JP2004169846A - 巻上機のブレーキ装置 - Google Patents

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由紀夫 塩原
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Abstract

【課題】ブレーキライニングの磨耗粉等を短いインターバルで清掃する必要のない巻上機のブレーキ装置を得る。
【解決手段】ブレーキドラム内面は、ブレ−キドラムの回転中心軸P−Pに対して平行ではなく奥側から手前側に向かって次第に径が大きくなった略喇叭状のブレーキドラム制動面を構成している。そして、ブレーキ制動時は、この略喇叭状のブレーキドラム制動面2との接触面を平行にしたブレーキライニング3にて押し付ける構造である。そして、このブレーキドラム1内のブレーキドラム制動面2の手前側全周にわたり、4のような粘着両面テープを貼り付ける。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータ用巻上機のブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薄型巻上機の内拡式ブレーキドラムの制動面はブレーキドラム回転軸に対して平行であった。そして、ブレーキ制動時はブレーキライニングにてブレーキドラム制動面を押しつけ、制動する構造になっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000―289954号公報(第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の薄型巻上機の内拡式ブレーキドラムは、上記の構造であったため、ブレーキドラム内面に発生したブレーキライニングの磨耗粉等はブレーキドラム内面に溜まってしまう。このような状態ではブレーキライニングの磨耗粉等がブレーキライニング表面、ブレーキドラムに付着して、ブレーキ制動に影響を与える恐れがあり、ブレーキライニングの磨耗粉等を短いインターバルで定期的に除去する必要があるという問題があった。
【0005】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、ブレーキライニングの磨耗粉等を短いインターバルで清掃する必要のない巻上機のブレーキ装置を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る巻上機のブレーキ装置は、内拡式ブレーキドラムの内側において全周にわたり奥側から手前側に向かって次第に径が大きくなるように設けられた制動面と、この制動面との接触面を平行にしたブレーキライニングとを備え、上記制動面の手前側に粘着性テープを取り付けたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る薄型巻上機の内拡式ブレーキドラムの構造を示す構造図である。また、図2は図1におけるA−A断面図である。ブレーキドラム内面は、ブレ−キドラムの回転中心軸P−Pに対して平行ではなく奥側から手前側に向かって次第に径が大きくなった略喇叭状のブレーキドラム制動面を構成している。そして、ブレーキ制動時は、この略喇叭状のブレーキドラム制動面2との接触面を平行にしたブレーキライニング3にて押し付ける構造である。そして、このブレーキドラム1内のブレーキドラム制動面2の手前側全周にわたり、4のような粘着両面テープを貼り付ける。
【0008】
本発明のブレーキドラム1内のブレーキドラム制動面2は、奥側から手前側に向かって次第に径が大きくなる略喇叭状に構成されている。即ち、図2の断面図で斜めになっている部分が制動面2である。これにより、ブレーキドラム1内のブレーキドラム制動面2に発生したブレーキライニング3の磨耗粉等はエレベータ運転時、ブレーキドラム1がブレーキドラム1のP−Pを回転中心軸として回転したとき、ブレーキドラム1の遠心力により、ブレーキドラム1内の手前側に径が所定の値より大きくなった斜めのブレーキドラム制動面2に沿って手前側に向かう。手前側に向かったブレーキライニング3の磨耗粉等は、ブレーキドラム1内のブレーキドラム制動面2の手前側全周にに貼り付けた粘着両面テープ4に付着する。
【0009】
なお、図2の断面図では、制動面は直線状の斜めになっているが、これに限らず、椀状などの曲線でもよい。
【0010】
これにより、ブレーキライニング3とブレーキドラム1との接触部分のブレーキライニングの磨耗粉等がエレベータ運転中に取り除かれる。そして、ブレーキライニングの磨耗粉等を短いインターバルで清掃する必要はなくなり、より長い適正なインターバルで粘着両面テープを交換するだけでよい。
【0011】
【発明の効果】
内拡式ブレーキドラムの内側において全周にわたり奥側から手前側に向かって次第に径が大きくなるように設けられた制動面と、この制動面との接触面を平行にしたブレーキライニングとを備え、上記制動面の手前側に粘着性テープを取り付けたので、ブレーキライニングとブレーキドラムとの接触部分のブレーキライニングの磨耗粉等がエレベータ運転中に取り除かれ、ブレーキライニングの磨耗粉等を短いインターバルで清掃する必要はなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄型巻上機の内拡式ブレーキドラムの構造を示す構造図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【記号の説明】
1 ブレーキドラム
2 ブレーキドラム制動面
3 ブレーキライニング
4 粘着両面テープ

Claims (4)

  1. 内拡式ブレーキドラムの内側において全周にわたり奥側から手前側に向かって次第に径が大きくなるように設けられた制動面と、この制動面との接触面を平行にしたブレーキライニングとを備え、上記制動面の手前側に粘着性テープを取り付けたことを特徴とする巻上機のブレーキ装置。
  2. 上記ブレーキドラム内に溜まったブレーキライニングの磨耗粉等がブレーキドラムの遠心力によって上記制動面の手前側に排出されることを特徴とする請求項1に記載の巻上機のブレーキ装置。
  3. 上記制動面全周にわたり角度を付け直線状に斜めにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の制動面巻上機のブレーキ装置。
  4. 上記制動面全周にわたり曲線状に斜めにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の制動面巻上機のブレーキ装置。
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