JP2004173801A - レプリカ作成用の組成物キット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】皮膚の表面の形状を写し取るレプリカを作成する為の組成物のキットであって、1)アルギン酸及び/又はその水可溶性塩を含む組成物と2)アルカリ土類金属の水可溶性塩を含む組成物の少なくとも2つの組成物を構成要素とし、且つ、前記少なくとも2つの組成物が、使用前の状態に於いて互いに混合されずに保持され、用時に混合されて用いる、皮膚のレプリカ作成用の組成物キットを提供する。前記アルカリ土類金属の水可溶性塩としては、塩化カルシウムが好適に例示できる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚の表面の形状を写し取るレプリカを作成する為の組成物のキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料の選択などを行う際に重要な事項は、的確に皮膚の性状を把握することである。この様な皮膚の性状分析の手段としては、皮脂分泌量、皮膚の表面形状、角質細胞の形状などの分析が有力な手段であることは既に知られている。この中で、皮膚の表面形状は、加齢状態や紫外線などの影響を受けた程度を反映するものであり、非常に重要な情報が含まれていることが知られている。(特開2002−165777、特開2000−342556、特開2000−315257)通常、この様な皮膚の表面形状を測定するには、所謂レプリカ法が用いられている。レプリカ法は、もともとは塩化ビニル等の透明樹脂板の表面を、酢酸エチルなどの溶剤で部分溶解させ、これを皮膚上に圧着させて、皮膚の表面の凹凸を写し取るものであったが、部分溶解している時間が極めて短く、且つ、溶解の程度にムラが大きい為、種々改良されるようになってきている。かかる改良例としては、例えば、水溶性高分子の溶液を用い、ムラをなくす技術(、特開平01−250223、特開平01−250334、特開平04−22340、特開平05−317292、特開平10−101518)、硬化性のシリコーンを用いる技術(特開平11−169453)、アクリル酸アルキルなどのポリマーエマルションを用いる技術(特開平11−314416)等が例示できる。これらの中では、皮膚の起伏構造を忠実に転写できる点で、特開平05−317292に記載の技術が特に優れている。しかしながら、これらは、何れもムラの改善という点では大きな進歩をもたらしたが、硬化するまでに10〜20分を要し、この間に時としてこの間に皮膚との接触不良を起こすことがあり、なれない人が行うと、不具合が10%以上も出ることがあり、ここに改善の余地があった。言い換えれば、塗布時は液状乃至は軟ペースト状であって、硬化時間が短いレプリカ剤の開発が望まれていた。
【0003】
一方、アルギン酸カルシウムについては、用時にアルギン酸カルシウムを析出させて、被膜を形成させ、パック料として用いる、所謂、「アルゲパック」の技術が知られており、その被膜特性の良さと使用感の良さから、エステティックの分野で使用されているが、(特開2002−255779、特開2002−241220、特開2002−327554)この被膜形成特性をレプリカ剤に応用した例はない。従って、この様な被膜形成技術が、レプリカ作成に有用であることも全く知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、塗布時は液状乃至は軟ペースト状であって、硬化時間が短いレプリカ剤を提供することを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、塗布時は液状乃至は軟ペースト状であって、硬化時間が短いレプリカ剤を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、皮膚の表面の形状を写し取るレプリカを作成する為の組成物のキットであって、1)アルギン酸及び/又はその水可溶性塩を含む組成物と2)アルカリ土類金属の水可溶性塩を含む組成物の少なくとも2つの組成物を構成要素とし、且つ、前記少なくとも2つの組成物が、使用前の状態に於いて互いに混合されずに保持され、用時に混合されて用いる構成のレプリカ剤キットに、その様な特性を見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示す技術に関するものである。
(1)皮膚の表面の形状を写し取るレプリカを作成する為の組成物のキットであって、1)アルギン酸及び/又はその水可溶性塩を含む組成物と2)アルカリ土類金属の水可溶性塩を含む組成物の少なくとも2つの組成物を構成要素とし、且つ、前記少なくとも2つの組成物が、使用前の状態に於いて互いに混合されずに保持され、用時に混合されて用いることを特徴とする、皮膚のレプリカ作成用の組成物キット。
(2)アルカリ土類金属の水可溶性塩が、塩化カルシウムであることを特徴とする、(1)に記載の皮膚のレプリカ作成用の組成物キット。
(3)前記少なくとも2つの組成物に於ける、アルギン酸及びその水可溶性塩とアルカリ土類金属の水可溶性塩との含有量の重量比が、3:1〜1:3であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の組成物キット。
(4)少なくとも2つの組成物の何れか又は両方に、更に、油脂を、混合後の組成物全量に対して、総量で5〜30重量% 含有することを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の組成物キット。
【0006】
【発明の実施の形態】
(1)本発明のレプリカ作成キットの構成要素であるアルギン酸及び/又は水可溶性塩を含有する組成物
本発明のレプリカ作成用のキットは、アルギン酸及び/又はその水可溶性塩を含有する組成物を構成要素とする。ここで、アルギン酸の水溶性の塩としては、水の溶けて液状を呈するものであれば特段の限定はなく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩やトリエタノールアミン塩等の有機アミン塩、アルギニン塩やリジン塩等の塩基性アミノ酸塩などが例示できるが、水溶性の高さと安定性の面でアルギン酸のアルカリ金属塩、取り分けナトリウム塩を用いることが特に好ましい。アルギン酸とその塩は2種以上を組み合わせて使用することも可能であるが、この様な場合においても、ナトリウム塩との組み合わせが好ましく、ナトリウム塩を単独で使用することが特に好ましい。本発明のレプリカ作成用のキットに於いて、かかるアルギン酸及び/又はその水可溶性塩は、アルカリ土類金属根と対を形成して、水不溶性の被膜を形成させる働きを有する。かかる被膜が皮膚の表面形状を写し取る。かかる作用を発揮する為には、アルギン酸及びその水可溶性塩は、混合した形態に於いて、その全量の0.5〜5重量%、更に好ましくは0.7〜3重量%含有することが好ましい。これは少なすぎると被膜が弱い場合があり、多すぎると被膜に脆弱性が出てしまうことがある為である。これらは何れもレプリカ剤として好ましくない。
【0007】
本発明の、レプリカ作成キットの構成要素であるアルギン酸及び/又は水可溶性塩を含有する組成物においては、上記必須成分以外に、通常レプリカ剤で使用される任意成分、或いは、パック化粧料などの被膜形成組成物で使用される任意成分を、本発明の効果を損ねない範囲に於いて含有することが出来る。かかる任意成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコン、フェメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン類、ホホバ油、カルナウバワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、オレイン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、ネオペンチルグリコールジイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアレートなどのエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール類、ヒマシ油、椰子油、水添椰子油、椿油、小麦胚芽油、イソステアリン酸トリグリセライド、イソオクタン酸トリグリセライド、オリーブオイル等のトリグリセライド類、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキシレングリコール、イソプレングリコールなどの多価アルコール、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレート、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸エステル塩などのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、アルキルベタイン等の両性界面活性剤類、結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン、ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉体等の有機粉体類、タルク、マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、紺青、群青、チタンマイカ、チタンセリサイト、シリカ等の表面処理されていても良い粉体類、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー及び/又はその塩、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロースなどの増粘剤、レチノール、レチノイン酸、トコフェロール、リボフラビン、ピリドキシン、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル塩などのビタミンやグリチルリチン酸塩、グリチルレチン、ウルソール酸、オレアノール酸などのテルペン類、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオールなどのステロイド類などの有効成分、フェノキシエタノール、パラベン類、ヒビテングルコネート、塩化ベンザルコニウム等の防腐剤、ジメチルアミノ安息香酸エステル類、桂皮酸エステル類、ベンゾフェノン類などの紫外線吸収剤などが好ましく例示できる。又、本発明のレプリカ用のキットとしては、(A)の組成物は、塗布時は液状乃至は軟ペースト状であることが、確度高く高質のレプリカを作成する為には好ましい。かかる性状は、水の添加量によって調節することが出来る。
【0008】
(2)本発明のレプリカ作成キットの構成要素であるアルカリ土類金属の水可溶性塩を含有する組成物
本発明のレプリカ作成キットは、アルカリ土類金属の水可溶性塩を含有する組成物を構成要素して含有することを特徴とする。アルカリ土類の金属としては、カルシウム、バリウム、マグネシウムが好適に例示でき、その塩としては塩化物或いは硝酸塩が好ましく例示でき、汎用性から塩化物が好適に例示できる。かかるアルカリ土類金属の塩は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。本発明のレプリカ作成用のキットに於ける、アルカリ土類金属の水可溶性塩の含有量は、混合した使用直前の形態に於いて、その全量の0.2〜5重量%、更に好ましくは0.4〜3重量%含有することが好ましい。これは少なすぎると被膜が弱い場合があり、多すぎると被膜に脆弱性が出てしまうことがある為である。これらは何れもレプリカ剤として好ましくない。更に、前記アルギン酸及び/又はその水可溶性塩と当該アルカリ金属の水可溶性塩とは、混合時以前に於いては、互いに接触しない状態で保持されることが必要である。
【0009】
本発明のレプリカ作成キットの構成要素であるアルカリ土類金属の水可溶性塩を含有する組成物においては、アルギン酸及び/又は水可溶性塩を含有する組成物同様、上記必須成分以外に、通常レプリカ剤で使用される任意成分、或いは、パック化粧料などの被膜形成組成物で使用される任意成分を、本発明の効果を損ねない範囲に於いて含有することが出来る。かかる任意成分の具体例としては、アルカリ土類金属の水可溶性塩を含有する組成物における任意成分と同様のものが例示できる。
【0010】
(3)本発明のレプリカ作成キット
本発明のレプリカ作成キットは、上記2種の必須構成要素を、構成要素として含有することを特徴とする。本発明のレプリカ作成キットに於ける好ましい形態としては、最終的なレプリカ作成段階の形態に於いて、1気圧25℃で液体の油脂成分を5〜25重量%、更に好ましくは、10〜18重量%含有するように設計することである。この様な形態にする為には、当該油性成分を、前記(1)又は(2)に記載の必須構成要件の組成分中に含有させるか、第三の構成要件として独立した組成物とし、レプリカ作成段階に於いて、用時混合するかが挙げられ、これらの何れの形態でも良い。特に好ましいのは、(1)の組成物中に界面活性剤とともに含有させる形態である。かかる際に使用する界面活性剤としては、安全性と油性成分の分散性を考慮して、POEアルキルエーテル型、POEソルビタン脂肪酸エステル型或いはソルビタン脂肪酸エステル型などの非イオン界面活性剤を使用することが好ましい。かかる非イオン界面活性剤の好ましい含有量は、最終形態に於いて、2〜15重量%であり、更に好ましくは4〜10重量%である。かかる油脂と界面活性剤を含有することにより、剥離時のレプリカの破壊を抑制するとともに、レプリカの経時的な収縮を抑えることが出来る。
【0011】
本発明のレプリカ作成キットを用いて、レプリカ作成を行うには、次に示す手順に則って行うのが好ましい。即ち、
1)(1)の組成物に、所望により、他の任意成分を含んでなる組成物を加え、一様に混合して、これをレプリカを作成すべき皮膚上に塗布する。塗布に際しては、厚さが0.05〜0.3mm程度の厚さで、均一になる様に塗布する。
2)1)の塗布面に上部より、(2)の組成物を一様に塗布する。かかる塗布には、(2)の組成物を予め噴霧用の容器に充填し、噴霧するのが好適である。
3)1〜3分静置し、固化を確認して、端よりゆっくり剥離する。
かかる操作に於いて、注目すべきは、固化時間が1〜3分と極めて短いことと、経験のない素人が操作しても、不具合なく、観察可能なレプリカが得られることである。
【0012】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0013】
<実施例1>
以下に示す、(A)及び(B)の組成物を作成し、(A)はチューブに充填し、(B)は噴霧瓶に充填し、本発明のレプリカ作成用のキット1とした。同時に、下記に処方を示す、従来の技術である、水溶性高分子を用いたレプリカ剤を作成し、レプリカの作り具合を比較した。レプリカの作り具合は専門パネラーを用いて行い、レプリカ作成にかかる時間、出来たレプリカの皮膚向上の転写のし具合(細部構造の確認のし易さ)を測定又は判定した。レプリカの皮膚向上の転写のし具合(細部構造の確認のし易さ)の判定は、レプリカを光学顕微鏡で観察し、◎:非常に微細部まで観察できる、○:ほぼ微細構造が観察できる、△:大きな構造は観察できるが微細部分は観察不可能、×:観察に不適の基準で行った。結果は、表1に示す。本発明のキットを用いることにより、短時間で確度の高いレプリカ標本が出来ることがわかる。図1には、本発明のレプリカ作成用のキットを用いて作成したレプリカ標本の顕微鏡写真を、図2には、従来例のそれを示す。
【0014】
<本発明のレプリカ作成用のキット>
(A)
イ
流動パラフィン 18 重量部
水添パーム油 4 重量部
POE(40)フィトステロール 2 重量部
ソルビタンモノオレート 1.5重量部
POE(20)ソルビタンジオレート 6 重量部
ロ
1,3−ブタンジオール 7 重量部
二酸化チタン 2.3重量部
アルギン酸ナトリウム 2 重量部
水 59.2重量部
製法)
イ、ロを80℃に加熱し、一様になるよう良く混合し。ロにイを徐々に攪拌しながら加え、攪拌冷却してクリーム状の組成物を得た。これをチューブに詰めてキットの(A)成分とした。
(B)
塩化カルシウム 2 重量部
クエン酸 0.01重量部
クエン酸ナトリウム 0.1重量部
水 97.89重量部
製法)
処方成分を室温で良く混合し、可溶化して液状組成物を得た。これを噴霧瓶に詰め、キットの(B)成分とした。
レプリカの作成)
(A)の組成物1gを塗布し、しかる後に(B)の組成物を0.5ml噴霧し、表面が固化するまでの待ち、この時間を測定し、剥離してレプリカを得た。
【0015】
<従来のレプリカ剤>
イ
ベンガラ 0.01重量部
二酸化チタン 7 重量部
1,3−ブタンジオール 2 重量部
水 26.685重量部
ロ
ポリビニルアルコール 4 重量部
ハ
POE(20)ソルビタンモノステアレート 0.8重量部
ソルビタンモノオレート 0.2重量部
ステアリン酸 0.2重量部
流動パラフィン 7 重量部
d−δ−トコフェロール 0.005重量部
ニ
ポリ酢酸ビニル液 5 重量部
ホ
エタノール 5 重量部
POE(8)POP(55) 1 重量部
ヘ
カオリン 38 重量部
製法)
イ、ロ、ハの各成分をそれぞれ別々に80℃に温調し、ハにイとロの成分を混合し、40℃まで冷却した後、更に、ニ、ホ、ヘの各成分を加えてレプリカ剤とした。
レプリカの作成)
レプリカ剤1.5gを塗布し、全体が固化するまで待ち、この時間を測定し、剥離してレプリカを得た。
【0016】
【表1】
【0017】
<実施例2>
実施例1のレプリカ作成用のキットを用いて、素人の人がレプリカ作成するのにどの程度困難があるかを調べた。即ち、レプリカ作成経験のない人を無作為に20名選んで、レプリカ作成用のキットを渡し、自分の頬部の皮膚のレプリカを作成してもらった。同時に従来のレプリカ剤でも同様に作成してもらった。回収したレプリカを顕微鏡観察して、実施例1の基準で判定した。結果を表2に出現例数として示す。これより、本発明のキットを用いることにより、素人でも確度高く、品質の高いレプリカが作成できることがわかる。
【0018】
【表2】
【0019】
<実施例3>
組成物(A)の油脂の量を変えて、レプリカの出来具合を観察した。評価項目は、実施例1同様固化時間と転写のし具合とした。又、収縮の有無も同時に観察した。結果を表3に示す。これより、1気圧25℃で液体の油脂成分を5〜25重量%含有することが好ましいことがわかる。(B)の組成物、(A)の製法、レプリカの製法は実施例1に同じ。
(A)
イ
流動パラフィン * 重量部
水添パーム油 4 重量部
POE(40)フィトステロール 2 重量部
ソルビタンモノオレート 1.5重量部
POE(20)ソルビタンジオレート 6 重量部
ロ
1,3−ブタンジオール 7 重量部
二酸化チタン 2.3重量部
アルギン酸ナトリウム 2 重量部
水 77.2−*重量部
*表3に記す。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、塗布時は液状乃至は軟ペースト状であって、硬化時間が短いレプリカ剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の本発明のキット1を用いて作成したレプリカを示す図である。(図面代用写真)
【図2】実施例1の従来の方法で作成したレプリカを示す図である。(図面代用写真)
Claims (4)
- 皮膚の表面の形状を写し取るレプリカを作成する為の組成物のキットであって、1)アルギン酸及び/又はその水可溶性塩を含む組成物と2)アルカリ土類金属の水可溶性塩を含む組成物の少なくとも2つの組成物を構成要素とし、且つ、前記少なくとも2つの組成物が、使用前の状態に於いて互いに混合されずに保持され、用時に混合されて用いることを特徴とする、皮膚のレプリカ作成用の組成物キット。
- アルカリ土類金属の水可溶性塩が、塩化カルシウムであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚のレプリカ作成用の組成物キット。
- 前記少なくとも2つの組成物に於ける、アルギン酸及びその水可溶性塩とアルカリ土類金属の水可溶性塩との含有量の重量比が、3:1〜1:3であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物キット。
- 少なくとも2つの組成物の何れか又は両方に、更に、油脂を、混合後の組成物全量に対して、総量で5〜30重量% 含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の組成物キット。
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