JP2004170096A - 測距値検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】測定対象物0から反射された信号をサンプルするタイミングを(N+1)とおり生成し、(N+1)個のサンプルホールド回路10に入力される同一の受信信号を異なるタイミングで低速サンプルする。サンプルされたデータは、受信信号のピーク値が検出されるとピーク値に最も近い値を含む状態でホールドされる。ここで、サンプルされたレベル値を選択出力させるセレクトカウンタ12の出力値と受信信号がピーク値に最も近くなる時刻を関連付けることにより、測距カウンタ20に入力されるクロック信号の立上り時刻とピーク値となる時刻との時間差を補正する。
【効果】測距カウンタに補正データを付加するのみで測距データが得られる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,パルス状のレーザ光を対象物に対して照射した時刻と、反射による対象物からの信号を検知した時刻との時間差を検出することにより対象物までの距離を測定するための測距値検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の距離測定装置は、レーザー光の照射検出後に最初のクロックパルスが入力してからの経過時間を計数するディジタルカウンターと、レーザー光を照射してからディジタルカウンターが計数を開始するまでの時間をアナログ回路を基本回路として測定する第1の計時装置と、レーザー光を受光してからディジタルカウンターが計数を停止するまでの時間をアナログ回路を基本回路として測定する第2の計時装置とを有し、上記計数時間および測定時間をマイクロコンピュータへ送信して、マイクロコンピュータが最終的な測定データを算出処理するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−83250(第2―第7頁、図1,図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、デジタルカウンターで測定分解能を超える部分をアナログ回路による測定値で補足するために、測定値とデジタルカウンターの計数結果とをマイクロコンピュータへ送信し、マイクロコンピュータで最終的な測距データを算出処理するので、構成が複雑になるという第1の問題点がある。
【0005】
また、マイクロコンピュータを使用するということから消費電力が大きくなるという第2の問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、高精度を維持しつつ、構成が単純で低消費電力の測距値検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の測距値検出回路は、クロックに同期してパルス化したレーザ光を距離測定対象物に照射する手段と、該距離測定対象物から反射される受信信号のピーク値を検出する手段と、レーザ光を送信してからピーク値直前までのクロックのカウント値を保持する手段と、クロックの周期をN等分した遅延時間だけ位相をずらせた(N+1)個のサンプルクロックによって受信信号をサンプルリングして保持する手段と、ピーク値直前のクロックからピークまでのサンプルクロックのカウント値を保持する手段とを有することを特徴とする。
【0008】
ここで、ピーク値直前のクロックからピークまでのサンプルクロックは、ピーク値が検出された直後の(N+1)番目のサンプルクロックによるサンプリングを最後にサンプリングを停止し、停止後のサンプリングの保持結果を順次に比較することによってピーク値に最も近いサンプル値対応のサンプルクロックとする。
【0009】
より詳しくは、本発明の測距値検出回路は、パルスレーザ光を発生して距離測定対象物(図1の0)に送信し、送信した時刻から受信信号(図1のZS)を受信した時刻までの時間を検出することにより測距対象物までの距離を測定するための測距値検出装置において、距離測定対象物から反射され電気信号に変換された受信信号のピークレベルを検出するピーク検出器(図1の9)と、パルスレーザ光を送信してからピーク値直前までの基本クロック(図1のS0)をカウントする測距カウンタ(図1の20)と、それぞれが基本クロックの周期の1/(N+1)の位相差を持つサンプルクロック(図1のS1〜SN)を出力するN個のディレイライン(図1の2−1〜2−N)と、基本クロックに同期して、セレクトカウンタクロック(図1のSC)およびピーク値の検出によりサンプル/ホールド制御信号(図1のSH)を発生するパルス発生器(図1の3)と、距離測定対象物から反射され電気信号に変換された受信信号をそれぞれ基本クロックおよびN個のサンプルクロックによりサンプリングし、またサンプル/ホールド制御信号に応答してサンプルまたはホールドしてサンプルデータ(図1のD0〜DN)を出力する(N+1)個のサンプルホールド回路(図1の10−0〜10−N)と、セレクトカウンタクロックをN回カウントして(N+1)とおりのカウント結果を出力するセレクトカウンタ(図1の12)と、サンプルホールド回路からサンプルデータを取り込みカウント結果により選択出力するアナログマルチプレクサ(図1の11)とを有し、受信信号を検知すると測距カウンタのカウントを停止するとともに、ピーク値の検出に応答してサンプルホールド回路におけるサンプリングをホールドし、ホールドされたサンプルデータの中から最大のものが選択出力される時点のセレクトカウンタにおけるカウント結果と、測距カウンタにおけるカウント値とに基づいて測距対象物までの距離を測定可能としたことを特徴とする。
【0010】
ここで、基本クロックと同一周期のラッチクロック,AクロックおよびAクロックと180度位相がずれたBクロックを発生するクロック発生器(図1の1)、アナログマルチプレクサの出力信号をそれぞれAクロック,BクロックでサンプルするAサンプラー(図1の13)およびBサンプラー(図1の14)と、AサンプラーとBサンプラーの出力レベルを比較しその結果をデジタル信号により出力する比較器(図1の15)と、比較器による比較結果をラッチクロックでラッチする2つのフリップフロップ(図1の16,17)と、2つのフリップフロップの出力について排他的論理和演算を行うEX−ORゲート(図1の18)とを設け、EX−ORゲートが2つのフリップフロップの出力状態の変化点を検出したタイミングをサンプルデータの中から最大のものが選択出力される時点とするようにしてもよい。
【0011】
要するに、本発明は、測距対象物に照射するパルスレーザの発射時刻と対象物からの反射信号の受信時刻との時間を、測距カウンタによる計数結果と、測距カウンタに入力するクロック信号の立上り時刻と受信信号がピークレベルに達する時刻との時間差との和により算出する手段を、低速動作のサンプルホールド回路と簡単な論理回路の組み合わせにより構成し、従来のように取得データのデジタル化やCPUによる複雑な処理を行うことなく低電力で実現するものである。
【0012】
本発明では、ディレイラインは、測定対象物からの受信信号をサンプルするタイミングを(N+1)とおり生成し、(N+1)個のサンプルホールド回路に入力される同一の受信信号を異なるタイミングで低速サンプルする。サンプルされたデータであるサンプルデータは、受信信号のピーク値が検出されるとピーク値に最も近い値を含む状態でホールドされる。ここで、サンプルデータを選択出力させるセレクトカウンタのカウント結果と、受信信号がピーク値に最も近くなる時刻を関連付けることにより、測距カウンタに入力されるクロック信号のエッジタイミング単位では測定不可の時間を補正する。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
【構成の説明】
図1は、本発明の測距値検出装置の一実施例を示すブロック図である。この測距値検出装置は、パルスレーザ光を発生して距離測定対象物(以下、「測距対象物」と記す)0に送信し、送信した時刻から受信信号ZSを受信した時刻までの時間を検出することにより測距対象物0までの距離を測定するためのものである。
【0015】
そのために、本測距値検出装置は、クロック発生器1,N個のディレイライン2−1〜2−N,パルス発生部3,レーザ光発生部4,送光光学系5,受光光学系6,検知器7,アンプ8,ピーク検出器9,(N+1)個のサンプルホールド回路10−0〜10−N,アナログマルチプレクサ11,セレクトカウンタ12,Aサンプラー13およびBサンプラー14,比較器15,2つのフリップフロップ(F/F)16および17,排他的論理和(EX−OR)ゲート18,下位レジスタ19,測距カウンタ20および上位レジスタ21から構成される。
【0016】
クロック発生器1は、同一周期のサンプルクロックS0,サンプルクロックSA,サンプルクロックSBおよびラッチクロックLAを発生している。サンプルクロックSAおよびラッチクロックLAは、サンプルクロックS0からそれぞれ所定の位相差を有し、サンプルクロックSBはサンプルクロックSAから180度位相がずれている。サンプルクロックS0はディレイライン2−1〜2−N,パルス発生部3および測距カウンタ20に供給され、サンプルクロックSAはAサンプラー13、サンプルクロックSBはBサンプラー14、ラッチクロックLAはF/F16およびF/F17に供給される。
【0017】
ディレイライン2−x(x=1〜N)は、クロック発生器1が発生したサンプルクロックS0の周期Tとすると、サンプルクロックS0に対してT×x/(N+1)の遅延時間を持つサンプルクロックSxを出力する。したがって、N個のディレイラインにより(N+1)相のクロックが得られることになる。ここで、ディレイライン2−1〜2−Nの数Nは、必要な測距分解能に応じて決定する。サンプルクロックS0〜SNは、サンプルホールド回路10−0〜10−Nそれぞれのサンプルタイミングを決定する。
【0018】
パルス発生部3は、クロック発生器1からのサンプルクロックS0を基に、レーザ光発生部4がパルスレーザ発生に必要なレーザ発射制御信号LC,サンプルホールド回路10−0〜10−NがサンプルしたサンプルデータD0〜DNをホールドするタイミングを決めるためのサンプル/ホールド制御信号SHおよびセレクトカウンタ12を動作させるためのセレクトカウンタクロックSCを生成する。また、パルス発生部3はセレクトカウンタ12および測距カウンタ20のカウンタクリアCC信号を出力する。
【0019】
レーザ光発生部4は、サンプルクロックS0に同期したレーザ発射制御信号LCがパルス発生部3から出力されるとパルスレーザPLを発生し、このパルスレーザPLは送光光学系5を経由して測距対象物0に向け送信される。また、レーザ光発生部4はパルス発生タイミングを認識させるためのスタート信号STを測距カウンタ20へ出力する。
【0020】
受光光学系6は、測距対象物0から反射される信号を受信し検知器7に導く。検知器7は、光による微弱な入力信号を電気信号に変換してアンプ8に出力する。また、電気信号の値が閾値に達すると受信タイミングを知らせるためのストップ信号SPを測距カウンタ20へ出力する。測距カウンタ20は、スタート信号STからストップ信号SPまでの間、サンプルクロックS0の立上り毎に計数を行い、その結果を上位レジスタ21に登録する。
【0021】
図2は、パルスレーザの送受信タイミングと測定対象距離との関係を示すタイムチャートである。受信信号ZSの波形は拡大して表示している。レーザ光発生器4は、レーザ発射制御信号LCに応答してタイミングt0でピーク値となるパルスレーザPLを出力し、この時刻にスタート信号STを測距カウンタ20へ出力する。サンプルクロックS0とレーザ発射制御信号LCおよびパルスレーザPLとは同期しているため、タイミングt0とタイミングt0後最初のサンプルクロックS0の立上り(タイミングt1)との時間は固定値となる。
【0022】
求める測定対象距離は、パルスレーザPLの送信時刻(タイミングt0)から受信信号ZSがピークとなる時刻(タイミングt3)までであるが、上述のようにタイミングt0からタイミングt1の時間は固定値となる。したがって、ストップ信号SPにより測距カウンタ20が計数をストップした最後のサンプルクロックS0の立上り時刻(タイミングt2)からタイミングt3までの時間を補正値として求めればよいことになる。
【0023】
アンプ8は検知器7から入力する電気信号を増幅してサンプルホールド回路10−0〜10−Nに出力する。サンプルホールド回路10−0〜10−Nは、それぞれサンプリングクロックS0〜SNによりアンプ8の出力をサンプルする。また、アンプ8の出力信号はピーク検出器9に入力し、ピーク検出器9はそのピーク値を検出して、ピーク値の時刻をパルス発生部3に送る。
【0024】
パルス発生部3は、このようにして受信信号ZSのピーク値を認識すると、その直後のサンプルクロックSNの立上りタイミングにおいて、サンプルホールド回路10−0〜10−Nに対してサンプル/ホールド制御信号SHでホールドを指示する。これにより、サンプル/ホールド制御信号SHの立上りで(N+1)個のサンプル値(以下、「サンプルデータ」と記す)は全てホールドされる。これらのサンプルデータはアナログマルチプレクサ11に入力され、サンプルされた順番に選択出力される。
【0025】
ここで、アナログマルチプレクサ11に入力されている(N+1)個のサンプルデータの内で受信信号ZSのピーク値に最も近い値となるサンプルデータに対応するサンプリング時刻を検出し、サンプルクロックS0との時間差を求め、測距カウンタ20による計数データに加えることにより測距データを求めることができる。セレクトカウンタ12は、パルス発生部3から出力されるN個のセレクトカウンタクロックSCにより順次にインクリメントされ、そのカウント結果をアナログマルチプレクサ11に入力する。
【0026】
アナログマルチプレクサ11は、セレクトカウンタ12からのカウント結果により指定されるサンプルデータDx(x=0〜N)を選択して順次に出力する。Aサンプラー13およびBサンプラー14は、それぞれクロック発生器1が出力するサンプルクロックSAおよびサンプルクロックSBの立上りにより、アナログマルチプレクサ11の出力データをサンプルしてAサンプルホールド出力HAとBサンプルホールド出力HBを得る。
【0027】
Aサンプルホールド出力HAとBサンプルホールド出力HBは、サンプルクロックSAとサンプルクロックSBの位相が180度ずれているため、Aサンプルホールド出力HAはBサンプルホールド出力HBに対して、同じサンプルデータxをT/2だけ後にサンプルしたものとなる。Aサンプルホールド出力HAとBサンプルホールド出力HBは比較器15に入力して比較される。これにより、T/Nの時間差を持ってサンプルされた隣り合うサンプルデータのレベル差を有する時間幅T/2の比較結果が得られる。
【0028】
比較器15は、比較結果をデジタル信号で出力し、Aサンプルホールド出力HAがBサンプルホールド出力HBより大きい場合は“1”を、小さい場合は“0”を出力する。F/F16は、クロック発生器1が出力するラッチクロックLAにより、比較結果をラッチする。ラッチされた比較結果の時間幅はTとなる。また、F/F17は、F/F16の出力を次のラッチクロックLAのタイミングで再度ラッチする。
【0029】
EX−ORゲート18は、2つのF/F15,16の状態、つまりT/Nの時間差を持ってサンプルされた隣り合うサンプルデータのレベル値の比較結果をクロック周期毎に判断し、ピークレベルに最も近い時刻を判定する。すなわち、EX−ORゲート18に入力される2組の比較結果が共に“1”の場合は受信信号ZSの振幅レベルが増加中の時点でサンプルしていることになり、共に“0”の場合は振幅レベルが減少中の位置でサンプルしていることになり、これらの場合はEX−ORゲート18の出力はいずれも“0”となる。
【0030】
唯一、Aサンプラー13がサンプルデータの最大値を出力する場合は、F/F16の出力は“0”に、F/F17の出力は“1”になりEX−ORゲート18の出力は“1”となる。この変化点の立上りを捉えて、この時のセレクトカウンタ12のカウント結果を下位レジスタ19に登録する。
【0031】
【動作の説明】
次に、図3および図4に示すタイムチャートを参照して本実施例の動作について説明する。
【0032】
クロック発生器1からのサンプルクロックS0に同期して、パルス発生器3がレーザ発射制御信号LCをレーザ光発生器4へ出力する。レーザ光発生器4は、レーザ発射制御信号LCに応答してパルスレーザPLを出力するとともに、スタート信号STを測距カウンタ20へ出力する。
【0033】
パルスレーザPLは送光光学系5を経由して測距対象物0を照射する。その反射信号は受光光学系6で受信され検知器7に導かれる。この間、測距カウンタ20はスタート信号STに応答してサンプルクロックS0を計数し、その計数結果は上位レジスタ21に登録されている。検知器7は、光信号を電気信号にに変換するとともに、受信信号ZSのピーク値を検出するとストップ信号SPを測距カウンタ20へ出力する。すると、測距カウンタ20は立上りをタイミングt2(図2参照)とするサンプルクロックS0の計数を最後に、それ以後は計数を停止する。
【0034】
検知器7が変換した電気信号はアンプ8で増幅され、タイミングt3においてピーク値となる。ピーク値検出器9はタイミングt3の時刻をパルス発生部3に送る。求めるべき測定対象距離はタイミングt0からタイミングt3までの時間である。前述のように、タイミングt0からタイミングt1までの時間は固定値、またタイミングt1からタイミングt2までの時間は上位レジスタ21に登録された計数結果にサンプルクロック0の周期を乗算した時間であることが明らかである。したがって、残りのタイミングt2からタイミングt3までの時間をタイミングt0からタイミングt2までの時間に補正値として加えればよい。
【0035】
以下、N=15の場合について、図3および図4により、タイミングt2からタイミングt3までの時間をディジタルデータとして自動的に求めるための動作を説明する。
【0036】
図3は、受信信号に対するサンプルクロックS0〜S15およびサンプルデータD0〜D15を示す。サンプルクロックS0〜S15は、相隣り合うもの同士の間でT/16ずつ位相がずれている。サンプルデータD0〜D15も同様である。受信信号は順次にサンプルクロックS0〜S15でサンプリングされたサンプルデータD0〜D15がサンプルホールド回路10−0〜10−15に得られる。図3では、立上りがタイミングt2のサンプルデータD0からのサンプルデータ群の中に受信信号のピーク値に最も近いサンプルデータが含まれている。
【0037】
ピーク検出器9からタイミングt3の時刻を受けたパルス発生部3は、サンプル/ホールド制御信号SHをサンプルホールド回路10−0〜10−15へ出力する。すると、タイミングt2のサンプルデータD0からのサンプルデータ群に含まれるサンプルデータD15のタイミングt4において、このサンプルデータ群がサンプルホールド回路10−0〜10−15に留保され、ここにデータホールド状態が確定する。
【0038】
図4は、確定されたサンプル結果からピークレベルを検出するタイミングを示す。尚、図4では便宜上、13番目のサンプル結果が最大値となる場合を示した。
【0039】
アナログマルチプレクサ11はセレクトカウンタ12からのカウント結果によるタイミングで、サンプルホールド回路10−0〜10−15にホールドされたサンプルデータD0〜D15を選択する。データホールド状態が確定した当初(タイミングt4)では、セレクトカウンタ12はクリア状態にあり、カウント結果は“0”であるため、アナログマルチプレクサ11はサンプルデータD0を選択している。
【0040】
パルス発生器3は、サンプル/ホールド制御信号に続いて、タイミングt5から15個のセレクトカウンタクロックを順次に発生することを開始し、セレクトカウンタ12はセレクトカウンタクロックSCを計数することにより「1」〜「15」のカウント結果を出力していく。この結果、アナログマルチプレクサ11は順次にサンプルデータD0〜D15を選択する。また、Aサンプルホールド出力HAおよびBサンプルホールド出力HBも半周期の位相ずれで順次にサンプルデータD0〜D15となる。
【0041】
比較器15による比較結果は、順次、半周期の(D1−D0),0,(D2−D1),0,(D3−D2)〜0,(D15−D14))となる。前述の仮定により、(D1−D0)から(D13−D12)までは“1”、(D14−D13)および(D15−D14))は“0”となる。比較結果(D1−D0),(D2−D1),(D3−D2)〜(D15−D14))はF/F16にラッチされ、その1周期遅れでF/F17にラッチされていく。
【0042】
以上の結果、タイミングt6までは、F/F16およびF/F17の出力は共に“1”であるため、EX−OR18の出力は“0”である。タイミングt6において、F/F16の出力(D14−D13)は“0”となるが、F/F17の出力(D13−D12)は“1”に留まるため、EX−OR18の出力は“1”となる。このタイミングt6は図3におけるタイミングt3に対応し、受信信号ZSのピーク値に対するものである。したがって、タイミングt6を過ぎると、F/F16の出力(D15−D14)もF17の出力(D14−D13)は“0”であり、EX−OR18の出力は再び“0”となる。
【0043】
タイミングt6におけるセレクトカウンタ12のカウント値は「15」であるが、図4からも明らかなように、これは13番目のサンプル結果が最大値となるとしたのに対して、2つだけ進んでいる。そこで、EX−OR18の出力は“1”によってセレクトカウンタ12のカウント値を下位レジスタ19にセットする時に2つ減算する。このセットされた値「13」は、図2における補正値となる。この補正値を、先に上位レジスタ21に登録されている測距カウンタ20のカウント値、および前述の固定値と組み合わせれば、求める測距データが得られる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の効果は、受信レベル値をデジタル化することなくアナログ値のまま取り扱い、そのレベルの前後関係からピークレベルとなる時刻に最も近いサンプリング時刻を検出し測距補正データとする手法を採用したため、低速動作のサンプルホールド回路,サンプラーおよび簡単な論理動作により検出回路が構成でき、低消費電力化が図れるということである。一方、受信信号レベルのピーク値を検出するためにN個のディレイラインによる(N+1)相のクロックを使用することから、測距カウンタで使用するクロック信号のN倍の精度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の距離測定装置の一実施例を示すブロック図
【図2】パルスレーザの送受信タイミングと測定対象距離との関係を示すタイムチャート
【図3】受信信号のサンプルおよびホールドタイミングを示すタイムチャート
【図4】サンプル結果からピークレベルを検出するタイミングを示すタイムチャート
【符号の説明】
0 測距対象物
1 クロック発生器
2 ディレイライン
3 パルス発生部
4 レーザ光発生部
5 送光光学系
6 受光光学系
7 検知器
8 アンプ
9 ピーク検出器
10 サンプルホールド回路
11 アナログマルチプレクサ
12 セレクトカウンタ
13 Aサンプラー
14 Bサンプラー
15 比較器
16 フリップフロップ(F/F)
17 フリップフロップ(F/F)
18 EX−ORゲート
19 下位レジスタ
20 測距カウンタ
21 上位レジスタ
Claims (4)
- クロックに同期してパルス化したレーザ光を距離測定対象物に照射する手段と、
該距離測定対象物から反射される受信信号のピーク値を検出する手段と、
前記レーザ光を送信してから前記ピーク値直前までの前記クロックのカウント値を保持する手段と、
前記クロックの周期をN等分した遅延時間だけ位相をずらせた(N+1)個のサンプルクロックによって前記受信信号をサンプルリングして保持する手段と、
前記ピーク値直前のクロックから前記ピークまでの前記サンプルクロックのカウント値を保持する手段とを有することを特徴とする測距値検出装置。 - 前記ピーク値直前のクロックから前記ピークまでの前記サンプルクロックは、
前記ピーク値が検出された直後の(N+1)番目のサンプルクロックによるサンプリングを最後にサンプリングを停止し、停止後の前記サンプリングの保持結果を順次に比較することによって前記ピーク値に最も近いサンプル値対応のサンプルクロックとすることを特徴とする請求項1に記載の測距値検出装置。 - パルスレーザ光を発生して距離測定対象物に送信し、送信した時刻から受信信号を受信した時刻までの時間を検出することにより測距対象物までの距離を測定するための測距値検出装置において、
前記距離測定対象物から反射され電気信号に変換された受信信号のピークレベルを検出するピーク検出器と、
前記パルスレーザ光を送信してから前記ピーク値直前までの基本クロックをカウントする測距カウンタと、
それぞれが前記基本クロックの周期の1/(N+1)の位相差を持つサンプルクロックを出力するN個のディレイラインと、
前記基本クロックに同期して、セレクトカウンタクロックおよび前記ピーク値の検出によりサンプル/ホールド制御信号を発生するパルス発生器と、
前記距離測定対象物から反射され電気信号に変換された受信信号をそれぞれ前記基本クロックおよびN個のサンプルクロックによりサンプリングし、また前記サンプル/ホールド制御信号に応答してサンプルまたはホールドしてサンプルデータを出力する(N+1)個のサンプルホールド回路と、
前記セレクトカウンタクロックをN回カウントして(N+1)とおりのカウント結果を出力するセレクトカウンタと、
前記サンプルホールド回路からサンプルデータを取り込み前記カウント結果により選択出力するアナログマルチプレクサとを有し、
前記受信信号を検知すると前記測距カウンタのカウントを停止するとともに、前記ピーク値の検出に応答して前記サンプルをホールドし、ホールドされサンプルデータの中から最大のものが前記選択出力される時点の前記カウント結果と、前記測距カウンタにおけるカウント値とに基づいて測距対象物までの距離を測定可能としたことを特徴とする測距値検出装置。 - 前記基本クロックと同一周期のラッチクロック,AクロックおよびAクロックと180度位相がずれたBクロックを発生するクロック発生器と、
前記アナログマルチプレクサの出力信号をそれぞれ前記Aクロック,BクロックでサンプルするAサンプラーおよびBサンプラーと、
AサンプラーとBサンプラーの出力レベルを比較しその結果をデジタル信号により出力する比較器と、
比較器による比較結果を前記ラッチクロックでラッチする2つのフリップフロップと、
前記2つのフリップフロップの出力について排他的論理和演算を行うEX−ORゲートとを設け、
前記EX−ORゲートが前記2つのフリップフロップの出力状態の変化点を検出したタイミングを前記サンプルデータの中から最大のものが選択出力される時点とすることを特徴とする請求項3に記載の測距値検出装置。
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