JP2004161921A - 柔軟性を持つ溶融押出し成形可能な含フッ素樹脂及びそれを用いた物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性を持つ溶融押出し成形可能な含フッ素樹脂。
【解決手段】動的粘弾性測定装置(ARES)による200℃での貯蔵弾性率(G′)測定値が20MPa以下であり、25℃での弾性率が200MPa以上であることを特徴とするテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとから成る2元共重合体。
【選択図】 図1

Description

【0001】
<産業上の利用分野>
本発明はオフィスオートメーション機器(OA機器)において、比較的高温条件に曝され耐熱性を要する部分に用いられる材料であり、溶融押出し成形可能な含フッ素材料に関する。更に、当該材料を用いたOA機器に用いるチューブ、ロール或いはベルト材を含む物品に関する。
【0002】
<従来の技術>
従来、コピー機、複写機用ロール又はプラテンロールでは、ウレタンゴム、EPゴム、シリコンゴムなどが使用されていた。これらはロールの弾性は良好であるが、離型性の面では必ずしも良好ではなく、その為、トナーの付着、紙粉の付着による印刷物の汚染、紙のロールへの巻き込みという問題があった。
【0003】
また、コピー機の定着ロールでは、シリコンゴムロール或いはフッ素ゴムロールなどが知られていた。しかしそれらは離型性(トナー非粘着性)が充分でない為、フッ素樹脂を被覆した非弾性ロール、或いは弾性ロール表面にフッ素樹脂収縮チューブなどを被覆した物が提案されていた。ところが、PTFEやPFAなどのフッ素樹脂を被覆したものは、樹脂が硬く、伸びが小さい為、表面弾性という面から必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】
近年、コピー機、複写機はカラー化、高速化に向かっており、定着部ロールもより柔軟性、耐熱性、離型性及び耐摩耗性をも兼ね備えた表面材料が求められている。その一つの対応として、ビニリデンフルオライドとTFEとパーフルオロメチルビニルエーテルとの三元共重合体であるフルオロエラストマーを少なくとも最外層の弾性体として用い、柔軟性を出している報告(特開2002−132081)がある。しかし、柔軟性には優れているものトナーリリース性(離型性)が充分でない場合がある。また、その他の例としては、エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントと非エラストマー性含フッ素ポリマー鎖セグメントを別々に作り、後で両者を結び付けることにより、両セグメントを同時に有する含フッ素多元セグメント化ポリマーを作製している報告(特開2001−11273)もある。しかし、目的物を得るのに、エラストマー性セグメントの合成、非エラストマー性セグメントの合成、その後の両セグメント同士のブロック共重合と多段階を経るという合成上の煩雑さがある。その他、本ブロック共重合体は、熱に対して必ずしも安定でない場合がある。
【0005】
<発明が解決しようとする課題>
本発明の目的は、コピー機などの使用条件100℃〜200℃、好ましくは、150〜200℃の温度条件、において、好ましい柔軟性、耐熱性、優れた離型性、及び耐久性を有し、且つ溶融押出し成形性に優れたOA機器用、特にOA機器定着用ロール又はベルト用材料に好適な含フッ素樹脂を提供すること、及び当該フッ素樹脂を用いた物品を提供することにある。
【0006】
<課題を解決するための手段>
コモノマーであるパーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)を3−4重量%含む市販のパーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体樹脂(PFA樹脂)においては、動的粘弾性測定(ARES)による貯蔵弾性率(G′)は150℃、200℃において夫々37〜40MPa、26〜31MPaである。しかし、コモノマー量を多くした樹脂の場合、例えば、PEVE含有量が約7重量%である場合においては、150℃、200℃において貯蔵弾性率は夫々27〜29MPa、17〜19MPaと約30%小さい値を示した。貯蔵弾性率は樹脂の柔軟性を示していると見なせるので、樹脂の貯蔵弾性率が低下したということは、樹脂の柔軟性が150〜200℃の温度範囲において増していることを示している。
【0007】
ところが、室温付近の温度においては、PPVEを3−4重量%含む通常のPFA樹脂は貯蔵弾性率が220〜250MPaという可成り高い剛性を有しているが、PEVE含有量を約7重量%に増やしても室温下での貯蔵弾性率は240〜250MPaであり弾性率の低下が見られない。室温下において樹脂剛性が通常のPFA樹脂と同じ程度であるということは、フィルム等にして加工する場合、従来のPFAと同じ加工法或いは取り扱いが出来て好都合である。このことは、例えば、定着用ロール或いはベルトとしての使用温度領域150〜200℃の高温領域においては通常のPFA樹脂より柔らかく、200℃において20MPa以下の貯蔵弾性率を持ち、しかし、室温下においては、通常のPFA樹脂と同等或いはそれ以上の剛性である200MPa以上の貯蔵弾性率を持つ樹脂として扱えるので好都合である。
【0008】
今回、本発明者は、この様にコモノマーであるPAVEの量を増加させることによって、高温下において柔軟であるが、室温下においては通常のPFA樹脂と同等或いはそれ以上の剛性を持つTFE・PAVE共重合体フッ素樹脂を見出した。
【0009】
通常用いられている従来型のPFA樹脂では、コモノマーであるPPVEが3〜4重量%の範囲が一般的である。しかし、その含有量が少ないとコピー定着ロールの使用温度領域、100℃〜200℃、では樹脂の貯蔵弾性率(剛性)が高くカラー化に伴う画像鮮明性及び高速印刷化という面から使い辛いものであった。
【0010】
ところが、PAVE含有量を上げた新規PFA樹脂では、室温領域の剛性は下げず、使用温度領域における柔軟性を上げることが出来た。この性質を得るためには、PAVE含有量は6重量%以上が好ましく、また、コモノマーとしてPEVEを用いた場合にその性質の発現が顕著であった。更に詳しく言うならば、6乃至25重量%好ましくは6乃至20重量%のコモノマー含有量の範囲で、その樹脂の柔軟性は、そのコモノマー含有量に比例して変化し、柔軟性の調整が容易に出来ることも特徴の一つである。ところが、PEVE含有量が25重量%を超える領域では、樹脂としての機械的性質が極端に低下してしまいフッ素樹脂物品としての使用は困難となってしまう。
【0011】
添付図面において、図1は、動的粘弾性測定による貯蔵弾性率(G′)[MPa]と共重合体中のPEVE含有量[重量%]との関係を示すグラフである。図1には、コモノマー含有量或いは温度が高いほど樹脂の柔軟性が増加する関係が示されている。即ち、使用する温度領域、100〜200℃、において、PEVE含有量の増加に伴って貯蔵弾性率(剛性)が直線的に減少し、柔軟性が増加していることがわかる。なお、図1は下記のデータに基づいて作成されたものである。
【0012】
PEVE(重量%) 6.7 7.1 12.6 15.91
貯蔵弾性率(MPa)
100℃ 47.7 49.6 25.8 11.80
150℃ 27.3 28.2 15.1 6.69
200℃ 17.2 18.0 9.6 2.89
また、従来のPPVE含有量が3−4重量%のPFA樹脂では、高温下での伸びが少ないことも問題の一つであったが、後述の表−1に示すテンシロン測定による伸び測定値に示すように、PEVEを12.6重量%含む製品Aは、150℃、200℃での伸び率が571%、732%と通常のPFA樹脂の場合の417%、552%に比べて高くなっており、この問題の解決に役立つと考えられる。
【0013】
PPVE含有量が3−4重量%のPFA樹脂のその他の問題点として、被覆PFA樹脂のストレスクラックによる割れの問題があった。これは、定着ロールの表面被覆材に使われているPFA樹脂は常に他のロールの圧力を受け、ロールが回転するたびに変形を受けており、その繰り返しによって長時間経過の後にストレスクラックという割れに繋がったものと推察される。この問題点を解決するために、通常のPFA樹脂に比べてコモノマー量を多い物を試作し樹脂耐久性の向上を試みた。表−1に試作製品A、B、Cのフレックスライフ測定結果を示す。製品Cは、通常の市販されているPFA樹脂(三井・デュポンフロロケミカル社製 PFA451HP−J或いはPFA350−J)とほぼ同程度の粘度を持ち、コモノマー含有量を約2倍にしたものであるが、フレックスライフ値は、通常品に比べ約6倍と高い数値を示した。製品Bは、コモノマー含有量は製品Cと同程度であるが樹脂粘度を下げたものであり、その結果フレックスライフは通常のPFA樹脂と同程度の値となった。製品Aは、樹脂粘度は製品Bと同程度であるが、コモノマー含有量を7.1重量%から12.6重量%まで上げたものであり、製品Aのフレックスライフは製品Bの12倍、通常PFA樹脂の約16倍と高い値を示した。即ち、コモノマー含有量を上げることによって樹脂耐久性の向上が認められた。
【0014】
ところで、重合のみによって得られる未処理の含フッ素樹脂においては、コモノマー含有量が多くなると熱的不安定性が増加及び非粘着性の低下が観察される。その対処として、重合によって得られた共重合体の末端基をフッ素化することにより、望ましくは、−COF、−COOH或いは−CONH等の不安定末端基の数が10個の炭素中に零、多くとも、15個以下であるようにすることにより、熱的不安定性及び非粘着性の低下が回避されることを見出した。即ち、表−1に示すトナー法による離型性の簡易テスト、加熱重量減試験において製品A、B、Cは、コモノマー含有量が比較−1に示す未フッ素化処理品であるPFA350−Jよりも多いにもかかわらず、加熱重量減が少なく、且つ、離型性も優れた結果を示した。
【0015】
<発明の実施の形態>
本発明において用いる溶融押出し成形可能な含フッ素樹脂は、主成分であるTFEにコモノマーとしてPAVEを加えて重合を行わせることより成る2元共重合樹脂として得られる。
【0016】
重合は、通常の水系ベースのエマルジョン重合法によって行われ、重合圧1.0〜4.0MPa、重合温度50℃〜120℃の重合条件下にTFEとコモノマーであるPAVEを連続的にフィードし、重合中に液を撹拌することによって行われる。
【0017】
重合によって得られたフッ素樹脂は、ポリマー末端基が不安定末端基である為、フッ素ガスによって処理することにより、ポリマー鎖の末端を−CF基とすることが出来る。それによって、ポリマーの非粘着性、耐熱性、耐油性、耐薬品性を向上させることが出来る。
【0018】
フッ素ガス処理は、含フッ素樹脂にフッ素ガスを通常50℃〜250℃、好ましくは200℃までの温度で1〜20時間、接触させることによって行う。圧力は0.0〜1MPaの範囲で良いが、通常大気圧で行われる。用いるフッ素ガスは、純粋なフッ素ガスを用いても良いが、安全性の面から窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどの不活性ガスで2〜50容量%に希釈したガスが好ましい。
【0019】
フッ素ガスとの接触に際して、含フッ素樹脂は粉末状、ペレット状、フレーク状のいずれの形状であっても良い。その後、必要によっては、フッ素化後の樹脂を融点以下の温度で加熱処理することによって、或いは、再押出しすることによって樹脂中に僅かに含まれている低分子量物を除去し、樹脂の品質を向上させることも出来る。
【0020】
<実施例>
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明がこれらによってなんら限定されるものではない。重合は、基本的には、デュポン社の米国特許第5,760,151号明細書に記載の方法に準じて行なった。
製造例1
重合器として容積845L、横型撹拌羽根付きの清浄なステンレス製容器を用いた。純水500リッターを仕込み、系内から酸素を取り除いた後、合成器内温度を78℃に安定化させた。系内に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム(C−8)を1.18kg加え、次にプレチャージ分としてペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)を32.3g、PEVEを17.2kgを加えた。そして、最後にTFEをフィードすることにより全体の圧力を2.06MPaとした。キック−オフ後、連続的に更なるAPSを40.4g、PEVEを13.8kgを重合器に連続的に注入しながら重合を行なった。重合は78℃の一定温度及び2.06MPaの一定圧力のもとで行ない、2時間経過後に撹拌を止め、約20重量%の固形分を含む白濁分散液を得た。
【0021】
その分散液を凝集剤を用いて凝集させ、乾燥を行い白色粉体とした。
【0022】
次に、その白色粉体の加熱処理を行い、加熱処理工程を経た白色ポリマーを押出し機にかけ、ペレット化を行った。続いて、ペレットのフッ素化を希釈フッ素ガスを用いて大気圧下、200℃、8時間行い、製品Aを得た。得られた製品Aの基本的物性は、コモノマー含有量(%PEVE)が12.6重量%で、MFRが8.45g/10分であった。
製造例2
製造例1にのべた重合、凝集、加熱処理、押出し及びフッ素化に準じて操作を行い、最終的に製品Bを得た。得られた製品Bの基本物性は、コモノマー含有量(%PEVE)が7.1重量%で、MFRが6.8g/10分であった。
製造例3
製造例1にのべた重合、凝集、加熱処理、押出し及びフッ素化に準じて操作を行い、最終的に製品Cを得た。得られた製品Cの基本物性は、コモノマー含有量(%PEVE)が6.7重量%で、MFRが2.38g/10分であった。
測定例1
製造例1〜3にて得られたPEVE含有樹脂を用いて、以下に述べる物性測定を行った。製品A−Cと物性比較の為に、市販のPFA樹脂[三井・デュポンフロロケミカル社製PFA350−J(比較−1)及び同社製PFA451HP−J(比較−2)]並びにPEVE含有量の低い(2.9重量%の)試作樹脂(比較−3)を用いた。製造例1〜3及び比較−1〜3の結果を表−1に示す。なお、離型性の評価は、下記の基準に従った。
優:剥がれ易く、フィルムにカーボンが残らない。
良:剥がれ易いが、フィルムにカーボンが僅かに残る。
可:剥がれ易いが、フィルムにカーボンが少量残る。
不可:剥がれ難く、フィルムにカーボンが残る。
【0023】
【表1】
Figure 2004161921
【0024】
物性測定方法の概略を以下に示す。
(1) 基本的物性
メルトフローレート(MFR):測定は、ASTM D1238に準じて行った。東洋精機製 メルトインデクサーを使用し、5gの試料を372℃±1℃に保持された内径9.53mmのシリンダーに充填して5分間保持した後、49.03Nの荷重(ピストン及び重り)下に内径2.1mm長さ8mmのオリフィスを通して押出し、この時の押出し速度(g/10分)をMFRとして求めた。
コモノマー含有率(%PEVE):測定サンプルとして、PEVEを含むフッ素樹脂を350℃にて圧縮したのち水冷して得られる厚さ約50μmのフィルムを使用した。赤外吸収測定装置として、PERKIN ELMER 製 FT−IR Spectrometer(SPECTRUM 1000)を用い、窒素雰囲気下に赤外吸収スペクトルの測定を行い、サンプルフィルムの2750〜2100cm−1の領域にあるピークの吸光度(Abs1)と1105〜1067cm−1の領域にあるピークの吸光度(Abs2)から吸光度の比を求め、下式に従ってコモノマー含有量の計算を行った。
【0025】
%PEVE(wt%)={1.2797[(Abs2)/(Abs1)]}+0.75068
(2) 機械的特性
動的粘弾性(貯蔵弾性率 G′の測定):350℃の温度下にて厚み0.8mm〜2mmのシートを圧縮成形し、このシートから45mm×12.5mm(タテ×ヨコ)の寸法の動的粘弾性測定用試料を切り取った。測定装置として Rheometric Scientific F.E.社製の動的粘弾性測定装置(通称ARES)を用いて、室温〜200℃温度における貯蔵弾性率(G′)を求めた。
引っ張り強度:測定はASTM D−638及びD−1708に準じて行った。測定用シートをダンベル状に切り取り、オリエンテック(株)製テンシロンを用い、クロスヘッドスピードを50mm/minにし、試料温度を100、150及び200℃と変えて、引張強度の測定を行った。
引張弾性率:測定はASTM D−638及びD−1708に準じて行った。測定用シートをダンベル状に切り取り、オリエンテック(株)製テンシロンを用い、クロスヘッドスピードを50mm/minにし、試料温度を100、150及び200℃と変えて、引張弾性率の測定を行った。
伸び:測定はASTM D−638及びD−1708に準じて行った。測定用シートをダンベル状に切り取り、オリエンテック(株)製テンシロンを用い、クロスヘッドスピードを50mm/minにし、試料温度を100、150及び200℃と変えて、伸びの測定を行った。
(3) 熱的特性
加熱重量減:予め360℃で1時間焼成したアルミ容器を精秤し、それに試料ペレットを約10g入れて総重量を精秤する。試料ペレットの入ったアルミ容器を360℃で60分オーブン中にて加熱した。その後、重量を精秤し、加熱前後での重量変化を求め、加熱重量減量を百分率表示とした。
(4) 耐久性
フレックスライフ:測定は、JIS P 8115に準じて行った。(株)安田精機製作所製の5連式MIT耐屈折試験機(形式307)を用いて、厚さ0.2mmのフィルムが切断されるまでの屈曲回数を求めた。
(5) 離型性
フィルム表面と溶融トナーとの剥離性:加熱したホットプレート(表面温度160℃)上に、3gのトナー粉(Canon NPG−14 Toner“GENUINE”Black)を、プレート上に予め置かれた肉厚約50μのフィルムの上に直径30mmの円形状にまき、10分間無加圧下に加熱した。数分するとトナー粉は溶融し粘性のある液体となった。10分経過後に、フィルムと溶融したトナーをホットプレート上から取り除き室温まで冷却した。冷却によって溶融液状化したトナーはアスファルト状固体となっていた。その後、トナーの塊とサンプルフィルムとを実際に剥がし、その離れ易さの比較を行い、またフィルム上にどの程度のトナーが残るかを目視によって求め、剥離性の比較を行った。
【0026】
<発明の効果>
本発明によれば、コモノマー含有量を適切に選択することによって樹脂の柔軟性を変えられ、且つ、耐熱性、トナーの非粘着性及び耐久性を持ち、特に定着部ロールまたはベルトなどの表面に用いられるOA機器のロールやベルトに好適なチューブまたはフィルムを容易に溶融押出し成形法により製造できる含フッ素樹脂及びそのフッ素樹脂より成る物品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動的粘弾性測定による貯蔵弾性率(G′)と共重合体中のパーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)含有量との関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 動的粘弾性測定装置(ARES)による200℃での貯蔵弾性率(G′)測定値が20MPa以下であり、25℃での弾性率が200MPa以上であることを特徴とするテトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)とから成る2元共重合体。
  2. PAVEの含有量が6乃至25重量%であることを特徴とする請求項1に記載のテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(TFE・PAVE共重合体)。
  3. PAVEが、パーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)であることを特徴とする請求項1又は2に記載のTFE・PAVE共重合体。
  4. TFE・PAVE共重合体が、フッ素化処理をされた後に炭素数10当り15個以下の不安定末端基を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のTFE・PAVE共重合体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のTFE・PAVE共重合体で被覆したことを特徴とする物品。
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