JP2009066710A - 打撃工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】打撃工具は、工具本体と、ハンマ作動部材119,145と、打撃子143と、ハンマ作動部材がハンマ作業をする際に、反力伝達位置において、ハンマ作動部材からの反力が伝達されるとともに、当該伝達された反力によって反力伝達位置からハンマ作動部材の長軸方向と異なる方向へと移動するウェイト部163と、弾性変形可能な弾性要素165と、を有する。弾性要素165は、ウェイト部163が反力が伝達される前の第1の状態となるように付勢力を作用し、ウェイト部163が反力によって第1の状態から第2の状態へと変化する際、ウェイト部163に押されて弾性変形することで当該ウェイト部163に伝達された反力を吸収する。
【選択図】図2
Description
本発明によれば、ウェイト部を、ハンマ作動部材の長軸方向、すなわち打撃方向とは異なる方向に作動させる構成としたことにより、ウェイト部及び弾性要素によって構成される衝撃吸収機構のハンマ作動部材長軸方向に関するコンパクト化が達成される。
本発明によれば、ハンマ作動部材の外側に配置された錘を、当該ハンマ作動部材の外側(外径側)の空間を利用して作動することが可能となる。このため、衝撃吸収機構のハンマ作動部材長軸方向に関するより一層のコンパクト化が達成される。
本発明によれば、ウェイト部を多数の錘で構成したことにより、ハンマ作動部材から伝達される反力が各錘へと分散するとともに、隣接する錘相互間で反力が伝達する際のロスが増える。これにより、反力の減衰効果が向上し、弾性要素に作用する反力を小さくできる。その結果、当該弾性要素の耐久性を向上することが可能となる。
以下、本発明の第1の実施形態につき、図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、打撃工具の一例として電動式のハンマドリルを用いて説明する。図1は本実施の形態に係る電動式ハンマドリルの全体構成を示す側断面図であり、ハンマビットが被加工材に押し付けられた負荷時を示している。図1に示すように、本実施の形態に係るハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103と、当該本体部103の先端領域(図示左側)にツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたハンマビット119と、本体部103のハンマビット119の反対側に連接された使用者が握るハンドグリップ109とを主体として構成されている。本体部103は、本発明における「工具本体」に対応する。ハンマビット119は、ツールホルダ137によってその長軸方向への相対的な往復動が可能に、かつその周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
なお、上記の反力伝達時において、インパクトボルト145の反力がテーパ面を経てウェイト部163に伝達されることに伴い当該ウェイト部163には、反力の長軸方向成分が後ろ向きに作用する。しかしこの後ろ向きの力は、ゴムリング164が撓むことによって吸収される。すなわち、ゴムリング164は、インパクトボルト145からウェイト部163に伝達された反力が再びインパクトボルト145に伝達することを抑えることができる。
また、本実施の形態では、インパクトボルト145に、ハンマビット119と当接する先端領域(大径部145a)よりも小径の第2小径部145bを設定し、その中間第2小径部145bの外側に衝撃吸収機構161を配置する構成としている。このため、ツールホルダ137の径方向寸法を広げることなく衝撃吸収機構161を配置することが可能となる。
次に本発明の第2の実施形態につき、図5及び図6を参照しつつ説明する。衝撃吸収機構161に関する変形例であり、この点以外については、前述した第1の実施形態と同様に構成される。本実施の形態に係る衝撃吸収機構161は、図5に示すように、硬質金属製の多数の鋼球173aにより構成されるウェイト部173と、鋼球173aを収容するケース174と、ケース174内の隣接する鋼球173aが互いに接触(当接)して反力を伝達することが可能な状態、すなわち初期状態となるように付勢力を作用するコイルバネ175を主体として構成される。多数の鋼球173aは、本発明における「多数のビーズ状の錘」に対応し、ウェイト部173は、本発明における「ウェイト部」に対応する。また、コイルバネ175は、本発明における「弾性要素」に対応し、また初期状態は、本発明における「第1の状態」に対応する。
かくして、ハンマビット119及びインパクトボルト145に生ずる跳ね返りによる反力は、ケース174内に収容された多数の鋼球173aのランダムな方向の移動と、当該移動に基づくコイルバネ175の後方への弾性変形によって効率よく吸収され、ハンマドリル101の低振動化が実現される。
(態様1)
「請求項2に記載の打撃工具であって、
前記弾性要素は、前記少なくとも2個の錘の外側に配置され、それら各錘を内径方向に付勢する板バネによって構成されていることを特徴とする打撃工具。」
態様1に記載の発明によれば、単一の板バネを用いて複数の錘を付勢することができるため、合理的である。
103 本体部(工具本体)
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 ハンドグリップ
109a 回動軸
109b 弾性バネ
109c トリガ
111 駆動モータ
113 運動変換機構
115 打撃要素
117 動力伝達機構
119 ハンマビット(ハンマ作動部材)
129 ピストン
137 ツールホルダ
141 シリンダ
141a 空気室
143 ストライカ(打撃子)
145 インパクトボルト(ハンマ作動部材)
145a 大径部
145b 第1小径部
145c 第2小径部
145d 中径部
145e テーパ面
151 位置決め部材
153 ラバーリング
155 前金属座金(介在物)
157 後金属座金
161 衝撃吸収機構
163 ウェイト部
163a 錘
164 ゴムリング
165 板バネ(弾性要素)
173 ウェイト部
173a 鋼球(ビーズ状の錘)
174 ケース
175 コイルバネ(弾性要素)
177 蓋板
179 バネ受リング
Claims (3)
- 工具本体と、
前記工具本体の先端領域に配置されるとともに、長軸方向に直線運動することで被加工材に対して所定のハンマ作業をするハンマ作動部材と、
前記ハンマ作動部材の長軸方向に直線運動することで当該ハンマ作動部材に打撃作用を加える打撃子と、
前記ハンマ作動部材が前記被加工材にハンマ作業をする際に、前記ハンマ作動部材と直接に当接した状態に置かれるか、または硬質金属製の介在物を介して前記ハンマ作動部材と当接した状態に置かれるところの反力伝達位置において、前記ハンマ作動部材からの反力が伝達されるとともに、当該伝達された反力によって前記反力伝達位置から前記ハンマ作動部材の長軸方向と異なる方向へと移動するウェイト部と、
弾性変形が可能な弾性要素と、を有し、
前記ウェイト部は、前記反力が伝達される前の第1の状態と、前記反力の伝達によって前記ハンマ作動部材の長軸方向と異なる方向へと移動される第2の状態との間で状態が変化する構成とされ、
前記弾性要素は、前記ウェイト部が前記第1の状態となるように付勢力を作用し、前記ウェイト部が前記反力によって前記第1の状態から前記第2の状態へと変化する際、前記ウェイト部に押されて弾性変形することで当該ウェイト部に伝達された反力を吸収することを特徴とする打撃工具。 - 請求項1に記載の打撃工具であって、
前記ウェイト部は、前記ハンマ作動部材の外側に周方向に沿って互いに横並びに配置された少なくとも2個の錘によって構成されており、前記各錘は、前記ハンマ作動部材から反力が伝達されたとき、当該反力によって前記ハンマ作動部材の長軸方向と交差する方向へと移動される構成としたことを特徴とする打撃工具。 - 請求項1に記載の打撃工具であって、
前記ウェイト部は、前記ハンマ作動部材の周方向及び長軸方向に配置された多数のビーズ状の錘によって構成され、多数の錘は、一部の錘が前記ハンマ作動部材に当接しつつ隣接するもの同士が互いに接触するように前記弾性要素によって付勢されており、前記ハンマ作動部材からの反力が前記一部の錘に伝達されたとき、当該反力が伝達された一部の錘を起点にして互いに接触する錘へと反力が順次伝達され、これにより個々の錘がランダムな方向に移動されつつ、錘全体としては前記弾性要素を弾性変形させる方向へと移動される構成としたことを特徴とする打撃工具。
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