JP2009142931A - 打撃工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 打撃工具において、工具ビットの抜け防止を向上する上で有効な技術を提供する。
【解決手段】 打撃工具において、ツールホルダ137に工具ビット119の抜けを規制する抜け止め部材151を設ける。抜け止め部材151は、工具ビット119がツールホルダ137から抜け出ることを規制する抜け止め状態と、抜け止めを解除する抜け止め解除状態との間で、回動動作によって状態の切り替えが可能とされる。また、抜け止め部材151は、抜け止め状態と抜け止め解除状態間での切り替えを許容する第1の位置と、抜け止め状態あるいは抜け止め解除状態を維持する第2の位置との間で、長軸方向の移動動作によって位置の切り替えが可能とされている。更に抜け止め部材151を第2の位置に保持するべく付勢力を作用する付勢部材155と、抜け止め部材151とツールホルダ137との間に配置された弾性部材157とを有する。弾性部材157は、抜け止め部材151とツールホルダ137間における振動の伝達を抑える緩衝材として備えられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、工具ビットを、少なくとも長軸方向に打撃動作させて被加工材に所定の加工作業を行う打撃工具において、工具ビットの抜けを防止する技術に関する。
打撃工具としての、例えば電動ハンマにおいて、ハンマビットを保持するツールホルダには、当該ツールホルダのビット保持孔に挿入されたハンマビットに係合して当該ハンマビットがツールホルダから抜け出ることを規制するためのツールリテーナが備えられている。このようなツールリテーナを備えた電動ハンマは、例えば特開2002−219667号公報(特許文献1)に開示されている。
ツールリテーナは、棒状(ピン)部材であり、ハンマビットの長軸方向に対して交差状に配置されており、作業者の回動操作により、ハンマビット外面に形成された軸方向に延在する凹部の端面に係合して抜けを規制する抜け規制状態と、当該係合を解除することで抜けを許容する抜け規制解除状態との間で状態の切り替えが可能とされている。また、ツールリテーナは、回動操作による状態の切り替えが可能とされる切替許容位置と、回動操作が規制されて抜け規制状態または抜け規制解除状態を維持する状態維持位置(切替禁止位置)との間で軸方向に移動操作が可能とされる。
上記のように構成されたツールリテーナは、回動操作が規制される状態維持位置に付勢部材の付勢によって保持されている。ところが、打撃子としてのストライカの打撃によって前方へと移動されたハンマビットがツールリテーナに衝撃的に係合、すなわち衝突し、ツールリテーナに長軸方向成分の力が作用したときには、当該ツールリテーナが付勢部材の付勢力に抗して切替許容位置へ移動する(浮き上がる)可能性がある。このような現象は、ストライカによる空打ちが繰り返された場合に生じ易い。そして、ツールリテーナが状態の切り替えを許容する位置へと移動した場合、ハンマビットの抜け規制が解除されてハンマビットがツールホルダのビット保持孔から抜ける可能性があり、この点でなお改良の余地がある。
特開2002−219667号公報
本発明は、打撃工具において、工具ビットの抜け防止を向上する上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る打撃工具の好ましい形態は、ビット保持孔を有するツールホルダと、ビット保持孔に挿入されて長軸方向に移動可能に保持される工具ビットと、を有し、工具ビットを、少なくとも長軸方向に打撃動作させて被加工材に所定の加工作業を行う構成とされる。なお、本発明における「打撃工具」は、典型的には工具ビットが直線状に打撃動作する電動ハンマがこれに該当するが、工具ビットが直線状の打撃動作のみならず、長軸方向回りに回転動作するハンマドリルを好適に包含する。
本発明の好ましい形態によれば、工具ビットの長軸方向と交差状にツールホルダに配置され、当該ツールホルダに対し交差方向に移動可能及び当該交差方向回りに回動可能とされた抜け止め部材を有する。この抜け止め部材は、ビット保持孔に突出する係合部を有する。そして抜け止め部材は、係合部が工具ビットに係合して当該工具ビットがツールホルダから抜け出ることを規制する抜け止め状態と、係合部の係合を解除して工具ビットの抜け止めを解除する抜け止め解除状態との間で、前記交差方向回り、すなわち抜け止め部材の長軸方向回りの回動動作によって状態の切り替えが可能とされる。また抜け止め部材は、抜け止め状態と抜け止め解除状態間での切り替えを許容する第1の位置と、抜け止め部材の工具ビットに対する抜け止め状態あるいは抜け止め解除状態を維持する第2の位置との間で、前記交差方向、すなわち抜け止め部材の長軸方向への移動動作によって位置の切り替えが可能とされている。なお、本発明における「切り替えを許容する」とは、抜け止め部材の回動により工具ビットに対する係合と係合解除の切り替えが可能とされる態様がこれに該当する。また、本発明における「維持する」とは、抜け止め部材の回動を規制する態様がこれに該当する。
また、本発明の好ましい形態によれば、抜け止め部材を第2の位置に保持するべく付勢力を作用する付勢部材と、抜け止め部材とツールホルダとの間に配置された弾性部材と、を更に有する。この弾性部材は、抜け止め部材とツールホルダ間における振動の伝達を抑える緩衝材として備えられる。なお、本発明における「付勢部材」としては、典型的にはコイルバネが用いられる。また、本発明における「弾性部材」としては、典型的にはゴムが用いられ、抜け止め部材とツールホルダ間、すなわち抜け止め部材の長軸方向と交差する方向の対向面間に介在される。
打撃工具において、工具ビットに負荷が作用していない無負荷状態で工具ビットが長軸方向に打撃動作(空打ち)されたような場合、工具ビットが抜け止め部材の係合部に衝撃的に係合、すなわち衝突する。この衝突による衝撃(振動)は、抜け止め部材からツールホルダに伝達され、またそのときの反力が抜け止め部材に作用する。そしてこのような衝撃の伝播に基づき抜け止め部材には、当該抜け止め部材を長軸方向に移動させようとする力が働くと考えられる。そして、この力が付勢部材の付勢力を越えると、抜け止め部材が第2の位置から状態の切り替えを許容する第1の位置へと移動し、更には抜け止め状態から抜け止め解除状態に切り替わり、工具ビットがツールホルダから抜け出る可能性がある。
しかるに、本発明の好ましい形態によれば、ツールホルダと抜け止め部材間に、振動の伝達を抑える緩衝材としての弾性部材を設けている。従って、工具ビットが抜け止め部材に衝突したときの抜け止め部材とツールホルダ間の振動の伝達(衝撃の伝播)が、弾性部材が変形することで抑えられ、これにより抜け止め部材が第2の位置から第1の位置へと移動することを規制し、ひいては工具ビットの抜けを防止することができる。
本発明の打撃工具に係る更なる形態によれば、工具ビットの長軸方向に直線状に動作して当該工具ビットに打撃を加える打撃子と、工具ビットが被加工材に押し付けられていない無負荷状態では、打撃子が工具ビットに打撃を加える打撃位置よりも前方位置へと移動された際に当該前方位置で打撃子を把持し、工具ビットが被加工材に押し付けられて打撃子側へと押し込まれた負荷状態では、工具ビットに押された打撃子が後退動作することを許容する空打ち防止用の把持部材と、を有している。なお、本発明における「把持部材」は、典型的にはテーパ状の内周面を有する筒状部材によって構成され、打撃子の先端部外周と嵌合することで嵌合面に作用する摩擦力によって把持する構成とされる。
無負荷時の空打ちを防止するべく把持部材によって打撃子を機械的に把持する構成においては、把持部材の把持機能が低下した場合、無負荷状態で打撃子が工具ビットの空打ちを繰り返す可能性がある。従って、本発明の更なる形態によれば、打撃子を把持部材により機械的に把持する構成の打撃工具に適用することで、空打ちの繰り返しに対して工具ビットの抜け防止が合理的に実現される。
また、本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、工具ビットの長軸方向に直線運動を行う駆動子を更に有する。そして打撃子は、駆動子を工具ビットの長軸方向に相対移動可能に収容する筒状部材として構成されるとともに、駆動子が直線運動する際、当該筒状部材と駆動子間の空気の変動を介して工具ビット側へと駆動され、これにより打撃子が工具ビットに打撃動作を加えるように構成されている。打撃子を筒状部材によって構成する形式では、打撃子を把持部材により把持することで空打ち防止を行なう必要性があり、本発明の更なる形態によれば、この要請に応えることができる。
本発明によれば、打撃工具において、工具ビットの抜け防止を向上する上で有効な技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。本実施の形態は、打撃工具の一例として電動ハンマを用いて説明する。図1には本実施の形態に係る電動ハンマの全体構成が断面図として示される。図1に示すように、本実施の形態に係る電動ハンマ101は、概括的に見て、電動ハンマ101の外郭を形成する工具本体としての本体部103と、当該本体部103の先端領域(図示左側)にツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたハンマビット119と、本体部103のハンマビット119の反対側に連接された使用者が握るハンドグリップ109とを主体として構成されている。ハンマビット119は、本発明における「工具ビット」に対応する。ハンマビット119は、ツールホルダ137によってその長軸方向への相対的な往復動が可能に、かつその周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
本体部103は、駆動モータ111を収容したモータハウジング105、運動変換機構113を収容したギアハウジング107、及び打撃要素115を収容した略円筒状のバレル部106によって構成されている。
駆動モータ111の回転出力は、運動変換機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してハンマビット119の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。運動変換機構113は、クランク機構を主体として構成される。クランク機構は、駆動モータ111によって回転駆動されることによって当該クランク機構の最終可動部材を構成するピストン129がハンマビット長軸方向に直線動作するように構成される。ピストン129は、本発明における「駆動子」に対応する。なお、駆動モータ111は、ハンドグリップ109に配置されたトリガ109aの引き操作によって通電駆動される。
打撃要素115は、バレル部106の筒孔内壁に長軸方向に摺動自在に配置されたストライカ143を主体として構成される。ストライカ143は、本発明における「打撃子」に対応する。ストライカ143は、長軸方向の一端(ハンマビット119側)が閉じられた筒状部材(シリンダ)によって構成されており、そのボア内壁にピストン129が摺動自在に配置されている。ストライカ143は、ピストン129の摺動動作に伴うストライカ143のボア空間、すなわち空気室143aの空気バネを介して駆動され、ハンマビット119を打撃する。
バレル部106の先端側には、ハンマビット119が被加工材に押し付けられていない無負荷状態でストライカ143がハンマビット119に打撃を加える打撃位置よりもさらに前方の前方位置へと移動した際に、当該ストライカ143の先端部(前端)を外側から把持して空打ちを防止するためのキャッチャー131が配置されている。キャッチャー131は、本発明における「把持部材」に対応する。キャッチャー131は、ストライカ143に向って広がるテーパ状内周面131aを有する筒状部材(スリーブ)によって形成されている。これに対応してストライカ143は、その先端部外周がテーパ面とされており、無負荷状態で前方位置へと移動してキャッチャー131のテーパ状内周面131aに嵌合した際には、その接触面間に作用する摩擦力によって把持される。
なお、ストライカ143がキャッチャー131嵌合する際に当該キャッチャー131に作用する長軸方向の力は、当該キャッチャー131の前方に配置されたシールホルダ133及びラバーリング135を介してツールホルダ137によって受けられる。シールホルダ133及びラバーリング135は、バレル部106の内壁に摺動可能とされている。なお、シールホルダ133は、ハンマビット119の後端部外周面に摺接するOリング134を保持しており、当該Oリング134によってハンマビット119のツールホルダ137に対する長軸方向の遊動的な相対移動が抑制される。
また、ハンマビット119が被加工材に押し付けられてストライカ143側へと押し込まれた負荷状態では、ハンマビット119がストライカ143による打撃を受ける打撃位置へと移動されるとともに、当該ハンマビット119の後端で押されたストライカ143がキャッチャー131のテーパ状内周面131aから抜け出して後方へ移動される。
ツールホルダ137は、バレル部106の先端領域に着脱自在に装着されている。ツールホルダ137は、ハンマビット119が貫通状に挿入される断面六角形のビット保持孔137aを有する。ハンマビット119は、ビット保持孔137aに挿入され、長軸方向の中間部に形成された六角断面の角軸部119aがビット保持孔137aと嵌合することでツールホルダ137に対する相対回動が規制される。ハンマビット119の角軸部119aには、周方向の一部に長軸方向に所定長さで延びる切欠状の凹部119bが形成されている。そしてツールホルダ137には、ビット保持孔137aに挿入されたハンマビット119の凹部119bの後端面119cに係合して当該ハンマビット119を抜け止めし、係合を解除して抜け止めを解除するツールリテーナ151が取り付けられている。ツールリテーナ151は、本発明における「抜け止め部材」に対応する。
ツールリテーナ151によるハンマビット119の抜け止め状態、抜け止め解除状態及びツールリテーナ151の操作態様が図2〜図6に示される。ツールリテーナ151は、円形断面の棒状部材からなり、ハンマビット119の長軸方向と交差状にツールホルダ137に取り付けられる。ツールリテーナ151は、ツールホルダ137に形成されたハンマビット119の長軸方向と交差する方向の貫通孔137bに挿通され、当該ツールリテーナの長軸方向への移動可能に、かつ長軸回りに回動可能とされる。
ツールリテーナ151は、その長軸方向の中間領域が貫通孔137bからビット保持孔137aに突出する構成とされ、当該突出する部位、すなわち突出部151aの周方向の一部に切欠151bが形成されている。そしてツールリテーナ151の突出部151aがハンマビット119の凹部119bの後端面119c、すなわちハンマビット119の長軸方向と交差する壁面に係合(当接)することによってハンマビット119がビット保持孔137aから抜け出ることを規制する。この抜け規制状態が、本発明における「抜け止め状態」に対応し、図2及び図3に示される。突出部151aは、本発明における「係合部」に対応する。ツールリテーナ151を長軸回りに回動させ、突出部151aに形成された切欠151bをハンマビット119の凹部119bに対向させると、突出部151aと凹部119bの後端面119cとの係合が解除され、ハンマビット119の抜けが許容される。この抜け許容状態が、本発明における「抜け止め解除状態」に対応し、図4及び図5に示される。すなわち、ツールリテーナ151は、長軸回りに回動されることによって抜け規制状態と抜け許容状態との間での状態の切り替えが可能とされている。
ツールリテーナ151の長軸方向の一端は、ツールホルダ137の貫通孔137bから外部に突出されており、当該突出された端部にはフランジ部153と、作業者が手指で摘んで操作するためのフランジ部153よりも小型の摘み154が形成されている。フランジ部153の外周には、周方向に180度の間隔で2個の切欠部153aが形成されている。一方、ツールホルダ137の外側には、フランジ部153の切欠部153aと当接してツールリテーナ151の回動を規制する回動規制壁137cが形成されている。ツールリテーナ151は、長軸方向への移動が可能であり、フランジ部153のいずれか一方あるいは他方の切欠部153aがツールホルダ137の回動規制壁137cに当接する位置に置かれたときには、回動が規制されてハンマビット119の抜け規制状態あるいは抜け許容状態を維持し、フランジ部153の切欠部153aが回動規制壁137cから離間する位置に置かれたときには、回動が許容されて抜け規制状態と抜け許容状態との間での状態の切り替えが可能となる。すなわち、ツールリテーナ151は、回動が規制される回動規制位置(図2及び図4に示す位置)と、回動が許容される回動許容位置(図6に示す位置)との間での位置の切り替えが可能とされる。回動許容位置が、本発明における「第1の位置」に対応し、回動規制位置が、本発明における「第2の位置」に対応する。
ツールリテーナ151の長軸方向の他端側には、ツールリテーナ151を回動規制位置へと付勢する圧縮コイルバネ155が取り付けられている。圧縮コイルバネ155は、本発明における「付勢部材」に対応する。圧縮コイルバネ155は、ツールホルダ137の貫通孔137b内においてツールリテーナ151の外周領域に配置され、当該ツールリテーナ151の他端に嵌着された鍔付リング156の鍔部156aと、貫通孔137bの軸方向と交差する壁面との間に弾発状に介在されている。これにより、ツールリテーナ151は、抜け規制状態あるいは抜け規制解除状態のいずれかの状態で回動規制位置に保持される。
従って、作業者によるツールリテーナ151の抜け規制状態と抜け規制解除状態間での状態の切り替えは、摘み154を手指で掴み圧縮コイルバネ155の付勢力に抗してツールリテーナ151をフランジ部153がツールホルダ137の外面から離間する方向へと引き操作し、フランジ部153が回動規制壁137cから離れた状態で行うことが可能とされる。この状態が図6に示される。
また、ツールリテーナ151のフランジ部153の側面とツールホルダ137の外面との間には、Oリング157が介在されている。Oリング157は、本発明における「弾性部材」に対応する。Oリング157は、ツールリテーナ151の外周に嵌合されるとともに、ツールリテーナ151が回動規制位置に置かれたときには、圧縮コイルバネ155の付勢力によってツールリテーナ151のフランジ部153の側面とツールホルダ137の外面に対して密着状に当接されている。
上記のように構成された電動ハンマ101においては、駆動モータ111が通電駆動されると、クランク機構のピストン129の直線運動により空気室143aの空気バネを介してストライカ143が駆動され、ハンマビット119にはストライカ143による長軸方向への打撃力が加えられる。これによりハンマビット119が長軸方向に直線動作し、被加工材(コンクリート)にハンマ作業を遂行する。
上記のハンマ作業は、ハンマビット119が被加工材に押し付けられた負荷状態で行われる。一方、ハンマビット119が被加工材に押し付けられていない無負荷状態でストライカ143が駆動された場合には、前方へと移動するストライカ143は、ハンマビット119の後端を打撃(最初の空打ち)後、さらに前方へと移動する。そしてキャッチャー131の内へ嵌入してテーパ状内周面131aによって把持され、当該把持状態が維持される。これによりピストン129の駆動が継続されたとしてもその後のストライカ143によるハンマビット119の空打ち動作が防止される。
無負荷時にストライカ143で打撃されて前方へ移動したハンマビット119は、凹部119bの後端面119cがツールリテーナ151の突出部151aに衝突(係合)し、当該衝突によってツールリテーナ151が図2及び図4に示す回動規制位置から図6に示す回動許容位置に移動する可能性がある。この場合、ツールリテーナ151に対するハンマビット119の衝突は、径方向から行われるため、ツールリテーナ151には、基本的には当該ツールリテーナ151を曲げようとする力、及び長軸回りに回動させようとする力が作用する。しかしながら、衝突による衝撃(振動)は、ツールリテーナ151からツールホルダ137へと伝達され、またそのときの反力がツールリテーナ151に作用し、このようなツールリテーナ151とツールホルダ137間での衝撃(振動)の伝播によってツールリテーナ151には、長軸方向成分の力も発生すると考えられる。そして当該長軸方向成分の力が圧縮コイルバネ155の付勢力を上回ると、ツールリテーナ151が回動許容位置へと移動して回動し、ハンマビット119がツールホルダ137から抜ける可能性がある。
上記現象が一回の空打ち動作によって生ずる可能性は、極めて低いものであるが、本実施の形態のように、ストライカ143が筒状部材によって構成され、そしてストライカ143をキャッチャー131によって機械的に把持して空打ちを防止する形式の電動ハンマにおいては、キャッチャー131による把持能力が低下してストライカ143による空打ちが繰り返されたような場合には、上記現象の発生可能性が高くなる。
本実施の形態においては、ツールリテーナ151に対するハンマビット119の衝突時において、ツールリテーナ151の長軸方向への移動は、主としてツールホルダ137の外面から当該外面に当接するフランジ部153側面へと振動が伝達することに原因すると考え、この振動の伝達をOリング157の変形によって低減あるいは吸収する構成としたものである。このように構成された本実施の形態によれば、Oリング157によってツールホルダ137からツールリテーナ151への振動の伝達を低減あるいは吸収し、これによりツールリテーナ151が回動規制位置から回動許容位置へと長軸方向に移動することを抑えることができ、ひいてはハンマビット119のツールホルダ137からの抜けを防止することが可能となる。とりわけ、ストライカ143をキャッチャー131により機械的に把持して空打ち防止を行う形式の電動ハンマ101では、たとえキャッチャー131の把持機能が低下してストライカ143による空打ちが繰り返されたとしても、ツールリテーナ151を回動規制位置に維持することができる。
なお、本実施の形態では、打撃工具の一例として、電動ハンマの場合で説明したが、電動ハンマに限らず、ハンマビットに長軸方向の打撃動作と回転動作とを行わせて被加工材にハンマドリル作業を遂行するハンマドリルに適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る電動ハンマの全体構成を示す側断面図である。 ハンマビットの抜け止め状態を示す平断面図である。 ハンマビットの抜け止め状態を示す側断面図である。 ハンマビットの抜け止め解除状態を示す平断面図である。 ハンマビットの抜け止め解除状態を示す側断面図である。 ツールリテーナの操作時を示す平断面図である。
符号の説明
101 電動ハンマ(打撃工具)
103 本体部
105 モータハウジング
106 バレル部
107 ギアハウジング
109 ハンドグリップ
109a トリガ
111 駆動モータ(モータ)
113 運動変換機構
115 打撃要素
119 ハンマビット(工具ビット)
119a 角軸部
119b 凹部
119c 後端面
129 ピストン
131 キャッチャー(把持部材)
131a テーパ状内周面
133 シールホルダ
134 Oリング
135 ラバーリング
137 ツールホルダ
137a ビット保持孔
137b 貫通孔
137c 回動規制壁
143 ストライカ
143a 空気室
151 ツールリテーナ(抜け止め部材)
151a 突出部(係合部)
151b 切欠
153 フランジ部
153a 切欠部
154 摘み
155 圧縮コイルバネ(付勢部材)
156 鍔付リング
156a 鍔部
157 Oリング(弾性部材)

Claims (3)

  1. ビット保持孔を有するツールホルダと、
    前記ビット保持孔に挿入されて長軸方向に移動可能に保持される工具ビットと、を有し、
    前記工具ビットを、少なくとも長軸方向に打撃動作させて被加工材に所定の加工作業を行う打撃工具であって、
    前記ツールホルダに前記工具ビットの長軸方向と交差状に配置され、当該ツールホルダに対し前記交差方向に移動可能及び当該交差方向回りに回動可能とされた抜け止め部材を有し、
    前記抜け止め部材は、前記ビット保持孔に突出する係合部を有し、前記係合部が前記工具ビットに係合して当該工具ビットが前記ツールホルダから抜け出ることを規制する抜け止め状態と、前記係合部の係合を解除して抜け止めを解除する抜け止め解除状態との間で、前記交差方向回りの回動動作によって状態の切り替えが可能とされるとともに、前記抜け止め状態と抜け止め解除状態間での切り替えを許容する第1の位置と、前記抜け止め部材の前記工具ビットに対する抜け止め状態あるいは抜け止め解除状態を維持する第2の位置との間で、前記交差方向への移動動作によって位置の切り替えが可能とされており、
    前記抜け止め部材を前記第2の位置に保持するべく付勢力を作用する付勢部材と、
    前記抜け止め部材と前記ツールホルダとの間に配置された弾性部材と、を更に有し、
    前記弾性部材は、前記抜け止め部材と前記ツールホルダ間における振動の伝達を抑える緩衝材として備えられていることを特徴とする打撃工具。
  2. 請求項1に記載の打撃工具であって、
    前記工具ビットの長軸方向に直線状に動作して当該工具ビットに打撃を加える打撃子と、
    前記工具ビットが被加工材に押し付けられていない無負荷状態では、前記打撃子が前記工具ビットに打撃を加える打撃位置よりも前方位置へと移動された際に当該前方位置で前記打撃子を把持し、前記工具ビットが被加工材に押し付けられて前記打撃子側へと押し込まれた負荷状態では、前記工具ビットに押された前記打撃子が後退動作することを許容する空打ち防止用の把持部材と、を有することを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項2に記載の打撃工具であって、
    前記工具ビットの長軸方向に直線運動を行う駆動子を更に有し、
    前記打撃子は、前記駆動子を前記工具ビットの長軸方向に相対移動可能に収容する筒状部材として構成されるとともに、前記駆動子が直線運動する際、当該筒状部材と前記駆動子間の空気の変動を介して前記工具ビット側へと駆動され、これにより前記打撃子が前記工具ビットに打撃動作を加えるように構成されていることを特徴とする打撃工具。
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