JP2004163237A - 半導体検査装置および検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の半導体検査装置および検査方法では、検査クロックに同期して入力パターン出力および期待値比較を行っているため、非同期動作する回路についての検査をすることが困難であった。
【解決手段】半導体を検査するためのパターンおよび期待値を保持する複数の保持手段11,12と、前記保持手段からデータを入力する検査制御手段9と、前記検査制御手段9より入力する信号レベルの信号を出力する信号生成手段1と、前記検査制御手段9より入力する期待値と入力される信号レベルとを比較する比較手段2のいずれかあるいは両方を含む入出力手段3と、前記入出力手段3を複数含む検査手段を複数(4,5)有し、前記複数の検査手段4,5が各々独立した周波数で動作することにより、非同期信号の入力パターン生成および期待値の比較を行うことを可能とした半導体検査装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体を検査するためのパターンおよび期待値を保持する複数の保持手段11,12と、前記保持手段からデータを入力する検査制御手段9と、前記検査制御手段9より入力する信号レベルの信号を出力する信号生成手段1と、前記検査制御手段9より入力する期待値と入力される信号レベルとを比較する比較手段2のいずれかあるいは両方を含む入出力手段3と、前記入出力手段3を複数含む検査手段を複数(4,5)有し、前記複数の検査手段4,5が各々独立した周波数で動作することにより、非同期信号の入力パターン生成および期待値の比較を行うことを可能とした半導体検査装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の検査装置および検査方法に関し、特にLSIの検査を行うLSIテスタなどの検査装置および検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体技術の向上により素子の微細化が進み、1チップに集積される回路規模も大きくなっている。このため従来は、複数チップにより構成されていたシステムを1チップに集積できるようになってきている。このため例えば、100MHzで動作するマイコンと27MHzで動作する映像処理回路のように、異なる周波数で動作する回路を、1チップに集積するようなシステムLSIが設計されるようになってきている。
【0003】
しかしながら、このような動作周波数の異なる、お互い非同期関係にあるクロックで動作するようなLSIでは、従来のデジタル信号を扱うLSIテスタでは検査することができなかった。
【0004】
従来の、LSIテスタでは、ある検査周期でLSIの各端子に対し、入力ピンでは、テストパターンファイルに記述された入力信号をLSIに対して入力し、また出力ピンでは、LSIの端子電圧を測定してH/Lを判定し、前記テストパターンファイルに記述した該当ピンの期待値と比較し、すべてが一致していた場合にPASS判定をする動作をしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−130485号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非同期に動作する回路があった場合は、LSIの内部遅延によってデータの受け渡しタイミングがずれ、データを出力されるタイミングが変化し、例えばデータが1サイクルずれるような場合が発生する。このような場合、上記のような判定方法では、PASSしなくなってしまう。また、LSIの内部遅延はばらつきがあるため、上記のような方法では、本来PASSするチップもFAILさせてしまい、安定した検査ができないという課題を有していた。
【0007】
さらに近年、半導体の微細化により、配線間の容量値が増加し、配線間クロストークによる誤動作が発生しているが、この現象は配線間の信号位相が近い場合のみ発生するため、前記LSIテスタのように、検査周期を決めた状態で検査することはできなかった。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、LSIテスタにおいて、非同期で動作する回路を含むLSIの検査が可能な半導体検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
また本発明は、クロストークの影響による誤動作を検査できる半導体検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明(請求項1)にかかる半導体検査装置は、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作するものである。
【0010】
また、本発明(請求項2)にかかる半導体検査装置は、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作し、前記複数の検査手段のうちの少なくとも1つが、上記比較手段による比較を行ない、一致を検出した場合、前記検査制御手段に信号を出力して他の検査手段を制御するものである。
【0011】
また、本発明(請求項3)にかかる半導体検査装置は、請求項1記載の半導体検査装置において、前記検査手段が動作する周波数の位相を、前記検査制御手段によって制御可能であるものである。
【0012】
また、本発明(請求項4)にかかる半導体検査装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と最初の期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が最初の期待値と一致した場合、その周波数の位相を保持するステップと、前記保持した位相で、前記入力した信号とすべての期待値との比較を行うステップとを、含むものである。
【0013】
また、本発明(請求項5)にかかる半導体検査装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が前記期待値と不一致の場合、FAILと判定して終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、かつ、前記位相の変更量が設定値に達している場合、PASSと判定し、終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、位相の変更量が設定値以下である場合、前記周波数の位相を変更するステップに戻るステップを含むものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるLSI検査装置を示す図である。
図1において、1はテストパターンで指定された入力信号を生成し、検査するLSI8に信号を出力する信号発生器である。
【0015】
2は検査するLSI8から出力された信号を検出し、該検出した信号と、テストパターンをLSI8に入力したときに該LSI8から得られるべき期待値とを比較する比較器である。3aおよび3bは、それぞれ信号発生器1と比較器2とを含み、LSI8の端子の入出力両方の検査に対応したチャネルである。4は複数の前記チャネル3aから構成され、各々同じクロック系で動作するチャネルグループである。5は複数の前記チャネル3bから構成され、各々同じクロック系で動作するが、チャネルグループ4とは異なるクロック系で動作するチャネルグループである。6は前記チャネルグループ4を制御する制御信号である。7は前記チャネルグループ5を制御する制御信号である。8は非同期で動作する端子毎(端子8a毎、端子8b毎)に、前記チャネルグループ4、チャネルグループ5がそれぞれ接続された、検査すべきLSIである。
【0016】
9は前記制御信号6、制御信号7を生成し、チャネルグループ4、チャネルグループ5を制御する制御回路である。10は前記制御回路9に読み込まれ、テスト動作の制御を行うテストプログラムである。11は前記チャネルグループ4へ与える、前記LSI8を検査するテストパターンを記述したファイル(テストパターン1)である。12は前記チャネルグループ5へ与える、前記LSI8を検査するテストパターンを記述したファイル(テストパターン2)である。
【0017】
次に動作について説明する。
本実施の形態1は、図2に示すテストパターン1、テストパターン2を入力する場合のものである。図2において、最上段の行は、LSI8の信号端子名を表し、その下の行で0,1は入力パターンを、H、Lは期待値を表している。
【0018】
本発明の特徴は、各々非同期で動作する信号を、別のテストパターンとしていることである。図3に示すように、非同期信号間の受け渡し部分ではクロックの位相によりクロックずれが発生するが、それ以外の部分ではクロックずれは発生しないことから、非同期関係にあるテストパターンを各々個別に制御することにより、各回路の動作位相を各々独立して動かすことを可能にしたものである。
【0019】
図1において、制御回路9はテストプログラム10により制御され、テストパターン11、テストパターン12の入力信号および期待値により、チャネルグループ4およびチャネルグループ5の各チャネル3a,3bを制御する。
【0020】
制御回路9は、チャネルグループ4、チャネルグループ5をそれぞれ異なる周期で制御し、動作する位相を変化させることができる。チャネルグループ4は、テストパターン11に記述されたパターンにしたがってチャネル3aを動作させ、即ち、信号発生器1によりテストパターン11に従ったパターンを発生させてこれをLSI8に与え、その時のLSI8からの出力と、制御回路9から制御信号6を介して与えられた期待値との比較を比較器2により行う。
【0021】
同様に、チャネルグループ5はテストパターン12に記述されたパターンにしたがってチャネル3bを動作させ、LSI8にパターンを与え、その時のLSI8の出力と、制御回路9から制御信号6を介して与えられた期待値との比較を比較器2により行う。
【0022】
非同期信号をLSI8に入力する場合には、チャネルグループ4、チャネルグループ5を各々異なるクロックで動作させる。チャネルグループ4とチャネルグループ5のクロックの位相差を変えながら、パターン生成と期待値とを比較すると、ある位相で期待値が一致するようになる。
【0023】
図3(a)に、データの非同期受け渡しを行っているLSI8内の一回路例を示す。図中、CK1、CK2は非同期のクロック、D1は入力信号、D2はクロックCK1で動作するフリップフロップで出力されたデータ、D3はデータD2を、クロックCK2で動作するフリップフロップで取り込んだデータ、D4はデータD3を、クロックCK2で動作するフリップフロップで取り込んだデータである。
【0024】
図3(b)に示すように、テストパターン11(D1)、テストパターン12(D2)が作成されていた場合、図3(c)のように、クロックCK1、CK2の位相が変化した場合、データD3,D4は図3(b)と異なるため(図3(c)のD3におけるA,D4におけるB)、FAILとなる。
検査時にクロックCK1とCK2の位相を変化させ、図3(b)のタイミングになった場合、期待値と一致させることができる。
【0025】
図3(b)の状態は、クロックCK1,CK2の位相を変化させなくても一定のように見えるが、実際はLSI8の特性ばらつきによって、チップ内部の遅延値は変化するため、すべてのチップが、図3(b)と同じタイミングで動作することはなく、クロックCK1、CK2の位相を変化させることが必要となる。
【0026】
本実施の形態による半導体検査装置では、制御回路9により、チャネルグループ4,5が動作する周波数の位相を変化させて全てのテストパターンを行うことにより、非同期で動作する回路を含むLSIの検査を安定して行うことができる。
【0027】
なお、本実施の形態1では、テストパターン数およびチャネルグループが2つの場合を示したが、これらは、それぞれ、3つ以上でも同様に構成することが可能である。また各々が非同期であっても、一部同期していても、同期関係の信号を1つのグループとして扱えば、同様に検査を行うことが可能である。
【0028】
図6は、図1の半導体検査装置に適用する半導体検査方法を示す図である。上記半導体検査装置では、クロック位相をずらしながら全テストパターンの検査を実施する必要があり、このためテスト時間が長くなる。
【0029】
図6の検査方法では、図3中で非同期信号の受け渡しD2、D3の間(データD1とデータD3との間)では、タイミングずれが発生するが、それ以外ではクロックずれが発生しないことから、ステップ61で2つのテストパターンのうち一方(テストパターン1)についてパターンを生成し、ステップ62でクロック位相をずらし(遅延を設定し)、ステップ63でもう一方のテストパターン(テストパターン2)を生成し、ステップ64で受け渡しによるずれが発生する最初のパターンのみを比較し、一致するかを検出する。
【0030】
パターンが一致した場合、ステップ65で、このときの設定遅延値で全てのテストパターンを生成し、全ての期待値を比較して検査する。このような動作により、位相をずらして検査する際、全パターンの検査を実施する必要がなくなり、テスト時間を短くすることが可能となる。
【0031】
図7は、図1の半導体検査装置に適用する第2の半導体検査方法を示す図である。図7では、クロストークによる誤動作を検出可能とするものである。クロストークによる誤動作は、図4に示すように、クロックCK1で動作し、データDを入力し、データQを出力するフリップフロップに対し、クロックCK1の配線に非同期で動作するクロックCK2の配線が図4(a)中のAのように並走していた場合、クロックCK1の配線とクロックCK2の配線の配線間容量によってクロックCK1信号の立ち上がりが図4(b)中のBのように鈍ることにより、データDをミスラッチすることによって発生する。
【0032】
このような誤動作が発生するのは、クロックCK1の立ち上がりと、クロックCK2の変化点とが一致した場合にのみ発生するため、クロックの位相を変化させて検査する必要がある。
【0033】
図7の検査方法は、ステップ71でクロックCK1のパターン(テストパターン1)を生成し、ステップ72でクロックCK2を検査時にずらし、ステップ73でテストパターン2を生成し、半導体装置の出力と期待値との比較を行う。ステップ74で、比較結果を判定し、不一致が発生していればFAILを判定し、不一致が発生していなければ、ステップ75で位相シフト量と設定値とを比較し、位相シフト量が設定値に達していなければ、ステップ72に戻り、設定値に達していれば、ステップ76でクロストークによる誤動作は発生しない良品と判定し、終了する。例として、図5にクロック位相と電源電圧を変化させた場合の検査結果のSHMOOプロットを示す。クロストークは一般に電源電圧が高いと影響が大きくなるため、電圧が高い部分でFAILしている箇所が発生している。
【0034】
本検査方法は、図5のX軸方向に平行に検査を行い、FAIL領域と交差するかどうかで、PASS、FAILを判定する方法である。
【0035】
このように本実施の形態による検査方法によれば、図1に示す半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する検査方法において、複数の検査手段のいずれかが動作するクロックの位相を変更するステップと、この位相を変更したクロックで検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較し、入力した信号が期待値と不一致である場合はFAILと判定し、入力した信号が期待値と一致し、かつ、クロックの位相の変更量が設定値に達している場合はPASSと判定し、入力した信号が期待値と一致し、クロックの位相の変更量が設定値に達していない場合は、クロックの位相を変更するステップに戻るステップとを含むものとしたから、クロストークによる誤動作を起こすチップを選別することが可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態ではクロックを2つとしたが、3つ以上の複数のクロックであっても、検査する組み合わせは増えるが、各々位相をずらすことにより、同様にクロストークによる誤動作を起こすチップを選別する検査が可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明(請求項1)に係る半導体検査装置によれば、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作するようにしたので、非同期関係の信号を各々独立にパターンを保持し生成するようにすることにより、非同期信号の入出力を含むLSIに対しても、検査を行うことが可能となる。
【0038】
また本発明(請求項2)に係る半導体検査装置によれば、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作し、前記複数の検査手段のうちの少なくとも1つが、上記比較手段による比較を行ない、一致を検出した場合、前記検査制御手段に信号を出力して他の検査手段を制御する、ようにしたので、さらに非同期関係の一方の期待値の最初のパターンのみを比較し、一致した場合に全検査を行うようにすることにより、テスト時間を短縮させることが可能となる。
【0039】
また本発明(請求項3)に係る半導体検査装置によれば、請求項1記載の半導体検査装置において、前記検査手段が動作する周波数の位相を、前記検査制御手段によって制御可能であるものとしたので、さらに各非同期信号間の位相を制御して検査することにより、クロストーク等の、半導体装置内の配線を伝搬する信号の位相の影響を大きく受ける検査を実施することが可能となる。
【0040】
また本発明(請求項4)に係る半導体検査方法によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と最初の期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が最初の期待値と一致した場合、その周波数の位相を保持するステップと、前記保持した位相で、前記入力した信号とすべての期待値との比較を行うステップとを、含むものとしたので、さらに非同期関係の一方の期待値の最初のパターンのみを比較し、一致した場合に全検査を行うことにより、テスト時間を短縮させることが可能となる。
【0041】
また本発明(請求項5)に係る検査方法によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が前記期待値と不一致の場合、FAILと判定して終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、かつ、前記位相の変更量が設定値に達している場合、PASSと判定し、終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、位相の変更量が設定値以下である場合、前記周波数の位相を変更するステップに戻るステップを含むものとしたので、さらに各非同期信号間の位相を制御して検査することにより、クロストーク等の、半導体装置内の配線を伝搬する信号の位相の影響を大きく受ける検査を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体検査装置を示すブロック図である。
【図2】上記実施の形態1の半導体検査装置のテストパターンを示す図である。
【図3】上記実施の形態1の非同期受け渡しの動作を説明する図である。
【図4】上記実施の形態1のクロストークによる誤動作を説明する図である。
【図5】上記実施の形態1のクロストークによる誤動作のSHMOO図である。
【図6】本発明の実施の形態1による半導体検査方法の、非同期検査方法のフローチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態1による半導体検査方法の、クロストーク検査方法のフローチャート図である。
【符号の説明】
1:信号発生器
2:比較器
3:チャネル
4:チャネルグループ
5:チャネルグループ
6:制御信号
7:制御信号
8:LSI
9:制御回路
10:テストプログラム
11:テストパターン
12:テストパターン
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の検査装置および検査方法に関し、特にLSIの検査を行うLSIテスタなどの検査装置および検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体技術の向上により素子の微細化が進み、1チップに集積される回路規模も大きくなっている。このため従来は、複数チップにより構成されていたシステムを1チップに集積できるようになってきている。このため例えば、100MHzで動作するマイコンと27MHzで動作する映像処理回路のように、異なる周波数で動作する回路を、1チップに集積するようなシステムLSIが設計されるようになってきている。
【0003】
しかしながら、このような動作周波数の異なる、お互い非同期関係にあるクロックで動作するようなLSIでは、従来のデジタル信号を扱うLSIテスタでは検査することができなかった。
【0004】
従来の、LSIテスタでは、ある検査周期でLSIの各端子に対し、入力ピンでは、テストパターンファイルに記述された入力信号をLSIに対して入力し、また出力ピンでは、LSIの端子電圧を測定してH/Lを判定し、前記テストパターンファイルに記述した該当ピンの期待値と比較し、すべてが一致していた場合にPASS判定をする動作をしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−130485号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非同期に動作する回路があった場合は、LSIの内部遅延によってデータの受け渡しタイミングがずれ、データを出力されるタイミングが変化し、例えばデータが1サイクルずれるような場合が発生する。このような場合、上記のような判定方法では、PASSしなくなってしまう。また、LSIの内部遅延はばらつきがあるため、上記のような方法では、本来PASSするチップもFAILさせてしまい、安定した検査ができないという課題を有していた。
【0007】
さらに近年、半導体の微細化により、配線間の容量値が増加し、配線間クロストークによる誤動作が発生しているが、この現象は配線間の信号位相が近い場合のみ発生するため、前記LSIテスタのように、検査周期を決めた状態で検査することはできなかった。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、LSIテスタにおいて、非同期で動作する回路を含むLSIの検査が可能な半導体検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
また本発明は、クロストークの影響による誤動作を検査できる半導体検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明(請求項1)にかかる半導体検査装置は、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作するものである。
【0010】
また、本発明(請求項2)にかかる半導体検査装置は、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作し、前記複数の検査手段のうちの少なくとも1つが、上記比較手段による比較を行ない、一致を検出した場合、前記検査制御手段に信号を出力して他の検査手段を制御するものである。
【0011】
また、本発明(請求項3)にかかる半導体検査装置は、請求項1記載の半導体検査装置において、前記検査手段が動作する周波数の位相を、前記検査制御手段によって制御可能であるものである。
【0012】
また、本発明(請求項4)にかかる半導体検査装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と最初の期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が最初の期待値と一致した場合、その周波数の位相を保持するステップと、前記保持した位相で、前記入力した信号とすべての期待値との比較を行うステップとを、含むものである。
【0013】
また、本発明(請求項5)にかかる半導体検査装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が前記期待値と不一致の場合、FAILと判定して終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、かつ、前記位相の変更量が設定値に達している場合、PASSと判定し、終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、位相の変更量が設定値以下である場合、前記周波数の位相を変更するステップに戻るステップを含むものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるLSI検査装置を示す図である。
図1において、1はテストパターンで指定された入力信号を生成し、検査するLSI8に信号を出力する信号発生器である。
【0015】
2は検査するLSI8から出力された信号を検出し、該検出した信号と、テストパターンをLSI8に入力したときに該LSI8から得られるべき期待値とを比較する比較器である。3aおよび3bは、それぞれ信号発生器1と比較器2とを含み、LSI8の端子の入出力両方の検査に対応したチャネルである。4は複数の前記チャネル3aから構成され、各々同じクロック系で動作するチャネルグループである。5は複数の前記チャネル3bから構成され、各々同じクロック系で動作するが、チャネルグループ4とは異なるクロック系で動作するチャネルグループである。6は前記チャネルグループ4を制御する制御信号である。7は前記チャネルグループ5を制御する制御信号である。8は非同期で動作する端子毎(端子8a毎、端子8b毎)に、前記チャネルグループ4、チャネルグループ5がそれぞれ接続された、検査すべきLSIである。
【0016】
9は前記制御信号6、制御信号7を生成し、チャネルグループ4、チャネルグループ5を制御する制御回路である。10は前記制御回路9に読み込まれ、テスト動作の制御を行うテストプログラムである。11は前記チャネルグループ4へ与える、前記LSI8を検査するテストパターンを記述したファイル(テストパターン1)である。12は前記チャネルグループ5へ与える、前記LSI8を検査するテストパターンを記述したファイル(テストパターン2)である。
【0017】
次に動作について説明する。
本実施の形態1は、図2に示すテストパターン1、テストパターン2を入力する場合のものである。図2において、最上段の行は、LSI8の信号端子名を表し、その下の行で0,1は入力パターンを、H、Lは期待値を表している。
【0018】
本発明の特徴は、各々非同期で動作する信号を、別のテストパターンとしていることである。図3に示すように、非同期信号間の受け渡し部分ではクロックの位相によりクロックずれが発生するが、それ以外の部分ではクロックずれは発生しないことから、非同期関係にあるテストパターンを各々個別に制御することにより、各回路の動作位相を各々独立して動かすことを可能にしたものである。
【0019】
図1において、制御回路9はテストプログラム10により制御され、テストパターン11、テストパターン12の入力信号および期待値により、チャネルグループ4およびチャネルグループ5の各チャネル3a,3bを制御する。
【0020】
制御回路9は、チャネルグループ4、チャネルグループ5をそれぞれ異なる周期で制御し、動作する位相を変化させることができる。チャネルグループ4は、テストパターン11に記述されたパターンにしたがってチャネル3aを動作させ、即ち、信号発生器1によりテストパターン11に従ったパターンを発生させてこれをLSI8に与え、その時のLSI8からの出力と、制御回路9から制御信号6を介して与えられた期待値との比較を比較器2により行う。
【0021】
同様に、チャネルグループ5はテストパターン12に記述されたパターンにしたがってチャネル3bを動作させ、LSI8にパターンを与え、その時のLSI8の出力と、制御回路9から制御信号6を介して与えられた期待値との比較を比較器2により行う。
【0022】
非同期信号をLSI8に入力する場合には、チャネルグループ4、チャネルグループ5を各々異なるクロックで動作させる。チャネルグループ4とチャネルグループ5のクロックの位相差を変えながら、パターン生成と期待値とを比較すると、ある位相で期待値が一致するようになる。
【0023】
図3(a)に、データの非同期受け渡しを行っているLSI8内の一回路例を示す。図中、CK1、CK2は非同期のクロック、D1は入力信号、D2はクロックCK1で動作するフリップフロップで出力されたデータ、D3はデータD2を、クロックCK2で動作するフリップフロップで取り込んだデータ、D4はデータD3を、クロックCK2で動作するフリップフロップで取り込んだデータである。
【0024】
図3(b)に示すように、テストパターン11(D1)、テストパターン12(D2)が作成されていた場合、図3(c)のように、クロックCK1、CK2の位相が変化した場合、データD3,D4は図3(b)と異なるため(図3(c)のD3におけるA,D4におけるB)、FAILとなる。
検査時にクロックCK1とCK2の位相を変化させ、図3(b)のタイミングになった場合、期待値と一致させることができる。
【0025】
図3(b)の状態は、クロックCK1,CK2の位相を変化させなくても一定のように見えるが、実際はLSI8の特性ばらつきによって、チップ内部の遅延値は変化するため、すべてのチップが、図3(b)と同じタイミングで動作することはなく、クロックCK1、CK2の位相を変化させることが必要となる。
【0026】
本実施の形態による半導体検査装置では、制御回路9により、チャネルグループ4,5が動作する周波数の位相を変化させて全てのテストパターンを行うことにより、非同期で動作する回路を含むLSIの検査を安定して行うことができる。
【0027】
なお、本実施の形態1では、テストパターン数およびチャネルグループが2つの場合を示したが、これらは、それぞれ、3つ以上でも同様に構成することが可能である。また各々が非同期であっても、一部同期していても、同期関係の信号を1つのグループとして扱えば、同様に検査を行うことが可能である。
【0028】
図6は、図1の半導体検査装置に適用する半導体検査方法を示す図である。上記半導体検査装置では、クロック位相をずらしながら全テストパターンの検査を実施する必要があり、このためテスト時間が長くなる。
【0029】
図6の検査方法では、図3中で非同期信号の受け渡しD2、D3の間(データD1とデータD3との間)では、タイミングずれが発生するが、それ以外ではクロックずれが発生しないことから、ステップ61で2つのテストパターンのうち一方(テストパターン1)についてパターンを生成し、ステップ62でクロック位相をずらし(遅延を設定し)、ステップ63でもう一方のテストパターン(テストパターン2)を生成し、ステップ64で受け渡しによるずれが発生する最初のパターンのみを比較し、一致するかを検出する。
【0030】
パターンが一致した場合、ステップ65で、このときの設定遅延値で全てのテストパターンを生成し、全ての期待値を比較して検査する。このような動作により、位相をずらして検査する際、全パターンの検査を実施する必要がなくなり、テスト時間を短くすることが可能となる。
【0031】
図7は、図1の半導体検査装置に適用する第2の半導体検査方法を示す図である。図7では、クロストークによる誤動作を検出可能とするものである。クロストークによる誤動作は、図4に示すように、クロックCK1で動作し、データDを入力し、データQを出力するフリップフロップに対し、クロックCK1の配線に非同期で動作するクロックCK2の配線が図4(a)中のAのように並走していた場合、クロックCK1の配線とクロックCK2の配線の配線間容量によってクロックCK1信号の立ち上がりが図4(b)中のBのように鈍ることにより、データDをミスラッチすることによって発生する。
【0032】
このような誤動作が発生するのは、クロックCK1の立ち上がりと、クロックCK2の変化点とが一致した場合にのみ発生するため、クロックの位相を変化させて検査する必要がある。
【0033】
図7の検査方法は、ステップ71でクロックCK1のパターン(テストパターン1)を生成し、ステップ72でクロックCK2を検査時にずらし、ステップ73でテストパターン2を生成し、半導体装置の出力と期待値との比較を行う。ステップ74で、比較結果を判定し、不一致が発生していればFAILを判定し、不一致が発生していなければ、ステップ75で位相シフト量と設定値とを比較し、位相シフト量が設定値に達していなければ、ステップ72に戻り、設定値に達していれば、ステップ76でクロストークによる誤動作は発生しない良品と判定し、終了する。例として、図5にクロック位相と電源電圧を変化させた場合の検査結果のSHMOOプロットを示す。クロストークは一般に電源電圧が高いと影響が大きくなるため、電圧が高い部分でFAILしている箇所が発生している。
【0034】
本検査方法は、図5のX軸方向に平行に検査を行い、FAIL領域と交差するかどうかで、PASS、FAILを判定する方法である。
【0035】
このように本実施の形態による検査方法によれば、図1に示す半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する検査方法において、複数の検査手段のいずれかが動作するクロックの位相を変更するステップと、この位相を変更したクロックで検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較し、入力した信号が期待値と不一致である場合はFAILと判定し、入力した信号が期待値と一致し、かつ、クロックの位相の変更量が設定値に達している場合はPASSと判定し、入力した信号が期待値と一致し、クロックの位相の変更量が設定値に達していない場合は、クロックの位相を変更するステップに戻るステップとを含むものとしたから、クロストークによる誤動作を起こすチップを選別することが可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態ではクロックを2つとしたが、3つ以上の複数のクロックであっても、検査する組み合わせは増えるが、各々位相をずらすことにより、同様にクロストークによる誤動作を起こすチップを選別する検査が可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明(請求項1)に係る半導体検査装置によれば、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作するようにしたので、非同期関係の信号を各々独立にパターンを保持し生成するようにすることにより、非同期信号の入出力を含むLSIに対しても、検査を行うことが可能となる。
【0038】
また本発明(請求項2)に係る半導体検査装置によれば、半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作し、前記複数の検査手段のうちの少なくとも1つが、上記比較手段による比較を行ない、一致を検出した場合、前記検査制御手段に信号を出力して他の検査手段を制御する、ようにしたので、さらに非同期関係の一方の期待値の最初のパターンのみを比較し、一致した場合に全検査を行うようにすることにより、テスト時間を短縮させることが可能となる。
【0039】
また本発明(請求項3)に係る半導体検査装置によれば、請求項1記載の半導体検査装置において、前記検査手段が動作する周波数の位相を、前記検査制御手段によって制御可能であるものとしたので、さらに各非同期信号間の位相を制御して検査することにより、クロストーク等の、半導体装置内の配線を伝搬する信号の位相の影響を大きく受ける検査を実施することが可能となる。
【0040】
また本発明(請求項4)に係る半導体検査方法によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と最初の期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が最初の期待値と一致した場合、その周波数の位相を保持するステップと、前記保持した位相で、前記入力した信号とすべての期待値との比較を行うステップとを、含むものとしたので、さらに非同期関係の一方の期待値の最初のパターンのみを比較し、一致した場合に全検査を行うことにより、テスト時間を短縮させることが可能となる。
【0041】
また本発明(請求項5)に係る検査方法によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較するステップと、前記入力した信号が前記期待値と不一致の場合、FAILと判定して終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、かつ、前記位相の変更量が設定値に達している場合、PASSと判定し、終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、位相の変更量が設定値以下である場合、前記周波数の位相を変更するステップに戻るステップを含むものとしたので、さらに各非同期信号間の位相を制御して検査することにより、クロストーク等の、半導体装置内の配線を伝搬する信号の位相の影響を大きく受ける検査を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体検査装置を示すブロック図である。
【図2】上記実施の形態1の半導体検査装置のテストパターンを示す図である。
【図3】上記実施の形態1の非同期受け渡しの動作を説明する図である。
【図4】上記実施の形態1のクロストークによる誤動作を説明する図である。
【図5】上記実施の形態1のクロストークによる誤動作のSHMOO図である。
【図6】本発明の実施の形態1による半導体検査方法の、非同期検査方法のフローチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態1による半導体検査方法の、クロストーク検査方法のフローチャート図である。
【符号の説明】
1:信号発生器
2:比較器
3:チャネル
4:チャネルグループ
5:チャネルグループ
6:制御信号
7:制御信号
8:LSI
9:制御回路
10:テストプログラム
11:テストパターン
12:テストパターン
Claims (5)
- 半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、
前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、
前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、
前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作する、
ことを特徴とする半導体検査装置。 - 半導体装置を検査するためのパターンおよび該パターンに対する期待値を保持する複数の保持手段と、
前記いずれかの保持手段から前記パターンおよび期待値のデータを入力する検査制御手段と、
前記検査制御手段より信号を入力し、該入力する信号の信号レベルの信号を検査する半導体装置に対して出力する信号生成手段と、前記検査制御手段より入力する期待値の信号レベルと前記検査する半導体装置から出力される信号の信号レベルとを比較する比較手段とのいずれか、あるいは両方を含む入出力手段を、各々が複数含む、複数の検査手段とを備え、
前記複数の検査手段は、各々独立した周波数で動作し、
前記複数の検査手段のうちの少なくとも1つが、上記比較手段による比較を行ない、一致を検出した場合、前記検査制御手段に信号を出力して他の検査手段を制御する、
ことを特徴とする半導体検査装置。 - 請求項1記載の半導体検査装置において、
前記検査手段が動作する周波数の位相を、前記検査制御手段によって制御可能である、
ことを特徴とする半導体検査装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、
少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、
前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と最初の期待値とを比較するステップと、
前記入力した信号が最初の期待値と一致した場合、その周波数の位相を保持するステップと、
前記保持した位相で、前記入力した信号とすべての期待値との比較を行うステップとを、含む、
ことを特徴とする半導体検査方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半導体検査装置を用いて半導体装置を検査する半導体検査方法において、
少なくとも前記複数の検査手段のいずれかが動作する周波数の位相を変更するステップと、
前記位相を変更した周波数で前記検査手段を動作させて、入力した信号と期待値とを比較するステップと、
前記入力した信号が前記期待値と不一致の場合、FAILと判定して終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、かつ、前記位相の変更量が設定値に達している場合、PASSと判定し、終了し、前記入力した信号が前記期待値と一致し、位相の変更量が設定値以下である場合、前記周波数の位相を変更するステップに戻るステップを含む、
ことを特徴とする半導体検査方法。
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