JP2004160433A - 金属複合体及び排ガス浄化用触媒と排ガス浄化方法 - Google Patents

金属複合体及び排ガス浄化用触媒と排ガス浄化方法 Download PDF

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Tomoyuki Kayama
智之 香山
Akihiko Suda
明彦 須田
Masahiro Sugiura
正洽 杉浦
Hirobumi Shinjo
博文 新庄
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Abstract

【課題】価数変化が容易に起こり、かつ価数変化に伴う構造変化による体積変化が小さな金属複合体と、その酸素吸蔵放出能によってHC及びCOの浄化活性に優れた排ガス浄化用触媒を提供する。
【解決手段】金属M元素と金属X元素を含み、還元雰囲気でMとXの複合酸化物を形成することで酸素を放出し、酸化雰囲気で複合酸化物が酸化されM酸化物とX酸化物を形成することで酸素を吸蔵する OSC能を備えている。
酸化還元の雰囲気変動が生じる雰囲気中では、酸素吸蔵放出能によって雰囲気変動が緩和され、金属M元素が活性点となって、貴金属を担持しなくてもHC及びCOを酸化浄化することができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は少なくとも二種の金属元素を含み酸素吸蔵放出能( OSC能)を有する金属複合体と、それを利用した排ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の三元触媒には、排ガス雰囲気の変動を緩和して活性を高く維持するために、 OSC能を有するセリアなどが助触媒として用いられている。セリアは、その酸素欠損によって酸素過剰のリーン雰囲気で酸素を吸蔵し酸素不足のリッチ雰囲気下で吸蔵されていた酸素を放出するという OSC能を備えている。したがって、排ガス雰囲気が変動した場合にも酸素濃度をほぼ一定として、排ガス雰囲気をストイキ近傍に維持することができる。これによって排ガス雰囲気が変動した場合にも三元触媒の活性を高く維持することができ、HC,CO及びNOx などの有害成分を効率よく浄化することができる。
【0003】
また鉄(Fe)は、 Fe2O3と Fe3O4との間の価数変化に起因する OSC能を有することが知られている。そこで鉄酸化物を三元触媒の担体あるいは助触媒とすることが考えられるが、価数変化による構造変化によって体積変化が生じ、剥離しやすいという問題がある。したがって価数変化を起こりやすくし、かつ構造変化が小さな安定した鉄系酸化物が求められている。
【0004】
そこで、複数の金属からなる金属複合体を用いることが考えられる。特公平06−092322号には、2種の金属からなるペロブスカイト型及びイルメナイト型複合酸化物にアルカリ金属のハロゲン化物を担持した触媒が記載され、 600℃から1000℃においてメタンを部分酸化できることが記載されている。
【0005】
しかしこの触媒では、その実施例にも記載されているように、 800℃程度の高温であるにも関わらずCOが比較的多く生成していることから、自動車の排ガス浄化用触媒として用いた場合には、CO浄化率がそれほど良くないことが予想される。
【0006】
また特開2001−170446号公報には、イルメナイト構造(ABO3)を有する物質の存在下において、自動車エンジンから排出されるNO及びNO2 を除去する方法が開示され、イルメナイト構造(ABO3)を有する物質が低温で窒素酸化物をトラップし、かつ脱NOx 触媒が窒素酸化物を還元できる温度でそれらを脱着することが可能となることが記載されている。そして同公報には元素AとしてFeが例示され、元素BとしてTiが例示されている。
【0007】
しかしこの方法においては、イルメナイト構造(ABO3)を有する物質のみではHC,CO及びNOx を浄化することが困難であり、自動車の排ガス浄化用触媒として利用することはできない。また酸化雰囲気と還元雰囲気を交互に繰り返すことの記載がなく、 OSCに関する記載もない。
【0008】
【特許文献1】特開2001−170446号
【特許文献2】特公平06−092322号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、価数変化が容易に起こり、かつ価数変化に伴う構造変化による体積変化が小さな金属複合体と、その OSC能によってHC及びCOの浄化活性に優れた排ガス浄化用触媒を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の金属複合体の特徴は、金属M元素と金属X元素を含み、還元雰囲気でMとXの複合酸化物を形成することで酸素を放出し、酸化雰囲気で複合酸化物が酸化されM酸化物とX酸化物を形成することで酸素を吸蔵する OSC能を備えたことにある。
【0011】
MはFeであり、XはCe,Zr,Al,Ti及びMgから選ばれる少なくとも一種であることが望ましい。そして酸化雰囲気又は還元雰囲気の一方において酸化鉄とXとが固溶体又は化合物を形成し、酸化雰囲気又は還元雰囲気の他方において酸化鉄が分離して析出することが望ましい。この場合、酸化雰囲気及び還元雰囲気が交互に変動する条件下において、固溶体又は化合物を形成する反応と酸化鉄が分離析出する反応が繰り返されることが特に望ましい。
【0012】
またXはTiであり、還元雰囲気でFe及びTiが局所的に1:1のモル比で固溶体を形成することが望ましい。この場合、固溶体は、FeTiO3 、Fe3Ti3O10及び Fe6Ti6O19の少なくとも一種を含むことが好ましい。
【0013】
さらにFeとXの全体としての原子数比が、Fe:X=1:99〜49:51の範囲にあることが望ましい。
【0014】
また本発明の排ガス浄化用触媒の特徴は、本発明の金属複合体よりなり、内燃機関から排出される排ガス中のHC及びCOを酸化することにある。
【0015】
そして本発明の排ガス浄化方法の特徴は、排ガス流の上流側に請求項10に記載の排ガス浄化用触媒を配置し、排ガス中のHC及びCOを酸化することで排ガス中の酸素濃度を低下させ、その後排ガス流の下流側においてNOx を除去することにある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の金属複合体は、還元雰囲気でMとXの複合酸化物を形成することで酸素を放出し、酸化雰囲気で複合酸化物が酸化されM酸化物とX酸化物を形成することで酸素を吸蔵する OSC能を備えている。そのため酸化還元の雰囲気変動が生じる雰囲気中では、その OSC能によって雰囲気変動が緩和される。
【0017】
そして金属Mは、酸化還元を繰り返す雰囲気中で複合酸化物とM酸化物の二相を繰り返すため、金属Mの凝集が防止される。さらに金属Mの価数変化が大きいため、高い酸化活性が発現され、従来の排ガス浄化用触媒のように貴金属を担持しなくてもHC及びCOを浄化することができる。
【0018】
金属Mとしては、Fe,Co,Ni,Ceなどが例示されるが、価数の異なる安定な複数の酸化物を形成できるものが望ましく、Feが特に望ましい。例えばヘマタイトは酸化雰囲気で安定に存在し、還元雰囲気ではマグネタイトとして安定に存在するので、特に好適な材料である。
【0019】
また金属Xとしては、還元雰囲気において金属Mと複合酸化物を形成するものを用いることができる。金属MがFeである場合には、金属XはCe,Zr,Al,Ti及びMgから選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。特にTiの場合には、還元雰囲気でFe及びTiが局所的に1:1のモル比で固溶体を形成することが望ましい。
【0020】
Fe:Tiが1:1のモル比で安定に存在する固溶体としては、Feが2価のイルメナイト構造のFeTiO3 、あるいはFe3Ti3O10 、Fe6Ti6O19がある。
【0021】
またTi源であるTiO2としては、アナターゼ型構造のTiO2を用いることが好ましい。ルチル型構造のTiO2は上記した固溶体を形成しにくいからである。この理由は明らかでないが、ルチル型構造のTiO2はアナターゼ型構造より熱力学的に安定であるので、 Fe2O3と反応しにくいためと考えられている。
【0022】
以下、金属MがFeであり、金属XがTiである場合について本発明の作用を説明する。
【0023】
Feは Fe2O3として存在し、TiはTiO2として存在しているとすると、酸素不足の還元雰囲気の排ガス中においては(1)〜(3)式の各反応あるいは他の反応が生じ、Fe及びTiが局所的に1:1のモル比で安定な固溶体を形成する。
【0024】
2Fe2O3+ 4TiO2→4FeTiO3 +O2 (1)
6Fe2O3+12TiO2→4Fe3Ti3O10+O2 (2)
3Fe2O3+ 6TiO2→ Fe6Ti6O19+O2 (3)
これにより酸素が放出され、排ガス雰囲気はほぼストイキに調整される。またFeとTiの1:1の固溶体を形成することから、FeとTiが均一に分散するという効果もある。その他、Feの原子数がTiの原子数より少ない範囲においては、 Fe2O3の周囲にTiO2が豊富に存在しているので、上記反応が起こりやすくFeの価数変化が容易となる。さらにFeの原子数がTiの原子数より少ない範囲においては、(4)式の還元反応は XRDで検出できない程度に抑制される。
【0025】
6Fe2O3→4Fe3O4+O2 (4)
一方、酸素過剰の酸化雰囲気の排ガス中においては、(5)式の反応などが生じて上記固溶体が酸化され、Feの価数変化が容易に生じる。
【0026】
4FeTiO3+O2→2Fe2O3+4TiO2 (5)
これにより酸素が吸蔵され、排ガス雰囲気はほぼストイキに調整される。また上記固溶体ではFeとTiとが均一に分散しているため、Fe酸化物( Fe2O3)は粒成長することなく高分散状態で分離析出する。また一部(1)〜(3)式の反応も同時に起こると考えられる。
【0027】
すなわちFeはその大部分が Fe2O3とFeTiO3、Fe3Ti3O10 あるいはFe6Ti6O19の両形態をとることで、Feの価数変化が容易となる。またTiO2が豊富に存在すれば、(1)〜(3)式及び(5)式などの反応が繰り返し行われても大部分のTiO2は反応することがなく体積変化が小さい。このため酸化還元の雰囲気変動における体積変化率が25%以下となる。また酸化雰囲気で生成するFe酸化物( Fe2O3)の粒径は10nm以下に抑制され、粒成長が抑制されているので酸化活性の耐久性が良好となる。
【0028】
したがって本発明の金属複合体を排ガス浄化用触媒とすれば、Feの価数変化が容易に生じ、かつ価数変化によって OSC能が発現されるため、排ガスの雰囲気変動を緩和することができるとともに、Feが活性点となってHC及びCOを酸化するため、高い活性が発現される。そして酸化雰囲気と還元雰囲気が交互に変動する条件下で用いれば、FeTiO3、Fe3Ti3O10あるいはFe6Ti6O19を形成する反応と Fe2O3が分離析出する反応が繰り返され、分離析出した Fe2O3は粒成長が抑制された微細な状態であるため、高い活性が発現される。さらに雰囲気変動時の体積変化が小さいので、モノリス基材にコートして用いた場合にも剥離などの不具合が防止される。
【0029】
本発明の金属複合体においては、FeとTiの全体としての原子数比が、Fe:Ti=1:99〜49:51の範囲にあることが望ましい。Feの原子数がTiの原子数以上となると、価数変化を起こすFe原子数の全Fe原子数に対する割合が低下し、また(2)式の反応も生じるようになるため、 OSC能が低下するとともに酸化活性の発現も困難となる。例えばFeの原子数を全金属原子数(Fe+Ti)に対して30%以下とすれば、価数変化を起こすFe原子数の全Fe原子数に対する割合を40%以上とすることができ、 OSC能は若干低くなるものの、少ないFe原子数で高い酸化活性を発現させることができる。さらに例えばFeの原子数を全金属原子数(Fe+Ti)に対して6%以下とすれば、価数変化を起こすFe原子数の全Fe原子数に対する割合が80%を超えるとともに、価数変化に伴う体積変化がきわめて小さくなる。
【0030】
本発明の金属複合体においては、価数変化を起こすFe原子数の全Fe原子数に対する割合が30%以上であることが望ましい。この範囲であれば高い OSC能が発現され、また酸化雰囲気における高い酸化活性が発現される。
【0031】
本発明の金属複合体を製造するには、共沈法、アルコキシド法などを利用することも可能であるが、例えば、水溶性の金属M化合物と、水溶性の金属X化合物と、水と、水より沸点が高く水と共沸しない水溶性有機化合物と、が混合された混合水溶液を調製する混合工程と、混合水溶液を加熱して水を蒸発させ乾燥物を得る乾燥工程と、乾燥物を加熱して金属M化合物と金属X化合物を分解し均一な前駆体を形成する分解工程と、前駆体を焼成する焼成工程と、よりなる製造方法で製造することが望ましい。この製造方法によれば、金属Mと金属Xとが原子レベルで複合化した金属複合体を容易に製造することができる。
【0032】
水溶性の金属M化合物及び金属X化合物としては、硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、塩化物、各種無機錯塩などが例示される。両化合物は分解温度が近接しているものが望ましく、この意味から同種の塩を用いることが望ましい。
【0033】
水溶性有機化合物の混合量は、水溶性の金属M化合物及び金属X化合物の合計100重量部に対して20〜 500重量部とするのがよい。水溶性有機化合物の量がこの範囲より少ないと均一な金属複合体を得ることが困難となり、水溶性有機化合物の量がこの範囲より多くなると分解工程又は焼成工程の時間が長くなって多大なエネルギーを必要とするため好ましくない。
【0034】
次の乾燥工程では、混合水溶液が加熱される。水溶性有機化合物は水より沸点が高く水と共沸しないので、加熱により水のみが蒸発して乾燥物となる。そして水の蒸発に伴って金属M化合物及び金属X化合物が析出するが、水溶液からの析出であるために、金属M化合物及び金属X化合物は水溶性有機化合物のマトリックス中に原子レベルで均一に分散した状態となっている。水の蒸発に伴って系の温度は 100℃から徐々に上昇し、その間に金属M化合物及び金属X化合物の分解が生じる場合もあるが、特に問題とはならない。
【0035】
乾燥物では、水溶性有機化合物は液状であることが望ましい。水溶性有機化合物が液状であれば、金属M及び金属Xが原子レベルで均一に分散した状態を保持しやすく、その状態を安定して維持することができる。
【0036】
乾燥物において水溶性有機化合物を液状とするには、融点がその時点の乾燥物の温度より低いものを用いればよく、室温で液状の水溶性有機化合物を用いてもよいし、室温では固体であるが所定温度の乾燥物中では液状となる水溶性有機化合物を用いることもできる。そして水より沸点が高く水と共沸しないという条件をさらに備えた水溶性有機化合物としては、一価アルコール、多価アルコール、多価アルコールのモノマー,ダイマー,トリマーあるいはポリマー、水溶性高分子化合物、単糖類、二糖類、多糖類、炭水化物、カルボン酸類及びその塩、界面活性剤などが例示される。
【0037】
一価アルコールとしては、1-ペンタノール,1-ヘキサノール,1-ヘプタノール,1-オクタノール,2-オクタノール,モノエタノールアミン,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,その他、炭素数が10までのアルキルアルコール,アミノアルキルアルコール及びその異性体や誘導体が例示される。
【0038】
多価アルコールのモノマーとしては、ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,エチレングリコール,プロピレングリコール,グリセリン,1,5-ペンタンジオール,その他、炭素数が10までの多価アルコールが例示される。多価アルコールのダイマーとしては、ジエチレングリコール,エチレンプロピレングリコール,それらの誘導体及びその他の二価アルコールが縮合したダイマーが例示される。多価アルコールのトリマーとしては、トリエチレングリコール,トリプロピレングリコール,それらの誘導体及びその他の2価アルコールが縮合したトリマーが例示される。
【0039】
水溶性高分子化合物としては、ポリエチレングリコール,ポリアクリル酸及びその誘導体,ポリビニルアルコール及びその誘導体,セルロース及びその誘導体などが例示される。
【0040】
単糖類、二糖類、多糖類、炭水化物としては、ソルビトール,デキストリン,澱粉,グリコーゲン,ペントース,グルコース,フルクトース,ガラクトース,マルトース,サッカロース,ラクトース,マンノースなどが例示される。またカルボン酸類及びその塩としては、クエン酸,コハク酸,酒石酸,リンゴ酸,マロン酸,マンノン酸,及びこれらの塩が例示される。
【0041】
そして界面活性剤としては、アルキレンオキサイド系,ポリエーテル系,ポリエステル系の非イオン性界面活性剤、脂肪酸系,アルファスルホ脂肪酸エステル塩系,直鎖アルキルベンゼン系,アルキルベンゼンスルホン酸塩系,高級アルコール系,硫酸アルキル塩系,硫酸アルキルポリオキシエチレン塩系,モノアルキルリン酸エステル塩系,α−オレフィン系,α−オレフィンスルホン酸塩系の陰イオン性界面活性剤、モノアルキルアンモニウム,ジアルキルアンモニウム,トリアルキルアンモニウムのクロライド又はアセテートからなる陽イオン性界面活性剤が例示される。
【0042】
分解工程において乾燥物をさらに加熱すると、金属M化合物及び金属X化合物が分解し、水溶性有機化合物あるいはその分解物が残存していればその水溶性有機化合物あるいは分解物をマトリックスとしその中に金属M及び金属Xが原子レベルで均一に分散した前駆体が生成する。また水溶性有機化合物が先に燃焼していれば、金属M化合物及び金属X化合物の分解物が前駆体となるが、同種のものどうしが凝集して不均一となる場合がある。したがって分解工程では、水溶性有機化合物の蒸発又は分解より前に金属M化合物及び金属X化合物が分解することが望ましい。
【0043】
そして焼成工程においてさらに加熱を続けることにより、水溶性有機化合物あるいはその分解物は燃焼除去され、金属M及び金属Xが原子レベルで均一に分散した金属複合体が得られる。
【0044】
乾燥工程、分解工程及び焼成工程は、連続的に行うことが望ましい。これにより途中で冷えるのが防止でき、エネルギーの消費量を低減することができる。また乾燥工程、分解工程及び焼成工程の少なくとも一つの工程における昇温速度は、50℃/hrより遅くすることが望ましい。昇温速度がこれより速いと、得られる金属複合体の比表面積が低くなり、高温時の比表面積の低下度合いも大きくなってしまう。
【0045】
本発明の金属複合体は、それ自身で酸化活性と OSC能を有するので、そのまま酸化触媒などとして用いることができる。また本発明の金属複合体を担体として用い、それに貴金属などを担持して酸化触媒あるいは三元触媒などとして用いることもできる。金属M原子数の全金属原子数に対する割合が小さい領域では、全体として価数変化できる金属M量を多くするために、担体として用いるのが好ましい。
【0046】
例えば排ガス流の上流側に本発明の排ガス浄化用触媒を配置し、排ガス中のHC及びCOを酸化することで排ガス中の酸素濃度を低下させ、その後排ガス流の下流側においてNOx を除去することも好ましい。下流側では酸素濃度が低下しているため、三元触媒,NOx 吸蔵還元型触媒あるいは放電プラズマなどを用いてNOx を効率よく浄化することができる。
【0047】
またNOx 吸蔵還元型触媒と共に用いる場合、吸蔵されたNOx を放出して還元するために間欠的にリッチ雰囲気とされるが、本発明の金属複合体をNOx 吸蔵還元型触媒の上流側に配置しておけば、金属複合体上での部分酸化反応によってHCがCOに転化し、さらにCO改質反応によってNOx の還元活性の高いH2が生成する。したがってNOx 吸蔵還元型触媒によるNOx の浄化を容易に行うことができる。
【0048】
またディーゼルエンジンでは、排ガス流路にHCを噴射し、これを還元剤としてNOx 浄化を行う場合がある。この場合にも上記と同様にH2が生成するので、NOx の浄化を容易に行うことができる。
【0049】
そして希薄燃焼エンジンあるいはディーゼルエンジンからのリーン雰囲気の排ガス中に本発明の金属複合体を酸化触媒として用いると、HC及びCOを効率よく酸化することができる。特にディーゼルエンジンからの排ガスにはSO2 が多く含まれているが、本発明の金属複合体にはSO2 の酸化能はないので、サルフェートを生成させることがなく、パティキュレートの排出を抑制しつつHC及びCOを酸化浄化することができる。
【0050】
また本発明の金属複合体は、軽油,灯油などを触媒燃焼させるための触媒として、また炭化水素を除去する脱臭触媒などとして用いることも可能である。
【0051】
【実施例】
以下、実施例と比較例及び試験例により本発明を具体的に説明する。
【0052】
(実施例1)
Fe(NO3)3・9H2Oが 101.2gと、Tiを16重量%含む TiCl4溶液が71.2gとをそれぞれ秤量し、水 300ml中に溶解した。そこへエチレングリコール 250gをさらに溶解し、撹拌しながら、80℃/hrの昇温速度で 100℃まで加熱し、さらに溶液中の水が蒸発するまで加熱を続行した。水の蒸発に伴って固形分が析出し、徐々にゲル化して、エチレングリコールからなるマトリックス中にFe(NO3)3と TiCl4及びこれらの分解物が均一に分散してなるゲルが得られた。
【0053】
さらに50℃/hrの昇温速度で加熱を続行すると、Fe(NO3)3と TiCl4が分解し、約 200℃でエチレングリコールが蒸発を始め、大部分のエチレングリコールが除去された時点で黒色の粉末が得られた。
【0054】
この粉末を大気中にて50℃/hrの昇温速度で 400℃まで加熱し、 400℃で5時間焼成して、鉄−チタン系金属複合体を得た。得られた鉄−チタン系金属複合体中のFe原子数は、全金属原子数に対して40%である。
【0055】
(実施例2〜7)
Fe(NO3)3・9H2Oと TiCl4溶液の配合比を種々変化させたこと以外は実施例1と同様にして、鉄−チタン系金属複合体を得た。得られた各実施例の鉄−チタン系金属複合体中のFe原子数は、全金属原子数に対してそれぞれ3,6,10,20,30,50%である。
【0056】
(比較例1)
Fe(NO3)3・9H2Oを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、TiO2を調製した。
【0057】
(比較例2)
TiCl4溶液を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、 Fe2O3を調製した。
【0058】
<試験例1>
各実施例の鉄−チタン系金属複合体及び比較例1のTiO2について、1g当たりの OSC能をそれぞれ測定し、結果を図1に示す。なお OSC能の測定は、熱重量分析器を用いて水素と酸素を交互に流通させて試料の酸化還元を繰り返し、その際の重量変化を測定することにより求めた。
【0059】
図1より、鉄−チタン系金属複合体中の全金属原子数(Fe+Ti)に対するFe原子数の割合が40%までは OSC能が徐々に向上しているが、50%では急激に低下している。なおTiO2のみの比較例1では、 OSC能は全く発現されない。
【0060】
<試験例2>
また試験例1における重量変化量から、価数変化を起こしたFe原子の全Fe原子数に対する割合(Fe使用率)を算出し、結果を図2に示す。
【0061】
図2より、全金属原子数(Fe+Ti)に対するFe原子数の割合が小さいほどFe使用率が高いことが明らかであり、本発明の鉄−チタン系金属複合体においては、全金属原子数(Fe+Ti)に対するFe原子数の割合が小さいほど価数変化を起こすFe原子の割合が多くなるので好ましい。また価数変化に伴う体積変化も小さくなる。しかし図1から全金属原子数(Fe+Ti)に対するFe原子数の割合が小さいとOSC能が低くなるので、用途に応じて体積変化と OSC能のバランスを考慮して決定する必要がある。
【0062】
<試験例3>
各実施例の鉄−チタン系金属複合体及び比較例1のTiO2について、 BET比表面積をそれぞれ測定し、結果を図3に示す。
【0063】
図3より、各実施例の鉄−チタン系金属複合体はTiO2に比べて比表面積は小さいことがわかる。しかし試験例1から OSC能はTiO2より高いので、本発明の鉄−チタン系金属複合体においては OSC能と比表面積とは相関性がないといえる。
【0064】
<試験例4>
実施例2の鉄−チタン系金属複合体(Fe:3%,Ti:97%)、比較例1のTiO2及び比較例2の Fe2O3を用い、疑似 SOFとしての軽油の酸化性能をそれぞれ測定した。測定は、それぞれの酸化物粉末 0.2gと軽油 0.2mlとを混合し、O2を10%含むHe気流中にて20℃/分の昇温速度で加熱しながら、出ガス中の CO2濃度を連続的に測定した。そして CO2濃度が最大となるときの温度( CO2生成ピーク温度)を求め、結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 2004160433
【0066】
表1より、実施例2の鉄−チタン系金属複合体は、Fe含有量が少なくても比較例2の Fe2O3と同等の酸化活性を示していることがわかる。これは、実施例2の鉄−チタン系金属複合体においてFeの価数変化が容易に生じたためと考えられる。したがって本発明の鉄−チタン系金属複合体は、少ないFe量で OSC能を有する酸化触媒として用いることができ、価数変化による体積変化がきわめて小さいので、触媒として使用時の剥離などの不具合を防止することができる。
【0067】
<試験例5>
実施例4の鉄−チタン系金属複合体(原子数比Fe:Ti=10:90)を用い、5%のH2を含むN2ガス中にて 500℃で1時間保持する還元処理を行い、その後、大気中にて 500℃で1時間処理する酸化処理を行った。還元処理後及び酸化処理後の鉄−チタン系金属複合体について、Cu−Kα線を用い、40kV/30mAにおけるX線回折によりθ/2θ測定を行った。結果を図4に示す。
【0068】
一方、 実施例7の鉄−チタン系金属複合体(原子数比Fe:Ti=50:50)についても、上記と同様にX線回折を行いθ/2θ測定を行った。結果を図5に示す。
【0069】
図4より、還元処理後及び酸化処理後のいずれにおいてもアナターゼ型のTiO2に起因するピークが観察され、酸化処理後においては Fe2O3が存在し、還元処理後においてはFeTiO3に起因するピークが観察される。このことは、酸化処理時及び還元処理時に次式(6)式の反応が生じ、還元処理時には固溶体FeTiO3が形成されることを示している。
【0070】
2Fe2O3+4TiO2 ⇔ 4FeTiO3+O2 (6)
また還元処理及び酸化処理において構造変化しないTiO2は、骨格構造として複合体の安定化に寄与している。また酸化処理後の Fe2O3のピークは非常にブロードであるが、これは粒子径が10nm以下と小さいことを示している。
【0071】
一方、図5より、還元処理後に Fe3O4のピークが観察されることから、実施例7の鉄−チタン系金属複合体(原子数比Fe:Ti=50:50)では、上記(6)式の反応に加えて次式(7)の反応も生じていることがわかる。
【0072】
6Fe2O3⇔4Fe3O4+O2 (7)
上記(6)式の反応は、原子比Fe:Tiが1:99から90:10の範囲において生じるものであるが、Fe原子数の比率が50%以上になると上記(7)式の反応も同時に起きる。(7)式の反応は、Feの価数変化が小さいので酸素の吸蔵放出量が少ないうえに、体積変化が大きいため好ましくない。したがって原子数比Fe:Tiは1:99〜49:51の範囲とすることが望ましい。
【0073】
(実施例8)
実施例5のFe:Ti=20:80の鉄−チタン系金属複合体を定法でペレット化し、モデルガス流路に 1.5g配置した。
【0074】
そしてHC:2500ppmC,CO:600ppm,NOx :1000ppm の組成のストイキ雰囲気のモデルガスを流量5L/min.(SV=20万hr-1), 0.5Hzの周期でλ= 1.0±2%の雰囲気変動をかけながら流し、昇温速度10℃/min.で昇温した時のHC及びCOの浄化率を測定した。結果を図6及び図7に示す。
【0075】
(比較例3)
TiO2粉末72gに Fe2O3を16.0g(Feとして 5.6g)含浸担持してなるペレット触媒(原子数比Fe:Ti=10:90)をモデルガス流路に 1.5g配置し、実施例8と同様にしてHCの浄化率を測定した。結果を図7に示す。
【0076】
(比較例4)
アルミナ粉末48重量%とセリア−ジルコニア固溶体粉末52重量%よりなる担体粉末 165gにPtを0.15gとRhを0.03g担持してなるペレット触媒をモデルガス流路に 1.5g配置し、実施例8と同様にしてHCの浄化率を測定した。結果を図7に示す。
【0077】
<評価・実施例9>
図7より、実施例8では比較例3に比べて高いHC浄化率が発現され、これは、実施例8では還元雰囲気で固溶体FeTiO3が生成し、酸素吸蔵放出能が高いためと考えられる。また比較例4は従来の三元触媒であるが、 450℃以上では実施例8の方がHC浄化率が高くなっている。
【0078】
そして図6より、 500℃におけるペレット触媒からの出ガス中には、CO:2700ppm ,NOx :1000ppm が含まれていると計算される。
【0079】
そこで図8に実施例9の排ガス浄化触媒装置を示す。この排ガス浄化触媒装置は、モデルガス流路の上流側に実施例8の鉄−チタン系金属複合体よりなる酸化触媒1を配置し、その下流側に三元触媒2を配置したものである。
【0080】
酸化触媒1では、HC及びCOがO2と反応して浄化される。またHCの一部は、部分酸化反応によってCOに転化される。したがって酸化触媒1の出ガス中の有害成分は、CO及びNOx が主である。三元触媒2への入りガスは酸化触媒1における酸化反応によって酸素濃度が低減されており、さらに還元成分はHCではなくCO又はH2であるので、NOx をきわめて容易に還元浄化することができる。
【0081】
さらに、酸化触媒1からの出ガス中のCO及びNOx 濃度は、上記したように低いものであるので、三元触媒2に担持される貴金属量は従来の1/10以下であっても十分に浄化することができる。したがって安価な排ガス浄化触媒装置とすることができる。
【0082】
(実施例10)
Fe(NO3)3・9H2Oと TiCl4溶液の配合比を種々変化させたこと以外は実施例1と同様にして、鉄−チタン系金属複合体を得た。この鉄−チタン系金属複合体中のFe原子数は、全金属原子数に対して5%(Fe:Ti=5:95)である。
【0083】
この鉄−チタン系金属複合体を定法でペレット化し、モデルガス流路に3g配置した。そしてHC:1572Vol%,CO:1.0345Vol%,NOx :0.120.Vol%の組成のストイキ雰囲気のモデルガスを流量3.5L/min.(SV=5万hr-1), 0.5Hzの周期でλ= 1.0±2%の雰囲気変動をかけながら流し、昇温速度12℃/min.で昇温した時のHC及びCOの浄化率を測定した。結果を図9に示す。
【0084】
図9より、本実施例の鉄−チタン系金属複合体は高い浄化性能を示し、そのまま酸化触媒として用いることができることが明らかである。
【0085】
<試験例6>
FeとTiのモル比が5:95、10:90、20:80となるようにしたこと以外は実施例1と同様にして、3種類の鉄−チタン系金属複合体を調製した。それぞれの金属複合体を評価装置にそれぞれ 3.0g配置し、表2に示すストイキモデルガスに A/Fが 1.0±2%の雰囲気変動を2秒毎にかけながら、流量 3.5L/分で流通させつつ12℃/分の昇温速度で 600℃まで昇温した。
【0086】
【表2】
Figure 2004160433
【0087】
その後室温まで放冷し、試験例5と同様に、Cu−Kα線を用い、40kV/30mAにおけるX線回折によりθ/2θ測定を行った。結果を図10に示す。
【0088】
図10より、FeとTiのモル比が10:90及び20:80の金属複合体では、Fe3Ti3O10とFeTiO3のピークが観察されることから、還元雰囲気において先ずFeとTiとが局部的に1:1のモル比で(8)式のように反応して固溶体を生成する。
【0089】
6Fe2O3+12TiO2→4Fe3Ti3O10+O2 (8)
さらに還元反応が進行すると、酸素の出入りによって(9)式の反応が生じると考えられる。
【0090】
2Fe3Ti3O10→ 6FeTiO3+O2 (9)
酸化雰囲気の場合は、(9),(8)式の逆方向に反応が進行すると考えられる。
【0091】
すなわち本発明の金属複合体では、安定な Fe3Ti3O10などを経由して反応が進行している。
【0092】
【発明の効果】
すなわち本発明の金属複合体によれば、価数変化が容易に生じるため、 OSC能と酸化活性が発現され、かつ価数変化による体積変化が小さい。したがって酸化触媒あるいは三元触媒として用いることができ、しかも使用時のコート層の剥離などの不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全金属原子数に対するFe原子数の割合と、 OSC能との関係を示すグラフである。
【図2】全金属原子数に対するFe原子数の割合と、Fe使用率(価数変化を起こしたFe原子の全Fe原子数に対する割合)との関係を示すグラフである。
【図3】全金属原子数に対するFe原子数の割合と、比表面積との関係を示すグラフである。
【図4】実施例4の鉄−チタン系金属複合体(原子数比Fe:Ti=10:90)の還元処理後及び酸化処理後のX線回折チャートである。
【図5】実施例7(原子数比Fe:Ti=50:50)の鉄−チタン系金属複合体の還元処理後及び酸化処理後のX線回折チャートである。
【図6】実施例8(原子数比Fe:Ti=20:80)の鉄−チタン系金属複合体の浄化率曲線である。
【図7】実施例8及び比較例3,4の触媒のHC浄化率曲線である。
【図8】実施例9の排ガス浄化触媒装置の構成を示すブロック図である。
【図9】実施例10(原子数比Fe:Ti=5:95)の鉄−チタン系金属複合体の浄化率曲線である。
【図10】試験例6の鉄−チタン系金属複合体の還元・酸化処理後のX線回折チャートである。
【符号の説明】
1:酸化触媒 2:三元触媒

Claims (13)

  1. 金属M元素と金属X元素を含み、還元雰囲気でMとXの複合酸化物を形成することで酸素を放出し、酸化雰囲気で該複合酸化物が酸化されM酸化物とX酸化物を形成することで酸素を吸蔵する OSC能を備えたことを特徴とする金属複合体。
  2. 前記MはFeであり、前記XはCe,Zr,Al,Ti及びMgから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の金属複合体。
  3. 酸化雰囲気又は還元雰囲気の一方において酸化鉄と前記Xとが固溶体又は化合物を形成し、酸化雰囲気又は還元雰囲気の他方において酸化鉄が分離して析出する請求項2に記載の金属複合体。
  4. 酸化雰囲気及び還元雰囲気が交互に変動する条件下において、固溶体又は化合物を形成する反応と酸化鉄が分離析出する反応が繰り返される請求項3に記載の金属複合体。
  5. 前記XはTiであり、還元雰囲気でFe及びTiが局所的に1:1のモル比で固溶体を形成する請求項2〜4のいずれかに記載の金属複合体。
  6. 前記固溶体は、FeTiO3 、Fe3Ti3O10及び Fe6Ti6O19の少なくとも一種を含む請求項5に記載の金属複合体。
  7. 前記X酸化物はアナターゼ型又はルチル型のチタニアである請求項2〜6のいずれかに記載の金属複合体。
  8. Feと前記Xの全体としての原子数比が、Fe:X=1:99〜49:51の範囲にある請求項2〜6のいずれかに記載の金属複合体。
  9. 酸化雰囲気で形成されるFe酸化物の平均粒子径が10nm以下である請求項2〜6のいずれかに記載の金属複合体。
  10. 価数変化を起こすFe原子数の全Fe原子数に対する割合が30%以上である請求項2〜6のいずれかに記載の金属複合体。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の金属複合体よりなり、内燃機関から排出される排ガス中のHC及びCOを酸化することを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  12. 酸化還元の雰囲気変動における体積変化率が25%以下である請求項11に記載の排ガス浄化用触媒。
  13. 排ガス流の上流側に請求項10に記載の排ガス浄化用触媒を配置し、排ガス中のHC及びCOを酸化することで排ガス中の酸素濃度を低下させ、その後該排ガス流の下流側においてNOx を除去することを特徴とする排ガス浄化方法。
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