JP5103234B2 - 打撃工具 - Google Patents

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Description

本発明は、ハンマやハンマドリル等のように工具ビットを直線状に駆動する打撃工具において、空打ち時の衝撃吸収技術に関する。
打撃工具においては、ハンマ作業を終了するべく工具ビットを被加工材から離した瞬間に、工具ビットに負荷(被加工材に対する押付力)が作用しない状態での打撃動作、すなわち空打ちが生ずることがある。このような空打ち時の衝撃に対処するための衝撃吸収機構を備えた打撃工具は、例えば、特開2000−127066号公報(特許文献1)に開示されている。公報に記載の衝撃吸収機構は、工具ビットが被加工材から離れたときに打撃子による打撃動作が行われると、当該打撃子と共に前方へと移動した中間子の荷重を弾性体が受けることによって打撃子の打撃による衝撃を吸収するように構成されている。すなわち、従来の打撃装置における衝撃吸収機構は、空打ち時における打撃子の衝撃を主として1つの弾性体によって受ける構成である。このため、弾性体の受ける負荷が大きく耐久性の点で、なお改良の余地がある。
特開2000−127066号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、空打ち時の衝撃吸収機構を備えた打撃工具において、当該衝撃吸収機構の耐久性の向上に資する技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る打撃工具の好ましい形態は、工具ビットの長軸方向の打撃動作により被加工材に所定のハンマ作業を行う打撃工具において、打撃子と、中間子と、第1の受部と、第2の受部と、第1の弾性体と、第2の弾性体を有する。なお、本発明における「所定のハンマ作業」とは、工具ビットが直線状の打撃動作のみを行うハンマ作業のみならず、直線状の打撃動作と周方向の回転動作とを行うハンマドリル作業を好適に包含する。打撃子は、工具ビットを打撃するべく前方へと直線状に動作する。中間子は、打撃子の打撃力を工具ビットに伝達する。第1の受部は、打撃子が中間子を打撃するべく予め設定された打撃位置を超えて前方位置へ更に移動した際、当該打撃子と当接する。第2の受部は、打撃位置を超えて前方位置へと移動する打撃子により打撃されて中間子が前方に移動された際、当該中間子と当接する。第1の弾性体は、第1の受部と当接され、打撃子と第1の受部の当接による衝撃が伝達されることで弾性変形する。第2の弾性体は、工具本体、または当該工具本体で前方への移動が規制された工具本体側部材によって前方への移動が規制されるとともに、第1の受部及び第2の受部とそれぞれ当接され、第1の受部から伝達される打撃子と第1の受部の当接による衝撃と、第2の受部から伝達される中間子と第2の受部の当接による衝撃で弾性変形する。
本発明に係る打撃工具の好ましい形態によれば、第2の弾性体に対し第1の受部と第2の受部が並列に当接する構成とした。なお、本発明における「並列に当接」とは、工具ビットの径方向に並んで当接する態様、工具ビットの周方向において並んで当接する態様のいずれも好適に包含する。本発明によれば、打撃子の空打ち動作による衝撃を第1及び第2の弾性体によって分担して吸収することができるため、弾性体の耐久性を向上することができる。また、本発明では、第2の弾性体に対する第1の受部と第2の受部が並列に当接する構成である。このことにより、第1の受部に対する打撃子の当接と第2の受部に対する中間子の当接のタイミングの如何に拘わらず、打撃子側の衝撃を第2の弾性体に効果的に伝達することができる。なお、本発明における「第1の弾性体及び第2の弾性体」は、典型的には、ゴムがこれに該当する。また「第1の弾性体及び第2の弾性体」は、それぞれ工具ビットの長軸方向回り(周方向)に連続状に配置する態様、断続状に配置する態様のいずれも好適に包含する。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、第1の受部と第2の受部のいずれか一方が、第2の弾性体の外径側に当接され、いずれか他方が第2の弾性体の内径側に当接される構成とした。このような構成とすることで、第1及び第2の受部から第2の弾性体への衝撃の伝達を合理的な配置形態で実現できる。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、第1の受部は、前方に突出する突出部を外側に有する段付部材によって構成されるとともに、当該突出部を介して第2の弾性体の外径側に当接する構成とした。なお、本発明における「突出部」は、典型的には、工具ビットの周方向に連続状に設ける態様がこれに該当するが、工具ビットの周方向に断続状に設ける態様も好適に包含する。本発明は、上記のように構成したことにより、第2の弾性体の内径側に当接される第2の受部との干渉を回避しつつ、第2の弾性体の外径側に第1の受部の突出部を介して衝撃を伝達することが可能となる。なお、第2の受部が、例えば工具ビットを保持するツールホルダによって構成される場合であれば、当該ツールホルダに対する干渉を回避できることから、たとえ第1及び第2の弾性体に予め荷重を付加した状態で組み付けたとしてもツールホルダには抵抗が作用しない構成にできる。このため、工具ビットと共にツールホルダを周方向に回動させて、工具ビットの周方向の位置を決める際の操作性を支障しない。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、突出部を有する段付部材は、第1の弾性体を挟んで前側と後側にそれぞれ配置されており、前側の段付部材と後側の段付部材は、同一形状に形成されるとともに、第1の弾性体を挟んで逆向きに配置されている。このような構成とすることで、前後の段付部材を共通部品とすることができる。このため、組み付け間違いがなくなり、組付け作業の組付け性を向上することができる。
ところで、打撃工具には打撃子が打撃位置を超えて更に前方位置へと移動した際に、当該打撃子を前方位置に保持して空打ち動作の繰り返しを防止する形式の空打ち防止機構を備えたものがある。この空打ち防止機構は、打撃子を摺動自在に収容するシリンダの前方に形成された空打ち防止用の前方ボア空間と、当該前方ボア空間の内部と外部を連通する通気孔と、当該通気孔を常時には閉じ、打撃子が打撃位置を超えて前方ボア空間内を更に前方へ移動した際には、通気孔から排出される空気によって外側へ押し退けられる逆止弁を有する。シリンダ内を摺動する打撃子が予め設定された中間子の打撃位置を超えて更に前方へと移動すると、前方ボア空間内の空気が打撃子によって圧縮され、当該シリンダに形成された通気孔から逆止弁(Oリング)を押し退けて外部へと排出される。そして、その後、打撃子が打撃前の位置へ戻ろうとした際、逆止弁による外部からの空気の流入規制により前方ボア内空間が負圧化して当該打撃子の戻り作用を抑制し、これにより打撃子を打撃位置よりも前方位置に保持して空打ち動作の継続を防止する。このような逆止弁を利用する構成の空打ち防止機構では、当該逆止弁が通気孔から排出される空気で押し退けられる際、工具ビット長軸方向に位置ずれを起こす可能性がある。
本発明によれば、上記のような空打ち防止機構を備えた打撃工具に適用した場合、後側の段付部材の突出部を逆止弁の軸方向側面と対向するように配置することが可能となり、これにより、逆止弁が外側に押し退けられる際、突出部が当該逆止弁の軸方向への変位を抑え、逆止弁の位置ずれによる弊害を防止することができる。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、打撃子を収容するとともに、工具ビット長軸方向の後方端面が工具本体に当接され、前方端面が第1の受部と当接されるシリンダを有する。そして第1及び第2の弾性体のそれぞれは、予め所定の荷重が付与された状態で組付けられ、これによりシリンダが工具ビット長軸方向に固定される構成とした。本発明によれば、第1及び第2の弾性体の弾発力でシリンダを固定できるため、シリンダ固定用の部材(Oリング)を省略できる。また、シリンダのがたつきを抑え、低振動化につながる。
本発明によれば、空打ち時の衝撃吸収機構を備えた打撃工具において、当該衝撃吸収機構の耐久性の向上に資する技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態につき、図1〜図4を参照しつつ説明する。本実施の形態は、打撃工具の一例として電動ハンマを用いて説明する。図1には電動ハンマ101の全体構成が示される。図2及び図3には本発明の主要部の構成が示される。図4には図3の一部が拡大して示される。
本実施の形態に係る電動式の電動ハンマ101は、図1に示すように、概括的に見て、電動ハンマ101の外郭を形成する本体部103、当該本体部103の長軸方向における先端領域(図示左側)に接続されたツールホルダ137、当該ツールホルダ137に着脱自在に取付けられたハンマビット119、本体部103の長軸方向における他端部(図示右側)に連接された作業者が握るハンドグリップ109を主体として構成される。本体部103は、本発明における「工具本体」に対応し、ハンマビット119は、本発明における「工具ビット」に対応する。ハンマビット119は、ツールホルダ137に対し、その長軸方向(本体部103の長軸方向)への相対的な往復動が可能に、かつその周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
本体部103は、駆動モータ111を収容するモータハウジング105と、運動変換機構113を収容するクランクハウジング107と、打撃要素115を収容する概ね円筒状のバレル部108を主体として構成される。駆動モータ111の回転出力は、運動変換機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してハンマビット119の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。バレル部108は、クランクハウジング107の前端部に接合されてハンマビット119の長軸方向前方に延在される。また、ハンドグリップ109は前方が開口されたコ字形に形成され、モータハウジング105の後部に連接されている。ハンドグリップ109の上部領域には、駆動モータ111を通電駆動する電源スイッチ131及び作業者がスライド操作することで電源スイッチ131をオン位置とオフ位置間で動作させる操作部材133が配置されている。
運動変換機構113は、駆動モータ111の回転運動を直線運動に変換して打撃要素115に伝達するものであり、駆動モータ111により複数のギアを介して回転駆動されるクランク軸121、当該クランク軸121の回転中心からシフトした位置で偏心ピンを介して連接されるクランクアーム123、及びクランクアーム123によって直線往復動されるピストン125等からなるクランク機構によって構成される。ピストン125は、いわゆる打撃要素115を駆動する駆動子を構成するものであり、シリンダ141内をハンマビット119の長軸方向と同方向に摺動可能とされる。なお、シリンダ141は、クランクハウジング107に形成されたハンマビット119の長軸線と概ね同軸の筒孔107aに前方から挿入されるとともに、その挿入側端面(後端側)が筒孔107aの径方向係止面107bに当接された状態に組み付けられる。
打撃要素115は、シリンダ141のボア内壁に摺動自在に配置された打撃子としてのストライカ143と、ツールホルダ137に摺動自在に配置されるとともに、ストライカ143の運動エネルギーをハンマビット119に伝達する中間子としてのインパクトボルト145とを主体として構成される。シリンダ141内には、ピストン125とストライカ143との間に空気室141aが形成される。ストライカ143は、ピストン125の摺動動作に伴うシリンダ141の空気室141aの空気バネを介して駆動され、ツールホルダ137に摺動自在に配置された中間子としてのインパクトボルト145に衝突(打撃)し、当該インパクトボルト145を介してハンマビット119に打撃力を伝達する構成とされる。
上記のように構成される電動ハンマ101は、作業者が本体部103に前方への押圧力を加えてハンマビット119を被加工材に押し付けた負荷状態(図1及び図2に示す状態)で駆動モータ111を通電駆動すると、クランク機構を主体として構成される運動変換機構113を介してピストン125がシリンダ141に沿って直線状に摺動動作する。ピストン125が摺動動作すると、シリンダ141の空気室141aの空気バネの作用により、ストライカ143がシリンダ141内を前方へと移動し、インパクトボルト145に衝突することで、その運動エネルギーをハンマビット119に伝達する。かくして、ハンマビット119が被加工材(コンクリート)にハンマ作業を遂行する。
ハンマ作業を終了するべく、作業者によるハンマビット119の被加工材に対する押圧力が解除された瞬間に、ストライカ143の空打ち動作、すなわちハンマビット119に負荷が作用していない無負荷状態での打撃動作が行われる。この空打ち時には、ストライカ143は負荷状態でインパクトボルト145に衝突する、すなわち打撃を加える打撃位置よりも更に前方の前方位置へと移動する。このストライカ143の空打ちによる衝撃を吸収するべく、バレル部108の前端側には衝撃吸収機構135が備えられる。衝撃吸収機構135は、ハンマビット119の長軸方向(前後方向)に並列状に配置される後緩衝部材151及び前緩衝部材161を主体として構成される。
図2〜図4に衝撃吸収機構135が示される。図2〜図4に示すように、後緩衝部材151は、弾性変形可能な第1ラバーリング153と、当該第1ラバーリング153を前後から挟むように配置された金属製の前段付スリーブ155及び後段付スリーブ157を主体として構成され、インパクトボルト145の後小径部145bの外側(外周)に配置される。第1ラバーリング153は、本発明における「第1の弾性体」に対応し、前段付スリーブ155及び後段付スリーブ157は、本発明における「第1の受部」に対応する。前段付スリーブ155と後段付スリーブ157は、それぞれが外径側にハンマビット長軸方向に突出する円環部155a,157aを有し、前後対称形に形成されている。すなわち、前段付スリーブ155の円環部155aが前方に突出され、後段付スリーブ157の円環部157aが後方に突出されている。円環部155a,157aは,本発明における「突出部」に対応する。後段付スリーブ157は、その後面がシリンダ141の前端面に当接され、円環部157aがシリンダ141の外側に被さるように配置される。前段付スリーブ155は、後述する前緩衝部材161のフラットワッシャ165の後面外径側に当接するように配置される。
前緩衝部材161は、弾性変形可能な第2ラバーリング163と、当該第2ラバーリング163の後に配置された金属製のフラットワッシャ165と、ツールホルダ137を主体として構成され、第2ラバーリング163と、フラットワッシャ165が概ね円筒状に形成されるツールホルダ137の後端側の外側(外周)に配置される。第2ラバーリング163は、本発明における「第2の弾性体」に対応し、ツールホルダ137が、本発明における「第2の受部」に対応する。ツールホルダ137の外面とバレル部108の内面の間には、略円筒状のツールホルダガイド139が介在されており、このツールホルダガイド139の後端面に第2ラバーリング163が当接されている。ツールホルダガイド139は、長軸方向後端部に外側に張り出すフランジ部139aを有し、当該フランジ部139aがバレル部108の内壁に形成された径方向の係止面108aに当接され、これによりバレル部108に対して前方への移動が規制されている。ツールホルダガイド139は、本発明における「工具本体側部材」に対応する。ツールホルダ137は、長軸方向の後端部に外径側に張り出すフランジ部137aを有し、このフランジ部137aがフラットワッシャ165の後面内径側に当接されている。
すなわち、フラットワッシャ165の後面に対し、後緩衝部材151における前段付スリーブ155の円環部155aと、前緩衝部材161におけるツールホルダ137のフランジ部137aが径方向の外径側と内径側に横並びに当接するように配置され、これによりストライカ143の空打ち動作時の、ストライカ143側の衝撃とインパクトボルト145側の衝撃が並列に伝達(入力)される構成としている。なお、フランジ部137aの肉厚(前後方向長さ)は、前段付スリーブ155の円環部155aの突出高さよりも小さく設定され、これによりフランジ部137aの後面と、これと対向する前段付スリーブ155の前面間には所定の隙間Cが設定されている。
上記のように構成される本実施の形態に係る衝撃吸収機構135は、ツールホルダガイド139のフランジ部139a後面と、シリンダ141の前端面との間において、ツールホルダガイド139側、すなわち前方から、第2ラバーリング163、フラットワッシャ165、ツールガイド137のフランジ部137a、前段付スリーブ155、第1ラバーリング153、後段付スリーブ157の順で、ハンマビット長軸方向に直列状に配置されるとともに、第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163に予めハンマビット長軸方向に荷重を付加した状態で組み付けられている。
なお、インパクトボルト145は、ツールホルダ137に摺動自在に保持される領域としての大径部145a、大径部145aの前側に形成された前小径部145c、大径部145aの後側に形成された後小径部145bを有し、また大径部145aと前小径部145c間に前テーパー面145dを有する段付柱状体に形成されている。インパクトボルト145の前方への移動は、前テーパー面145dがツールホルダ137のストッパとしての内壁テーパー面137bに当接することで規制される。また、インパクトボルト145の後小径部145bは、ツールホルダ137の後端から後方へと突出してシリンダ141の前方ボア空間173に臨んでおり、インパクトボルト145が最も前方へと移動された位置(前テーパー面145dがツールホルダ137の内壁テーパー面137bに当接する位置)では、後端面が後段付スリーブ157の後面から孔内に引っ込むように設定されている。すなわち、ストライカ143の前端面(打撃面)から離れるように設定されている。
本実施の形態に係る衝撃吸収機構135は、上記のように構成したものであり、従って、ハンマ作業を終了するべく、作業者が被加工材に対するハンマビット119の押し付け操作を解除した無負荷状態でストライカ143の空打ち動作が行われると、当該ストライカ143は、本来の打撃位置を超えて更に前方位置へと移動する。ストライカ143が打撃位置を超えて前方位置へと移動し、後段付スリーブ157の後面に当接すると、図3及び図4に示すように、当該ストライカ143の運動エネルギーが、後段付スリーブ157、第1ラバーリング153、前段付スリーブ155、当該前段付スリーブ155の円環部155a、フラットワッシャ165、第2ラバーリング163、およびツールホルダガイド139を経てバレル部108へと伝達され、そして当該伝達経路中の第1ラバーリング153の及び第2ラバーリング163の弾性変形によって吸収される。すなわち、ストライカ143が後段付スリーブ157の後面に当接したときの衝撃は、第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163の弾性変形によって吸収される。
また、ストライカ143が打撃位置よりも更に前方位置へと移動する途中で、インパクトボルト145に打撃力を加えると、当該インパクトボルト145が前方へ移動し、前テーパー面145dがツールホルダ137の内壁テーパー面137bに当接する。従って、インパクトボルト145の運動エネルギーが、ツールホルダ137のフランジ部137a、フラットワッシャ165、第2ラバーリング163、およびツールホルダガイド139を経てバレル部108へと伝達され、当該伝達経路中の第2ラバーリング163の弾性変形によって吸収される。すなわち、インパクトボルト145がツールホルダ137に当接したときの衝撃は、第2ラバーリング163の弾性変形によって吸収される。
このように、本実施の形態に係る衝撃吸収機構135によれば、ストライカ143の空打ち動作による衝撃を第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163で吸収し、これによりバレル部108への衝撃の伝達を防止できる。
本実施の形態によれば、ストライカ143が後段付スリーブ157に当接する際の衝撃を第1ラバーリング153で受けるのみならず、インパクトボルト145を受ける第2ラバーリング163によって受ける構成としている。すなわち、第1ラバーリング153と第2ラバーリング163によって衝撃を分担できるため、当該第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163の負担が軽減され、耐久性を向上することができる。特に本実施の形態では、第2ラバーリング163に対するストライカ143とインパクトボルト145からの衝撃の伝達が並列に行われる構成としたので、後段付スリーブ157に対するストライカ143の当接とツールホルダ137に対するインパクトボルト145の当接のタイミングの如何に拘わらず、ストライカ143側の衝撃を第2ラバーリング163に効果的に伝達することができる。
また、本実施の形態に係る電動ハンマ101は、シリンダ141の前端領域(先端領域)に、ストライカ143の空打ち動作の繰り返しを防止する空打ち防止機構171を有する。この空打ち防止機構171は、ハンマビット119が被加工材に押し付けられていない無負荷状態でストライカ143がハンマビット119に打撃を加える打撃位置よりも更に前方の前方位置へと移動した際に、当該ストライカ143が打撃前の位置に戻ることを抑制することによって空打ちの繰り返しを防止する。空打ち防止機構171は、シリンダ141の前方ボア空間173と、当該前方ボア空間173の内部と外部を連通する複数の通気孔175と、当該通気孔175を開閉する逆止弁としての弾性変形可能なOリング177を主体として構成される。
前方ボア空間173は、シリンダ141のボア内壁面、ストライカ143の前面、インパクトボルト145の後面、及び後段付スリーブ157の後面によって囲まれる空間として設定される。複数の通気孔175は、シリンダ141を径方向に貫通するとともに同一円周上に並列に配置されており、シリンダ141の外周面側に配置されたOリング177によって常時には閉止されている。シリンダ141には、通気孔175よりも後方位置に当該通気孔175よりも断面積の大きい開口178が形成されており、当該開口178は、ストライカ143が打撃位置を超えたときに、当該ストライカ143の周面によって閉じられる位置に設けられている。
従って、打撃位置を超えて前方へ移動するストライカ143によって開口178が閉じられると、前方ボア空間173内の空気がストライカ143の更なる前方への移動によって圧縮されて通気孔175からOリング177を押し退けつつ外部へと排出される。このため、その後、ストライカ143がシリンダ141の空気室141aの吸引力によって打撃前の位置へ戻ろうとした際、Oリング177による外部空気の流入規制によって前方ボア空間173内が負圧化する。これによってストライカ143の戻り作用が抑制され、ストライカ143は、打撃位置よりも前方位置に保持される。かくして、ストライカ143の空打ち動作の繰り返しが防止される。
本実施の形態では、後段付スリーブ157に設けた円環部157aがOリング177の前面に対向状に配置される。このため、前方ボア空間173内の空気が通気孔175を通じて外部へ排出される際、Oリング177の長軸方向前方への移動を規制し、これにより当該Oリング177の長軸方向前方への位置ずれを防止することができる。なお、Oリング177の長軸方向後方への位置ずれについては、当該Oリング177の後方位置においてシリンダ141に取付けられたOリングガイド179による当該Oリング177の後方への移動規制によって防止することができる。これにより、Oリング177の初期位置(閉じ位置)への復帰作用が保証される。
また、本実施の形態においては、第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163を予め所定の荷重が付与された状態(潰した状態)で組付けている。従って、当該第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163の弾発力によってシリンダ141をクランクハウジング107の筒孔107aの径方向係止面107bに押し付けた状態に固定できる。このため、シリンダ141をクランクハウジング107の筒孔107a内に固定するための固定部材(Oリング)を不要とすることができるとともに、シリンダ141のがたつきを抑えられ、電動ハンマ101の低振動化につながる。
また、上記のように、第1ラバーリング153及び第2ラバーリング163の弾発力によって、シリンダ141と後段付スリーブ157の当接面、ツールホルダガイド139と第2ラバーリング163間の当接面、及び緩衝吸収機構135の構成部材相互の当接面の密着性がそれぞれ高められる。その結果、前方ボア空間173に関するシール性が高められ、空打ち防止機構171の効率を向上することができる。
また、本実施の形態においては、前側の段付スリーブ155と後側の段付スリーブ157を同一形状に形成するとともに、第1ラバーリング153を挟んで逆向きに配置する構成としたので、組み付け間違いがなくなり、組み付け性を向上できる。また、前段付スリーブ155の円環部155aについては、これを衝撃の伝達部材として利用し、後段付スリーブ157の円環部157aについては逆止弁としてのOリング177の位置ずれ規制部材として機能させることができて合理的である。
なお、本実施の形態では、打撃工具の例として電動ハンマの場合で説明したが、ハンマビット119が直線状の打撃動作と周方向の回転動作とを行うハンマドリルに適用してもよい。
本発明の実施形態に係る電動ハンマの全体構成を示す断面図である。 電動ハンマの主要部の構成を示す断面図であり、通常の打撃動作時を示している。 電動ハンマの主要部の構成を示す断面図であり、空打ち時を示している。 図3の部分拡大図である。
符号の説明
101 電動ハンマ(打撃工具)
103 本体部(工具本体)
105 モータハウジング
107 クランクハウジング
107a 筒孔
107b 径方向係止端面
108 バレル部
108a 係止面
109 ハンドグリップ
111 駆動モータ
113 運動変換機構
115 打撃要素
119 ハンマビット(工具ビット)
121 クランク軸
123 クランクアーム
125 ピストン
131 電源スイッチ
133 操作部材
135 衝撃吸収機構
137 ツールホルダ(第2の受部)
137a フランジ部
137b 内壁テーパー面
139 ツールガイドホルダ
139a フランジ部
141 シリンダ
141a 空気室
143 ストライカ
145 インパクトボルト
145a 大径部
145b 後小径部
145c 前小径部
145d 前テーパー面
151 後緩衝部材
153 第1ラバーリング(第1の弾性体)
155 前段付スリーブ(第1の受部)
155a 円環部(突出部)
157 後段付スリーブ(第1の受部)
157a 円環部(突出部)
161 前緩衝部材
163 第2ラバーリング(第2の弾性体)
165 フラットワッシャ(第2の受部)
171 空打ち防止機構
173 前方ボア空間
175 通気孔
177 Oリング
178 開口
179 Oリングガイド
C 隙間

Claims (5)

  1. 工具ビットの長軸方向の打撃動作により被加工材に所定のハンマ作業を行う打撃工具であって、
    工具本体と、
    前記工具ビットを打撃するべく前方へと直線状に動作する打撃子と、
    前記打撃子の打撃力を前記工具ビットに伝達する中間子と、
    前記打撃子が前記中間子を打撃するべく予め設定された打撃位置を超えて前方位置へ更に移動した際、当該打撃子と当接する第1の受部と、
    前記打撃位置を超えて前方位置へと移動する前記打撃子により打撃されて前記中間子が前方に移動された際、当該中間子と当接する第2の受部と、
    前記第1の受部に当接され、前記打撃子と第1の受部の当接による衝撃が伝達されることで弾性変形する第1の弾性体と、
    前記工具本体、または当該工具本体で前方への移動が規制された工具本体側部材によって前方への移動が規制されるとともに、前記第1の受部及び前記第2の受部とそれぞれ当接され、前記第1の受部から伝達される前記打撃子と第1の受部の当接による衝撃と、前記第2の受部から伝達される前記中間子と前記第2の受部の当接による衝撃で弾性変形する第2の弾性体を有し、
    前記第2の弾性体に対し前記第1の受部と第2の受部が並列に当接する構成としたことを特徴とする打撃工具。
  2. 請求項1に記載の打撃工具であって、
    前記第1の受部と第2の受部のいずれか一方が、前記第2の弾性体の外径側に当接され、いずれか他方が前記第2の弾性体の内径側に当接される構成としたことを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項2に記載の打撃工具であって、
    前記第1の受部は、前方に突出する突出部を外側に有する段付部材によって構成されるとともに、当該突出部を介して前記第2の弾性体の外径側に当接する構成としたことを特徴とする打撃工具。
  4. 請求項3に記載の打撃工具であって、
    前記突出部を有する段付部材は、前記第1の弾性体を挟んで前側と後側にそれぞれ配置されており、前側の段付部材と後側の段付部材は、同一形状に形成されるとともに、前記第1の弾性体を挟んで逆向きに配置されていることを特徴とする打撃工具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の打撃工具であって、
    前記打撃子を収容するとともに、工具ビット長軸方向の後方端面が前記工具本体に当接され、前方端面が前記第1の受部と当接されるシリンダを有し、
    前記第1及び第2の弾性体のそれぞれは、予め所定の荷重が付与された状態で組付けられ、これにより前記シリンダが工具ビット長軸方向に固定される構成とした特徴とする打撃工具。
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