JP2004159604A - 焙煎機 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成要素の数を少なくすることができ、小型化が可能な焙煎機を提供する。
【解決手段】焙煎後の被焙煎物を冷却するための冷却エアー供給装置と、被焙煎物から発生する不要物を前記チャンバ7内から排出するための排出エアー供給装置とを同一のブロワー14で構成する。また、チャンバ7とともに傾斜する基台3を傾斜させるための駆動手段であるモータ49と、前記基台3の傾斜とともに前記チャンバ7に設けられた蓋42を移動して、前記チャンバに開口部7cを形成するための駆動手段であるモータ49とが同一に構成されている。したがって、構成要素の数を少なくすることができ、小型化が可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】焙煎後の被焙煎物を冷却するための冷却エアー供給装置と、被焙煎物から発生する不要物を前記チャンバ7内から排出するための排出エアー供給装置とを同一のブロワー14で構成する。また、チャンバ7とともに傾斜する基台3を傾斜させるための駆動手段であるモータ49と、前記基台3の傾斜とともに前記チャンバ7に設けられた蓋42を移動して、前記チャンバに開口部7cを形成するための駆動手段であるモータ49とが同一に構成されている。したがって、構成要素の数を少なくすることができ、小型化が可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はチャンバ内に収容された食品原料などを撹拌しながら加熱を行う焙煎機に係り、特に小型化が可能な焙煎機に関する。
【0002】
【従来の技術】
コーヒー豆などの食品原料を焙煎するための焙煎機として、チャンバ内に前記食品原料を収容し、この収容された食品原料をチャンバ内に設けられた回転羽で撹拌しながら、前記チャンバの外部に設けられた熱源によって前記チャンバ内部を加熱することにより焙煎を行うものが存在する。
【0003】
このような焙煎機は、被焙煎物の焙煎後に冷却エアーを供給して焙煎物の冷却を行っている。
【0004】
また、被焙煎物の焙煎中に前記チャンバ内で発生する煙やチャフ(被焙煎物の殻)などの不要物を排出するための不要物排出エアーを前記チャンバ内に供給し、前記不要物を前記不要物排出エアーに乗せて前記チャンバ外に排出することが行われている。
【0005】
一方、前記チャンバ内に収容されている焙煎物は、前記チャンバの下方部に設けられた排出口から排出される。前記排出口には、焙煎中に排出口を閉じるための蓋が設けられているが、焙煎物の排出時には前記蓋が移動して排出口が開口するように構成されている。チャンバ内から焙煎物を排出する際には、前記焙煎物の排出を容易に行えるようにするため、前記チャンバが前記排出口方向へ傾斜されるように構成され、さらに前記チャンバの傾斜と連動して前記排出口に設けられた蓋が移動し、前記排出口が開口するように構成されたものも存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の焙煎機では、前記冷却エアーの供給装置と、前記不要物排出エアー供給装置とが、それぞれ別の装置を使用するものとして構成されていたため、機械が全体として大型化するという問題があった。
【0007】
一方、前記チャンバ内に収容されている焙煎物を前記チャンバの外部に排出するための前記チャンバの傾斜と、前記チャンバが傾斜されたときに前記排出口を開口するための蓋の移動を手動で行うものがあるが、このような焙煎機は前記焙煎物を取り出し難い。そこで、前記チャンバの傾斜と前記蓋の移動とを行うための駆動手段とを設けて、前記各動作を自動で行う構成とすることが考えられる。
しかし、前記各動作がそれぞれ別の駆動手段によって構成されているものでは、2つの駆動手段を設ける必要があることから、この場合も機械が全体として大型化するという問題があった。
【0008】
本発明は前記従来の課題を解決するものであり、構成要素の数を少なくすることができ、小型化が可能な焙煎機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基台と、前記基台上に固定された軸受けと、前記軸受けに支持されたシャフト部を有する回転羽と、前記回転羽を覆い被焙煎物が収容されるチャンバと、前記チャンバ内部を加熱できる熱源と、を有する焙煎機に関するものである。
【0010】
第1の本発明は、焙煎後の前記被焙煎物を冷却するための冷却エアー供給装置と、被焙煎物から発生する不要物を前記チャンバ内から排出するための排出エアー供給装置を有する焙煎機において、
前記冷却エアー供給装置と前記不要物排出エアー供給装置とが同一のエアー供給装置で構成されることを特徴とするものである。
【0011】
本発明では、焙煎物の冷却エアーと、焙煎中にチャンバ内に発生した煙やチャフ(被焙煎物の殻)などの不要物を排出するための不要物排出エアーの双方を、1つのエアー供給装置で供給することができる。すなわち、冷却エアー供給装置と不要物排出エアー供給装置という2つのエアー供給装置を設ける必要がなく、1つのエアー供給装置を設ければ良いため、焙煎機全体の小型化を図ることが可能である。
【0012】
この場合、前記冷却エアー供給と前記不要物排出エアー供給とを切り換える切換えスイッチが設けられており、前記切換えスイッチからの情報に基づいて、前記エアー供給装置を前記冷却エアー供給または前記不要物排出エアー供給のどちらか一方のエアー供給から、他方のエアー供給に切り換えるものとして構成することができる。
【0013】
また、前記エアー供給装置は、前記基台の下方に設けられているものとして構成することが好ましい。
【0014】
このように構成すると、前記エアー供給装置が邪魔にならず、より一層の小型化を実現できる。
【0015】
また、前記不要物排出エアーが内径部を通過する筒体を有し、2以上の構成要素を有する不要物が前記筒体内径部を通過するときに、前記筒体の内径部で前記各構成要素のうちの少なくとも一部の構成要素が、他の構成要素との重量差に基づいて前記他の構成要素から分離されるものとして構成することができる。
【0016】
このように構成すると、非常に小型である筒体を設けるだけで、簡便に前記不要物を分離でき、全体として小型化が図れる。例えば、前記不要物に煙とチャフが含まれている場合には、前記筒体内径部で煙とチャフとを分離することができる。
【0017】
また、前記チャンバの下方には焙煎後の被焙煎物の収納部が設けられており、前記冷却エアーが前記収納部に供給されるものとして構成することが好ましい。
【0018】
このように構成すると、チャンバから焙煎物をすぐに移動させることができるとともに、別に冷却室を設ける必要もないため機械の小型化を図ることが可能となる。
【0019】
また、前記エアー供給装置がエアーを吸引し、前記エアー供給装置によって吸引されたエアーが前記冷却エアーとして前記収納容器に加圧供給されるとともに、前記不要物排出エアーとして前記チャンバ内に加圧供給されるように構成することができる。
【0020】
あるいは、前記エアー供給装置が前記収納容器を介してエアーを吸引し、前記エアー供給装置に吸引されるエアーが前記収納容器を通過するときに、前記収納容器に収納された焙煎後の被焙煎物が前記吸引されるエアーによって冷却され、且つ前記エアー供給装置によって吸引されたエアーが前記不要物排出エアーとして前記チャンバ内に加圧供給されるものとして構成することもできる。
【0021】
このように構成すると、吸引されたエアーを前記収納容器に収納された焙煎後の被焙煎物を冷却するための冷却用エアーに利用できるため、前記収納容器に収納された被焙煎物から発生する煙が前記収納容器の上方へ上昇し、前記チャンバなどが煤などによって汚れることを抑えることができる。
【0022】
第2の本発明は、前記基台は後端部の高さが前端部よりも高くなる状態に傾斜可能であり、
前記基台の傾斜とともに前記チャンバが傾斜したとき前記チャンバに形成された蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成され、
前記基台の傾斜と前記蓋部を移動するための駆動手段とが同一の駆動手段で構成されることを特徴とするものである。
【0023】
本発明では、チャンバとともに傾斜する基台を傾斜させるための駆動手段と、この基台の傾斜とともに前記チャンバに設けられた蓋を移動して、前記チャンバの排出口に開口が形成されるようにするための駆動手段とが同一の駆動手段で構成されている。
【0024】
したがって、機械を構成する部材などの構成要素の数を減少させることができ、機械の小型化を図ることが可能となる。
【0025】
この場合、前記駆動手段の駆動力が前記基台に伝達されることにより前記基台が傾斜し、且つ前記基台の傾斜運動が伝達手段により前記チャンバに形成された蓋部に伝達され、前記蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成されるものとして構成することができる。
【0026】
このように構成すると、前記チャンバとともに傾斜する基台を傾斜させるための駆動手段のみを設ければ良く、これとは別に前記蓋を移動させるための駆動手段を設ける必要がないため、機械の小型化を図ることが可能となる。
【0027】
例えば、前記基台の下部にヒンジを有する脚が少なくとも1つ設けられ、前記ヒンジを有する脚が前記ヒンジを中心として揺動することにより前記基台が傾斜し、前記脚の揺動が前記伝達手段により前記蓋部に伝達されて前記蓋部が移動する構成とすることができる。
【0028】
この場合、前記伝達手段はチェーンであり、前記チェーンは一方の端部が前記脚に固定され、他方の端部は所定位置に固定され、且つ前記チェーンの中間部が前記蓋に固定されたスプロケットに巻き掛けられており、前記脚の揺動が前記チェーンおよび前記スプロケットを介して前記蓋部に伝達されるものとして構成することができる。
【0029】
このように構成すると、簡単な構造で前記チャンバの傾斜に連動して開口部を形成することができる。
【0030】
また、前記熱源が前記チャンバの側面を周回するように設けられているものとして構成することが好ましい。
【0031】
チャンバの側面を周回するように熱源を設けると、前記チャンバ内部を均一に加熱することができ、被焙煎物を温度ムラなく焙煎することができる。
【0032】
この場合、前記熱源はバンドヒータであるものとして構成することが好ましい。
【0033】
前記熱源をバンドヒータとすると、容易に前記チャンバの側面を周回するように熱源を設けることができる。またこのバンドヒータを前記チャンバの側面を周回させた構造とすると前記チャンバを傾斜させ易いため、チャンバ内の焙煎物の排出が行い易くなる。
【0034】
また、前記チャンバに前記開口部が形成されたときに、前記回転羽の先端が前記開口部の両側縁間で往復運動を行うものとして構成することもできる。
【0035】
このように構成すると、前記チャンバ内から焙煎物を排出する際に、焙煎物が前記チャンバの内壁と回転羽との間に挟まれ難くなるため、焙煎物を損傷することなく取り出すことができる。
【0036】
また、下端および上端に開口が形成された中空形状のホッパが前記チャンバの上部に設けられており、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とが連通しているものとして構成することもできる。
【0037】
このように構成すると、前記ホッパから前記チャンバ内に被焙煎物を入れることができるため、被焙煎物のチャンバ内への投入作業が容易になる。
【0038】
この場合、前記ホッパには、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とを遮断可能な蓋が設けられており、前記蓋が前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とを遮断している状態で前記ホッパの内径部に被焙煎物が投入されたとき、投入された前記被焙煎物の質量が前記蓋に作用することにより前記蓋が移動して、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部との遮断が解除されるものとして構成することができる。
【0039】
このように構成すると、前記チャンバで発生した煙が排出される際、煙が前記蓋で遮断されるため、前記煙による煤で前記ホッパの内径部が汚れる範囲を小さくすることができる。
【0040】
以上のような本発明の焙煎機は、コーヒー豆を焙煎するための焙煎機として好適なものである。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の焙煎機の第1の実施の形態であるコーヒー焙煎機1の側面図、図2(A)は図1に示すコーヒー焙煎機1の正面図、図2(B)は図1に示すコーヒー焙煎機1の背面図、図3(A)は前記図1に示すコーヒー焙煎機1の上面図、図3(B)は(A)のさらに下方部の状態を示した上面図である。
【0042】
図1ないし図3に示すコーヒー焙煎機1は、架台2と、前記架台2の上方に位置する基台3と、前記基台3に固定された軸受け4,4と、前記軸受け4,4に回転自在に支持された回転羽5と、前記回転羽5を回転駆動させるためのモータ6が設けられている。また前記基台3の側方には、前記回転羽5を覆う状態に構成され、被焙煎物であるコーヒー豆を収容するためのチャンバ7が設けられている。
【0043】
前記軸受け4,4は、ボルトおよびナットなどの接合手段によって、前記基台3の上面に固定されている。前記回転羽5は、前記基台3の上面3cに対してほぼ平行に延びるシャフト部5aを有しており、前記シャフト部5aは軸受け4,4に設けられた穴部4a,4aに挿通された状態で支持されている。
【0044】
前記チャンバ7の後方には、前記チャンバ7を前記基台3に連結するための2つの固定部材30,30が設けられている。前記固定部材30,30は、金属などで形成された板状体に構成されている。前記固定部材30,30は前記シャフト部5aの両側方部に位置しており、断熱部材53,53を介して前記基台3に螺子などの固定手段により固定されている。前記断熱部材53,53は、例えばガラス繊維などを混入させたエポキシ樹脂で形成することができる。前記固定部材30,30の前端部は前記基台3の前端3eから突出しており、前記チャンバ7に固定される固定部30b,30bが形成されている。前記固定部30b,30bと前記チャンバ7の後端面とが、螺子などの接合手段によって接合され、前記チャンバ7が前記固定部材30を介して前記基台3に固定される。
【0045】
図4(A)は前記チャンバ7および前記回転羽5の部分断面図、(B)は(A)の正面図、図5は前記チャンバ7の部分拡大正面図、図6は前記図5に示す構成部材の一部を省略した前記チャンバ7の部分拡大正面図、図7は前記チャンバ7内における前記回転羽5の作動状態を示す部分拡大正面図である。
【0046】
図1および図4ないし図7に示したように、前記チャンバ7の外周面7dには、前記チャンバ7の内部を加熱するための熱源として機能するバンドヒータ48が前記外周面7dを周回する状態で設けられている。前記バンドヒータ48は、例えば金属などの2枚の帯状の良熱伝導体の間に、たとえばNiCr線などの電熱部材を挟んで構成されたものである。
【0047】
図4(A)(B)に示すように、前記回転羽5は前記シャフト部5aの先端に羽部5bを有している。前記羽部5bは前記シャフト部5aを中心軸とする2枚の羽が対称に設けられて構成されている。前記羽部5bには、前記シャフト部5aと反対側の端部に凹部5cが形成されている。前記凹部5cは、前記シャフト部5aの中心線O−O線を基準として2分した場合に、非対称の形状に構成されている。そして、前記凹部5cには前記チャンバ7内に収容されたコーヒー豆の焙煎状態を観察するための取り出し具22が挿入されている。前記取り出し具22は凹状に湾曲形成された受け部22aと柄部22bとを有するスコップ形状で構成されている。前記取り出し具22は前記受け部22aの凹状部が下方に向く状態で前記凹部5cに挿入されている。前記取り出し具22は、前記柄部22bを回転中心として図4(A)に示す矢印α方向に180度回転させることができ、前記受け部22aの凹状部が上方に向く状態にすることができる。また、前記受け部22aの凹状部が上方に向いた状態で、前記柄部22b方向(図4(A)に示す矢印β方向)へ引くことによって、前記取り出し具22を前記チャンバ7の外部へ引き出すことができる。したがって、前記チャンバ7内において前記受け部22aの凹状部の上面に焙煎中のコーヒー豆を乗せ、この状態で前記受け部22aを前記チャンバ7の外部へ引き出して、前記コーヒー豆の焙煎状態を観察することができる。
【0048】
図6に示すように、前記チャンバ7の正面にはクロスハッチングで示す部分に焙煎済みのコーヒー豆を取り出すことができる開口部7cが形成されている。図1および図6に示すように、前記開口部7cの両側方には直方体の誘導板43,44が設けられている。この誘導板43には穴43aが形成されている。
【0049】
図1および図5に示すように、前記チャンバ7の側方にはスプロケット38が設けられている。前記スプロケット38には、軸受け39に支持されたシャフト40が固定されている。前記スプロケット38は中心線Os−Os線を回転中心として、前記シャフト40とともに回転可能である。前記シャフト40は前記誘導板43の前記穴43aを挿通し、先端40aは前記誘導板44に回転自在な状態で固定されている。
【0050】
前記シャフト40には、前記誘導板43,44の内側の位置に2つの支持部材41,41が取り付けられている。前記支持部材41,41は直方体の形状に構成されており、後方領域が前記シャフト40に固定されている。
【0051】
前記支持部材41,41の底面41a,41a側には、前記開口部7cを塞ぐことができる蓋42が設けられている。前記蓋42は、上面42aが前記支持部材41,41の底面41a,41aに接した状態で前記支持部材41,41に固定されている。前記蓋42の先端42bは前記チャンバ7の外周面7dと一致するように構成されている。なお、前記蓋42の先端42bが前記開口部の先端7c1と重なるように構成しても良いが、前記蓋42の先端42bが前記開口部7cの先端7c1よりも延出するような大きさに構成されることが好ましい。このように構成すると、前記チャンバ7内に収納されたコーヒー豆が前記開口部7cからこぼれ落ちることを防止し易くなる。
【0052】
前記モータ6は回転軸6aを有しており、前記回転軸6aと前記シャフト部5aとはベルトなどの動力伝達手段55によって連結されている。したがって、前記モータ6の回転軸6aの回転運動が前記動力伝達手段55を介して前記シャフト部5aに伝達され、前記回転羽5が回転運動する。
【0053】
前記モータ6はいわゆるブレーキ付きリバーシブルモータであり、前記回転軸6aが左右両方向に回転可能である。
【0054】
前記シャフト部5aの後方部には2つの光電センサ51,52が設けられている。前記光電センサ51,52は光の通路が形成される光通路部51a,52aと、前記光通路部51a,52aを通過する光を遮断するための遮断部材51b1,52b1を有する光遮断部51b,52bとを有している。前記光電センサ51,52は前記光通路部51a,52bを通過する光が前記遮断部材51b1,52b1によって遮断されたときにはスイッチがONとなり、遮断されていないときにはスイッチがOFFとなるように構成されている。
【0055】
図7に示すように、前記光電センサ51,52のどちらか一方がスイッチON状態のときに、前記モータ6の回転軸6aが回転することにより前記回転羽5(1点鎖線により図示)の先端5dが前記開口部7cの側縁7c2と一致する位置(図示Xの位置)まで回転する。逆に光電センサ51,52のうち他方がスイッチON状態のときに、前記モータ6の回転軸6aが逆方向に回転することにより前記回転羽5の先端5dが前記側縁7c3と一致する位置(図示Yの位置)まで回転し、前記光電センサ51,52のON、OFFを交互に繰り返すことで、前記回転羽5は前記先端5dが前記開口部7cの両側縁7c2,7c3の間で往復運動するように構成されている。
【0056】
図1に示すように、前記スプロケット38にはチェーン45が巻き掛けられている。前記チェーン45は一方の端部が後記するピン25に固定されており、他方の端部が前記基台3の上面に設けられた係止部材46に、ばね47を介して固定されている。例えば、前記ばね47の両端部にはフックが形成され、一方の前記フックが前記係止部材に掛けられ、他方の前記フックが前記チェーンの端部に掛けられている。
【0057】
前記チェーン45は前記ばね47の弾性収縮力によって、図1に示す矢印X2方向へ付勢されている。したがって、前記スプロケット38は図1に示す矢印X3方向に回転付勢され、前記スプロケット38に固定された前記シャフト40を介して、前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを塞ぐ方向(図1に示す矢印X9方向)に付勢される。
【0058】
一方、前記ピン25が回転して前記チェーン45が図1に示す矢印X1方向に引かれたとき、前記スプロケット38は図1に示す矢印X4方向に回転付勢され、前記スプロケット38に固定された前記シャフト40を介して、前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを開く(図1に示す矢印X10方向)方向に付勢される。
【0059】
前記チャンバ7の上部にはホッパ8が設けられている。なお図3(A)では、図を分かり易くするため、前記ホッパ8の図示を省略している。前記ホッパ8は、コーヒー豆が投入される受け部8eと、前記受け部8eの下方に形成された下方部8fを有して構成されている。
【0060】
前記受け部8eの外形形状は、上端8aの幅寸法が下端8bの幅寸法よりも大きく構成された略四角錐であり、上端8aおよび下端8bに開口を有する中空形状の構造である。この上端8aには、前記開口を塞ぎ、取り外し自在な蓋8cが設けられている。
【0061】
前記下方部8fの下端8bは前記チャンバ7の上部に形成された固定部7aで前記チャンバ7に固定されている。前記固定部7aの上面には開口が形成されており、前記固定部7aに形成された開口と前記下端8bに形成された開口とが重なった状態で前記チャンバ7と前記ホッパ8とが接合されて、前記チャンバ7の内部と前記ホッパ8の内部とが互いに連通している。
【0062】
前記受け部8eの背面には管状の突出部8dが形成されている。前記突出部8dには前記ホッパ8の後方に向って延びる中空形状の排出管9の後端9aが嵌合した状態で接続されており、前記突出部8dの内径部と前記排出管9の内径部とが互いに連通している。
【0063】
前記排出管9は、前記チャンバ7内でコーヒー豆の焙煎中に発生する煙やチャフなどの不要物を排出する際の排出路として機能するものであり、例えばフレキシブルホースなどの屈曲自在な可撓性材料から形成されることが好ましく、例えばステンレスなどの金属で形成されたフレキシブルホースの外周に、不燃性の布を巻き付けたものが使用できる。このように前記排出管9が可撓性を有するように構成すると、後記するように前記チャンバ7を傾斜させたときに、前記排出管9が前記チャンバ7の傾斜を阻害することがない。ここで本明細書において「チャフ」とは、生のコーヒー豆を焙煎した際に剥がれた、前記コーヒー豆の外側を覆っていた皮を意味する。
【0064】
前記排出管9は、上端10aおよび下端10bに開口を有する円筒状の筒体10に接続されている。前記筒体10の側面には管状の突出部10cが形成されており、前記排出管9の先端9bが前記突出部10cに嵌合した状態で接続され、前記排出管9の内径部と前記筒体10の内径部とが互いに連通している。
【0065】
前記チャンバ7の下方には、チャンバ7内に収容された焙煎済みのコーヒー豆を収納するための収納容器11が設けられている。この収納容器11の底部11aは網状に構成されている。
【0066】
前記筒体10の下方には、前記チャンバ7内でコーヒー豆の焙煎中に発生するチャフを収納するためのチャフボックス12が設けられている。前記筒体10の下端10bは前記チャフボックス12の上部にボルトおよびナットなどで接続されており、前記筒体10の内径部と前記チャフボックス12の内部とは連通している。
【0067】
前記筒体10の内径部には円筒状の排気筒31が位置する状態で設けられている。前記排気筒31の上端31aおよび下端31bには開口が形成されている。
前記筒体10の上端10aには、側面から内側方向に一定の幅寸法を有して円周方向に連続して延びる庇状の固定面10dが形成されている。前記固定面10dは前記筒体10の側面に対してほぼ直角の角度を有して設けられている。
【0068】
前記排気筒31の前記上端31aから下端31bまでの間の中間部には、側面から外側方向に一定の幅寸法を有して円周方向に連続して延びる庇状の固定面31cが形成されている。前記固定面31cは前記排気筒31の側面に対してほぼ直角の角度を有して設けられている。
【0069】
前記筒体10の前記固定面10dの上面と、前記排気筒31の前記固定面31cの下面とが接した状態で、ボルトおよびナットなどにより前記筒体10と前記排気筒31とが接合されている。ただし、前記筒体10の前記固定面10dの下面と、前記排気筒31の前記固定面31dの上面とが接した状態で、前記筒体10と前記排気筒31とが接合されていても良い。このとき、前記排気筒31の上端31aは前記筒体10の上端10aから突出し、前記排気筒31の下端31bは前記筒体10の上端31aと下端31bとの間の中間部に位置するように構成されている。
【0070】
前記架台2の下方には、底板13が設けられており、この底板13の上方、且つ前記架台2の下方に、ブロワー14、エアー切換え機構32およびモータ15が設けられている。
【0071】
前記架台2、前記冷却容器11、前記チャフボックス12、前記底板13、前記ブロワー14、エアー切換え機構32および前記モータ15は、カバー16によって覆われている。なお、図1では前記コーヒー焙煎機1の構造を分かり易くするため前記カバー16を外した状態で図示し、前記カバー16を2点鎖線で示している。また、前記基台3、前記軸受け4,4、および前記モータ6はカバー17によって覆われている。なお、図1ないし図2(B)では前記コーヒー焙煎機1の構造を分かり易くするため前記カバー17を外した状態で図示し、前記カバー17を2点鎖線で示している。さらに、前記チャンバ7および前記ホッパ8の下方部は図1ないし図2(B)において2点鎖線で示す外形形状を有するカバー18によって覆われている。なお、図1ないし図2では前記コーヒー焙煎機1の構造を分かり易くするため前記カバー18を外した状態で図示し、前記カバー18を2点鎖線で示している。前記カバー18の正面には、前記チャンバ7の開口部7cを塞ぐ前記蓋42に対向する位置に、凸部18aが形成されている。前記凸部18aは下端18a1に開口が形成されている。前記凸部18aの内側で、前記チャンバ7に設けられた前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを開く方向(図1に示す矢印X10方向)に付勢されたとき、前記蓋42が動くことができる。前記チャンバ7内からコーヒー豆を取り出す際、前記凸部18aの下端18a1に形成された開口から取り出すことができる。
【0072】
前記ブロワー14はエアーを輸送できるポンプであり、IN側配管14aから取り入れたエアーをOUT側配管14bへ送り、前記OUT側配管14bから前記エアー切換え機構32に輸送する。
【0073】
図8(A)は前記切換え機構32の側面図、(B)は(A)の正面図、(C)は(A)の上面図である。図1および図8に示すように、前記エアー切換え機構32は密閉された分配室32dを有している。前記分配室32dの底面からは1つのIN側配管32aが延びており、前記分配室32dの上面からは2つのOUT側配管32b,32cが延びている。前記分配室32dは前記IN側配管32aとの接合部に開口32d1が形成されており、また前記OUT側配管32b,32cとの接合部に開口32d2,32d3が形成されているため、前記IN側配管32aと前記分配室32dの内部、および前記OUT側配管側32b,32cと前記分配室32dの内部とは互いに連通している。
【0074】
前記OUT側配管32bの先端は前記チャンバ7の背面に設けられた配管7bに接続されており、前記OUT側配管32cの先端は前記収納容器11の下方に設けられた配管33に接続されている。
【0075】
前記切換え機構32には、前記分配室32dを前後に貫通するシャフト32eが設けられている。また前記分配室32dの内部には前記シャフト32eに基端32f1が接合された弁32fが設けられている。前記弁32fは前記シャフト32eを回転中心として180度回動可能であり、この回動によって前記弁32fは前記開口32d2、または32d3を塞ぐことができるように構成されている。
【0076】
前記シャフト32eの後方にはモータ34が設けられている。前記モータ34は回転軸34aを有しており、前記回転軸34aの前端34a1と前記シャフトの後端32e1とは、接続具35を介して接続されている。
【0077】
前記モータ34はいわゆるブレーキ付きリバーシブルモータであり、前記回転軸34aが左右両方向に回転可能である。
【0078】
前記シャフト32eの前方部には2つの光電センサ36,37が設けられている。前記光電センサ36,37は光の通路が形成される光通路部36a,37aと、前記光通路部36a,37aを通過する光を遮断するための遮断部材36b1,37b1を有する光遮断部36b,37bとを有している。前記光電センサ36,37は前記光通路部36a,37bを通過する光が前記遮断部材36b1,37b1によって遮断されたときにはスイッチがONとなり、遮断されていないときにはスイッチがOFFとなるように構成されている。
【0079】
したがって、前記光電センサ36,37のどちらか一方がスイッチON状態のときに、前記モータ34の回転軸34aが回転することにより前記弁32fが前記開口32d2,32d3のどちらか一方を塞ぎ、逆に光電センサ36,37のうち他方がスイッチON状態のときに、前記モータ34の回転軸34aが逆方向に回転することにより前記弁32fが前記開口32d2,32d3のうち他方を塞ぐように作動する。
【0080】
前記ブロワー14の前記OUT側配管14bから輸送されたエアーは、前記エアー切換え機構32の前記IN側配管32aに入り、前記分配室32dへ送られる。そして、前記OUT側配管32b、または32cに送られる。この際、前記弁32fが前記開口32d2を塞ぐように位置している場合は、エアーは前記OUT側配管32cに送られ、前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐように位置している場合は、エアーが前記OUT側配管32bに送られる。そして、前記エアーは、前記OUT側配管32bを通過して前記チャンバ7に輸送され、または前記OUT側配管32cを通過して前記収納容器11の下方に設けられた前記配管33に輸送される。
【0081】
図9(A)は、前記基台3およびその周辺の構造を示した部分上面図、(B)は(A)の側面図、図10は前記コーヒー焙煎機1の作動状態を示した部分側面図である。前記基台3は下面の後方には脚3aが1つ設けられており、また前方には脚3bが幅方向の同一線上に位置する状態で2つ設けられている。前記各脚3aの下端部は前記架台2の上面にボルトおよびナットなどで固定された治具24を介して、前記架台2の上面に取り付けられている。また、前記脚3b,3bの下端部も、前記架台2の上面にボルトおよびナットなどで固定された治具24を介して前記架台2の上面に取り付けられている。前記脚3aおよび3b,3bの下端部はともに前記治具23,24に、ピン25および26,26によって連結されており、前記各脚3aおよび3b,3bはそれぞれ前記ピン25および26,26を回転中心として回動自在である。
【0082】
前記脚3aの中間部にはピン27によってヒンジが形成されて上脚部3a1および下脚部3a2が形成されており、前記上脚部3a1と下脚部3a2とは前記ピン27を回転中心として回動自在に連結されている。また、前記上脚部3a1の上端部は前記基台3の下面にボルトおよびナットなどで固定された治具28を介して前記基台3の下面に取り付けられている。前記脚部3bの上端部は前記基台3の下面にボルトおよびナットなどで固定された治具29を介して前記基台3の下面に取り付けられている。
【0083】
図2(B)に示すように、前記底板13の上方、且つ前記架台2の下方にはモータ49が設けられている。前記モータ49は回転軸49aを有しており、前記回転軸49aの前端49a1にはベルト50が巻き掛けられている。前記モータ49はいわゆるブレーキ付きリバーシブルモータであり、前記回転軸49aが左右両方向に回転可能である。そして、前記ベルト50は前記ピン25にも巻き掛けられており、前記モータ49の回転軸49aの回転が前記ピン25に伝達されるように構成されている。
【0084】
前記モータ49の回転軸49aが図1に示す矢印X7方向に回転すると、前記ピン25も同方向であるX5方向に回転する。このとき、図9(B)に示すように、前記下脚部3a2が前記基台3に対して傾斜した状態から垂直状態に移動する。このとき、前記基台3はその上面3cが水平の状態から、後端3dが前端3eよりも高い高さ位置になるように傾斜可能に構成されている。
【0085】
すなわち、前記上面3cが水平状態のとき、図9(B)に破線で示すように、前記脚3aは、前記上脚部3a1と下脚部3a2とが前記ピン27を回転中心として互いに逆方向へ回転して、「逆くの字」形状に曲がっている。しかし、ピン25が前記矢印X5方向へ回転して前記基台3が傾斜した状態のとき、前記脚3aは、前記上脚部3a1と前記下脚部3a2とは同一軸上に位置する状態になり、前記脚3aの長さ寸法が伸長される。このとき、前記脚3bは長さ寸法が変化しないため、前記基台3の後端3dが前記前端3eよりも高くなるように変化する。
【0085】
一方、これとは逆に、前記モータ49の回転軸49aが図1に示す矢印X8方向に回転すると前記ピン25が図1に示す矢印X6方向へ回転し、このとき前記上脚部3a1と下脚部3a2とが前記ピン27を回転中心として互いに逆方向へ回転して、「逆くの字」形状に屈曲され、前記基台3が水平状態に移動する。
【0086】
前記のとおり、前記基台3の上方には、前記上面3cに固定された前記軸受け4,4に、シャフト部5aが支持された回転羽5が設けられており、この回転羽5の前記シャフト部5aと前記チャンバ7とが接合されている。したがって、図10に示すように、前記基台3を傾斜したとき、前記チャンバ7も前記開口部7c方向へ傾斜する。
【0087】
前記チャンバ7が前記基台3とともに傾斜するときは、前記ピン25が図1に示す矢印X5方向へ回転する。したがって前記チェーン45が図1に示す矢印X1方向に付勢され、前記したように蓋42が前記開口部7cを開く方向へ付勢される。一方、前記チャンバ7が前記基台3とともに水平状態に戻るときは、前記ピン25が図1に示す矢印X6方向へ回転する。したがって、前記チェーン45が図1に示す矢印X2方向へ付勢され、前記したように蓋42が前記開口部7cを閉じる方向へ付勢される。
【0088】
次に、前記コーヒー焙煎機1の使用方法を説明する。
まず、前記ホッパ8に設けられている蓋8cを外し、前記ホッパ8の内部へ生のコーヒー豆を投入して、前記コーヒー豆を前記チャンバ7の内部へ収納し、前記蓋8cを前記ホッパ8の上端8aに取り付ける。
【0089】
次に前記回転羽5を回転させるとともに、前記バンドヒータ48を加熱する。
前記バンドヒータ48は前記チャンバ7の外周面7dを周回する状態で設けられているため、例えば前記チャンバ7の下方にのみ熱源が設けられている構成のコーヒー焙煎機に比べて、前記チャンバ7の内部を均一の温度で加熱することができるため、焙煎されたコーヒー豆に加熱ムラが生じ難く、品質の高いコーヒー豆を得ることが可能となる。また、前記熱源として前記バンドヒータ48を使用しているため、機械全体の大きさを小型化することが可能となる。
【0090】
コーヒー豆の焙煎中には、前記モータ6からの動力が前記回転羽5のシャフト部5aに伝達されることによって、前記回転羽5が前記チャンバ7内で回転し、コーヒー豆を撹拌しながら焙煎を行う。
【0091】
前記チャンバ7内でコーヒー豆を焙煎中には、コーヒー豆から煙が発生する。
この発生した煙は、前記ホッパ8に設けられた突出部8dおよび排出管9を通過し、前記排気筒31の上端31aに形成された開口から外部へ排出される。
【0092】
一方、前記チャンバ7内で焙煎中に発生したチャフは、前記ブロワー14から供給された不要物排出用エアーとともに、前記ホッパ8に設けられた突出部8dおよび排出管9を通過し、前記排気筒31の下端31bに形成された開口から自重によって落下し、前記排気筒31の下方に設けられた前記チャフボックス12に収納される。前記不要物排出用エアーの前記チャンバ7内への供給は、前記分配室32dに設けられている前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐように位置しているとき、前記ブロワー14から前記エアー切換え機構32の前記分配室32dに送られたエアーが前記OUT側配管32bに送られ、さらに前記チャンバ7の背面に設けられた前記配管7bに送られて前記チャンバ7内に供給される。
【0093】
コーヒー豆の焙煎中にコーヒー豆の焙煎状態を調べるには、前記取り出し具22を前記柄部22bを回転中心として図4(A)に示す矢印α方向に180度回転させ、前記受け部22aの凹状部が上方に向いた状態で前記受け部22aの凹状部の上面に焙煎中のコーヒー豆を乗せ、前記柄部22b方向(図4(A)に示す矢印β方向)へ引くことによって、焙煎中のコーヒー豆を前記チャンバ7の外へ取り出して、前記コーヒー豆の焙煎状態を観察することができる。
【0094】
図10に示すように、前記のようにして焙煎が終了したときは、前記バンドヒータ48の加熱を止め、前記モータ49の回転を前記ピン25に伝達して図1における矢印X5方向に回転させ、前記ピン27を中心として「逆くの字」形状に屈曲されていた前記脚3aを伸長させて、前記チャンバ7を傾斜させる。
【0095】
このとき、前記ピン25の前記回転によって前記ピン25に固定されていた前記チェーン45が図1における矢印X1方向に付勢され、前記スプロケット38は図1に示す矢印X4方向に回転付勢され、前記スプロケット38に固定された前記シャフト40を介して、前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを開く方向に付勢され、前記チャンバ7に開口が開かれる。
【0096】
前記コーヒー焙煎機1では、前記チャンバ7の傾斜と、前記チャンバ7の開口部7cの開口の2つの動作を行うために必要な駆動手段は、前記モータ49のみである。すなわち、前記チャンバ7の傾斜を行うための駆動手段と、前記チャンバ7を開口するための駆動手段との2つの駆動手段を必用としない。したがって、本発明の前記コーヒー焙煎機1は機械の小型化を図ることが可能である。
【0097】
前記チャンバ7の開口部7cから焙煎後のコーヒー豆を取り出す際、前記チャンバ7は前記開口部7cの方向へ傾斜されているため、焙煎後のコーヒー豆を取り出し易い。
【0098】
このとき、前記光電センサ51,52のどちらか一方がスイッチON状態になり、前記モータ6の回転軸6aが回転して前記回転羽5の先端5dが前記開口部7cの側縁7c2と一致する位置(図示Xの位置)まで回転する。前記回転羽5の先端5dが前記図示Xの位置まで回転すると、逆に光電センサ51,52のうち他方がスイッチON状態になり、前記モータ6の回転軸6aが逆方向に回転することにより前記回転羽5の先端5dが側縁7c3と一致する位置(図示Yの位置)まで回転する。そして、前記回転羽5の先端5dが前記図示Yの位置まで
回転すると、再度前記光電センサ51,52のどちらか一方がスイッチON状態になり、前記モータ6の回転軸6aが回転して前記回転羽5の先端5dが前記図示Xの位置まで回転する。このように、前記光電センサ51,52のON、OFFを交互に繰り返すことで、前記回転羽5は前記先端5dが前記開口部7cの両側縁7c2,7c3の間で往復運動する。したがって、後記する開口部7cからチャンバ7内に収容されたコーヒー豆を取り出す際に、前記コーヒー豆が前記回転羽5と前記チャンバ7の内側面との間に挟まれて潰されることを防止できる。
【0099】
前記チャンバ7内から取り出した焙煎済みのコーヒー豆は前記収納容器11に収納することができる。前記チャンバ7内からコーヒー豆を取り出した後、前記チャンバ7を傾斜状態から垂直状態に戻すと、これを検知して、前記分配室32dに設けられている前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐ位置から、前記開口32d2を塞ぐ位置に切り換わり、前記ブロワー14から前記エアー切換え機構32の前記分配室32dに送られたエアーが前記エアー切換え機構32のOUT側配管32cへ送られる。このエアーが、さらに前記収納容器11の下方に設けられた前記配管33に送られる。このエアーが前記収納容器11に収納された焙煎後のコーヒー豆を冷却するための冷却エアーとなる。
【0100】
前記コーヒー焙煎機1では、同一のブロワー14からの供給エアーを、前記エアー切換え機構32によって前記不要物排出用エアーの経路と、前記冷却用エアーの経路とを切り換えて、不要物排出用エアーと冷却用エアーとを得ている。したがって、不要物排出用エアーを供給するためのブロワーと、冷却用エアーを供給するためのブロワーとの2つのブロワーを必用とせず、機械の小型化を実現できる。
【0101】
前記冷却用エアーは前記配管33に供給された後、網状に構成された底部11aを有する前記収納容器に供給され、前記底部11aを通過して内部に収納された焙煎後のコーヒー豆を冷却する。前記底部11aは網状に構成されているため、前記冷却エアーが前記底部11aを通過し易く、前記収納容器11の内部に収納された焙煎後のコーヒー豆が冷却され易い。
【0102】
前記収納容器11に収納されている焙煎後のコーヒー豆が前記冷却用エアーによって冷却された後、前記収納容器11からコーヒー豆を取り出して利用する。
【0103】
図11は本発明の焙煎機の第2の実施の形態のコーヒー焙煎機の側面図、図12は図1に示すコーヒー焙煎機の正面図、図13は前記図1に示すコーヒー焙煎機の上面図である。
【0104】
図11ないし図13に示すコーヒー焙煎機101は、図1ないし図3に示す前記コーヒー焙煎機1と同様の構造部分を有している。したがって図11ないし図13に示すコーヒー焙煎機101では、前記コーヒー焙煎機1と同様の構造部分には同じ符号を付して、その詳しい説明を省略する。また以下には、コーヒー焙煎機101について前記コーヒー焙煎機1と異なる部分を中心に説明する。
【0105】
前記コーヒー焙煎機101には、ホッパ108が設けられている。前記ホッパ108は、前記コーヒー焙煎機1と同様に、チャンバ7の上部に設けられている。前記ホッパ108は、コーヒー豆が投入される受け部108eと、前記受け部108eの背面側に形成された通路部108fによって構成されている。
【0106】
前記受け部108eは、上端108aの幅寸法が下端108bの幅寸法よりも大きく構成された略四角錐形状であり、上端108aに開口を有している。前記ホッパ108には、前記コーヒー焙煎機1の前記ホッパ8と異なり、前記上端108aに前記開口を塞ぐ蓋は設けられていないが、前記開口を塞ぐ蓋を設けても良い。
【0107】
図14(A)は前記ホッパ108の部分拡大上面図、(B)は前記ホッパ108の部分拡大側面図である。図14(A)および(B)に示すように、前記通路部108fは中空の四角柱形状で構成されている。前記通路部108fの各側面のうち、前記受け部108eと接する側面108f1には前記通路部108fと前記受け部108eとを連通する開口155が形成されている。また、前記側面108f1には、前記開口155を塞ぐ蓋108gが形成されている。
【0108】
前記蓋108gの両側部上方には、穴部160a,160aを有する軸受け160,160が形成されている。前記穴部160a,160aにピン156が挿通されてヒンジが構成されており、前記蓋108gは前記ピン156に回動自在に固定されている。前記ピン156は前記通路部108fの両側方に設けられた支持体158および159に形成された穴部158aおよび159aに挿通された状態で支持されている。また、前記ピン156には、押圧片157が固定されている。
【0109】
前記蓋108gは前記ピン156を回動中心として、図14(B)に示すα方向へ回動する。前記蓋108gは、ばねなどの弾性部材(図示せず)によって図14(B)に示すβ方向へ一定の付勢力により付勢されている。このばねは、一方の端部が後記するボルト181に形成された突出部181aに係止され、他方の端部が前記押圧片157の上面157aに接触した状態で前記押圧片157を前記β方向へ付勢しており、この押圧片157の前記付勢に伴なって前記ピン156および前記蓋108gがβ方向へ付勢されている。前記蓋108gは、前記受け部108eに投入されたコーヒー豆の質量によって、前記α方向へ回動するように構成されている。ただし、前記ピン156の端部に把持部材を設け、この把持部材を手動で回動させて前記ピン156を前記α方向へ回動させ、前記蓋108gを前記α方向へ回動させても良い。前記蓋108gが付勢された状態では、前記開口155は前記蓋108gによって閉じられ、前記通路部108fと前記受け部108eとが遮断されている。前記蓋108gが前記α方向へ回動したとき前記開口155が発現し、この開口155を介して、前記受け部108eと前記通路部108fとが連通する。
【0110】
前記通路部108fの下方部は、チャンバ7と前記ホッパ108とを連結する連結部材161に接合されている。前記連結部材161は中空の四角柱形状で構成されており、前記通路部108fの内径部に嵌合できる外径寸法で構成されている。前記連結部材161の上方部は前記通路部108fの内径部に挿入されて嵌合された状態で、前記連結部材161と前記通路部108fとがボルト181,182などの接合手段によって接合されている。前記ボルト181には、前記通路部108fの外側に向って突出する突出部181aが形成されている。一方、前記連結部材161の下端161bは前記チャンバ7の上部に形成された固定部7aで、螺子などの固定手段により前記チャンバ7に固定されており、前記チャンバ7の内部と前記通路部108fの内径部とは、前記連結部材161の内径部を介して互いに連通している。
【0111】
前記通路部108fの上方部は、排出管9と前記ホッパ108とを連結する連結部材162に接合されている。前記連結部材162は中空の四角柱形状で構成されており、前記通路部108fの内径部に嵌合できる外形寸法で構成されている。前記連結部材162の下方部は前記通路部108fの内径部に挿入されて嵌合された状態で、前記連結部材162と前記通路部108fとがボルト183,184などの接合手段によって接合されている。一方、前記連結部材162の上端は前記排出管9に連結されており、前記通路部108fの内径部と前記排出管9の内径部とは、前記結部材162を介して互いに連結している。
【0112】
前記コーヒー焙煎機101には、冷却エアー排出管170が設けられている。
前記冷却エアー排出管170は、前記排出管9の下方に位置して設けられている。ただし、前記冷却エアー排出管170が前記排出管9の上方に位置するように設けられていても良い。前記冷却エアー排出管170は、筒体10に接続され、前記冷却エアー排出管170の内径部と前記筒体10の内径部とが互いに連通している。前記冷却エアー排出管170は、例えばフレキシブルホースなどの屈曲自在な可撓性材料から形成されることが好ましく、例えばステンレスなどの金属で形成されたフレキシブルホースの外周に、不燃性の布を巻き付けたものが使用できる。
【0113】
また、前記筒体10の内径部には、前記コーヒー焙煎機1と同様に、円筒状の排気筒31が設けられている。
【0114】
前記コーヒー焙煎機101は、図1ないし図3に示したコーヒー焙煎機1と同様にブロワー14を有している。しかし前記コーヒー焙煎機101では、前記ブロワー14に形成されたIN側配管14aが配管33に接続されており、エアーは収納容器11から前記配管33を通じて前記ブロワー14に取り入れられる。
【0115】
一方、前記ブロワー14に形成されたOUT側配管14bは、エアー切換え機構32のIN側配管32aに接続されている。したがって、前記収納容器11を通じて前記IN側配管14aから前記ブロワー14に取り入れられたエアーは、前記OUT側配管14bから前記エアー切換え機構32に形成された前記IN側配管32aを通過して、前記切換え機構32に輸送される。
【0116】
前記切換え機構32の前記IN側配管32aに供給されたエアーは、前記分配室32dへ送られる。そして、前記OUT側配管32b、または32cに送られる。この際、前記弁32fが前記開口32d2を塞ぐように位置している場合は、エアーは前記OUT側配管32cに送られ、前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐように位置している場合は、エアーが前記OUT側配管32bに送られる。
【0117】
前記OUT側配管32bはチャンバ7の背面に設けられた配管7bに接続されている。一方、前記OUT側配管32cは前記筒体10に接続された冷却エアー排出管170に接続されている。したがって、前記切換え機構32の分配室32dに供給されたエアーは、前記OUT側配管32bを通過して前記チャンバ7に輸送され、または前記OUT側配管32cを通過し、さらに前記冷却エアー排出管170を通過して、前記筒体10に輸送される。
【0118】
次に、前記コーヒー焙煎機101の使用時の作用を説明する。
まず、前記ホッパ108の受け部108eに被焙煎物である未焙煎のコーヒー豆を投入すると、このコーヒー豆の質量によって前記受け部108eに形成された蓋108gが、前記ピン156を回動中心として前記α方向へ回動し、前記受け部108eに前記開口155が発現する。前記受け部108eに投入された未焙煎のコーヒー豆は、前記開口155から前記通路部108fおよび前記連結部材161に落下して行き、前記チャンバ7に収納される。
【0119】
前記チャンバ7内でコーヒー豆を焙煎中には、前記ブロワー14がエアーを吸引している。この際、エアーは前記収納容器11から前記配管33を通じて前記ブロワー14に取り入れられる。前記ブロワ−14によって吸引されたエアーは、前記OUT側配管14bから前記エアー切換え機構32のIN側配管32aを通過して前記切換え機構32の前記分配室32dへ送られる。このとき、前記分配室32dに設けられた弁32fが、前記切換え機構に形成された開口32d3を塞ぐように位置し、エアーは前記OUT側配管32bに送られる。そして、エアーは前記OUT側配管32bから前記チャンバ7に送られ、このエアーが不要物排出用エアーとなる。
【0120】
前記チャンバ7内でコーヒー豆を焙煎中には、コーヒー豆から煙が発生する。
この発生した煙は、前記切換え機構32から前記チャンバ7に供給された不要物排出用エアーとともに、前記連結部材161、前記通路部108f、前記連結部材162および前記排出管9を通過して前記筒体10に送られ、前記排気筒31の上端31aに形成された開口から外部へ排出される。
【0121】
前記コーヒー焙煎機101では、前記通路部108fと前記受け部108eとが前記蓋108gによって遮断されているため、前記チャンバ7で発生した煙が排出される際、煙が前記受け部108eに流入することが無く、前記受け部108eが煙の煤によって汚れることを防止できる。
【0122】
一方、前記チャンバ7内で焙煎中に発生したチャフも、前記切換え機構32から前記チャンバ7に供給された不要物排出用エアーとともに、前記連結部材161、前記通路部108f、前記連結部材162および前記排出管9を通過して前記筒体10に送られ、前記排気筒31の下端31bに形成された開口から自重によって落下し、前記排気筒31の下方に設けられたチャフボックス12に収納される。
【0123】
前記コーヒー焙煎機1と同様に、前記チャンバ7を傾斜させて焙煎済みのコーヒー豆を取り出し、前記収納容器11に収納することができる。前記チャンバ7を傾斜状態から垂直状態に戻すと、これを検知して、前記分配室32dに設けられている前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐ位置から、前記開口32d2を塞ぐ位置に切り換わり、前記収納容器11を通過して前記前記ブロワー14から前記エアー切換え機構32の前記分配室32dに送られたエアーは、前記エアー切換え機構32のOUT側配管32cへ送られる。このエアーが、さらに前記冷却エアー排出管170に送られる。そして、前記エアーは前記筒体10に送られ、この筒体10の内径部に設けられた前記排気筒31から外部へ排気される。このように、前記エアーは前記ブロワー14によって、前記収納容器11から前記冷却エアー排出管170方向に吸引されたものであり、このエアーが前記収納容器11に収納された焙煎後のコーヒー豆を冷却するための冷却エアーとなる。
【0124】
前記コーヒー焙煎機101では、エアーを前記収納容器11から前記冷却エアー排出管170方向に吸引し、この吸引されたエアーを前記収納容器11に収納されたコーヒー豆を冷却するための冷却用エアーに利用しているため、収納容器11に収納されたコーヒー豆から発生する煙が、前記収納容器11の上方へ上昇し、前記チャンバ7などが煤などによって汚れることを抑えることができる。
【0125】
また前記コーヒー焙煎機101も前記コーヒー焙煎機1と同様に、同一のブロワー14からの供給エアーを前記不要物排出用エアーおよび前記冷却用エアーとして利用できるため、不要物排出用エアーを供給するためのブロワーと、冷却用エアーを供給するためのブロワーとの2つのブロワーを必用とせず、機械の小型化を実現できる。
【0126】
前記収納容器11に収納されている焙煎後のコーヒー豆が前記冷却用エアーによって冷却された後、前記収納容器11からコーヒー豆を取り出して利用する。
【0127】
なお、上記の説明では、前記ホッパ8が設けられているコーヒー焙煎機1、および前記ホッパ108が設けられているコーヒー焙煎機101を例にして説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではなく、例えば前記コーヒー焙煎機1に設けられるホッパを前記ホッパ8に代えて前記ホッパ108として構成することや、前記コーヒー焙煎機101に設けられるホッパを前記ホッパ108に代えて前記ホッパ8として構成しても良い。
【0128】
以上、本発明の実施の形態としてコーヒー焙煎機を例にして説明したが、本発明はコーヒー焙煎機に限定されるものではなく、例えば他の豆類、栗、茶葉、穀類などの食品を焙煎するための焙煎機として実施することも可能である。
【0129】
【発明の効果】
本発明では、焙煎物の冷却エアーと、焙煎中にチャンバ内に発生した煙やチャフなどの不要物を排出するための不要物排出エアーの双方を、1つのエアー供給装置によってするものであるため、冷却エアー供給装置と不要物排出エアー供給装置という2つのエアー供給装置を設ける必要がなく、1つのエアー供給装置を設ければ良いため、焙煎機全体の小型化を図ることが可能である。
【0130】
また本発明では、基台とともにチャンバも傾斜し、この基台の傾斜運動をチャンバに設けられた蓋に伝達することによって移動させ、前記チャンバの傾斜と連動して前記排出口に開口が形成されるように構成されているため、前記チャンバとともに傾斜する基台を傾斜させるための駆動手段のみを設ければ良く、これとは別に前記蓋を移動させるための駆動手段を設ける必要がないため、機械の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焙煎機の第1の実施の形態であるコーヒー焙煎機の側面図、
【図2】(A)は図1に示すコーヒー焙煎機の正面図、(B)は図1に示すコーヒー焙煎機の背面図、
【図3】(A)は前記図1に示すコーヒー焙煎機の上面図、(B)は(A)のさらに下方部の状態を示した上面図、
【図4】(A)はチャンバおよび回転羽の部分断面図、(B)は(A)の正面図、
【図5】チャンバの部分拡大正面図、
【図6】図5に示す構成部材の一部を省略したチャンバの部分拡大正面図、
【図7】チャンバ内における回転羽の作動状態を示す部分拡大正面図、
【図8】(A)は切換え機構の側面図、(B)は(A)の正面図、(C)は(A)の上面図、
【図9】(A)は、基台およびその周辺の構造を示した部分上面図、(B)は(A)の側面図、
【図10】図1に示すコーヒー焙煎機1の作動状態を示した部分側面図、
【図11】本発明の焙煎機の第2の実施の形態であるコーヒー焙煎機の側面図、
【図12】図11に示すコーヒー焙煎機の正面図、
【図13】前記図11に示すコーヒー焙煎機の上面図、
【図14】(A)は図11に示すコーヒー焙煎機の部分拡大上面図、(B)は図11に示すコーヒー焙煎機の部分拡大側面図、
【符号の説明】
1 コーヒー焙煎機
2 架台
3 基台
3a,3b 脚
3a1,3b1 上脚部
3a2,3b2 下脚部
4 軸受け
5 回転羽
5a シャフト部
6 モータ部
6a 回転軸
7 チャンバ
8 ホッパ
9 排出管
10 筒体
11 収納容器
12 チャフボックス
13 底板
14 ブロワー
15 モータ
31 排気筒
32 エアー切換え機構
36,37 光電センサ
38 スプロケット
42 蓋
45 チェーン
47 ばね
48 バンドヒータ
51,52 光電センサ
101 コーヒー焙煎機
108 ホッパ
108e 受け部
108f 通路部
108g 蓋
155 開口
170 冷却エアー排出管
【発明の属する技術分野】
本発明はチャンバ内に収容された食品原料などを撹拌しながら加熱を行う焙煎機に係り、特に小型化が可能な焙煎機に関する。
【0002】
【従来の技術】
コーヒー豆などの食品原料を焙煎するための焙煎機として、チャンバ内に前記食品原料を収容し、この収容された食品原料をチャンバ内に設けられた回転羽で撹拌しながら、前記チャンバの外部に設けられた熱源によって前記チャンバ内部を加熱することにより焙煎を行うものが存在する。
【0003】
このような焙煎機は、被焙煎物の焙煎後に冷却エアーを供給して焙煎物の冷却を行っている。
【0004】
また、被焙煎物の焙煎中に前記チャンバ内で発生する煙やチャフ(被焙煎物の殻)などの不要物を排出するための不要物排出エアーを前記チャンバ内に供給し、前記不要物を前記不要物排出エアーに乗せて前記チャンバ外に排出することが行われている。
【0005】
一方、前記チャンバ内に収容されている焙煎物は、前記チャンバの下方部に設けられた排出口から排出される。前記排出口には、焙煎中に排出口を閉じるための蓋が設けられているが、焙煎物の排出時には前記蓋が移動して排出口が開口するように構成されている。チャンバ内から焙煎物を排出する際には、前記焙煎物の排出を容易に行えるようにするため、前記チャンバが前記排出口方向へ傾斜されるように構成され、さらに前記チャンバの傾斜と連動して前記排出口に設けられた蓋が移動し、前記排出口が開口するように構成されたものも存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の焙煎機では、前記冷却エアーの供給装置と、前記不要物排出エアー供給装置とが、それぞれ別の装置を使用するものとして構成されていたため、機械が全体として大型化するという問題があった。
【0007】
一方、前記チャンバ内に収容されている焙煎物を前記チャンバの外部に排出するための前記チャンバの傾斜と、前記チャンバが傾斜されたときに前記排出口を開口するための蓋の移動を手動で行うものがあるが、このような焙煎機は前記焙煎物を取り出し難い。そこで、前記チャンバの傾斜と前記蓋の移動とを行うための駆動手段とを設けて、前記各動作を自動で行う構成とすることが考えられる。
しかし、前記各動作がそれぞれ別の駆動手段によって構成されているものでは、2つの駆動手段を設ける必要があることから、この場合も機械が全体として大型化するという問題があった。
【0008】
本発明は前記従来の課題を解決するものであり、構成要素の数を少なくすることができ、小型化が可能な焙煎機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基台と、前記基台上に固定された軸受けと、前記軸受けに支持されたシャフト部を有する回転羽と、前記回転羽を覆い被焙煎物が収容されるチャンバと、前記チャンバ内部を加熱できる熱源と、を有する焙煎機に関するものである。
【0010】
第1の本発明は、焙煎後の前記被焙煎物を冷却するための冷却エアー供給装置と、被焙煎物から発生する不要物を前記チャンバ内から排出するための排出エアー供給装置を有する焙煎機において、
前記冷却エアー供給装置と前記不要物排出エアー供給装置とが同一のエアー供給装置で構成されることを特徴とするものである。
【0011】
本発明では、焙煎物の冷却エアーと、焙煎中にチャンバ内に発生した煙やチャフ(被焙煎物の殻)などの不要物を排出するための不要物排出エアーの双方を、1つのエアー供給装置で供給することができる。すなわち、冷却エアー供給装置と不要物排出エアー供給装置という2つのエアー供給装置を設ける必要がなく、1つのエアー供給装置を設ければ良いため、焙煎機全体の小型化を図ることが可能である。
【0012】
この場合、前記冷却エアー供給と前記不要物排出エアー供給とを切り換える切換えスイッチが設けられており、前記切換えスイッチからの情報に基づいて、前記エアー供給装置を前記冷却エアー供給または前記不要物排出エアー供給のどちらか一方のエアー供給から、他方のエアー供給に切り換えるものとして構成することができる。
【0013】
また、前記エアー供給装置は、前記基台の下方に設けられているものとして構成することが好ましい。
【0014】
このように構成すると、前記エアー供給装置が邪魔にならず、より一層の小型化を実現できる。
【0015】
また、前記不要物排出エアーが内径部を通過する筒体を有し、2以上の構成要素を有する不要物が前記筒体内径部を通過するときに、前記筒体の内径部で前記各構成要素のうちの少なくとも一部の構成要素が、他の構成要素との重量差に基づいて前記他の構成要素から分離されるものとして構成することができる。
【0016】
このように構成すると、非常に小型である筒体を設けるだけで、簡便に前記不要物を分離でき、全体として小型化が図れる。例えば、前記不要物に煙とチャフが含まれている場合には、前記筒体内径部で煙とチャフとを分離することができる。
【0017】
また、前記チャンバの下方には焙煎後の被焙煎物の収納部が設けられており、前記冷却エアーが前記収納部に供給されるものとして構成することが好ましい。
【0018】
このように構成すると、チャンバから焙煎物をすぐに移動させることができるとともに、別に冷却室を設ける必要もないため機械の小型化を図ることが可能となる。
【0019】
また、前記エアー供給装置がエアーを吸引し、前記エアー供給装置によって吸引されたエアーが前記冷却エアーとして前記収納容器に加圧供給されるとともに、前記不要物排出エアーとして前記チャンバ内に加圧供給されるように構成することができる。
【0020】
あるいは、前記エアー供給装置が前記収納容器を介してエアーを吸引し、前記エアー供給装置に吸引されるエアーが前記収納容器を通過するときに、前記収納容器に収納された焙煎後の被焙煎物が前記吸引されるエアーによって冷却され、且つ前記エアー供給装置によって吸引されたエアーが前記不要物排出エアーとして前記チャンバ内に加圧供給されるものとして構成することもできる。
【0021】
このように構成すると、吸引されたエアーを前記収納容器に収納された焙煎後の被焙煎物を冷却するための冷却用エアーに利用できるため、前記収納容器に収納された被焙煎物から発生する煙が前記収納容器の上方へ上昇し、前記チャンバなどが煤などによって汚れることを抑えることができる。
【0022】
第2の本発明は、前記基台は後端部の高さが前端部よりも高くなる状態に傾斜可能であり、
前記基台の傾斜とともに前記チャンバが傾斜したとき前記チャンバに形成された蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成され、
前記基台の傾斜と前記蓋部を移動するための駆動手段とが同一の駆動手段で構成されることを特徴とするものである。
【0023】
本発明では、チャンバとともに傾斜する基台を傾斜させるための駆動手段と、この基台の傾斜とともに前記チャンバに設けられた蓋を移動して、前記チャンバの排出口に開口が形成されるようにするための駆動手段とが同一の駆動手段で構成されている。
【0024】
したがって、機械を構成する部材などの構成要素の数を減少させることができ、機械の小型化を図ることが可能となる。
【0025】
この場合、前記駆動手段の駆動力が前記基台に伝達されることにより前記基台が傾斜し、且つ前記基台の傾斜運動が伝達手段により前記チャンバに形成された蓋部に伝達され、前記蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成されるものとして構成することができる。
【0026】
このように構成すると、前記チャンバとともに傾斜する基台を傾斜させるための駆動手段のみを設ければ良く、これとは別に前記蓋を移動させるための駆動手段を設ける必要がないため、機械の小型化を図ることが可能となる。
【0027】
例えば、前記基台の下部にヒンジを有する脚が少なくとも1つ設けられ、前記ヒンジを有する脚が前記ヒンジを中心として揺動することにより前記基台が傾斜し、前記脚の揺動が前記伝達手段により前記蓋部に伝達されて前記蓋部が移動する構成とすることができる。
【0028】
この場合、前記伝達手段はチェーンであり、前記チェーンは一方の端部が前記脚に固定され、他方の端部は所定位置に固定され、且つ前記チェーンの中間部が前記蓋に固定されたスプロケットに巻き掛けられており、前記脚の揺動が前記チェーンおよび前記スプロケットを介して前記蓋部に伝達されるものとして構成することができる。
【0029】
このように構成すると、簡単な構造で前記チャンバの傾斜に連動して開口部を形成することができる。
【0030】
また、前記熱源が前記チャンバの側面を周回するように設けられているものとして構成することが好ましい。
【0031】
チャンバの側面を周回するように熱源を設けると、前記チャンバ内部を均一に加熱することができ、被焙煎物を温度ムラなく焙煎することができる。
【0032】
この場合、前記熱源はバンドヒータであるものとして構成することが好ましい。
【0033】
前記熱源をバンドヒータとすると、容易に前記チャンバの側面を周回するように熱源を設けることができる。またこのバンドヒータを前記チャンバの側面を周回させた構造とすると前記チャンバを傾斜させ易いため、チャンバ内の焙煎物の排出が行い易くなる。
【0034】
また、前記チャンバに前記開口部が形成されたときに、前記回転羽の先端が前記開口部の両側縁間で往復運動を行うものとして構成することもできる。
【0035】
このように構成すると、前記チャンバ内から焙煎物を排出する際に、焙煎物が前記チャンバの内壁と回転羽との間に挟まれ難くなるため、焙煎物を損傷することなく取り出すことができる。
【0036】
また、下端および上端に開口が形成された中空形状のホッパが前記チャンバの上部に設けられており、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とが連通しているものとして構成することもできる。
【0037】
このように構成すると、前記ホッパから前記チャンバ内に被焙煎物を入れることができるため、被焙煎物のチャンバ内への投入作業が容易になる。
【0038】
この場合、前記ホッパには、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とを遮断可能な蓋が設けられており、前記蓋が前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とを遮断している状態で前記ホッパの内径部に被焙煎物が投入されたとき、投入された前記被焙煎物の質量が前記蓋に作用することにより前記蓋が移動して、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部との遮断が解除されるものとして構成することができる。
【0039】
このように構成すると、前記チャンバで発生した煙が排出される際、煙が前記蓋で遮断されるため、前記煙による煤で前記ホッパの内径部が汚れる範囲を小さくすることができる。
【0040】
以上のような本発明の焙煎機は、コーヒー豆を焙煎するための焙煎機として好適なものである。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の焙煎機の第1の実施の形態であるコーヒー焙煎機1の側面図、図2(A)は図1に示すコーヒー焙煎機1の正面図、図2(B)は図1に示すコーヒー焙煎機1の背面図、図3(A)は前記図1に示すコーヒー焙煎機1の上面図、図3(B)は(A)のさらに下方部の状態を示した上面図である。
【0042】
図1ないし図3に示すコーヒー焙煎機1は、架台2と、前記架台2の上方に位置する基台3と、前記基台3に固定された軸受け4,4と、前記軸受け4,4に回転自在に支持された回転羽5と、前記回転羽5を回転駆動させるためのモータ6が設けられている。また前記基台3の側方には、前記回転羽5を覆う状態に構成され、被焙煎物であるコーヒー豆を収容するためのチャンバ7が設けられている。
【0043】
前記軸受け4,4は、ボルトおよびナットなどの接合手段によって、前記基台3の上面に固定されている。前記回転羽5は、前記基台3の上面3cに対してほぼ平行に延びるシャフト部5aを有しており、前記シャフト部5aは軸受け4,4に設けられた穴部4a,4aに挿通された状態で支持されている。
【0044】
前記チャンバ7の後方には、前記チャンバ7を前記基台3に連結するための2つの固定部材30,30が設けられている。前記固定部材30,30は、金属などで形成された板状体に構成されている。前記固定部材30,30は前記シャフト部5aの両側方部に位置しており、断熱部材53,53を介して前記基台3に螺子などの固定手段により固定されている。前記断熱部材53,53は、例えばガラス繊維などを混入させたエポキシ樹脂で形成することができる。前記固定部材30,30の前端部は前記基台3の前端3eから突出しており、前記チャンバ7に固定される固定部30b,30bが形成されている。前記固定部30b,30bと前記チャンバ7の後端面とが、螺子などの接合手段によって接合され、前記チャンバ7が前記固定部材30を介して前記基台3に固定される。
【0045】
図4(A)は前記チャンバ7および前記回転羽5の部分断面図、(B)は(A)の正面図、図5は前記チャンバ7の部分拡大正面図、図6は前記図5に示す構成部材の一部を省略した前記チャンバ7の部分拡大正面図、図7は前記チャンバ7内における前記回転羽5の作動状態を示す部分拡大正面図である。
【0046】
図1および図4ないし図7に示したように、前記チャンバ7の外周面7dには、前記チャンバ7の内部を加熱するための熱源として機能するバンドヒータ48が前記外周面7dを周回する状態で設けられている。前記バンドヒータ48は、例えば金属などの2枚の帯状の良熱伝導体の間に、たとえばNiCr線などの電熱部材を挟んで構成されたものである。
【0047】
図4(A)(B)に示すように、前記回転羽5は前記シャフト部5aの先端に羽部5bを有している。前記羽部5bは前記シャフト部5aを中心軸とする2枚の羽が対称に設けられて構成されている。前記羽部5bには、前記シャフト部5aと反対側の端部に凹部5cが形成されている。前記凹部5cは、前記シャフト部5aの中心線O−O線を基準として2分した場合に、非対称の形状に構成されている。そして、前記凹部5cには前記チャンバ7内に収容されたコーヒー豆の焙煎状態を観察するための取り出し具22が挿入されている。前記取り出し具22は凹状に湾曲形成された受け部22aと柄部22bとを有するスコップ形状で構成されている。前記取り出し具22は前記受け部22aの凹状部が下方に向く状態で前記凹部5cに挿入されている。前記取り出し具22は、前記柄部22bを回転中心として図4(A)に示す矢印α方向に180度回転させることができ、前記受け部22aの凹状部が上方に向く状態にすることができる。また、前記受け部22aの凹状部が上方に向いた状態で、前記柄部22b方向(図4(A)に示す矢印β方向)へ引くことによって、前記取り出し具22を前記チャンバ7の外部へ引き出すことができる。したがって、前記チャンバ7内において前記受け部22aの凹状部の上面に焙煎中のコーヒー豆を乗せ、この状態で前記受け部22aを前記チャンバ7の外部へ引き出して、前記コーヒー豆の焙煎状態を観察することができる。
【0048】
図6に示すように、前記チャンバ7の正面にはクロスハッチングで示す部分に焙煎済みのコーヒー豆を取り出すことができる開口部7cが形成されている。図1および図6に示すように、前記開口部7cの両側方には直方体の誘導板43,44が設けられている。この誘導板43には穴43aが形成されている。
【0049】
図1および図5に示すように、前記チャンバ7の側方にはスプロケット38が設けられている。前記スプロケット38には、軸受け39に支持されたシャフト40が固定されている。前記スプロケット38は中心線Os−Os線を回転中心として、前記シャフト40とともに回転可能である。前記シャフト40は前記誘導板43の前記穴43aを挿通し、先端40aは前記誘導板44に回転自在な状態で固定されている。
【0050】
前記シャフト40には、前記誘導板43,44の内側の位置に2つの支持部材41,41が取り付けられている。前記支持部材41,41は直方体の形状に構成されており、後方領域が前記シャフト40に固定されている。
【0051】
前記支持部材41,41の底面41a,41a側には、前記開口部7cを塞ぐことができる蓋42が設けられている。前記蓋42は、上面42aが前記支持部材41,41の底面41a,41aに接した状態で前記支持部材41,41に固定されている。前記蓋42の先端42bは前記チャンバ7の外周面7dと一致するように構成されている。なお、前記蓋42の先端42bが前記開口部の先端7c1と重なるように構成しても良いが、前記蓋42の先端42bが前記開口部7cの先端7c1よりも延出するような大きさに構成されることが好ましい。このように構成すると、前記チャンバ7内に収納されたコーヒー豆が前記開口部7cからこぼれ落ちることを防止し易くなる。
【0052】
前記モータ6は回転軸6aを有しており、前記回転軸6aと前記シャフト部5aとはベルトなどの動力伝達手段55によって連結されている。したがって、前記モータ6の回転軸6aの回転運動が前記動力伝達手段55を介して前記シャフト部5aに伝達され、前記回転羽5が回転運動する。
【0053】
前記モータ6はいわゆるブレーキ付きリバーシブルモータであり、前記回転軸6aが左右両方向に回転可能である。
【0054】
前記シャフト部5aの後方部には2つの光電センサ51,52が設けられている。前記光電センサ51,52は光の通路が形成される光通路部51a,52aと、前記光通路部51a,52aを通過する光を遮断するための遮断部材51b1,52b1を有する光遮断部51b,52bとを有している。前記光電センサ51,52は前記光通路部51a,52bを通過する光が前記遮断部材51b1,52b1によって遮断されたときにはスイッチがONとなり、遮断されていないときにはスイッチがOFFとなるように構成されている。
【0055】
図7に示すように、前記光電センサ51,52のどちらか一方がスイッチON状態のときに、前記モータ6の回転軸6aが回転することにより前記回転羽5(1点鎖線により図示)の先端5dが前記開口部7cの側縁7c2と一致する位置(図示Xの位置)まで回転する。逆に光電センサ51,52のうち他方がスイッチON状態のときに、前記モータ6の回転軸6aが逆方向に回転することにより前記回転羽5の先端5dが前記側縁7c3と一致する位置(図示Yの位置)まで回転し、前記光電センサ51,52のON、OFFを交互に繰り返すことで、前記回転羽5は前記先端5dが前記開口部7cの両側縁7c2,7c3の間で往復運動するように構成されている。
【0056】
図1に示すように、前記スプロケット38にはチェーン45が巻き掛けられている。前記チェーン45は一方の端部が後記するピン25に固定されており、他方の端部が前記基台3の上面に設けられた係止部材46に、ばね47を介して固定されている。例えば、前記ばね47の両端部にはフックが形成され、一方の前記フックが前記係止部材に掛けられ、他方の前記フックが前記チェーンの端部に掛けられている。
【0057】
前記チェーン45は前記ばね47の弾性収縮力によって、図1に示す矢印X2方向へ付勢されている。したがって、前記スプロケット38は図1に示す矢印X3方向に回転付勢され、前記スプロケット38に固定された前記シャフト40を介して、前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを塞ぐ方向(図1に示す矢印X9方向)に付勢される。
【0058】
一方、前記ピン25が回転して前記チェーン45が図1に示す矢印X1方向に引かれたとき、前記スプロケット38は図1に示す矢印X4方向に回転付勢され、前記スプロケット38に固定された前記シャフト40を介して、前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを開く(図1に示す矢印X10方向)方向に付勢される。
【0059】
前記チャンバ7の上部にはホッパ8が設けられている。なお図3(A)では、図を分かり易くするため、前記ホッパ8の図示を省略している。前記ホッパ8は、コーヒー豆が投入される受け部8eと、前記受け部8eの下方に形成された下方部8fを有して構成されている。
【0060】
前記受け部8eの外形形状は、上端8aの幅寸法が下端8bの幅寸法よりも大きく構成された略四角錐であり、上端8aおよび下端8bに開口を有する中空形状の構造である。この上端8aには、前記開口を塞ぎ、取り外し自在な蓋8cが設けられている。
【0061】
前記下方部8fの下端8bは前記チャンバ7の上部に形成された固定部7aで前記チャンバ7に固定されている。前記固定部7aの上面には開口が形成されており、前記固定部7aに形成された開口と前記下端8bに形成された開口とが重なった状態で前記チャンバ7と前記ホッパ8とが接合されて、前記チャンバ7の内部と前記ホッパ8の内部とが互いに連通している。
【0062】
前記受け部8eの背面には管状の突出部8dが形成されている。前記突出部8dには前記ホッパ8の後方に向って延びる中空形状の排出管9の後端9aが嵌合した状態で接続されており、前記突出部8dの内径部と前記排出管9の内径部とが互いに連通している。
【0063】
前記排出管9は、前記チャンバ7内でコーヒー豆の焙煎中に発生する煙やチャフなどの不要物を排出する際の排出路として機能するものであり、例えばフレキシブルホースなどの屈曲自在な可撓性材料から形成されることが好ましく、例えばステンレスなどの金属で形成されたフレキシブルホースの外周に、不燃性の布を巻き付けたものが使用できる。このように前記排出管9が可撓性を有するように構成すると、後記するように前記チャンバ7を傾斜させたときに、前記排出管9が前記チャンバ7の傾斜を阻害することがない。ここで本明細書において「チャフ」とは、生のコーヒー豆を焙煎した際に剥がれた、前記コーヒー豆の外側を覆っていた皮を意味する。
【0064】
前記排出管9は、上端10aおよび下端10bに開口を有する円筒状の筒体10に接続されている。前記筒体10の側面には管状の突出部10cが形成されており、前記排出管9の先端9bが前記突出部10cに嵌合した状態で接続され、前記排出管9の内径部と前記筒体10の内径部とが互いに連通している。
【0065】
前記チャンバ7の下方には、チャンバ7内に収容された焙煎済みのコーヒー豆を収納するための収納容器11が設けられている。この収納容器11の底部11aは網状に構成されている。
【0066】
前記筒体10の下方には、前記チャンバ7内でコーヒー豆の焙煎中に発生するチャフを収納するためのチャフボックス12が設けられている。前記筒体10の下端10bは前記チャフボックス12の上部にボルトおよびナットなどで接続されており、前記筒体10の内径部と前記チャフボックス12の内部とは連通している。
【0067】
前記筒体10の内径部には円筒状の排気筒31が位置する状態で設けられている。前記排気筒31の上端31aおよび下端31bには開口が形成されている。
前記筒体10の上端10aには、側面から内側方向に一定の幅寸法を有して円周方向に連続して延びる庇状の固定面10dが形成されている。前記固定面10dは前記筒体10の側面に対してほぼ直角の角度を有して設けられている。
【0068】
前記排気筒31の前記上端31aから下端31bまでの間の中間部には、側面から外側方向に一定の幅寸法を有して円周方向に連続して延びる庇状の固定面31cが形成されている。前記固定面31cは前記排気筒31の側面に対してほぼ直角の角度を有して設けられている。
【0069】
前記筒体10の前記固定面10dの上面と、前記排気筒31の前記固定面31cの下面とが接した状態で、ボルトおよびナットなどにより前記筒体10と前記排気筒31とが接合されている。ただし、前記筒体10の前記固定面10dの下面と、前記排気筒31の前記固定面31dの上面とが接した状態で、前記筒体10と前記排気筒31とが接合されていても良い。このとき、前記排気筒31の上端31aは前記筒体10の上端10aから突出し、前記排気筒31の下端31bは前記筒体10の上端31aと下端31bとの間の中間部に位置するように構成されている。
【0070】
前記架台2の下方には、底板13が設けられており、この底板13の上方、且つ前記架台2の下方に、ブロワー14、エアー切換え機構32およびモータ15が設けられている。
【0071】
前記架台2、前記冷却容器11、前記チャフボックス12、前記底板13、前記ブロワー14、エアー切換え機構32および前記モータ15は、カバー16によって覆われている。なお、図1では前記コーヒー焙煎機1の構造を分かり易くするため前記カバー16を外した状態で図示し、前記カバー16を2点鎖線で示している。また、前記基台3、前記軸受け4,4、および前記モータ6はカバー17によって覆われている。なお、図1ないし図2(B)では前記コーヒー焙煎機1の構造を分かり易くするため前記カバー17を外した状態で図示し、前記カバー17を2点鎖線で示している。さらに、前記チャンバ7および前記ホッパ8の下方部は図1ないし図2(B)において2点鎖線で示す外形形状を有するカバー18によって覆われている。なお、図1ないし図2では前記コーヒー焙煎機1の構造を分かり易くするため前記カバー18を外した状態で図示し、前記カバー18を2点鎖線で示している。前記カバー18の正面には、前記チャンバ7の開口部7cを塞ぐ前記蓋42に対向する位置に、凸部18aが形成されている。前記凸部18aは下端18a1に開口が形成されている。前記凸部18aの内側で、前記チャンバ7に設けられた前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを開く方向(図1に示す矢印X10方向)に付勢されたとき、前記蓋42が動くことができる。前記チャンバ7内からコーヒー豆を取り出す際、前記凸部18aの下端18a1に形成された開口から取り出すことができる。
【0072】
前記ブロワー14はエアーを輸送できるポンプであり、IN側配管14aから取り入れたエアーをOUT側配管14bへ送り、前記OUT側配管14bから前記エアー切換え機構32に輸送する。
【0073】
図8(A)は前記切換え機構32の側面図、(B)は(A)の正面図、(C)は(A)の上面図である。図1および図8に示すように、前記エアー切換え機構32は密閉された分配室32dを有している。前記分配室32dの底面からは1つのIN側配管32aが延びており、前記分配室32dの上面からは2つのOUT側配管32b,32cが延びている。前記分配室32dは前記IN側配管32aとの接合部に開口32d1が形成されており、また前記OUT側配管32b,32cとの接合部に開口32d2,32d3が形成されているため、前記IN側配管32aと前記分配室32dの内部、および前記OUT側配管側32b,32cと前記分配室32dの内部とは互いに連通している。
【0074】
前記OUT側配管32bの先端は前記チャンバ7の背面に設けられた配管7bに接続されており、前記OUT側配管32cの先端は前記収納容器11の下方に設けられた配管33に接続されている。
【0075】
前記切換え機構32には、前記分配室32dを前後に貫通するシャフト32eが設けられている。また前記分配室32dの内部には前記シャフト32eに基端32f1が接合された弁32fが設けられている。前記弁32fは前記シャフト32eを回転中心として180度回動可能であり、この回動によって前記弁32fは前記開口32d2、または32d3を塞ぐことができるように構成されている。
【0076】
前記シャフト32eの後方にはモータ34が設けられている。前記モータ34は回転軸34aを有しており、前記回転軸34aの前端34a1と前記シャフトの後端32e1とは、接続具35を介して接続されている。
【0077】
前記モータ34はいわゆるブレーキ付きリバーシブルモータであり、前記回転軸34aが左右両方向に回転可能である。
【0078】
前記シャフト32eの前方部には2つの光電センサ36,37が設けられている。前記光電センサ36,37は光の通路が形成される光通路部36a,37aと、前記光通路部36a,37aを通過する光を遮断するための遮断部材36b1,37b1を有する光遮断部36b,37bとを有している。前記光電センサ36,37は前記光通路部36a,37bを通過する光が前記遮断部材36b1,37b1によって遮断されたときにはスイッチがONとなり、遮断されていないときにはスイッチがOFFとなるように構成されている。
【0079】
したがって、前記光電センサ36,37のどちらか一方がスイッチON状態のときに、前記モータ34の回転軸34aが回転することにより前記弁32fが前記開口32d2,32d3のどちらか一方を塞ぎ、逆に光電センサ36,37のうち他方がスイッチON状態のときに、前記モータ34の回転軸34aが逆方向に回転することにより前記弁32fが前記開口32d2,32d3のうち他方を塞ぐように作動する。
【0080】
前記ブロワー14の前記OUT側配管14bから輸送されたエアーは、前記エアー切換え機構32の前記IN側配管32aに入り、前記分配室32dへ送られる。そして、前記OUT側配管32b、または32cに送られる。この際、前記弁32fが前記開口32d2を塞ぐように位置している場合は、エアーは前記OUT側配管32cに送られ、前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐように位置している場合は、エアーが前記OUT側配管32bに送られる。そして、前記エアーは、前記OUT側配管32bを通過して前記チャンバ7に輸送され、または前記OUT側配管32cを通過して前記収納容器11の下方に設けられた前記配管33に輸送される。
【0081】
図9(A)は、前記基台3およびその周辺の構造を示した部分上面図、(B)は(A)の側面図、図10は前記コーヒー焙煎機1の作動状態を示した部分側面図である。前記基台3は下面の後方には脚3aが1つ設けられており、また前方には脚3bが幅方向の同一線上に位置する状態で2つ設けられている。前記各脚3aの下端部は前記架台2の上面にボルトおよびナットなどで固定された治具24を介して、前記架台2の上面に取り付けられている。また、前記脚3b,3bの下端部も、前記架台2の上面にボルトおよびナットなどで固定された治具24を介して前記架台2の上面に取り付けられている。前記脚3aおよび3b,3bの下端部はともに前記治具23,24に、ピン25および26,26によって連結されており、前記各脚3aおよび3b,3bはそれぞれ前記ピン25および26,26を回転中心として回動自在である。
【0082】
前記脚3aの中間部にはピン27によってヒンジが形成されて上脚部3a1および下脚部3a2が形成されており、前記上脚部3a1と下脚部3a2とは前記ピン27を回転中心として回動自在に連結されている。また、前記上脚部3a1の上端部は前記基台3の下面にボルトおよびナットなどで固定された治具28を介して前記基台3の下面に取り付けられている。前記脚部3bの上端部は前記基台3の下面にボルトおよびナットなどで固定された治具29を介して前記基台3の下面に取り付けられている。
【0083】
図2(B)に示すように、前記底板13の上方、且つ前記架台2の下方にはモータ49が設けられている。前記モータ49は回転軸49aを有しており、前記回転軸49aの前端49a1にはベルト50が巻き掛けられている。前記モータ49はいわゆるブレーキ付きリバーシブルモータであり、前記回転軸49aが左右両方向に回転可能である。そして、前記ベルト50は前記ピン25にも巻き掛けられており、前記モータ49の回転軸49aの回転が前記ピン25に伝達されるように構成されている。
【0084】
前記モータ49の回転軸49aが図1に示す矢印X7方向に回転すると、前記ピン25も同方向であるX5方向に回転する。このとき、図9(B)に示すように、前記下脚部3a2が前記基台3に対して傾斜した状態から垂直状態に移動する。このとき、前記基台3はその上面3cが水平の状態から、後端3dが前端3eよりも高い高さ位置になるように傾斜可能に構成されている。
【0085】
すなわち、前記上面3cが水平状態のとき、図9(B)に破線で示すように、前記脚3aは、前記上脚部3a1と下脚部3a2とが前記ピン27を回転中心として互いに逆方向へ回転して、「逆くの字」形状に曲がっている。しかし、ピン25が前記矢印X5方向へ回転して前記基台3が傾斜した状態のとき、前記脚3aは、前記上脚部3a1と前記下脚部3a2とは同一軸上に位置する状態になり、前記脚3aの長さ寸法が伸長される。このとき、前記脚3bは長さ寸法が変化しないため、前記基台3の後端3dが前記前端3eよりも高くなるように変化する。
【0085】
一方、これとは逆に、前記モータ49の回転軸49aが図1に示す矢印X8方向に回転すると前記ピン25が図1に示す矢印X6方向へ回転し、このとき前記上脚部3a1と下脚部3a2とが前記ピン27を回転中心として互いに逆方向へ回転して、「逆くの字」形状に屈曲され、前記基台3が水平状態に移動する。
【0086】
前記のとおり、前記基台3の上方には、前記上面3cに固定された前記軸受け4,4に、シャフト部5aが支持された回転羽5が設けられており、この回転羽5の前記シャフト部5aと前記チャンバ7とが接合されている。したがって、図10に示すように、前記基台3を傾斜したとき、前記チャンバ7も前記開口部7c方向へ傾斜する。
【0087】
前記チャンバ7が前記基台3とともに傾斜するときは、前記ピン25が図1に示す矢印X5方向へ回転する。したがって前記チェーン45が図1に示す矢印X1方向に付勢され、前記したように蓋42が前記開口部7cを開く方向へ付勢される。一方、前記チャンバ7が前記基台3とともに水平状態に戻るときは、前記ピン25が図1に示す矢印X6方向へ回転する。したがって、前記チェーン45が図1に示す矢印X2方向へ付勢され、前記したように蓋42が前記開口部7cを閉じる方向へ付勢される。
【0088】
次に、前記コーヒー焙煎機1の使用方法を説明する。
まず、前記ホッパ8に設けられている蓋8cを外し、前記ホッパ8の内部へ生のコーヒー豆を投入して、前記コーヒー豆を前記チャンバ7の内部へ収納し、前記蓋8cを前記ホッパ8の上端8aに取り付ける。
【0089】
次に前記回転羽5を回転させるとともに、前記バンドヒータ48を加熱する。
前記バンドヒータ48は前記チャンバ7の外周面7dを周回する状態で設けられているため、例えば前記チャンバ7の下方にのみ熱源が設けられている構成のコーヒー焙煎機に比べて、前記チャンバ7の内部を均一の温度で加熱することができるため、焙煎されたコーヒー豆に加熱ムラが生じ難く、品質の高いコーヒー豆を得ることが可能となる。また、前記熱源として前記バンドヒータ48を使用しているため、機械全体の大きさを小型化することが可能となる。
【0090】
コーヒー豆の焙煎中には、前記モータ6からの動力が前記回転羽5のシャフト部5aに伝達されることによって、前記回転羽5が前記チャンバ7内で回転し、コーヒー豆を撹拌しながら焙煎を行う。
【0091】
前記チャンバ7内でコーヒー豆を焙煎中には、コーヒー豆から煙が発生する。
この発生した煙は、前記ホッパ8に設けられた突出部8dおよび排出管9を通過し、前記排気筒31の上端31aに形成された開口から外部へ排出される。
【0092】
一方、前記チャンバ7内で焙煎中に発生したチャフは、前記ブロワー14から供給された不要物排出用エアーとともに、前記ホッパ8に設けられた突出部8dおよび排出管9を通過し、前記排気筒31の下端31bに形成された開口から自重によって落下し、前記排気筒31の下方に設けられた前記チャフボックス12に収納される。前記不要物排出用エアーの前記チャンバ7内への供給は、前記分配室32dに設けられている前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐように位置しているとき、前記ブロワー14から前記エアー切換え機構32の前記分配室32dに送られたエアーが前記OUT側配管32bに送られ、さらに前記チャンバ7の背面に設けられた前記配管7bに送られて前記チャンバ7内に供給される。
【0093】
コーヒー豆の焙煎中にコーヒー豆の焙煎状態を調べるには、前記取り出し具22を前記柄部22bを回転中心として図4(A)に示す矢印α方向に180度回転させ、前記受け部22aの凹状部が上方に向いた状態で前記受け部22aの凹状部の上面に焙煎中のコーヒー豆を乗せ、前記柄部22b方向(図4(A)に示す矢印β方向)へ引くことによって、焙煎中のコーヒー豆を前記チャンバ7の外へ取り出して、前記コーヒー豆の焙煎状態を観察することができる。
【0094】
図10に示すように、前記のようにして焙煎が終了したときは、前記バンドヒータ48の加熱を止め、前記モータ49の回転を前記ピン25に伝達して図1における矢印X5方向に回転させ、前記ピン27を中心として「逆くの字」形状に屈曲されていた前記脚3aを伸長させて、前記チャンバ7を傾斜させる。
【0095】
このとき、前記ピン25の前記回転によって前記ピン25に固定されていた前記チェーン45が図1における矢印X1方向に付勢され、前記スプロケット38は図1に示す矢印X4方向に回転付勢され、前記スプロケット38に固定された前記シャフト40を介して、前記蓋42が前記チャンバ7の開口部7cを開く方向に付勢され、前記チャンバ7に開口が開かれる。
【0096】
前記コーヒー焙煎機1では、前記チャンバ7の傾斜と、前記チャンバ7の開口部7cの開口の2つの動作を行うために必要な駆動手段は、前記モータ49のみである。すなわち、前記チャンバ7の傾斜を行うための駆動手段と、前記チャンバ7を開口するための駆動手段との2つの駆動手段を必用としない。したがって、本発明の前記コーヒー焙煎機1は機械の小型化を図ることが可能である。
【0097】
前記チャンバ7の開口部7cから焙煎後のコーヒー豆を取り出す際、前記チャンバ7は前記開口部7cの方向へ傾斜されているため、焙煎後のコーヒー豆を取り出し易い。
【0098】
このとき、前記光電センサ51,52のどちらか一方がスイッチON状態になり、前記モータ6の回転軸6aが回転して前記回転羽5の先端5dが前記開口部7cの側縁7c2と一致する位置(図示Xの位置)まで回転する。前記回転羽5の先端5dが前記図示Xの位置まで回転すると、逆に光電センサ51,52のうち他方がスイッチON状態になり、前記モータ6の回転軸6aが逆方向に回転することにより前記回転羽5の先端5dが側縁7c3と一致する位置(図示Yの位置)まで回転する。そして、前記回転羽5の先端5dが前記図示Yの位置まで
回転すると、再度前記光電センサ51,52のどちらか一方がスイッチON状態になり、前記モータ6の回転軸6aが回転して前記回転羽5の先端5dが前記図示Xの位置まで回転する。このように、前記光電センサ51,52のON、OFFを交互に繰り返すことで、前記回転羽5は前記先端5dが前記開口部7cの両側縁7c2,7c3の間で往復運動する。したがって、後記する開口部7cからチャンバ7内に収容されたコーヒー豆を取り出す際に、前記コーヒー豆が前記回転羽5と前記チャンバ7の内側面との間に挟まれて潰されることを防止できる。
【0099】
前記チャンバ7内から取り出した焙煎済みのコーヒー豆は前記収納容器11に収納することができる。前記チャンバ7内からコーヒー豆を取り出した後、前記チャンバ7を傾斜状態から垂直状態に戻すと、これを検知して、前記分配室32dに設けられている前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐ位置から、前記開口32d2を塞ぐ位置に切り換わり、前記ブロワー14から前記エアー切換え機構32の前記分配室32dに送られたエアーが前記エアー切換え機構32のOUT側配管32cへ送られる。このエアーが、さらに前記収納容器11の下方に設けられた前記配管33に送られる。このエアーが前記収納容器11に収納された焙煎後のコーヒー豆を冷却するための冷却エアーとなる。
【0100】
前記コーヒー焙煎機1では、同一のブロワー14からの供給エアーを、前記エアー切換え機構32によって前記不要物排出用エアーの経路と、前記冷却用エアーの経路とを切り換えて、不要物排出用エアーと冷却用エアーとを得ている。したがって、不要物排出用エアーを供給するためのブロワーと、冷却用エアーを供給するためのブロワーとの2つのブロワーを必用とせず、機械の小型化を実現できる。
【0101】
前記冷却用エアーは前記配管33に供給された後、網状に構成された底部11aを有する前記収納容器に供給され、前記底部11aを通過して内部に収納された焙煎後のコーヒー豆を冷却する。前記底部11aは網状に構成されているため、前記冷却エアーが前記底部11aを通過し易く、前記収納容器11の内部に収納された焙煎後のコーヒー豆が冷却され易い。
【0102】
前記収納容器11に収納されている焙煎後のコーヒー豆が前記冷却用エアーによって冷却された後、前記収納容器11からコーヒー豆を取り出して利用する。
【0103】
図11は本発明の焙煎機の第2の実施の形態のコーヒー焙煎機の側面図、図12は図1に示すコーヒー焙煎機の正面図、図13は前記図1に示すコーヒー焙煎機の上面図である。
【0104】
図11ないし図13に示すコーヒー焙煎機101は、図1ないし図3に示す前記コーヒー焙煎機1と同様の構造部分を有している。したがって図11ないし図13に示すコーヒー焙煎機101では、前記コーヒー焙煎機1と同様の構造部分には同じ符号を付して、その詳しい説明を省略する。また以下には、コーヒー焙煎機101について前記コーヒー焙煎機1と異なる部分を中心に説明する。
【0105】
前記コーヒー焙煎機101には、ホッパ108が設けられている。前記ホッパ108は、前記コーヒー焙煎機1と同様に、チャンバ7の上部に設けられている。前記ホッパ108は、コーヒー豆が投入される受け部108eと、前記受け部108eの背面側に形成された通路部108fによって構成されている。
【0106】
前記受け部108eは、上端108aの幅寸法が下端108bの幅寸法よりも大きく構成された略四角錐形状であり、上端108aに開口を有している。前記ホッパ108には、前記コーヒー焙煎機1の前記ホッパ8と異なり、前記上端108aに前記開口を塞ぐ蓋は設けられていないが、前記開口を塞ぐ蓋を設けても良い。
【0107】
図14(A)は前記ホッパ108の部分拡大上面図、(B)は前記ホッパ108の部分拡大側面図である。図14(A)および(B)に示すように、前記通路部108fは中空の四角柱形状で構成されている。前記通路部108fの各側面のうち、前記受け部108eと接する側面108f1には前記通路部108fと前記受け部108eとを連通する開口155が形成されている。また、前記側面108f1には、前記開口155を塞ぐ蓋108gが形成されている。
【0108】
前記蓋108gの両側部上方には、穴部160a,160aを有する軸受け160,160が形成されている。前記穴部160a,160aにピン156が挿通されてヒンジが構成されており、前記蓋108gは前記ピン156に回動自在に固定されている。前記ピン156は前記通路部108fの両側方に設けられた支持体158および159に形成された穴部158aおよび159aに挿通された状態で支持されている。また、前記ピン156には、押圧片157が固定されている。
【0109】
前記蓋108gは前記ピン156を回動中心として、図14(B)に示すα方向へ回動する。前記蓋108gは、ばねなどの弾性部材(図示せず)によって図14(B)に示すβ方向へ一定の付勢力により付勢されている。このばねは、一方の端部が後記するボルト181に形成された突出部181aに係止され、他方の端部が前記押圧片157の上面157aに接触した状態で前記押圧片157を前記β方向へ付勢しており、この押圧片157の前記付勢に伴なって前記ピン156および前記蓋108gがβ方向へ付勢されている。前記蓋108gは、前記受け部108eに投入されたコーヒー豆の質量によって、前記α方向へ回動するように構成されている。ただし、前記ピン156の端部に把持部材を設け、この把持部材を手動で回動させて前記ピン156を前記α方向へ回動させ、前記蓋108gを前記α方向へ回動させても良い。前記蓋108gが付勢された状態では、前記開口155は前記蓋108gによって閉じられ、前記通路部108fと前記受け部108eとが遮断されている。前記蓋108gが前記α方向へ回動したとき前記開口155が発現し、この開口155を介して、前記受け部108eと前記通路部108fとが連通する。
【0110】
前記通路部108fの下方部は、チャンバ7と前記ホッパ108とを連結する連結部材161に接合されている。前記連結部材161は中空の四角柱形状で構成されており、前記通路部108fの内径部に嵌合できる外径寸法で構成されている。前記連結部材161の上方部は前記通路部108fの内径部に挿入されて嵌合された状態で、前記連結部材161と前記通路部108fとがボルト181,182などの接合手段によって接合されている。前記ボルト181には、前記通路部108fの外側に向って突出する突出部181aが形成されている。一方、前記連結部材161の下端161bは前記チャンバ7の上部に形成された固定部7aで、螺子などの固定手段により前記チャンバ7に固定されており、前記チャンバ7の内部と前記通路部108fの内径部とは、前記連結部材161の内径部を介して互いに連通している。
【0111】
前記通路部108fの上方部は、排出管9と前記ホッパ108とを連結する連結部材162に接合されている。前記連結部材162は中空の四角柱形状で構成されており、前記通路部108fの内径部に嵌合できる外形寸法で構成されている。前記連結部材162の下方部は前記通路部108fの内径部に挿入されて嵌合された状態で、前記連結部材162と前記通路部108fとがボルト183,184などの接合手段によって接合されている。一方、前記連結部材162の上端は前記排出管9に連結されており、前記通路部108fの内径部と前記排出管9の内径部とは、前記結部材162を介して互いに連結している。
【0112】
前記コーヒー焙煎機101には、冷却エアー排出管170が設けられている。
前記冷却エアー排出管170は、前記排出管9の下方に位置して設けられている。ただし、前記冷却エアー排出管170が前記排出管9の上方に位置するように設けられていても良い。前記冷却エアー排出管170は、筒体10に接続され、前記冷却エアー排出管170の内径部と前記筒体10の内径部とが互いに連通している。前記冷却エアー排出管170は、例えばフレキシブルホースなどの屈曲自在な可撓性材料から形成されることが好ましく、例えばステンレスなどの金属で形成されたフレキシブルホースの外周に、不燃性の布を巻き付けたものが使用できる。
【0113】
また、前記筒体10の内径部には、前記コーヒー焙煎機1と同様に、円筒状の排気筒31が設けられている。
【0114】
前記コーヒー焙煎機101は、図1ないし図3に示したコーヒー焙煎機1と同様にブロワー14を有している。しかし前記コーヒー焙煎機101では、前記ブロワー14に形成されたIN側配管14aが配管33に接続されており、エアーは収納容器11から前記配管33を通じて前記ブロワー14に取り入れられる。
【0115】
一方、前記ブロワー14に形成されたOUT側配管14bは、エアー切換え機構32のIN側配管32aに接続されている。したがって、前記収納容器11を通じて前記IN側配管14aから前記ブロワー14に取り入れられたエアーは、前記OUT側配管14bから前記エアー切換え機構32に形成された前記IN側配管32aを通過して、前記切換え機構32に輸送される。
【0116】
前記切換え機構32の前記IN側配管32aに供給されたエアーは、前記分配室32dへ送られる。そして、前記OUT側配管32b、または32cに送られる。この際、前記弁32fが前記開口32d2を塞ぐように位置している場合は、エアーは前記OUT側配管32cに送られ、前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐように位置している場合は、エアーが前記OUT側配管32bに送られる。
【0117】
前記OUT側配管32bはチャンバ7の背面に設けられた配管7bに接続されている。一方、前記OUT側配管32cは前記筒体10に接続された冷却エアー排出管170に接続されている。したがって、前記切換え機構32の分配室32dに供給されたエアーは、前記OUT側配管32bを通過して前記チャンバ7に輸送され、または前記OUT側配管32cを通過し、さらに前記冷却エアー排出管170を通過して、前記筒体10に輸送される。
【0118】
次に、前記コーヒー焙煎機101の使用時の作用を説明する。
まず、前記ホッパ108の受け部108eに被焙煎物である未焙煎のコーヒー豆を投入すると、このコーヒー豆の質量によって前記受け部108eに形成された蓋108gが、前記ピン156を回動中心として前記α方向へ回動し、前記受け部108eに前記開口155が発現する。前記受け部108eに投入された未焙煎のコーヒー豆は、前記開口155から前記通路部108fおよび前記連結部材161に落下して行き、前記チャンバ7に収納される。
【0119】
前記チャンバ7内でコーヒー豆を焙煎中には、前記ブロワー14がエアーを吸引している。この際、エアーは前記収納容器11から前記配管33を通じて前記ブロワー14に取り入れられる。前記ブロワ−14によって吸引されたエアーは、前記OUT側配管14bから前記エアー切換え機構32のIN側配管32aを通過して前記切換え機構32の前記分配室32dへ送られる。このとき、前記分配室32dに設けられた弁32fが、前記切換え機構に形成された開口32d3を塞ぐように位置し、エアーは前記OUT側配管32bに送られる。そして、エアーは前記OUT側配管32bから前記チャンバ7に送られ、このエアーが不要物排出用エアーとなる。
【0120】
前記チャンバ7内でコーヒー豆を焙煎中には、コーヒー豆から煙が発生する。
この発生した煙は、前記切換え機構32から前記チャンバ7に供給された不要物排出用エアーとともに、前記連結部材161、前記通路部108f、前記連結部材162および前記排出管9を通過して前記筒体10に送られ、前記排気筒31の上端31aに形成された開口から外部へ排出される。
【0121】
前記コーヒー焙煎機101では、前記通路部108fと前記受け部108eとが前記蓋108gによって遮断されているため、前記チャンバ7で発生した煙が排出される際、煙が前記受け部108eに流入することが無く、前記受け部108eが煙の煤によって汚れることを防止できる。
【0122】
一方、前記チャンバ7内で焙煎中に発生したチャフも、前記切換え機構32から前記チャンバ7に供給された不要物排出用エアーとともに、前記連結部材161、前記通路部108f、前記連結部材162および前記排出管9を通過して前記筒体10に送られ、前記排気筒31の下端31bに形成された開口から自重によって落下し、前記排気筒31の下方に設けられたチャフボックス12に収納される。
【0123】
前記コーヒー焙煎機1と同様に、前記チャンバ7を傾斜させて焙煎済みのコーヒー豆を取り出し、前記収納容器11に収納することができる。前記チャンバ7を傾斜状態から垂直状態に戻すと、これを検知して、前記分配室32dに設けられている前記弁32fが前記開口32d3を塞ぐ位置から、前記開口32d2を塞ぐ位置に切り換わり、前記収納容器11を通過して前記前記ブロワー14から前記エアー切換え機構32の前記分配室32dに送られたエアーは、前記エアー切換え機構32のOUT側配管32cへ送られる。このエアーが、さらに前記冷却エアー排出管170に送られる。そして、前記エアーは前記筒体10に送られ、この筒体10の内径部に設けられた前記排気筒31から外部へ排気される。このように、前記エアーは前記ブロワー14によって、前記収納容器11から前記冷却エアー排出管170方向に吸引されたものであり、このエアーが前記収納容器11に収納された焙煎後のコーヒー豆を冷却するための冷却エアーとなる。
【0124】
前記コーヒー焙煎機101では、エアーを前記収納容器11から前記冷却エアー排出管170方向に吸引し、この吸引されたエアーを前記収納容器11に収納されたコーヒー豆を冷却するための冷却用エアーに利用しているため、収納容器11に収納されたコーヒー豆から発生する煙が、前記収納容器11の上方へ上昇し、前記チャンバ7などが煤などによって汚れることを抑えることができる。
【0125】
また前記コーヒー焙煎機101も前記コーヒー焙煎機1と同様に、同一のブロワー14からの供給エアーを前記不要物排出用エアーおよび前記冷却用エアーとして利用できるため、不要物排出用エアーを供給するためのブロワーと、冷却用エアーを供給するためのブロワーとの2つのブロワーを必用とせず、機械の小型化を実現できる。
【0126】
前記収納容器11に収納されている焙煎後のコーヒー豆が前記冷却用エアーによって冷却された後、前記収納容器11からコーヒー豆を取り出して利用する。
【0127】
なお、上記の説明では、前記ホッパ8が設けられているコーヒー焙煎機1、および前記ホッパ108が設けられているコーヒー焙煎機101を例にして説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではなく、例えば前記コーヒー焙煎機1に設けられるホッパを前記ホッパ8に代えて前記ホッパ108として構成することや、前記コーヒー焙煎機101に設けられるホッパを前記ホッパ108に代えて前記ホッパ8として構成しても良い。
【0128】
以上、本発明の実施の形態としてコーヒー焙煎機を例にして説明したが、本発明はコーヒー焙煎機に限定されるものではなく、例えば他の豆類、栗、茶葉、穀類などの食品を焙煎するための焙煎機として実施することも可能である。
【0129】
【発明の効果】
本発明では、焙煎物の冷却エアーと、焙煎中にチャンバ内に発生した煙やチャフなどの不要物を排出するための不要物排出エアーの双方を、1つのエアー供給装置によってするものであるため、冷却エアー供給装置と不要物排出エアー供給装置という2つのエアー供給装置を設ける必要がなく、1つのエアー供給装置を設ければ良いため、焙煎機全体の小型化を図ることが可能である。
【0130】
また本発明では、基台とともにチャンバも傾斜し、この基台の傾斜運動をチャンバに設けられた蓋に伝達することによって移動させ、前記チャンバの傾斜と連動して前記排出口に開口が形成されるように構成されているため、前記チャンバとともに傾斜する基台を傾斜させるための駆動手段のみを設ければ良く、これとは別に前記蓋を移動させるための駆動手段を設ける必要がないため、機械の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焙煎機の第1の実施の形態であるコーヒー焙煎機の側面図、
【図2】(A)は図1に示すコーヒー焙煎機の正面図、(B)は図1に示すコーヒー焙煎機の背面図、
【図3】(A)は前記図1に示すコーヒー焙煎機の上面図、(B)は(A)のさらに下方部の状態を示した上面図、
【図4】(A)はチャンバおよび回転羽の部分断面図、(B)は(A)の正面図、
【図5】チャンバの部分拡大正面図、
【図6】図5に示す構成部材の一部を省略したチャンバの部分拡大正面図、
【図7】チャンバ内における回転羽の作動状態を示す部分拡大正面図、
【図8】(A)は切換え機構の側面図、(B)は(A)の正面図、(C)は(A)の上面図、
【図9】(A)は、基台およびその周辺の構造を示した部分上面図、(B)は(A)の側面図、
【図10】図1に示すコーヒー焙煎機1の作動状態を示した部分側面図、
【図11】本発明の焙煎機の第2の実施の形態であるコーヒー焙煎機の側面図、
【図12】図11に示すコーヒー焙煎機の正面図、
【図13】前記図11に示すコーヒー焙煎機の上面図、
【図14】(A)は図11に示すコーヒー焙煎機の部分拡大上面図、(B)は図11に示すコーヒー焙煎機の部分拡大側面図、
【符号の説明】
1 コーヒー焙煎機
2 架台
3 基台
3a,3b 脚
3a1,3b1 上脚部
3a2,3b2 下脚部
4 軸受け
5 回転羽
5a シャフト部
6 モータ部
6a 回転軸
7 チャンバ
8 ホッパ
9 排出管
10 筒体
11 収納容器
12 チャフボックス
13 底板
14 ブロワー
15 モータ
31 排気筒
32 エアー切換え機構
36,37 光電センサ
38 スプロケット
42 蓋
45 チェーン
47 ばね
48 バンドヒータ
51,52 光電センサ
101 コーヒー焙煎機
108 ホッパ
108e 受け部
108f 通路部
108g 蓋
155 開口
170 冷却エアー排出管
Claims (19)
- 基台と、前記基台上に固定された軸受けと、前記軸受けに支持されたシャフト部を有する回転羽と、前記回転羽を覆い被焙煎物が収容されるチャンバと、前記チャンバ内部を加熱できる熱源と、焙煎後の前記被焙煎物を冷却するための冷却エアー供給装置と、被焙煎物から発生する不要物を前記チャンバ内から排出するための排出エアー供給装置を有する焙煎機において、
前記冷却エアー供給装置と前記不要物排出エアー供給装置とが同一のエアー供給装置で構成されることを特徴とする焙煎機。 - 前記冷却エアー供給と前記不要物排出エアー供給とを切り換える切換えスイッチが設けられており、前記切換えスイッチからの情報に基づいて、前記エアー供給装置を前記冷却エアー供給または前記不要物排出エアー供給のどちらか一方のエアー供給から、他方のエアー供給に切り換える請求項1記載の焙煎機。
- 前記エアー供給装置は、前記基台の下方に設けられている請求項1または2記載の焙煎機。
- 前記不要物排出エアーが内径部を通過する筒体を有し、2以上の構成要素を有する不要物が前記筒体内径部を通過するときに、前記筒体の内径部で前記各構成要素のうちの少なくとも一部の構成要素が、他の構成要素との重量差に基づいて前記他の構成要素から分離される請求項1ないし3のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記不要物には煙とチャフが含まれており、前記筒体内径部で煙とチャフとが分離される請求項4記載の焙煎機。
- 前記チャンバの下方には焙煎後の被焙煎物の収納部が設けられており、前記冷却エアーが前記収納部に供給される請求項1ないし5のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記エアー供給装置がエアーを吸引し、前記エアー供給装置によって吸引されたエアーが前記冷却エアーとして前記収納容器に加圧供給されるとともに、前記不要物排出エアーとして前記チャンバ内に加圧供給される請求項1ないし6のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記エアー供給装置が前記収納容器を介してエアーを吸引し、前記エアー供給装置に吸引されるエアーが前記収納容器を通過するときに、前記収納容器に収納された焙煎後の被焙煎物が前記吸引されるエアーによって冷却され、且つ前記エアー供給装置によって吸引されたエアーが前記不要物排出エアーとして前記チャンバ内に加圧供給される請求項1ないし6のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記基台は後端部の高さが前端部よりも高くなる状態に傾斜可能であり、
前記基台の傾斜とともに前記チャンバが傾斜したとき前記チャンバに形成された蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成され、
前記基台の傾斜と前記蓋部を移動するための駆動手段とが同一の駆動手段で構成される請求項1ないし8のいずれかに記載の焙煎機。 - 基台と、前記基台上に固定された軸受けと、前記軸受けに支持されたシャフト部を有する回転羽と、前記回転羽を覆い被焙煎物が収容されるチャンバと、前記チャンバ内部を加熱できる熱源と、を有する焙煎機において、
前記基台は後端部の高さが前端部よりも高くなる状態に傾斜可能であり、
前記基台の傾斜とともに前記チャンバが傾斜したとき前記チャンバに形成された蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成され、
前記基台の傾斜と前記蓋部を移動するための駆動手段とが同一の駆動手段で構成されることを特徴とする焙煎機。 - 前記駆動手段の駆動力が前記基台に伝達されることにより前記基台が傾斜し、且つ前記基台の傾斜運動が伝達手段により前記チャンバに形成された蓋部に伝達され、前記蓋部が移動することにより前記チャンバに前記被焙煎物を排出できる開口部が形成される請求項9または10記載の焙煎機。
- 前記基台の下部にヒンジを有する脚が少なくとも1つ設けられ、前記ヒンジを有する脚が前記ヒンジを中心として揺動することにより前記基台が傾斜し、前記脚の揺動が前記伝達手段により前記蓋部に伝達されて前記蓋部が移動する請求項9ないし11のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記伝達手段はチェーンであり、前記チェーンは一方の端部が前記脚に固定され、他方の端部は所定位置に固定され、且つ前記チェーンの中間部が前記蓋に固定されたスプロケットに巻き掛けられており、前記脚の揺動が前記チェーンおよび前記スプロケットを介して前記蓋部に伝達される請求項12記載の焙煎機。
- 前記熱源が前記チャンバの側面を周回するように設けられている請求項1ないし13のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記熱源はバンドヒータである請求項14記載の焙煎機。
- 前記チャンバに前記開口部が形成されたときに、前記回転羽の先端が前記開口部の両側縁間で往復運動を行う請求項9ないし15のいずれかに記載の焙煎機。
- 下端および上端に開口が形成された中空形状のホッパが前記チャンバの上部に設けられており、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とが連通している請求項1ないし16のいずれかに記載の焙煎機。
- 前記ホッパには、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とを遮断可能な蓋が設けられており、前記蓋が前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部とを遮断している状態で前記ホッパの内径部に被焙煎物が投入されたとき、投入された前記被焙煎物の質量が前記蓋に作用することにより前記蓋が移動して、前記チャンバの内部と前記ホッパの内径部との遮断が解除される請求項17記載の焙煎機。
- 前記被焙煎物はコーヒー豆である請求項1ないし18のいずれかに記載の焙煎機。
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Cited By (1)
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KR101359355B1 (ko) | 2013-01-11 | 2014-02-11 | 이근활 | 커피 로스터 |
-
2002
- 2002-11-15 JP JP2002331652A patent/JP2004159604A/ja active Pending
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