JP3590032B2 - 緑茶ポリフェノールの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は緑茶葉由来のポリフェノールでありながら飲料に配合後の加熱殺菌後の緑茶由来の異臭、雑味を低減した乾燥緑茶ポリフェノールの製造法及びそれを用いる飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
お茶に含まれるカテキン類は、コレステロール上昇抑制作用(特許第1620943号)やαアミラーゼ活性阻害作用(特許第3018013号)等を有することが知られている。お茶を飲むことにより、このようなカテキン類の生理効果を得るためには、成人で一日あたり4〜5杯のお茶を飲むことが必要(食品工業、35(14)、26−30、1992)である。そこで、より簡便にカテキン類を大量に摂取できる、カテキン高濃度含有飲料の開発が望まれていた。
【0003】
カテキン類を高濃度に配合するには、カテキン類を多量に含む緑茶葉の抽出液を用いる方法がある。緑茶葉からのカテキンの抽出液は、さらに濃縮して用いる手段が提案されている。茶抽出液の濃縮物は、例えば茶葉を熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出された抽出液を濃縮したものであって、例えば特開昭59−219384号、特開平4−20589号、特開平5−260907号、特開平5−306279号などに記載されている方法で調製できる。市販品としては東京フードテクノ(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」等が挙げられる。これらの茶抽出液の濃縮物は大別して二種類あり、ひとつは茶抽出液をそのまま濃縮あるいは濃縮噴霧乾燥したものであり、固形分中の組成は緑茶葉抽出液に類似している。他方はこれらの抽出液の濃縮物に溶剤抽出あるいは吸着剤等を用いて精製したものであり、組成的にはカテキン類とその縮合物、重合物が中心となっていると推定される。
【0004】
これらの抽出液の濃縮物を用いて飲料のカテキン類含有量を増加させるにはいくつかの問題がある。ひとつは精製していない茶類抽出液の濃縮物を用いる場合、飲料を殺菌する際、抽出液の濃縮物に由来する“異臭”の発生があることである。さらには緑茶以外の飲料においてカテキン類含量を増加しようとすると、“緑茶の風味”が同時にもたらされ、飲料の呈味に違和感を与えることである。カテキン類を簡便に、多量に摂取しようとする場合、飲料の種類が限定されることは好ましいことではない。これらの問題を回避するには、先に挙げた精製されたカテキン類を使用する方法がある。しかしながら、一般にこれらの精製物は高価であり、カテキン類を多量に摂取できる飲料を安価に得られないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は緑茶葉由来のポリフェノールでありながら飲料に配合後の加熱殺菌後の緑茶由来の異臭、雑味を低減した乾燥緑茶ポリフェノールの製造法及びそれを用いる飲料の製造法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、緑茶葉を10℃未満の水で第1抽出処理した後、50℃以上の温水で第2抽出処理して乾燥することによって、飲料に配合しても、加熱殺菌に伴う異臭の発生や緑茶風味を付与することない乾燥緑茶ポリフェノールが得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は緑茶葉を−5〜9℃の水で第1抽出処理した後、50〜100℃の温水で第2抽出処理し、その第2抽出液を凍結乾燥することを特徴とする乾燥緑茶ポリフェノールの製造法を提供するものである。また、本発明は、乾燥緑茶ポリフェノールを配合する飲料を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明方法に使用する緑茶葉としてはCamellia属、例えばC.sinensis、C.assamica及び、やぶきた種、又はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された、煎茶、番茶、玉露、てん茶、釜入り茶等が挙げられる。
【0009】
本発明では、緑茶葉に対して10℃未満の冷水を接触させて緑茶葉の第1抽出処理を行う。第1抽出処理した抽出液は廃棄する。10℃以上の温度の水で第1抽出処理すると、カテキン類中の親水性の高い成分の溶出が著しくなり、第1抽出処理後の茶葉からの第2抽出処理により得られる緑茶ポリフェノールの組成が、従来の緑茶葉組成に由来する各種の生理効果が見出されている組成とは異なってきてしまう。また、理由は定かではないが得られる緑茶ポリフェノール自体の苦味が強いものとなり、各種飲料へのカテキン類の高濃度配合が困難になる。また−5℃未満の水による第1抽出処理では、凍結の防止が困難であり、またエネルギー消費が大きくなる。従って第1抽出処理の水温は、−5〜9℃、さらに−5〜8℃、特に−5〜5℃が好ましい。
【0010】
第1抽出処理に用いる水の量は、緑茶葉に対して5〜100重量倍、特に5〜40重量倍が好ましい。第1抽出処理時間は方法およびスケールに依存するが1〜120分程度が好ましく、より好ましくは1〜100分、更に好ましくは1〜80分である。使用する水は水道水、蒸留水、イオン交換水などどれでも良いが、味の面からイオン交換水が好ましい。
【0011】
第1抽出処理の方法は、通常の抽出手段、なすわち、撹拌抽出、向流抽出、ティ−バック様の抽出などにより行うことができる。特に、カラム中に茶葉を充填し、これに冷水を通過させる方法が、複数回の第1抽出処理を行う場合には作業効率が良い。また第1抽出処理時の水に、あらかじめアスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸又は有機酸塩類を添加してもよい。また煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去しつつ、いわゆる非酸化的雰囲気下で第1抽出処理する方法を用いてもよい。
【0012】
この第1抽出処理後の残渣である緑茶葉は第1抽出処理の抽出液と分離され、後の緑茶ポリフェノールの抽出に適用する。
【0013】
当該第1抽出処理を施した茶葉から50℃以上の温水で第2抽出処理することにより緑茶ポリフェノールが得られる。50℃未満の温水による第2抽出処理では、カテキン類の抽出効率が十分でないため、カテキン類の各種生理効果を発現させるための飲料の調製に有用な緑茶ポリフェノールの抽出は困難である。
【0014】
ここで第2抽出処理において抽出される主要な成分はカテキン類であり、目的とするカテキン類の組成に応じて第2抽出処理温度を選ぶのが好ましい。60〜100℃における抽出が抽出効率の面から好ましく、70〜100℃がさらに好ましい。
【0015】
この第2抽出処理に用いる水の量は第1抽出処理残渣中の茶葉乾燥重量に対して5〜40重量倍、特に5〜25重量倍が好ましい。第2抽出処理時間は方法および装置のスケールに依存するが、高温抽出に伴う雑味等の発生を抑制する目的で1〜60分が好ましく、より好ましくは1〜40分、更に好ましくは1〜30分である。なお、第2抽出処理方法は、第1抽出処理と同じ方法が採用できる。
【0016】
この第2抽出処理により得られる緑茶ポリフェノールには抽出直後において、非重合カテキン類が0.01〜4重量%、さらに0.01〜2重量%、特に0.1〜2重量%含まれるのが好ましい。
本発明で非重合カテキン類とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類及びエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類をあわせての総称である。また、当該非重合カテキン類中の没食子酸エステルの含量(ガレート体率)は、45〜65重量%、さらに45〜60重量%、特に45〜57重量%であるのが好ましい。ここでガレート体率とは、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの総量を上記の8種のカテキン類総量で除した値である。
【0017】
この第2抽出処理によって得られた緑茶ポリフェノールはそのまま、あるいは濾過等の精製処理を行った後、乾燥する。乾燥手段としては、噴霧乾燥及び凍結乾燥のいずれでもよい。特に凍結乾燥による方法が乾燥緑茶ポリフェノールへの熱負荷が低く有効成分の変性を防ぐ意味でも好ましい。
【0018】
得られた乾燥緑茶ポリフェノールにおける非重合カテキン類中のカテキンの没食子酸エステル含量(ガレート体率)は、呈味性及び生理効果の点から45〜65重量%、さらに45〜60重量%、特に45〜57重量%が好ましい。
【0019】
本発明方法により得られる乾燥緑茶ポリフェノールを配合することにより、カテキン類を含有し、カテキン類の生理効果が期待される各種の飲料の製造が可能となる。
【0020】
飲料の種類としては緑茶以外の茶飲料、例えば半発酵茶飲料、発酵茶飲料、麦茶飲料、ブレンド茶飲料などの他、コーヒー飲料、果汁飲料、スポーツドリンク等が挙げられるが半発酵茶飲料及び発酵茶飲料が好ましい。半発酵茶飲料では烏龍茶が特に好ましく、発酵茶飲料では紅茶やプアール茶が好ましい。これらの半発酵茶飲料又は発酵茶飲料は、本発明方法で得られる乾燥緑茶ポリフェノールを半発酵茶抽出液又は発酵茶抽出液に配合することにより得られる。すなわち、本発明により得られる乾燥緑茶ポリフェノールを配合することにより、加熱殺菌時の異臭の生成が抑制され、しかも烏龍茶や紅茶などの烏龍茶感や紅茶感を引き立てた、各種のカテキン含有飲料の製造が可能となる。
【0021】
本発明の乾燥緑茶ポリフェノールを配合した飲料には、茶由来の成分以外に、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、苦味調整剤、酸味料、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。
【0022】
例えば甘味料としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化液糖、グリチルリチン、ステビア、アスパルテーム、スクラロース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が挙げられる。苦味調整剤としては、シクロデキストリンに代表される環状デキストリンが挙げられる。環状デキストリンとしては、α−、β−、γ−シクロデキストリン及び、分岐のα−、β−、γ−シクロデキストリンが使用できる。環状デキストリンは、本発明の飲料中に0.05〜0.5重量%、更に好ましくは0.05〜0.4重量%含有するのがよい。酸味料としては、天然成分から抽出した果汁類のほか、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、リン酸が挙げられる。無機酸類、無機酸塩類としては、リン酸、リン酸二ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等が、有機酸類、有機酸塩類としてはクエン酸、コハク酸、イタコン酸、リンゴ酸、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0023】
また本発明の乾燥緑茶ポリフェノールを配合した飲料には、抗酸化剤としてのアスコルビン酸またはその塩を抽出過程で又は抽出後に添加することができる。飲料中におけるアスコルビン酸またはその塩の濃度は、抗酸化効果及び味の点から0.01〜0.2重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.15重量%、更に好ましくは0.03〜0.1重量%である。
【0024】
本発明における飲料は容器詰飲料とするのが好ましく、使用される容器は、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶などが挙げられる。ここでいう容器詰飲料とは希釈せずに飲用できるものをいう。
【0025】
容器詰飲料の場合、例えば、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあってはレトルト殺菌等の食品衛生法に定められた殺菌条件で製造できる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が利用できる。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。
【0026】
【実施例】
カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)で濾過した飲料を、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(形式SCL−10AVP)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmΦ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
【0027】
実施例1
緑茶葉100gを内径7cm、高さ40cmの抽出用カラムに充填し、ポンプにて0℃の冷水1500mLを毎分500mLで10分間循環させ茶葉の第1抽出処理を行った。循環液を除去した後、70℃の温水1500mLを毎分500mLで20分間循環させ第2抽出処理を行った。第2抽出処理後、抽出液1357mLを回収し、氷水で速やかに冷却し、緑茶ポリフェノール液とした。次に得られた緑茶ポリフェノール液を以下の条件で凍結乾燥し、乾燥緑茶ポリフェノールを得た。サンプルを−40℃まで冷却凍結し、その後真空度0.2Torrにて−40℃から20℃まで12時間かけて徐々に昇温後、20℃で12時間保持した。乾燥緑茶ポリフェノール中のカテキン濃度は35.6重量%であり、ガレート率55.8重量%、カフェイン8.4重量%であった。
【0028】
実施例2
表1に示すように、第1抽出処理温度を5℃、第2抽出処理温度を85℃とした以外は実施例1と同様にして乾燥緑茶ポリフェノールを得た。
【0029】
実施例3
表1に示すように、第1抽出処理温度を8℃、第2抽出処理温度を95℃とした以外は実施例1と同様にして乾燥緑茶ポリフェノールを得た。
【0030】
比較例1
表1に示すように、第1抽出処理を行わず、第2抽出処理温度を70℃の条件で行い、実施例1と同様にして乾燥緑茶ポリフェノールを得た。
【0031】
比較例2
表1に示すように、第1抽出処理温度を15℃、第2抽出処理温度を85℃とした以外は実施例1と同様にして乾燥緑茶ポリフェノールを得た。
【0032】
比較例3
表1に示すように、第1抽出処理温度を40℃、第2抽出処理温度を85℃とした以外は実施例1と同様にして乾燥緑茶ポリフェノールを得た。
【0033】
比較例4
表1に示すように、第1抽出処理温度を70℃、第1抽出処理時間を5分、第2抽出処理温度を95℃とした以外は実施例1と同様にして乾燥緑茶ポリフェノールを得た。
【0034】
比較例5
表1に示すように、実施例3と同様の方法で得られた乾燥前の第2抽出液をヤマト科学(株)のラボスプレードライ装置GA−32を使用し、入り口温度180℃、品温70〜80℃で80℃を超えないように調節して乾燥処理を施した。
【0035】
乾燥緑茶ポリフェノールの官能評価
香味に関する専門パネラー3名にて本発明の乾燥緑茶ポリフェノールの評価を行った。評価の方法としては実施例1、2、3と比較例1、2、3、4、5で得た各乾燥緑茶ポリフェノール3.9g、β−シクロデキストリン2.88g、アスコルビン酸Na0.8g、5%重曹水溶液適量をイオン交換水に溶かしpH6.2に調節しつつ、全量で800gになるように調製した。これを缶に充填し121℃で20分間加熱殺菌を行った。評価項目は乾燥緑茶ポリフェノール水溶液の加熱殺菌臭の強さ、雑味の強さであり、評価結果を表1に示す。
【0036】
実施例1から3いずれにおいても加熱殺菌臭は感じられず、また乾燥緑茶ポリフェノール由来の雑味もなくさっぱりとした味であった。
【0037】
比較例1については加熱殺菌臭が認められた。苦味が強く、雑味が顕著に認められた。比較例2については加熱殺菌臭が強く、雑味がやや認められた。比較例3については苦味が強く、加熱殺菌臭、雑味が顕著に認められた。比較例4については加熱殺菌臭、雑味が顕著に認められ、また後味に緑茶由来のえぐみ感が感じられた。比較例5は実施例3と同様の第2抽出処理条件を実施したが乾燥条件が異なる為か雑味が認められた。
【0038】
【表1】
Figure 0003590032
【0039】
実施例4
実施例2で得られた乾燥緑茶ポリフェノールを用い、以下の方法で無糖紅茶飲料を調製した。
紅茶葉100g(ダージリン)を60℃の温水3000mLに加え、攪拌下、3分間抽出を行った。抽出液を氷にて冷却後、2号ろ紙、二枚にて濾過を行った。2635gの抽出液が得られ、これを紅茶抽出液とした。
紅茶抽出液を210g、乾燥緑茶ポリフェノール(実施例2)を3.8g、β−シクロデキストリン2.88g、アスコルビン酸0.8gを加え、5%重曹水溶液にてpH6.2とし、さらにイオン交換水を加え総量800gとした。これを缶に充填し、121℃にて20分間殺菌を行い実施例4の飲料を得た。
【0040】
実施例5
実施例1で得られた乾燥緑茶ポリフェノールを用い、以下の方法で烏龍茶飲料を調製した。
烏龍茶葉(色種)100gを90℃の温水3000mLに加え、攪拌下、5分間抽出を行った。抽出液を氷水にて冷却後、2号ろ紙、二枚にて濾過を行った。2628gの抽出液が得られ、これを烏龍茶抽出液とした。
烏龍茶抽出液を210g、乾燥緑茶ポリフェノールを3.4g、β−シクロデキストリン2.88g、アスコルビン酸0.8g、5%重曹水溶液にてpH6.2とし、イオン交換水を加え総量800gとした。これを缶に充填し、121℃にて20分間殺菌を行い実施例5の飲料を得た。
【0041】
[紅茶飲料及び烏龍茶飲料の官能評価の結果]
香味に関する専門パネラー3名にて本発明の乾燥緑茶ポリフェノールを配合した飲料評価を行った。
実施例4、5いずれの飲料においても紅茶感、烏龍茶感が良好であり、香りが豊かであった。苦味は適度であり、緑茶の風味は認められなかった。また加熱殺菌臭、雑味ともに感じられなかった。
【0042】
【表2】
Figure 0003590032
【発明の効果】
本発明によればカテキン類を豊富に有し、配合対象である飲料本来の風味を保持できる乾燥緑茶ポリフェノールが得られる。この乾燥緑茶ポリフェノールを配合した飲料は、ベースとなる飲料の風味が保持され、かつ殺菌時の異臭もなく、雑味、苦味も軽減される。

Claims (4)

  1. 緑茶葉を−5〜9℃の水で第1抽出処理した後、50〜100℃の温水で第2抽出処理し、その第2抽出液を凍結乾燥することを特徴とする乾燥緑茶ポリフェノールの製造法。
  2. 非重合体カテキン類の45〜65重量%がカテキン類の没食子酸エステルである請求項1記載の乾燥緑茶ポリフェノールの製造法。
  3. 請求項1又は2記載の方法により得られた乾燥緑茶ポリフェノールを配合する飲料。
  4. 請求項1又は2記載の方法により得られた乾燥緑茶ポリフェノールを配合する半発酵茶飲料又は発酵茶飲料。
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