JP2008292044A - 自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム - Google Patents

自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム Download PDF

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Abstract

【課題】自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム及び施工方法を提供する。
【解決手段】熱伝導率0.05W/m・K以下、厚さ20〜500mmである断熱材11,12と、断熱材によって側面及び天面を囲繞された土壌とからなる土壌蓄熱部1と、土壌蓄熱部の下方に位置する土壌からなる地熱採取部2と、土壌蓄熱部内及び地熱採取部内を通り土壌蓄熱部外及び前記地熱採取部外を巡り、水又は不凍液を循環させる熱交換パイプ3と、熱交換パイプ内に水又は不凍液を循環させるポンプユニット部5と、ポンプユニット部に接続されポンプユニット部の運転を制御する制御部6とからなる自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムであって、断熱材11,12の上端は地表面から深さ200〜1000mmに位置し、断熱材の下端は地表面から深さ500〜3000mmに位置し、地熱採取部2において熱交換パイプ3の下端は地表面からの深さ4000〜12000mmに位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、低コストで充分な地熱等の自然エネルギーを取得、貯蔵及び利用することが可能な自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム及び該自然熱ハイブリッド土壌蓄熱蓄熱システムの施工方法に関する。
従来から、太陽熱・地熱等の自然エネルギーを利用する、いわゆる自然熱利用システムが多々提案されている。なかでも、土壌が有する比較的低い熱伝導率、及び、比較的高い熱容量といった特性を利用したシステムは、いわゆる低エネルギー利用技術の一つとして様々な形態で提案されている。これらの技術は、ヒートアイランド現象の緩和効果、寒冷地における低コスト路面融雪等が期待され、今後の省エネ・エコロジー政策の下で注目されている技術の一つである。
このようなシステムの実施形態としては、例えば、地中熱利用方式や、特許文献1、特許文献2等に開示された浅埋設土壌蓄熱方式等が挙げられる。
地中熱利用方式は、ビル等の構造体を地盤に固定するための基礎杭等、土中大深度まで到達する竪穴に熱交換パイプを敷設し、大深度土壌との間で熱交換を行うことによって、地熱を取得する方式である。大深度土壌は、年間を通じて温度変動の少ないことから、この方式によれば、安定的に地熱を取得することが可能となる。
しかしながら、地中熱利用方式では大深度掘削を行うことが前提となるところ、我が国の土壌は、他国と比較して花崗岩質が多くを占めており、大深度の掘削が困難であるといわれている。このことが掘削工程を長期間化させ、ひいては導入コストを引き上げる原因となっている。
また、この方式では長期間に亙り熱を取得することができるが、一本の竪穴あたりの時間当たりの取得可能熱量が少なく、まとまった熱量が必要な用途には向かない。これに対して、竪穴の本数を増やすことによって全体としての時間当たり採取可能熱量は増加させることも考えられるが、こうした場合には、本数に比例して導入コストが増加してしまうという問題が生じていた。
一方、浅埋設土壌蓄熱方式は、ある程度の広さの土地を数メートルの深度まで掘削した場所に熱交換パイプを敷設する方式である。この方式は、もともと土壌が有する熱を利用するというよりは、むしろ土壌自体が有する低熱伝導率、高熱容量等の特性を活かして、蓄熱性を利用するシステムである。この方式によれば、大深度掘削を行う必要がないという点でコスト等を抑制することができ、まとまった熱量を確保することが可能となる。
しかしながら、この方式によって長期間に亙って必要となる熱量を確保するためには、蓄熱槽の大きさを巨大なものとする必要があり、結局掘削にかかるコストが導入コストを引き上げてしまうこととなっていた。
また、この方式では、まとまった熱量を確保することが可能となるものの、時間の経過とともに蓄熱槽内の熱は周囲に散逸してしまうため、長期間に亙って安定的に熱を供給することが困難となっている。これに対して、断熱材を使用することによって、熱の散逸を防止する方法も考えられるが、多量の断熱材を必要とすることから、掘削コストに加えて、断熱材の材料コスト・敷設コスト等が生じてしまうという問題があった。
これに対して、例えば、特許文献1では、熱交換パイプを更に地中深くに埋設し、地下水から熱を取得し、補充する方法が開示されている。しかしながら、この方法では、熱交換パイプを地中深く埋設するために施工コストが高くなってしまうという問題があった。また、地下水から得られる熱量だけでは充分に熱を補充することができないことに加え、補充する熱量を制御することもできないという問題があった。
これらの方式を利用したシステムは、省エネ・エコロジー政策の下、我が国においても各地に施工例があり、実効的な自然エネルギー利用技術として認知されつつあるものの、コスト等の問題から普及を見るには至っていない。
特開平7−279114 特開2005−147643
本発明は、上記現状に鑑み、低コストで充分な地熱等の自然エネルギーを取得、貯蔵及び利用することが可能な自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム及び該自然熱ハイブリッド土壌蓄熱蓄熱システムの施工方法を提供することを目的とする。
本発明は、熱伝導率が0.05W/m・K以下、かつ、厚さが20〜500mmである断熱材と、前記断熱材によって側面及び天面を囲繞された土壌とからなる土壌蓄熱部と、前記土壌蓄熱部の下方に位置する土壌からなる地熱採取部と、前記土壌蓄熱部内及び前記地熱採取部内を通り、前記土壌蓄熱部外及び前記地熱採取部外を巡り、内部に水又は不凍液を循環させる熱交換パイプと、前記熱交換パイプに接続され、前記熱交換パイプ内に水又は不凍液を循環させるポンプユニット部と、前記ポンプユニット部に接続され、前記ポンプユニット部の運転を制御する制御部とからなる自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムであって、前記土壌蓄熱部において、前記天面を構成する断熱材の上端は、地表面から深さ200〜1000mmに位置し、前記側面を構成する断熱材の下端は、地表面から深さ500〜3000mmに位置し、前記地熱採取部において、前記熱交換パイプの下端は、地表面からの深さ4000〜12000mmに位置する自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、断熱材によって側面及び天面を囲繞した土壌からなる土壌蓄熱部と、該土壌蓄熱部の下方に位置する土壌からなる地熱採取部とを、熱源等として利用することによって、従来の地中熱利用方式及び浅埋設土壌蓄熱方式の欠点を補完するとともに、飛躍的にコストを抑制することができることを見出した。すなわち、従来よりも小さな土壌蓄熱部を形成し、従来よりも地中の浅いところに地熱採取部を形成しても、充分な地熱を取得、貯蔵及び利用することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
図1は、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの一例を示す模式図である。図1に示すように、自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムは、土壌中に埋設された天面断熱材11及び側面断熱材12によって側面及び天面を囲繞された土壌とからなる土壌蓄熱部1と、土壌蓄熱部1の更に下方に形成された土壌からなる地熱採取部2と、土壌蓄熱部1内及び地熱採取部2内を通り、土壌蓄熱部1外及び地熱採取部2外を巡り、内部に水又は不凍液を循環させる熱交換パイプ3と、熱交換パイプ3に接続され、熱交換パイプ3内に水又は不凍液を循環させるポンプユニット部5と、ポンプユニット部5に接続され、ポンプユニット部5の運転を制御する制御部6とからなる構造を有する。
熱交換パイプ3は、例えば、屋内又は路盤に埋設して、熱利用部4として使用される。熱交換パイプ3内部を循環する水又は不凍液は、土壌蓄熱部1内及び/又は地熱採取部2内を通り、地熱を採取し、路盤に埋設された熱利用部4において、採取した地熱を放出する。
上記土壌蓄熱部は、断熱材と、前記断熱材によって側面及び天面を囲繞された土壌とからなる。上記土壌蓄熱部は、一定期間内に多量の熱が必要になる場合に備えて、その熱量を備蓄する役割を担う。
このような断熱材によって囲繞された構成とすることによって、効率的に熱を蓄えることができる。例えば、夏季に蓄積した熱を、冬季に利用することができる。また、後述するように、蓄積した熱が不足した場合等、必要に応じて地熱採取部から熱を採取し、土壌蓄熱部に補給することができる。そのため、従来の浅埋設土壌蓄熱方式と比較して、土壌蓄熱部(蓄熱槽)の大きさを小さくすることができ、施工コストを抑えることが可能となる。
例えば、寒冷地において融雪システムとして用いる場合、従来の浅埋設土壌蓄熱方式では、融雪路盤1m当たり3.7mの土壌蓄熱部が必要となる。これに対して、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムでは、融雪路盤1m当たり1〜2mの土壌蓄熱部で充分な熱量を確保することができ、施工コストを大幅に低減することが可能となる。
上記断熱材の熱伝導率は、好ましい下限が0.0275W/m・K、好ましい上限が0.05W/m・Kである。0.0275W/m・K未満であると、現状の断熱材技術では非常にコストがかかり、現実的なシステムとはならない可能性がある。0.05W/m・Kを超えると、充分な断熱性が得られないことがある。
上記土壌蓄熱部の天面を構成する断熱材(以下、天面断熱材ともいう)の厚さは、下限が20mm、上限が500mmである。20mm未満であると、充分な断熱性が得られないことがある。500mmを超えると、施工性が劣ることがある。好ましい下限は150mm、好ましい上限は300mmである。
上記土壌蓄熱部の側面を構成する断熱材(以下、側面断熱材ともいう)の厚さは、下限が20mm、上限が300mmである。20mm未満であると、充分な断熱性が得られないことがある。300mmを超えると、施工性が劣ることがある。好ましい下限は100mm、好ましい上限は200mmである。
上記天面断熱材の設置位置としては、該天面断熱材の上面の地表面からの距離は、下限が200mm、上限が1000mmである。200mm未満であると、充分な断熱性が得られないことがある。1000mmを超えると、施工性が劣ることがある。好ましい下限は300mm、好ましい上限は600mmである。
上記側面断熱材の設置位置としては、該側面断熱材の下端の地表面からの距離は下限が500mm、上限が3000mmである。500mm未満であると、充分な断熱性が得られないことがある。3000mmを超えると、施工性が劣ることがある。好ましい下限は1000mm、好ましい上限は2000mmである。
上記地熱採取部は、上記土壌蓄熱部の下方に位置する土壌からなる。上記地熱採取部は、冬期等、上記土壌蓄熱部に蓄積された熱が減少した場合等、必要に応じて、上記土壌蓄熱部より深い位置で土壌の熱を採取し、採取した熱を上記土壌蓄熱部に補給する役割を担う。
従来の地中熱交換方式では、採取した熱量をそのまま利用可能な熱量としていたため、一度に多量の熱が必要となる場合を想定して、地中深さ数十〜数百メートル程度の大深度に地熱採取部を形成する必要があった。これに対して、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムでは、一定期間に多量の熱が必要になった場合は、上記土壌蓄熱部に蓄えられた熱を放出することができるため、上記地熱採取部では、それほど多量の熱を一度に採取する必要がない。
また、上記地熱採取部の上方には、上記断熱材で囲繞されてなる土壌蓄熱部が形成されていることから、上記地熱採取部は、地表外気温等の影響を受けにくく、通常より比較的浅い位置にもかかわらず、年間を通じて温度変動が少ない土壌層(いわゆる不易層)とすることができる。そのため、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムでは、従来の地中熱交換方式に比較して、地中深さ10メートル以内の浅いところにも地熱採取部を形成することができ、掘削等にかかるコストを低減することが可能となる。
上記地熱採取部の上端は、地表面からの距離の好ましい下限が2500mm、好ましい上限が8000mmである。2500mm未満であると、充分な地熱が採取できないことがあり、8000mmを超えると、施工コストを抑えることができないことがある。
上記地熱採取部を構成する土壌の下端の位置は、地表面から深さの下限が4000mm、上限が12000mmである。4000mm未満であると、充分な地熱が採取できないことがあり、12000mmを超えると、施工コストを抑えることができないことがある。
上記熱交換パイプは、上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内を通り、上記土壌蓄熱部外及び上記地熱採取部外を巡り、内部に水又は不凍液を循環させる。
このような構成を有することによって、例えば、冬季には、上記熱交換パイプ内部に循環する水又は不凍液が、上記土壌蓄熱部内及び/又は上記地熱採取部内を通る際に地熱を採取し、上記土壌蓄熱部外及び/又は上記地熱採取部外を巡る際に、採取した地熱を放出する。例えば、夏季には、この逆に、上記熱交換パイプ内部に循環する水又は不凍液が、上記土壌蓄熱部外等を通る際に熱を採取し、採取した熱を地中に放出する。
上記熱交換パイプは、上記土壌蓄熱部において、熱を採取・放出する役割を担うことに加え、上記地熱採取部において、地中深くに位置する土壌から熱を採取し、採取した熱を上記土壌蓄熱部に補給する役割を担う。このように、上記熱交換パイプは、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部においても、熱を採取・放出する。
上記不凍液としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等を主成分として水で希釈したものに防錆剤等を添加したもの等が挙げられる。
上記熱交換パイプは、最外層に設けられた合成樹脂層と、前記合成樹脂組成物層の内面側に設けられた金属層と、前記金属層の内面側に設けられた合成樹脂層とからなる金属複合管であることが好ましい。
熱交換パイプとしては、内部を循環する水又は不凍液の流路を長く確保したり、曲げたりする際に継手を形成することが不可欠となる。従来の熱交換パイプとしては、熱交換効率に優れた金属管が用いられてきたが、こうした場合、施工時の手間やコストを増大させるだけでなく、継手の数だけ漏れが発生する可能性がある。更に、熱交換パイプ内部を流れる流体や、熱交換パイプ外部に接する土質や土中水分によって、腐食が避けられないといったリスクもある。そのため、近年では、金属管に代えて、耐腐食性・可撓性に優れた合成樹脂管が使用されている。しかしながら、合成樹脂管は、金属管と比べて熱交換能力に大きく欠けるため、熱を採取・利用する際に金属管と比べて時間がかかったり、温度が上がらなかったりする問題があった。
これに対して、上記金属複合管を用いた場合には、金属管と比較しても遜色ない伝熱性能を発揮することに加えて、金属管の欠点であった腐食性を克服することができる。また、上記金属複合管は、長い配管を製造することができるため、継手を少なくすることができ、金属管と比較して長期の耐久性も大きく上回る。更に、上記金属複合管は、形状保持性に優れるため、飛躍的に施工性が向上する。
上記金属複合管は、最外層又は最内層に設けられた合成樹脂層の熱放射率が0.80W/m・K以上、かつ、熱伝導率0.50W/m・K以上であることがより好ましい。このような構成とすることによって、より高い伝熱性能を発揮し、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムのランニングコストを低減することができる。熱放射率が0.80W/m・K未満、又は、熱伝導率0.50W/m・K未満であると、充分な熱量を効率的に採取等することができないことがある。
上記熱交換パイプの直径の好ましい下限は10mm、好ましい上限は25mmである。10mm未満であると、充分に熱を採取・放出することができなくなることがある。25mmを超えると、曲げ加工等の現場施工が極端に困難となることがある。
上記熱交換パイプは、上記土壌蓄熱部内及び地熱採取部内を通り、上記断熱材に形成された熱交換パイプ通過用穴を通って、又は、上記天面断熱材と上記側面断熱材との間の隙間を通って、上記土壌蓄熱部外及び地熱採取部外を巡り、後述するポンプユニット部等と接続される。
上記熱交換パイプとしては、複数の熱交換パイプが上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内を通り、上記土壌蓄熱部外及び地熱採取部外を巡ってもよい。複数の熱交換パイプが上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内を通ることによって、効率的に充分な熱の採取・放出をすることができる。
複数の上記熱交換パイプが上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内を通る場合には、少なくとも1本の熱交換パイプが上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内を通っていればよく、上記土壌蓄熱部内のみを通る熱交換パイプと、上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内を通る熱交換パイプとを組み合わせてもよい。
複数の上記熱交換パイプを用いる場合、上記熱交換パイプの配置態様としては特に限定されないが、上記土壌蓄熱部のみを通る熱交換パイプと、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部を通る熱交換パイプとが交互に配置されることが好ましく、これらがハニカム状に配置されていることが好ましい。このように配置されることによって、効率的に熱の採取・放出をすることができる。
図2は、上記土壌蓄熱部を通る熱交換パイプと、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部を通る熱交換パイプとが交互に、かつ、ハニカム状に配置された態様を示す模式図である。図2中、12は側面断熱材、31は土壌蓄熱部のみを通る熱交換パイプ、32は土壌蓄熱部及び上記地熱採取部を通る熱交換パイプを示す。
複数の上記熱交換パイプを用いる場合、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部において、熱交換パイプ同士の水平方向の距離間隔の好ましい下限が50mm、好ましい上限が2000mmである。50mm未満であると、所定の面積に多量の熱交換パイプが埋設されることによって、コストアップにつながることがある。2000mmを超えると、土壌蓄熱部及び地熱採取部において熱移動が起こらない部位が発生するため、熱交換パイプ群により形成された土壌の領域を有効に使えないことがある。より好ましい下限は500mm、より好ましい上限は1500mmである。
上記熱交換パイプは、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部において、地表面に対して鉛直方向に進行する螺旋管であることが好ましい。このように螺旋管となることによって、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部において、効率的に熱を採取・放出することができる。
螺旋管は、上記土壌蓄熱部及び/又は上記地熱採取部において、一重巻であってもよく、二重巻であってもよい。すなわち、上記土壌蓄熱部及び/又は上記地熱採取部において、上記熱交換パイプが往路又は復路において螺旋形状を有し、復路又は往路において直管形状を有する場合には、一重巻の螺旋管となる。上記土壌蓄熱部及び/又は上記地熱採取部において、上記熱交換パイプが往路及び復路において螺旋形状を有する場合には、二重巻螺旋管となる。
上記熱交換パイプは、上記土壌蓄熱部及び地熱採取部において、螺旋管であればよく、上記土壌蓄熱部と上記地熱採取部との間の土壌中では、直管であっても、螺旋管であってもよい。
図3aは、熱交換パイプが、上記土壌蓄熱部及び地熱採取部において一重巻きの螺旋管であって、上記土壌蓄熱部と上記地熱採取部との間の土壌中においても一重巻きの螺旋管である場合を示す模式図である。
図3bは、熱交換パイプが、上記土壌蓄熱部及び地熱採取部において一重巻きの螺旋管であって、上記土壌蓄熱部と上記地熱採取部との間の土壌中において直管である場合を示す模式図である。
図3cは、熱交換パイプが、上記土壌蓄熱部及び地熱採取部において二重巻きの螺旋管であって、上記土壌蓄熱部と上記地熱採取部との間の土壌中においても二重巻きの螺旋管である場合を示す模式図である。
図3中、1は土壌蓄熱部、2は地熱採取部、3は熱交換パイプを示す。
上記螺旋管の直径は、好ましい下限が100mm、好ましい上限が1000mmである。100mm未満であると、熱交換パイプを構成する合成樹脂等の素材が座屈することがあり、使用に耐えないことがある。1000mmを超えると、熱交換パイプを設置するために、大型の重機を用いて径の大きな竪穴を掘削する必要が生じるため、導入コストが高くなることがある。より好ましい下限が300mm、より好ましい上限が600mmである。
上記螺旋管のピッチは、好ましい上限が500mmである。上記螺旋管は、密に巻く程、螺旋管の見かけ長さ当たりの管路が長くなるため、熱を有効に採取・放出することができる。500mmを超えると、熱を有効に放熱・採熱することができないことがある。より好ましい上限が100mmである。
上記熱交換パイプの下端は、地表面からの距離の好ましい下限が4000mm、好ましい上限が12000mmである。4000mm未満であると、充分な地熱を確保することができないことがある。12000mmを超えると、施工コストを抑えることができないことがある。より好ましい下限は6000mm、より好ましい上限は10000mmである。
上記熱交換パイプが上記土壌蓄熱部のみを通る場合、上記土壌蓄熱部では、上記熱交換パイプの上端は、上記天面断熱材の下面に位置することが好ましい。
上記熱交換パイプが上記土壌蓄熱部のみを通る場合、上記土壌蓄熱部では、上記熱交換パイプの下端の位置は、上記側面断熱材の下端を基準とし、地表側から下方へ向かう方向を正の方向とした場合、好ましい下限が−200mm、好ましい上限が+1500mmである。−200mm未満であっても、+1500mmを超えても、充分に地熱を採取できないことがある。より好ましい下限は0mm、より好ましい上限は+1000mmである。
上記断熱材によって囲繞された土壌が一種の断熱材としての役割を果たすことによって、上記断熱材によって囲繞された土壌の下方の領域にも幾何かの熱を蓄えることができると考えられる。すなわち、上記土壌蓄熱部の下方であって、上記側面断熱材の下端より下方の領域も、土壌蓄熱部(蓄熱槽)と同様の役割を果たすことができると考えられる。そのため、上記熱交換パイプが上記土壌蓄熱部のみを通る場合にも、上記熱交換パイプの下端を、上記側面断熱材の下端より下方に設置することが好ましい。
上記熱交換パイプは、家屋又は路盤に敷設されることによって熱利用部を構成することができる。このような熱利用部によって、土壌蓄熱部及び/又は地熱採取部において採取した地熱を放出し、家屋又は路盤上の除雪をすることが可能となる。
上記熱利用部を構成する熱交換パイプの形状としては特に限定されず、従来公知の形状を有するものであればよい。
上記熱利用部は、夏季には、太陽熱採取部として利用することができる。すなわち、太陽熱採取部を通る際に熱を採取し、採取した熱を地中に放出することができる。
上記ポンプユニット部は、上記熱交換パイプに接続され、上記熱交換パイプ内に水又は不凍液を循環させる。このような構造を有することによって、上記熱交換パイプを通じて、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムに水等を循環させることができる。
上記ポンプユニット部は、水又は不凍液を循環させることができる構造を有すれば特に限定されず、従来公知のポンプ等を使用することができる。
上記ポンプユニット部は、水又は不凍液の循環経路を切り替える弁機構を有することが好ましい。このような弁機構を有することによって、上記熱交換パイプ内部を循環する水又は不凍液の循環経路を切り替えて変化させることができる。このようにして、例えば、上記土壌蓄熱部内のみに設置された熱交換パイプ内と、上記土壌蓄熱部内及び上記地熱採取部内に設置された熱交換パイプ内とに同時に、又は、別々に水等を循環させことができる。
上記弁機構としては特に限定されず、例えば、三方弁、四方弁等の従来公知の弁機構等が挙げられる。
上記熱交換パイプ内に循環する水等の流量としては特に限定されないが、好ましい下限は2L/min、好ましい上限は20L/minである。2L/min未満であると、充分に熱を採取・利用できないことがある。20L/minを超えると、充分に熱を採取・利用できないことがある。より好ましい上限は10L/minである。上記流量は、後述する制御部によって制御することができる。
上記制御部は、上記ポンプユニットに接続され、上記ポンプユニット部の運転を制御する。
上記制御部は、上記土壌蓄熱部及び上記地熱採取部に設置された熱交換パイプ内に同時に、又は、別々に水等を循環させことができるように、上記弁機構の開閉制御を行うことができる。
上記制御部は、上記ポンプユニット部を制御することによって、上記熱交換パイプ内に循環する水等の流量を20L/min以下の範囲で制御することができる。
本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを施工する方法としては特に限定されず、例えば、アースオーガを用いて、竪穴を掘削した後、該竪穴に熱交換パイプを埋設する方法等が挙げられる。アースオーガを用いることによって、掘削によって生じる土砂を別途ポンプ等によって汲み上げることなく、掘削しながらスクリューの羽で掻き出すことができるため、簡易かつ低コストに施工することができる。
このようなアースオーガを用いて、所定の竪穴を掘削した後、該竪穴に熱交換パイプを埋設する施工方法もまた、本発明の一つである。
上記竪穴の直径は、下限が150mm、上限が1200mmである。150mm未満であると、竪穴に埋設する熱交換パイプの直径等が小さくなることから、充分な地熱を採取することができないことがある。1200mmを超えると、施工コストを抑えることができないことがある。
上記竪穴の深さは、下限が4000mm、上限が12000mmである。4000mm未満であると、充分な地熱を採取することができないことがある。12000mmを超えると、施工コストを抑えることができないことがある。
上記竪穴を複数掘削する場合には、各竪穴の水平方向の中心間距離は、好ましい下限が500mm、好ましい上限が2000mmである。500mm未満であると、所定の面積に多数の竪穴を掘削することになるため、施工コストが上昇することがある。2000mmを超えると、熱交換パイプの埋設密度が低下することによって、効率的に熱を放熱又は吸熱することが難しくなることがある。
本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法は、更に、断熱材を挿入するための穴を掘削した後、該断熱材を挿入するための穴に断熱材を挿入することが好ましい。このようにすることによって、従来のように土壌蓄熱部(蓄熱槽)の全体積を掘削する必要がなく、断熱材を埋設する箇所のみ掘削すればよいことから、掘削にかかるコスト等、施工コストを抑制することが可能となる。
図4は、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法の一例として、各工程の概略を示す模式図である。
図4に示すように、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法としては、例えば、(1)天面断熱材埋設部を掘削する工程、(2)熱交換パイプ埋設用竪穴を掘削する工程、(3)熱交換パイプを挿入する工程、(4)熱交換パイプ埋設用竪穴を埋設する工程、(5)側面断熱材埋設部を掘削する工程、(6)側面断熱材を挿入する工程、及び、(7)天面断熱材埋設部を埋設する工程からなる方法等が挙げられる。
本発明によれば、低コストで充分な地熱等の自然エネルギーを取得、貯蔵及び利用することが可能な自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム及び該自然熱ハイブリッド土壌蓄熱蓄熱システムの施工方法を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例)
(融雪システムの施工)
本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを融雪分野で利用するための融雪システムを施工する。
図5及び図6は、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを融雪分野等に適用する融雪システムの概略を示す模式図である。
図5中、1は土壌蓄熱部、11は天面断熱材、12は側面断熱材、2は地熱採取部、3は熱交換パイプ、4は地熱利用部(太陽熱採取部)、5はポンプユニット部、6は制御部を示す。
まず、天面断熱材を埋設するための領域として、地表面を縦4500mm×幅6000mm×深さ600mmの形状に従来公知の方法を用いて掘削した。次いで、アースオーガ(DT620、タダノ社製)を用いて、直径450mm、深さ10500mmの竪穴を24本掘削した。
熱交換パイプ(直径13mm)として、最外層が合成樹脂(厚さ0.2mm、熱伝導率0.9W/m・K、熱放射率が0.93W/m・K、該合成樹脂の内面側に設けられた中心層がアルミニウム(厚さ0.3mm)であり、該中心層の内面側に設けられた最内層が合成樹脂(厚さ0.7mm、熱伝導率0.9W/m・K、熱放射率が0.93W/m・Kである金属強化合成樹脂管を用いた。
掘削した24本の竪穴に、土壌蓄熱のみを通る熱交換パイプを12本と、土壌蓄熱部及び地熱採取部を通る熱交換パイプ12本とを、それぞれ互い違いに配置されるように設置した後、掘削時に発生した土砂に水を混ぜて流動化させたものを埋め戻した。
図2に、熱交換パイプの設置態様を示す模式図を示す。
図2に示すように、側面断熱材と、熱交換パイプとは、水平方向に長辺側では500mm離れて配置され、短辺側で400mm離れて配置されており、熱交換パイプ同士は水平方向に800mmの間隔で設置されている。
上記熱交換パイプが土壌蓄熱部及び地熱採取部を通る場合において、上記熱交換パイプは、螺旋管(直径400mm、ピッチ20mm、見かけ長さ9400mm)とした。
螺旋管の上端は、天面断熱材の底面に位置し、螺旋管の下端は、地表面から10000mm下方に位置する。
上記熱交換パイプが土壌蓄熱部のみを通る場合において、上記熱交換パイプは、螺旋管(直径400mm、ピッチ20mm、見かけ長さ2200mm)とした。
土壌蓄熱部において、螺旋管の上端は、天面断熱材の底面に位置し、螺旋管の下端は、側面断熱材の下端よりも500mm下方に位置する。
その後、最初に掘削した天面断熱材を埋設するための領域の外周部分(幅250mm、深さ1700mm)だけを掘削し、そこに、厚さが200mmとなるように4枚重ねたポリスチレン系発泡体(厚さ50mm、ダウ化工社製)の表面に防水シートを貼り付けて、側面断熱材とした。防水シートが外周側に位置するように、掘削した土壌蓄熱部の側面領域に側面断熱材を設置した。また、わずかに発生した隙間には断熱材の保護のため川砂を入れた。
最後に、天面断熱材として、天面断熱材と同様にポリスチレン系発泡体(厚さ50mm、熱伝導率0.027W/m・K、50mm厚、ダウ化工社製)を厚さ300mmになるように6枚重ねて、その領域にくまなく敷設し、最上部には防水シートを貼り付け、更に、川砂を一面に50mm程度散布したのち、最初に掘削を行った際に発生した残土を埋め戻して完工とした。なお、熱交換パイプは、その管端を天面断熱材と側面断熱材の隙間から外部に出して、他のシステムに接続可能となるようにした。
こうして、天面断熱材(厚さ300mm)及び側面断熱材(厚さ200mm)によって、囲繞される土壌が縦4000mm×幅5000mm×深さ2000mmとなるように、土壌蓄熱部を形成した。
熱交換パイプは、ポンプユニット部(DC循環ポンプ)に接続され、融雪システム内を巡るようにした。ポンプユニット部は、10L/min以下の範囲で、熱交換パイプ内を流れる水等の流量を変更することができる。
熱利用部となる融雪路盤は、金属強化ポリエチレン管(スーパーエスロメタックス13S、積水化学工業社製)を70mmピッチで蛇行させて、3000mm×10000mmの範囲の路盤に敷設して、ポンプユニット部に接続した。熱利用部は、夏期には太陽熱採取部として利用することもできる。
制御部(新潟電機社製)は、降雪センサー スノーコン、各種温度センサ、従来公知のリレースイッチ等で構成されている。制御部は、気象条件や融雪路盤の状態に応じて、ポンプユニット部の運転を制御することができる。
本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法によれば、長期安定性を保証する地熱採取部と、一度にまとまった熱を供給する土壌蓄熱部のそれぞれを同時に施工できることに加え、従来のように土壌蓄熱槽の全体積を掘削する必要がなく、断熱材等を埋設する箇所のみを掘削し、断熱材等を埋設すればよいことから、従来の方式に比べて劇的に施工コストを削減することができる。
また、本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを利用した融雪システムは、従来の地熱利用型融雪システム(地中熱利用方式)が有する長期性能安定性と、土壌蓄熱型融雪システム(浅埋設土壌蓄熱方式)が有する瞬発的融雪能力を併せ持つため、従来対応することができなかった降雪地域での安定的な融雪運転をすることができる。
更に、従来必要であった巨大な土壌蓄熱部(蓄熱槽)が必要ないことから、これまで困難であった狭小地での施工・設置ができ、従来高価な電熱式・ボイラ式融雪システムを使用していた一般家庭への導入が可能となった。
特に、熱交換パイプとして、金属複合管を用いることによって、伝熱効率が大幅に向上させ、夏期採熱時の運転時間の低下に起因するランニングコストの低下することができ、冷夏等の気候変動への対応が容易となった。
このように、低コストで充分な地熱等の自然エネルギーを取得、貯蔵及び利用することができるため、寒冷地域等におけるより多くの一般家庭への自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの導入が期待される。
本発明によれば、低コストで充分な地熱等の自然エネルギーを取得、貯蔵及び利用することが可能な自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム及び該自然熱ハイブリッド土壌蓄熱蓄熱システムの施工方法を提供することができる。
本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの一例を示す模式図である。 土壌蓄熱部を通る熱交換パイプと、土壌蓄熱部及び地熱採取部を通る熱交換パイプとが交互に、かつ、ハニカム状に配置された態様の一例を示す模式図である。 熱交換パイプの一例を示す模式図である。 熱交換パイプの一例を示す模式図である。 熱交換パイプの一例を示す模式図である。 本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法の各工程の概略を示す模式図である。 本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを融雪分野に適用する融雪システムの概略を示す模式図である。 本発明の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを融雪分野に適用する融雪システムの概略を示す模式図である。
符号の説明
1 土壌蓄熱部
11 天面断熱材
12 側面断熱材
2 地熱採取部
3 熱交換パイプ
31 土壌蓄熱部のみを通る熱交換パイプ
32 土壌蓄熱部及び上記地熱採取部を通る熱交換パイプ
4 地熱利用部(太陽熱採取部)
5 ポンプユニット部
6 制御部

Claims (6)

  1. 熱伝導率が0.05W/m・K以下、かつ、厚さが20〜500mmである断熱材と、前記断熱材によって側面及び天面を囲繞された土壌とからなる土壌蓄熱部と、
    前記土壌蓄熱部の下方に位置する土壌からなる地熱採取部と、
    前記土壌蓄熱部内及び前記地熱採取部内を通り、前記土壌蓄熱部外及び前記地熱採取部外を巡り、内部に水又は不凍液を循環させる熱交換パイプと、
    前記熱交換パイプに接続され、前記熱交換パイプ内に水又は不凍液を循環させるポンプユニット部と、
    前記ポンプユニット部に接続され、前記ポンプユニット部の運転を制御する制御部とからなる自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムであって、
    前記土壌蓄熱部において、前記天面を構成する断熱材の上端は、地表面から深さ200〜1000mmに位置し、前記側面を構成する断熱材の下端は、地表面から深さ500〜3000mmに位置し、
    前記地熱採取部において、前記熱交換パイプの下端は、地表面からの深さ4000〜12000mmに位置する
    ことを特徴とする自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム。
  2. 熱交換パイプは、最外層に設けられた合成樹脂層と、前記合成樹脂組成物層の内面側に設けられた金属層と、前記金属層の内面側に設けられた合成樹脂層とからなる金属複合管であることを特徴とする請求項1記載の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム。
  3. 金属複合管は、最外層及び/又は最内層に設けられた合成樹脂層の熱放射率が0.8W/m・K以上、かつ、熱伝導率が0.5W/m・K以上であることを特徴とする請求項2記載の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム。
  4. 土壌蓄熱部内及び/又は地熱採取部内を通る熱交換パイプは、一重巻又は二重巻の螺旋管であって、前記螺旋管の直径が100〜1000mm、前記螺旋管のピッチの上限が500mmであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システム。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムを施工する方法であって、アースオーガを用いて、直径150〜1200mm、地表面から深さ4000〜12000mmの竪穴を掘削した後、前記竪穴に熱交換パイプを埋設することを特徴とする自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法。
  6. 更に、断熱材を挿入するための穴を掘削した後、前記断熱材を挿入するための穴に断熱材を挿入することを特徴とする請求項5記載の自然熱ハイブリッド土壌蓄熱システムの施工方法。
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