JP2004157590A - 携帯型電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】状況に応じて処理を高速化するか電力消費を抑えるかを切り換えることができる携帯型電子機器を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ1は、マイクロプロセッサ24とROM25等とがデータバス31により接続されるとともに、消費電力に関するモードとして節電モードと通常モードとを備え、データバス31のバス幅を切り換えるデータバスコントロール回路36と、モードを選択するためのモード選択ボタン11とが設けられ、モード選択ボタン11により節電モードが選択されているときに、バデータバスコントロール回路36がデータバス31のバス幅を通常モードが選択されているときよりも小さくする。
【選択図】 図3
【解決手段】デジタルカメラ1は、マイクロプロセッサ24とROM25等とがデータバス31により接続されるとともに、消費電力に関するモードとして節電モードと通常モードとを備え、データバス31のバス幅を切り換えるデータバスコントロール回路36と、モードを選択するためのモード選択ボタン11とが設けられ、モード選択ボタン11により節電モードが選択されているときに、バデータバスコントロール回路36がデータバス31のバス幅を通常モードが選択されているときよりも小さくする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データバスを通じてデバイス間でデータ転送が行われる携帯型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型電子機器においては、処理速度を高速化したいという要請がある一方で、限られた電力でできるだけ駆動時間を長く保ちたいという要請もある。このような要請に応えるべく、例えば特許文献1に記載されているデジタルカメラのように、CPUバスと画像バスとの2本のデータバスを有し、記録モードやムービーモード等その処理内容に応じて画像データを転送するデータバスを使い分ける機能を備えたものが考案されている。このような機能によって、例えば動画像の再生中に画像データを記録させる等デジタルカメラに2つの処理を同時並行して行わせることが可能となり、処理速度の高速化を図ることができる。また、CPUバスが用いられないときは、CPUはスリープ状態に移行することができ、消費電力の低減を図ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−278589号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型電子機器を構成する素子がCMOS構造をとる場合は、その消費電力のほとんどはI/Oセルに設けられたトランジスタ間に流れる貫通電流と寄生容量におけるチャージ/ディスチャージ電流とによるが、特許文献1に記載のデジタルカメラは2本のデータバスを備えるため、これらのデータバスによって接続された各デバイスのI/Oセルの数も2倍となり、その結果I/Oセル全体における消費電力は増大することとなる。
【0005】
また、特に携帯型電子機器は屋外で使用されることが多いため、一旦電力が消費されると使用中にその電力を補充することが困難な場合が多い。したがって、例えばバッテリーの残量が僅少なとき等は処理速度を多少抑制してでも電力消費をセーブして長時間の駆動を望む場合があり、状況に応じて高速処理を優先するか省電力を優先するかを選択することができれば好ましい。これに対して、特許文献1に記載のデジタルカメラでは処理内容によってデータバスが使い分けられるため、デジタルカメラの処理内容に応じて消費される電力を節約することはできるものの、一の処理を行わせる際に消費される電力をコントロールすることはできない。すなわち、デジタルカメラの消費電力はその処理内容によって左右され、同一の処理おいて、給電等の状況に応じて高速処理又は省電力の選択することができない。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、状況に応じて処理を高速化するか電力消費を抑えるかを切り換えることができる携帯型電子機器を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続されるとともに、消費電力に関するモードとして節電モードと他のモードとを備え、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記モードを選択するためのモード選択手段とが設けられ、前記モード選択手段により前記節電モードが選択されているときに、前記バス幅切換手段が前記バス幅を前記他のモードが選択されているときよりも小さくすることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続され、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにACアダプターが接続されるジャックと、前記ACアダプターが前記ジャックに接続されていることを検知する接続検知手段とが設けられ、前記バス幅切換手段が、前記接続検知手段により前記ACアダプターの接続が検知されたときに前記バス幅を大きくし、前記接続検知手段により前記ACアダプターの接続が検知されなかったときに前記バス幅を小さくすることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続され、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにバッテリーがセットされるバッテリー装填部と、前記バッテリー装填部にセットされたバッテリーの電圧を検出する電圧検出手段とが設けられ、前記バス幅切換手段が、前記電圧検出手段により検出された前記バッテリーの電圧が所定値以上の場合には前記バス幅を大きくし、前記電圧検出手段により検出された前記バッテリーの電圧が所定値未満の場合には前記バス幅を小さくすることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続され、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにバッテリーがセットされるバッテリー装填部と、前記バッテリー装填部にセットされたバッテリーの電圧の推移を検出する電圧推移検出手段とが設けられ、前記電圧推移検出手段の検出結果に基づいて、前記バス幅切換手段が前記バス幅を切り換えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器としてのデジタルカメラを示し、このデジタルカメラ1は、後に詳述する通常モードと節電モードとを切換可能に備えている。デジタルカメラ1の正面2の中央には撮影光を入射させるレンズ3が設けられ、レンズ3の上方にはユーザーが目視によって撮影範囲等を確認するための光学ファインダ4と、低照度での撮影時に使用されるストロボ5とが設けられている。
【0013】
また、デジタルカメラ1の上面6にはシャッターボタン7が設けられるとともに、背面8には撮影した画像等を表示する液晶モニタ9と、動作指示や各種設定等を外部から行うための操作部10とが設けられている。操作部10はモード選択手段としてのモード選択ボタン11を備え、ユーザーはモード選択ボタン11によって通常モード又は節電モードを選択することができる。さらに、デジタルカメラ1の側面12には外部拡張メモリであるメモリカード13(図2参照)が取り外し可能に装着されるメモリカード装着部14と、ACアダプター15(図2参照)が接続されるジャック16とが設けられている。また、デジタルカメラ1は内部にバッテリー17(図2参照)が取り外し可能にセットされる図示を略すバッテリー装填部を備えている。
【0014】
図2はデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図であり、符号20は絞り、21はCCD(電荷結合素子)、22はA/D変換部、23はDC電源回路、15はジャック16に接続されたACアダプター、17は図示を略すバッテリー装填部にセットされたバッテリー、24はマイクロプロセッサ、25はROM、26はRAM、13はメモリカード装着部14に装着されたメモリカード、27はI/F部、28はシステムバスをそれぞれ示す。
【0015】
CCD21はレンズ3及び絞り20を介して入力された映像をアナログ画像データに変換し、A/D変換部22はこのアナログ画像データをデジタル画像データに変換する。
【0016】
DC電源回路23は図示を略すバッテリー装填部にセットされたバッテリー17又はジャック16に接続されたACアダプター15からの入力電圧を変圧してデジタルカメラ1に電源を供給する。
【0017】
操作部10はユーザーによる動作指示や選択されたモード等に関する情報をマイクロプロセッサ24に伝達する。
【0018】
マイクロプロセッサ24は操作部10からの指示等に従いデジタルカメラ1の各部の動作を制御する。例えば、マイクロプロセッサ24はメモリカード装着部14に装着されたメモリカード13へのデジタル画像データの記録動作やメモリカード13に記録されているデジタル画像データの再生動作等の制御を行う。また、ROM25はマイクロプロセッサ24の制御プログラム等を格納し、RAM26はプログラムの実行に必要な一時データ格納領域として使用される。I/F部27は入・出力機器をデジタルカメラ1に接続するためのインターフェース部である。
【0019】
これらのROM25、RAM26、I/F部27及びメモリカード装着部14に装着されたメモリカード13はシステムバス28(外部バス)によってそれぞれマイクロプロセッサ24に接続されている。
【0020】
システムバス28としては、図3に模式的に示すように、対象となるデータのアドレス情報を送るためのアドレスバス30と、32ビット幅でデータ転送が可能なデータバス31とがある。これらのアドレスバス30とデータバス31とがそれぞれ別々にマイクロプロセッサ24とROM25等とを接続している。一方、マイクロプロセッサ24の内部には、CPU32、キャッシュメモリ33等が設けられ、CPU32とキャッシュメモリ33等とを内部バスが接続している。この内部バスとしては、内部アドレスバス34と32ビット幅の内部データバス35とがあり、アドレスバス30は内部アドレスバス34に、データバス31は内部データバス35にそれぞれ接続されている。
【0021】
また、マイクロプロセッサ24の内部にはバス幅切換手段としてのデータバスコントロール回路36が設けられ、このデータバスコントロール回路36によってデータバス31のバス幅が32ビット幅又は16ビット幅に切り換えられるようになっている。また、データバスコントロール回路36を介して図示を略すステータスラインが延びており、システムバス28とは別個にこのステータスラインによってもマイクロプロセッサ24とROM25等とは接続されている。このステータスラインによってデータバス31のバス幅の情報がマイクロプロセッサ24からROM25等に送られるようになっている。
【0022】
このような構成において、例えばマイクロプロセッサ24がRAM26にデータを転送する場合には、まずマイクロプロセッサ24のCPU32は、モード選択ボタン11によって選択されているモードが通常モードか節電モードかを判断し、通常モードが選択されていると判断した場合には、データバス31のバス幅を32ビット幅とするようデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を32ビット幅に切り換える。具体的には、I/Oセルを備えたマイクロプロセッサ24のLSIチップは直方体のパッケージに収められるとともに、このパッケージの外周には入出力端子であるI/Oピンが設けられ、I/OセルとI/Oピンとはリード線で結線されている。データバスコントロール回路36はデータバス31の32ビット幅に対応するI/Oピンに結線されたI/Oセルを動作させることにより、バス幅を32ビット幅とする。
【0023】
一方、CPU32は節電モードが選択されていると判断した場合には、データバス31のバス幅を16ビット幅とするようデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を16ビット幅に切り換える。具体的には、データバスコントロール回路36はデータバス31の32ビット幅中16ビット幅(32ビット幅全体のうちの半分)に対応するI/Oピンに結線されたI/Oセルのみを動作させ、残余の16ビット幅分に対応するI/Oセルの動作は停止させることにより、バス幅を16ビット幅とする。
【0024】
つぎに、データバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅が32ビット幅か16ビット幅かの情報を図示を略すステータスラインを通じてRAM26に送る。これによってRAM26はその後に並行して転送されてくるデータの量を認識し対応することが可能となる。続いて、CPU32はRAM26にアドレスバス30を通じて指定するアドレスの情報を送った後、対象となるデータをデータバス31を通じて転送する。
【0025】
このように、モード選択ボタン11によって通常モードが選択されている場合は、データバス31を32ビット幅とすることにより、並行して多量のデータを転送することができるため、データ転送速度が早くなりデジタルカメラ1全体としての処理速度も高速化されることとなる。一方、I/Oセルに設けられたスイッチング素子であるトランジスタ間に流れる貫通電流と寄生容量におけるチャージ/ディスチャージ電流とによって相当の電力が消費されることより、動作するI/Oセルの数が多ければ多いほどデジタルカメラ1全体としての消費電力も大きくなるが、データバス31を32ビット幅とすると32ビット幅に対応する数のI/Oセルを動作させる必要が生じるため、その分消費電力も増大する。
【0026】
これに対して、モード選択ボタン11によって節電モードが選択されている場合は、データバス31を16ビット幅とすることにより、処理速度は抑制されるものの、16ビット幅に対応する数のI/Oセルを動作させるだけでよく、通常モードのときと比較して動作させるI/Oセルの数は半分になるため、消費電力を大幅に低減させることができる。
【0027】
以上の動作は、CPU32からメモリカード13等の他のデバイスにデータを転送する場合や、逆にRAM26等のデバイスからCPU32にデータを転送する場合においても同様に行われる。
【0028】
この実施の形態1に係るデジタルカメラ1では、モード選択ボタン11を備え、モード選択ボタン11によって節電モードが選択されているときには、データバス31のバス幅を32ビット幅から16ビット幅に切り換えることとしたので、ユーザーがその状況に応じて、デジタルカメラ1の電力の消費を抑えて長時間にわたってデジタルカメラ1を駆動させることを選択することを可能とする。すなわち、データバス31のバス幅を小さくするとこのデータバス31に接続されたマイクロプロセッサ24やROM25等の各デバイスのI/Oセルにおける消費電力を低減させることができるが、このバス幅の切換をモード選択ボタン11を介してユーザーの指示によって行わせることにより、ユーザーは、例えばバッテリー17の残量が充分なときには、通常モードを選択しデジタルカメラ1の処理を高速に行わせることができる一方、バッテリー17の残量が僅少なときには、節電モードを選択することによりデジタルカメラ1の電力の消費を抑えて長時間にわたってデジタルカメラ1を駆動させることができる。
【0029】
[実施の形態2]
図4は本実施の形態に係る携帯型電子機器としてのデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ40は、実施の形態1に係るデジタルカメラ1のモード選択ボタン11の代わりに接続検知手段としてのACアダプター検知回路を設けたもので、実施の形態1と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
ACアダプター検知回路41はジャック16に接続されるとともに、マイクロプロセッサ24にも接続されている。このACアダプター検知回路41はジャック16にACアダプター15が接続されているか否かを検知して、この検知結果をマイクロプロセッサ24に伝送する。
【0031】
このような構成において、例えばマイクロプロセッサ24がRAM26にデータを転送する場合には、まずマイクロプロセッサ24のCPU32はACアダプター検知回路41からACアダプター15の検知結果の情報を受ける。CPU32は、ACアダプター15がジャック16に接続されているとの情報を受けた場合には、データバス31のバス幅を32ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を32ビット幅に切り換える。
【0032】
一方、CPU32はACアダプター15がジャック16に接続されていないとの情報を受けた場合には、データバス31のバス幅を16ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を16ビット幅に切り換える。
【0033】
その後は実施の形態1の場合と同様の動作を行い、対象となるデータをデータバス31を通じて転送する。
【0034】
この実施の形態2に係るデジタルカメラ40では、ACアダプター検知回路41を備え、ACアダプター検知回路41によってACアダプター15がジャック16に接続されていると検知されたときには、データバス31のバス幅を32ビットとする一方、ACアダプター15がジャック16に接続されていないと検知されたときには、データバス31のバス幅を16ビット幅とすることとしたで、デジタルカメラ40の駆動のための電力がバッテリー17以外、すなわちACアダプター15から充分に供給される場合には、デジタルカメラ40の処理を高速にし、電力の供給がバッテリー17による場合には、デジタルカメラ40の電力の消費を抑えて長時間にわたってデジタルカメラ40を駆動させるように自動的に切り換えることを可能とする。このように、デジタルカメラ40は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか、電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0035】
[実施の形態3]
図5は本実施の形態に係る携帯型電子機器としてのデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ50は、実施の形態1に係るデジタルカメラ1のモード選択ボタン11の代わりに電圧検出手段としてのバッテリー電圧検出回路51を設けたもので、実施の形態1と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
バッテリー電圧検出回路51は図示を略すバッテリー装填部を介してバッテリー装填部にセットされたバッテリー17に接続されるとともに、マイクロプロセッサ24にも接続されている。このバッテリー電圧検出回路51はバッテリー17の電圧を定期的に検出して、この検出された電圧値の情報をマイクロプロセッサ24に伝達する。
【0037】
このような構成において、例えばマイクロプロセッサ24がRAM26にデータを転送する場合には、まずマイクロプロセッサ24のCPU32はバッテリー電圧検出回路51から検出したバッテリー17の電圧値の情報を受ける。CPU32は予め設定された電圧値(設定値)を有しており、この設定値とバッテリー電圧検出回路51から受けた電圧値を比較することにより、バッテリー17の電圧値が設定値以上か未満かを判断する。CPU32はバッテリー17の電圧値が設定値以上であると判断した場合は、データバス31のバス幅を32ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を32ビット幅に切り換える。
【0038】
一方、CPU32はバッテリー17の電圧値が設定値未満であると判断した場合は、データバス31のバス幅を16ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を16ビット幅に切り換える。
【0039】
その後は実施の形態1の場合と同様の動作を行い、対象となるデータをデータバス31を通じて転送する。
【0040】
この実施の形態3に係るデジタルカメラ50では、バッテリー電圧検出回路51を備え、バッテリー電圧検出回路51によって検出されたバッテリー17の電圧が設定値以上であるときには、データバス31のバス幅を32ビットとする一方、バッテリー17の電圧が設定値未満であるときには、データバス31のバス幅を16ビット幅とすることとしたので、バッテリー17の残量が充分ある場合には、デジタルカメラ50の処理を高速にし、バッテリー17の残量が僅少である場合には、デジタルカメラ50の電力の消費を抑えてデジタルカメラ50の駆動時間を延ばすように自動的に切り換えることを可能とする。
【0041】
このように、デジタルカメラ50はバッテリー17の残量を判断して自動的に処理を高速化するか、電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0042】
また、本実施の形態の他の例として、図示を略すバッテリー装填部にバッテリー17がセットされた時点からバッテリー電圧検出回路51が定期的にバッテリー17の電圧を検出し、この検出結果に基づいて、マイクロプロセッサ24がバッテリー17の電圧の推移をログとして記録するようにしてもよい。この応用例では、マイクロプロセッサ24は作成したログよりバッテリー17の電圧の減少傾向を知得し、この知得した減少傾向に基づいて、データバス31のバス幅の切り換え時点を判断する。
【0043】
これによって、バッテリー17の性能等のそのときどきの状況に合わせてより精度の高い電力消費に関する制御が可能となり、より効果的にデジタルカメラを駆動させることができる。
【0044】
なお、本発明は上述した形態に限られるものではなく、例えばデータバス31のバス幅は32ビット幅又は16ビット幅に切り換えられるものとしたが、バス幅が可変に設けられていれば、例えば16ビット幅又は8ビット幅に切り換えられるものであってもよい。また、実施の形態1〜3の構成を適宜組み合わせて一つのデジタルカメラとすることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、バス幅切換手段とモード選択手段とが設けられ、モード選択手段によって節電モードが選択されているときには、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を他のモードが選択されているときよりも小さくすることとしたので、ユーザーがその状況に応じて、電力の消費を抑えて長時間にわたって携帯型電子機器を駆動させることを選択することを可能とする。すなわち、データバスのバス幅を小さくするとこのデータバスに接続された各デバイスのI/Oセルにおける消費電力を低減させることができるが、このバス幅の切換をモード選択手段を介してユーザーの指示によって行わせることにより、ユーザーは状況に応じて処理を高速化する通常モードか電力の消費を抑える節電モードかを切り換えることができる。
【0046】
請求項2に係る発明によれば、バス幅切換手段とACアダプター接続検知手段とが設けられ、ACアダプター接続検知手段によってACアダプターの接続が検知されたときには、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を大きくする一方、ACアダプターの接続が検知されなかったときには、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を小さくすることとしたので、ACアダプターから充分に電力が供給される場合には、携帯型電子機器の処理を高速にし、電力の供給がACアダプターによらない場合には、電力の消費を抑えて長時間にわたって携帯型電子機器を駆動させるように自動的に切り換えることを可能とする。
【0047】
また、携帯型電子機器は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0048】
請求項3に記載の発明によれば、バス幅切換手段と電圧検出手段とが設けられ、電圧検出手段によって検出されたバッテリーの電圧が所定値以上の場合は、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を大きくする一方、バッテリーの電圧が所定値未満の場合は、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を小さくすることとしたので、バッテリーの残量が充分ある場合には、携帯型電子機器の処理を高速にし、バッテリーの残量が僅少である場合には、電力の消費を抑えて携帯型電子機器の駆動時間を延ばすように自動的に切り換えることを可能とする。
【0049】
また、携帯型電子機器は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0050】
請求項4に記載の発明によれば、バス幅切換手段と電圧推移検出手段とが設けられ、電圧推移検出手段の検出結果に基づいて、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を切り換えることとしたので、バッテリーの残量が充分ある場合には、携帯型電子機器の処理を高速にし、バッテリーの残量が僅少である場合には、電力の消費を抑えて携帯型電子機器の駆動時間を延ばすように自動的に切り換えることを可能とする。
【0051】
また、バッテリーの性能等のそのときどきの状況に合わせてより精度の高い電力消費に関する制御が可能となり、より効果的に携帯型電子機器を駆動させることができる。
【0052】
さらに、携帯型電子機器は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るデジタルカメラを示し、(a)はデジタルカメラの正面斜視図であり、(b)はデジタルカメラの背面斜視図である。
【図2】図1のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1のデジタルカメラの構成の一部を模式的に示した図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2の他の例であるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、40、50 デジタルカメラ(携帯型電子機器)
11 モード選択ボタン(モード選択手段)
13 メモリカード(デバイス)
14 メモリカード装着部
15 ACアダプター
16 ジャック
17 バッテリー
24 マイクロプロセッサ(デバイス)
25 ROM(デバイス)
26 RAM(デバイス)
27 I/F部(デバイス)
31 データバス
32 CPU
36 データバスコントロール回路(バス幅切換手段)
41 ACアダプター検知回路(接続検知手段)
51 バッテリー電圧検出回路(電圧検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、データバスを通じてデバイス間でデータ転送が行われる携帯型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型電子機器においては、処理速度を高速化したいという要請がある一方で、限られた電力でできるだけ駆動時間を長く保ちたいという要請もある。このような要請に応えるべく、例えば特許文献1に記載されているデジタルカメラのように、CPUバスと画像バスとの2本のデータバスを有し、記録モードやムービーモード等その処理内容に応じて画像データを転送するデータバスを使い分ける機能を備えたものが考案されている。このような機能によって、例えば動画像の再生中に画像データを記録させる等デジタルカメラに2つの処理を同時並行して行わせることが可能となり、処理速度の高速化を図ることができる。また、CPUバスが用いられないときは、CPUはスリープ状態に移行することができ、消費電力の低減を図ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−278589号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型電子機器を構成する素子がCMOS構造をとる場合は、その消費電力のほとんどはI/Oセルに設けられたトランジスタ間に流れる貫通電流と寄生容量におけるチャージ/ディスチャージ電流とによるが、特許文献1に記載のデジタルカメラは2本のデータバスを備えるため、これらのデータバスによって接続された各デバイスのI/Oセルの数も2倍となり、その結果I/Oセル全体における消費電力は増大することとなる。
【0005】
また、特に携帯型電子機器は屋外で使用されることが多いため、一旦電力が消費されると使用中にその電力を補充することが困難な場合が多い。したがって、例えばバッテリーの残量が僅少なとき等は処理速度を多少抑制してでも電力消費をセーブして長時間の駆動を望む場合があり、状況に応じて高速処理を優先するか省電力を優先するかを選択することができれば好ましい。これに対して、特許文献1に記載のデジタルカメラでは処理内容によってデータバスが使い分けられるため、デジタルカメラの処理内容に応じて消費される電力を節約することはできるものの、一の処理を行わせる際に消費される電力をコントロールすることはできない。すなわち、デジタルカメラの消費電力はその処理内容によって左右され、同一の処理おいて、給電等の状況に応じて高速処理又は省電力の選択することができない。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、状況に応じて処理を高速化するか電力消費を抑えるかを切り換えることができる携帯型電子機器を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続されるとともに、消費電力に関するモードとして節電モードと他のモードとを備え、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記モードを選択するためのモード選択手段とが設けられ、前記モード選択手段により前記節電モードが選択されているときに、前記バス幅切換手段が前記バス幅を前記他のモードが選択されているときよりも小さくすることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続され、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにACアダプターが接続されるジャックと、前記ACアダプターが前記ジャックに接続されていることを検知する接続検知手段とが設けられ、前記バス幅切換手段が、前記接続検知手段により前記ACアダプターの接続が検知されたときに前記バス幅を大きくし、前記接続検知手段により前記ACアダプターの接続が検知されなかったときに前記バス幅を小さくすることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続され、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにバッテリーがセットされるバッテリー装填部と、前記バッテリー装填部にセットされたバッテリーの電圧を検出する電圧検出手段とが設けられ、前記バス幅切換手段が、前記電圧検出手段により検出された前記バッテリーの電圧が所定値以上の場合には前記バス幅を大きくし、前記電圧検出手段により検出された前記バッテリーの電圧が所定値未満の場合には前記バス幅を小さくすることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、複数のデバイスがデータバスにより接続され、前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにバッテリーがセットされるバッテリー装填部と、前記バッテリー装填部にセットされたバッテリーの電圧の推移を検出する電圧推移検出手段とが設けられ、前記電圧推移検出手段の検出結果に基づいて、前記バス幅切換手段が前記バス幅を切り換えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器としてのデジタルカメラを示し、このデジタルカメラ1は、後に詳述する通常モードと節電モードとを切換可能に備えている。デジタルカメラ1の正面2の中央には撮影光を入射させるレンズ3が設けられ、レンズ3の上方にはユーザーが目視によって撮影範囲等を確認するための光学ファインダ4と、低照度での撮影時に使用されるストロボ5とが設けられている。
【0013】
また、デジタルカメラ1の上面6にはシャッターボタン7が設けられるとともに、背面8には撮影した画像等を表示する液晶モニタ9と、動作指示や各種設定等を外部から行うための操作部10とが設けられている。操作部10はモード選択手段としてのモード選択ボタン11を備え、ユーザーはモード選択ボタン11によって通常モード又は節電モードを選択することができる。さらに、デジタルカメラ1の側面12には外部拡張メモリであるメモリカード13(図2参照)が取り外し可能に装着されるメモリカード装着部14と、ACアダプター15(図2参照)が接続されるジャック16とが設けられている。また、デジタルカメラ1は内部にバッテリー17(図2参照)が取り外し可能にセットされる図示を略すバッテリー装填部を備えている。
【0014】
図2はデジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図であり、符号20は絞り、21はCCD(電荷結合素子)、22はA/D変換部、23はDC電源回路、15はジャック16に接続されたACアダプター、17は図示を略すバッテリー装填部にセットされたバッテリー、24はマイクロプロセッサ、25はROM、26はRAM、13はメモリカード装着部14に装着されたメモリカード、27はI/F部、28はシステムバスをそれぞれ示す。
【0015】
CCD21はレンズ3及び絞り20を介して入力された映像をアナログ画像データに変換し、A/D変換部22はこのアナログ画像データをデジタル画像データに変換する。
【0016】
DC電源回路23は図示を略すバッテリー装填部にセットされたバッテリー17又はジャック16に接続されたACアダプター15からの入力電圧を変圧してデジタルカメラ1に電源を供給する。
【0017】
操作部10はユーザーによる動作指示や選択されたモード等に関する情報をマイクロプロセッサ24に伝達する。
【0018】
マイクロプロセッサ24は操作部10からの指示等に従いデジタルカメラ1の各部の動作を制御する。例えば、マイクロプロセッサ24はメモリカード装着部14に装着されたメモリカード13へのデジタル画像データの記録動作やメモリカード13に記録されているデジタル画像データの再生動作等の制御を行う。また、ROM25はマイクロプロセッサ24の制御プログラム等を格納し、RAM26はプログラムの実行に必要な一時データ格納領域として使用される。I/F部27は入・出力機器をデジタルカメラ1に接続するためのインターフェース部である。
【0019】
これらのROM25、RAM26、I/F部27及びメモリカード装着部14に装着されたメモリカード13はシステムバス28(外部バス)によってそれぞれマイクロプロセッサ24に接続されている。
【0020】
システムバス28としては、図3に模式的に示すように、対象となるデータのアドレス情報を送るためのアドレスバス30と、32ビット幅でデータ転送が可能なデータバス31とがある。これらのアドレスバス30とデータバス31とがそれぞれ別々にマイクロプロセッサ24とROM25等とを接続している。一方、マイクロプロセッサ24の内部には、CPU32、キャッシュメモリ33等が設けられ、CPU32とキャッシュメモリ33等とを内部バスが接続している。この内部バスとしては、内部アドレスバス34と32ビット幅の内部データバス35とがあり、アドレスバス30は内部アドレスバス34に、データバス31は内部データバス35にそれぞれ接続されている。
【0021】
また、マイクロプロセッサ24の内部にはバス幅切換手段としてのデータバスコントロール回路36が設けられ、このデータバスコントロール回路36によってデータバス31のバス幅が32ビット幅又は16ビット幅に切り換えられるようになっている。また、データバスコントロール回路36を介して図示を略すステータスラインが延びており、システムバス28とは別個にこのステータスラインによってもマイクロプロセッサ24とROM25等とは接続されている。このステータスラインによってデータバス31のバス幅の情報がマイクロプロセッサ24からROM25等に送られるようになっている。
【0022】
このような構成において、例えばマイクロプロセッサ24がRAM26にデータを転送する場合には、まずマイクロプロセッサ24のCPU32は、モード選択ボタン11によって選択されているモードが通常モードか節電モードかを判断し、通常モードが選択されていると判断した場合には、データバス31のバス幅を32ビット幅とするようデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を32ビット幅に切り換える。具体的には、I/Oセルを備えたマイクロプロセッサ24のLSIチップは直方体のパッケージに収められるとともに、このパッケージの外周には入出力端子であるI/Oピンが設けられ、I/OセルとI/Oピンとはリード線で結線されている。データバスコントロール回路36はデータバス31の32ビット幅に対応するI/Oピンに結線されたI/Oセルを動作させることにより、バス幅を32ビット幅とする。
【0023】
一方、CPU32は節電モードが選択されていると判断した場合には、データバス31のバス幅を16ビット幅とするようデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を16ビット幅に切り換える。具体的には、データバスコントロール回路36はデータバス31の32ビット幅中16ビット幅(32ビット幅全体のうちの半分)に対応するI/Oピンに結線されたI/Oセルのみを動作させ、残余の16ビット幅分に対応するI/Oセルの動作は停止させることにより、バス幅を16ビット幅とする。
【0024】
つぎに、データバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅が32ビット幅か16ビット幅かの情報を図示を略すステータスラインを通じてRAM26に送る。これによってRAM26はその後に並行して転送されてくるデータの量を認識し対応することが可能となる。続いて、CPU32はRAM26にアドレスバス30を通じて指定するアドレスの情報を送った後、対象となるデータをデータバス31を通じて転送する。
【0025】
このように、モード選択ボタン11によって通常モードが選択されている場合は、データバス31を32ビット幅とすることにより、並行して多量のデータを転送することができるため、データ転送速度が早くなりデジタルカメラ1全体としての処理速度も高速化されることとなる。一方、I/Oセルに設けられたスイッチング素子であるトランジスタ間に流れる貫通電流と寄生容量におけるチャージ/ディスチャージ電流とによって相当の電力が消費されることより、動作するI/Oセルの数が多ければ多いほどデジタルカメラ1全体としての消費電力も大きくなるが、データバス31を32ビット幅とすると32ビット幅に対応する数のI/Oセルを動作させる必要が生じるため、その分消費電力も増大する。
【0026】
これに対して、モード選択ボタン11によって節電モードが選択されている場合は、データバス31を16ビット幅とすることにより、処理速度は抑制されるものの、16ビット幅に対応する数のI/Oセルを動作させるだけでよく、通常モードのときと比較して動作させるI/Oセルの数は半分になるため、消費電力を大幅に低減させることができる。
【0027】
以上の動作は、CPU32からメモリカード13等の他のデバイスにデータを転送する場合や、逆にRAM26等のデバイスからCPU32にデータを転送する場合においても同様に行われる。
【0028】
この実施の形態1に係るデジタルカメラ1では、モード選択ボタン11を備え、モード選択ボタン11によって節電モードが選択されているときには、データバス31のバス幅を32ビット幅から16ビット幅に切り換えることとしたので、ユーザーがその状況に応じて、デジタルカメラ1の電力の消費を抑えて長時間にわたってデジタルカメラ1を駆動させることを選択することを可能とする。すなわち、データバス31のバス幅を小さくするとこのデータバス31に接続されたマイクロプロセッサ24やROM25等の各デバイスのI/Oセルにおける消費電力を低減させることができるが、このバス幅の切換をモード選択ボタン11を介してユーザーの指示によって行わせることにより、ユーザーは、例えばバッテリー17の残量が充分なときには、通常モードを選択しデジタルカメラ1の処理を高速に行わせることができる一方、バッテリー17の残量が僅少なときには、節電モードを選択することによりデジタルカメラ1の電力の消費を抑えて長時間にわたってデジタルカメラ1を駆動させることができる。
【0029】
[実施の形態2]
図4は本実施の形態に係る携帯型電子機器としてのデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ40は、実施の形態1に係るデジタルカメラ1のモード選択ボタン11の代わりに接続検知手段としてのACアダプター検知回路を設けたもので、実施の形態1と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
ACアダプター検知回路41はジャック16に接続されるとともに、マイクロプロセッサ24にも接続されている。このACアダプター検知回路41はジャック16にACアダプター15が接続されているか否かを検知して、この検知結果をマイクロプロセッサ24に伝送する。
【0031】
このような構成において、例えばマイクロプロセッサ24がRAM26にデータを転送する場合には、まずマイクロプロセッサ24のCPU32はACアダプター検知回路41からACアダプター15の検知結果の情報を受ける。CPU32は、ACアダプター15がジャック16に接続されているとの情報を受けた場合には、データバス31のバス幅を32ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を32ビット幅に切り換える。
【0032】
一方、CPU32はACアダプター15がジャック16に接続されていないとの情報を受けた場合には、データバス31のバス幅を16ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を16ビット幅に切り換える。
【0033】
その後は実施の形態1の場合と同様の動作を行い、対象となるデータをデータバス31を通じて転送する。
【0034】
この実施の形態2に係るデジタルカメラ40では、ACアダプター検知回路41を備え、ACアダプター検知回路41によってACアダプター15がジャック16に接続されていると検知されたときには、データバス31のバス幅を32ビットとする一方、ACアダプター15がジャック16に接続されていないと検知されたときには、データバス31のバス幅を16ビット幅とすることとしたで、デジタルカメラ40の駆動のための電力がバッテリー17以外、すなわちACアダプター15から充分に供給される場合には、デジタルカメラ40の処理を高速にし、電力の供給がバッテリー17による場合には、デジタルカメラ40の電力の消費を抑えて長時間にわたってデジタルカメラ40を駆動させるように自動的に切り換えることを可能とする。このように、デジタルカメラ40は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか、電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0035】
[実施の形態3]
図5は本実施の形態に係る携帯型電子機器としてのデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ50は、実施の形態1に係るデジタルカメラ1のモード選択ボタン11の代わりに電圧検出手段としてのバッテリー電圧検出回路51を設けたもので、実施の形態1と同一の部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
バッテリー電圧検出回路51は図示を略すバッテリー装填部を介してバッテリー装填部にセットされたバッテリー17に接続されるとともに、マイクロプロセッサ24にも接続されている。このバッテリー電圧検出回路51はバッテリー17の電圧を定期的に検出して、この検出された電圧値の情報をマイクロプロセッサ24に伝達する。
【0037】
このような構成において、例えばマイクロプロセッサ24がRAM26にデータを転送する場合には、まずマイクロプロセッサ24のCPU32はバッテリー電圧検出回路51から検出したバッテリー17の電圧値の情報を受ける。CPU32は予め設定された電圧値(設定値)を有しており、この設定値とバッテリー電圧検出回路51から受けた電圧値を比較することにより、バッテリー17の電圧値が設定値以上か未満かを判断する。CPU32はバッテリー17の電圧値が設定値以上であると判断した場合は、データバス31のバス幅を32ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を32ビット幅に切り換える。
【0038】
一方、CPU32はバッテリー17の電圧値が設定値未満であると判断した場合は、データバス31のバス幅を16ビット幅とするようにデータバスコントロール回路36に指示する。指示を受けたデータバスコントロール回路36はデータバス31のバス幅を16ビット幅に切り換える。
【0039】
その後は実施の形態1の場合と同様の動作を行い、対象となるデータをデータバス31を通じて転送する。
【0040】
この実施の形態3に係るデジタルカメラ50では、バッテリー電圧検出回路51を備え、バッテリー電圧検出回路51によって検出されたバッテリー17の電圧が設定値以上であるときには、データバス31のバス幅を32ビットとする一方、バッテリー17の電圧が設定値未満であるときには、データバス31のバス幅を16ビット幅とすることとしたので、バッテリー17の残量が充分ある場合には、デジタルカメラ50の処理を高速にし、バッテリー17の残量が僅少である場合には、デジタルカメラ50の電力の消費を抑えてデジタルカメラ50の駆動時間を延ばすように自動的に切り換えることを可能とする。
【0041】
このように、デジタルカメラ50はバッテリー17の残量を判断して自動的に処理を高速化するか、電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0042】
また、本実施の形態の他の例として、図示を略すバッテリー装填部にバッテリー17がセットされた時点からバッテリー電圧検出回路51が定期的にバッテリー17の電圧を検出し、この検出結果に基づいて、マイクロプロセッサ24がバッテリー17の電圧の推移をログとして記録するようにしてもよい。この応用例では、マイクロプロセッサ24は作成したログよりバッテリー17の電圧の減少傾向を知得し、この知得した減少傾向に基づいて、データバス31のバス幅の切り換え時点を判断する。
【0043】
これによって、バッテリー17の性能等のそのときどきの状況に合わせてより精度の高い電力消費に関する制御が可能となり、より効果的にデジタルカメラを駆動させることができる。
【0044】
なお、本発明は上述した形態に限られるものではなく、例えばデータバス31のバス幅は32ビット幅又は16ビット幅に切り換えられるものとしたが、バス幅が可変に設けられていれば、例えば16ビット幅又は8ビット幅に切り換えられるものであってもよい。また、実施の形態1〜3の構成を適宜組み合わせて一つのデジタルカメラとすることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、バス幅切換手段とモード選択手段とが設けられ、モード選択手段によって節電モードが選択されているときには、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を他のモードが選択されているときよりも小さくすることとしたので、ユーザーがその状況に応じて、電力の消費を抑えて長時間にわたって携帯型電子機器を駆動させることを選択することを可能とする。すなわち、データバスのバス幅を小さくするとこのデータバスに接続された各デバイスのI/Oセルにおける消費電力を低減させることができるが、このバス幅の切換をモード選択手段を介してユーザーの指示によって行わせることにより、ユーザーは状況に応じて処理を高速化する通常モードか電力の消費を抑える節電モードかを切り換えることができる。
【0046】
請求項2に係る発明によれば、バス幅切換手段とACアダプター接続検知手段とが設けられ、ACアダプター接続検知手段によってACアダプターの接続が検知されたときには、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を大きくする一方、ACアダプターの接続が検知されなかったときには、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を小さくすることとしたので、ACアダプターから充分に電力が供給される場合には、携帯型電子機器の処理を高速にし、電力の供給がACアダプターによらない場合には、電力の消費を抑えて長時間にわたって携帯型電子機器を駆動させるように自動的に切り換えることを可能とする。
【0047】
また、携帯型電子機器は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0048】
請求項3に記載の発明によれば、バス幅切換手段と電圧検出手段とが設けられ、電圧検出手段によって検出されたバッテリーの電圧が所定値以上の場合は、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を大きくする一方、バッテリーの電圧が所定値未満の場合は、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を小さくすることとしたので、バッテリーの残量が充分ある場合には、携帯型電子機器の処理を高速にし、バッテリーの残量が僅少である場合には、電力の消費を抑えて携帯型電子機器の駆動時間を延ばすように自動的に切り換えることを可能とする。
【0049】
また、携帯型電子機器は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【0050】
請求項4に記載の発明によれば、バス幅切換手段と電圧推移検出手段とが設けられ、電圧推移検出手段の検出結果に基づいて、バス幅切換手段がデータバスのバス幅を切り換えることとしたので、バッテリーの残量が充分ある場合には、携帯型電子機器の処理を高速にし、バッテリーの残量が僅少である場合には、電力の消費を抑えて携帯型電子機器の駆動時間を延ばすように自動的に切り換えることを可能とする。
【0051】
また、バッテリーの性能等のそのときどきの状況に合わせてより精度の高い電力消費に関する制御が可能となり、より効果的に携帯型電子機器を駆動させることができる。
【0052】
さらに、携帯型電子機器は自動的に給電状況を判断して処理を高速化するか電力消費を抑えるかを選択するため、ユーザーはその切り換えを行う必要がなく、ユーザーの手を煩わせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るデジタルカメラを示し、(a)はデジタルカメラの正面斜視図であり、(b)はデジタルカメラの背面斜視図である。
【図2】図1のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1のデジタルカメラの構成の一部を模式的に示した図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2の他の例であるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、40、50 デジタルカメラ(携帯型電子機器)
11 モード選択ボタン(モード選択手段)
13 メモリカード(デバイス)
14 メモリカード装着部
15 ACアダプター
16 ジャック
17 バッテリー
24 マイクロプロセッサ(デバイス)
25 ROM(デバイス)
26 RAM(デバイス)
27 I/F部(デバイス)
31 データバス
32 CPU
36 データバスコントロール回路(バス幅切換手段)
41 ACアダプター検知回路(接続検知手段)
51 バッテリー電圧検出回路(電圧検出手段)
Claims (4)
- 複数のデバイスがデータバスにより接続されるとともに、消費電力に関するモードとして節電モードと他のモードとを備え、
前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記モードを選択するためのモード選択手段とが設けられ、
前記モード選択手段により前記節電モードが選択されているときに、前記バス幅切換手段が前記バス幅を前記他のモードが選択されているときよりも小さくすることを特徴とする携帯型電子機器。 - 複数のデバイスがデータバスにより接続され、
前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにACアダプターが接続されるジャックと、前記ACアダプターが前記ジャックに接続されていることを検知する接続検知手段とが設けられ、
前記バス幅切換手段が、前記接続検知手段により前記ACアダプターの接続が検知されたときに前記バス幅を大きくし、前記接続検知手段により前記ACアダプターの接続が検知されなかったときに前記バス幅を小さくすることを特徴とする携帯型電子機器。 - 複数のデバイスがデータバスにより接続され、
前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにバッテリーがセットされるバッテリー装填部と、前記バッテリー装填部にセットされたバッテリーの電圧を検出する電圧検出手段とが設けられ、
前記バス幅切換手段が、前記電圧検出手段により検出された前記バッテリーの電圧が所定値以上の場合には前記バス幅を大きくし、前記電圧検出手段により検出された前記バッテリーの電圧が所定値未満の場合には前記バス幅を小さくすることを特徴とする携帯型電子機器。 - 複数のデバイスがデータバスにより接続され、
前記データバスのバス幅を切り換えるバス幅切換手段と、前記デバイスに給電するためにバッテリーがセットされるバッテリー装填部と、前記バッテリー装填部にセットされたバッテリーの電圧の推移を検出する電圧推移検出手段とが設けられ、
前記電圧推移検出手段の検出結果に基づいて、前記バス幅切換手段が前記バス幅を切り換えることを特徴とする携帯型電子機器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006126947A (ja) * | 2004-10-26 | 2006-05-18 | Hitachi Software Eng Co Ltd | 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム |
US7539883B2 (en) | 2005-02-10 | 2009-05-26 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Information processing apparatus and control method for transitioning a state of a communication path between an active state and a standby state |
JP2010039803A (ja) * | 2008-08-06 | 2010-02-18 | Fujitsu Ltd | インターフェース回路 |
-
2002
- 2002-11-01 JP JP2002319972A patent/JP2004157590A/ja active Pending
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