき、軸方向打撃伝達子7をその位置で軽く停止させることができ、軸方向打撃伝達子7のはねかえり動作を規制できると共に、仮りにはねかえったとしても速いスピートではねかえることがないため、はねかえりによる衝撃を緩和できる結果、従来のように出力軸20との衝突時の過大な衝撃力や振動が軸方向打撃伝達子7に加わることがなく、作業途中で軸方向打撃伝達子7が折損したりするのを防止できるものである。しかも、軸方向打撃伝達子7が最も前進した位置以外の位置にあるときは、球体56は凹溝51から抜け出るために、出力軸20からの軸方向打撃力が球体56によって大きく減衰されることもない。しかも球体56の取り外しや交換が簡単となり、しかも少ない部品数ではねかえり規制手段55を構成できるので、構造が簡易で且つコスト削減を図ることができるという効果もある。なお、図4の例では、はねかえり規制手段55は軸方向打撃伝達子7の大径部7cの前端位置に寄せて配置されているが、これに限らず、図5に示すように、大径部7cの中央側に寄せて配置してもよいものである。さらに、はねかえり規制手段55の他例として、球体56に限らず、Oリング或いはバネ付きブレーキパッド等を用いることも可能である。いずれの場合も、押付力によってはねかえりを規制できるものであればよい。
【0026】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明は、ドリルビットを軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子の速度を減速させるための摺動抵抗付与部材を備えるので、摺動抵抗付与部材によって軸方向打撃伝達子の移動エネルギーをある程度吸収することにより、ドリルビットを軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子のはねかえり速度を減速させることができ、従って、空打ち時の軸方向打撃伝達子の暴れ等、不用な動きを防止できる。この結果、軸方向打撃駆動機構の出力軸と軸方向打撃伝達子との衝突時に過大な衝撃力や振動が発生するのを極力抑えることができると共に、軸方向打撃伝達子に大きなストレスがかからなくなるため、作業途中で軸方向打撃伝達子が折損したりすることがなく、ハンマードリルの寿命を延ばすことができる。
【0027】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、前記摺動抵抗付与部材は、軸方向打撃伝達子又はガイド部の一方に設けた凹溝に収納されると共に軸方向打撃伝達子又はガイド部の他方に向かって所定の押付力で押し付けられるOリングで構成されているので、Oリングを軸方向打撃伝達子の凹溝に収納するだけでよいため、Oリングの取り外しや交換が簡単となり、しかも少ない部品数で摺動抵抗付与部材を構成できるので、コスト削減を図ることができるという利点もある。
【0028】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、前記摺動抵抗付与部材は、軸方向打撃伝達子又はガイド部のいずれか一方に設けた凹所に収納されるバネと、バネによって軸方向打撃伝達子又はガイド部のいずれか他方に向かって所定の押付力で押し付けられるブレーキパッドとで構成されているので、バネとブレーキパッドとによって、軸方向打撃伝達子の摺動抵抗を大きくして、軸方向打撃伝達子の移動エネルギーをある程度吸収することができると共に、簡単な構成で摺動抵抗付与部材を構成できる上に、取り外しや交換も簡単にできる。
【0029】
また請求項4記載の発明は、ドリルビットを軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子のはねかえり動作を規制するためのはねかえり規制手段を備えるので、空打ち時において、軸方向打撃伝達子が最も前進した位置にきたときにはねかえり規制手段によって軸方向打撃伝達子のはねかえりエネルギーを減衰でき、軸方向打撃伝達子をその位置で軽く停止させることができので、軸方向打撃伝達子のはねかえり動作を規制できる。また、はねかえったとしても速いスピートではねかえることがないため、はねかえりによる衝撃を緩和できる結果、従来のように出力軸との衝突時の過大な衝撃力や振動が軸方向打撃伝達子に加わることがなく、そのうえ作業途中で軸方向打撃伝達子が折損したりするのも防止でき、軸方向打撃伝達子の寿命を延ばすことができる。
【0030】
また請求項5記載の発明は、請求項4記載の効果に加えて、前記はねかえり規制手段は、軸方向打撃伝達子の最も前進した位置で軸方向打撃伝達子の所定位置に押し付けられる押付部材で構成されているので、押付力によってはねかえりを規制できるので構造が簡易となり、コスト削減を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、(a)は側面断面図、(b)はOリングを装着した軸方向打撃伝達子の側面図、(c)は(a)のC−C線に沿うガイド部の断面図、(d)ははつりアタッチメントを取り外してドリルビットを本体ハウジングのスピンドル内に挿入した場合におけるドリルビットとスピンドルとのスパイラル結合状態の説明図である。
【図2】(a)は図1(a)のD−D線に沿う断面図、(b)は締付ネジの正面図である。
【図3】同上の摺動抵抗付与部材の他例の断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態であり、はねかえり規制手段を備えた場合の断面図である。
【図5】同上のはねかえり規制手段の他例を説明する断面図である。
【図6】同上のハンマードリルとはつりアタッチメントの分解斜視図である。
【図7】(a)は同上のはつりアタッチメントの側面図、(b)は底面図である。
【図8】同上のはつりアタッチメントの側面断面図である。
【符号の説明】
1 ハンマードリル
2 本体ハウジング
5 ドリルビット
6 チャック部
7 軸方向打撃伝達子
8 ガイド部
50 摺動抵抗付与部材
51 凹溝
52 Oリング
53 バネ
54 ブレーキパッド
55 はねかえり規制手段
56 球体
57 Oリング
A 軸方向

Claims (5)

  1. 軸方向打撃力を与える軸方向打撃駆動機構と回転力を与える回転駆動機構とが収納された本体ハウジングと、ドリルビットをチャッキングするチャック部と、軸方向打撃駆動機構の出力軸からの軸方向打撃力のみをドリルビットに伝達するための軸方向打撃伝達子を往復動自在にガイドするガイド部とを具備するハンマードリルにおいて、ドリルビットを軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子の速度を減速させるための摺動抵抗付与部材を設けたことを特徴とするハンマードリルの振動防止構造。
  2. 前記摺動抵抗付与部材は、軸方向打撃伝達子又はガイド部の一方に設けた凹溝に収納されると共に軸方向打撃伝達子又はガイド部の他方に向かって所定の押付力で押し付けられるOリングで構成されていることを特徴とする請求項1記載のハンマードリルの振動防止構造。
  3. 前記摺動抵抗付与部材は、軸方向打撃伝達子又はガイド部のいずれか一方に設けた凹所に収納されるバネと、バネによって軸方向打撃伝達子又はガイド部のいずれか他方に向かって所定の押付力で押し付けられるブレーキパッドとで構成されていることを特徴とする請求項1記載のハンマードリルの振動防止構造。
  4. 軸方向打撃力を与える軸方向打撃駆動機構と回転力を与える回転駆動機構とが収納された本体ハウジングと、ドリルビットをチャッキングするチャック部と、軸方向打撃駆動機構の出力軸からの軸方向打撃力のみをドリルビットに伝達するための軸方向打撃伝達子を往復動自在にガイドするガイド部とを具備するハンマードリルにおいて、ドリルビットを軸方向打撃した後の軸方向打撃伝達子のはねかえり動作を規制するためのはねかえり規制手段を設けたことを特徴とするハンマードリルの振動防止構造。
  5. 前記はねかえり規制手段は、軸方向打撃伝達子の最も前進した位置で軸方向打撃伝達子の所定位置に押し付けられる押付部材で構成されていることを特徴とする請求項4記載のハンマードリルの振動防止構造。
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