JP2004165012A - ランプ駆動装置およびランプ駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ランプ駆動装置(10)は制御部(20)とドライブ回路(30)を備えている。制御部(20)は、ランプ(40)の点灯を指示する指示信号(S10)を受けた際、ドライブ回路(30)に、突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、ランプ(40)への電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる制御信号(S20)を出力する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、白熱バルブ等、フィラメントを有するランプを駆動するためのランプ駆動装置およびランプ駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ランプ駆動制御が行なえるランプ駆動装置は、スイッチ、センサ、等の指示装置から出力されたランプの点灯および消灯を指示するための指示信号に応じて制御信号を出力する制御部と、当該制御信号に従ってランプへの電力供給を行なう駆動部と、を備え、前述の制御部が、ランプの点灯または消灯を指示する指示信号を受けた際に、ランプへの電圧の印加または非印加を駆動部に行なわせる。
【0003】
このようなランプ駆動装置には、例えば、自動車の補助灯を状況に応じてPWM制御(即ち、パルス幅変調制御)により調光できるものもある(例えば、特許文献1参照)。このPWM制御によるランプ駆動(以後、『PWMランプ駆動』と称す。)は、単なるランプへの直流電圧の印加によるランプ駆動(以後、『DCランプ駆動』と称す。)とは異なり、ランプに印可されるパルス電圧のデューティ比を可変できるため、ランプの明るさをキメ細やかに調整できる。尚、周知のとおりPWMランプ駆動を行なえるランプ駆動装置であればDCランプ駆動も行なえることは言うまでもない。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−26629号公報(第6〜9頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2(A)、図2(B)および図3(A)に示されるように、従来のDCランプ駆動および従来のPWMランプ駆動のいずれにおいても、ランプの点灯初期(即ち、駆動部からランプに点灯電圧を印加した直後)に大きな突入電流が生じてしまう。
【0006】
図2(A)は従来のDCランプ駆動における指示信号、制御信号(駆動部からランプに印加される電圧)、およびランプに流れる電流の関係を示すタイミングチャート、図2(B)は従来のPWMランプ駆動における指示信号、制御信号(駆動部からランプに印加される電圧)、およびランプに流れる電流の関係を示すタイミングチャート、そして図3(A)は図2(B)の制御信号波形および突入電流波形をクローズアップして示す図(タイミングチャート)である。尚、図2(A)、図2(B)および図3(A)のいずれにおいても、制御信号波形と駆動部からランプに印加される電圧波形(換言すれば、駆動部の出力電圧波形)とが相似形である場合が示されており、当該制御信号波形と駆動部の出力電圧波形が1つの波形で示され、2つの波形の図示は省略されている。
【0007】
この突入電流は、ランプの寿命に悪影響を与える(即ち、通電されるフィラメントの寿命を短くする)ものであり、常温でも生じ、特にランプの周囲温度が低いとき(換言すれば、ランプのフィラメントの温度が低温であるとき)は非常に大きい不要なエネルギーをランプに加えるものとなるため、従来のDCランプ駆動および従来のPWMランプ駆動には解決せねばならない課題がある。
【0008】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ランプの点灯初期に生じる突入電流を低減し、これによりランプの寿命を長くすることができるランプ駆動装置およびランプ駆動方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のランプ駆動装置は、請求項1に記載したように、
ランプの点灯および消灯を指示するための指示信号に応じて制御信号を出力する制御部と、前記制御信号に従って前記ランプへの電力供給を行なう駆動部と、を備え、前記制御部が、前記ランプの消灯を指示する指示信号を受けた際、前記ランプへの電圧の非印加を行なわせる制御信号を前記駆動部に出力し、そして前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際、前記ランプへの電圧の印加および非印加を行なわせる制御信号を前記駆動部に出力するランプ駆動装置であって、
前記ランプの点灯初期の突入電流が低減されるように、前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際、前記駆動部に、前記突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、前記ランプへの電圧の印加および非印加を行なわせる制御信号を出力することを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、ランプ駆動装置の制御部が、ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際、駆動部に、突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、ランプへの電圧の印加および非印加を行なわせるので、ランプの点灯初期に生じる突入電流を効果的に低減でき、よって、ランプの寿命を長くすることができる。尚、本発明は、DCランプ駆動およびPWMランプ駆動の何れにも適用でき、また、従来のDCランプ駆動または従来のPWMランプ駆動と比較して構成要素を増やさずに制御部の駆動部に対する制御方法を変更することにて実現できるため、コストアップ無しに突入電流対策が行なえる。
【0011】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項2に記載したように、請求項1に係るランプ駆動装置において、前記制御部が、前記駆動部に前記設定期間前記ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる制御信号を出力することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、制御部が、駆動部に前述の設定期間ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせるので、このようにランプへの電圧印加を複数回に分けて行なうことによって、突入電流によりランプに掛かる不要なエネルギーを確実に抑制することができる。
【0013】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項3に記載したように、請求項1または請求項2に係るランプ駆動装置において、前記制御部が、前記駆動部に前記設定期間の終了時以降前記ランプへの連続的な電圧の印加を行なわせる制御信号を前記ランプの消灯時まで出力することを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、制御部が、駆動部に前述の設定期間の終了時以降ランプへの連続的な電圧の印加を行なわせるので、DCランプ駆動に好適である。
【0015】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項4に記載したように、請求項1または請求項2に係るランプ駆動装置において、前記制御部が、前記駆動部に前記設定期間の終了時以降前記ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行なわせる制御信号を出力し、それにより前記ランプを減光点灯させることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、制御部が、駆動部に前述の設定期間の終了時以降ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行なわせ、それにより当該ランプを減光点灯させるので、PWMランプ駆動に好適である。
【0017】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項5に記載したように、請求項4に係るランプ駆動装置において、前記駆動部に前記設定期間前記ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる際の前記制御信号のパルス周期が、前記駆動部に前記設定期間の終了時以降前記ランプへの電圧の印加および非印加を繰り返し行なわせる前記制御信号のパルス周期よりも短いことを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、駆動部に前述の設定期間ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる際の制御信号のパルス周期が、駆動部に前述の設定期間の終了時以降ランプへの電圧の印加および非印加を繰り返し行なわせる制御信号のパルス周期よりも短いので、PWMランプ駆動時に確実に突入電流を低減することができる。
【0019】
また、本発明のランプ駆動装置は、請求項6に記載したように、請求項1から請求項5のいずれか一つに係るランプ駆動装置において、前記ランプが、フィラメントを有する白熱バルブであることを特徴としている。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、前述のランプとしてフィラメントを有する白熱バルブを用いることが好適であり、当該白熱バルブの寿命を長くすることができる。
【0021】
また、前述した目的を達成するために、本発明のランプ駆動方法は、請求項7に記載したように、ランプの点灯初期に生じる突入電流を低減するためのランプ駆動方法であって、
前記ランプを点灯する際に、前記突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、前記ランプへの電圧の印加および非印加を行なうことを特徴としている。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、ランプを点灯する際に、突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、ランプへの電圧の印加および非印加を行なうので、請求項1に係るランプ駆動装置と同様に、ランプの点灯初期に生じる突入電流を効果的に低減でき、よって、ランプの寿命を長くすることができる。尚、本発明は、請求項1に係るランプ駆動装置と同様に、DCランプ駆動およびPWMランプ駆動の何れにも適用でき、また、従来のDCランプ駆動または従来のPWMランプ駆動におけるランプ駆動制御方法を変更することにて実現できるため、コストアップ無しに突入電流対策が行なえる。
【0023】
また、本発明のランプ駆動方法は、請求項8に記載したように、請求項7に係るランプ駆動方法において、前記設定期間、前記ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なうことを特徴としている。
【0024】
請求項8に記載の発明によれば、前述の設定期間、ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なうので、このようにランプへの電圧印加を複数回に分けて行なうことによって、突入電流によりランプに掛かる不要なエネルギーを確実に抑制することができる。
【0025】
また、本発明のランプ駆動方法は、請求項9に記載したように、請求項7または請求項8に係るランプ駆動方法において、前記設定期間の終了時以降、前記ランプへの連続的な電圧の印加を行なうことを特徴としている。
【0026】
請求項9に記載の発明によれば、前述の設定期間の終了時以降、ランプへの連続的な電圧の印加を行なうので、DCランプ駆動に好適である。
【0027】
また、本発明のランプ駆動方法は、請求項10に記載したように、請求項7または請求項8に係るランプ駆動方法において、前記設定期間の終了時以降、前記ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行ない、それにより前記ランプを減光点灯させることを特徴としている。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、前述の設定期間の終了時以降、ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行ない、それにより当該ランプを減光点灯させるので、PWMランプ駆動に好適である。
【0029】
また、本発明のランプ駆動方法は、請求項11に記載したように、請求項10に係るランプ駆動方法において、前記設定期間交互に繰り返し行なわれる前記ランプへの電圧の印加および非印加の周期が、前記設定期間の終了時以降繰り返し行なわれる前記ランプへの電圧の印加および非印加の周期よりも短いことを特徴としている。
【0030】
請求項11に記載の発明によれば、前述の設定期間交互に繰り返し行なわれるランプへの電圧の印加および非印加の周期が、前述の設定期間の終了時以降繰り返し行なわれるランプへの電圧の印加および非印加の周期よりも短いので、PWMランプ駆動時に確実に突入電流を低減することができる。
【0031】
また、本発明のランプ駆動方法は、請求項12に記載したように、請求項7から請求項11のいずれか一つに係るランプ駆動方法において、前記ランプが、フィラメントを有する白熱バルブであることを特徴としている。
【0032】
請求項12に記載の発明によれば、前述のランプとしてフィラメントを有する白熱バルブを用いることが好適であり、当該白熱バルブの寿命を長くすることができる。
【0033】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明の実施の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1(A)は、ランプを駆動するための本発明に係るランプ駆動装置のシステム構成を示す回路ブロック図、図1(B)は図1(A)の制御部の変形例を示す回路ブロック図、図2(C)は本発明に係るランプ駆動装置がPWMランプ駆動を行なった場合における指示信号、制御信号(駆動部からランプに印加される電圧)、およびランプに流れる電流の関係を示すタイミングチャート、そして図3(B)は本発明による突入電流低減効果を示す図(タイミングチャート)である。
【0035】
尚、図1(A)および図1(B)において、本発明に係るランプ駆動装置により駆動されるランプの数は、一つとは限らず、複数でもよい。即ち、ランプの数は用途や仕様に応じて適宜決定され、ランプを複数設ける場合は適宜直列および/または並列に電気的に接続されることとなる。また、前述した図2(A)、図2(B)および図3(A)と同様に、図2(C)および図3(B)のいずれにおいても、制御信号波形と駆動部からランプに印加される電圧波形(換言すれば、駆動部の出力電圧波形)とが相似形である場合が示されており、当該制御信号波形と駆動部の出力電圧波形が1つの波形で示され、2つの波形の図示は省略されている。尚、本発明は、DCランプ駆動およびPWMランプ駆動の何れにも適用できる。
【0036】
図1(A)に示されるように、ランプ駆動装置10は、ランプ40への電力供給を制御し、それによってランプ40の発光(即ち、点灯(調光点灯も含む)および消灯)を制御する。このランプ駆動装置10には、ランプ40へ電力の供給を行ない、該ランプ40を駆動する駆動部としてドライブ回路30と、当該ドライブ回路30によるランプ40への電力供給を制御する制御部20と、が設けられている。
【0037】
制御部20はドライブ回路30と電気的に接続されている。当該制御部20は、ランプ40を点灯および消灯するためのセンサ5aおよびスイッチ5bの少なくとも一方を含む指示装置5から出力された指示信号S10に応じて制御信号S20を出力し、当該制御信号S20をドライブ回路30に供給して当該ドライブ回路30の動作を制御するコントローラとして働く。
【0038】
この制御部20は、指示信号S10の入力に対して制御信号S20を出力できる例えば半導体集積回路等の処理回路からなるCPU(即ち、Central Processing Unit)で構成され、また、PWM回路(即ち、パルス幅変調制御回路)25を内蔵している。尚、制御信号S20は、このPWM回路25から直接出力される。尚、図1(B)に示される制御部20の変形例では、CPU20aとPWM回路25が別体に設けられ且つ電気的に接続されており、このように制御部20を構成してもよい。
【0039】
図2(C)に示されるように、ロー(Low)レベルからハイ(High)レベルに切り換わる指示信号S10のパルス電圧波形の立ち上がり時以降、制御部20は、ハイ(High)レベルおよびロー(Low)レベルを含むパルス電圧波形の制御信号S20を出力して、ドライブ回路30にランプ40への電力供給(即ち、ランプ40の点灯動作)を行なわせる。即ち、制御部20が、ランプ40の点灯を指示する指示信号S10を受けた際に、ドライブ回路30にランプ40へ電圧を印加および非印加させる制御信号S20を出力する。
【0040】
具体的に、制御部20は、指示信号S10のパルス電圧波形がローレベルからハイレベルに切り換わった際、先ず、ドライブ回路30に、突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、ランプ40への電圧の印加および非印加を行なわせる制御信号S20を出力して、ドライブ回路30のPWM制御を行なう。これにより、ランプ40のフィラメント(不図示)が、前述の設定期間中、少なくとも1回瞬間的に通電され、当該フィラメント(不図示)が暖められるので、ランプ40の点灯初期に生じる突入電流を効果的に低減でき、よって、ランプ40の寿命を長くすることができる。
【0041】
尚、このランプ40に突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間は、本発明のランプ駆動装置10により駆動されるランプ40と同様な突入電流特性を有するサンプルランプから予め測定した期間を基に設定されており、当該設定期間の情報が制御部20のメモリ領域に記録され、この情報に従って制御部20がそのPWM回路25に処理動作を行なわせる。サンプルランプに突入電流が生じる期間と制御信号S20の制御波形における期間との関係の一例は、図3(A)と図3(B)との比較により明らかである。
【0042】
また、図2(C)と図3(B)に示されるように、制御部20が、ドライブ回路30に、前述の設定期間、ランプ40への電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせることが望ましく、このようにランプへの電圧印加を複数回に分けて行なうことによって、突入電流によりランプに掛かる不要なエネルギーを確実に抑制することができる。
【0043】
前述の設定期間の終了時以降、PWMランプ駆動を行なう場合には、制御部20が、ドライブ回路30にランプ40への電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行なわせる制御信号S20を出力し、それによりランプ40を減光点灯させる。一方、前述の設定期間の終了時以降、DCランプ駆動を行なう場合には、制御部20が、ドライブ回路30にランプ40への連続的な電圧の印加を行なわせる制御信号S20を出力する。
【0044】
尚、PWMランプ駆動において、ドライブ回路30に前述の設定期間ランプ40への電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる際の制御信号S20のパルス周期が、ドライブ回路30に前述の設定期間の終了時以降ランプ40への電圧の印加および非印加を繰り返し行なわせる制御信号S20のパルス周期よりも短いことが図2(C)から判る。このようにパルス幅を狭くすることによって、PWMランプ駆動時に確実に突入電流を低減することができる。
【0045】
さて、制御部20は、ハイレベルからローレベルに切り換わる指示信号S10のパルス電圧波形の立ち下がり時以降、ランプ40の消灯動作をドライブ回路30に行なわせる制御信号S20を出力し、これによりランプ40が消灯される。
【0046】
以上、本発明の一実施形態であるランプ駆動装置10について説明してきたが、本発明は、フィラメントを有する白熱バルブをランプ40として駆動した場合に最も効果的である。例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンランプ、等の車両の外部灯火系装置や、例えば、ルームランプ、マップランプ、フットランプ、等の車両内照明装置に光源として用いられる車両用ランプを駆動するためのランプ駆動装置に本発明を適用すれば、車両走行中にランプのフィラメントが突入電流により切れるといったことが防止され、車両運行上の安全性の向上に大きく貢献できる。特に、ストップランプ等は、車両運行上、頻繁に点灯および消灯が為されるので、本発明による効果は絶大である。
【0047】
ところで、14ボルト(以下、“V”と称す。)のオルタネータおよび充放電可能な12Vバッテリを有する定格直流12V〜14V出力の電源部を搭載した自動車(即ち、所謂14V車)は、一般的な車両として知られている。この14V車において本発明のランプ駆動装置10を用いた場合、ランプ駆動装置10がそのドライブ回路30に定格直流12V〜14V出力の電源部から電力供給を受けながら種々のランプに対して直流12V〜14Vまたは12V〜14Vの直流成分を有するパルス電圧を印加して当該ランプを点灯させ得ることは言うまでもない。
【0048】
近年、42Vモータ/ジェネレータおよび充放電可能な36Vバッテリを有する定格直流36V〜42V出力の電源部を搭載した、燃費に有利な、高電圧自動車(即ち、所謂42V車)の開発が進められている。本発明のランプ駆動装置10は、従来から14V車で用いられているコスト的に有利な汎用の14V車用ランプを42V車において定格直流36V〜42V出力の電源部からの電力供給によって安全に点灯させることができる。なぜならば、本発明のランプ駆動装置10は、PWM制御によりランプに適宜なパルス幅のパルス電圧を印加してランプに供給される電力量を適宜調節する(即ち、適宜低減する)ことができ、特に、ランプ点灯初期に生じる突入電流の低減に絶大な効果を奏するからである。
【0049】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形,改良,等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の形状,形態,数,配置個所,等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0050】
例えば、突入電流が生じる期間を複数の周囲温度毎にサンプルランプから予め測定し、当該周囲温度毎の測定結果を基に複数の設定期間を設定し、そして当該複数の設定期間に係る情報をデータベース化して制御部20のメモリ領域に記録して、当該データベース化された情報に従って制御部20に処理動作を行なわせてもよい。この場合、例えば、指示装置5のセンサ5aを温度センサとし、当該温度センサからランプ40の周囲温度に係る情報を制御部20に取得させて、その周囲温度に対応する設定期間を制御部20に選択させればよい(この形態の場合、指示信号S10を送信する通信線を多重通信線とし、当該多重通信線を介して周囲温度に係る情報を指示装置5から制御部20に送信してもよい)。
【0051】
また、制御部20が、ドライブ回路30に前述の設定期間ランプ40への電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる回数を例えばランプ40の周囲温度に基づいて制御部20に決定させてもよい。突入電流は常温時と比較して低温時に極めて大きくなるため、ドライブ回路30に前述の設定期間ランプ40への電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる回数を例えば所定の低温時に増やすようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、ランプを点灯する際に、突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、ランプへの電圧の印加および非印加を行なうので、ランプの点灯初期に生じる突入電流を効果的に低減でき、よって、ランプの寿命を長くすることができる。尚、本発明は、DCランプ駆動およびPWMランプ駆動の何れにも適用でき、また、従来のDCランプ駆動または従来のPWMランプ駆動におけるランプ駆動制御方法を変更することにて実現できるため、コストアップ無しに突入電流対策が行なえる。
【0053】
また、本発明によれば、前述の設定期間、ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なうので、このようにランプへの電圧印加を複数回に分けて行なうことによって、突入電流によりランプに掛かる不要なエネルギーを確実に抑制することができる。
【0054】
また、本発明によれば、前述の設定期間の終了時以降、ランプへの連続的な電圧の印加を行なうので、DCランプ駆動に効果的である。
【0055】
また、本発明によれば、前述の設定期間の終了時以降、ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行ない、それにより当該ランプを減光点灯させるので、PWMランプ駆動に効果的である。
【0056】
また、本発明によれば、前述の設定期間交互に繰り返し行なわれるランプへの電圧の印加および非印加の周期が、前述の設定期間の終了時以降繰り返し行なわれるランプへの電圧の印加および非印加の周期よりも短いので、PWMランプ駆動時に確実に突入電流を低減することができる。
【0057】
また、本発明によれば、前述のランプとしてフィラメントを有する白熱バルブを用いると効果的であり、当該白熱バルブの寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、ランプを駆動するための本発明に係るランプ駆動装置のシステム構成を示す回路ブロック図、そして(B)は図1(A)の制御部の変形例を示す回路ブロック図である。
【図2】(A)は従来のDCランプ駆動における指示信号、制御信号(駆動部からランプに印加される電圧)、およびランプに流れる電流の関係を示すタイミングチャート、(B)は従来のPWMランプ駆動における指示信号、制御信号(駆動部からランプに印加される電圧)、およびランプに流れる電流の関係を示すタイミングチャート、そして(C)は本発明に係るランプ駆動装置がPWMランプ駆動を行なった場合における指示信号、制御信号(駆動部からランプに印加される電圧)、およびランプに流れる電流の関係を示すタイミングチャートである。
【図3】(A)は図2(B)の制御信号波形および突入電流波形をクローズアップして示す図(タイミングチャート)、そして図3(B)は本発明による突入電流低減効果を示す図(タイミングチャート)である。
【符号の説明】
5 指示装置
5a センサ
5b スイッチ
10 ランプ駆動装置
20 制御部
20a CPU
25 PWM回路
30 ドライブ回路(駆動部)
40 ランプ
S10 指示信号
S20 制御信号
Claims (12)
- ランプの点灯および消灯を指示するための指示信号に応じて制御信号を出力する制御部と、前記制御信号に従って前記ランプへの電力供給を行なう駆動部と、を備え、前記制御部が、前記ランプの消灯を指示する指示信号を受けた際、前記ランプへの電圧の非印加を行なわせる制御信号を前記駆動部に出力し、そして前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する指示信号を受けた際、前記ランプへの電圧の印加および非印加を行なわせる制御信号を前記駆動部に出力するランプ駆動装置であって、
前記ランプの点灯初期の突入電流が低減されるように、前記制御部が、前記ランプの点灯を指示する前記指示信号を受けた際、前記駆動部に、前記突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、前記ランプへの電圧の印加および非印加を行なわせる制御信号を出力することを特徴とするランプ駆動装置。 - 前記制御部が、前記駆動部に前記設定期間前記ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる制御信号を出力することを特徴とする請求項1に記載したランプ駆動装置。
- 前記制御部が、前記駆動部に前記設定期間の終了時以降前記ランプへの連続的な電圧の印加を行なわせる制御信号を前記ランプの消灯時まで出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載したランプ駆動装置。
- 前記制御部が、前記駆動部に前記設定期間の終了時以降前記ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行なわせる制御信号を出力し、それにより前記ランプを減光点灯させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載したランプ駆動装置。
- 前記駆動部に前記設定期間前記ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なわせる際の前記制御信号のパルス周期が、前記駆動部に前記設定期間の終了時以降前記ランプへの電圧の印加および非印加を繰り返し行なわせる前記制御信号のパルス周期よりも短いことを特徴とする請求項4に記載したランプ駆動装置。
- 前記ランプが、フィラメントを有する白熱バルブであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載したランプ駆動装置。
- ランプの点灯初期に生じる突入電流を低減するためのランプ駆動方法であって、
前記ランプを点灯する際に、前記突入電流が生じる期間と長くとも等しい予め定められた設定期間、前記ランプへの電圧の印加および非印加を行なうことを特徴とするランプ駆動方法。 - 前記設定期間、前記ランプへの電圧の印加および非印加を交互に繰り返し行なうことを特徴とする請求項7に記載したランプ駆動方法。
- 前記設定期間の終了時以降、前記ランプへの連続的な電圧の印加を行なうことを特徴とする請求項7または請求項8に記載したランプ駆動方法。
- 前記設定期間の終了時以降、前記ランプへの電圧の印加および非印加を一定周期で繰り返し行ない、それにより前記ランプを減光点灯させることを特徴とする請求項7または請求項8に記載したランプ駆動方法。
- 前記設定期間交互に繰り返し行なわれる前記ランプへの電圧の印加および非印加の周期が、前記設定期間の終了時以降繰り返し行なわれる前記ランプへの電圧の印加および非印加の周期よりも短いことを特徴とする請求項10に記載したランプ駆動方法。
- 前記ランプが、フィラメントを有する白熱バルブであることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか一つに記載したランプ駆動方法。
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JP2008311187A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Tokai Rika Co Ltd | ランプ駆動回路 |
JP2009301948A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Autonetworks Technologies Ltd | 駆動方法及び駆動装置 |
-
2002
- 2002-11-13 JP JP2002329708A patent/JP2004165012A/ja active Pending
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