JP2004155331A

JP2004155331A - エアバッグ固定部材

Info

Publication number: JP2004155331A
Application number: JP2002323510A
Authority: JP
Inventors: Takehisa Shamoto; 岳久社本; Hidetoshi Harada; 秀敏原田
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 2002-11-07
Filing date: 2002-11-07
Publication date: 2004-06-03

Abstract

【目的】エアバッグ展開時の飛散を防止する。
【構成】エアバッグ保持部１４の一方の面１４Ａを内側（エアバッグ側）にして、クリップ１２を折り畳まれたエアバッグ１０の外周に巻き付け、クリップ１２の係合部１８の爪部１８Ａを、クリップ１２の係合軸部１６に係合することによって、エアバッグ１０を折り畳み状態に保持する。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はエアバッグ固定部材に係り、特に、折り畳まれたエアバッグを車体に固定するエアバッグ固定部材に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、自動車のカーテンシールドエアバッグにおいては、エアバッグの展開時に破断可能なエアバッグ固定部材（樹脂製ブラケット）を介して、エアバッグを車体に取付けた構成が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平９−２４０４０９号公報（段落［００２７］、図３）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献１のようなエアバッグ固定部材は、エアバッグが展開する際に破断する。このため、エアバッグ展開時にエアバッグ固定部材の一部が飛散することが考えられるので配設位置が限定される。
【０００５】
本発明は上記事実を考慮し、エアバッグ展開時の飛散を防止できるエアバッグ固定部材を提供することが目的である。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の本発明のエアバッグ固定部材は、エアバッグを折り畳み状態に保持するエアバッグ保持部と、
前記エアバッグ保持部の一方の端部に形成された係合軸部と、
前記エアバッグ保持部の他方の端部に形成され前記係合軸部に係合可能な係合部と、
を有し、エアバッグの展開力によって前記係合軸部と前記係合部との係合が解除されることを特徴とする。
【０００７】
従って、折り畳まれたエアバッグが展開する場合に、エアバッグの展開力によって、エアバッグ固定部材の係合軸部と係合部との係合が解除される。この結果、エアバッグ固定部材に破断する部位がないため、エアバッグ展開時の飛散を防止できる。
【０００８】
請求項２記載の本発明は、請求項１記載のエアバッグ固定部材において、エアバッグの取付部が挿通する開口部を有することを特徴とする。
【０００９】
従って、請求項１記載の内容に加えて、エアバッグ固定部材の開口部にエアバッグの取付部を挿通することで、エアバッグ固定部材をエアバッグに保持できるため、車体への組付作業性が向上する。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明に係るエアバッグ固定部材の一実施形態を図１〜図６に従って説明する。
【００１１】
なお、図中矢印ＦＲは車両前方方向を、矢印ＵＰは車両上方方向を、矢印ＩＮは車幅内側方向を示す。
【００１２】
図２に示される如く、本実施形態のエアバッグ１０は、カーテンシールドエアバッグであって、フロントピラー上部及びルーフサイドレールに沿って折り畳まれた状態で配設されており、展開時には、車室内側面に沿って上方から下方へ向って展開するようになっている。
【００１３】
エアバッグ１０は、ロール状、蛇腹状等の所定の折り畳み形状に折り畳まれており、エアバッグ固定部材としてのクリップ１２によって、折り畳み状態に保持されている。なお、クリップ１２は折り畳まれたエアバッグ１０の長手方向の所定の部位に複数配設されている。
【００１４】
図３に示される如く、クリップ１２のエアバッグ保持部１４は帯状とされており、例えば、ＴＰＥ（熱可塑性エラストマ）等の剛性の低い樹脂材で構成されている。また、エアバッグ保持部１４の一方の端部には、係合軸部１６が形成されている。
【００１５】
図５に示される如く、クリップ１２の係合軸部１６の軸方向両端部には、つば１６Ａが形成されており、つば１６Ａは、エアバッグ保持部１４の幅方向（図５の矢印Ｗ方向）外側に向って拡径されている。
【００１６】
図３に示される如く、クリップ１２の係合軸部１６の軸方向中間部には、軸方向に沿って所定の間隔で肉抜１６Ｂが形成されている。
【００１７】
図４に示される如く、係合軸部１６の肉抜１６Ｂは、外周部から軸心に向って矩形状に切欠かれており、これらの肉抜１６Ｂにより係合軸部１６は、縮径方向に弾性変形可能となっている。また、係合軸部１６は、エアバッグ保持部１４に対して、エアバッグ保持部１４の一方の面１４Ａ側へ所定距離Ｌオフセットした位置に形成されている。
【００１８】
図３に示される如く、エアバッグ保持部１４の他方の端部には、係合部１８が形成されており、係合部１８は、例えば、ＰＯＭ（ポリアセタール樹脂）等の剛性の高い樹脂材で構成されている。
【００１９】
図４に示される如く、係合部１８の爪部１８Ａは、断面Ｃ字形状とされており、係合軸部１６に係合可能となっている。
【００２０】
図３に示される如く、係合部１８の根元部１８Ｂの幅Ｗ１は、爪部１８Ａの幅Ｗ２に比べ広幅となっており（Ｗ１＞Ｗ２）、根元部１８Ｂの幅方向中間部は、エアバッグ保持部１４の端部１４Ｂ内に挿入されている。即ち、図４に示される如く、クリップ１２の係合部１８とエアバッグ保持部１４は、二層一体成形により成形されている。
【００２１】
また、係合部１８の爪部１８Ａは、エアバッグ保持部１４に対して、エアバッグ保持部１４の一方の面１４Ａ側、即ち、係合軸部１６と同じ側へ、所定距離Ｌオフセットした位置に形成されている。
【００２２】
従って、図１に示される如く、エアバッグ保持部１４の一方の面１４Ａを内側（エアバッグ側）にして、クリップ１２をエアバッグ１０の外周に巻き付け、係合部１８の爪部１８Ａを係合軸部１６に係合することによって、係合部１８の爪部１８Ａと係合軸部１６とが、前記オフセット分、エアバッグ１０側に入り込むため、クリップ１２の外周部に凸部を無くすことができるようになっている。
【００２３】
図３に示される如く、クリップ１２における、係合軸部１６と、エアバッグ保持部１４の本体部１４Ｃとの間には、エアバッグ保持部１４の幅方向（図３の矢印Ｗ方向）に沿って、スリット状の開口部２０が形成されている。
【００２４】
図１に示される如く、クリップ１２の開口部２０には、エアバッグ１０の取付部１０Ａが挿通しており、クリップ１２の開口部２０を挿通したエアバッグ１０の取付部１０Ａは、車体側のエアバッグ取付部２４に、所定の取付部材２６によって固定されている。
【００２５】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【００２６】
本実施形態では、図６に示される如く、インフレータからガスが充填され、折り畳まれたエアバッグ１０が展開する場合に、エアバッグ１０の展開力によって、クリップ１２の係合部１８の爪部１８Ａと係合軸部１６との係合が解除される。この結果、クリップ１２に破断する部位がないため、エアバッグ展開時の飛散を防止できる。
【００２７】
また、本実施形態では、図１に示される如く、クリップ１２のスリット状の開口部２０にエアバッグ１０の取付部１０Ａを挿通することで、クリップ１２をエアバッグ１０に保持できる。この結果、組付け作業時に、作業者は、クリップ１２とエアバッグ１０を別々に保持する必要がないため、車体への組付作業性が向上する。
【００２８】
また、本実施形態では、図１に示される如く、エアバッグ保持部１４の一方の面１４Ａを内側（エアバッグ側）にして、クリップ１２をエアバッグ１０の外周に巻き付けることによって、係合部１８の爪部１８Ａと係合軸部１６とが、オフセット分、エアバッグ１０側に入り込む。この結果、クリップ１２の外周部に凸部を無くすことができる。このため、エアバッグ１０及びクリップ１２の車体への収納性が向上する。
【００２９】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、係合部１８の爪部１８Ａは、断面Ｃ字形状に限定されず、断面Ｊ字形状等の他の形状としても良い。また、本発明のエアバッグ固定部材は、カーテンシールドエアバッグに限定されず、他のエアバッグにも適用可能である。
【００３０】
【発明の効果】
請求項１記載の本発明のエアバッグ固定部材は、エアバッグを折り畳み状態に保持するエアバッグ保持部と、エアバッグ保持部の一方の端部に形成された係合軸部と、エアバッグ保持部の他方の端部に形成され係合軸部に係合可能な係合部と、を有し、エアバッグの展開力によって係合軸部と係合部との係合が解除されるため、エアバッグ展開時の飛散を防止できるという優れた効果を有する。
【００３１】
請求項２記載の本発明は、請求項１記載のエアバッグ固定部材において、エアバッグの取付部が挿通する開口部を有するため、請求項１記載の効果に加えて、車体への組付作業性が向上するという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】図２の１−１線に沿った断面図である。
【図２】本発明の一実施形態に係るエアバッグ固定部材を示す車両斜め内側前方から見た斜視図である。
【図３】本発明の一実施形態に係るエアバッグ固定部材を示す平面図である。
【図４】図３の４−４線に沿った断面図である。
【図５】本発明の一実施形態に係るエアバッグ固定部材を示す係合部側から見た正面図である。
【図６】本発明の一実施形態に係るエアバッグ固定部材におけるエアバッグ展開時の状態を示す図１に対応する断面図である。
【符号の説明】
１０エアバッグ
１０Ａエアバッグの取付部
１２クリップ（エアバッグ固定部材）
１４クリップのエアバッグ保持部
１６クリップの係合軸部
１８クリップの係合部
２０クリップの開口部

Claims

エアバッグを折り畳み状態に保持するエアバッグ保持部と、
前記エアバッグ保持部の一方の端部に形成された係合軸部と、
前記エアバッグ保持部の他方の端部に形成され前記係合軸部に係合可能な係合部と、
を有し、エアバッグの展開力によって前記係合軸部と前記係合部との係合が解除されることを特徴とするエアバッグ固定部材。
エアバッグの取付部が挿通する開口部を有することを特徴とする請求項１記載のエアバッグ固定部材。