JP2004169285A - ブロック舗装構造及びヒートアイランドの防止方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各舗装用ブロック1のうち、隣設する一対の舗装用ブロック1の相互に対向する側面1c,1d間に、該側面1c,1dに沿って延びる貫通穴10を形成するとともに、該貫通穴10内には、外周壁に通孔5を備え且つその内部に通水される導水管2を挿通配置する。導水管2内の水が通孔5から貫通穴10内に流出し毛細管現象で舗装用ブロック1内に吸水浸透し、該舗装用ブロック1の表層部において気化蒸発しその気化熱で該表層部の除熱作用を行い該舗装用ブロック1からの熱輻射を抑制し、舗装面の近傍の環境温度を低く抑える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、主に透水性を有する舗装用ブロックを用いて舗装面を形成するブロック舗装におけるヒートアイランド等を防止するブロック舗装構造及びヒートアイランドの防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ブロック舗装、即ち、路盤上に透水性を有する舗装用ブロックを敷設して舗装面を形成する舗装工法が知られている。しかし、このようなブロック舗装においては、舗装用ブロックの熱容量が大きく且つ熱輻射率が高いという性状をもつことから、特に夏季においては、日射により昇温蓄熱し且つこれを長時間に亙って熱輻射することから、舗装面近傍における環境温度が高くなり、いわゆるヒートアイランドにより、例えば歩行時等における快適性が損なわれるという問題がある。
【0003】
このようなブロック舗装に固有の問題を解決する一つの手法として、例えば特許文献1に示されるように、舗装用ブロックの下側に雨水等を保水する保水容器等を設置し、この保水容器内の水の気化蒸発に伴う気化熱によって舗装用ブロックの除熱(冷却)を行い、該舗装用ブロックからの熱輻射を抑制することで舗装面近傍の環境温度の上昇を抑制する技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】。
特開平9−95903号公報(段落番号0007、0017、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような保水容器を設置する手法によれば、保水容器内の水量には限りがあることから、一旦保水容器内の水が無くなると、例えば降雨が起こらない限り水の補充ができないものであり、従って、水の気化熱による舗装用ブロックの除熱効果の持続性が低く、舗装面近傍の環境温度を抑えて快適性を得るという点においては十分なものとは言い難く、また、保水容器内に水を貯留する構造であることから、貯留された水に雑菌が繁殖し苔等が発生し易く、環境衛生という点においても問題がある。
【0006】
一方、敷設された舗装用ブロックの下側の路盤内に配管し、この配管を介して路盤内に水を供給しこれを毛細管現象を利用して上記舗装用ブロック側に吸水させる方法も考えられるものの、かかる方法によれば、配管から舗装面までの距離が大きく、且つその吸水経路に性状の異なる複数の部位、即ち、路盤及びその上方のサンドクッション層等が存在することから、舗装用ブロックにおける吸水効率が低劣で十分な効果が得られないという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、前記の如き問題点を解決し、水の気化熱による舗装用ブロックの除熱効果を、安価な構成によって安定的且つ継続的に得ることを可能とするブロック舗装構造及びヒートアイランドの防止方法を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願に係る発明は次のような構成としている。
すなわち、本願の第1の発明に係るブロック舗装構造は、路盤上に、透水性を有する複数の舗装用ブロックを平面方向に順次敷設してこれを舗装面とするブロック舗装構造であって、各舗装用ブロックのうち、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面間に、該側面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に、外周壁より水を舗装用ブロックに流出させる導水部材が挿通配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
本願の第2の発明は、上記第1の発明に係るブロック舗装構造の構成において、上記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面のそれぞれに設けられた溝を対向状態で衝合させて構成されているものである。
【0010】
本願の第3の発明は、上記第1の発明に係るブロック舗装構造の構成において、上記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面の何れか一方の側面に設けた溝と該溝の開口側に対向する何れか他方の側面とによって構成されているものである。
【0011】
本願の第4の発明に係るブロック舗装構造は、路盤上に、透水性を有する複数の舗装用ブロックを平面方向に順次敷設してこれを舗装面とするブロック舗装構造において、舗装用ブロックの下面に設けた溝とこれに対向する路盤との間に、前記下面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に、外周壁より水を舗装用ブロックに流出させる導水部材が挿通配置されていることを特徴とするものである。
【0012】
本願の第5の発明は、上記第1〜4の発明のいずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、導水部材は、吸水性を有し、水源から吸水した水を外周壁より舗装用ブロックに流出させるものである。
【0013】
本願の第6の発明は、上記第1〜4のいずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、導水部材は、内部に水が通水されると共に通水された水を舗装用ブロックに流出させる通孔を外周壁に有する導水管であるものである。
【0014】
本願の第7の発明は、上記第1〜6の発明いずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、導水部材と貫通穴との間に、導水部材を覆うようにして第1の吸水材が設けられているものである。
【0015】
本願の第8の発明は、上記第1〜7の発明のいずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、各舗装用ブロックの下面側に、これを下方側から覆うようにして第2の吸水材が設けられているものである。
【0016】
本願の第9の発明は、上記第1〜8の発明のいずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、複数の舗装用ブロックのうちの少なくとも一つの舗装用ブロックの上面は、凹凸面となされているものである。
【0017】
本願の第10の発明は、上記第1〜9の発明のいずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、複数の舗装用ブロックのうちの少なくとも一つ舗装用ブロックは、温度を検出する温度センサが設けられ、該温度センサの検出値に基づいて導水部材への水の供給制御が行われるものである。
【0018】
本願の第11の発明は、上記第1〜9の発明のいずれかの発明に係るブロック舗装構造の構成において、導水部材への水の供給制御がタイマーを用いた時間制御により行われるものである。
【0019】
本願の第12の発明に係るブロック舗装構造は、路盤上に、複数の舗装用ブロックを平面方向に順次敷設してこれを舗装面とするブロック舗装構造であって、各舗装用ブロックのうち、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面間に、該側面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に中空管体が挿通配置され、且つ前記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面のそれぞれに設けられた溝を対向状態で衝合させて構成されていることを特徴とするものである。
【0020】
本願の第13の発明に係るヒートアイランドの防止方法は、路盤上に敷設される透水性を有する複数の舗装用ブロックと、水源と、水源よりの水を導水して外周壁より流出させる導水部材と、導水部材の外周壁を覆うようにして設けられ、前記外周壁より流出させた水を吸水すると共に舗装用ブロックに導く吸水材とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】
本願の第1の発明に係るブロック舗装構造によれば、各舗装用ブロックのうち、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面間に、該側面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内には、外周壁より水を舗装用ブロック内に流出させる導水部材が挿通配置されているので、水源等から導水部材により導水された水が外周壁より上記貫通穴内に流出し、ここから毛細管現象によって舗装用ブロック内に吸水されてその内部に浸透すると共に、舗装用ブロックの表層部、即ち、日射により温度が高くなった部位において積極的に気化蒸発し、その気化熱によって該表層部の除熱作用を行うことになる。この結果、例え夏季の日中の日射の厳しいときであっても、上記舗装用ブロックの表層部の温度は比較的低く抑えられその熱輻射が抑制されることから、舗装用ブロックの表面、即ち、舗装面の近傍における環境温度も低く抑えられ、ヒートアイランドを防止し、快適性に優れた空間環境を得ることができ、ひいては環境に優しいブロック舗装を提供することができる。
【0022】
また、導水部材を通して舗装用ブロックに直接水を供給する構成であることから、例えば従来のように貯留された水の枯渇によって気化熱による除熱効果が消滅するというようなことがなく、舗装用ブロックに対する除熱効果が長期にわたって安定的に得られると共に、導水部材から舗装用ブロックに至る水の吸水経路が極めて短く、且つ外周壁から広い面積で流出させるので、その吸水効率が高く水を有効に利用した高効率の除熱作用が実現でき、これらの相乗効果として、信頼性が高く且つ低ランニングコストのブロック舗装を提供できる。
【0023】
さらに、舗装用ブロックに供給される水は、導水部材内に留まることなく、該導水部材において常に流れをもつものであることから、該水に雑菌が繁殖し苔が発生するというようなことが未然に且つ確実に防止され、環境衛生面において好ましいブロック舗装を得ることができる。
【0024】
また、ブロック舗装の施工面においては、上記導水部材が嵌装配置される貫通穴が、隣設して敷設される一対の舗装用ブロックの対向する側面間に設けられているので、この舗装用ブロックの敷設作業に際しては、先に敷設された舗装用ブロックに近接させて次の舗装用ブロックを敷設するとき、これらの間に上記導水部材を挟み込むように配置すれば良く、換言すれば、舗装用ブロックの敷設作業と導水部材の配置作業とを交互に繰り返して行えば良く、例えば、舗装用ブロックの内部に上記貫通穴が設けられている場合における、敷設後にこの貫通穴に対して導水部材をその一端側から挿通させる必要がある作業に比して、上記導水部材の配置作業性、さらにはブロック舗装全体を通しての作業性が良好となり、それだけブロック舗装における施工コストの低廉化が促進されることになる。
【0025】
次に、第2の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記の第1の発明による効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、上記貫通穴を、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面のそれぞれに設けられた溝を対向状態で衝合させて構成しているので、貫通穴内に配置された導水部材が一種の楔作用を為し、隣設する両舗装用ブロック間における高さ方向の位置決め機能を発揮することから、舗装用ブロックの敷設作業における作業性が向上するとともに、敷設された各舗装用ブロック間に高さのバラツキのない可及的に平坦な舗装面をもつ商品価値の高いブロック舗装が実現される。
【0026】
次に、第3の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記の第1の発明による効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、貫通穴を、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面の何れか一方の側面に設けた溝と該溝の開口側に対向する他方の側面とによって構成しているので、各舗装用ブロックにおいては、対向する側面の少なくともいずれか一方の側面のみに上記溝を設ければ良いことから、例えば対向する両側面にそれぞれ溝を設ける場合に比して、舗装用ブロックの構造が簡略化され、その製造コストの低廉化が図れ、延いては舗装用ブロックを用いて形成されるブロック舗装の低コスト化が促進される。
【0027】
次に、第4の発明に係るブロック舗装構造によれば、舗装用ブロックの下面に設けた溝とこれに対向する路盤との間に、該下面に沿って延びる貫通穴を形成するとともに、該貫通穴内に、外周壁より水を舗装用ブロックに流出させる導水部材が挿通配置されているので、水源等から導水部材により導水された水が外周壁より上記貫通穴内に流出し、ここから毛細管現象によって上記舗装用ブロック内に吸水されると共に、その下層部から表層部側に向かって浸透し、該表層部、即ち、日射により温度が高くなった部位において積極的に気化蒸発しその気化熱によって該表層部の除熱作用を行うことになる。この結果、例え夏季の日中の日射の厳しいときであっても、上記舗装用ブロックの表層部の温度は比較的低く抑えられその熱輻射が抑制されることから、該舗装用ブロックの表面、即ち、舗装面の近傍における環境温度も低く抑えられ、ヒートアイランドが防止され、快適性に優れた空間環境を得ることができ、ひいては、環境に優しいブロック舗装を提供することができる。
【0028】
また、上記導水部材を通して舗装用ブロックに直接水を供給する構成であることから、例えば従来のように貯留された水の枯渇によって気化熱による除熱効果が消滅するというようなことがなく舗装用ブロックに対する除熱効果が長期にわたって安定的に得られるとともに、上記導水部材から舗装用ブロックに至る水の吸水経路が極めて短く、且つ外周壁から広い面積で流出させるので、その吸水効率が高く水を有効に利用した高効率の除熱作用が実現でき、これらの相乗効果として、信頼性が高く且つ低ランニングコストのブロック舗装を提供できる。
【0029】
さらに、上記舗装用ブロックに供給される水は、導水部材内に留まることなく、導水部材において常に流れをもつものであることから、該水に雑菌が繁殖し苔が発生するというようなことが未然に且つ確実に防止され、環境衛生面において好ましいブロック舗装を得ることができる。
【0030】
また、舗装用ブロックの施工面においては、路盤上に又はサンドクッション層等を介して導水部材を配置し、この状態で該導水部材の上側から上記舗装用ブロックを載置してその貫通穴内に上記導水部材を収容させるようにすれば良く、例えば舗装用ブロックの敷設に先だって上記導水部材を保持するために何らかの方策をとる必要がある場合に比して、舗装用ブロックの敷設作業が格段に簡略化され、ブロック舗装の施工コストの低廉化が可能となる。
【0031】
上記第1〜4に発明に係るブロック舗装構造において、導水部材は、水源等の水を舗装用ブロックまで導水し、その導水した水を外周壁から舗装用ブロックに流出させるものであれば何でもよく、特に限定されるものではないが、第5の発明の如く、導水部材は、吸水性を有し、水源から吸水した水を外周壁より舗装用ブロックに流出させる、例えば多孔質状のセラミック等からなる中空又は中実のもの等であれば、この吸水力により水を導水させることができるので、導水のための格別の装置は不要となる。
【0032】
又、第6の発明の如く、導水部材は、内部に水が通水されると共に通水された水を舗装用ブロックに流出させる通孔を外周壁に有する導水管であれば、確実に水を導水させることができる。
【0033】
次に第7の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記第1〜6の発明の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、導水部材と貫通穴との間に、導水部材を覆うようにして第1の吸水材が設けられているので、導水部材の外周壁から貫通穴側に流出した水は、一旦この第1の吸水材によって吸水され、ここに保水された後、この第1の吸水材から毛細管現象によって舗装用ブロックの内部へ吸水され、浸透されることとなり、導水部材から流出される水をより一層有効に活用して舗装用ブロックに対する高い除熱効果を実現することができ、ひいてはブロック舗装の機能的価値の向上が図れる。
【0034】
次に第8の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記第1〜7の発明の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、各舗装用ブロックの下面側に、これを下方側から覆うようにして第2の吸水材4を設けているので、導水部材から貫通穴側に流出した水のうちその一部が舗装用ブロック側に吸水されずに下方に流下したとしても、この流下水はこの第2の吸水材によって吸水され、且つここに保水されて路盤側への逸失が防止され、また第2の吸水材に保水された水は舗装用ブロック側に吸水されてその内部へ浸透し、舗装用ブロックの除熱作用に利用されることから、導水部材から流出される水をより一層有効に活用して舗装用ブロックに対する高い除熱効果を実現することができ、延いてはブロック舗装の機能的価値の更なる向上が図れる。
【0035】
次に第9の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記第1〜8の発明の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、舗装用ブロックの上面を凹凸面としているので、例えばこれを平面とする場合に比して、該上面の表面積、即ち、水の気化拡散に寄与する面積が拡大され、水の気化熱による舗装用ブロックに対する除熱効果がより一層高められ、延いてはブロック舗装の機能的価値の向上が期待できる。また、舗装用ブロックの上面が凹凸面であることで、舗装面の意匠性が向上し、景観に優れたブロック舗装が実現されることにもなる。前記凹凸は、全ての舗装用ブロックの上面に形成されていてもよいし、複数の舗装用ブロックのうちの一部の舗装用ブロックの上面に形成されていてもよく、さらに上面全面でなく、上面の一部に形成されていてもよい。
【0036】
次に第10の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記第1〜9の発明の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、舗装用ブロックにその温度を検出する温度センサを設け、該温度センサの検出値に基づいて導水部材への水の供給制御が行われるようにしているので、舗装用ブロックへの水の供給、即ち舗装用ブロックにおける水の気化熱による除熱作用を、舗装用ブロック側における温度面からの除熱要求に的確に対応した状態で無駄なく行うことができ、この結果、ブロック舗装の快適性を低ランニングコストで実現でき、快適性と経済性とを兼ね備えたブロック舗装を提供できる。
【0037】
次に第11の発明に係るブロック舗装構造によれば、上記第1〜9の発明の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明のブロック舗装構造によれば、導水部材への水の供給制御がタイマーを用いた時間制御により行われるようにしているので、舗装用ブロックへの水の供給、即ち舗装用ブロックにおける水の気化熱による除熱作用を、該舗装用ブロック側における時刻的な除熱要求に的確に対応した状態で無駄なく行うことができ、この結果、ブロック舗装の 快適性を低ランニングコストで実現でき、快適性と経済性とを兼ね備えたブロック舗装を提供できる。
【0038】
次に第12の発明に係るブロック舗装構造によれば、各舗装用ブロックのうち、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面間に、該側面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に中空管体が挿通配置され、且つ前記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面のそれぞれに設けられた溝を対向状態で衝合させて構成されているので、前記中空管体内に電熱線を挿入したり、温水を通水すれば、積雪時等における舗装面の融雪、融氷を行うことができ、又通信線を挿入することもできる等、簡単な舗設作業で舗装用ブロックの機能を高めることができると共に、貫通穴内に配置された中空管体が一種の楔作用を為し、隣設する両舗装用ブロック間における高さ方向の位置決め機能を発揮することから、舗装用ブロックの敷設作業における作業性も向上するとともに、敷設された各舗装用ブロック間に高さのバラツキのない可及的に平坦な舗装面をもつ商品価値の高いブロック舗装が実現される。前記中空管体は、内部に挿入等するものによって、外周壁が完全に遮蔽されたもの、スリット状に開口されたもの、網目状のもの、多孔質状のもの、剛性を有するもの、可撓性を有するもの等、任意のものが使用できる。
【0039】
次に第13の発明に係るヒートアイランドの防止方法によれば、導水部材の外周壁より流出した水を、導水部材の外周壁を覆うようにして設けられ吸水材にて吸収した上、舗装用ブロックに供給するので、水は広い面積で舗装用ブロック内に浸透することから、吸水効率が高く水を有効に利用した高効率の除熱作用が実現できる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0041】
(1) 第1の実施形態
図1及び図2には、本発明の第1の実施形態に係るブロック舗装構造が適用されたブロック舗装の一部を示している。
このブロック舗装は、舗装面Aを構成する次述の舗装用ブロック1と該舗装用ブロック1に給水するための後述する導水管2とを備えて構成される。
【0042】
上記舗装用ブロック1は、コンクリートあるいはレンガ製のブロックであって、ポーラス状の内部組成とされ所要の透水性を有している。この舗装用ブロック1は、所定厚さで且つ矩形の平面形状をもち、一方向において対向する一対の側面1c,1dには、その高さ方向の同一高さ位置を該各側面1c,1dに沿って、且つ上面1a及び下面1bと略平行に横方向へ延びる断面半円形状の溝11,12がそれぞれ形成されている。そして、図2に示される如く、二つの舗装用ブロック1,1を、その一方の舗装用ブロック1の側面1cと他方の舗装用ブロック1の側面1dとを衝合させたとき、上記各溝11,12が衝合して円形断面をもつ貫通穴10を形成するようになっている。
【0043】
尚、実際上は、上記舗装用ブロック1の上記溝11が設けられた一方の側面1cと上記溝12が設けられた他方の側面1dとは同一構成であり、舗装用ブロック1の敷設に際して、先に敷設された舗装用ブロック1の両側面1c,1dに後から敷設される舗装用ブロック1の両側面1c,1dの何れが衝合しても結果は同じであるが、ここでは説明の便宜上、相互に衝合される側面を特定して説明している。
【0044】
また、舗装用ブロック1の上面1aには、上記11,12の延設方向と平行に延びる直状且つ貫通状の溝15が多数形成され、これら溝15の形成によって該上面1aは凹凸面とされている。
【0045】
上記導水管2は、上記舗装用ブロック1側の上記貫通穴10に嵌装し得る径寸法をもつ中空管体であって、その内部に供給される水をその外周壁から外部へ適度に流出させる機能をもつことが要求されるものであり、この実施形態では該導水管2を非透水性の素材、例えば、塩化ビニール樹脂等の合成樹脂や金属、セラミック、コンクリート等で形成すると共に、軸方向に所定間隔、具体的には、順次敷設される舗装用ブロック列において各舗装用ブロック1のそれぞれに対応し得る間隔で小径の通孔5を複数形成している。
【0046】
尚、上記通孔5は、上記導水管2の全長にわたって散点形成することもできる。さらに、上記導水管2を多孔質素材で構成し、その性状的な透水性を利用することで上記通孔5を設けない構成とすることもできる。
【0047】
ここで、上記舗装用ブロック1と導水管2とを備えて構成される本発明のブロック舗装構造を、上記舗装用ブロック1を敷設してブロック舗装を施工する場合の作業手順と併せて説明する。
【0048】
先ず、舗装工事の前準備として、路盤9上に所定厚さで砂を載置しその表面を平坦に均してこれをサンドクッション層8とする。
【0049】
次に、上記サンドクッション層8の表面上に、敷設用吸水シート4(特許請求の範囲中の「第2の吸水材」に該当する)を覆い被せる。尚、この敷設用吸水シート4は、吸水及び保水機能をもつシート材であって、舗装予定部位の全域に設けるのが好ましい。
【0050】
しかる後、この敷設用吸水シート4上に、上記舗装用ブロック1を順次敷設する。この場合、縦横方向の一方側においては、隣設する一方の舗装用ブロック1の側面1cと他方の舗装用ブロック1の側面1dとが衝合されると共に、縦横方向の他方側においては隣設する舗装用ブロック1,1間において上記溝11及び溝12が舗装用ブロック列設方向に連続するように、該舗装用ブロック1の配置方向が決定される。
【0051】
このようにして上記舗装用ブロック1を縦横に敷設することで、これら敷設された舗装用ブロック1の縦横方向のいずれか一方側では各舗装用ブロック1の衝合部位のそれぞれに、縦横方向の他方側に向かって連通延出する複数の貫通穴10が形成されることになる。
【0052】
このようにして形成される各貫通穴10に上記導水管2が嵌装配置されるが、この場合、この実施形態のものでは、上述のように上記貫通穴10を構成する上記溝11と溝12とが上記舗装用ブロック1の側面1c,1dに設けられているので、導水管2の配置作業を舗装用ブロック1の敷設後に行うのではなく、該舗装用ブロック1の敷設作業の中でこれと一体として行うことができる。
【0053】
即ち、敷設作業に際しては、上記舗装用ブロック1を列毎に敷設する方法をとる。具体的には、舗装用ブロック1をその対向する一対の側面1e,1f側に順次一列に舗装用ブロック1を敷設し、この第1列目の敷設作業が終了した時点で、同じようにして第2列目の敷設作業に移るが、その際、第2列目の敷設作業に先だって、第1列目の各舗装用ブロック1の側面1dに設けられ且つ列設方向に連続する各溝12に上記導水管2を取り付ける。この場合、上記導水管2の外側に充填用吸水シー ト3(特許請求の範囲中の「第1の吸水材」に該当する)を、上記貫通穴10の内面と上記導水管2の外面との間に充填させ得る量だけ巻き付け、該充填用吸水シート3を巻き付けた状態のまま該導水管2を連続した上記各溝12に側方から嵌装する。そして、この状態で、先ず第2列目に敷設される舗装用ブロック1の最初の一つを、第1列目の各舗装用ブロック1のうちの対応する舗装用ブロック1の側面1d側に衝合させて敷設する。この第2列目の最初の舗装用ブロック1の敷設によって、上記導水管2は、第1列目の舗装用ブロック1の側面1dの溝12と第2列目の最初の舗装用ブロック1の側面1cの溝11との間に挟持され、その脱落が防止される。
【0054】
後は、同様にして、第2列目の各舗装用ブロック1を順次敷設する。第2列目の各舗装用ブロック1の敷設が完了すると、上記導水管2は、第1列目の舗装用ブロック1の溝12と第2列目の舗装用ブロック1の溝11とで構成される貫通穴10内に嵌装配置される。そして、この状態においては、上記導水管2の外周と上記貫通穴10の内面との間に上記充填用吸水シート3が適度に充填配置されている。
【0055】
また、この第2列目の敷設作業においては、第1列目の各舗装用ブロック1の溝12と第2列目の各舗装用ブロック1の溝11との間に、上記導水管2が跨がって配置されていることから、該導水管2は第1列目の舗装用ブロック1と第2列目の舗装用ブロック1との間で一種の楔作用を為し、両者間の高さ方向のズレが可及的に防止され、これによって舗装面Aの平坦化が実現されるものである。
【0056】
以上のような敷設作業をさらに第3列目、第4列目と順次所定列まで施工することで、最終的に、多数の舗装用ブロック1を敷設してなる平坦な舗装面Aをもつブロック舗装が形成されるものである。
【0057】
一方、舗装用ブロック1の敷設完了後においては、各舗装用ブロック1間にそれぞれ配置されている各導水管2の一端側を接続配管21によって、他端側を接続配管22によってそれぞれ接続すると共に、上記接続配管21の上流側を電動弁20を介して給水源、例えば、水道の蛇口や地下水路に接続し、上記接続配管21側から上記各導水管2を介して上記接続配管22に至る水流通系を構成する。
【0058】
ここで、上記電動弁20は、上記各導水管2側への給水を制御するものであって、その作動はコントロールユニット16により、上記舗装用ブロック1の表層部分に埋設した温度センサ17あるいは別途設けたタイマー18からの入力信号に基づいて行われる。
【0059】
以上のような作業手順によって施工されるブロック舗装構造においては、以下のような特有の作用効果が奏せられる。
即ち、この実施形態のブロック舗装構造では、上記各舗装用ブロック1のうち、隣設する一対の舗装用ブロック1の相互に対向する側面1c,1d間に、該側面1c,1dに沿って延びる貫通穴10を形成すると共に、該貫通穴10内には、その外周壁に通孔5を備え且つその内部に通水される導水管2を挿通配置しているので、上記導水管2内に供給される水が通孔5から上記貫通穴10内に流出し、該貫通穴10から図2に矢印で示すように、毛細管現象によって上記舗装用ブロック1内に吸水され、その内部に浸透する。そして、この浸透した水は、上記舗装用ブロック1の表層部、即ち、日射により温度が高くなった部位において該舗装用ブロック1の保有する熱を受けて積極的に気化蒸発し、その気化熱によって該表層部の除熱作用を行うことになる。
【0060】
この結果、例え夏季の日中の日射の厳しいときであっても、気化熱による除熱作用を受けて、上記舗装用ブロック1の表層部の温度は比較的低く抑えられその熱輻射が抑制されることから、該舗装用ブロック1の表面、即ち、舗装面Aの近傍における環境温度も低く抑えられ、ヒートアイランドを防止し、該舗装面Aを歩く人等に灼熱間を与えることのない快適性に優れた空間環境を得ることができ、ひいては、環境に優しいブロック舗装を提供することができることになる。
【0061】
また、上記導水管2を通して上記舗装用ブロック1に直接水を供給する構成であることから、舗装用ブロック1に対する除熱効果が長期に亙って安定的に得られるとともに、導水管2から上記舗装用ブロック1に至る水の吸水経路が極めて短いのでその吸水効率が高く水を有効に利用した高効率の除熱作用が実現でき、これらの相乗効果として、信頼性が高く且つ低ランニングコストのブロック舗装を提供できる。
【0062】
さらに、上記舗装用ブロック1に供給される水は、上記導水管2内に留まることなく、該導水管2内において常に流れをもつものであることから、該水に雑菌が繁殖し苔が発生 するというようなことが未然に且つ確実に防止され、環境衛生面において好ましいブロック舗装を得ることができる。
【0063】
また、この実施形態のものでは、上記導水管2と上記貫通穴10との間に、該導水管2を覆うようにして上記充填用吸水シート3を充填配置しているので、上記導水管2からその通孔5を通って上記貫通穴10側に流出した水は、一旦上記充填用吸水シート3によって吸水され、ここに保水された後、ここから毛細管現象によって上記舗装用ブロック1の内部へ吸水され浸透されることとなる。この結果、例えば、上記導水管2の通孔5から流出した水の一部が隣設する舗装用ブロック1間の対向隙間を通って下方に流下してしまうというようなことがなく、上記導水管2から供給される水をより一層有効に活用して上記舗装用ブロック1に対する高い除熱効果を実現することができることになる。
【0064】
さらに、この実施形態のものでは、上記各舗装用ブロック1の下面1b側にこれを下方側から覆うようにして敷設用吸水シート4を設けているので、上記導水管2の通孔5から貫通穴10側に流出した水のうちその一部が舗装用ブロック1側に吸水されずに下方に流下したとしても、この流下水は敷設用吸水シート4によって吸水され且つここに保水されて路盤9側への逸失が防止される。また、敷設用吸水シート4に保水された水は、舗装用ブロック1側に吸水されてその内部へ浸透し、舗装用ブロック1の除熱作用に利用される。これらの相乗効果として、水の有効活用による運転経費の低下と、上記舗装用ブロック1に対する高い除熱効果の実現との両立が可能となる。
【0065】
また、この実施形態のものでは、各舗装用ブロック1の上面1aを凹凸面としているので、例えばこれを平面とする場合に比して、該上面1aの表面積、即ち、水の気化拡散に寄与する面積が拡大され、水の気化熱による舗装用ブロック1に対する除熱効果がより一層高められ、延いてはブロック舗装の機能的価値の向上が期待できる。尚、上記実施形態においては、上記舗装用ブロック1の上面1aに多数の溝15を形成することでこれを凹凸面としているが、かかる構成に限定されるものではなく、要は、水の気化拡散に寄与する面積の拡大が図れるものであれば良く、例えば波形形状とか、多数の突起を形成したり粗面化したようなものでも良い。
【0066】
一方、ブロック舗装の施工面に着目すると、上記導水管2が嵌装配置される上記貫通穴10が、隣設して敷設される一対の舗装用ブロック1の対向する側面1c,1d間に設けられているので、該導水管2の配置作業を上記各舗装用ブロック1の敷設作業の一環としてこれと一体的に行うことができ、上記導水管2の配置作業性、さらにはブロック舗装全体を通しての作業性が良好となり、それだけブロック舗装における施工コストの低廉化が促進されることになる。
【0067】
また、この実施形態のものでは、上記導水管2が、前後する列の一方側に属する各舗装用ブロック1の各溝12と、他方側に属する各舗装用ブロック1の各溝11との間に跨がって配置されることから、これら両列の各舗装用ブロック1間においては上記導水管2によって上下方向の位置決めがなされ、その結果、舗装用ブロック1の敷設作業における作業性の向上が図られるとともに、平坦な舗装面Aをもつ商品価値の高いブロック舗装が容易に得られることになる。
【0068】
さらに、ブロック舗装の維持管理という点に着目すれば、この実施形態のように、上記舗装用ブロック1にその温度を検出する温度センサ17を設け、上記温度センサ17の検出値に基づいて上記導水管2への供給制御を行うようにすれば、上記舗装用ブロック1への水の供給、即ち該舗装用ブロック1における水の気化熱による除熱作用を、該舗装用ブロック1側における温度面からの除熱要求に的確に対応した状態で無駄なく行うことができ、ブロック舗装の快適性を低ランニングコストで実現できる。尚、上記温度センサ17としては、接触型及び非接触型の何れも適用できることは勿論である。
【0069】
一方、上記導水管2への供給をタイマー18を用いた時間制御により行うようにした場合には、上記舗装用ブロック1への水の供給、即ち該舗装用ブロック1における水の気化熱による除熱作用を、該舗装用ブロック1側における時刻的な除熱要求に的確に対応した状態で無駄なく行うことができる。これら何れにおいても、快適性と経済性とを兼ね備えたブロック舗装を得ることができるものである。
【0070】
(2) 第2の実施形態
図3には、本発明の第2の実施形態に係るブロック舗装構造の要部を示している。この実施形態のものは、その基本構造を上記第1の実施形態のものと同じにするものであって、これと異なる点は上記貫通穴10の構造のみである。従って、ここでは、この貫通穴10の構造についてのみ詳述することとし、その他の構成及び作用効果については第1の実施形態の該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
【0071】
上記第1の実施形態では上記舗装用ブロック1の対向する一対の側面1c,1dのそれぞれに溝11,12を設けていたのに対して、この実施形態のものにおいては、上記舗装用ブロック1の一つの側面1dのみに、上記導水管2を収容し得る大きさをもつ断面略U字状の溝13を形成したものである。
【0072】
従って、この実施形態では、舗装用ブロック1の敷設作業に際しては、一方の舗装用ブロック1の上記溝13が設けられた側面1dと、他方の舗装用ブロック1の平坦な側面1cとを対向させるように設置する。かかる設置によって、一方の舗装用ブロック1の上記溝13と、他方の舗装用ブロック1の側面1cによって上記貫通穴10が形成される。そして、この貫通穴10内に上記導水管2が上記充填用吸水シート3とともに嵌装配置されるものである。
【0073】
このように、この実施形態のブロック舗装構造では、上記貫通穴10を、隣設する一対の舗装用ブロック1の相互に対向する側面1c,1dの何れか一方の側面1dに設けた溝13と該溝13の開口側に対向する何れか他方の側面1cとによって構成しているので、上記舗装用ブロック1においてはその一方のその1dのみに上記溝13を設ければ良いことから、例えばその両側面1c,1dにそれぞれ溝13を設ける場合に比して、舗装用ブロック1の構造が簡略化されその製造コストの低廉化が図れ、ひいてはこの舗装用ブロック1を用いて形成されるブロック舗装の低コスト化が促進されることになる。
【0074】
また、上記導水管2が上記溝13内に収まってしまうことから、先に敷設された舗装用ブロック1の溝13内に上記導水管2を嵌装し且つこれをそのまま保持させることができることから、あとから敷設される舗装用ブロック1の敷設作業に際しては上記導水管2の存在を気にすることなく、作業を容易迅速に行うことが可能となり、それだけ作業コストの低廉化、延いてはブロック舗装の低コスト化が可能となる。
【0075】
(3) 第3の実施形態
図4には、本願発明の第3の実施形態にかかるブロック舗装構造の要部を示している。この実施形態のものについても、その基本構造を上記第1の実施形態のものと同じにするものであって、これと異なる点は貫通穴10の形成位置とその構造である。従って、ここでは、上記貫通穴10の形成位置と構造についてのみ詳述することとし、その他の構成及び作用効果については第1の実施形態の該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
【0076】
上記第1の実施形態では上記舗装用ブロック1の対向する一対の側面1c,1dのそれぞれに溝11,12を設けていたのに対して、この実施形態のものにおいては、上記舗装用ブロック1の下面1bに上記導水管2を収容し得る大きさをもつ断面略U字状の溝14を形成したものである。
【0077】
従って、この実施形態では、舗装用ブロック1の敷設作業に際しては、先ず充填用吸水シート3を取り付けた導水管2を、敷設用吸水シート4上の所定位置に載置し、しかる後、この導水管2を上記溝14内に嵌装させるようにして上記舗装用ブロック1を上 記導水管2の上側から載置すれば良く、敷設作業性が極めて良好である。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、水の気化熱による舗装用ブロックの除熱効果を、安価な構成によって安定的且つ継続的に得ることができ、又舗装用ブロックの機能を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るブロック舗装構造を示す一部分解斜視図である。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るブロック舗装構造を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るブロック舗装構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 舗装用ブロック
2 導水管
3 充填用吸水シート
4 敷設用吸水シート
5 通孔
8 サンドクッション層
9 路盤
10 貫通穴
11〜15 溝
16 コントロールユニット
17 温度センサ
18 タイマー
20 電動弁
21、22 接続配管
A 舗装面
Claims (13)
- 路盤上に、透水性を有する複数の舗装用ブロックを平面方向に順次敷設してこれを舗装面とするブロック舗装構造であって、各舗装用ブロックのうち、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面間に、該側面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に、外周壁より水を舗装用ブロックに流出させる導水部材が挿通配置されていることを特徴とするブロック舗装構造。
- 上記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面のそれぞれに設けられた溝を対向状態で衝合させて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のブロック舗装構造。
- 上記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面の何れか一方の側面に設けた溝と該溝の開口側に対向する何れか他方の側面とによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のブロック舗装構造。
- 路盤上に、透水性を有する複数の舗装用ブロックを平面方向に順次敷設してこれを舗装面とするブロック舗装構造において、舗装用ブロックの下面に設けた溝とこれに対向する路盤との間に、前記下面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に、外周壁より水を舗装用ブロックに流出させる導水部材が挿通配置されていることを特徴とするブロック舗装構造。
- 導水部材は、吸水性を有し、水源から吸水した水を外周壁より舗装用ブロックに流出させるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 導水部材は、内部に水が通水されると共に通水された水を舗装用ブロックに流出させる通孔を外周壁に有する導水管であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 導水部材と貫通穴との間に、導水部材を覆うようにして第1の吸水材が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 各舗装用ブロックの下面側に、これを下方側から覆うようにして第2の吸水材が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 複数の舗装用ブロックのうちの少なくとも一つの舗装用ブロックの上面は、凹凸面となされていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 複数の舗装用ブロックのうちの少なくとも一つ舗装用ブロックは、温度を検出する温度センサが設けられ、該温度センサの検出値に基づいて導水部材への水の供給制御が行われることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 導水部材への水の供給制御がタイマーを用いた時間制御により行われることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のブロック舗装構造。
- 路盤上に、複数の舗装用ブロックを平面方向に順次敷設してこれを舗装面とするブロック舗装構造であって、各舗装用ブロックのうち、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面間に、該側面に沿って延びる貫通穴が形成されると共に、該貫通穴内に中空管体が挿通配置され、且つ前記貫通穴は、隣設する一対の舗装用ブロックの相互に対向する側面のそれぞれに設けられた溝を対向状態で衝合させて構成されていることを特徴とするブロック舗装構造。
- 路盤上に敷設される透水性を有する複数の舗装用ブロックと、水源と、水源よりの水を導水して外周壁より流出させる導水部材と、導水部材の外周壁を覆うようにして設けられ、前記外周壁より流出させた水を吸水すると共に舗装用ブロックに導く吸水材とを備えたことを特徴とするヒートアイランドの防止方法。
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