JP2004159505A - インスタント粉末飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】味が良好で、非重合体カテキン類を高濃度で摂取するのに適したインスタント粉末飲料の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)非重合体カテキン類、
(B)シュウ酸 成分(A)1重量部に対し0.02〜0.06重量部、
(C)サイクロデキストリン
を含有するインスタント粉末緑茶。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体に溶かして非重合体カテキン類を高濃度で摂取するのに適したインスタント粉末飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
カテキン類の効果としてはコレステロール上昇抑制作用やαアミラーゼ活性阻害作用などが報告されている(例えば、特許文献1〜2参照)。飲料摂取により、このような生理効果を発現させるためには、成人一日あたり4〜5杯のお茶を飲むことが必要であることから、より簡便に大量のカテキン類を摂取するための方法の一つとして、緑茶抽出物の濃縮物(例えば、特許文献3〜5参照)などを利用する方法がある。
【0003】
しかしながら、これらの緑茶抽出物の濃縮物を液体に溶かして非重合体カテキン類を高濃度で摂取しようとした場合、溶解したカテキン類が苦味、渋味を呈するとともに、緑茶抽出物の濃縮物に含まれるその他の成分が多いために苦味、渋味、エグ味、雑味が強すぎるものとなってしまう。
【0004】
一方、高度に精製された緑茶抽出物の精製物を使用した場合、本来緑茶抽出物に含まれていた風味バランスを補うような成分までも除去されており、非重合体カテキン類を高濃度で摂取しようとした場合、緑茶抽出物の精製物からくる人工的な刺すような苦味が感じられ飲用には適当でないという問題があった。
【0005】
一方、緑茶抽出物ではなく茶葉粉末に低カロリー甘味料を添加して摂取しやすくするという方法(例えば、特許文献6参照)やカテキン類に対してサイクロデキストリンを配合すると共にカフェインを除去してカテキン類を多量に含有しているにも拘らず苦味・渋味が低減した飲食物(例えば、特許文献7参照)などがある。しかしながら、これらは甘味料が必須な点やカフェインだけの除去では、苦み、渋味の緩和が十分でなかったという欠点があった。
【0006】
【特許文献1】
特開昭60−156614号公報
【特許文献2】
特開平3−133928号公報
【特許文献3】
特開昭59−219384号公報
【特許文献4】
特開平4−20589号公報
【特許文献5】
特開昭61−130285号公報
【特許文献6】
特開平10−150950号公報
【特許文献7】
特開平10−4919号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、渋味、苦味が低減されていると同時に清涼感があり、非重合体カテキン類を高濃度で摂取するのに適したインスタント粉末飲料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、非重合体カテキン類に対するシュウ酸比率をコントロールし、かつ、サイクロデキストリンを組み合せて配合することにより、渋味、苦味が低減され、かつ清涼感があり、非重合体カテキン類を高濃度で摂取するのに適したインスタント粉末飲料が得られることを見出した。
【0009】
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)非重合体カテキン類、
(B)シュウ酸 成分(A)1重量部に対し0.02〜0.06重量部、
(C)サイクロデキストリン
を含有するインスタント粉末緑茶を提供するものである。
また、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)非重合体カテキン類、
(B)シュウ酸 1.4重量%以下であって、成分(A)1重量部に対し0.02〜0.1重量部、
(C)サイクロデキストリン
を含有するインスタント粉末紅茶又は烏龍茶を提供するものである。
さらに、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)非重合体カテキン類、
(B)シュウ酸 成分(A)1重量部に対し0.02〜0.06重量部、
(C)サイクロデキストリン
を含有するインスタント粉末非茶系飲料を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明においてインスタント粉末緑茶とは、緑茶のフレーバーを含有したインスタント粉末飲料をいい;インスタント粉末紅茶又は烏龍茶とは紅茶又は烏龍茶のフレーバーを含有したインスタント粉末飲料をいい;インスタント粉末非茶系飲料とは、ニアウオータータイプのカテキンそのものを摂取することを目的とするインスタント粉末飲料をいう。また、インスタント粉末飲料とは、これらの全体を総合したものをいう。
本発明で非重合体カテキン類(A)とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレートなどの非エピ体カテキン類及びエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどのエピ体カテキン類をあわせての総称である。非重合体カテキン類(A)としては、通常、茶抽出物が用いられ、当該茶抽出物には生理効果を発現させるカテキン類の他、呈味成分であるアミノ酸類、有機酸類などが含まれる。呈味成分としては、具体的には、テアニン、アルギニン、アスパラギン酸、ペクチン、グルコース、フルクトース、シュクロースが挙げられる。
【0011】
そこで、インスタント粉末飲料の水溶液中のカテキン類濃度と呈味成分濃度との関係ついて、渋味、苦味及び清涼感の観点から検討した結果、呈味成分中、非重合体カテキン類及びシュウ酸の含有比と呈味との間に相関性が有ることを見出した。本発明のインスタント粉末緑茶中のシュウ酸(B)の含有量は、非重合体カテキン類1重量部に対して0.02〜0.06重量部であるが、好ましくは0.02〜0.05重量部、更に好ましくは0.02〜0.04重量部である。インスタント粉末緑茶中の非重合体カテキン類に対するシュウ酸比率が低すぎると、茶抽出物調製時にインスタント粉末緑茶中の非重合体カテキン類以外の旨味の成分などをシュウ酸と共に除去し過ぎてしまうことになり、呈味のバランスがくずれ、特に人工的な苦味が顕著になり好ましくない。また、インスタント粉末緑茶中のシュウ酸比率が高すぎると、緑茶抽出物の濃縮物で感じられたような、嫌味のある渋味を感じると共に、清涼感のないインスタント粉末緑茶になってしまい、好ましくない。
【0012】
インスタント粉末紅茶又は烏龍茶の場合は、それぞれの茶類の嗜好性の性質を出すために、このインスタント粉末紅茶又は烏龍茶中のシュウ酸は、1.4重量%以下、好ましくは、1.3重量%以下、更に好ましくは、1.0重量%以下である。また、非重合体カテキン類(A)1重量部に対して0.02〜0.1重量部であるが、好ましくは9.05〜0.1重量部、更に好ましくは0.06〜0.1重量部である。シュウ酸濃度が1.4重量%を超える場合は、呈味が低下する。
【0013】
インスタント粉末非茶系飲料の場合には、シュウ酸は、前記インスタント粉末緑茶の場合と同様に、非重合体カテキン類(A)1重量部に対して、0.02〜0.06重量部であるが、好ましくは0.02〜0.05重量部、さらに好ましくは0.02〜0.04重量部である。
【0014】
インスタント粉末飲料中の非重合体カテキン類濃度は、非重合体カテキン類の生理効果及び渋味、苦味の低減化の点から、10〜50重量%、さらに15〜40重量%、特に20〜40重量%が好ましい。
【0015】
本発明における成分(A)と成分(B)は、前記の茶抽出物中に含まれているので、茶抽出液を濃縮して、かつ、呈味改善のため精製する方法、茶系フレーバーと緑茶抽出物を組み合わせる方法により得られる。カテキン類濃度の調整の観点からは、緑茶抽出物の精製物を使う方法が好ましい。
本発明で用いる緑茶抽出物の精製物は、例えば茶葉から熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出された抽出物を濃縮したものを更に精製したもの、あるいは抽出された抽出物を直接精製したものであって、特許文献3〜5などに詳細に例示されている方法を応用することで、非重合体カテキン類(A)とシュウ酸(B)の比率を調製することにより得ることができる。
また市販の三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などの緑茶抽出物の濃縮物を原料として用い、これらの非重合体カテキン類(A)とシュウ酸(B)の成分調整を行うことにより、本発明の目的に適う緑茶抽出物の精製物を得ることもできる。
【0016】
緑茶抽出物の濃縮物から本発明に用いることのできる緑茶抽出物の精製物を得るには、例えば、当該濃縮物を有機溶媒に懸濁させ、これに水を加えることにより沈殿を生じさせ、該沈殿を除去後溶媒を留去する方法;当該濃縮物を水又は水と有機溶媒の混合物に溶解し、これに有機溶媒を加えることにより沈殿を生じさせ、該沈殿を除去後溶媒を留去する方法等が挙げられる。
【0017】
得られる緑茶抽出物の精製物の形態としては、固体、水溶液、スラリー状など種々のものが挙げられる。
【0018】
本発明に使用する緑茶としては、Camellia属、例えばC. sinensis、C. assamica及びやぶきた種又はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された茶葉が挙げられる。当該製茶された茶葉には、煎茶、番茶、玉露、釜炒り茶などの緑茶類がある。
【0019】
本発明で用いる緑茶抽出物の精製物中の非重合体カテキン類の濃度は、30〜50重量%、好ましくは30〜45重量%、更に好ましくは30〜40重量%、特に好ましくは35〜40重量%がよい。緑茶抽出物の精製物中の非重合体カテキン類の濃度が低すぎると、緑茶抽出物中に含まれる他の呈味成分の影響が前面に出てしまい、これを配合したインスタント粉末飲料は嫌味のある渋味を感じると共に、清涼感のないものになることがある。緑茶抽出物の精製物中の非重合体カテキン類の濃度が高すぎると、緑茶抽出物の精製物中の非重合体カテキン類以外の旨味の成分などをシュウ酸と共に除去し過ぎてしまい、前記比率に合致しなくなる。
【0020】
本発明で用いる緑茶抽出物の精製物中の非重合体カテキン類はエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキン及びガロカテキンからなるガロ体と、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピカテキン及びカテキンからなる非ガロ体の比率が、天然の緑茶葉の組成を維持している方が好ましい。したがって上記4種のガロ体総量は常に上記4種の非ガロ体総量を上回っているのが精製物においても天然の緑茶葉の組成を維持しているという点において好ましい。
【0021】
また、本発明で用いる緑茶抽出物の精製物中のカテキンガレートとエピカテキンガレートとガロカテキンガレートとエピガロカテキンガレートからなるガレート体の全非重合体カテキン類中での割合が45重量%以上が、非重合体カテキン類の生理効果の点で好ましい。
【0022】
本発明で用いる緑茶抽出物の精製物中のシュウ酸の濃度は、0.05〜1.5重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%、更に好ましくは0.05〜0.5重量%、特に好ましくは0.08〜0.3重量%がよい。シュウ酸の濃度が高すぎると、緑茶抽出物の精製物中に含まれる他の呈味成分の影響が前面に出てしまい、これを配合したインスタント粉末飲料は嫌味のある渋味を感じると共に、清涼感のないものになることがある。緑茶抽出物中の非重合体カテキン類の濃度が低すぎると、緑茶抽出物の非重合体カテキン類以外の旨味の成分などをシュウ酸と共に除去し過ぎてしまうことになる。
【0023】
本発明で用いる緑茶抽出物の精製物中のシュウ酸/非重合体カテキン類比(重量比)は0.002〜0.05、好ましくは0.002〜0.03、更に好ましくは0.002〜0.01がよい。この比が高すぎると、高濃度溶解系で苦味、渋味を強く感じる。また低すぎると、精製によってシュウ酸以外の呈味成分まで除去してしまい人工的な苦味が感じられる。
【0024】
本発明のインスタント粉末飲料は、水に溶解する際は0.092重量%以上、好ましくは、0.11〜0.4重量%、更に好ましくは、0.15〜0.35重量%の非重合体カテキン類となるように調整するのが好ましい。
【0025】
本発明に用いる(C)サイクロデキストリンとしては、α−、β−、γ−サイクロデキストリン及び分岐α−、β−、γ−サイクロデキストリンが使用できる。サイクロデキストリンの配合により、更に苦味が抑制された良好な味となる。(A)非重合体カテキン類と(C)サイクロデキストリンの含有重量比[(A)/(C)]は苦味抑制効果の点で0.1〜10、特に0.5〜5が好ましい。
【0026】
本発明のインスタント粉末飲料には、前記の如く目的により、緑茶、紅茶、烏龍茶などの茶類抽出液由来の乾燥粉末を配合しても良い。インスタント粉末緑茶、紅茶、烏龍茶の場合には、緑茶、紅茶、烏龍茶の呈味の観点から、それらの茶乾燥粉末、特に、フレーバー成分を配合するのが好ましい。フレーバー成分の製造方法としては、例えば半透膜を利用して逆浸透濃縮を行う膜濃縮法や減圧下でスチーム噴射により加熱させながらフラッシュしてフレーバー成分を含む蒸気を発生させ、この蒸気を回収してフレーバーを得るスチームインジェクションを用いた減圧蒸留法などが挙げられ、インスタント粉末緑茶、紅茶、烏龍茶のフレーバー成分とそれらの茶抽出物の配合比率は、フレーバー成分/茶抽出物(重量比)で0.1〜3.0、特に0.1〜1.0であることがインスタント粉末緑茶、紅茶、烏龍茶中に占める有効成分の割合が多くなるため好ましい。
【0027】
また本発明のインスタント粉末飲料には、果実エキス粉末、野菜エキス粉末などを配合することもできる。通常、インスタント粉末緑茶は抽出、濃縮、乾燥、粒型化の四つの工程を経るものをいう。
一方、抹茶についてはてん茶を石臼などを用いて粉末化したものであり、茶分類としては両者は全く別分類とされている。化学的にみても、インスタント緑茶が水溶性固形分からなるのに対し、水不溶性成分も含んでいる抹茶と比較して、清涼感の点で優れている。本発明のインスタント粉末緑茶は主として抽出物由来のもので構成され、インスタント緑茶においてはてん茶を主原料としないことから抹茶とは異なる。
【0028】
本発明のインスタント粉末飲料には、茶由来の成分にあわせて、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類などの添加剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。
【0029】
例えば甘味料としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化液糖、グリチルリチン、ステビア、アスパルテーム、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などが挙げられる。酸味料としては、天然成分から抽出した果汁類のほか、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、リン酸が挙げられる。無機酸類、無機酸塩類としてはリン酸、リン酸二ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0030】
本発明のインスタント粉末飲料の粒径は溶かして飲む場合に、非重合体カテキン類を高濃度に溶解させるために平均粒径10μm以下のものが好ましい。
【0031】
本発明のインスタント粉末飲料の濃縮には真空濃縮法や凍結濃縮法などがある。また本発明のインスタント粉末飲料は公知の方法で微粉末化することが可能である。微粉末化の方法は乾式でも湿式でもよい。具体的には、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥などがあり、品質的には凍結乾燥が好ましく、コスト面では噴霧乾燥が好ましい。
【0032】
また本発明のインスタント粉末飲料の形態は、特に限定はなく、容器詰の上でスプーンによる計量方法を用いても良いが、スティックタイプのものが1杯分を簡便に調整できる上で好ましい。また密封容器内は窒素ガスを充填し、材質は酸素透過性の低いものの方がインスタント粉末飲料の品質を維持する上で好ましい。
【0033】
本発明のインスタント粉末飲料は、水や湯に溶かして飲む他、クッキー、クラッカー、ビスケット等のビスケット類;ショートブレッド、チョコレート及びチョコレートコーティング剤に配合できる。また、錠剤、顆粒等のサプリメントにも配合できる。
これらの食品中のインスタント粉末飲料の含有量は、食品の種類によっても異なるが、一般に1〜100重量%、特に5〜80重量%が好ましい。
【0034】
【実施例】
カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)でろ過し、次いで蒸留水で希釈した試料を、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、C液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
【0035】
シュウ酸の測定
日本ダイオネックス社製(形式DXAQ1110)にカラム:IonPacAS4A−SC、4×250mmを装着し、サプレッサーASRS−ULTRA(ダイオネックス社製)に接続し、リサイクルモードで行った。移動相は1.8mmol/L、NBCO/1.7mmol/L、NaHCOを1.0ml/minで流し、試料注入量は25μLとした。検出器は電気伝導度計を使用した。
【0036】
実施例1〜3、比較例1〜3
表1に示す成分を混合して、インスタント粉末飲料を調製し、風味においては、水に70℃の温水に溶かして飲用試験を行った。
【0037】
【表1】
Figure 2004159505
【0038】
(*1)緑茶抽出物の精製物
ポリフェノンHG(東京フードテクノ製)100gを270gの水に溶解する。次にこのポリフェノールHG水溶液に99.5重量%エタノールを630gを30分で滴下した。その後、攪拌しつつ30分間熟成した。熟成後、2号ろ紙にて荒濾過後、0.2μmメッシュを持つろ紙で濾過し生成していた不溶分を取り除いた。ここで得た濾過液に水200mLを加え減圧濃縮後、凍結乾燥を施した。得られた緑茶抽出物は、非重合体カテキン類含有量37.71重量%、シュウ酸含有量0.11重量%、シュウ酸/非重合体カテキン類=0.0029であった。
【0039】
(*2)緑茶抽出物の精製物
ポリフェノンHG(東京フードテクノ製)100gを99.5重量%エタノール630gに分散させる。水270gを10分で滴下した。その後、攪拌しつつ30分熟成した。熟成後、2号ろ紙にて荒濾過後、0.2μmメッシュを持つろ紙で濾過し残存していた不溶分を取り除いた。ここで得た濾過液に水200mLを加え、減圧濃縮後、凍結乾燥を施した。
得られた緑茶抽出物は、非重合体カテキン類含有量37.68重量%、シュウ酸含有量0.25重量%、シュウ酸/非重合体カテキン類=0.0066であった。
【0040】
(*3)緑茶抽出物の濃縮物
ポリフェノンHG(東京フードテクノ製)
非重合体カテキン類含有量33.70重量%、シュウ酸含有量2.03重量%
シュウ酸/非重合体カテキン類=0.060。
【0041】
(*4)緑茶抽出物の高純度精製物
ポリフェノン70(東京フードテクノ製)
非重合体カテキン類含有量81.7重量%、シュウ酸含有量0重量%
シュウ酸/非重合体カテキン類=0。
【0042】
(*5)緑茶抽出液の凍結乾燥品(フレーバー)
90℃に加温した1000gの湯中に煎茶葉を40g加え、穏やかに攪拌しながら5分間抽出を行った。抽出後二枚重ねの2号ろ紙にて濾過を行い、濾過液は速やかに室温まで冷却した。この抽出液を凍結乾燥した。
得られた緑茶抽出液の凍結乾燥品は、非重合体カテキン類含有量33.7重量%、シュウ酸含有量2.54重量%であった。
【0043】
(*6)紅茶抽出液の凍結乾燥品(フレーバー)
90℃に加温した1000gの湯中にダージリンを40g加え、穏やかに攪拌しながら2.5分間抽出を行った。抽出後二枚重ねの2号ろ紙にて濾過を行い、濾過液は速やかに室温まで冷却した。この抽出液を凍結乾燥した。
得られた紅茶抽出液の凍結乾燥品は、非重合体カテキン類含有量6.7重量%、シュウ酸含有量1.99重量%であった。
【0044】
パネラー3名による飲用試験の結果、インスタント粉末飲料を非重合体カテキン類が高濃度になるように溶解した溶解液(カテキン類濃度0.2重量%)において、3名が実施例1から3は、飲用時の渋味が低減し、飲用後の清涼感が増しており、特に実施例1においてはその効果が顕著であることを認めた。
これに対して比較例2では渋味があり、飲用後の清涼感が感じられなかった。また比較例3においては渋味はそれほどではないものの、人工的な刺すような苦味が感じられ飲用に耐えないものとなった。
【0045】
【発明の効果】
本発明のインスタント粉末飲料は渋味、苦味が抑制され、清涼感を有し、高濃度に非重合体カテキン類を摂取するのに適している。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)非重合体カテキン類、
    (B)シュウ酸 成分(A)1重量部に対し0.02〜0.06重量部、
    (C)サイクロデキストリン
    を含有するインスタント粉末緑茶。
  2. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)非重合体カテキン類、
    (B)シュウ酸 1.4重量%以下であって、成分(A)1重量部に対し0.02〜0.1重量部、
    (C)サイクロデキストリン
    を含有するインスタント粉末紅茶又は烏龍茶。
  3. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)非重合体カテキン類、
    (B)シュウ酸 成分(A)1重量部に対し0.02〜0.06重量部、
    (C)サイクロデキストリン
    を含有するインスタント粉末非茶系飲料。
  4. 成分(A)と成分(B)が、(B)シュウ酸と(A)非重合体カテキン類の含有重量比[(B)/(A)]が0.002〜0.05の緑茶抽出物の精製物を配合したものである請求項1〜3のいずれか1項記載のインスタント粉末飲料。
  5. 成分(C)が、α−、β−及びγ−サイクロデキストリンから選ばれた一種以上である請求項1〜4のいずれか1項記載のインスタント粉末飲料。
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