JP2004161110A - 車両の横運動安定化装置 - Google Patents

車両の横運動安定化装置 Download PDF

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Shoichi Masaki
彰一 正木
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Abstract

【課題】凍結路のような車輪の対路面への摩擦係数μが極端に小さい路面でも車両走行時の横運動を安定的に制御して走行の旋回性、安定性の向上を図る。
【解決手段】車両の横運動安定化装置は、前2輪に対応して車輪の対路面への摩擦力を粒状物の散布により増大させる摩擦力付加手段10を設け、制御部20は車輪速センサ21、舵角センサ22、ヨーレートセンサ23からの信号により目標横運動値と実横運動値を算出し、その偏差の大きさに応じて左右いずれかの摩擦力付加手段10を作用させて摩擦力を増大させ、横運動を安定的な状態に制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両走行中の制動時に車輪又は車両の対路面への摩擦力を増大させる制動補助装置を車両の安定性、旋回性の向上にも寄与するように制御する車両の横運動安定化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦係数μの値が極端に小さい凍結路等では、車輪に急ブレーキを作用してもタイヤスリップのため対路面に対する摩擦力を得ることができず、スパイクタイヤは道路を磨耗し、粉塵公害を引き起すという理由で使用が禁止されている現在、通常の車輪に作用する制動ブレーキ(第1の制動力)とは別に、摩擦係数μを増大させるか、又は摩擦係数μが小さくても有効に作用する形式の制動補助装置が求められている。
【0003】
現在、車輪の制動を効率よく行なうシステムとして広く知られているいわゆるABS方式(アンチロックブレーキシステム)は、制動を短時間の間隔で断続させて摩擦係数μの減少を極力回復させ、制動を効率よく行なう方式であるが、凍結路等では摩擦係数μがもともと小さいため、より効果的に短い制動距離で停止できるシステムが求められている。
【0004】
摩擦係数μを直接的に増大させる対策の1つとして、特開平7−309101号公報(公報1)によるスリップ防止補助装置が提案されている。この公報1の装置では、スリップ防止のため砂を散布すると粉塵公害、環境汚染を招くため、無公害でスリップを防止するように氷粒(又は水と氷粒の混合物)をタイヤと路面間に散布して、摩擦係数μを増大させるとしている。
【0005】
摩擦係数μが小さくても有効に摩擦力を得る手段として、特開平8−156760号公報(公報2)による非常制動装置が提案されている。この公報2による装置では、路面に直接係合し得る摩擦材と、この摩擦材を操作する液圧シリンダから成る第2の制動手段を備え、路面の摩擦係数μが通常の制動では許容不可能なスリップ状態となる程小さいことを検出すると、第2制動手段を作動させて路面に摩擦材を係合させ、車両を停止させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報1のスリップ防止補助装置は、氷粒を散布することによってタイヤと路面間の摩擦係数μを増大させ、制動距離の短縮を図ることはできる。又公報2の非常制動装置も、摩擦板を路面に押し付けて係合させることにより車両の対路面への摩擦力を得て、制動距離の短縮を図ることはできる。
【0007】
しかし、上記公報1、2のいずれの装置も、制動距離を短縮させて車両を停止させるためだけに用いられ、車両の安定性、旋回性の向上にどのように利用するかについては全く言及されていない。一般に、車両は走行中にはハンドル操作すると走行している路面とタイヤの摩擦力の範囲で横運動する。従って、摩擦係数μが極端に小さければ、走行車両の横運動は大きく阻害されて車両の走行安定性、旋回性は極めて低下する。このため、凍結路のような摩擦係数μが小さい路面でも横運動を確保し、走行安定性、旋回性が向上する対策が所望されていたが、従来このような提案はなされたことがない。
【0008】
この発明は、上記の問題に留意して、車輪又は車両の対路面への摩擦力を簡易な構成部材により増大させて車両の横運動を確保し、走行安定性、旋回性が向上する横運動安定化装置を得ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決する手段として、作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪又は車両の対路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段と、車輪又は車体の移動、若しくは移動と旋回動を表す信号を検出する車輪速センサを含む各種センサ、スイッチからの信号に基づいてアクチュエータの作動を制御する制御部とを備え、制御部は上記各種センサからの検出信号に基づいて車体の移動及び旋回を含む横運動状態を表す値を演算して算出し、横運動値が所定の基準値以上又は以下であるかを判断して横運動を評価する横運動評価部を含み、その評価判断に基づいて摩擦力付加手段へ制御信号を送り、摩擦力を増大させて横運動を安定状態に制御するように構成した車両の横運動安定化装置としたのである。
【0010】
上記構成の車両の横運動安定化装置によれば、凍結路のような極端に車輪の対路面への摩擦係数μが小さい路面であっても車両の走行・制動時の横運動が安定化される。制御部では、走行始動後各種センサから入力信号が送られ、これらの信号から車両の走行速度と横方向運動を表す状態量が演算される。そして、横方向運動を表す状態量を評価部で評価した結果、所定の基準値以上又は以下であれば、ハンドル操作したにも拘わらず操舵量が過不足である。
【0011】
そこで、制御部は摩擦力付加手段へ制御信号を送り摩擦力付加手段を作動させて摩擦力を増大させる。このとき、摩擦力付加手段が粒状物を散布する形式の場合は、対路面間の表面状態を変化させて摩擦係数μの値を回復させ、摩擦力を増大させる。又、摩擦力付加手段が摩擦板を用いる形式では、摩擦板を路面に押付けて摩擦力を得る。従って、そのいずれの形式を用いてもよく、車両の発進時、走行中、又は停止のための制動時に、対路面への摩擦力を得ることにより旋回動を有効に抑制し、安定した旋回性、走行性が付与される。
【0012】
上記横運動安定化装置では、摩擦力付加手段を、粒状物の散布によりタイヤと路面間の表面状態を変化させるように粒状物を散布する作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪の対路面への摩擦力を増大させる手段とすることができる。又、この場合粒状物を散布する作動部材を粒状物を噴射する噴射ノズルとし、粒状物を貯留する粒子容器へモータ駆動のエアポンプからの圧縮エアーを電磁弁を介して送るアクチュエータにより供給して、粒状物を圧縮エアーにより噴射ノズルから噴射するように摩擦力付加手段を構成してもよい。
【0013】
さらに、上記制御部を、これに車輪速センサ、舵角センサ及びヨーレートセンサからの入力信号を送り、車輪速及び操舵角から目標横運動の回転角速度値を演算し、ヨーレートの実測値から実横運動の回転角速度を演算し、その偏差の所定の基準値以上又は以下であることを判断して横運動を評価するように構成してもよい。あるいは、制御部を、これに車輪速センサ、舵角センサからの入力信号を送り、操舵角又は切増し速度が所定の設定値以上であるか、又ハンドル戻し速度が所定の設定値以上であることを判断して横運動を評価するように構成してもよい。
【0014】
以上の横運動安定化装置は、次のような組合わせによる協調制御する安定化装置とすることもできる。
【0015】
即ち、車両の制動中に、車輪の制動力を制御するABS等の第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置を採用してもよい。
【0016】
あるいは、車両の旋回中に、車輪の制動力を制御するVSC等の第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置を採用してもよい。
【0017】
あるいは、車両の加速中に、車輪の駆動力を制御するTRC等の第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置を採用してもよい。
【0018】
あるいは、車両の旋回中に、前後輪への駆動力配分を制御する第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置を採用してもよい。
【0019】
それぞれの組合せによる横運動安定化装置では、路面の摩擦係数μが通常の値又は低μ路であるかによって、第1の制御手段では制御不能であっても第2の制御手段による制御によってカバーされ、横運動の安定化が図られることとなる。なお、上記ABS等の第1の制御手段とは、車輪の回転を制動する第1の制動手段とこれをABS制御する制御部とから成り、第1の制動手段は車輪のブレーキシリンダ、これに液圧を送る電磁弁や液圧ポンプ等を含む液圧回路であり、ABS制御部とは上記電磁弁や液圧ポンプのモータを介してABS制御をするプログラムを含む制御回路である。
【0020】
さらに、第2の制御手段とは、上述した摩擦力付加手段とこれを制御するプログラムを制御回路に含むものである。又、VSC等、TRC等、駆動力配分制御の第1の制御手段とは、ABS等の第1の制御手段のABS制御部をVSC制御部、TRC制御部、4WD制御部にそれぞれ置き替えたものであり、第2の制御手段はABS等の第1の制御手段と協調制御するものと同じである。
【0021】
上記横運動安定装置における摩擦力付加手段は、ABS(アンチロックブレーキ)、VSC(走行安定化装置)、TRC(トラクション制御装置)との組合わせを次のような構成として車両の運動安定化装置とすることもできる。
【0022】
車輪の回転を制動するブレーキ手段とエンジン出力を増減する出力調整部とを介した車両の発進時、走行中、又は停止のための制動時に、制動又は制動とエンジン出力の制御により各動作を有効に作用させる走行助勢手段と、摩擦増大のための作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪又は車両の対路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段と、上記両手段の動作を制御する制御部とを備え、制御部は走行助勢手段による発進、走行、停止のための制動の各動作を有効に作用させる動作限界値を超えているかを各動作時の車輪の対路面への摩擦係数値に基づいて判断する評価部を含み、限界値を越えていると判断すると摩擦力付加手段を作動させるように制御する構成とした車両用運動安定化装置。
【0023】
上記車両用運動安定化装置では、車両の発進、走行、停止という車両運動の全般に亘る動作をそれぞれ安定化するよう制御が行なわれる。この安定化制御では摩擦係数の値が走行助勢手段による第1の制動力、エンジン出力の増減を通常の範囲で制御するだけでは制御不能な限界値以下となったかどうかを制御部の評価部で判断して行なわれる。この場合、上記車両運動全般の安定化制御とは、上述したABS制御、VSC制御、TRC制御、4WD制御の全てを含む。
【0024】
【実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図、図2は1輪の摩擦力付加手段を含む横運動安定化装置の構成図を示す。図示のように、車両Xは車輪W(WFR、WFL、WRR、WRL)のうち前2輪に対し、作動部材をアクチュエータで駆動する摩擦力付加手段10をそれぞれ備え、制御部20はアクチュエータへ制御信号を送って作動させ、作動部材を駆動する。摩擦力付加手段10については後で説明する。制御部20へは、図示のように、4つの車輪W各輪の回転速度を検出する車輪速センサ21(S〜S)、操縦ハンドルの舵角を検出する舵角センサ22(S)、車体の鋭角方向の回転角速度(ヨーレート)を検出するヨーレートセンサ23(Y)からの検出信号が入力される。
【0025】
図2に示すように、摩擦力付加手段10は、作動部材として粒子容器11と、その内部に貯留された滑止め粒子を車輪Wと路面間に噴射する噴射ノズル12とを備え、エアーポンプ13をモータ13で駆動して圧縮エアーをアキュームレータ14へ送り、そこに蓄圧された圧縮エアーを電磁弁16、17を介して粒子容器11、噴射ノズル12へ送る各種アクチュエータを備えている。15は圧力センサ(又はスイッチ)であり、その検出信号によりアキュームレータ14での圧力を規定圧となるようエアーポンプ13を駆動して保持するように調整される。滑止め粒子としては、砂又は氷粒が用いられる。
【0026】
電磁弁16は圧縮エアーの供給、停止を切替える切替弁、電磁弁17は粒子容器11と噴射ノズル12のいずれかへ圧縮エアーの送りを切替える切替弁である。エアーポンプ13、アキュームレータ14から電磁弁16、17へは主ラインLが接続され、これに続く電磁弁17からの配管は、粒子容器11へ圧縮エアーを送る供給ラインLと、粒子容器11から送り出される滑止め粒子を噴射ノズル12へ送るラインの中間位置に電磁弁17から接続される迂回路Lとが設けられている。迂回路Lは、圧縮エアーを供給ラインLとは切離して噴射ノズル12へ直接送り、噴射ノズル12の目詰り解消、あるいはノズルの傾き方向位置調整のために設けられている。
【0027】
なお、電磁弁16、17は2位置切替え形のため、2つ設けているが、3位置切替え形のものであれば1つでよい。又、噴射ノズル12は車輪タイヤWと路面に対し最適の角度となるよう回転調整自在に取付けられている。角度位置の調整は、迂回路Lを経て圧縮エアーのみを噴射した時の圧力で適正な位置に自動設定されるよう回転支持部により支持されている。
【0028】
上記制御部20は、制御プログラムを記憶内蔵する固定記憶部と、入力データを処理するための一時記憶部と、各種データに基づく演算処理をし制御信号を送り出すための演算処理部とを有するマイクロコンピュータから成る。実際に車載される制御プログラムには、例えばABS制御のプログラムなどが含まれるが、この実施形態では車両の横運動を制御するプログラムについて説明する。この制御プログラムは、ハンドルを所定角度に操作したときの操舵角と車速から決定される目標ヨーレート(回転角速度)と実際の車両のヨーレートの値の差に応じて車輪を制動して旋回性、安定性を向上させる際に前輪2輪のタイヤと路面間の摩擦係数増加量を制御し、操舵に応じた車両の旋回性、安定性についての横運動を向上させる。
【0029】
上記の構成とした実施形態の横運動制御装置によれば次のように制御が行なわれる。横運動制御は、前述したように、図2による摩擦力付加手段10の2組を前2輪に対して作用させて行なわれ、必要な制動は車輪に対し図示しない通常のブレーキ手段(第1の制動力)を作用させ、その際車輪タイヤWと路面間の摩擦係数μが凍結路のように極端に小さい場合、滑止め粒子(粒状物)を散布して摩擦係数μを増大させるように摩擦力付加手段10を作動させる。
【0030】
摩擦力付加手段10では、エンジン始動と共にエアーポンプ13が起動して圧縮エアーがアキュームレータ14へ送られ、圧力センサ15からの圧力信号により規定圧となるまで蓄圧される。なお、電磁弁16、17は通常状態では図2に示す位置に設定され、電磁弁16は圧縮エアーを遮断し、電磁弁17は迂回路Lに通じる位置にセットされている。制御部20から制御信号が電磁弁16、17へ送られると、電磁弁16がONとなり圧縮エアーを供給し、電磁弁17がONとなることにより圧縮エアーが粒子容器11へ送られて、粒状物が噴射ノズル12へ送られて噴射される。
【0031】
粒状物の噴射により摩擦係数μが増大することによりその車輪タイヤによる制動効果が向上する。なお、車速が所定の低速度に達するまでに、電磁弁16をON、電磁弁17をOFFとすることにより圧縮エアーを迂回路Lへ送ることにより噴射ノズル12の目詰りがチェックされ、又同時に電磁弁16、17、モータ13などのアクチュエータの動作状態もチェックされる。以上は、前輪2輪に対する摩擦力付加手段10のそれぞれの基本制御であり、このような基本制御を前輪2輪に対して適用して横運動制御が行なわれる。以下、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0032】
横運動制御は、ステップSで車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)、ヨーレートセンサ23(Y)から制御部20へ送られる入力信号に基づいて行なわれる。即ち、エンジンを始動させて車両が走行を始めると、Sで車輪速センサ21からの信号により車速が演算され、走行中の旋回性についてハンドルを操作したことによる舵角が舵角センサ22からの信号により演算される。そして、Sでこの舵角から目標横運動(回転角速度)の値が、その時の車速を参照して演算される。さらに、Sではヨーレートセンサ23(Y)からの入力信号により実横運動(回転角速度)の値が演算により求められる。
【0033】
次に、Sでは上記目標横運動と実横運動の値の差に基づいて、まずアンダステア(操舵不足、USと略記)であるかについて判断し、USであればステップSへ進み、そこで前輪2輪に対し制御部20からの制御信号により摩擦力付加手段10を前輪2輪に対して作動させて粒状物を散布する。そして、このとき前輪旋回内外輪に対して粒状物の散布量をUSの程度に応じてそれぞれ緩増減する量を判断する。
【0034】
即ち、USの程度が大きければ前回の制御によりUSとなっていないか判断するため前輪旋回外輪に対する散布量が0かどうかの判断をする。しかし、USの状態ではあるが、初めは前輪旋回外輪に対する散布量は0であるから、Sで前輪2輪のうち旋回内輪への散布量を緩増量して旋回内輪に対する摩擦係数μの増加度合いを少し増大させこれを繰り返す。なお、散布量の緩増減とは、粒状物の散布時間を、通常の散布量を所定量に設定した時に電磁弁16、17に対して指令する規定時間に対して所定時間長く、あるいは短く設定することにより調節される。
【0035】
これにより、前輪の旋回内輪の車輪タイヤと路面間の摩擦係数μを増大させ、操舵されている旋回方向の旋回モーメントをより大きくすることができる。またすでに、例えば前回OSの状態と判定していた場合は前輪旋回外輪に散布しているため、Sの判定は否となりS へ進む。S では前輪の旋回外輪への散布量を緩減量する。これにより前輪の旋回外輪の車輪タイヤと路面の摩擦係数μの増大量を減少させ、操舵されている旋回方向の旋回モーメントをより大きくする。
【0036】
一方、SでUSの状態でないと判断された場合は、ステップSSへ移行して、そこで今度はオーバステア(操舵過剰、OSと略記)であるかについて判断し、OSであればSSへ進み、そこで同様に摩擦力付加手段10を作動させて粒状物を散布する。この場合も、前輪旋回内外輪に対して粒状物の散布量をそれぞれ緩増減する量を判断する。即ち、SSでの判断において、OSの状態ではあるが、初めは旋回内輪に対する散布量は0であるから、SS で旋回外輪への散布量を緩増量して旋回外輪に対する摩擦係数μの増加度合いを増大させこれを繰り返す。
【0037】
これにより、旋回外輪の車輪タイヤと路面間の摩擦係数μを増大させることにより、操舵されている旋回方向の旋回モーメントを相殺して減少させる。またすでに、例えば前回USの状態と判定していた場合は前輪旋回内輪に散布しているため、SSの判定は否となりSS に進み、前輪旋回内輪の散布量を緩減量させる。これにより前輪の旋回内輪の車輪タイヤと路面間の摩擦係数μの増大量を減少させ、操舵されている旋回方向の旋回モーメントを相殺して減少させる。
【0038】
さて、上記SSでOSの状態でないと判断されると、この場合はUS、OSのいずれの状態でもなく操舵状態は適正な状態である。この場合、SS にて現在いずれかの前輪に散布をしているか判定し、もし散布していなければ判定は否となり、そのまま本制御は終了し、先頭に戻って以上の判定を繰り返す。
【0039】
一方、前回USやOSと判定されていた場合は、いずれかの車輪に散布しているため、SS に進む。SS では現在散布している量を緩減量して、先頭に戻って、以上の判定制御を繰り返す。これにより、もし車両が再びUSやOSとなった場合は、再び以上の判定により散布量が調整されるが、例えば、車両が旋回走行から直進走行となったり、路面が変わり、摩擦係数μが大きくなった場合等で、散布が不要となった場合は、SS にて散布量を緩減量しても、US判定やOS判定が成立しない。従って、SS にて散布量が0となるまで緩減量され、不要な散布が防止される。
【0040】
以上のように摩擦力付加手段10を制御することにより操舵状態が摩擦係数μが凍結路のように極端に小さい路面であっても、摩擦係数μの値を増減して操舵に応じた摩擦力を生じさせて旋回性が向上し、車両走行・安定性、安全性が向上することとなる。
【0041】
なお、上記実施形態では摩擦力付加手段10として粒状物散布式の手段を用いるとしたが、これに代えて図4に示す摩擦板12’を用いる手段としてもよい。
【0042】
図4の(a)図に示す摩擦板12’は、車体フレームの適宜位置に設置し、通常時には摩擦板12’を路面より上方の高位置に保持しておき、必要時に摩擦板12’を下降させ摩擦面12c’を路面に係合させて車両に対する摩擦力を得る形式の例である。摩擦板12’は、回転支持軸12a’により回転自在に支持され、この支持端には板ばね12b’が取付けられており、摩擦板12’には常に上昇方向への弾性力が板ばね12b’によって加えられている。摩擦板12’には液圧シリンダ11’が接続され、必要時には液圧シリンダ11’を作動させその押圧力で摩擦板12’を下降させる。
【0043】
図4の(b)図に上記摩擦板12’を2組設け、これを液圧回路で操作して補助制動を実施する制動補助装置の全体概略構成を示している。13’は液圧ポンプ、13’は駆動モータ、14’はアキュムレータ、15’は圧力センサ(スイッチ)、16’は電磁弁である。液圧回路には迂回路は設けられていないから電磁弁16’が2つの摩擦板12’に対して共通に用いられ、17’は不用である。
【0044】
制御部20からは電磁弁16’、モータ13’へ制御信号が送られてこれらアクチュエータが駆動され、液圧を検出する圧力センサ15’の検出信号も制御部20へ送られる。車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)、ヨーレートセンサ23(Y)の信号も同時に制御部20へ送るように接続されている。
【0045】
図5に第2実施形態の車両の横運動制御装置の全体概略系統図を示す。この実施形態の制御装置では、摩擦力付加手段10を前輪2輪、後輪2輪の全輪にそれぞれ備えている。又、車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)からの入力信号が制御部20へ送られるが、ヨーレートセンサは設けられていない。摩擦力付加手段10、各センサ21、22は第1実施形態と同じものが適用されているので、詳細な説明は省略する。制御部20の基本構成はマイクロコンピュータが用いられているが、制御プログラムは第1実施形態と異なる。
【0046】
この実施形態の横運動制御を、図6のフローチャートを参照して説明する。この横運動制御は、操舵角又は操舵速度が所定以上の値であるかによって前輪2輪又は後輪2輪に対し摩擦力付加手段10による粒状物の散布をON、OFFする、又はこれに相当する作用として図4の摩擦板12’による摩擦力をON、OFFする制御を行なう。なお、第2実施形態でも摩擦力付加手段として図4の摩擦板12’形式のものを適用できるが、説明は全て主として粒状物の散布方式の摩擦力付加手段10を用いて説明する。
【0047】
エンジンが始動され、車両の走行が開始されると、ステップSで車輪速センサ21、舵角センサ22からの入力信号が制御部20へ送られ、車輪速度、舵角、及び舵角速度が演算により算出され検出される。Sでは舵角φが所定値KUSの設定値を越えているかが判断され、越えていればSへ進み、越えていなければSで舵角切増し速度dφ/dtが所定値KVUSの設定値を越えているかについて判断される。この舵角切増し速度dφ/dtがKVUSを越えていれば、Sで後輪2輪へ粒状物を散布しているかの判断をし、Sで前輪2輪への散布をONとし、Sで後輪2輪への散布をOFFとする。
【0048】
上記φ又はdφ/dtの値がKUS又はKVUSの設定値を越えている場合は、ドライバは車両をより曲げたいということであり、車両はUS状態であるから、前輪2輪への粒状物散布により摩擦係数μを増大させることにより前輪で旋回モーメントを増大するように制御するのである。
【0049】
上記Sのステップで、舵角切増し速度dφ/dtが設定値KVUS以下であり、舵角φも設定値KUS以下の場合は、次にハンドルを戻す際に舵角戻し速度を判定する。この場合は、SSで舵角戻し速度−dφ/dtが設定値KVOSを越えているかについて判断し、越えている場合はドライバは車両が曲がり過ぎていると判断しているため、車両はOS状態であり、発生しているヨーを打消す必要があるためSSで前輪へ散布しているかどうか判断し、その判断がNOであれば、即ち、現在前輪に散布していない場合はSSで後輪への散布をONとし、YESであれば、即ち、現在前輪に散布している場合はSSで前輪への散布をOFFとする。これにより前輪の摩擦係数の増大は実施せず後輪での摩擦係数μを増大させてOS状態を後輪の摩擦力を増大させることにより適正に戻す。
【0050】
上記SSでの判断において、判断がNOであれば舵角戻し速度も適切な範囲内であるから、摩擦係数μの増大を図るための粒状物の散布は不要であり、SSで前後輪への散布をOFFとして先頭に戻り、上記制御を繰り返す。
【0051】
図7に第3実施形態の車両の横運動制御装置の全体概略系統図を示す。この実施形態はABS(アンチロックブレーキシステム)制御と横運動制御を協調して行なう例であり、この例でも図2又は図4の摩擦力付加手段10又は10’が適用されるが、前述の説明を以て詳細な説明は省略する。又、この実施形態では車輪速センサ21(S〜S)、ブレーキペダルスイッチ(STPSW)24からの信号が制御部20へ送られる。そして、制御部20には横運動制御プログラムに加えてABS制御プログラムも含まれている。このため、前後輪の全輪に取付けられた各ブレーキ30へ制御部20からそれぞれ制御信号を独立に送るようにしている。但し、実際にはブレーキ用の液圧回路に設けられた電磁弁を介してブレーキ作用はON、OFFされるが、便宜的にブレーキ30へ制御信号を送るように図示して実際の回路を簡略表示している。又、ABS制御方式は公知であるが、この実施形態が対象とするABS制御について以下簡単に説明する。
【0052】
一般にABS制御は、車輪速センサ21(S〜S)からの入力信号に基づいて制御部20で車輪速を演算し、ブレーキペダルが踏込まれて制動が始まったとき、路面が水に濡れているなどの原因で摩擦係数μが小さくなっていると車輪の回転がロックされてタイヤが滑るため操舵不能となるのを有効に防止するものである。この場合、車輪速センサの信号から、例えば図示しない加速度センサの減速度の値を参照して車体速度を推定し、推定車体速度の値に基づいて車輪のロックを短時間だけ解除するよう電磁弁を開放し、再び車輪への制動をするよう加圧するという動作を繰り返すことにより摩擦係数の低下を極力回復させて有効な制動を行なうよう制御される。
【0053】
このような一般的なABS制御では、左右の車輪が路面の摩擦係数μの異なる「またぎ路」上を走行する場合、左右の制動力に差が生じ車両が偏向することとなる。このため、ここで対象とするABS制御では特に制動初期の高μ路側の制動力を抑制することにより車両の旋回を防止する制御(ヨーコントロール)を含む。しかし、このようなABS制御では安定性を確保するため、制動時の減速性が結果的に若干犠牲となる。この実施形態ではこのような減速性の低下を摩擦力付加手段10又は10’を用いて防止する制御が行なわれる。
【0054】
上記制御は図8のフローチャートに示す手順で行なわれる。ステップSでは、まずABS制御中であるかを判断し、ABS制御中であればSでヨーコントロール(図中及び以下ではヨーコン制御と略記)中かを判断し、ヨーコン制御中でなければSで跨ぎ路判定中かを判断する。ヨーコン制御中、跨ぎ路判定中のいずれでもなければ、ABS制御において4輪全輪が同じ摩擦係数μ路で制動されていることを意味する。従って、制御部20から4輪それぞれの摩擦力付加手段10へ制御信号を送り、4輪共摩擦係数μが向上するよう粒状物を散布するよう作動させる。
【0055】
上記S、Sの判断が、ヨーコン制御中あるいは跨ぎ判定中のいずれかの判断である場合は、SでS、Sにおけるそれぞれの判断をする際に「跨ぎ路」において低摩擦係数μ路側となっている摩擦力付加手段10に対し制御信号を送り粒状物を散布するよう作動させる。これにより左右輪の摩擦係数μの差を小さくできるため、減速性向上と安定性向上を両立させることができる。
【0056】
なお、上記Sでの判断において、ABS制御中でなければSS以下の処理を行った後先頭に戻って上記制御を繰り返す。SSでブレーキペダルスイッチ24がOFFとなっているか、SSで車両の走行停止となったことを検出すると、SSで上述した摩擦係数μを向上させる制御は停止させる。以上により、「跨ぎ路」でABS制御しても、制動力の抑制による減速性の犠牲は回避され、かつ安定性、安全性を確保することができるというABS制御との協調制御を実施できることとなる。
【0057】
図9に第4実施形態の車両の横運動制御装置の全体概略系統図を示す。この実施形態の装置は、車両の走行安定制御VSC(Vehicle Stability Control)と横運動制御を協調制御する例である。図示のように、4輪全輪に対し摩擦力付加手段10(又は10’)が設置され、車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)、ヨーレートセンサ23(Y)からの入力信号が制御部20へ送られるように接続されている。摩擦力付加手段10とディスクブレーキ30へは、それぞれ4輪全輪のものに独立の制御信号を制御部20から送って制御が行なわれる。
【0058】
VSC制御も、ABS制御と同様に広く公知の制御方法であるが、以下簡単に説明する。車両走行中にハンドル操作に従って旋回する際に、路面状況、車速、緊急回避時などによってオーバステアOS(過操舵、oversteer)又はアンダステアUS(操舵不足、understeer)が生じる。走行状態は、操舵角センサ22から操舵角φ、車輪速センサ21から車速、ヨーレートセンサ23からヨーレート(回転角速度)の信号を検出し、制御部20で演算して判断される。
【0059】
OS傾向は、車体のスリップ角、スリップ角速度の値により、US傾向は目標ヨーレートと実測のヨーレート値の偏差の大きさにより判定される。OS傾向が大きい場合は、その程度に応じて前輪の旋回外輪にブレーキをかけて、車両旋回モーメントをこれと逆方向のモーメントにより相殺してOS傾向を抑制する。US傾向が大きい場合は、その程度に応じてエンジン出力を制御し、後輪の旋回内輪にブレーキを作用させてUS傾向を抑制するというのが一般的なVSC制御である。
【0060】
このようなVSC制御は、ブレーキ制動時に路面に対し車輪タイヤの必要な摩擦力が得られることを前提とするものであり、路面の摩擦係数μが凍結路のように極端に小さい場合、ブレーキを加圧しても必要な制動力が得られないため、VSC制御が十分でない場合がある。この実施形態の横運動制御装置はこのような場合、摩擦力付加手段10を作動させて摩擦係数μを回復させて十分なVSC制御を行なえるようにするものである。
【0061】
上記VSC制御との協調制御について図10、図11のフローチャートを参照して説明する。ステップSでは上記各種センサ21、22、23からの入力信号が制御部20へ送られると、これらの検出信号からSで目標横運動値(目標ヨーレート値)が演算により算出され、さらにSではヨーレートセンサ23からの検出信号により実横運動値が算出される。
【0062】
上記目標横運動値と実横運動値の偏差がどのような値となるかによって、S以下のステップでUS又はOSを判定し、それぞれの状態に応じて以下のように制御が行なわれる。Sで目標横運動値より実横運動値の方が小さいと判定されると、運転者の操舵による意図より曲らないためUS傾向にあることとなる。この場合Sで前輪旋回外輪に対する粒状物の散布を判定し、Sで散布量を緩減量する指令を出してこれを繰り返すことにより減少させる。
【0063】
散布量が0になるとSへ進み、前輪旋回外輪のブレーキ制動(第1の制動)の液圧についての加圧量について判定し、Sでこの加圧量を減少させる指令を出してこれを繰り返すことにより加圧量を減少させる。液圧の加圧量が0になると、Sで前輪旋回内輪のスリップの発生について判定する。この場合、旋回内輪にスリップが発生しているかについては、この前輪旋回内輪以外の車輪の車輪速センサからの検出信号との偏差の値が一定範囲を越えているかによって判定する。
【0064】
上記Sでの判定でスリップ発生していると判定されると、前輪の旋回内輪に対する粒状物の散布量を増加させる。そして散布量の増加によりスリップ状態が回復すると前輪の旋回内輪のブレーキに対する液圧の加圧量を増加するよう対応するディスクブレーキ30へ制御信号を送る。これにより旋回内輪への路面からの摩擦係数が回復した状態で有効に制動力を作用させ、US状態のVSC制御が有効に行なわれる。
【0065】
次に、上記Sでの判定においてUS傾向が判定されない場合は、図11のフローチャートへ移行し、S41で今度はOSの判定を行なう。OS傾向が判定されると、US判定の時と同様に、S42で前輪旋回外輪への散布量を判定して、S43で散布量を緩減量することによりこれを繰り返して散布量を0とする。S44では前輪旋回外輪へのブレーキ制動の液圧の加圧量を判定して、S45で加圧量を減少させる操作をしてこれを繰り返し、加圧量が0になるとS46へ進んで前輪旋回内輪のスリップ状態を判定する。
【0066】
この場合のスリップの判定もUS判定時のSの判定と同様にして行なわれる。S46の判定において、スリップ発生していると判定された場合は、S47で前輪旋回内輪への散布量を増加させるよう摩擦力付加手段10へ制御信号を送り、散布量を増加させることによりスリップは減少する。スリップが減少すると、S48で前輪旋回内輪のブレーキへの液圧の加圧量を増加させるよう制御信号を送る。これによりOS状態のVSC制御が有効に行なわれる。
【0067】
ステップS41における判定がNOの場合、USでもOSでもないこととなり、この場合、S51にて散布制御をしている輪があるかどうか判定し、ある場合はS52へ進み散布量を緩減量し、散布制御を徐々に終了させる。S51にて散布制御量=0と判定し、散布制御していない場合はS53へ進む。S53ではVSCによるWC圧力制御を実施しているか判定し、実施している場合はWC加圧量≠0となりS54へ進み、WC加圧量を緩減圧し、WC加圧制御を徐々に終了させる。以上により、散布制御を緩減量し、さらにWC加圧制御を緩減圧しても、US判定もOS判定も成立しなければ、横運動制御もVSC制御も終了する。
【0068】
図12は第5実施形態の車両の横運動制御装置の全体概略系統図である。この実施形態の制御装置は、TRC制御(トラクション制御)と横運動を協調制御する例である。前輪2輪に対して摩擦力付加手段10がそれぞれ設けられて、制御部20からそれぞれに対し独立に制御信号が送られる。制御部20へは、車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)、ヨーレートセンサ23(Y)からの入力信号が送られて、演算により車速、舵角φ、ヨーレート(回転角速度)の値が算出される。
【0069】
TRC制御も広く公知の制御方法であるが、この実施形態では次のようなTRC制御を行なうものである。TRC制御の基本は、FF車の場合アクセルペダルを踏込んで発進加速する際に、路面が滑り易い状態にあると前輪がスリップし、前輪の車輪速度が後輪の速度から推定される車体速度を大きく上回るとスリップが発生したと判断し、スリップの大きさに応じてスロットバルブ開度を制御し、フューエルカット、点火遅角などのエンジン出力の制御をするものである。このような基本制御に加えて、操舵した状態で発進した場合に、車に横滑りが発生しそうになるとUS、OSの状態を判定してエンジン出力の制御をするプログラムも含む。
【0070】
上述したTRC制御のプログラムを含む制御部20は、次のように横運動制御してTRC制御と協調制御を行う。この協調制御は、図13のフローチャートを参照して説明する。エンジンを始動して走行を始めると、Sで車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)、ヨーレートセンサ23(Y)からの入力信号が制御部20へ送られ、車輪速度、車体速度、舵角、ヨーレートの値が演算されて検出される。Sでは車輪速と、舵角の値から目標横運動(回転角速度)の値が演算され、Sではヨーレートセンサ23からの入力信号により実横運動の値が演算により算出される。
【0071】
上記目標横運動値と実横運動値の偏差を求め、その偏差の大きさによってSではまず所定以上のUS傾向にあるかを判定する。目標横運動値より実横運動が小さければ操舵不足であるからUS傾向と判定され、S以下でTRCとの協調制御を行なう。Sでエンジン(E/G)出力の低減要求値の判定をし、出力値が下限限界でない限りSでE/G出力低減要求を出してこれを繰り返す(TRC制御)。E/G出力が下限限界になれば、Sで前輪旋回外輪への摩擦力付加手段10による粒状物の散布量の設定値を判定する。
【0072】
での判定では始めは散布量は0であるから、Sで前輪の旋回内輪の散布量を緩増量する。散布量を旋回内輪では増量して噴射することにより旋回内輪での車輪タイヤの対路面への摩擦係数μが回復して摩擦力が増大され、US傾向が解消される。一方、前回すでにOS傾向等により、前輪旋回外輪に散布していた場合は、S→S へ進み、前輪旋回外輪への散布量を緩減量する。これにより前輪旋回外輪の摩擦力が減少し、US傾向が解消する。
【0073】
上記Sの判定でUSの判定ではない場合は、S10以下でOS傾向の判定が行なわれる。OSの判定であれば、S11以下の協調制御が行なわれる。OSの判定であると、TRC制御では直ちにE/G出力低減要求が行なわれているから、S11の判定ではYESとなり、S12ではE/G出力低減要求を徐々に解除する制御信号をE/Gへ送り、これを繰り返す。E/G出力低減要求の出力が終ると、S13以下で粒状物の散布量を調整する。
【0074】
13では前輪の旋回内輪への散布量について判定をし、散布していた場合はまずS14で旋回内輪への散布量を緩減量する制御信号を出力し、これを繰り返す。散布量が0になるとS15で前輪旋回外輪への散布量を緩増量する。これにより、旋回外輪での路面への摩擦係数μが回復して摩擦力が増大されOS傾向が解消される。以上のUS、OSの判定のいずれでもない場合、即ち操舵も発進時の加速も適正でスリップによる旋回などの横運動が生じていないときは、何らTRC制御や横運動制御の必要はない。従って、S16で散布制御量が0でない車輪があれかについてチェックし、散布制御量が0でない車輪については散布量を緩減量する。散布量が全ての車輪について0になれば制御は終了し、以上の制御を繰り返すこととなる。
【0075】
図14は第6実施形態の横運動制御装置の全体概略系統図を示す。この実施形態は、横運動制御装置を4WD車の4WD制御に適用して協調制御をする例である。4WD制御には種々の形式があるが、この実施形態では一例としてフルタイム4WD、トルク配分をセンタデフ差動制限式とする形式とする。図中DFはディファレンシャルギヤ、Cは多板式クラッチを示す。走行中に前後輪に回転差が生じると、その差が小さい場合はセンタデフが差動を行い、大きい場合クラッチを作動させて差動を制限して前後輪に最適の割合にトルクを配分するよう制御が行なわれる。従って、この場合の4WD制御とはセンタデフに対する差動制限量を制御することを内容とするものである。
【0076】
図示のように、前輪2輪に対し各1組の摩擦力付加手段10が設けられ、制御部20へは車輪速センサ21(S〜S)、舵角センサ22(S)、ヨーレートセンサ23(Y)からの入力信号が送られ、制御部20から制御信号が摩擦力付加手段10のそれぞれに独立に送られ、又センタデフのクラッチCを制御する制御信号を送るように接続されている。
【0077】
エンジンを始動させて走行が始まると、Sで上記各センサからの入力信号が制御部20へ送られ、車輪速度、車両の走行速度、ハンドル操舵角度θの値が制御部20で演算されて算出される。そして、Sで車輪速度、ハンドルの操舵角度の値から目標横運動値が演算され、Sではヨーレートセンサ23からの信号に基づいて実横運動値が演算されて算出される。そして、算出された目標横運動値と実横運動値の偏差の程度に応じてUS、OSの判定が行なわれる。
【0078】
ではUSの判定が行なわれ、US傾向にあると判定されるとS以下でセンタデフの差動制限の解除が行なわれる。US傾向にある場合は操舵不足であり、センタデフの差動制限を解除してセンタデフの拘束力を減少させるためである。Sの判定では始めは差動制限はそれまでのセンタデフの制御状態が0%でない場合は、まず4WDの制御によりSでセンタデフ差動制限量を緩減量の制御を行ない、この制御を繰り返し、差動制限が0%(差動制限解除)になると、横運動制御部によりS以下で摩擦力付加手段10での粒状物の散布量を調整する。
【0079】
で前輪旋回外輪への散布量を判定し、始めは散布量が0であるから、Sへ進んで前輪旋回内輪への散布量を緩増量するように制御する。これにより旋回内輪の駆動力を増大させ、車両の旋回モーメントを増大させて4WD制御との協調制御を行なうことができる。一方、例えば前回OS傾向にあると判定し、すでに前輪旋回外輪への散布を実施していた場合は、S へ進んで前輪旋回外輪への散布量を緩減量するように制御する。これにより前輪旋回外輪の駆動力を低下させ、US傾向を緩和する。
【0080】
での判定がNOの場合は、S10へ進んでOSの判定が行なわれる。S10での判定がOS傾向にあると判定されると、S11以下でセンタデフの差動制限が行なわれる。センタデフの差動制限を行なってセンタデフの拘束力を増大させるためである。まず、S11の判定では差動制限は100%でない場合は、S12でセンタデフ差動制限量を緩増量し、これを繰り返すことにより差動制限量を100%へ近づける。差動制限が100%になると、センタデフではこれ以上制御できないためS13へ進んで粒状物の散布量の調節をする。
【0081】
13の判定では、初めは前輪旋回内輪への散布量は0であるから、S15で前輪旋回外輪への散布量を緩増量する制御を行ないこれを繰り返す。旋回外輪への散布量が増量されることにより旋回外輪の対路面への摩擦係数μの増大による制動が行なわれ、これによりOS傾向が緩和される。一方、例えば前回US傾向と判定され、すでに前輪旋回内輪へ散布していた場合は、S13の判定が否となりS14へ進み、前輪旋回内輪への散布量を緩減量し、OS傾向を緩和する。
【0082】
10での判定がNOの場合は、USでもOSでもないから操舵は適正であり、4WD制御も適正であることとなり制御は不要であるから、S20で散布制御量が0でない輪があるかの判定をし、0でない輪があればS21で散布量を緩減量とする制御を行ない、なければ制御を終了する。そして上記制御を所定の間隔で繰り返す。以上により、センタデフの制御をする4WD制御において拘束力の制御限界を超えたら摩擦力増大制御をして横運動制御と協調制御を行なう。
【0083】
以上の実施形態において、車両の横運動評価部は、ヨーレートセンサ、舵角センサを用いたが、これに限定されるものではなく例えば横Gセンサを追加したりしてもよい。又、実施形態1、4、5、6では車両がUS傾向の時に、前輪旋回内輪の摩擦力を増大させたが、4輪に摩擦力付加手段を設けて後輪の旋回内輪の摩擦力を増大させてもよい。
【0084】
なお、上記各実施形態では、摩擦力付加手段10と制御部20を単独で備えた横運動安定化装置の例、又はABS制御、VSC制御、TRC制御、4WD制御のいずれかとそれぞれ協調制御する装置について説明したが、上記全ての制御を行うプログラムを制御部20に備え、横運動を含む全ての運動を安定化させる車両運動安定化装置を構成できることは言うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、この発明の車両の横運動安定化装置は、路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段と、移動、旋回動を検出するセンサの信号により摩擦力付加手段を制御する制御部とを備え、横運動を評価する評価部による判断で横運動を安定状態に制御するようにしたから、摩擦係数が極端に小さい場合等では従来の装置による横運動安定化制御は限界を越えて制御不能であったが、このような状態でも車両の旋回性を向上させて横運動を安定させることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図
【図2】同上の摩擦力付加手段の構成例の概略図
【図3】同上の装置の作用を説明するフローチャート
【図4】同上の装置の摩擦力付加手段の他の構成例の概略図
【図5】第2実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図
【図6】同上装置の作用を説明するフローチャート
【図7】第3実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図
【図8】同上装置の作用を説明するフローチャート
【図9】第4実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図
【図10】同上装置の作用を説明するフローチャート
【図11】同上装置の作用を説明するフローチャート
【図12】第5実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図
【図13】同上装置の作用を説明するフローチャート
【図14】第6実施形態の横運動安定化装置の全体概略系統図
【図15】同上装置の作用を説明するフローチャート
【符号の説明】
10 摩擦力付加手段
11 粒子容器
12 噴射ノズル
13 エアーポンプ
16、17 電磁弁
20 制御部
21 車輪速センサ
22 舵角センサ
23 ヨーレートセンサ

Claims (11)

  1. 作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪又は車両の対路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段と、車輪又は車体の移動、若しくは移動と旋回動を表す信号を検出する車輪速センサを含む各種センサ、スイッチからの信号に基づいてアクチュエータの作動を制御する制御部とを備え、制御部は上記各種センサからの検出信号に基づいて車体の移動及び旋回を含む横運動状態を表す値を演算して算出し、横運動値が所定の基準値以上又は以下であるかを判断して横運動を評価する横運動評価部を含み、その評価判断に基づいて摩擦力付加手段へ制御信号を送り、摩擦力を増大させて横運動を安定状態に制御するように構成した車両の横運動安定化装置。
  2. 前記摩擦力付加手段を前後各2輪の全輪に対応して設け、横運動評価部がUS傾向と判断した場合では前2輪の摩擦力付加手段へ、OS傾向と判断した場合では後2輪の摩擦力付加手段へ制御信号を送り摩擦係数μを増大させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の横運動安定化装置。
  3. 車両の制動中に、車輪の制動力を制御するABS等の第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置。
  4. 車両の旋回中に、車輪の制動力を制御するVSC等の第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置。
  5. 車両の加速中に、車輪の駆動力を制御するTRC等の第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置。
  6. 車両の旋回中に、前後輪への駆動力配分を制御する第1の制御手段と、車輪と路面間の摩擦係合を制御する第2の制御手段を備え、第1の制御手段と第2の制御手段を協調制御して車両の横運動を制御する車両用横運動安定化装置。
  7. 前記摩擦力付加手段を前輪2輪又は後輪2輪又は前後2輪の全輪に対応して設け、制御部は車輪速センサの入力信号に基づいてブレーキ制動をABS制御するABS制御部と、上記車輪速センサからの入力信号に基づいて摩擦力付加手段を制御する横運動制御部とから成り、摩擦係数μが左右で所定の設定値とは異なることを判断して横運動を評価し、その評価判断に基づいて高μ路側の摩擦力付加手段よりも低μ路側の摩擦力付加手段を強く作動させるように制御する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の車両の横運動安定化装置。
  8. 前記摩擦力付加手段を前後各2輪の全輪に対応して設け、制御部は車両の横運動を検出するセンサからの入力信号に基づいてブレーキ制動と車両走行時の旋回性を制御して走行安定性を確保する走行安定制御部と、上記各センサからの入力信号に基づいて摩擦力付加手段を制御する横運動制御部とを含み、上記各センサからの信号に基づいて目標横運動値と実横運動値を求め、その偏差が所定の設定値以上又は以下かに応じて横運動を評価し、その評価判断に基づいて摩擦力付加手段を作動させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の横運動安定化装置。
  9. 前記摩擦力付加手段を設け、制御部は車両の横運動を検出するセンサからの入力信号に基づいて走行開始時の加速と旋回性を制御して走行の安定性を確保するトラクション制御部と、上記各センサからの入力信号に基づいて摩擦力付加手段を制御する横運動制御部とを含み、上記各センサからの信号に基づいて目標横運動値と実横運動値を演算して求め、その偏差が所定の設定値以上又は以下かに応じて横運動を評価し、その評価判断に基づいてエンジンの出力を低減、又は低減を解除して対応する輪の摩擦力付加手段を作動させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の横運動安定化装置。
  10. 前記摩擦力付加手段を設け、制御部は車両の横運動を検出するセンサからの入力信号に基づいてセンタデフへの差動制限量又は前後輪間のトルク伝達量を制御して4WD制御を行なう4WD制御部と、上記センサからの入力信号に基づいて摩擦力付加手段を制御する横運動制御部とを含み、上記各センサからの信号に基づいて目標横運動値と実横運動値を演算して求め、その偏差が所定の設定値以上又は以下かに応じて横運動を評価し、その評価判断に基づいてセンタデフの差動制限量又は前後輪間のトルク伝達量を減じ、又は増大させて対応する輪の摩擦力付加手段を作動させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の横運動安定化装置。
  11. 車輪の回転を制動するブレーキ手段とエンジン出力を増減する出力調整部とを介した車両の発進時、走行中、又は停止のための制動時に、制動又は制動とエンジン出力の制御により各動作を有効に作用させる走行助勢手段と、摩擦力増大のための作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪又は車両の対路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段と、上記両手段の動作を制御する制御部とを備え、制御部は走行助勢手段による発進、走行、停止のための制動の各動作を有効に作用させる動作限界値を超えているかを各動作時の車輪の対路面への摩擦係数値に基づいて判断する評価部を含み、限界値を越えていると判断すると摩擦力付加手段を作動させるように制御する構成とした車両用運動安定化装置。
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