JP2004155041A - レーザプリンタおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立て作業を簡略化するとともに、組み立てに要する時間を短縮することが可能なレーザプリンタを提供する。
【解決手段】このレーザプリンタは、先端部10bに複数の尖った突起10gを有するとともに、アース接続するための金属製の板ばね10を備える。その板ばね10は、上部フレーム7の下面7dを板ばね10の先端部10bが押圧するような付勢力を発生させるための屈曲部10cと、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに所定の角度で接触させるための屈曲部10dと、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付ける際に、板ばね10が回転しないように、板ばね10の後端部10fを電源ボックス部3の側面3cに接触させるための屈曲部10eとを有する。
【選択図】図1
【解決手段】このレーザプリンタは、先端部10bに複数の尖った突起10gを有するとともに、アース接続するための金属製の板ばね10を備える。その板ばね10は、上部フレーム7の下面7dを板ばね10の先端部10bが押圧するような付勢力を発生させるための屈曲部10cと、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに所定の角度で接触させるための屈曲部10dと、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付ける際に、板ばね10が回転しないように、板ばね10の後端部10fを電源ボックス部3の側面3cに接触させるための屈曲部10eとを有する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に関し、特に、アース接続するための接地部材が取り付けられたレーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置などの電子機器の部品をアース接続する方法として、その部品に接地部材を取り付ける方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。以下、本願明細書では、接地部材が取り付けられた画像形成装置の一例として、レーザプリンタを例にとって説明する。
【0003】
図8は、従来のレーザプリンタを示した斜視図である。図9は、図8に示した従来のレーザプリンタの分解斜視図であり、図10は、図8に示した従来のレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。まず、図8〜図10を参照して、従来のレーザプリンタの構造について説明する。
【0004】
従来のレーザプリンタは、図8に示すように、レーザプリンタ本体100の内部の上方に設置された樹脂製の上部枠体101と、上部枠体101を挟むように設置された樹脂製の1対の側部枠体102aおよび102bとを備えている。そして、図9に示すように、1対の側部枠体102aおよび102bには、電源ボックス部103と板状部104とによって構成された金属製の下部フレーム105が取り付けられている。この下部フレーム105の電源ボックス部103には、電源機器(図示せず)などが取り付けられている。また、下部フレーム105の板状部104には、種々の機構部(図示せず)や基板(図示せず)などが取り付けられている。
【0005】
そして、上部枠体101には、下部フレーム105の電源ボックス部103の上方に配置されるように、用紙上に転写されたトナーを定着させるためのトナー定着ユニット106が取り付けられている。このトナー定着ユニット106は、全面に酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレーム107と、上部フレーム107に取り付けられた定着ローラ(図示せず)や加圧ローラ(図示せず)などとによって構成されている。そして、上部フレーム107の下面107dと下部フレーム105の電源ボックス部103の上面103aとの間には、所定の隙間が設けられている。また、図10に示すように、上部フレーム107の内側底面107aには、取り付け部107bおよび107cが設けられている。取り付け部107bおよび107cには、中継基板108が穴部108aおよび108bを介してねじ109aおよび109bにより取り付けられている。この中継基板108には、電気信号を各制御機器(図示せず)に送信するための電子部品108cが実装されている。
【0006】
また、上部フレーム107の取り付け部107bには、アースケーブル110の一方の端子110aも取り付けられている。具体的には、中継基板108の穴部108aの上にアースケーブル110の一方の端子110aが配置された状態で、取り付け部107bにねじ109aにより取り付けられている。また、アースケーブル110の他方の端子110bは、下部フレーム105の電源ボックス部103の側面の取り付け部(図示せず)にねじ109cにより取り付けられている。これにより、下部フレーム105の電源ボックス部103と上部フレーム107とがアース接続される。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第2556615号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示した従来のレーザプリンタのアース接続構造では、上記のように、中継基板108の穴部108a上にアースケーブル110の一方の端子110aが配置されている。このため、アースケーブル110の一方の端子110aを上部フレーム107の取り付け部107bに取り付ける際に、アースケーブル110と中継基板108との2つを同時に押さえながら取り付ける必要があった。その結果、組み立て作業が複雑になるとともに、組み立てに要する時間が長くなるという問題点があった。また、下部フレーム105の電源ボックス部103と上部フレーム107とがアースケーブル110で接続されているので、上部フレーム107を含むトナー定着ユニット106を交換する際に、電源ボックス部103の側面にねじ止めしたアースケーブル110を取り外した後にトナー定着ユニット106の交換作業を行う必要があった。その結果、トナー定着ユニット106の交換作業が複雑になるという問題点もあった。
【0009】
また、上記特許文献1には、枠体とフレームとの間に設けられた金属製のばね部材を枠体とフレームとに接触させることによって、枠体とフレームとをアース接続する構造が開示されている。しかしながら、上記特許文献1に開示されたアース接続構造では、フレームとばね部材とが同一のねじにより枠体に取り付けられているので、ばね部材を枠体に取り付ける際に、ばね部材とフレームとを同時に押さえながら取り付ける必要がある。このため、図10に示した従来のレーザプリンタのアース接続構造と同様、組み立て作業が複雑になるとともに、組み立てに要する時間が長くなるという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、組み立て作業を簡略化するとともに、組み立てに要する時間を短縮することが可能なレーザプリンタを提供することである。
【0011】
この発明のもう1つの目的は、上記のレーザプリンタにおいて、トナー定着ユニットの交換を容易にすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1におけるレーザプリンタは、枠体に取り付けられ、電源ボックス部を含む金属製の下部フレームと、下部フレームの電源ボックス部の上方に所定の間隔を隔てて配置され、トナー定着ユニットを支持するための酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレームとを備え、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアース接続するレーザプリンタにおいて、下部フレームの電源ボックス部の上面と上部フレームの下面との間に配置され、下部フレームの電源ボックス部にねじにより取り付けられるとともに、複数の尖った突起を有する先端部を含み、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアース接続するための金属製の板ばねをさらに備え、板ばねは、上部フレームの下面を板ばねの先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部と、板ばねの先端部が上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばねの先端部を上部フレームの下面に所定の角度で接触させるための第2屈曲部と、板ばねを下部フレームの電源ボックス部に取り付ける際に、板ばねが回転しないように、板ばねの後端部を電源ボックス部の側面に接触させるための第3屈曲部とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項1では、上記のように、金属製の板ばねを、下部フレームの電源ボックス部の上面と上部フレームの下面との間に配置されるように電源ボックス部に取り付けるとともに、上部フレームの下面を板ばねの先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部を板ばねに設けることによって、下部フレームの電源ボックス部の上方に上部フレームを含むトナー定着ユニットを設置すれば、下部フレームの電源ボックス部に取り付けられた板ばねの先端部を上部フレームの下面に対して所定の押圧力で接触させることができる。これにより、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアース接続することができる。このため、下部フレームの電源ボックス部の上方に上部フレームを含むトナー定着ユニットを設置した後に、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアースケーブルなどを用いて接続する必要がない。その結果、組み立て作業を簡略化することができるとともに、組み立てに要する時間を短縮することができる。また、アースケーブルを取り付ける必要がないので、新たに板ばねを設けたとしても部品点数が増加することがない。さらに、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとがアースケーブルなどで接続されていないので、容易に、上部フレームを含むトナー定着ユニットを交換することができる。また、板ばねの先端部が上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばねの先端部を上部フレームの下面に所定の角度で接触させるための第2屈曲部を板ばねに設けることによって、板ばねの先端部が上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしながら上部フレームの下面に接触するので、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとを良好にアース接続することができる。また、板ばねの先端部を、複数の尖った突起を有する形状にすることによって、確実に上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がすことができる。
【0014】
また、請求項1では、板ばねを下部フレームの電源ボックス部に取り付ける際に、板ばねが回転しないように、板ばねの後端部を電源ボックス部の側面に接触させるための第3屈曲部を板ばねに設けることによって、容易に、板ばねを下部フレームの電源ボックス部に取り付けることができる。
【0015】
請求項2における画像形成装置は、画像形成装置の枠体に取り付けられた金属製の第1フレームと、第1フレームから所定の間隔を隔てて配置された金属製の第2フレームと、第1フレームと第2フレームとの間に配置され、第1フレームに取り付けられるとともに、第1フレームと第2フレームとをアース接続するための金属製の板状の弾性変形可能な接地部材とを備える。
【0016】
請求項2では、上記のように、金属製の板状の弾性変形可能な接地部材を、第1フレームと第2フレームとの間に配置されるように第1フレームに取り付けることによって、第1フレームから所定の間隔を隔てて第2フレームを設置すれば、第1フレームに取り付けられた接地部材と第2フレームとを接触させることができる。これにより、第1フレームと第2フレームとをアース接続することができる。このため、第1フレームから所定の間隔を隔てて第2フレームを設置した後に、第1フレームと第2フレームとをアースケーブルなどを用いて接続する必要がない。その結果、組み立て作業を簡略化することができるとともに、組み立てに要する時間を短縮することができる。また、アースケーブルを取り付ける必要がないので、新たに接地部材を設けたとしても部品点数が増加することがない。さらに、第1フレームと第2フレームとがアースケーブルなどで接続されていないので、容易に、第2フレームを交換することができる。
【0017】
請求項3における画像形成装置は、請求項2の構成において、接地部材は、板ばねを含む。このように構成すれば、容易に、接地部材を弾性変形させることができる。
【0018】
請求項4における画像形成装置は、請求項2または3の構成において、接地部材は、第2フレームを接地部材の先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部を有する。このように構成すれば、第1フレームから所定の間隔を隔てて第2フレームを設置すれば、容易に、第1フレームに取り付けられた接地部材の先端部を第2フレームに対して所定の押圧力で接触させることができる。
【0019】
請求項5における画像形成装置は、請求項2〜4のいずれかの構成において、第2フレームは、酸化防止コーティングが施されており、接地部材は、接地部材の先端部が第2フレームの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、接地部材の先端部を第2フレームに所定の角度で接触させるための第2屈曲部を有する。このように構成すれば、接地部材の先端部が第2フレームの酸化防止コーティングを剥がしながら第2フレームに接触するので、第1フレームと第2フレームとを良好にアース接続することができる。
【0020】
請求項6における画像形成装置は、請求項2〜5のいずれかの構成において、接地部材は、複数の尖った突起を有する先端部を含む。このように構成すれば、接地部材の先端部の尖った突起により確実に第2フレームの酸化防止コーティングを剥がすことができるので、第1フレームと第2フレームとをより良好にアース接続することができる。
【0021】
請求項7における画像形成装置は、請求項2〜6のいずれかの構成において、接地部材は、接地部材を第1フレームに取り付ける際に、接地部材が回転しないように、接地部材の後端部を第1フレームの側面に接触させるための第3屈曲部を有する。このように構成すれば、容易に、接地部材を第1フレームに取り付けることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態によるレーザプリンタを示した分解斜視図であり、図2は、図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。図3および図4は、図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレームと上部フレームとの位置関係を示した上面図および側面図である。図5〜図7は、図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの側面図および上面図である。まず、図1〜図7を参照して、本実施形態によるレーザプリンタの構造について説明する。
【0024】
本実施形態によるレーザプリンタは、図1に示すように、レーザプリンタ本体(図示せず)の内部の上方に設置された樹脂製の上部枠体1と、上部枠体1を挟むように設置された樹脂製の1対の側部枠体2aおよび2bとを備えている。なお、側部枠体2aおよび2bは、本発明の「枠体」の一例である。そして、1対の側部枠体2aおよび2bには、電源ボックス部3と板状部4とによって構成された金属製の下部フレーム5が取り付けられている。なお、下部フレーム5は、本発明の「第1フレーム」の一例である。そして、下部フレーム5の電源ボックス部3には、電源機器(図示せず)などが取り付けられている。また、下部フレーム5の板状部4には、種々の機構部(図示せず)や基板(図示せず)などが取り付けられている。
【0025】
そして、上部枠体1には、下部フレーム5の電源ボックス部3の上方に配置されるように、用紙上に転写されたトナーを定着させるためのトナー定着ユニット6が取り付けられている。このトナー定着ユニット6は、全面に酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレーム7と、上部フレーム7に取り付けられた定着ローラ(図示せず)や加圧ローラ(図示せず)などとによって構成されている。なお、上部フレーム7は、本発明の「第2フレーム」の一例である。また、図2および図3に示すように、上部フレーム7の内側底面7aには、取り付け部7bおよび7cが設けられている。取り付け部7bおよび7cには、中継基板8が穴部8aおよび8bを介してねじ9aおよび9bにより取り付けられている。この中継基板8には、電気信号を各制御機器(図示せず)に送信するための電子部品8cが実装されている。また、図4に示すように、上部フレーム7の下面7dと下部フレーム5の電源ボックス部3の上面3aとの間には、所定の間隔が設けられている。
【0026】
ここで、本実施形態では、図2に示すように、下部フレーム5の電源ボックス部3の上面3aに、金属製の板ばね10を取り付けるための取り付け部3bが設けられている。板ばね10は、穴部10aと、先端部10bと、3つの屈曲部10c、10dおよび10eと、後端部10fとを含んでいる。この板ばね10は、穴部10aを介して、ねじ9cにより取り付け部3bに取り付けられている。なお、板ばね10は、本発明の「接地部材」の一例である。また、屈曲部10cは、本発明の「第1屈曲部」の一例であり、屈曲部10dは、本発明の「第2屈曲部」の一例である。また、屈曲部10eは、本発明の「第3屈曲部」の一例である。
【0027】
図4および図5に示すように、板ばね10の屈曲部10cは、上部フレーム7の下面7dを板ばね10の先端部10bが押圧するような付勢力を発生させるために設けられている。また、板ばね10の屈曲部10dは、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに所定の角度で接触させるために設けられている。また、板ばね10の屈曲部10eは、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付ける際に、板ばね10が回転しないように、板ばね10の後端部10fを電源ボックス部3の側面3cに接触させるために設けられている。また、図6および図7に示すように、板ばね10の先端部10bには、上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、複数の尖った突起10gが設けられている。
【0028】
これにより、図3および図4に示すように、下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付けられた板ばね10の先端部10bは、電源ボックス部3の上面3aと上部フレーム7の下面7dとの間に配置されるとともに、下部フレーム7の下面7dに接触される。また、上部フレーム7の下面7dの板ばね10の先端部10bが接触している領域は、板ばね10の先端部10bの複数の突起10gにより酸化防止コーティングが剥がされている。これにより、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とがアース接続される。
【0029】
本実施形態では、上記のように、金属製の板ばね10を、下部フレーム5の電源ボックス部3の上面3aと上部フレーム7の下面7dとの間に配置されるように電源ボックス部3に取り付けるとともに、上部フレーム7の下面7dを板ばね10の先端部10bが押圧するような付勢力を発生させるための屈曲部10cを板ばね10に設けることによって、下部フレーム5の電源ボックス部3の上方に上部フレーム7を含むトナー定着ユニット6を設置すれば、下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付けられた板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに対して所定の押圧力で接触させることができる。これにより、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とをアース接続することができる。このため、下部フレーム5の電源ボックス部3の上方に上部フレーム7を含むトナー定着ユニット6を設置した後に、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とをアースケーブルなどを用いて接続する必要がない。その結果、組み立て作業を簡略化することができるとともに、組み立てに要する時間を短縮することができる。
【0030】
また、アースケーブルを取り付ける必要がないので、新たに板ばね10を設けたとしても部品点数が増加することがない。さらに、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とがアースケーブルなどで接続されていないので、容易に、上部フレーム7を含むトナー定着ユニット6を交換することができる。また、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに所定の角度で接触させるための屈曲部10dを板ばね10に設けることによって、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしながら上部フレーム7の下面7dに接触するので、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とを良好にアース接続することができる。また、板ばね10の先端部10bを、複数の尖った突起10gを有する形状にすることによって、確実に、上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がすことができる。
【0031】
また、本実施形態では、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付ける際に、板ばね10が回転しないように、板ばね10の後端部10fを電源ボックス部3の側面3cに接触させるための屈曲部10eを板ばね10に設けることによって、容易に、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付けることができる。
【0032】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0033】
たとえば、上記実施形態では、本発明をレーザプリンタの部品のアース接続に適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、レーザプリンタ以外の画像形成装置の部品のアース接続にも適用可能である。
【0034】
また、上記実施形態では、トナー定着ユニットの上部フレームと、下部フレームの電源ボックス部とのアース接続に本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、画像形成装置の金属製のフレーム間のアース接続に広く適用可能である。
【0035】
また、上記実施形態では、接地部材として、金属製の板ばねを用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、板ばね以外の金属製の板状の弾性変形可能な材料を接地部材として用いるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、板ばね10の先端部10bに複数の尖った突起10gを設けるようにしたが、本発明はこれに限らず、先端部に突起を有しない接地部材を用いるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、組み立て作業を簡略化するとともに、組み立てに要する時間を短縮することが可能なレーザプリンタ(画像形成装置)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるレーザプリンタを示した分解斜視図である。
【図2】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。
【図3】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレームと上部フレームとの位置関係を示した上面図である。
【図4】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレームと上部フレームとの位置関係を示した側面図である。
【図5】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの側面図である。
【図6】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの上面図である。
【図7】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの側面図である。
【図8】従来のレーザプリンタを示した斜視図である。
【図9】図8に示した従来のレーザプリンタの分解斜視図である。
【図10】図8に示した従来のレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。
【符号の説明】
2a、2b 側部枠体(枠体)
3 電源ボックス部
3a 上面
5 下部フレーム(第1フレーム)
6 トナー定着ユニット
7 上部フレーム(第2フレーム)
7d 下面
9c ねじ
10 板ばね(接地部材)
10b 先端部
10c 屈曲部(第1屈曲部)
10d 屈曲部(第2屈曲部)
10e 屈曲部(第3屈曲部)
10f 後端部
10g 突起
【発明の属する技術分野】
この発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に関し、特に、アース接続するための接地部材が取り付けられたレーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置などの電子機器の部品をアース接続する方法として、その部品に接地部材を取り付ける方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。以下、本願明細書では、接地部材が取り付けられた画像形成装置の一例として、レーザプリンタを例にとって説明する。
【0003】
図8は、従来のレーザプリンタを示した斜視図である。図9は、図8に示した従来のレーザプリンタの分解斜視図であり、図10は、図8に示した従来のレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。まず、図8〜図10を参照して、従来のレーザプリンタの構造について説明する。
【0004】
従来のレーザプリンタは、図8に示すように、レーザプリンタ本体100の内部の上方に設置された樹脂製の上部枠体101と、上部枠体101を挟むように設置された樹脂製の1対の側部枠体102aおよび102bとを備えている。そして、図9に示すように、1対の側部枠体102aおよび102bには、電源ボックス部103と板状部104とによって構成された金属製の下部フレーム105が取り付けられている。この下部フレーム105の電源ボックス部103には、電源機器(図示せず)などが取り付けられている。また、下部フレーム105の板状部104には、種々の機構部(図示せず)や基板(図示せず)などが取り付けられている。
【0005】
そして、上部枠体101には、下部フレーム105の電源ボックス部103の上方に配置されるように、用紙上に転写されたトナーを定着させるためのトナー定着ユニット106が取り付けられている。このトナー定着ユニット106は、全面に酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレーム107と、上部フレーム107に取り付けられた定着ローラ(図示せず)や加圧ローラ(図示せず)などとによって構成されている。そして、上部フレーム107の下面107dと下部フレーム105の電源ボックス部103の上面103aとの間には、所定の隙間が設けられている。また、図10に示すように、上部フレーム107の内側底面107aには、取り付け部107bおよび107cが設けられている。取り付け部107bおよび107cには、中継基板108が穴部108aおよび108bを介してねじ109aおよび109bにより取り付けられている。この中継基板108には、電気信号を各制御機器(図示せず)に送信するための電子部品108cが実装されている。
【0006】
また、上部フレーム107の取り付け部107bには、アースケーブル110の一方の端子110aも取り付けられている。具体的には、中継基板108の穴部108aの上にアースケーブル110の一方の端子110aが配置された状態で、取り付け部107bにねじ109aにより取り付けられている。また、アースケーブル110の他方の端子110bは、下部フレーム105の電源ボックス部103の側面の取り付け部(図示せず)にねじ109cにより取り付けられている。これにより、下部フレーム105の電源ボックス部103と上部フレーム107とがアース接続される。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第2556615号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示した従来のレーザプリンタのアース接続構造では、上記のように、中継基板108の穴部108a上にアースケーブル110の一方の端子110aが配置されている。このため、アースケーブル110の一方の端子110aを上部フレーム107の取り付け部107bに取り付ける際に、アースケーブル110と中継基板108との2つを同時に押さえながら取り付ける必要があった。その結果、組み立て作業が複雑になるとともに、組み立てに要する時間が長くなるという問題点があった。また、下部フレーム105の電源ボックス部103と上部フレーム107とがアースケーブル110で接続されているので、上部フレーム107を含むトナー定着ユニット106を交換する際に、電源ボックス部103の側面にねじ止めしたアースケーブル110を取り外した後にトナー定着ユニット106の交換作業を行う必要があった。その結果、トナー定着ユニット106の交換作業が複雑になるという問題点もあった。
【0009】
また、上記特許文献1には、枠体とフレームとの間に設けられた金属製のばね部材を枠体とフレームとに接触させることによって、枠体とフレームとをアース接続する構造が開示されている。しかしながら、上記特許文献1に開示されたアース接続構造では、フレームとばね部材とが同一のねじにより枠体に取り付けられているので、ばね部材を枠体に取り付ける際に、ばね部材とフレームとを同時に押さえながら取り付ける必要がある。このため、図10に示した従来のレーザプリンタのアース接続構造と同様、組み立て作業が複雑になるとともに、組み立てに要する時間が長くなるという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、組み立て作業を簡略化するとともに、組み立てに要する時間を短縮することが可能なレーザプリンタを提供することである。
【0011】
この発明のもう1つの目的は、上記のレーザプリンタにおいて、トナー定着ユニットの交換を容易にすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1におけるレーザプリンタは、枠体に取り付けられ、電源ボックス部を含む金属製の下部フレームと、下部フレームの電源ボックス部の上方に所定の間隔を隔てて配置され、トナー定着ユニットを支持するための酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレームとを備え、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアース接続するレーザプリンタにおいて、下部フレームの電源ボックス部の上面と上部フレームの下面との間に配置され、下部フレームの電源ボックス部にねじにより取り付けられるとともに、複数の尖った突起を有する先端部を含み、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアース接続するための金属製の板ばねをさらに備え、板ばねは、上部フレームの下面を板ばねの先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部と、板ばねの先端部が上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばねの先端部を上部フレームの下面に所定の角度で接触させるための第2屈曲部と、板ばねを下部フレームの電源ボックス部に取り付ける際に、板ばねが回転しないように、板ばねの後端部を電源ボックス部の側面に接触させるための第3屈曲部とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項1では、上記のように、金属製の板ばねを、下部フレームの電源ボックス部の上面と上部フレームの下面との間に配置されるように電源ボックス部に取り付けるとともに、上部フレームの下面を板ばねの先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部を板ばねに設けることによって、下部フレームの電源ボックス部の上方に上部フレームを含むトナー定着ユニットを設置すれば、下部フレームの電源ボックス部に取り付けられた板ばねの先端部を上部フレームの下面に対して所定の押圧力で接触させることができる。これにより、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアース接続することができる。このため、下部フレームの電源ボックス部の上方に上部フレームを含むトナー定着ユニットを設置した後に、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとをアースケーブルなどを用いて接続する必要がない。その結果、組み立て作業を簡略化することができるとともに、組み立てに要する時間を短縮することができる。また、アースケーブルを取り付ける必要がないので、新たに板ばねを設けたとしても部品点数が増加することがない。さらに、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとがアースケーブルなどで接続されていないので、容易に、上部フレームを含むトナー定着ユニットを交換することができる。また、板ばねの先端部が上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばねの先端部を上部フレームの下面に所定の角度で接触させるための第2屈曲部を板ばねに設けることによって、板ばねの先端部が上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしながら上部フレームの下面に接触するので、下部フレームの電源ボックス部と上部フレームとを良好にアース接続することができる。また、板ばねの先端部を、複数の尖った突起を有する形状にすることによって、確実に上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がすことができる。
【0014】
また、請求項1では、板ばねを下部フレームの電源ボックス部に取り付ける際に、板ばねが回転しないように、板ばねの後端部を電源ボックス部の側面に接触させるための第3屈曲部を板ばねに設けることによって、容易に、板ばねを下部フレームの電源ボックス部に取り付けることができる。
【0015】
請求項2における画像形成装置は、画像形成装置の枠体に取り付けられた金属製の第1フレームと、第1フレームから所定の間隔を隔てて配置された金属製の第2フレームと、第1フレームと第2フレームとの間に配置され、第1フレームに取り付けられるとともに、第1フレームと第2フレームとをアース接続するための金属製の板状の弾性変形可能な接地部材とを備える。
【0016】
請求項2では、上記のように、金属製の板状の弾性変形可能な接地部材を、第1フレームと第2フレームとの間に配置されるように第1フレームに取り付けることによって、第1フレームから所定の間隔を隔てて第2フレームを設置すれば、第1フレームに取り付けられた接地部材と第2フレームとを接触させることができる。これにより、第1フレームと第2フレームとをアース接続することができる。このため、第1フレームから所定の間隔を隔てて第2フレームを設置した後に、第1フレームと第2フレームとをアースケーブルなどを用いて接続する必要がない。その結果、組み立て作業を簡略化することができるとともに、組み立てに要する時間を短縮することができる。また、アースケーブルを取り付ける必要がないので、新たに接地部材を設けたとしても部品点数が増加することがない。さらに、第1フレームと第2フレームとがアースケーブルなどで接続されていないので、容易に、第2フレームを交換することができる。
【0017】
請求項3における画像形成装置は、請求項2の構成において、接地部材は、板ばねを含む。このように構成すれば、容易に、接地部材を弾性変形させることができる。
【0018】
請求項4における画像形成装置は、請求項2または3の構成において、接地部材は、第2フレームを接地部材の先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部を有する。このように構成すれば、第1フレームから所定の間隔を隔てて第2フレームを設置すれば、容易に、第1フレームに取り付けられた接地部材の先端部を第2フレームに対して所定の押圧力で接触させることができる。
【0019】
請求項5における画像形成装置は、請求項2〜4のいずれかの構成において、第2フレームは、酸化防止コーティングが施されており、接地部材は、接地部材の先端部が第2フレームの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、接地部材の先端部を第2フレームに所定の角度で接触させるための第2屈曲部を有する。このように構成すれば、接地部材の先端部が第2フレームの酸化防止コーティングを剥がしながら第2フレームに接触するので、第1フレームと第2フレームとを良好にアース接続することができる。
【0020】
請求項6における画像形成装置は、請求項2〜5のいずれかの構成において、接地部材は、複数の尖った突起を有する先端部を含む。このように構成すれば、接地部材の先端部の尖った突起により確実に第2フレームの酸化防止コーティングを剥がすことができるので、第1フレームと第2フレームとをより良好にアース接続することができる。
【0021】
請求項7における画像形成装置は、請求項2〜6のいずれかの構成において、接地部材は、接地部材を第1フレームに取り付ける際に、接地部材が回転しないように、接地部材の後端部を第1フレームの側面に接触させるための第3屈曲部を有する。このように構成すれば、容易に、接地部材を第1フレームに取り付けることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態によるレーザプリンタを示した分解斜視図であり、図2は、図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。図3および図4は、図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレームと上部フレームとの位置関係を示した上面図および側面図である。図5〜図7は、図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの側面図および上面図である。まず、図1〜図7を参照して、本実施形態によるレーザプリンタの構造について説明する。
【0024】
本実施形態によるレーザプリンタは、図1に示すように、レーザプリンタ本体(図示せず)の内部の上方に設置された樹脂製の上部枠体1と、上部枠体1を挟むように設置された樹脂製の1対の側部枠体2aおよび2bとを備えている。なお、側部枠体2aおよび2bは、本発明の「枠体」の一例である。そして、1対の側部枠体2aおよび2bには、電源ボックス部3と板状部4とによって構成された金属製の下部フレーム5が取り付けられている。なお、下部フレーム5は、本発明の「第1フレーム」の一例である。そして、下部フレーム5の電源ボックス部3には、電源機器(図示せず)などが取り付けられている。また、下部フレーム5の板状部4には、種々の機構部(図示せず)や基板(図示せず)などが取り付けられている。
【0025】
そして、上部枠体1には、下部フレーム5の電源ボックス部3の上方に配置されるように、用紙上に転写されたトナーを定着させるためのトナー定着ユニット6が取り付けられている。このトナー定着ユニット6は、全面に酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレーム7と、上部フレーム7に取り付けられた定着ローラ(図示せず)や加圧ローラ(図示せず)などとによって構成されている。なお、上部フレーム7は、本発明の「第2フレーム」の一例である。また、図2および図3に示すように、上部フレーム7の内側底面7aには、取り付け部7bおよび7cが設けられている。取り付け部7bおよび7cには、中継基板8が穴部8aおよび8bを介してねじ9aおよび9bにより取り付けられている。この中継基板8には、電気信号を各制御機器(図示せず)に送信するための電子部品8cが実装されている。また、図4に示すように、上部フレーム7の下面7dと下部フレーム5の電源ボックス部3の上面3aとの間には、所定の間隔が設けられている。
【0026】
ここで、本実施形態では、図2に示すように、下部フレーム5の電源ボックス部3の上面3aに、金属製の板ばね10を取り付けるための取り付け部3bが設けられている。板ばね10は、穴部10aと、先端部10bと、3つの屈曲部10c、10dおよび10eと、後端部10fとを含んでいる。この板ばね10は、穴部10aを介して、ねじ9cにより取り付け部3bに取り付けられている。なお、板ばね10は、本発明の「接地部材」の一例である。また、屈曲部10cは、本発明の「第1屈曲部」の一例であり、屈曲部10dは、本発明の「第2屈曲部」の一例である。また、屈曲部10eは、本発明の「第3屈曲部」の一例である。
【0027】
図4および図5に示すように、板ばね10の屈曲部10cは、上部フレーム7の下面7dを板ばね10の先端部10bが押圧するような付勢力を発生させるために設けられている。また、板ばね10の屈曲部10dは、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに所定の角度で接触させるために設けられている。また、板ばね10の屈曲部10eは、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付ける際に、板ばね10が回転しないように、板ばね10の後端部10fを電源ボックス部3の側面3cに接触させるために設けられている。また、図6および図7に示すように、板ばね10の先端部10bには、上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、複数の尖った突起10gが設けられている。
【0028】
これにより、図3および図4に示すように、下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付けられた板ばね10の先端部10bは、電源ボックス部3の上面3aと上部フレーム7の下面7dとの間に配置されるとともに、下部フレーム7の下面7dに接触される。また、上部フレーム7の下面7dの板ばね10の先端部10bが接触している領域は、板ばね10の先端部10bの複数の突起10gにより酸化防止コーティングが剥がされている。これにより、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とがアース接続される。
【0029】
本実施形態では、上記のように、金属製の板ばね10を、下部フレーム5の電源ボックス部3の上面3aと上部フレーム7の下面7dとの間に配置されるように電源ボックス部3に取り付けるとともに、上部フレーム7の下面7dを板ばね10の先端部10bが押圧するような付勢力を発生させるための屈曲部10cを板ばね10に設けることによって、下部フレーム5の電源ボックス部3の上方に上部フレーム7を含むトナー定着ユニット6を設置すれば、下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付けられた板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに対して所定の押圧力で接触させることができる。これにより、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とをアース接続することができる。このため、下部フレーム5の電源ボックス部3の上方に上部フレーム7を含むトナー定着ユニット6を設置した後に、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とをアースケーブルなどを用いて接続する必要がない。その結果、組み立て作業を簡略化することができるとともに、組み立てに要する時間を短縮することができる。
【0030】
また、アースケーブルを取り付ける必要がないので、新たに板ばね10を設けたとしても部品点数が増加することがない。さらに、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とがアースケーブルなどで接続されていないので、容易に、上部フレーム7を含むトナー定着ユニット6を交換することができる。また、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、板ばね10の先端部10bを上部フレーム7の下面7dに所定の角度で接触させるための屈曲部10dを板ばね10に設けることによって、板ばね10の先端部10bが上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がしながら上部フレーム7の下面7dに接触するので、下部フレーム5の電源ボックス部3と上部フレーム7とを良好にアース接続することができる。また、板ばね10の先端部10bを、複数の尖った突起10gを有する形状にすることによって、確実に、上部フレーム7の下面7dの酸化防止コーティングを剥がすことができる。
【0031】
また、本実施形態では、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付ける際に、板ばね10が回転しないように、板ばね10の後端部10fを電源ボックス部3の側面3cに接触させるための屈曲部10eを板ばね10に設けることによって、容易に、板ばね10を下部フレーム5の電源ボックス部3に取り付けることができる。
【0032】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0033】
たとえば、上記実施形態では、本発明をレーザプリンタの部品のアース接続に適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、レーザプリンタ以外の画像形成装置の部品のアース接続にも適用可能である。
【0034】
また、上記実施形態では、トナー定着ユニットの上部フレームと、下部フレームの電源ボックス部とのアース接続に本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、画像形成装置の金属製のフレーム間のアース接続に広く適用可能である。
【0035】
また、上記実施形態では、接地部材として、金属製の板ばねを用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、板ばね以外の金属製の板状の弾性変形可能な材料を接地部材として用いるようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、板ばね10の先端部10bに複数の尖った突起10gを設けるようにしたが、本発明はこれに限らず、先端部に突起を有しない接地部材を用いるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、組み立て作業を簡略化するとともに、組み立てに要する時間を短縮することが可能なレーザプリンタ(画像形成装置)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるレーザプリンタを示した分解斜視図である。
【図2】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。
【図3】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレームと上部フレームとの位置関係を示した上面図である。
【図4】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの下部フレームと上部フレームとの位置関係を示した側面図である。
【図5】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの側面図である。
【図6】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの上面図である。
【図7】図1に示した一実施形態によるレーザプリンタの板ばねの側面図である。
【図8】従来のレーザプリンタを示した斜視図である。
【図9】図8に示した従来のレーザプリンタの分解斜視図である。
【図10】図8に示した従来のレーザプリンタの下部フレーム部および上部フレーム部の分解斜視図である。
【符号の説明】
2a、2b 側部枠体(枠体)
3 電源ボックス部
3a 上面
5 下部フレーム(第1フレーム)
6 トナー定着ユニット
7 上部フレーム(第2フレーム)
7d 下面
9c ねじ
10 板ばね(接地部材)
10b 先端部
10c 屈曲部(第1屈曲部)
10d 屈曲部(第2屈曲部)
10e 屈曲部(第3屈曲部)
10f 後端部
10g 突起
Claims (7)
- 枠体に取り付けられ、電源ボックス部を含む金属製の下部フレームと、前記下部フレームの電源ボックス部の上方に所定の間隔を隔てて配置され、トナー定着ユニットを支持するための酸化防止コーティングが施された金属製の上部フレームとを備え、前記下部フレームの電源ボックス部と前記上部フレームとをアース接続するレーザプリンタにおいて、
前記下部フレームの電源ボックス部の上面と前記上部フレームの下面との間に配置され、前記下部フレームの電源ボックス部にねじにより取り付けられるとともに、複数の尖った突起を有する先端部を含み、前記下部フレームの電源ボックス部と前記上部フレームとをアース接続するための金属製の板ばねをさらに備え、
前記板ばねは、
前記上部フレームの下面を前記板ばねの先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部と、
前記板ばねの先端部が前記上部フレームの下面の酸化防止コーティングを剥がしやすいように、前記板ばねの先端部を前記上部フレームの下面に所定の角度で接触させるための第2屈曲部と、
前記板ばねを前記下部フレームの電源ボックス部に取り付ける際に、前記板ばねが回転しないように、前記板ばねの後端部を前記電源ボックス部の側面に接触させるための第3屈曲部とを有する、レーザプリンタ。 - 画像形成装置の枠体に取り付けられた金属製の第1フレームと、
前記第1フレームから所定の間隔を隔てて配置された金属製の第2フレームと、
前記第1フレームと前記第2フレームとの間に配置され、前記第1フレームに取り付けられるとともに、前記第1フレームと前記第2フレームとをアース接続するための金属製の板状の弾性変形可能な接地部材とを備えた、画像形成装置。 - 前記接地部材は、板ばねを含む、請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記接地部材は、前記第2フレームを前記接地部材の先端部が押圧するような付勢力を発生させるための第1屈曲部を有する、請求項2または3に記載の画像形成装置。
- 前記第2フレームは、酸化防止コーティングが施されており、
前記接地部材は、前記接地部材の先端部が前記第2フレームの酸化防止コーティングを剥がしやすいように、前記接地部材の先端部を前記第2フレームに所定の角度で接触させるための第2屈曲部を有する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記接地部材は、複数の尖った突起を有する先端部を含む、請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記接地部材は、前記接地部材を前記第1フレームに取り付ける際に、前記接地部材が回転しないように、前記接地部材の後端部を前記第1フレームの側面に接触させるための第3屈曲部を有する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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US8041252B2 (en) | 2007-06-14 | 2011-10-18 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
JP2019167195A (ja) * | 2018-03-22 | 2019-10-03 | アルプスアルパイン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2002
- 2002-11-06 JP JP2002322661A patent/JP2004155041A/ja active Pending
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