JP2013137187A - 水利用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】夏季の温度上昇を抑制することで、年中通して快適に過ごすことができる空調システムを提供する。
【解決手段】空調システム1は、貯水槽2と、循環路3と、熱交換器4とを備えている。貯水槽2は、建物Aに隣接または近接した地下空間Sを、雨水を貯留する貯水部22として、この貯水部22の上面に、水分を透過させる水分透過層26が設けられている。循環路3は、貯水槽2に貯留された雨水を、住居内を経由して循環させるものである。熱交換器4は、循環路3が経由する住居に設けられ、住居内の空気と熱交換する。貯水槽2は、地下空間Sに充填された石21同士の空隙を、雨水を貯留する貯水部22としている。貯水槽2が建物Aの外壁が照り返しや輻射熱による加熱を抑えるので、建物Aの外壁への加熱を抑止することができる。従って、夏季の温度上昇を抑制することができるので、年中通して快適に過ごすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、雨水を、例えば冷房や暖房の熱交換のための媒体として使用する空調システムなどの水利用システムに関するものである。
冷暖房に要するエネルギーは個々には小さいが、町全体や都市全体となると膨大である。エネルギー問題は、地球環境保全の観点から重要である。このようなエネルギー問題に対して、エネルギー消費の削減を図ることができる空調システムとして、特許文献1に記載されたものが知られている。
この特許文献1には、地中に埋設したコンクリート製タンクであって、雨水、地下水または水道水を満たしたタンク内に配管された熱交換パイプに、全熱交換式換気扇からの給気を経由させることで、夏季においては地中熱で冷やされた貯蔵水により弱冷風とし、冬季においては地中熱で温められた貯蔵水により温風とするアース・ソーラーシステムが記載されている。
特開2009−264721号公報
特許文献1に記載の従来の空調システムは、地下タンクに貯留された水が年間を通して一定であることを、住居内の冷房や暖房に利用することで、省エネルギー化を図るものではある。しかし、真夏では建物自体が太陽熱で過度に加熱されてしまうため、外壁が熱せられ、室内へ伝熱することで、室内が温度上昇するため、特許文献1に記載の従来の空調システムでは、冷房効果が薄れる可能性がある。特に、都市部では、吸熱したアスファルト路面が放熱することによるヒートアイランド現象により、周辺地域より高温になることがあるため、より心配される。
そこで本発明は、夏季の温度上昇を抑制することで年中通して快適に過ごすことができるようにする空調システム等において利用可能な水利用システムを提供することを目的とする。
本発明に係る水利用システムは、貯水槽及び送水路を備えた水利用システムであって、前記送水路には、前記貯水槽の水を建物に送る給水路が含まれており、前記建物は、建物内に設置された屋内熱交換部を備えており、前記給水路として、少なくとも、前記貯水槽の水を前記屋内熱交換部に給水する熱源給水路が設置されており、前記屋内熱交換部は、前記熱源給水路で送られた水と前記建物内空間との間で熱交換を行うものであることを特徴とする水利用システムである。
そして、前記貯水槽は、槽内に石が充填され、当該石同士の空隙に貯水することができるものであり、前記熱源給水路は、前記貯水槽の下部に接続されている。
また、前記送水路には、前記屋内熱交換部から出た水を送る熱源戻り水路が含まれており、当該熱源戻り水路は、前記屋内熱交換部からの戻り水を前記貯水槽に送ることができるものである。
また、前記熱源戻り水路の貯水槽側端部は、前記貯水槽の上部に接続されている。
また、前記給水路として、さらに、前記貯水槽の水を建物内の水利用機器に給水する生活給水路が設置されており、前記送水路には、前記水利用機器から出た水を排水する生活排水路が含まれており、前記生活水給水路の貯水槽側の端部は、前記貯水槽内の水の水面に設置された浮き部材に取り付けられている。
また、前記熱源給水路の貯水槽側端部と建物側端部との途中に、熱源給水路内の水の熱と地熱との間で熱交換を行う、地中に配置された地熱交換部が設置されている。
また、前記地熱交換部は、前記貯水槽の下側に配置されている。
また、前記地熱交換部は、前記熱源給水路によって送られる水が通水される通水管を有しており、当該通水管は、蛇行する状態で貯水槽の底面に隣接する状態で配置されている。
また、前記熱源戻り水路の屋内熱交換部側の端部と貯水槽側端部との途中に、地上に設けられた流水領域に向けて配管された熱源分岐戻り水路の一端が接続されており、当該接続位置に、通水方向の切換えに用いられるバルブが設置されており、前記屋内熱交換部から出た水の送水先を、少なくとも、前記貯水槽と前記流水領域とに切換え可能になっている。
また、前記送水路は、さらに、前記流水領域から通過した水を前記貯水槽に送る水路を含むものである。
また、前記送水路は、さらに、前記貯水槽の水を前記流水領域に送る水路を含むものである。
また、別の発明である空調システムは、上記水利用システムの前記送水路は、前記貯水槽の水を循環させる循環路を含むものであり、前記貯水槽は、地下に配置されて被覆層で覆われており、前記貯水槽に貯留される水は、雨水であり、前記被覆層は、前記貯水槽の上側に、地上空間と貯水槽との間で水分を透過させる水分透過層であり、当該水分透過層は、降雨を地表面から前記貯水槽に浸透させることができるものであると共に前記貯水槽の水分を地上空間に浸透させることができるものであり、前記貯水槽は、建物に隣接または近接して配置されており、前記循環路は、住居を経由するものであり、前記熱交換器は、住居内の空気と循環路を循環する水とを熱交換するものであるという構成である。
つまり、空調システムは、建物に隣接または近接した地下空間を、雨水を貯留する貯水部として、この貯水部の上面に、降雨を地表面から浸透させると共に、前記貯水部からの水分を地表面に透過させる水分透過層が設けられた貯水槽と、前記貯水槽に貯留された雨水を、前記建物の住居内を経由して循環させる循環路と、前記循環路が経由する住居に設けられ、前記住居内の空気と前記循環路を循環する雨水とを熱交換する熱交換器とを備えたことを特徴とする。
夏季では、太陽光が強く、建物や地面を照らし、太陽光により水分透過層が加熱され、水分透過層の水分が気化すると共に、貯水槽の上層の雨水の温度が上昇するが、この温度上昇により貯水槽の雨水が気化して水分透過層を湿らせ、水分透過層から大気へ気化することで地表面は気化熱により温度上昇が抑制される。従って、貯水槽に隣接または近接した建物の外壁が照り返しや輻射熱による加熱を抑えることができることにより、住居内の空気を熱交換器により調整できると共に、夏季において建物の外壁への加熱を抑止することができるので、両面からの効果により夏季の温度上昇を抑制することができる。
前記貯水槽は、前記地下空間に充填された石同士の空隙を、雨水を貯留する前記貯水部とするのが望ましい。空調のために貯水槽と建物との間を循環させる雨水に、ごみや異物が混入したとしても、地下空間に充填された石がフィルタとして機能するので、ごみや異物を除去することができる。
前記地下空間に充填された石は、一部が石灰岩であるのが望ましい。雨水が大気汚染により酸性化しても、石灰岩がアルカリ性であるため、雨水を貯留槽に貯留されている間に中和させることができる。従って、循環路などの配管を酸性雨から保護することができ、腐食を防止することができる。
前記水分透過層は、前記地下空間を掘削して形成したときの土壌を埋め戻すことにより形成されているのが望ましい。地下空間を形成する掘削の際に排出された廃土の処分量を減量することができると共に、表層を植栽のための土壌とすることができる。
本発明の水利用システムによれば、住居内の空気を熱交換器により調整できると共に、夏季において建物の外壁への加熱を抑止することができるので、両面からの効果により夏季の温度上昇を抑制することができる。よって、本発明によれば、年中通して快適に過ごすことができる。
本発明の第1実施例に係る水利用システムである空調システム全体を示す図である。 図1に示す空調システムの貯水槽の平面図である。 図1に示す空調システムの貯水槽の断面拡大図であり、図2に示す貯水槽のA−A線断面図である。 本発明の第2実施例に係る水利用システムを示す説明図である。
1…空調システム、2…貯水槽、3…循環路、4…熱交換器、5…送水ポンプ、
21…石、 22…貯水部、 23…取水ます、24…防水シート、
25…保護シート、26…水分透過層、27…取水管、 28…フィルタ材、
29…保護管、 31…往路配管、 32…屋内配管、33…復路配管、
61…中水用配管、 62…量水計、 71…補給管、
10…水利用システム、11…貯水槽、12,13…取水ます、14,15…浮き部材、
40…送水路、 41…熱源給水路、 41P…第1給水ポンプ、
42…生活給水路、 42P…第2給水ポンプ、43…熱源戻り水路、43V…バルブ、
44…熱源分岐戻り水路、45…生活排水路、
46…ビオトープ送水路(外気熱交換送水路)、
46P…第3給水ポンプ、47…ビオトープ戻り水路(外気熱交換戻り水路)、
49…地熱交換器(地熱交換部)、51…屋内熱交換器(屋内熱交換部)、
52…トイレ(便所、水利用機器の一種)、53…洗濯機(水利用機器の一種)、
A,B…建物、A1…雨樋、C…コントローラ、
F…ビオトープの流水領域(水流領域)、P…緑地公園、S…地下空間、 X…汚水管。
本発明に係る水利用システムである空調システムの第1実施例を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、空調システム1は、貯水槽2と、循環路3と、熱交換器4とを備え、雨水を、空気調整をするための媒体としたものである。
貯水槽2は、複数の住居が設けられた建物Aに隣接または近接した地下に設置されている。貯水槽2は、地下空間Sに石21が充填され、不定形な石21同士の空隙を、雨水を貯留する貯水部22としたものである。
石21については、大きさが約25mmから約50mmのものが使用できる。この程度の大きさの石21を地下空間Sに充填することで、50%程度の空隙率を得ることができ、容積が約200mの地下空間Sで、約100t以上の雨水を貯留することができる。
石21は、砂利や小石程度の大きさの人工物でもよいが、採石場から採取され、破砕された砕石や、河原などで採石されたものなどの自然石であれば、石表面に微生物が付着して浄化作用が期待でき、製造コストを大幅に抑制することができるため望ましい。また、石21として、一部に石灰岩を混入させることもできる。
貯水槽2を平面視したときの形状はどのような形状でもよく、限定されるものではないが、本実施例では、建物Aに隣接して設置される土地の形状に合わせて貯水槽2を台形状としている(図2参照)。
図3に示すように、地下空間Sは、周壁が、底面に近づくに従って徐々に開口幅が狭くなる傾斜面に形成されている。また、地下空間Sの底面には、深く掘り下げられた凹部が、取水ます23として設けられている。本実施例においては、取水ます23が4ヵ所に設けられている(図2参照)。
地下空間Sの底面と周壁面とには、雨水が浸透しないように防水シート24が敷かれている。充填された石21には、土や砂が混入しないように、蓋をするように貯水部22の上面に透水性を有する保護シート25が覆っている。本実施例では、保護シート25としてシート状の不織布を使用している。
保護シート25上には、降雨を浸透させると共に、貯水部22からの水分を透過させる水分透過層26が設けられている。保護シート25として軟質なものを使用しても充填された石21が水分透過層26を支持するため、頑丈な躯体を設ける必要がない。この水分透過層26は、雨水が浸透できれば、土や砂とする以外に人工物でもよいが、本実施例では、水分透過層26を、地下空間Sを掘削して形成したときの土壌を埋め戻すことにより形成している。
貯水部22には、取水管27が水分透過層26から取水ます23の下部まで垂下して配管されている。取水管27の周面全体には、通水孔が設けられており、周囲面にはフィルタ材28が巻かれている。本実施例では、フィルタ材28として、不織布を主材としたものを使用している。また、取水管27には、石21とフィルタ材28との間に隙間を確保するために、小径の孔が周囲面に設けられた保護管29が、取水管27のさや管として設けられている。この取水管27は、4ヵ所に設けられた取水ます23に、それぞれに設けられている。そして、4本の取水管27の内の1本の上端に、循環路3が接続され、1本の取水管27に手動式の汲み上げポンプ(図示せず)が接続され、残りの2本の取水管27は予備管として上端に蓋となるキャップが被せられている。2本の取水管27が予備管として設けられていることにより、循環路3に接続された取水管27が目詰まりしても、簡単に付け替えることができる。
貯水槽2の上は、草木を植栽することで緑地公園Pとすることができる。また、貯水槽2の上をビオトープとしてもよい。
図1に示す循環路3は、一端が取水管27に接続され、他端が貯水槽2の周壁に接続され、その間が、取水管27から建物Aまでの往路配管31と、建物A内の屋内配管32と、建物Aから貯水槽2までの復路配管33とにより接続されている。
この循環路3には、貯水槽2に貯留された雨水を循環させるための送水ポンプ5が設けられている。また、往路配管31には、建物Aの便所用水として使用するための中水用配管61が接続され、循環路3から分岐している。この中水用配管61には、量水計62が設けられている。復路配管33には、建物Aの雨樋A1からの雨水を貯水槽2へ補給するための補給管71が接続されている。
熱交換器4は、各住居の居室に設置され、屋内配管32に接続されていることで循環路30に接続されている。熱交換器4は、屋内配管32を流れる雨水と住居内の空気との熱を交換する機能を備えている。熱交換器4は、例えば、熱交換した住居内の空気を送風機で送る空気調和機とすることができる。本実施例では、熱交換器4をファンコイルユニットとしている。
以上のように構成された本実施例に係る空調システムについて、図面に基づいて説明する。
まず、貯水槽2上に降った雨水は、水分透過層26に浸透し、保護シート25を介して貯水部22に流れて、貯留される。また、建物Aの屋根に降った雨水は、雨樋A1から補給管71に向かって流れ、補給管71から復路配管33へと流れて、貯水部22に貯留される。
便所を使用したときには、貯水槽2に貯留された雨水が、送水ポンプ5により汲み上げられることで、往路配管31から中水用配管61へ流れ、汚物を流すための便所用水として使用される。便所用水を雨水とすることにより雨水を有効活用することができ、上水を使用しないことで水資源の節約ができる。
貯水槽2に貯留された雨水は、地下空間Sの貯水部22に貯留されているため、年間を通して安定している。送水ポンプ5を稼働することで、貯水部22に貯留された雨水が取水管27から取水され、往路配管31から屋内配管32へ送水される。
冬季は、地中温度が外気より高いため、地中温度と同等で外気より温かい貯水槽2に貯留された雨水が循環路3の屋内配管32に流れることで、熱交換器4により住居内の空気と熱交換して住居内を暖める。
夏季は、地中温度が外気より低いため、地中温度と同等で外気より冷たい貯水槽2に貯留された雨水が循環路3の屋内配管32に流れることで、熱交換器4により住居内の空気と熱交換して住居内を冷やす。
夏季では、太陽光が強く、建物や地面を照らす。しかし、貯水槽2は、アスファルト舗装されていない水分透過層26が表面層として貯水部22を覆っているため、アスファルトと比較して蓄熱が少ない。また、太陽光により水分透過層26が加熱され、水分透過層26の水分が気化すると共に、貯水槽2の上層の雨水の温度が上昇するが、この温度上昇により貯水槽2の雨水が気化して、水分透過層26を湿らせ、水分透過層26から大気へ気化することで地表面は気化熱により温度上昇が抑制される。従って、貯水槽2に隣接または近接した建物の外壁が照り返しや輻射熱により加熱されることを抑えることができる。
貯水槽2の上層における雨水の温度上昇であるが、循環する雨水を取水する取水管27が貯水槽2の下層から取水しているため、影響はない。
このように、住居内の空気を熱交換器4により調整できると共に、建物の外壁への加熱を抑止することができるので、両面からの効果により夏季の温度上昇を抑制することができる。よって、住居内では、居住者が年中通して快適に過ごすことができる。
貯水槽2は、まず水分透過層26が降雨に含まれる塵埃を除去するフィルタとしての機能を有しており、貯水するための空間を形成するための石21も循環する雨水に含まれる塵埃を除去するフィルタとしての機能を有している。そのため、塵や埃を含む雨水であっても濾過され、浄化することができる。
また、自然石である石21は、石21の表面に微生物が付着しているため、雨水を貯水槽2に長期間貯留していても雨水が腐敗してしまうことを防止することができると共に、循環する雨水を浄化することができる。
雨が降り、新たな雨水が貯水槽2に流れ、貯留されることで、貯水槽2に貯留された雨水の温度が変化し、熱交換器4からの送風温度に影響が出ることが心配される。
しかし、貯水槽2は、地下空間Sに満遍なく配置された石21が蓄熱材として機能するので、水分透過層26を通って貯水部22に流れ込んだ雨水の温度が、貯水部22に貯留された雨水の温度と乖離していても、地下温度となった石21により、新たに流れ込んだ雨水を貯水部22に貯留された雨水と同等の温度に調整することができる。従って、熱交換器4からの送風温度への影響を少なくすることができる。
石21として、一部に石灰岩を混入させれば、雨水が大気汚染により酸性化しても、石灰岩がアルカリ性を示すため、雨水を貯水槽2に貯留されている間に中和させることができる。従って、循環路3、中水用配管61などの配管や便器を酸性雨から保護することができ、腐食を防止することができる。
水分透過層26が地下空間Sを掘削して形成したときの土壌を埋め戻すことにより形成されているので、地下空間Sを形成する掘削の際に排出された廃土の処分量を減量することができると共に、表層を植栽のための土壌とすることができる。
貯水槽2(水分透過層26)の表層は、緑地公園Pやビオトープのために植栽されているので、貯水槽2からの水を植物へ補うことができ、夏季の太陽光による照り返しや輻射熱を更に抑えることができる。
貯水槽2が雨水を貯留することで、水資源が有効活用でき、下水として雨水を排出する量が減少するので、貯水槽2はダムの機能を有するものと言える。従って、このような空調システム1を地域で数多く設ければ、水害の予防にも寄与する。
貯水槽2に貯留された雨水を便所用水として使用すると、降雨量との兼ね合いとなるが不足することが懸念される。この場合には、市道の側溝からの雨水を供給する配管を貯水槽2へ接続するようにしてもよい。そうすることで、地域の水害予防にも寄与することができる。
次に、本発明に係る水利用システムの第2実施例について、図面を用いて説明する。
なお、本実施例に係る水利用システムは、上述した第1実施例の空調システムと同様の構成を有する部分がある。そこで、ここでは、主に第1実施例の構成とは異なる構成について説明し、第1実施例の構成と同様の構成については、詳細な説明を省略することがある。
図4に示されるように、水利用システム10は、貯水槽11と送水路40とを備えている。この水利用システム10は、住宅などの建物Bを含めて運用されるシステムであり、このシステムが運用される建物B内には、例えば、屋内熱交換器(屋内熱交換部)51、トイレ(便所)52及び洗濯機53などが設置されている。また、建物Bに隣接して、流水領域Fを備えたビオトープが配置されている。なお、屋内熱交換器51は、後述の熱源給水路41で送られてきた水と建物B内の空気(建物内空間)との間での熱交換を行うものであり、送水路40は、水道配管などに用いられる送水管などによって構成されているものである。
貯水槽11は、地下に配置されている。そして、第1実施例同様、貯水槽11内には石が充填されており、石同士の空隙に貯水されるようになっている。また、貯水槽11には、2つの取水ます12,13が設けられており、各取水ます12,13の中に、それぞれ、浮き部材14,15が配置されている。
なお、浮き部材14,15は、浮力を利用して常に水面または水面付近に位置するようになっているものである。そして、第1取水ます12の中の第1浮き部材14には、後述の生活給水路42の貯水槽側の端部が取り付けられており、第2取水ます13の第2浮き部材15には、後述のビオトープ送水路46の貯水槽側の端部が取り付けられている。従って、生活給水路42及びビオトープ送水路46は、常に、貯水槽11内の水面付近で取水した水を送水先に送ることができる。
なお、本実施例の取水ます12,13は、第1実施例のものと同様の構成であるので、ここではその詳細な説明を省略する。また、第1実施例で用いられている防水シート、保護シート、水分透過層、取水管、フィルタ材及び保護管に関する構成についても、本実施例で同様の構成が用いられているが、ここではその詳細な説明を省略する。さらに、雨水を、雨樋等を用いて貯水槽に貯留する構成も、第1実施例と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
送水路40としては、給水路41,42と、熱源戻り水路43と、熱源分岐戻り水路44と、生活排水路45と、ビオトープ送水路46と、ビオトープ戻り水路47とが設置されている。これらのうち、給水路41,42は、貯水槽11の水を建物側に送るものであり、熱源給水路41及び生活給水路42が設置されている。また、生活排水路45は、トイレ52や洗濯機53から出た水を排水するものである。
熱源給水路41は、貯水槽11の水を屋内熱交換器(屋内熱交換部)51に給水する水路である。そして、熱源給水路41の、取水口を備えた貯水槽側の端部は、貯水槽11の下部(貯水槽11の深さの中間位置よりも下側)、より具体的には貯水槽11の底部に接続されている。
そして、熱源給水路41の途中には、第1給水ポンプ41Pが設置されている。この第1ポンプ41Pを作動させると、貯水槽11の水を屋内熱交換器51に向けて送ることができる。
生活給水路42は、貯水槽11の水を建物B内のトイレ52や洗濯機53に給水するものである。
生活給水路42の、取水口を備えた貯水槽側の端部は、貯水槽11内の水の水面付近に位置する第1浮き部材14に取り付けられている。従って、生活給水路42によって、貯水槽11内の水面付近で取水した水を常に送り出すことができる。
そして、生活給水路42の途中には、第2給水ポンプ42Pが設置されている。具体的には、生活給水路42の貯水槽側の端部である第1浮き部材14に第2給水ポンプ42Pが設置されている。この第2ポンプ42Pを作動させると、貯水槽11の水をトイレ52や洗濯機53に向けて送ることができる。
なお、各給水路41,42の貯水送側の端部は取水管として機能する。また、各給水路41,42の下端の取水管の部分は、浮き部材にとりつけられており、水面高さの変動に応じて昇降するものである。従って、各給水路41,42の貯水槽側の端部である取水管の部分と、各給水路41,42の本体側の部分との間には、取水管の昇降移動に対応するための中継配管部が配置されている。この中継配管部としては、柔軟に屈曲可能なホースや蛇腹状のホースなどが用いられている。
熱源戻り水路43は、屋内熱交換部51から出た水を送る水路であり、屋内熱交換部51からの戻り水を貯水槽11に送ることができるようになっている。そして、熱源戻り水路43の、排水口を備えた貯水槽側の端部は、貯水槽11の上部に配置されている。このような配置で、貯水槽11と熱源戻り水路43とを接続すると、熱源戻り水路43によって貯水槽11に戻された水は、貯水槽11内の貯留水のうち上層部の水の一部として貯留されることになる。
上述したように、貯水槽11内には石が充填されており、石が充填されていない場合と比べて、貯水槽11内において水が混合しにくくなっている。別言すれば、貯水槽11の上層部に戻された水が上層部から下層部に容易に流れ込むことができないようになっている。
熱源戻り水路43の屋内熱交換部側の端部と貯水槽側端部との途中には、バルブ43Vが設置されている。
そして、このバルブ(接続位置)43Vに、熱源分岐戻り水路44の一端が接続されている。この熱源分岐戻り水路44は、ビオトープの流水領域Fの上流側に向けて配管されている。従って、このバルブ43Vを作動させると、熱源戻り水路43を流れる水の流路(通水方向)が貯水槽11側又はビオトープ側に切換えられる。
つまり、屋内熱交換部51から出た水の送水先を、貯水槽11とビオトープ(流水領域F)とのいずれかに切換え可能になっている。切換え条件としては、種々の条件が考えられるが、例えば、バルブ43Vを通過する水の温度、気温、貯水槽内の水量などを挙げることができる。本実施例の水利用システムには、バルブ43Vを通過する水の温度の温度センサーと、外気温センサーとを備えたコントローラCが設置されている。このコントローラによって、当該水温に基づくバルブの切換制御が行われる。
ビオトープ送水路46は、貯水槽11の水をビオトープに送るものである。ビオトープ送水路46の、取水口を備えた貯水槽側の端部は、貯水槽11内の水の水面付近に位置する第2浮き部材15に取り付けられている。従って、ビオトープ送水路46によって、貯水槽11内の水面付近で取水した水を常に送り出すことができる。
そして、ビオトープ送水路46の途中には、第3給水ポンプ46Pが設置されている。具体的には、ビオトープ送水路46の貯水槽側の端部である第2浮き部材15に第3給水ポンプ46Pが設置されている。この第3ポンプ46Pを作動させると、貯水槽11の水をビオトープの流水領域Fの上流側に向けて送ることができる。
ビオトープ戻り水路47は、ビオトープの流水領域Fを通過して流水領域Fの下流側に達し、ビオトープから流出する水を貯水槽11に送るものである。そして、ビオトープ戻り水路47の、排水口を備えた貯水槽側の端部は、貯水槽11の上部に配置されている。このような配置で、貯水槽11とビオトープ戻り水路47とを接続すると、ビオトープ戻り水路47によって貯水槽11に戻された水は、貯水槽11内の水の上層部分に戻される。
熱源給水路41の貯水槽側の端部と建物側の端部との途中には、地熱交換器(地熱交換部)49が設置(接続)されている。
地熱交換器49は、熱源給水路41を流される水の熱と地中との間で熱交換を行う熱交換器であり、地中に設置されている。本実施例では、地熱交換器49は、貯水槽11の下側であり、且つ貯水槽の底面に隣接する位置に配置されている。
ところで、地熱交換器49が設置されている貯水槽11の下側は、貯水槽11に隣接する位置のうち最も地中深い位置であり、地熱との熱交換を行う場所として好適である。さらに、貯水槽11の下側という位置は、貯水槽11を構築するために地下空間を形成した際に、容易に設置できる位置という点で優れた配置である。
次に、本実施例の水利用システム10の運用について説明する。
本水利用システム10を用いれば、貯水槽11の水を空調用水(熱交換用水)として利用し、あるいはトイレ52や洗濯機53用の水(生活用水)として利用することができる。
貯水槽11の水を空調用水として利用する場合は、熱源給水路41の第1給水ポンプ41Pを作動させる。これにより、貯水槽11の水が熱源給水路41を経て屋内熱交換器51に送られる。この熱源給水路41は、上述したように、貯水槽11の下端部に接続されている。また、上述したように、本実施例の貯水槽11は、槽内に石が充填されており、対流等による水の混合がしにくい構成になっている。従って、貯水槽11内の底面に近い領域の水ほど、地熱との熱交換が促進されることとなり、底面付近に、より地中温度に近い温度の水を生成できるようになっている。例えば夏場であれば、貯水槽11内の水のうち最も冷たい水が取水されることになり、他方、冬場であれば、貯水槽11内の水のうち最も暖かい水が取水されることになる。
取水された水は、その後、地熱交換器49を通って屋内熱交換器51に送られる。この地熱交換器49において、さらに、地熱交換器49を通過する水と地中(地下地盤)との間での熱交換が行われ、貯水槽11の底部周辺の地中温度と同等温度の水を屋内熱交換器51に向けて供給できるようになっている。
このように、本実施例の水利用システム10によれば、その時点で冷暖房に最も適した温度の水を屋内熱交換器51に供給でき、効率の良い空調を実現することができる。
屋内熱交換器51で空調に利用された水は、熱源戻り水路43で構成されるルートを経て貯水槽に送られるか、熱源戻り水路43及びビオトープ送水路46で構成されるルートを経てビオトープの流水領域Fの上流部に送られる。ビオトープに送られた水は、その後、ビオトープの流水領域Fを通過して、流水領域Fの下流部からビオトープ戻り水路47に流出し、ビオトープ戻り水路47を通って貯水槽11に送られる。つまり、熱源給水路41及び熱源戻り水路43で循環水路(循環路)が構成されており、また、熱源給水路41、ビオトープ送水路46、ビオトープ(流水領域F)及びビオトープ戻り水路47で循環水路が構成されている。屋内熱交換器51を出た水のルートは、バルブ43Vの切換え状態によって定まる。このように、循環水路を利用して、貯水槽11に水を戻すことができれば、戻した水を再び空調用水や生活水として有効利用することができる。
また、貯水槽11の水をトイレ52や洗濯機53などで生活用水として利用する場合は、生活給水路(中水用配管)42の第2給水ポンプ42Pを作動させる。これにより、貯水槽11の水が生活給水路42を経てトイレ52、洗濯機53に送られて利用される。なお、トイレ52や洗濯機53で利用された水は、生活排水路45を通って公共の下水道の汚水管Xに送られ、排水される。
ところで、生活給水路42の貯水層側の端部は、上述したように、第1浮き部材14に接続されおり、貯水槽11内の水の水面付近に常に位置するようになっている。従って、貯水槽11内の貯水量が変動しても、常に、水面付近の水が取水される。上述したように、貯水槽11の底部の水は、屋内空調用に適しているところ、生活給水路42の取水位置が水面付近であれば、屋内空調用に適した水を生活用水として使用することが最小限に抑制される。また、例えば貯水量が豊富な状態のときに、貯水槽11の底部の水を生活用水として利用することが確実に防止され、一つの貯水槽11の水を空調用と生活用とに簡単且つ効率よく使い分けることができ、有効な水利用を実現することができる。
また、本実施例の水利用システムでは、第3給水ポンプ46Pを作動させることにより、貯水槽11の水をビオトープ送水路46を用いてビオトープの流水領域Fの上流部に送ることができる。ビオトープに送られた水は、その後、ビオトープの流水領域Fを通過して、流水領域Fの下流部からビオトープ戻り水路47に流出し、ビオトープ戻り水路47を経て貯水槽11に戻される。
このような運転をすることで、降雨の有無にかかわらず、必要に応じてビオトープの景観を水が流れる状態にすることができる。
なお、本発明に係る空調システムなどの水利用システムは、上記実施例のものに限られない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された空調システム等の水利用システムは、本発明の範囲に含まれる。
例えば、第2実施例の貯水槽11に充填する素材としては、第1実施例同様、石を挙げることができる。貯水槽11に充填する石は特に限定されるものではないが、第2実施例の貯水槽11のように、貯水槽11の下部に熱伝導性の高い石を充填し、その上に、さらに石を充填する構成は好ましい構成である。熱伝導性の高い石としては、例えば、花崗岩などを挙げることができる。また、貯水槽11の下部とは、例えば、貯水槽11の底面に接する部分や、貯水槽の中間より下側の部分全体のことである。このように、貯水槽11の下部に熱伝導性の高い素材を充填すると、地熱と、貯水槽内の水や地熱交換器内の水の熱とを効率よく交換することができ、地熱利用効率がより向上する。
また、建物B内に設置される屋内交換器51は複数であっても良い。
また、貯水槽から取水した水を各給水路で送る場合、ろ過手段によってろ過された水を送るのが好ましい。そして、貯水槽に水を流入させる場合、貯水槽に入れられる前にろ過された水を流入させることが好ましい。さらに、雨樋等を用いて雨水を貯水槽に送って貯留する場合も、貯水槽に入れられる前にろ過された雨水を流入させることが好ましい。従って、各送水路や雨樋等の雨水の送水路としては、ろ過手段を備えるものが好ましい。ろ過手段(ろ過機)としては、第1実施例で説明したフィルタや水分透過層と同様の構成のもののほか、種々のろ過手段を用いることができる。なお、生活給水路においては、洗濯機側に分岐した位置だけにろ過手段を設置しても良い。
また、第2実施例の地熱交換器49は、熱源給水路41によって送られる水が通水される通水管(不図示)を有するものであり、この通水管を通るとき、通過する水の熱と地熱との間の熱交換が行われるものである。そして、この通水管は、蛇行する状態で配置されており、通水管同士の間には隙間が形成されている。従って、この隙間を介して、貯水槽11内の水の熱と地中の地熱との間の熱交換が行われるようになっている。なお、熱交換器49として用いられる熱交換器は、これに限られるものではない。例えば、上記熱交換器49の他、地熱交換器の通水管が、例えばコイル状のパイプで構成されたものを挙げることができる。
また、上記第2実施例では、地熱交換器49は、熱源給水路41の貯水槽側の端部と建物側の端部との途中に配置されているが、貯水槽11と熱源給水路41の建物側の端部との間に配置されていればよい。
バルブコントローラによるバルブ制御方法には、種々の方法がある。例えば、夏場における制御としては、バルブ43Vを通過する水の温度が所定の設定水温より高く、且つ外気温が所定の設定外気温より高い場合(以下、この段落では、高温条件状態という)と、これ以外の場合(以下、この段落では、非高温条件状態という)とでバルブの切換えを行うことが考えられる。この場合、高温条件状態のときは、屋内熱交換器51から熱源戻り水路43を通って戻ってきた水を直接、貯水槽11に戻すようにバルブ43Vを切換え、非高温条件状態のときには、戻ってきた水をビオトープに送るようにバルブ43Vを切換えるバルブ制御がこのコントローラによって行われる。
また、第2実施例の水利用システム10の第3給水ポンプ46Pの動作を制御するポンプコントローラを設置してもよい。
ポンプコントローラによる第3給水ポンプ46Pの制御方法には、種々の方法がある。
例えば、春の時期における制御としては、貯水槽の水面付近の水温よりも気温が低い状態になると、第3給水ポンプを作動させる制御が考えられる。春は、夏に向けて、貯水槽内の水温をできるだけ低い温度に維持したい時期であるところ、上記制御を行えば、相対的に冷たい外気を利用して貯水槽内の水を冷却することができる。
また、秋の時期における制御としては、貯水槽の水面付近の水温よりも気温が高い状態になると、第3給水ポンプを作動させる制御が考えられる。秋は、冬に向けて、貯水槽内の水温をできるだけ高い温度に維持したい時期であるところ、上記制御を行えば、相対的に温かい外気を利用して貯水槽内の水を温めることができる。
また、第2実施例の取水ます12,13は、第1実施例のものと同様の構成であるが、その構成に限られるものではない。例えば、第1実施例の取水ますの下端は、貯水槽の底よりも深い位置まで掘り下げられているが、第2実施例においては、貯水槽11の底面と同じ深さ位置でもよいし、貯水槽11の底面よりも浅い位置でもよい。取水ます12,13の下端が貯水槽11の底面よりも浅い態様の場合、取水ます12,13の下側は、石が充填された状態である。
また、第2実施例の生活給水路42の途中に、第1実施例同様、量水計を設けてもよい。
本発明の空調システムなどの水利用システムは、複数の住戸が集合住宅として一棟を構成した団地や複数の戸建により構成された団地などに好適である。

Claims (12)

  1. 貯水槽及び送水路を備えた水利用システムであって、
    前記送水路には、前記貯水槽の水を建物に送る給水路が含まれており、
    前記建物は、建物内に設置された屋内熱交換部を備えており、
    前記給水路として、少なくとも、前記貯水槽の水を前記屋内熱交換部に給水する熱源給水路が設置されており、
    前記屋内熱交換部は、前記熱源給水路で送られた水と前記建物内空間との間で熱交換を行うものであることを特徴とする水利用システム。
  2. 前記貯水槽は、槽内に石が充填され、当該石同士の空隙に貯水することができるものであり、
    前記熱源給水路は、前記貯水槽の下部に接続されている請求項1に記載の水利用システム。
  3. 前記送水路には、前記屋内熱交換部から出た水を送る熱源戻り水路が含まれており、
    当該熱源戻り水路は、前記屋内熱交換部からの戻り水を前記貯水槽に送ることができるものである請求項2に記載の水利用システム。
  4. 前記熱源戻り水路の貯水槽側端部は、前記貯水槽の上部に接続されている請求項3に記載の水利用システム。
  5. 前記給水路として、さらに、前記貯水槽の水を建物内の水利用機器に給水する生活給水路が設置されており、
    前記送水路には、前記水利用機器から出た水を排水する生活排水路が含まれており、
    前記生活水給水路の貯水槽側の端部は、前記貯水槽内の水の水面に設置された浮き部材に取り付けられている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の水利用システム。
  6. 前記熱源給水路の貯水槽側端部と建物側端部との間に、熱源給水路内の水の熱と地熱との間で熱交換を行う、地中に配置された地熱交換部が設置されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の水利用システム。
  7. 前記地熱交換部は、前記貯水槽の下側に配置されている請求項6に記載の水利用システム。
  8. 前記地熱交換部は、前記熱源給水路によって送られる水が通水される通水管を有しており、当該通水管は、蛇行する状態で貯水槽の底面に隣接する状態で配置されている請求項6又は請求項7に記載の水利用システム。
  9. 前記熱源戻り水路の屋内熱交換部側の端部と貯水槽側端部との途中に、地上に設けられた流水領域に向けて配管された熱源分岐戻り水路の一端が接続されており、当該接続位置に、通水方向の切換えに用いられるバルブが設置されており、
    前記屋内熱交換部から出た水の送水先を、少なくとも、前記貯水槽と前記流水領域とに切換え可能になっている。
  10. 前記送水路は、さらに、前記流水領域から通過した水を前記貯水槽に送る水路を含むものである、請求項9に記載の水利用システム。
  11. 前記送水路は、さらに、前記貯水槽の水を前記流水領域に送る水路を含むものである、請求項9又は請求項10に記載の水利用システム。
  12. 前記送水路は、前記貯水槽の水を循環させる循環路を含むものであり、
    前記貯水槽は、地下に配置されて被覆層で覆われており、
    前記貯水槽に貯留される水は、雨水であり、
    前記被覆層は、前記貯水槽の上側に、地上空間と貯水槽との間で水分を透過させる水分透過層であり、当該水分透過層は、降雨を地表面から前記貯水槽に浸透させることができるものであると共に前記貯水槽の水分を地上空間に浸透させることができるものであり、
    前記貯水槽は、建物に隣接または近接して配置されており、
    前記循環路は、住居を経由するものであり、
    前記熱交換器は、住居内の空気と循環路を循環する水とを熱交換するものである請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の水利用システムを用いた空調システム。
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