JP2004170171A - 外径寸法測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この外径寸法測定装置は、搬送経路に沿って左右並列に配設され且つ被測定物を下側左右において支持しつつ搬送する搬送ベルトと、搬送経路上の測定位置を挟んで配置された投光/受光手段とを有するレーザ測定装置とを備え、被測定物の外径寸法を搬送ベルトによる搬送中にレーザ測定装置により測定可能に構成され、投光/受光手段を略上下に配置すると共に、測定位置を含む所定範囲においては搬送ベルトの間隔を搬送ベルトが完全に被測定物の下側に入るように狭くし、搬送経路上における所定範囲以外の部分においては搬送ベルトの間隔を所定範囲におけるそれよりも広くしたものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円柱工作物等、円筒表面を有する被測定物を、搬送ベルトによる搬送中にレーザ測定装置により測定するための外径寸法測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばセンタレス研削盤では、その下流側に搬送コンベヤとレーザ測定装置とを有する外径寸法測定装置を配置し、スルーフィード研削後の工作物を搬送コンベヤで搬送する間に、その工作物(被測定物)の外径寸法をレーザ測定装置によりオンラインで測定して、全工作物についての寸法管理を行っている。
【0003】
ここで用いられる外径寸法測定装置としては、例えば左右一対の搬送ベルトを用いた搬送コンベアを使用し、その搬送経路を挟んで左右にレーザ測定装置の投光手段と受光手段とを向かい合わせに配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この外径寸法測定装置では、搬送ベルトで被測定物の下側左右を支持しつつ軸方向に搬送すると共に、その搬送中の被測定物に対して横向きにレーザ光を照射して外径寸法を測定するようになっている。
【0004】
この種の外径寸法測定装置では、搬送中の被測定物に対して横側からレーザ光を照射するため、少なくともレーザ測定装置による測定位置においては、搬送ベルトが被測定物の横側に完全に隠れる程度にそれら左右の搬送ベルトの間隔を広くする必要があるが、そのように左右の搬送ベルトの間隔を広くすることで搬送中の被測定物が安定し、結果として被測定物の落下や傾きを防止でき、安定した測定を行うことができるという利点がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平1−134608号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の外径寸法測定装置では、上記のような利点を有する一方、次のような欠点があった。即ち、上流側の研削工程から研削液等が付着したままの被測定物が搬送ベルト上に供給された場合、搬送中にそれらの水分が被測定物の下側に溜まり、これが横向きに照射されるレーザ光を遮断して外形寸法の測定精度を悪化させる可能性があった。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、被測定物の安定的な搬送を実現しつつ、被測定物の表面に付着した水分等による測定精度への影響を極力小さくして高精度の測定が可能な外径寸法測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、搬送経路に沿って左右並列に配設され且つ円筒表面を有する被測定物を下側左右において支持しつつその軸方向に搬送する線状の搬送ベルトと、前記搬送経路上の所定の測定位置を挟んで配置された投光手段と受光手段とを有するレーザ測定装置とを備え、前記被測定物の外径寸法を前記搬送ベルトによる搬送中に前記レーザ測定装置により測定可能に構成された外径寸法測定装置において、前記レーザ測定装置の前記投光手段と前記受光手段とを前記搬送経路に対して略上下に配置すると共に、前記搬送経路上における前記測定位置を含む所定範囲においては前記搬送ベルトの間隔をその搬送ベルトが完全に前記被測定物の下側に入るように狭くし、前記搬送経路上における前記所定範囲以外の部分においては前記搬送ベルトの間隔を前記所定範囲におけるそれよりも広くしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図14は、本発明の一実施形態を例示している。図1〜図3において、1は外径寸法測定装置で、上流側に配置されたセンタレス研削盤等の上流側装置2と、下流側に配置された下流側装置3との間に配置されている。
【0010】
外径寸法測定装置1は、センタレス研削盤によるスルーフィード研削後の円柱工作物等、円筒表面を有する工作物(被測定物)Wを搬送しつつその外径寸法をオンラインで測定するためのもので、上流側装置2の工作物排出部2aと下流側装置3の工作物受入部3aとの間の搬送経路Rに沿って工作物Wを搬送する搬送手段4と、この搬送手段4により搬送中の工作物Wの表面から水分等の付着物を除去する付着物除去手段5と、搬送経路R上の測定位置Aの近傍に配置されたレーザ測定装置6と、これら搬送手段4、付着物除去手段5、レーザ測定装置6等を直接的又は間接的に支持するベース板7とを備えている。ベース板7は、搬送経路Rに沿って例えばその搬送経路Rの搬送方向に対して左側に略鉛直に配置されている。なお、以下の説明では、単に左、右、又は左右という場合には特に説明のない限り搬送方向に対する左右をいうものとする。
【0011】
搬送手段4は、駆動プーリ8、従動プーリ9、中間従動プーリ10,11、テンションプーリ12、駆動モータ13、ガイド板14、搬送ベルト15等を備えている。
【0012】
ガイド板14は、搬送ベルト15を搬送経路Rに沿って案内するためのもので、搬送経路R方向に長い鉛直方向の平板状に形成されており、ベース板7の一面側に着脱自在に固定されている。ガイド板14の上縁側の端面は、搬送ベルト15を搬送経路Rに沿って案内するガイド面(ガイド手段)16となっており、緩やかな上向きの略円弧状に形成されている。即ち、搬送経路Rは、このガイド面16に沿った略円弧状となっている。
【0013】
ガイド板14の下縁側は、搬送ベルト15を搬送経路Rの下流側から搬送経路Rの上流側に戻す戻し経路Rrに沿って、搬送ベルト15との間に任意の間隔を空けて略直線状に形成されている。
【0014】
また、ガイド板14には、その下流端側及び上流端側に夫々駆動プーリ8及び従動プーリ9を配置するための切り欠き部17,18が形成されており、長手方向の中間部分の上縁側には、レーザ測定装置6を配置するための凹入状の切り欠き部19が、搬送経路R上の測定位置Aに対応して搬送方向に対して後下がりの傾斜状に形成されている。なお、「後下がりの傾斜状」とは、搬送方向下流側(前)から上流側(後)に向けて低くなるように傾斜した状態をいうものとする。更に、ガイド板14の上縁側で且つ切り欠き部19の上流側及び下流側の各角部には、中間従動プーリ10,11を配置するための切り欠き部20,21が形成されている。
【0015】
駆動プーリ8は、搬送ベルト15を搬送経路Rに沿って駆動するためのもので、ガイド板14の切り欠き部17に対応して、搬送経路Rの最下流側の下側に配置されており、例えばベース板7側から搬送経路Rに垂直で且つ水平に突設された回転軸8aにより回転自在に支持されている。回転軸8aは、ギア22等を介して駆動モータ13の駆動軸13aに接続されており、駆動プーリ8は、駆動モータ13の駆動により矢印α方向(図1)に一定速度で回転可能となっている。また、駆動プーリ8の外周面上には、図6に示すように、搬送ベルト15を巻き掛けるための左右一対のガイド溝23a,23bが環状に形成されている。このガイド溝23a,23bは例えば断面V字形に形成されている。
【0016】
また、駆動プーリ8は、搬送ベルト15のテンションを調整可能に構成されている。即ち、駆動モータ13は、駆動プーリ8を支持する回転軸8a、ギア22等と共に例えば支持板13bを介してベース板7側に搬送方向位置調整可能に装着されており、この支持板13bの位置をベース板7に対して搬送方向に調整することにより、駆動プーリ8の搬送方向位置を調整して搬送ベルト15のテンションを調整することが可能となっている。なお、このテンション調整機構は、例えば従動プーリ9側に設けてもよい。
【0017】
従動プーリ9は、駆動プーリ8により駆動される搬送ベルト15を搬送経路Rの上流側で支持しつつ従動して、搬送ベルト15を戻し経路Rr側から搬送経路R側に案内するもので、ガイド板14の切り欠き部18に対応して、搬送経路Rの最上流側の下側に配置されている。この従動プーリ9は、例えばガイド板14から搬送経路Rに垂直で且つ水平に突設された回転軸9aにより回転自在に支持され、図7に示すように、その外周面上には搬送ベルト15を巻き掛けるための左右一対のガイド溝24a,24bが環状に形成されている。これらガイド溝24a,24bの間隔は、例えば駆動プーリ8側のガイド溝23a,23bの間隔と略等しくなっている。なお、ガイド溝24a,24bは例えば断面V字形に形成されている。
【0018】
搬送ベルト15は、例えば鋼製の複数本の線材を縒り線状にして形成した断面略円形状の1本の無端ベルトよりなり、駆動プーリ8及び従動プーリ9の上側では搬送経路Rに沿って左右に並列するように、また駆動プーリ8及び従動プーリ9の下側では戻し経路Rr上の一カ所で左右が交差するように、駆動プーリ8と従動プーリ9とに巻き掛けられている。
【0019】
即ち、搬送ベルト15は、例えば図4に示すように、駆動プーリ8及び従動プーリ9の上側、即ち搬送経路R側では左側のガイド溝23a,24a同士、右側のガイド溝23b,24b同士を夫々接続し、駆動プーリ8及び従動プーリ9の下側、即ち戻し経路Rr側では左側のガイド溝23aと右側のガイド溝24b、右側のガイド溝23bと左側のガイド溝24aとを夫々接続するように巻き掛けられている。
【0020】
上流側装置2の工作物排出部2aから搬送経路Rの最上流側に供給された工作物Wは、図7等に示すように、搬送経路Rに沿って左右並列に配設された搬送ベルト15により下側左右を支持された状態でその軸方向に搬送される。このとき、搬送ベルト15は1本の無端ベルトで構成されているため、搬送経路Rに沿って走行する左右の搬送ベルト15に速度差が生じることがなく、工作物Wを安定的に搬送することができる。
【0021】
なお、本実施形態では、駆動プーリ8側のガイド溝23a,23b、従動プーリ9側のガイド溝24a,24bを共に断面V字形としたが、例えば断面円弧状等の他の形状を採用してもよい。
【0022】
中間従動プーリ10,11は、搬送経路R上の左右の搬送ベルト15を、その間隔が測定位置Aにおいて所定幅となるように案内するもので、例えばガイド板14の切り欠き部20,21に対応して、測定位置Aの上流側及び下流側における搬送経路Rの下側に配置されている。これら中間従動プーリ10,11は、例えばガイド板14から搬送経路Rに垂直で且つ水平に突設された回転軸10a,11aにより回転自在に支持され、その外周面上には搬送ベルト15を案内するためのガイド溝25(図8)が環状に形成されており、その上部側においてガイド溝25に左右の搬送ベルト15が掛けられている。
【0023】
ガイド溝25は、図8に示すように例えば断面矩形状に形成され、その内周側左右の角部25a,25b(以下、ガイド部という)において左右の搬送ベルト15を互いに内向き、即ち両者の間隔を狭める方向に保持しつつ搬送方向に案内するようになっている。
【0024】
ここで、中間従動プーリ10,11のガイド溝25は、測定位置Aにおける左右の搬送ベルト15の間隔を左右の搬送ベルト15が完全に工作物Wの下側に入る所定の値Xaとするようにその左右方向幅が設定されており、一方の駆動プーリ8側のガイド溝23a,23b、及び従動プーリ9側のガイド溝24a,24bは、左右の搬送ベルト15の間隔を測定位置Aにおける間隔Xaよりも広い所定の値Xbとするようにその左右方向幅が設定されている。なお、間隔Xbは、工作物Wが搬送中に左右の搬送ベルト15の間から落下しない程度に広く設定すればよく、左右の搬送ベルト15が工作物Wの下側から左右に張り出してもよい。
【0025】
これにより、搬送経路R上における左右の搬送ベルト15は、図5に示すように、その間隔が中間従動プーリ10,11間(所定範囲の一例)(以下、測定搬送経路Rbという)ではXa一定であり、従動プーリ9と中間従動プーリ10との間(以下、上流搬送経路Raという)ではXbからXaに徐々に縮小し、中間従動プーリ11と駆動プーリ8との間(以下、下流搬送経路Rcという)ではXaからXbに徐々に拡大するように保持される。
【0026】
なお、上流搬送経路Ra及び下流搬送経路Rcでは、搬送ベルト15はガイド板14のガイド面16に摺動して上向きの緩やかな略円弧状に案内され、ガイド面16が切り欠き部19により分断されている測定搬送経路Rbでは、搬送ベルト15はそのテンションのみにより例えば略水平に保持される。
【0027】
また、ガイド板14のガイド面16上には、左右の搬送ベルト15の左右外側に沿って一対のベルトガイド26及びワークガイド27が配設されている。ベルトガイド26は、ガイド面16上を摺動する左右の搬送ベルト15の外向き(両者の間隔が広くなる方向)の変位を所定位置で規制するためのもので、搬送方向に長い平板状に形成されており、搬送ベルト15側の内側面26aが上流搬送経路Ra及び下流搬送経路Rc上で左右の搬送ベルト15の左右外側に略接するか又は若干の隙間を有するように、上流搬送経路Ra及び下流搬送経路Rcのガイド面16上に配置されている。
【0028】
即ち、ベルトガイド26は、上流搬送経路Ra及び下流搬送経路Rcにおける左右の搬送ベルト15の間隔の変化に対応して、その左右の内側面26aの間隔が中間従動プーリ10,11側で狭く、従動プーリ9及び駆動プーリ8側で広くなるように配設されている。なお、搬送経路Rにおける左右の搬送ベルト15の間隔の変化がごく僅かであれば、ベルトガイド26の内側面26aは搬送ベルト15の間隔の変化に関係なく平行にしてもよい。また、本実施形態では、ベルトガイド26のガイド面16からの高さを、搬送ベルト15の外径と略同じ程度としているが、少なくとも搬送ベルト15の外側への変位を規制できる程度、例えば搬送ベルト15の半径よりも大であればよい。
【0029】
ワークガイド27は、搬送経路R上を搬送される工作物Wの搬送ベルト15からの脱落を阻止するためのもので、工作物W側(搬送ベルト15側)の内側面27aの間隔が工作物Wの外径よりも広い所定間隔となるように、上流搬送経路Ra及び下流搬送経路Rcにおけるベルトガイド26上に配置されている。ワークガイド27は、例えばベルトガイド26と共にボルト等の固定手段28によりガイド面16に着脱自在に固定されている。
【0030】
なお、ワークガイド27は、工作物Wの搬送ベルト15からの左右方向への脱落を阻止できるものであればよいが、例えばその内側面27aの最上部の位置が工作物Wの上下方向中間位置と同程度かそれよりも高くなるようにすることが望ましい。
【0031】
また、搬送ベルト15のテンション設定、工作物Wの重量、搬送ベルト15上に同時に載せられる工作物Wの最大数、搬送速度等の各種条件設定により、上流搬送経路Ra及び下流搬送経路Rcにおける搬送ベルト15の外側への変位を許容範囲内に収めることができる場合や、工作物Wの脱落の可能性が低い場合等には、ベルトガイド26、ワークガイド27の何れか一方又は両方を省略してもよい。
【0032】
テンションプーリ12は、搬送ベルト15が戻し経路Rr側の交差部において互いに接触しないように、その交差部の近傍で両者間に一定の間隔を保持するためのもので、例えば支持アーム29を介してガイド板14の下部側に取り付けられている。
【0033】
テンションプーリ12は、図9に示すように、その外周面に例えば断面円弧状のガイド溝30が環状に形成されており、支持アーム29の一端側に、駆動プーリ8の回転軸8a等と略平行な回転軸12aにより回転自在に支持されている。また、支持アーム29は、戻し経路Rrの略中間部分に配置され、その一端側のテンションプーリ12をガイド板14の下側に突出させた状態で、ガイド板14の側面に対して搬送方向に揺動自在で且つ着脱自在に装着されており、所定の揺動位置で固定可能となっている。なお、テンションプーリ12は、図9に示すように、回転軸12aにより支持アーム29の一端側から搬送ベルト15側に変位した位置で支持されている。
【0034】
テンションプーリ12は、図4等に示すように、戻し経路Rr側で互いに交差する搬送ベルト15のうち、下側を通過する方をガイド溝30に引っ掛けて押し下げ、上側を通過する搬送ベルト15との間に一定の間隔を確保して交差部における互いの接触を防止している。支持アーム29の揺動位置を調整してテンションプーリ12の押し下げ量を変化させれば、搬送ベルト15のテンションを微調整することができる。
【0035】
なお、支持アーム29をガイド板14に対して揺動自在のまま固定せず、支持アーム29及びテンションプーリ12の自重が搬送ベルト15側にかかるようにして、搬送ベルト15の交差部における接触を防止しつつそのテンションを一定に維持させるように構成してもよい。また、駆動プーリ8側のテンション調整機構を省略して、このテンションプーリ12のみで搬送ベルト15のテンション調整を行うように構成してもよい。
【0036】
付着物除去手段5は、搬送経路R上を搬送中の工作物Wの表面から研削液等の水分、その他の異物を除去するためのもので、工作物Wの上側から乾燥空気を噴射するエアブロー装置31と、工作物Wの下側から空気と共に水分等を吸引するバキューム装置32とを備え、上流搬送経路Ra沿いに1又は複数組、例えば2組配置されている。
【0037】
バキューム装置32は、図10等に示すように、左右の搬送ベルト15間に対応してガイド板14のガイド面16上に上向きの開口状に形成された吸引口33と、この吸引口33からガイド板14内に下向きに形成された縦吸引通路34と、この縦吸引通路34の下端側から横向きに延設され且つその端部側が負圧源35aに接続された横吸引通路35とを備えている。
【0038】
また、エアブロー装置31は、圧縮空気供給源(図示省略)に接続されており、乾燥空気を噴射する噴射口31aを、バキューム装置32の吸引口33に相対向するように下向きに向けた状態で上流搬送経路Raの上側に配置され、例えばベース板7に着脱自在に固定されている。
【0039】
付着物除去手段5は、エアブロー装置31により搬送中の工作物Wに対して上側から乾燥空気を噴射することにより工作物Wの上側から左右両側にかけて付着している研削液等の水分、その他の異物を工作物Wの下側に向けて吹き飛ばすと共に、バキューム装置32により工作物Wの左右両側から下側にかけて付着している水分等を吸引することにより、測定位置Aよりも上流側で工作物Wの表面の付着物を除去するようになっている。
【0040】
ここで、搬送ベルト15は例えば縒り線状に形成されているため、その外周面上には僅かな凹凸があり、工作物Wの左右両側の水分は、バキューム装置32の吸引力により、例えば搬送ベルト15の外周面上のこの僅かな凹凸と工作物Wの外周面との間の隙間を通過して工作物Wの下側に集められ、吸引口33内に吸引される。
【0041】
吸引口33内に水分等と共に吸引された空気は、図10に示すように縦吸引通路34、横吸引通路35を経てバキューム装置32側に案内される。バキューム装置32側にはフィルターが設けられており、そのフィルターにより水分等のみが除去される。
【0042】
なお、付着物除去手段5は、外径寸法測定装置1の作動中は常時作動させておくようにしてもよいし、工作物Wがエアブロー装置31とバキューム装置32との間を通過する期間のみ作動させるようにしてもよい。
【0043】
レーザ測定装置6は、搬送経路R上を搬送中の工作物Wの外径寸法を、測定搬送経路Rb上の測定位置Aにおいて測定するためのもので、測定位置Aを通過する工作物Wに対してレーザ光Lを照射する投光手段36と、この投光手段36から工作物Wに向けて照射されたレーザ光Lを工作物Wの裏側で受光する受光手段37とを備えている。
【0044】
投光手段36と受光手段37とは、測定位置Aを挟んで搬送経路Rの略上下で且つ搬送方向に対して後下がりの傾斜状(例えば鉛直方向から30°程度の傾斜角)に配置されている。即ち、受光手段37は測定位置Aの下側に設けられたガイド板14の切り欠き部19内に受光部37aを下流側斜め上方に向けた状態で配置され、一方の投光手段36はその投光部36aを受光手段37の受光部37aに対向させるように上流側斜め下方に向けた状態で測定位置Aの上側に配置され、共に例えば1つの装着板38を介してベース板7の一面側に着脱自在に固定されている。
【0045】
ここで、装着板38を例えばベース板7に対して位置調整可能に構成すれば、投光手段36と受光手段37との相対位置関係を保持したままで搬送経路Rに対する位置調整を行うことができる。
【0046】
また、受光手段37側には、受光部37aの上方を上流側から覆うレンズフード(覆い部材)39が設けられている。このレンズフード39は、投光手段36側からのレーザ光Lを遮断しない範囲で、受光部37a上のできるだけ広い範囲を上流側から覆うように設けられており、例えば搬送方向上流側が下流側よりも低くなるように傾斜状に配置され、装着板38等に着脱自在に固定されている。なお、レンズフード39は受光手段37に装着してもよい。
【0047】
投光手段36と受光手段37とは搬送方向に対して後下がりの傾斜状に配置されているため、レンズフード39は例えば平面視で受光部37aの受光領域(図12にハッチングで示す)全体を上側から覆うこととなり、工作物Wから受光部37aの受光領域に向けて落下する水滴等の全てをレンズフード39により遮ることができる。これにより、付着物除去手段5による付着物の除去が不十分で、測定位置Aの近傍で工作物Wから水滴等が落下することがあったとしても、その水滴等による受光部37aの汚れを未然に防止して、外径寸法の測定精度の低下を阻止できる。
【0048】
更に、レンズフード39は、搬送方向上流側が下流側よりも低くなるように傾斜状に配置されているため、レンズフード39上に落下した水滴等は受光手段37の上流側に向けて流下し、受光部37a側に落下することはない。
【0049】
レーザ測定装置6は、図11に示すように所定のコンピュータにより構成される測定制御手段40に接続されている。測定制御手段40は、レーザ測定装置6を制御して工作物Wの外径寸法等を算出するもので、受光手段37側から得られる受光分布情報に基づいて、工作物Wにより遮られたレーザ光の範囲により工作物Wの外径寸法を算出するようになっている。
【0050】
また、測定制御手段40には、搬送手段4による工作物Wの搬送速度を測定する搬送速度測定手段41が接続されており、この搬送速度測定手段41で測定される工作物Wの搬送速度に基づいて、工作物Wの外径寸法だけでなく、その長さ寸法についても算出可能となっている。即ち、測定制御手段40は、工作物Wによりレーザ光の一部が遮られている間の経過時間と、搬送速度測定手段41で測定される工作物Wの搬送速度とに基づいて工作物Wの長さ寸法を算出することができる。
【0051】
搬送速度測定手段41は、例えば駆動モータ13が搬送ベルト15を一定量駆動する毎、即ち工作物Wを一定距離搬送する毎にパルスを発生するエンコーダパルス装置等を用いることができる。この場合、測定制御手段40は、1パルスに対応する搬送距離(搬送速度に相当)と、工作物Wによりレーザ光の一部が遮られている間に発生したパルス数(経過時間に相当)とを掛け合わせることにより工作物Wの長さを算出できる。
【0052】
また、搬送速度測定手段41を用いることにより、例えば測定制御手段40による測定で不良工作物が検出された場合、その測定後一定距離下流側でその不良工作物を払い出すように制御することも可能である。
【0053】
なお、レーザ測定装置6は、外径寸法測定装置1の作動中は常時作動させておくようにしてもよいし、例えば工作物Wが測定位置Aを含む所定区間内、例えば測定搬送経路Rb上にある間のみ作動させるようにしてもよい。
【0054】
続いて、上記構成の外径寸法測定装置1による工作物Wの外径寸法等の測定動作について説明する。
【0055】
外径寸法測定装置1を作動させると、駆動モータ13が一定速度で搬送ベルト15を駆動すると共に、付着物除去手段5及びレーザ測定装置6が作動を開始する。また、駆動モータ13が一定速度での駆動動作を開始すると、エンコーダパルス装置よりなる搬送速度測定手段41から一定駆動距離毎にパルスが出力される。
【0056】
センタレス研削盤等よりなる上流側装置2が作動を開始すると、その工作物排出部2aから外径寸法測定装置1の搬送経路Rの最上流側に、例えばスルーフィード研削後の工作物Wが所定時間毎に供給される。工作物排出部2aから供給された工作物Wは、従動プーリ9上若しくはその近傍において、左右の搬送ベルト15によりその下側左右を支持された状態で上流搬送経路Ra上をその軸方向に搬送される。
【0057】
なお、この上流搬送経路Raの最上流側では、左右の搬送ベルト15の間隔は、例えばその間から工作物Wが落下しない範囲で十分に広いXbとなっており、工作物Wはその搬送ベルト15により安定的に保持された状態で搬送される。
【0058】
また、上流搬送経路Ra上では、搬送ベルト15は上向きの滑らかな略円弧状に形成されたガイド面16に沿って摺動するため、搬送ベルト15の上下振動を抑制することができ、工作物Wをより安定的に搬送できる。
【0059】
更に、上流搬送経路Ra上では、左右の搬送ベルト15の左右外側に沿って一対のベルトガイド26及びワークガイド27が配設されているため、例えば搬送ベルト15上に同時に多数の工作物Wが載せられた場合であっても、ベルトガイド26により左右の搬送ベルト15の間隔が一定以上開くことはなく、また搬送ベルトの左右振動を抑制することができ、更に仮に搬送ベルト15が若干不安定な状態になったとしてもワークガイド27により工作物Wの落下を防止でき、工作物Wを更に安定的に搬送できる。
【0060】
上流搬送経路Raを搬送中に工作物Wが2カ所の付着物除去手段5を通過する際には、工作物Wの上側からエアブロー装置31により乾燥空気が噴射され、これによって工作物Wの上側から左右両側にかけて付着している研削液等の水分、その他の異物が下側に向けて吹き飛ばされると共に、工作物Wの下側のバキューム装置32により工作物Wの左右両側から下側にかけて付着している水分等が吸引される。これにより、工作物Wの外周面上の付着物は上流搬送経路Raにおいてきれいに除去される。
【0061】
ここで、付着物除去手段5を構成するエアブロー装置31とバキューム装置32は、共に工作物Wを搬送ベルト15側、即ち下向きに押し付けるように作用するため、軽量の工作物Wであっても搬送ベルト15上から吹き飛ばされ難いという利点がある。また、エアブロー装置31とバキューム装置32とを併用することにより、少ないエネルギーで水滴等を効率的に除去できると共に、例えばエアブロー装置のみを用いた場合と比べてミストが発生し難く、また騒音を低減できるという利点もある。
【0062】
工作物Wが上流搬送経路Raに沿って搬送される間に、左右の搬送ベルト15の間隔はXbから徐々に狭くなり、工作物Wが上流搬送経路Raの最下流側の中間従動プーリ10上に到達した時点で最も狭いXaとなって、測定搬送経路Rb上ではこのXaに保持される。このとき、左右の搬送ベルト15は、図14に示すように完全に工作物Wの下側に入った状態となる。
【0063】
また、測定搬送経路Rb上では、搬送ベルト15を案内するガイド面16が途切れており、工作物Wは左右の搬送ベルト15の張力のみによって保持された状態で測定位置Aを通過する。
【0064】
工作物Wの前端側が測定位置Aに差し掛かると(図13に破線で示す)、レーザ測定装置6の投光手段36から受光手段37側に向けて照射されているレーザ光Lの一部が図14に示すようにその工作物Wによって遮断され、その状態は工作物Wの後端側が測定位置Aを抜けるまで(図13に実線で示す)継続する。
【0065】
測定制御手段40は、受光手段37側から取得した受光分布情報に基づいて、工作物Wに遮られたレーザ光Lの範囲により工作物Wの外径寸法を算出すると共に、工作物Wにレーザ光Lの一部が遮られているレーザ光遮断期間内に搬送速度測定手段41から発せられたパルス数を計数し、そのパルス数と、予め設定されたその1パルスに対応する搬送距離とに基づいて、工作物Wの長さ寸法を算出する。
【0066】
ここで、測定位置Aでは左右の搬送ベルト15はその間隔がXaに保持され、完全に工作物Wの下側に入った状態となっているため(図14)、この搬送ベルト15がレーザ光を遮断して外径寸法の測定精度に悪影響を及ぼすことはない。
【0067】
また、レーザ測定装置6は、投光手段36と受光手段37とを搬送経路Rに対して略上下方向に配置して、レーザ光を工作物Wの上下方向に照射するようになっているため、例えば工作物Wの外周面上の水分等が付着物除去手段5で完全に除去しきれなかった場合でも、図14に示すように、工作物Wの搬送中にその水分等はレーザ光を遮断しない工作物Wの下側に溜まるため、外径寸法の測定精度を高く維持できる。
【0068】
更に、投光手段36と受光手段37とは搬送方向に対して後下がりの傾斜状に配置され、且つ下側の受光手段37側には受光部37aの上方を上流側から覆うレンズフード39が設けられているため、受光部37aの受光領域はレンズフード39により平面視で例えばその全部を上側から覆われることとなり、図12に示すように工作物Wから受光部37aに向けて落下する水滴等をレンズフード39により遮ることができる。これにより、付着物除去手段5による付着物の除去が不十分で、測定位置Aの近傍で工作物Wから水滴等が落下することがあったとしても、その水滴等による受光部37aの汚れを未然に防止して、外径寸法の測定精度の低下を阻止できる。
【0069】
測定位置Aを通過した工作物Wは、中間従動プーリ11上を通過して下流搬送経路Rcに入る。下流搬送経路Rc上では、上流搬送経路Ra側とは逆に左右の搬送ベルト15の間隔がXaからXbまで徐々に広くなり、また上流搬送経路Ra側と同様に搬送ベルト15が上向きの滑らかな略円弧状に形成されたガイド面16に沿って摺動するため、工作物Wを安定的に搬送できる。
【0070】
また、上流搬送経路Ra側と同様に、左右の搬送ベルト15の左右外側に沿って一対のベルトガイド26及びワークガイド27が配設されているため、ベルトガイド26により左右の搬送ベルト15の間隔が一定以上開くことはなく、また搬送ベルトの左右振動を抑制することができ、更に仮に搬送ベルト15が若干不安定な状態になったとしてもワークガイド27により工作物Wの落下を防止でき、工作物Wを更に安定的に搬送できる。
【0071】
下流搬送経路Rc上を搬送された工作物Wは、その下流搬送経路Rcの最下流側において工作物受入部3aを介して下流側装置3側に受け渡される。
【0072】
以上、本発明の各実施形態について例示したが、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、搬送ベルト15は線状のものであればよく、その断面形状は四角形、八角形等の多角形であってもよい。また、搬送ベルト15は複数本の線材を縒り線状にしたものに限られるものではなく、1本の線材により構成してもよい。
【0073】
また、搬送ベルト15の材質は、鋼以外の金属、ゴム、合成樹脂等、どのようなものでもよく、その搬送ベルト15の外径、必要強度、搬送する被測定物の種類等に応じて適宜選択すればよい。また、搬送ベルト15の外径や左右の間隔、搬送経路Rの長さ等についても、被測定物の外径や長さ等に応じて適当な値に設定すればよい。
【0074】
搬送ベルト15は、実施形態のように1本の無端ベルトで構成する他、左右2本の無端ベルトで構成してもよい。
【0075】
レーザ測定装置6を構成する投光手段36と受光手段37とは、どちらを上に配置してもよく、例えば搬送経路Rの下側に投光手段36を、上側に受光手段37を夫々配置してもよい。この場合には、下側の投光手段36側にレンズフード(覆い部材)39を設ければよい。
【0076】
投光手段36と受光手段37とは、被測定物Wから落下する水滴等による汚れを防止するという観点からは実施形態のように搬送方向に対して後下がりの傾斜状に配置することが望ましいが、例えば上下略鉛直に配置してもよく、また搬送経路Rに対して前下がりの傾斜状(後下がりの傾斜状とは逆に、搬送方向上流側(後)から下流側(前)に向けて低くなるように傾斜した状態をいうものとする)に配置してもよい。
【0077】
また、実施形態のように投光手段36と受光手段37とを搬送方向に対して後下がりの傾斜状に配置した場合には、レンズフード(覆い部材)39は、レーザ光を遮断することのないように、搬送経路Rの下側に配置される投光手段36又は受光手段37の上方を上流側から覆うように設ける必要があるが、投光手段36と受光手段37とを搬送方向に対して前下がりの傾斜状に設ける場合には、レンズフード(覆い部材)39は逆に下流側から覆うように設ければよい。なお、レンズフード(覆い部材)39は設けることが望ましいが、省略してもよい。
【0078】
実施形態では、駆動プーリ8と従動プーリ9との間に2つの中間従動プーリ10,11を配置して、その2つの中間従動プーリ10,11により搬送ベルト15を左右方向内向きに案内するように構成したが、その他の案内手段、例えばベルトガイド26等により搬送ベルト15を内向きに案内するように構成してもよい。また、実施形態で用いた中間従動プーリ10,11に代えて、上下方向の回転軸を有する左右一対の従動プーリを測定位置Aの上流側及び下流側に夫々配置し、それら2組の従動プーリにより搬送ベルト15を左右方向内向きに案内するように構成してもよい。
【0079】
搬送ベルト15の振動等を抑制して安定的な搬送を実現するためには、実施形態のようなガイド手段16を設けて搬送経路R上の搬送ベルト15を上向きの略円弧状に案内することが望ましいが、このガイド手段は例えば上流搬送経路Ra、下流搬送経路Rcにおいて搬送ベルト15をその下側に沿って直線状に案内するものであってもよい。また、ガイド手段16は省略してもよい。
【0080】
付着物除去手段5は、実施形態のようにエアブロー装置31とバキューム装置32とで構成することが最も望ましいが、本発明の場合には少なくとも被測定物Wの側面側の水滴等を除去できれば測定精度への悪影響を排除できるため、例えばエアブロー装置31を省略してバキューム装置32のみを設けてもよい。もちろん、バキューム装置32を省略してエアブロー装置31のみを設けてもよい。また、付着物除去手段5は上流搬送経路Ra上に何組配置してもよく、省略してもよい。
【0081】
外径寸法測定装置の寸法等、例えば搬送ベルト15の太さ、間隔、材質、搬送経路Rの距離、搬送速度等については、被測定物の大きさ(外径、長さ等)、重量、上流側装置2からの被測定物の供給間隔等に応じて適当な値に設定すればよい。
【0082】
なお、一般的に小径、軽量の被測定物ほど搬送状態が不安定で寸法の測定精度も低くなる傾向にある。本発明は、被測定物に応じて適切な設計値を採用することで、円筒表面を有する工作物等であればどのような大きさ、重量のものであっても被測定物とすることができるが、特に小径、軽量の被測定物を用いる場合に、被測定物の安定搬送、高精度測定等の効果を顕著に得ることができる。
【0083】
【発明の効果】
本発明は、搬送経路に沿って左右並列に配設され且つ円筒表面を有する被測定物を下側左右において支持しつつその軸方向に搬送する線状の搬送ベルトと、搬送経路上の所定の測定位置を挟んで配置された投光手段と受光手段とを有するレーザ測定装置とを備え、被測定物の外径寸法を搬送ベルトによる搬送中にレーザ測定装置により測定可能に構成された外径寸法測定装置において、レーザ測定装置の投光手段と受光手段とを搬送経路に対して略上下に配置すると共に、搬送経路上における測定位置を含む所定範囲においては搬送ベルトの間隔をその搬送ベルトが完全に被測定物の下側に入るように狭くし、搬送経路上における所定範囲以外の部分においては搬送ベルトの間隔を所定範囲におけるそれよりも広くしているため、被測定物の安定的な搬送を実現しつつ、被測定物の表面に付着した水分等による測定精度への影響を極力小さくして高精度の測定が可能となる。
【0084】
また、搬送経路上の搬送ベルトを上向きの略円弧状に案内するガイド手段を備えることにより、搬送ベルトの上下方向への振動を抑制でき、更に安定した搬送が可能となる。
【0085】
投光手段と受光手段とを搬送方向に斜めに配置すると共に、測定位置の下側に配置した投光手段又は受光手段の上方を上流側から覆う覆い部材を設けることにより、被測定物の表面に付着した水滴等が測定位置の近傍で落下することがあったとしても、その水滴等による投光手段又は受光手段の汚れを未然に防止して、外径寸法の測定精度の低下を阻止できる。
【0086】
測定位置よりも上流側で且つ搬送経路の下側に、負圧源に接続された吸引口を略上向きに配置することにより、被測定物の表面、とりわけ側面から下面側にかけて付着した水滴等の付着物を除去することができ、外径寸法の測定精度への悪影響を排除できる。
【0087】
更に搬送経路の上側で且つ吸引口に対応する位置に、空気を噴射する噴射口を略下向きに配置することにより、被測定物の表面の付着物を更に効率的に除去できる。
【0088】
搬送ベルトを1本の無端ベルトにより構成し、搬送経路以外の位置で交差させて配設することにより、搬送経路に沿って走行する左右の搬送ベルトに速度差が生じることがなく、被測定物をより安定的に搬送することができる。
【0089】
投光手段から照射されたレーザ光の一部が被測定物により遮られている間の経過時間と被測定物の搬送速度とに基づいて被測定物の長さ寸法を測定可能に構成されているため、被測定物の外径寸法と長さ寸法とを1つのレーザ測定装置を用いて同時に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す外径寸法測定装置の全体側面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す外径寸法測定装置の全体平面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す外径寸法測定装置の全体斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す搬送ベルトの全体配設図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す搬送ベルトの搬送経路上の配設図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す駆動プーリの部分正面図である。
【図7】本発明の一実施形態を示す従動プーリ近傍の部分断面図である。
【図8】本発明の一実施形態を示す中間従動プーリ近傍の部分断面図である。
【図9】本発明の一実施形態を示すテンションプーリ近傍の部分断面図である。
【図10】本発明の一実施形態を示す付着物除去手段近傍の部分断面図である。
【図11】本発明の一実施形態を示す測定制御系の概略ブロック図である。
【図12】本発明の一実施形態を示すレンズフードによる効果の説明図である。
【図13】本発明の一実施形態を示す長さ寸法測定の説明図である。
【図14】本発明の一実施形態を示す測定位置における搬送ベルト及び被測定物の断面図である。
【符号の説明】
1 外径寸法測定装置
6 レーザ測定装置
15 搬送ベルト
16 ガイド面(ガイド手段)
31a 噴射口
33 吸引口
35a 負圧源
36 投光手段
37 受光手段
39 レンズフード(覆い部材)
R 搬送経路
A 測定位置
W 工作物(被測定物)
Claims (7)
- 搬送経路に沿って左右並列に配設され且つ円筒表面を有する被測定物を下側左右において支持しつつその軸方向に搬送する線状の搬送ベルトと、前記搬送経路上の所定の測定位置を挟んで配置された投光手段と受光手段とを有するレーザ測定装置とを備え、前記被測定物の外径寸法を前記搬送ベルトによる搬送中に前記レーザ測定装置により測定可能に構成された外径寸法測定装置において、前記レーザ測定装置の前記投光手段と前記受光手段とを前記搬送経路に対して略上下に配置すると共に、前記搬送経路上における前記測定位置を含む所定範囲においては前記搬送ベルトの間隔をその搬送ベルトが完全に前記被測定物の下側に入るように狭くし、前記搬送経路上における前記所定範囲以外の部分においては前記搬送ベルトの間隔を前記所定範囲におけるそれよりも広くしたことを特徴とする外径寸法測定装置。
- 前記搬送経路上の前記搬送ベルトを上向きの略円弧状に案内するガイド手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の外径寸法測定装置。
- 前記投光手段と前記受光手段とを搬送方向に斜めに配置すると共に、前記測定位置の下側に配置した前記投光手段又は前記受光手段の上方を覆う覆い部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の外径寸法測定装置。
- 前記測定位置よりも上流側で且つ前記搬送経路の下側に、負圧源に接続された吸引口を略上向きに配置したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の外径寸法測定装置。
- 前記搬送経路の上側で且つ前記吸引口に対応する位置に、空気を噴射する噴射口を略下向きに配置したことを特徴とする請求項4に記載の外径寸法測定装置。
- 前記搬送ベルトは1本の無端ベルトよりなり、前記搬送経路以外の位置で交差させて配設したことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の外径寸法測定装置。
- 前記投光手段から照射されたレーザ光の一部が前記被測定物により遮られている間の経過時間と前記被測定物の搬送速度とに基づいて前記被測定物の長さ寸法を測定可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の外径寸法測定装置。
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JP2016041397A (ja) * | 2014-08-14 | 2016-03-31 | 株式会社フジキカイ | 横形製袋充填機における物品判別装置 |
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