JP3102612U - 住宅用ロードヒーティングシステム - Google Patents

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道博 石岡
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Abstract


【課題】燃費効率を改善し、路面加熱装置の意識的なスイッチのオンオフ操作に影響なく、速やかな融雪効果を行う。
【解決手段】路盤11の表面下に少なくとも30cm以上の厚みをもたせた非土壌の蓄熱層14を設け、この蓄熱層の内部もしくは蓄熱層の下方にある天然土壌の上端に循環パイプ21を配設する。熱媒を加熱するボイラ30は、住宅内を暖める灯油式の暖房ストーブFの燃焼ガスにより熱媒を加熱する。蓄熱層の下方の土壌18に、上端が開放された複数本の中空体パイプ25を縦方向に埋設する場合がある。土壌の深い部分にも熱を蓄えるためである。蓄熱層14は、砂、砂利、火山灰、コンクリートを選択的に用いる。
【選択図】図1

Description

本考案は、住宅の敷地の雪を融かすための住宅用ロードヒーティングシステムに係り、とくにボイラ燃費を低減させるシステム構造に関する。
北海道のように、冬期に降雪があり外気温がマイナス温度になる地域では、住宅内の敷地や駐車場、あるいは一般車道や歩道に対していわゆるロードヒーティングの設備を施し、路盤の表面を温めることによって雪を融かすことがある。
一般にロードヒーティングは、図3に示すように、路盤表面下3〜20cmの浅い部分に加熱材1を配し、路盤2を温める。3は下地材(断熱材)、4はアスファルト等の路盤の仕上材である。加熱材1は、例えば電熱線または温水パイプをパターン配設する。住宅用のロードヒーティングは、とくに工事コストを出来るだけ安く抑える必要があるため、加熱材1をごく浅いところ、例えば路面下3〜5cmのところに設置することが多い(特開2000−186305等)。
また一般に、電気抵抗線を用いた融雪に要する電気代よりも、ボイラ装置によって加熱した不凍液を循環させる方式の方が燃料コストが有利なため、住宅用のロードヒーティングシステムでは、ボイラ装置によって加熱した不凍液を循環させる融雪方式をとることが多い。
なし
ところで、住宅用のロードヒーティングシステムの問題は、可動コストが安いとされる流体循環方式においても、冬期間のボイラ稼動燃費が嵩みがちで、大量の降雪があった場合以外は、運転を停止するケースが増えている点にある。
これによって惹起される問題は少なくない。従来のロードヒーティングシステムでは、長く運転を停止させていると、融雪のためにスイッチをオンさせてもすぐには雪が融けないからである。
従来のシステムは、スイッチのオン操作から融雪が開始されるまでの時間を短縮するために、路面下の浅い位置に加熱材1を配している。しかし、北海道のように外気温が低い地域では、常時スイッチをオンさせて路面を暖めていない限り、路面も路面下地盤も冷え切っているため、加熱材1が暖まってからも路面温度が融雪温度に達するまでには数時間を要する。
このため、例えば温度センサや降雪センサのようなセンサ類を設置して自動運転を行っても、夜間に降り降った雪が出勤/外出時まで大量に残っており、日常生活の利便に寄与しないこともある。
住宅用のシステムとして考えると、個人が少なくない設備費用を払って導入したシステムが、ランニングコストの多さから不必要な稼動を意識的に停止せざるを得なかったり、稼動停止の結果として冬期の生活の利便を得難い事態を招くのでは、普及しつつある住宅用ロードヒーティングシステムに対する社会的な信頼性が損なわれる虞れがある。
そこで、本考案の目的は、住宅用ロードヒーティングシステムの燃費効率を改善すると同時に、路面加熱システムの意識的なオンオフ操作に影響されずに速やかな融雪を可能とする点にある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る住宅用ロードヒーティングシステムは、住宅敷地の地面下に、ボイラ装置によって加熱した熱媒をポンプを介して流動させる循環パイプを配してなる住宅用ロードヒーティングシステムを技術的前提として、路盤の下に非土壌の蓄熱層を設け、この蓄熱層の内部もしくは蓄熱層の下にある土壌の上端部に循環パイプを配設する一方、前記ボイラ装置は、住宅内を暖める灯油式の暖房ストーブの燃焼ガスを熱源として熱媒を加熱するものであり、ケース体の内部に熱媒を蓄える貯留タンクを設け、この貯留タンクの外側および内側の少なくとも一方に燃焼ガスを通過排気させる加熱用空間を設ける。
請求項1に係るシステムは、路面下に蓄熱層を設けることで、外気温の影響による路面下温度の冷え込みを抑える。蓄熱層は、非土壌の材料を用いて少なくとも30cm以上の厚みをもつよう構成し、循環パイプを流れる熱媒の温度を長時間保持できるようにすることが望ましい。
寒冷地においても、路面からの深度が深くなるにつれて外気温の影響を受けにくくなるため、ユーザが長時間暖房ストーブを止めていたり、あるいは熱媒を循環させるポンプスイッチを長時間オフにしたとしても、蓄熱層に蓄えられた熱は、厳冬期でも数日間は好ましい温度(例えば20℃前後)に保たれる。この結果として、路面は常に融雪が可能な状態を維持し、熱媒を循環させるポンプスイッチをオフにしたままでも数時間は融雪を行うことが出来る。厳冬期であっても降雪センサや温度センサを用いて、降雪時に直ちに熱媒を循環させるポンプスイッチをオンすれば、雪が降り続いても路面温度は低くならず、また外気温との関係で余分な熱が発生しても蓄熱層およびその下の土壌に熱が蓄えられるため、降雪前の蓄熱状態を常時キープすることが出来る。熱媒を循環させるポンプスイッチは好ましくは常時オンの状態にしておくことが望ましい。
これと同時に請求項1は、路面を暖める熱媒を、灯油式の暖房ストーブの燃焼ガスを用いて加熱する構成をとる。寒冷地では住宅暖房として灯油式のストーブが広く使われている。そこで、この燃焼ガスを利用すれば、ロードヒーティング用に別途のボイラ燃料を消費しなくても、熱媒を加熱して循環させることにより、燃焼ガスの熱量を蓄熱層(その下の土壌を含む)に蓄え、いつでも融雪が可能な状態に路面温度を保つための熱源に活用できる。
このため、仮に熱媒を強制加熱するための別途の手段、例えば電気的ヒータ装置をボイラ装置に組み込んだとしても、冬期間にユーザが負担する燃費コストはごく僅かに抑えることが出来る。
請求項2に係る考案は、少なくとも蓄熱層の下方の土壌に、空気を蓄える複数の中空体を埋設する。請求項2は、蓄熱層の下方の土壌に中空体(ケースやパイプなど)を埋設することによって、循環パイプを流れる熱媒が放出する熱を、下層土壌に蓄熱する構成である。循環パイプが放出する熱は、第一に非土壌である蓄熱層に蓄えられるが、路面に近い部分の蓄熱層に蓄えられ熱は、融雪時における路面加熱用の熱として奪われてゆく。どのような外気温条件でも路面温度を融雪可能な状態に維持するためには、外気温の影響を受けにくい深度の深い部分、つまり非土壌である蓄熱層の下にある土壌部分も第二の蓄熱層として活用し、下層土壌にも熱を蓄えておくことによって上層にある蓄熱層に対して熱的なバックアップを行うことが望ましい。このため、中空体を埋設することによって深度の深い部分にも循環パイプから放出される熱を伝達し、蓄熱させる構造とした。
請求項3に係る考案は、中空体として中空パイプを利用し、これを縦方向に配設する。パイプを利用すれば、土壌に打ち込むことによって深い深度まで容易に中空体を設置できるからである。設置する中空パイプの長さは、外気温や降雪条件等に応じて適宜調整する。中空パイプの上端面は閉じておくことが望ましい。蓋体を設けるならば開放することもできる。中空パイプの下端面または側面は閉じていても良いが、微小孔を設けるなどして開放部分を設けておき土壌に対する放熱効果(土壌の蓄熱効果)を高めることが望ましい。
請求項4に係る考案は、非土壌の蓄熱層に用いる素材を、砂、砂利、火山灰、コンクリートのうち少なくとも一の材料から選択して形成するものである。蓄熱層は、路面下において高い蓄熱性と速やかな放熱性を実現する材質が好ましいため、選択すべき材料としては空隙率が高く粒子密度が高い材質が好適である。施工性やコストも勘案すると、このような材料としては、砂、砂利、火山灰に利用が好ましい。またコンクリートも熱の保持と解放性に優れ、施工も比較的容易でありコストも安い。
住宅の敷地とはいえ、路面には普通乗用車や小型トラックも乗り入れることがあるし、暖房ストーブに灯油を補充するためのタンクローリー車が乗り入れることもある。埋設した循環パイプの破損を防止するため、蓄熱層は荷重を分散できるもの、あるいは荷重に耐えるものが求められるが、請求項4で示した砂、砂利、火山灰、コンクリートは、これらの条件を満たす。
本考案によれば、燃費効率を改善し、システムの意識的なオンオフ操作に影響なく、速やかな融雪を行うことが出来る。
図1は、本考案に係る住宅用ロードヒーティングシステムの実施形態を例示する図である。
まず全体の構造を説明する。11は、アスファルト等の路盤の表面材(仕上材)、12は路盤の下地材で、例えば砕石層である。14は非土壌の蓄熱層で、例えば砂を用いる。21は、蓄熱層14の下端近傍に配した循環パイプである。循環パイプは、熱効率を考えてパターン配設することが望ましい。16は、循環パイプ21の下に設けた砕石層、18は、砕石層16の下の自然の土壌である。25は、土壌18に縦方向に埋設させた中空パイプ(中空体)、28は、蓄熱層14の温度を計測する温度センサ、29は、温度センサ28に基づいてボイラ装置30のポンプ31をオンオフ制御するコントローラである。符号Fは、灯油式の暖房ストーブ、例えばいわゆるFF式の温風ストーブである。またWは外壁、Qは暖房ストーブ燃焼ガスをボイラ装置30に送る排気管である。
次に各部の構成を説明する。表面材11は、住宅敷地、駐車場、遊歩道などではアスファルトを使用することが望ましいが、本考案の場合、表面材11および砕石等を用いた下地材12は必ずしも必要ではない。
蓄熱層14は、この実施形態では砂を用いる。砂は、敷設が容易であり、多量の空隙(空気層)をもつため熱を蓄えやすく、また上方の路盤表面(11、12)に対して適度な熱伝達を行う。この蓄熱層14は、少なくとも30cm以上、好ましくは例えば30〜90cmの上下寸法をもつ厚みに設定する。
この蓄熱層14は、熱を蓄えることが出来、一定の放熱効果をもっていれば良い。従って、砂を用いた単体層に限らず、例えば砂利、火山灰、ラップルコンクリート、ガラス砕片、陶器砕片、粒状ゴムやゴム砕片などを適宜選択して使用することが出来る。一種類に限らず、適用現場の環境や施工コストに応じて複数種類を組み合わせて使用しても良い。
蓄熱層14としてコンクリートを用いる場合は、路盤の表面までコンクリート層としても構わないので、その場合は、表面材11や砕石を用いた下地材12は設ける必要がない。しかし施工コストや後日のメンテナンスを考慮すれば、一般的な路盤構造である表面材11と下地材12の構造を用いることが望ましい。
本考案に係る循環パイプ21は、従来のロードヒーティングシステムにおける加熱媒体と異なり、路盤表面の直接加熱による融雪を図るものではない。この循環パイプ21は、蓄熱層14に直接の熱を与えると同時に、それよりも深度の深い土壌18に対して熱を蓄えさせることによって、路盤の表面温度を継続的に高く保持させる機能を果たすものである。
従って、循環パイプ21は、必ずしも蓄熱層14の下端位置に配設する必要はない。蓄熱層14の上下の中間位置よりも下方の位置に配すれば、蓄熱層14に熱を蓄え、中空パイプ25を介して土壌18に蓄熱を行うことが出来るからである。
この実施形態では、蓄熱層14の下に循環パイプ21を配し、その下にクッション材として機能させる砕石層16を設けてある。砕石層16は、多量の空気層をもつので蓄熱効果も併せ持っている。
砕石層16は、最低限、路盤表面にかかる荷重に起因する循環パイプ21の破損や経年劣化を防止するためのクッション緩衝材としての機能をもてばよい。従って、砕石に限らず、砂、火山灰なども単体でまたは組み合わせて使用しても構わない。さらに云えば、循環パイプ21を柔軟性のある蓄熱層素材(砂など)の中に埋設させて設置したときには、主としてクッション材として機能する砕石層16は、必ずしも設ける必要がない。
尚、中空パイプ25の上端は、適宜の手段により閉じておく。上方に位置する路盤材料が中空パイプ25に侵入することを防止するためである。また図示しないが、中空パイプ25の下端部は先端鋭利に形成し閉じておくことが望ましい。先端部や壁部には但し小さな孔を形成しても良い。蓄えた熱を外部土壌に解放するためである。
中空パイプ25の下端部の深度は、凍結深度よりも深い位置であって、路面下2メートルを越えない程度、例えば150〜170cmに設定することが望ましい。地中の深い部分は一定の地熱を蓄えており、これ以上深く中空パイプ25を延ばしても路面を温めるための直接の効果が得にくいからである。
中空パイプ25の上端部の位置はとくに限定されない。循環パイプ21が発生する熱を下方に伝達出来ればよいからである。この実施形態では循環パイプ21の下方近傍に上端開口を位置させてある。これは最も施工が簡単であり、設備コストを低減できる構造である。しかし、中空パイプ25の上端部を循環パイプ21の上の蓄熱層内に置させても同様の効果を得ることは出来る。
中空パイプ25の素材は問わない。金属でも良いし樹脂製のものでも良い。具体的には、例えば、軽量な樹脂素材、例えば塩化ビニル素材を使用する。管の内径は例えば3〜10cmとする。また、隣り合う管(25)同士の距離は例えば20〜60cmの範囲で設定することが望ましい。これらの数値は、冬期の平均外気温、使用する暖房ストーブの排気ガスの量、工事費用など現場の各種の条件に応じて定める。
温度センサ28は、蓄熱層14の温度を計測して予め設定した閾値を下回ったときにコントローラ29を介してポンプ31をオン制御し、循環パイプ21を流れる熱媒を循環流動させる。蓄熱層14の温度は、20℃を中として約3℃以内の上下範囲に維持することが望ましい。北海道の条件で云えば、蓄熱層14の温度を20℃に保てば、たとえ循環パイプ21が停止していても、雪が降れば即時融雪が可能である。20℃に保たれている蓄熱層14の温度条件により、路盤表面(11)は放熱しながらも融雪が可能な条件にあり、そこに付着する雪は路盤表面(11)の熱を奪いながら融けてゆく。
温度センサ28は、例えば、蓄熱層14の上下中央部またはそれよりも若干下の部位に配する。上面近傍を除けば蓄熱層14の内部温度はそれほど大きく変化しないからである。温度センサ28は、蓄熱層14の内部に複数設けても構わない。例えば上面近傍と下面近傍である。施工場所の自然環境によっては、蓄熱層14の温度低下の条件は微妙に異なるからであり、汎用性のあるシステムとするには上面近傍の温度と上下中心より若干下の温度とを組み合わせ、より正確な数値測定に基づいてポンプ31を駆動制御することが望ましい。
図2は、熱媒を加熱するボイラ装置30の構造を例示するものである。このボイラ装置30は、ケース体32の内部に、熱媒(不凍液)を蓄える貯留タンク33を配し、貯留タンク33の外側表面とケース体32の内側表面の間に加熱用空間34を設けてなる。ケース体32は、断熱性の高い樹脂で成形するか、あるいは金属または樹脂を用いてケース表面を形成し、その内側に断熱材を配して貯留タンク33内の熱媒(不凍液)の温度低下をできるだけ防止することが望ましい。尚、38は、膨張タンク、39は、熱媒(不凍液)を直接加熱する予備的熱源としての電気ヒータである。
加熱用空間34は、適宜位置(例えば下端部)に暖房ストーブの燃焼ガスを導入する導入管35と接続させ、適宜位置(例えば上端部)に燃焼ガスを外部に排出する放出管36と接続させる。燃焼ガスの流れを矢印Xとして示す。
また、燃焼ガス(X)による熱交換性を高めるため、貯留タンク33には適用な凹凸を設けておくことが望ましい。図2では、貯留タンク33の下端面に大きな凹部が存在するよう示してあるが、燃焼ガス(X)と貯留タンク33の接触機会が増えればよいので、側面に小さな凹部を形成したり波形の板材を用いて貯留タンク33を形成しても良い。貯留タンク33の全体形状(外観)は適宜設計して構わない。
一方、加熱用空間34は、燃焼ガス(X)の流動速度や貯留タンク33の形状に応じて、貯留タンクの主として底面と側面に効率よく熱を伝えることが出来る形状とする。好ましくは側面部分の空間の幅寸法は1〜5cmとし、あまり大きな隙間をあけない。空間(34)の幅寸法が大きすぎると、熱交換をせずに外部に放出される燃焼ガスの量が増えるからである。
41は、ポンプ31によって熱媒(不凍液)を循環パイプ21へ送出するための熱媒供給管、42は、熱媒(不凍液)を貯留タンク33に戻すための連絡管(循環パイプ21の端末接続管)である。熱媒供給管41の上端開口は、出来るだけ貯留タンク33の上部に位置させることが望ましい。温度の高い熱媒を循環パイプ21へ送出するためである。
電気ヒータ39は、例えば旅行中のように暖房ストーブFが長期間停止しているときに、必要に応じて貯留タンク33の熱場を直接加熱する予備的な加熱手段である。この電気ヒータ39は、例えば貯留タンク33の熱場の温度を計測するセンサによって稼動させる。暖房ストーブFの燃焼ガスの供給がある限り、電気ヒータ39による直接の熱媒加熱は不要であると想われる。
従って、かかる構造によれば、蓄熱層14の温度を、温度センサ28を介して常時監視しながら17℃〜23℃程度の高い温度に保つことが出来る。このため、循環パイプ21による放熱を停止させた状態で降雪があっても、路盤表面はすぐに融雪を行える温度を保っており、即時融雪を実現できる。降雪が続いて蓄熱層14の温度が低下したときにはポンプ31が働いて、ふたたび蓄熱層14の温度を好ましい範囲にまで上昇させ、路盤表面の融雪を継続させるから融雪効率の低下もみられない。
また、中空パイプ25によって深い土壌18の温度も高く維持できるため、蓄熱層14の温度低下は急速には進行しない。一方、ポンプ31が働いたときには蓄熱層14は直接の加熱を受け、短時間で好ましい温度(20℃前後)に回復する。回復させるべき温度は1〜2度であり、降雪によって路盤表面から蓄熱層14の熱が奪われても、失う熱量以上の熱を急速に与えることが出来る。
熱媒(不凍液)は、灯油式の暖房ストーブFの燃焼ガス(廃熱)によって加熱するため、システムの運用に要する燃費は、従来のボイラ燃焼型システムに較べて格段に圧縮することが出来る。
尚、ボイラ31の構造は、図2によって例示したものに限らない。例えば、熱媒(不凍液)の貯留タンク33の内部に、暖房ストーブFの燃焼ガスを送り込むガス流路を設けて熱交換を行っても良い。ガス流路は、例えば螺旋状の管路、網目状の流路など適宜のデザインに設計できる。貯留タンク33の外側に燃焼ガスを通しても、貯留タンク33の内側に燃焼ガスを通しても、熱媒(不凍液)を加熱する効果は同じだからである。
また、本考案に係る中空体は、パイプ状のものに限定されない。蓄熱の役割を果たす空気層をもつものであれば良く、樹脂製や金属製の立方容器のように、上から打ち込んで設置することが出来ないものでもパイプと同様の効果を奏するからである。空気層の形状は限定されないので中空体は螺旋形状を描く螺旋パイプのようなものであっても良い。土圧に耐えて蓄熱効果を得る限り、形状や材質は限定されない。
実施形態に係るシステムの実施形態を地層の断面とともに示す図である。 実施形態に係るボイラ実施形態を示す図である。 従来のロードヒーティングシステムを例示する図である。
符号の説明
11 表面材(仕上材)
12 下地材
14 蓄熱層
16 砕石層
18 土壌
21 循環パイプ
25 中空パイプ(中空体)
28 温度センサ
29 コントローラ
30 ボイラ装置
32 ケース体(断熱材)
33 貯留タンク
34 加熱用空間
38 膨張タンク
39 電気ヒータ
35 (燃焼ガスの)導入管
36 (燃焼ガスの)放出管
41 熱媒供給管
42 連絡管(循環パイプ21の端末接続管)
F 灯油式の暖房ストーブ
X 燃焼ガスの流れ

Claims (4)


  1. 住宅敷地の地面下に、ボイラ装置によって加熱した熱媒をポンプを介して流動させる循環パイプを配してなる住宅用ロードヒーティングシステムにおいて、
    路盤の下に非土壌の蓄熱層を設け、この蓄熱層の内部もしくは蓄熱層の下にある土壌の上端部に循環パイプを配設する一方、
    前記ボイラ装置は、住宅内を暖める灯油式の暖房ストーブの燃焼ガスを熱源として熱媒を加熱するものであり、ケース体の内部に熱媒を蓄える貯留タンクを設け、この貯留タンクの外側および内側の少なくとも一方に燃焼ガスを通過排気させる加熱用空間を設けることを特徴とする住宅用ロードヒーティングシステム。

  2. 少なくとも蓄熱層の下の土壌に、空気を蓄える複数の中空体を備えることを特徴とする請求項1記載の住宅用ロードヒーティングシステム。

  3. 中空体は、中空パイプであり、縦方向に配設することを特徴とする請求項1または請求項2記載の住宅用ロードヒーティングシステム。
  4. 非土壌の蓄熱層は、砂、砂利、火山灰、コンクリートのうち少なくとも一の材料を選択して形成することを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の路盤の住宅用ロードヒーティングシステム。
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