JP2004157392A - 外装カバー部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】外表面に貼り付けられているラベル等の貼り付け部材の剥離作業を容易にし、製品として再度使用可能な外装カバー部材を提供することを目的とする。
【解決手段】外表面に形成されたラベル貼り付け部3にラベル2が貼り付けられている外装カバー部材1で、そのラベル貼り付け部3に、1箇所、若しくは複数箇所に可撓部分を備える剥離補助手段4を設け、その可撓部分に外装カバー部材1の内側から所定の加圧を施すことにより、ラベル2を容易に剥離する。
【選択図】 図1
【解決手段】外表面に形成されたラベル貼り付け部3にラベル2が貼り付けられている外装カバー部材1で、そのラベル貼り付け部3に、1箇所、若しくは複数箇所に可撓部分を備える剥離補助手段4を設け、その可撓部分に外装カバー部材1の内側から所定の加圧を施すことにより、ラベル2を容易に剥離する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロゴプレート、機器の定格銘版、取り扱い説明ラベル、注意ラベル等の貼り付け部を有する外装カバー部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な分野の機器において、電気的機構部品や機械的機構部品を、金属や合成樹脂からなる外装カバー及びケース等の外装カバー部材で覆い製品を構成しており、これらの外装カバー部材の外装表面には機器の仕様等に係わる様々なラベルが貼り付けられている。ここでのラベルとは、製造メーカの商標などを表示するロゴプレート、各種機器の仕様や取り扱い説明ラベル、注意ラベル、各国の安全規格上定められた定格銘板等である。
【0003】
従来、これらラベル等の貼り付け部材を外装カバー部材の外表面に取り付けるためには、外装カバーやケースに接着剤で貼り付けられている。一般に、外装カバー部材は機器の機構部を覆い保護する構造物であるため、強度や製作性に優れた金属や合成樹脂により形成されている。また、ラベルはシート状をなすものであり、成形に適する金属または合成樹脂により形成されている。このため、外装カバー部材と各種ラベルは、各々互いに異なった材質により形成されていることが多い。
【0004】
最近、環境保護の面や、資源の再利用を図るために、「リサイクル性に優れた製品」が望まれている。さらに、使用済みの製品を回収し、回収した製品を分解して製品を構成する部品を材質別に分類し、原料として再生利用することや製品として再度使用することが行われている。このため、外装カバー部材も回収された製品機器から分解・分離して材質に応じて分別処理されている。しかしながら、ラベル等の貼り付け部材は、裏面全面を外装カバー貼り付け部に貼り付けているため、ラベル等の剥離はスクレーパ等の道具を使用して端部から剥がすという、困難で手間のかかる作業であり、専用の剥離装置を用いるなどの大がかりな方法がとられていた。
【0005】
また、上述の剥離難易性に鑑みて、ラベルの貼り付け部近傍の外装カバーの肉厚を、局所的に薄くする構造、または、複数箇所に溝穴を設ける構造、若しくは両者を備えた構造とすることにより、ラベルを分離する場合には、外装カバーの貼り付け部近傍をラベルと一緒に破断分離して、分別再利用せずに廃却する分離方法が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11―129575号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来構造では、外装カバー部材に貼り付けられている材質の異なるラベル等の貼り付け部材を剥離する場合、長時間を要したり、また、大がかりな装置を要する等、外装カバー部材を材質別に分別処理する上で大きな障害となっている。さらに、ラベル等の貼り付け部材の変更や貼り替えにて外装カバー部材を製品として再使用する場合にも、剥離作業時に外傷・破損が発生する等、上述の剥離難易性が障害となっている。また、上述の特許文献1における、貼り付け部近傍をラベルと一緒に破断分離する方法では、分離部分をラベルと一緒に廃却しており、材質別の分別が不完全である。また、新たにラベルを貼り替えて、製品に再度使用することが出来なくなり、資源の再利用(リユース)を図る上で問題となる。
【0008】
本発明は、外装カバー部材に貼り付けられているラベル等の貼り付け部材の剥離作業を容易にし、回収した製品機器を分解して、外装カバー部材を材質別に分別処理するのに要する労力及び時間を減少し、ラベル等を貼り替えて再度製品として使用可能な外装カバー部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の外装カバー部材は、外表面に形成された貼り付け部にラベルが貼り付けられており、その貼り付け部の少なくとも1箇所の角隅部に、可撓部分を備える剥離補助手段が形成されることを特徴とする。
【0010】
本発明の構成によれば、異材質のラベルを容易に剥離できるので、材質別に分別する処理に要する労力及び時間を減少することができる。さらには、外装カバー部材を損傷すること無く、ラベルが剥離された貼り付け部に、新たなラベルを貼り付けて、製品として再度使用可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による実施の形態を、図面に沿って説明する。図1は本発明の適用された外装カバーとラベルを示す斜視図、図2はラベルの剥離動作を示す斜視図、図3はラベルの剥離動作を示す断面図、図4は第1の実施形態の剥離補助手段とラベルの配置を示す図1のA―A線に沿った断面図、図5は第2の実施形態の適用された外装カバーと大型サイズのラベルを示す斜視図、図6は第3の実施形態の剥離補助手段とロゴプレートを示す断面図、図7は第3の実施形態におけるロゴプレートの剥離動作を示す断面図である。
【0012】
図1において、1は電子機器製品の本体カバーの一部を構成するアウターカバーで、本発明が適用された外装カバーの一例である。このアウターカバー1は、電子機器における電子機構部や機械機構部を取外し自在に覆う構造物として、複雑な外装形状の成形に適する性質の合成樹脂により一体的、若しくは複数に分割して形成されている。
【0013】
2は四角形のシート材からなるラベルで、シート材の成形に適した金属または合成樹脂により形成されている。このラベル2の表面2aには、機器に係る様々な事項、例えば製造メーカの商標、機器の呼称、機器の仕様、取り扱い説明、使用上の注意事項、各国の安全規格上定められた定格等を表記する文字、数字および記号が印刷等により表示されている。また、ラベル2の裏面2bには接着剤が塗布されている。
【0014】
3はここに貼りつけるラベル2の外形寸法に対し、適正な間隙を有する外寸法で、ラベル2の材厚に略等しい段差(凹状)を有するラベル貼り付け部である。このラベル貼り付け部3の角隅部(例えば、左下角隅部)に、段差壁面から適宜離れた位置に、本発明の第1の実施形態の剥離補助手段4が形成されている。この剥離補助手段4は、長形の一部を残し外周部が切欠き溝孔4bにより切り離されている可撓部分4aがラベル貼り付け部3に形成されている。
【0015】
次に、ラベル2の剥離動作について、図2、図3に基づき説明する。アウターカバー1の内側B方向より、貼り付け部3の角隅部に形成されている剥離補助手段4の可撓部分4aの自由端側に所定の加圧を施すと、ラベル2が図3に示すように角隅部から剥れる。この剥れたラベル2の角部2cを、図2に示す矢印方向に引張りながら剥離する。つまり、剥離補助手段4の可撓部分4aの自由端裏側からラベル2角隅部に集中加圧されるので、ラベル2の角部2cの剥離が容易に行われる。
【0016】
ラベル2の接着力と剥離の容易性のバランスは、図3に示すように、ラベル貼り付け部3の段差壁から切欠き溝孔4bの端部までの距離Xで定まり、ラベル2の角部2cの接着幅により調整可能である。つまり、距離Xの値が小さいほどラベル2の角部2cの接着力が弱くなる。切欠き溝4b端部までの距離Xはラベル材質、材厚、接着剤により異なるが、距離X=0.5〜5.0mmにすることが好ましい。さらに、アウターカバー1の内側B方向からの所定の加圧は、剥離補助手段4の可撓部分4aを塑性変形させずに初期の貼り付け位置へ復帰可能な程度で行われ、ラベル2の角部2cの接着力に応じて、この可撓部分4aの形状と肉厚を調整する。
【0017】
さらに、撓み特性を向上するために、図4(a)、(b)に示すように、アウターカバー1の可撓部分4aの肉厚を全体的、若しくは部分的に内側から薄くすることが有効である。図4(a)、(b)に示す、5は可撓部分4aの薄肉部であり、全体的、若しくは部分的の断面形状の相違を示している。また、図4(b)に示すように、切欠き溝孔4b幅を極力狭くすることは接着面積を確保するためにも有効である。
【0018】
図5は、大型サイズのラベル、例えば、取り扱い説明ラベル20等に対応するため、アウターカバー1のラベル貼り付け部3に複数の剥離補助手段40、41を設けた本発明の第2の実施形態を示したものである。ここでは、剥離補助手段41は、剥離補助手段40に対して隣接する角隅部に配設されている。しかしながら、剥離補助手段40、41の位置は上述に限定されものではなく、隣接する角隅部、対向する角隅部、さらには4角隅部全てに配設しても良い。
【0019】
上述のように構成されたアウターカバー1は、材質の異なる薄いシート状の取り扱いラベル20等の剥離に適しており、材質別の分別作業の簡便化と時間短縮が図れる。また、アウターカバー1の外表面やラベル貼り付け部3の表面を損傷すること無く剥離作業が可能であり、アウターカバー1の再使用が可能となる。
【0020】
図6、図7は、剛性の高い金属、若しくは厚肉の合成樹脂等で形成される貼り付け部材、例えばロゴプレート21と、本発明の第3の実施形態の剥離補助手段42の形状を示す断面図である。6は、剥離補助手段42の可撓部分4aに形成された非接着部である。このロゴプレート21においても、接着強度が十分確保されるので、ロゴプレート21をラベル貼り付け部3から剥離ことが困難な場合がある。つまり、剛性の高いロゴプレート21ではラベル貼り付け部3との接着面積が大きいと、その角部を簡単に浮き上がらせることが困難である。
【0021】
そこで、剥離補助手段42の可撓部分4aのロゴプレート21の貼り付け面側に非接着部6を設けて、接着面積を減少させると共に突上げ部4cを形成する形状としている。また、その突出量を増やすために、剥離補助手段42の可撓部分4aの肉厚を調整し、撓み特性の向上を図っている。ラベル貼り付け部3から、この剛性の高いロゴプレート21の剥離に際しては、剥離補助手段42の突き上げ部4cの端部にアウターカバー1の内側B方向から所定の加圧を施すと、非接着部6を有する可撓部分4aがスムーズに作動するので、突き上げ部4cによる剥離が容易に可能となる。
【0022】
この第3の実施の形態では、アウターカバー1と材質の異なる剛性の高いロゴプレート21に対して、剥離補助手段42の可撓部分4aに設けられた突き上げ部4cの作動により、剥離作業が短時間に行える。また、ラベルの貼り付け部3から剥離が容易に行えるのでアウターカバー1の外表面を傷付けることも無く、再度使用することが可能となる。さらに、アウターカバー1の材質別の分別処理作業も、剥離作業の簡便化に伴い時間短縮が図れる。
【0023】
なお、可撓部分4aに非接着部分6を形成する構成は、剛性の高い材質で製作されたラベルに限定されるものではない。また、外装カバー部材の材質と肉厚、貼り付け部材の材質、材厚に応じて、第1及至第3の実施形態の組み合わせが可能である。
【0024】
また、上述した本発明の実施の形態は、複雑な外観形状成形に適する合成樹脂製の外装カバーについて説明したが、製品機器を構成する機構部のカバー及びケースにも適用可能であり、金属製のカバー部材にも種々変形して実施することができる。
【発明の効果】
本発明によれば、外装カバー部材に貼り付けられているラベル等の貼り付け部材を、特殊な道具や専用装置を用いることなく、カバー部材を損傷することなく、外装面と貼り付け面を傷付けることなく、容易に剥離できる。従って、機器製品を回収して外装カバー部材を材質別に分別するのに要する労力及び時間を減少でき、さらに製品として再度使用可能な外装カバー部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の外装カバーとラベルを示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態の外装カバーとラベルの剥離動作を示す斜視図。
【図3】第1の実施形態におけるラベルの剥離動作を示す断面図。
【図4】図1のA―A線に沿った断面図。
【図5】本発明の第2の実施形態の外装カバーと大型サイズラベルの貼り付けを示す斜視図。
【図6】第3の実施形態の剥離補助手段とロゴプレートを示す断面図。
【図7】第3の実施形態におけるロゴプレートの剥離動作を示す断面図。
【符号の説明】
1 ・・アウターカバー(外装カバー)
2 ・・ラベル
20 ・・取り扱い説明ラベル
21 ・・ロゴプレート
3 ・・ラベル貼り付け部
4、40、41、42・・剥離補助手段
4a ・・可撓部分
4b ・・切欠き溝
5 ・・薄肉部
6 ・・非接着部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロゴプレート、機器の定格銘版、取り扱い説明ラベル、注意ラベル等の貼り付け部を有する外装カバー部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な分野の機器において、電気的機構部品や機械的機構部品を、金属や合成樹脂からなる外装カバー及びケース等の外装カバー部材で覆い製品を構成しており、これらの外装カバー部材の外装表面には機器の仕様等に係わる様々なラベルが貼り付けられている。ここでのラベルとは、製造メーカの商標などを表示するロゴプレート、各種機器の仕様や取り扱い説明ラベル、注意ラベル、各国の安全規格上定められた定格銘板等である。
【0003】
従来、これらラベル等の貼り付け部材を外装カバー部材の外表面に取り付けるためには、外装カバーやケースに接着剤で貼り付けられている。一般に、外装カバー部材は機器の機構部を覆い保護する構造物であるため、強度や製作性に優れた金属や合成樹脂により形成されている。また、ラベルはシート状をなすものであり、成形に適する金属または合成樹脂により形成されている。このため、外装カバー部材と各種ラベルは、各々互いに異なった材質により形成されていることが多い。
【0004】
最近、環境保護の面や、資源の再利用を図るために、「リサイクル性に優れた製品」が望まれている。さらに、使用済みの製品を回収し、回収した製品を分解して製品を構成する部品を材質別に分類し、原料として再生利用することや製品として再度使用することが行われている。このため、外装カバー部材も回収された製品機器から分解・分離して材質に応じて分別処理されている。しかしながら、ラベル等の貼り付け部材は、裏面全面を外装カバー貼り付け部に貼り付けているため、ラベル等の剥離はスクレーパ等の道具を使用して端部から剥がすという、困難で手間のかかる作業であり、専用の剥離装置を用いるなどの大がかりな方法がとられていた。
【0005】
また、上述の剥離難易性に鑑みて、ラベルの貼り付け部近傍の外装カバーの肉厚を、局所的に薄くする構造、または、複数箇所に溝穴を設ける構造、若しくは両者を備えた構造とすることにより、ラベルを分離する場合には、外装カバーの貼り付け部近傍をラベルと一緒に破断分離して、分別再利用せずに廃却する分離方法が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11―129575号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来構造では、外装カバー部材に貼り付けられている材質の異なるラベル等の貼り付け部材を剥離する場合、長時間を要したり、また、大がかりな装置を要する等、外装カバー部材を材質別に分別処理する上で大きな障害となっている。さらに、ラベル等の貼り付け部材の変更や貼り替えにて外装カバー部材を製品として再使用する場合にも、剥離作業時に外傷・破損が発生する等、上述の剥離難易性が障害となっている。また、上述の特許文献1における、貼り付け部近傍をラベルと一緒に破断分離する方法では、分離部分をラベルと一緒に廃却しており、材質別の分別が不完全である。また、新たにラベルを貼り替えて、製品に再度使用することが出来なくなり、資源の再利用(リユース)を図る上で問題となる。
【0008】
本発明は、外装カバー部材に貼り付けられているラベル等の貼り付け部材の剥離作業を容易にし、回収した製品機器を分解して、外装カバー部材を材質別に分別処理するのに要する労力及び時間を減少し、ラベル等を貼り替えて再度製品として使用可能な外装カバー部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の外装カバー部材は、外表面に形成された貼り付け部にラベルが貼り付けられており、その貼り付け部の少なくとも1箇所の角隅部に、可撓部分を備える剥離補助手段が形成されることを特徴とする。
【0010】
本発明の構成によれば、異材質のラベルを容易に剥離できるので、材質別に分別する処理に要する労力及び時間を減少することができる。さらには、外装カバー部材を損傷すること無く、ラベルが剥離された貼り付け部に、新たなラベルを貼り付けて、製品として再度使用可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による実施の形態を、図面に沿って説明する。図1は本発明の適用された外装カバーとラベルを示す斜視図、図2はラベルの剥離動作を示す斜視図、図3はラベルの剥離動作を示す断面図、図4は第1の実施形態の剥離補助手段とラベルの配置を示す図1のA―A線に沿った断面図、図5は第2の実施形態の適用された外装カバーと大型サイズのラベルを示す斜視図、図6は第3の実施形態の剥離補助手段とロゴプレートを示す断面図、図7は第3の実施形態におけるロゴプレートの剥離動作を示す断面図である。
【0012】
図1において、1は電子機器製品の本体カバーの一部を構成するアウターカバーで、本発明が適用された外装カバーの一例である。このアウターカバー1は、電子機器における電子機構部や機械機構部を取外し自在に覆う構造物として、複雑な外装形状の成形に適する性質の合成樹脂により一体的、若しくは複数に分割して形成されている。
【0013】
2は四角形のシート材からなるラベルで、シート材の成形に適した金属または合成樹脂により形成されている。このラベル2の表面2aには、機器に係る様々な事項、例えば製造メーカの商標、機器の呼称、機器の仕様、取り扱い説明、使用上の注意事項、各国の安全規格上定められた定格等を表記する文字、数字および記号が印刷等により表示されている。また、ラベル2の裏面2bには接着剤が塗布されている。
【0014】
3はここに貼りつけるラベル2の外形寸法に対し、適正な間隙を有する外寸法で、ラベル2の材厚に略等しい段差(凹状)を有するラベル貼り付け部である。このラベル貼り付け部3の角隅部(例えば、左下角隅部)に、段差壁面から適宜離れた位置に、本発明の第1の実施形態の剥離補助手段4が形成されている。この剥離補助手段4は、長形の一部を残し外周部が切欠き溝孔4bにより切り離されている可撓部分4aがラベル貼り付け部3に形成されている。
【0015】
次に、ラベル2の剥離動作について、図2、図3に基づき説明する。アウターカバー1の内側B方向より、貼り付け部3の角隅部に形成されている剥離補助手段4の可撓部分4aの自由端側に所定の加圧を施すと、ラベル2が図3に示すように角隅部から剥れる。この剥れたラベル2の角部2cを、図2に示す矢印方向に引張りながら剥離する。つまり、剥離補助手段4の可撓部分4aの自由端裏側からラベル2角隅部に集中加圧されるので、ラベル2の角部2cの剥離が容易に行われる。
【0016】
ラベル2の接着力と剥離の容易性のバランスは、図3に示すように、ラベル貼り付け部3の段差壁から切欠き溝孔4bの端部までの距離Xで定まり、ラベル2の角部2cの接着幅により調整可能である。つまり、距離Xの値が小さいほどラベル2の角部2cの接着力が弱くなる。切欠き溝4b端部までの距離Xはラベル材質、材厚、接着剤により異なるが、距離X=0.5〜5.0mmにすることが好ましい。さらに、アウターカバー1の内側B方向からの所定の加圧は、剥離補助手段4の可撓部分4aを塑性変形させずに初期の貼り付け位置へ復帰可能な程度で行われ、ラベル2の角部2cの接着力に応じて、この可撓部分4aの形状と肉厚を調整する。
【0017】
さらに、撓み特性を向上するために、図4(a)、(b)に示すように、アウターカバー1の可撓部分4aの肉厚を全体的、若しくは部分的に内側から薄くすることが有効である。図4(a)、(b)に示す、5は可撓部分4aの薄肉部であり、全体的、若しくは部分的の断面形状の相違を示している。また、図4(b)に示すように、切欠き溝孔4b幅を極力狭くすることは接着面積を確保するためにも有効である。
【0018】
図5は、大型サイズのラベル、例えば、取り扱い説明ラベル20等に対応するため、アウターカバー1のラベル貼り付け部3に複数の剥離補助手段40、41を設けた本発明の第2の実施形態を示したものである。ここでは、剥離補助手段41は、剥離補助手段40に対して隣接する角隅部に配設されている。しかしながら、剥離補助手段40、41の位置は上述に限定されものではなく、隣接する角隅部、対向する角隅部、さらには4角隅部全てに配設しても良い。
【0019】
上述のように構成されたアウターカバー1は、材質の異なる薄いシート状の取り扱いラベル20等の剥離に適しており、材質別の分別作業の簡便化と時間短縮が図れる。また、アウターカバー1の外表面やラベル貼り付け部3の表面を損傷すること無く剥離作業が可能であり、アウターカバー1の再使用が可能となる。
【0020】
図6、図7は、剛性の高い金属、若しくは厚肉の合成樹脂等で形成される貼り付け部材、例えばロゴプレート21と、本発明の第3の実施形態の剥離補助手段42の形状を示す断面図である。6は、剥離補助手段42の可撓部分4aに形成された非接着部である。このロゴプレート21においても、接着強度が十分確保されるので、ロゴプレート21をラベル貼り付け部3から剥離ことが困難な場合がある。つまり、剛性の高いロゴプレート21ではラベル貼り付け部3との接着面積が大きいと、その角部を簡単に浮き上がらせることが困難である。
【0021】
そこで、剥離補助手段42の可撓部分4aのロゴプレート21の貼り付け面側に非接着部6を設けて、接着面積を減少させると共に突上げ部4cを形成する形状としている。また、その突出量を増やすために、剥離補助手段42の可撓部分4aの肉厚を調整し、撓み特性の向上を図っている。ラベル貼り付け部3から、この剛性の高いロゴプレート21の剥離に際しては、剥離補助手段42の突き上げ部4cの端部にアウターカバー1の内側B方向から所定の加圧を施すと、非接着部6を有する可撓部分4aがスムーズに作動するので、突き上げ部4cによる剥離が容易に可能となる。
【0022】
この第3の実施の形態では、アウターカバー1と材質の異なる剛性の高いロゴプレート21に対して、剥離補助手段42の可撓部分4aに設けられた突き上げ部4cの作動により、剥離作業が短時間に行える。また、ラベルの貼り付け部3から剥離が容易に行えるのでアウターカバー1の外表面を傷付けることも無く、再度使用することが可能となる。さらに、アウターカバー1の材質別の分別処理作業も、剥離作業の簡便化に伴い時間短縮が図れる。
【0023】
なお、可撓部分4aに非接着部分6を形成する構成は、剛性の高い材質で製作されたラベルに限定されるものではない。また、外装カバー部材の材質と肉厚、貼り付け部材の材質、材厚に応じて、第1及至第3の実施形態の組み合わせが可能である。
【0024】
また、上述した本発明の実施の形態は、複雑な外観形状成形に適する合成樹脂製の外装カバーについて説明したが、製品機器を構成する機構部のカバー及びケースにも適用可能であり、金属製のカバー部材にも種々変形して実施することができる。
【発明の効果】
本発明によれば、外装カバー部材に貼り付けられているラベル等の貼り付け部材を、特殊な道具や専用装置を用いることなく、カバー部材を損傷することなく、外装面と貼り付け面を傷付けることなく、容易に剥離できる。従って、機器製品を回収して外装カバー部材を材質別に分別するのに要する労力及び時間を減少でき、さらに製品として再度使用可能な外装カバー部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の外装カバーとラベルを示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態の外装カバーとラベルの剥離動作を示す斜視図。
【図3】第1の実施形態におけるラベルの剥離動作を示す断面図。
【図4】図1のA―A線に沿った断面図。
【図5】本発明の第2の実施形態の外装カバーと大型サイズラベルの貼り付けを示す斜視図。
【図6】第3の実施形態の剥離補助手段とロゴプレートを示す断面図。
【図7】第3の実施形態におけるロゴプレートの剥離動作を示す断面図。
【符号の説明】
1 ・・アウターカバー(外装カバー)
2 ・・ラベル
20 ・・取り扱い説明ラベル
21 ・・ロゴプレート
3 ・・ラベル貼り付け部
4、40、41、42・・剥離補助手段
4a ・・可撓部分
4b ・・切欠き溝
5 ・・薄肉部
6 ・・非接着部
Claims (5)
- 外表面にラベルが貼り付けられる貼り付け部を有する外装カバー部材において、
前記貼り付け部の少なくとも1箇所の角隅部に、可撓部分を備える剥離補助手段が形成されることを特徴とする外装カバー部材。 - 前記剥離補助手段の可撓部分は、長形の一部を残し外周部が切欠き溝により切り離されて形成されることを特徴とする請求項1記載の外装カバー部材。
- 前記剥離補助手段が、前記貼り付け部の複数の角隅部に形成されることを特徴とする請求項1記載の外装カバー部材。
- 前記剥離補助手段の可撓部分の肉厚を全体的に、若しくは部分的に薄くすることを特徴とする請求項1記載の外装カバー部材。
- 前記剥離補助手段に、前記ラベルと接着しない非接着部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の外装カバー部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002324072A JP2004157392A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 外装カバー部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002324072A JP2004157392A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 外装カバー部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004157392A true JP2004157392A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32803770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002324072A Withdrawn JP2004157392A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 外装カバー部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004157392A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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