JP2004154254A - 遊技機 - Google Patents

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久幸 大栗
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Abstract

【課題】従来の遊技機では、技量の高い遊技者と未熟な遊技者との技術差がそのまま入賞で得られる配当の差に反映し難かった。
【解決手段】確率抽選処理において「スイカ」入賞態様が内部当選し、さらに1/50の確率で抽選に当選すると、入賞ラインを特定して任意のメダル枚数を賭けることが出来る。特定した入賞ライン上に所定のシンボル組合せが揃ってスイカ入賞が発生すると、特定された入賞ラインに賭けられたメダル数に応じて、スイカ入賞に対するメダル配当数が増加されて払い出される。しかし、入賞ラインを特定した場合は、その他の入賞ラインは全て無効化されるので、特定した入賞ライン以外の入賞ライン上にスイカ入賞を発生させる所定のシンボル組合せが揃って停止されても、スイカ入賞は発生せず、配当メダルは払い出されない。従って、遊技者の技術差によって獲得できる配当数に差が付きやすくなる。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技媒体を賭けて遊技を行い、入賞が発生すると配当が払い出される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような遊技機としては、例えばスロットマシンがある。従来の一般的なスロットマシンにおいては、前面パネルの背後に3個のリールが3列に並設されている。各リールの外周には種々の図柄が描かれており、前面パネルに形成された各窓を介して各列3個ずつの図柄が観察される。この窓には横3本、斜め2本の計5本の入賞ラインが記されており、遊技者によってメダル投入口にメダルが1枚投入された場合は、横3本のうちの中央の入賞ラインが有効化される。
また、メダルが2枚投入された場合は、横3本のいずれの入賞ラインも有効化され、メダルが3枚投入された場合はこれに斜め2本のラインが加わり、5本全ての入賞ラインが有効化される。スロットマシン遊技は、これらのいずれかの有効化入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせを揃えることにより行われる。
【0003】
1回の遊技は、遊技者によってメダル投入口に所望枚数のメダルが投入されることによって開始される。メダル投入後、各リールは遊技者によるスタートレバーの操作に応じて回転を開始し、各窓には図柄が列方向に回転移動表示される。
この時、同時に入賞態様決定手段によって内部入賞態様が抽選により決定される。遊技者に与えられる入賞には、小当たり、中当たり、大当たりに大別される種々の態様がある。入賞態様決定手段による大当たり入賞の抽選確率は、有効化された入賞ラインの数によって変動し、有効化入賞ライン数が多い方が抽選確率は高い。
【0004】
各リールが一定速度に達すると、各リールに対応して設けられた3個の各ストップボタンの操作が有効となる。遊技者は移動する図柄を観察しながら第1、第2および第3の各ストップボタンを操作し、各リールの回転を停止させ、所望の図柄をいずれかの入賞ライン上に停止表示させようとする。各リールは各ストップボタンの操作タイミングに応じてその回転が停止する。最後の第3のストップボタンの停止操作時に、いずれかの有効化された入賞ライン上に入賞態様決定手段によって決定されている内部入賞態様に対応する所定の図柄組み合わせが表示されると、その入賞が発生する。
【0005】
従来のスロットマシンでは、遊技者によって各ストップボタンが操作されたタイミングにおいて、内部入賞態様に対応する入賞を発生させる所定の図柄組み合わせを構成する図柄が有効化された入賞ラインまで許容範囲、例えば4コマ以内にある場合は、この図柄を有効化入賞ライン上まで引き込んで停止させる停止表示制御が行われている。従って、各リールの外周に描かれた図柄の配列の構成上、各ストップボタンの操作を大体のタイミングで行っても、入賞を発生させる所定の図柄組み合わせがいずれかの有効化入賞ライン上に高い確率で容易に揃ってしまう、いわゆる取りこぼしのない入賞態様がある。このため、遊技の初心者であっても、このような入賞態様が入賞態様決定手段によって内部当選さえすれば、全く入賞を得られないということはなく、スロットマシン遊技を楽しむことが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のスロットマシンにおいては、許容範囲の図柄を引き込むリールの停止表示制御がなくても、適切なタイミングでストップボタンを操作して所望の図柄を有効化入賞ライン上に停止させることが出来る高い技術を持った熟練の遊技者と、ほぼ適当なタイミングでしかストップボタンの操作を行えない未熟な遊技者との技術差が、そのまま、入賞で得られる配当の差に反映し難かった。従って、スロットマシン遊技に精通して高い技術を習得した遊技者にとって、従来のスロットマシンは、自身の技術によってより多くの配当を得る機会に乏しく、物足りなさを感じるものであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、種々の図柄を複数列に可変表示する可変表示手段と、遊技者の操作タイミングに応じて可変表示手段の可変表示を停止させる停止手段と、複数列の各図柄の可変表示停止時の組み合わせを規定する入賞ラインを遊技に賭けられた遊技媒体の数量に応じて有効化させる入賞ライン有効化手段と、抽選により内部入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、遊技者の停止手段の操作タイミングが適正タイミングから所定範囲内でずれていても有効化された入賞ライン上に入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させる図柄を引き込んで停止表示させる制御をする停止表示制御手段と、有効化された入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが入賞態様決定手段で決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせとなって入賞が発生するとその入賞に対する配当を払い出す払出手段とを備えて構成される遊技機において、遊技者が有効化された入賞ラインの中から任意の有効化入賞ラインを特定して特定した有効化入賞ラインに遊技媒体を賭ける入賞ライン特定手段と、この入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ラインに賭けられた遊技媒体の数量に応じて特定された有効化入賞ラインの有効度を増加させる有効度増加手段とを備え、払出手段は、入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ライン上に入賞態様決定手段によって決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合に、有効度増加手段によって増加された有効化入賞ラインの有効度に応じて配当を増加させて払い出すことを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ラインに遊技媒体が例えば2倍、3倍・・と賭けられると、特定された有効化入賞ラインの有効度は例えば2倍、3倍・・と増加され、特定された有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが揃って入賞が発生した場合の配当も例えば2倍、3倍・・と増加する。従って、遊技者は、特定の有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせを狙って停止させる技量があれば、有効化入賞ラインを特定して遊技媒体を賭けることにより、入賞発生時の配当を遊技媒体の賭け量に応じて多く獲得することが出来る。
【0009】
このため、技量に長ける遊技者は、最小限の有効化入賞ラインに多くの遊技媒体を賭けることにより配当の大幅な増加を狙うことが出来る。また、停止操作に自信のない遊技者は、特定の有効化入賞ラインに絞り込まず、遊技媒体を少量ずつ分配させて多くの有効化入賞ラインを有効化させることで入賞発生の機会を拡げて遊技を行うことが出来る。また、従来通りに、有効化入賞ラインを特定せず、賭けた遊技媒体の数量に応じて入賞ラインが有効化され、有効化された入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが揃って入賞が発生した場合に所定量の配当が払い出される遊技を行うことも出来る。
【0010】
また、本発明は、有効度増加手段が、入賞態様決定手段によって所定の内部入賞態様が決定された場合に、特定された有効化入賞ラインの有効度を増加させることを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、遊技者は、所定の内部入賞態様が決定された場合にだけ、有効化入賞ラインを特定してその有効化入賞ラインに任意の数量で遊技媒体を賭けることが出来る。
【0012】
また、本発明は、所定の内部入賞態様が、遊技者の停止手段の操作タイミングにかかわらず、入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させる所定の図柄組み合わせが停止表示制御手段の制御によって高い確率で有効化された入賞ライン上に停止表示される内部入賞態様以外の内部入賞態様であることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、遊技者の停止手段の操作タイミングにかかわらず、入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させる所定の図柄組み合わせが停止表示制御手段の制御によって高い確率で有効化された入賞ライン上に停止表示される、いわゆる取りこぼしのない内部入賞態様以外の内部入賞態様、つまり、いわゆる取りこぼしが発生する内部入賞態様が決定された場合にだけ、入賞ラインを特定してその入賞ラインに任意の数量で遊技媒体を賭けることが出来る。
【0014】
また、本発明は、入賞ライン特定手段の遊技者による操作を抽選により有効とすることを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、抽選に当たった場合にだけ、有効化入賞ラインを特定してその有効化入賞ラインに任意の数量で遊技媒体を賭けることが出来る。
【0016】
また、本発明は、払出手段が、入賞ライン特定手段によって特定されなかった有効化入賞ライン上に入賞態様決定手段によって決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合に、その入賞に対する配当を払い出さないことを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、特定された有効化入賞ラインだけが有効化され、それ以外の有効化入賞ラインは全て無効化される。従って、特定された有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが停止したときにだけ入賞が発生し、それ以外の有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが停止しても入賞は発生しない。
【0018】
また、本発明は、入賞ライン特定手段の遊技者による操作が有効であることを例えば光源の発光状態の変化によって報知する入賞ライン特定可能状態報知手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、遊技者は、光源の発光状態が変化すること等によって報知されるのを見てから、有効化入賞ラインを特定するか否かを判断して適宜入賞ライン特定手段を操作することが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した一実施形態について説明する。
【0021】
図1は本実施形態によるスロットマシン1の外観を示す正面図である。
【0022】
スロットマシン1の本体中央部には、3個のリール2,3,4が回転自在に設けられている。各リール2,3,4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはスロットマシン1の正面の表示窓5,6,7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。リール2,3,4は種々のシンボルを複数列に可変表示する可変表示手段を構成している。
【0023】
表示窓5,6,7には、可変表示されている複数列の各図柄の可変表示停止時の組み合わせを規定する入賞ラインL1,L2,L3,L4,L5が、横3本および斜め2本の計5本設けられている。また、表示窓5,6,7の下方右側には、遊技者がメダルを入れるためのメダル投入口8が設けられている。ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚投入したときは、これに上下の横2本の入賞ラインL2,L3が加わって横3本の入賞ラインL1,L2,L3が有効化される。また、3枚投入したときは、これに斜め2本の入賞ラインL4,L5が加わって、5本の入賞ラインL1〜L5全てが有効化される。入賞ラインが有効化されたことは、各入賞ラインL1,L2,L3,L4,L5に対応して表示窓5,6,7の右方に設けられた入賞ライン有効化ランプLa,Lb,Lc,Ld,Leの点灯によって表示される。
【0024】
また、表示窓5〜7の左方には、上部から、4個のチャンスLED(発光ダイオード)9〜12、3個の遊技動作表示ランプ13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。チャンスLED9〜12および遊技動作表示ランプ13〜15は遊技状態に応じて点灯制御され、その時の遊技状態が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLEDからなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
【0025】
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、BETモードランプ37、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。BETモードランプ37は、入賞ラインを特定する後述する入賞ライン特定手段の操作が有効であるBETモード時に点灯する。また、ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム入賞時に、RBゲームおよびジャックゲームの残り入賞可能回数をデジタル表示する。WINランプ19は有効化入賞ラインに入賞組み合わせのシンボルが揃った時に点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21はメダル投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
【0026】
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には、液晶表示装置22が設けられている。この液晶表示装置22には遊技に関する種々の情報や様々な演出画像が表示される。液晶表示装置22の左側には十字キー23、Aボタン24、Bボタン25が設けられている。十字キー23は上下左右の4方向にスイッチ操作され、Aボタン24およびBボタン25と共に操作されて液晶表示装置22に表示する情報を選択する際に使用される。また、十字キー23の下方には、1BETボタン26、2BETボタン27、およびMAXBETボタン28が設けられている。これら1BETボタン26、2BETボタン27、およびMAXBETボタン28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされているとき、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1枚、2枚、および3枚のメダルを賭ける際に使用される。
【0027】
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算スイッチ29、スタートレバー30、およびストップボタン31,32,33が設けられている。貯留メダル精算スイッチ29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。また、スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。ストップボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
【0028】
また、スタートレバー30は、上述のBETモード時に、有効化入賞ラインを選択する際に操作され、ストップボタン31,32,33は選択した有効化入賞ラインを特定する際に操作される。メダル投入口8およびBETボタン26〜28は、特定された有効化入賞ラインにメダルを賭ける際に奏される。これらスタートレバー30、ストップボタン31〜33、メダル投入口8、BETボタン26〜28、および後述するマイコン63は、遊技者が有効化された入賞ラインの中から任意の有効化入賞ラインを特定して特定した有効化入賞ラインに遊技媒体を賭ける入賞ライン特定手段を構成している。
【0029】
また、スロットマシン1の正面下部にはメダル受皿34が設けられている。このメダル受皿34はメダル払出口35から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部36が設けられており、この配当表示部36の左右には一対のスピーカ96,96が設けられている。
【0030】
図2および図3は、上述したスロットマシン1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
【0031】
図2に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
【0032】
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定する乱数サンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。マイコン63,乱数発生器69および乱数サンプリング回路70は、抽選により内部入賞態様を決定する入賞態様決定手段を構成している。
【0033】
また、マイコン63は、遊技に賭けられたメダル数に応じて入賞ラインL1〜L5を有効化させる入賞ライン有効化手段、および前述の入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ラインに賭けられたメダル数に応じて特定された有効化入賞ラインの有効度を増加させる有効度増加手段を構成している。例えば、メダルが3枚賭けられて全ての入賞ラインL1〜L5が有効化されているときの各有効化入賞ラインL1〜L5の有効度を1とした場合、例えば有効化入賞ラインL1が特定されてさらにもう1枚のメダルがこの有効化入賞ラインL1に賭けられると、有効化入賞ラインL1の有効度は2となり、さらにもう1枚のメダルが賭けられると有効度は3となる。同様にして、賭けられるメダルが増加されるのに応じて有効化入賞ラインL1の有効度は有効度4、5、・・と増加される。
【0034】
プログラムROM65は、確率抽選テーブルや、シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブルといった各種テーブル、およびシーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。
【0035】
図4はプログラムROM65内に格納された一般遊技中に使用される確率抽選テーブルを概念的に示している。この確率抽選テーブルは、一般遊技中にサンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞態様に区分けするために使用され、乱数発生器69で発生する一定範囲の乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶している。同図におけるa1〜a3,b1〜b3,c1〜c3,d1〜d3,e1〜e3,f1〜f3,g1〜g3は予め設定された数値データであり、サンプリング回路70で抽出された乱数を各入賞態様に区画する際に用いられる。このデータは、投入メダル枚数が1枚の場合には「a1〜g1」、2枚の場合には「a2〜g2」、3枚の場合には「a3〜g3」の各数値の組合せが用いられる。
【0036】
これら数値は通常「a<b<c<d<e<f<g」の大小関係に設定され、抽出された乱数値がd未満であれば小当たり入賞(小ヒット)となり、この場合、a未満の場合には「角チェリー」当たり要求フラグが立ち、a以上b未満の場合には「中チェリー」当たり要求フラグ、b以上c未満の場合には「プラム」当たり要求フラグ、c以上d未満の場合には「スイカ」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がd以上e未満であれば「再遊技」当たり要求フラグが立つ。また、抽出された乱数値がe以上f未満であれば中当たり入賞(中ヒット)となって「RB」当たり要求フラグが立ち、抽出された乱数値がf以上g未満であれば大当たり入賞(大ヒット)となって「BB」当たり要求フラグが立つ。また、g以上であれば入賞なしの「はずれ」になる。つまり、入賞態様は、サンプリングされた1つの乱数値がこのどの数値範囲に属するかによって決定され、当たり要求フラグによって表される。
【0037】
また、これら数値a〜gは投入メダル数が多いほど大きく、a1<a2<a3、b1<b2<b3、c1<c2<c3、d1<d2<d3、e1<e2<e3、f1<f2<f3、g1<g2<g3に設定されている。つまり、各入賞の抽選確率は、メダル投入枚数が多いほど大きく設定されており、各入賞態様はメダルの賭け数に応じた抽選確率で抽選される。
【0038】
「BB」または「RB」のボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の遊技に持ち越され、「BB」または「RB」のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに停止表示されてボーナス入賞が実際に発生すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外のフラグはフラグが立てられた遊技においてのみ有効であり、その遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。従って、当回遊技において所定のシンボル組み合わせを揃えて入賞を発生させないと取りこぼしが発生する。特に、「スイカ」入賞態様などは、シンボルの配列上、遊技者によっていかなるタイミングでストップボタン31〜33が操作されても後述するリール引き込み制御の効用によって、有効化されたいずれかの入賞ライン上に高い確率で停止表示される「チェリー」入賞態様と較べて、取りこぼしやすい。本実施形態においては、この取りこぼしやすい「スイカ」入賞態様が内部当選し、かつ、さらに抽選に当たった場合に限り、有効化入賞ラインを特定して賭ける前述の入賞ライン特定手段の操作を有効にする構成としている。
【0039】
また、上記のプログラムROM65内に格納された図示しないシンボルテーブルは、各リール2〜4の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、シンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルには、リセットパルスが発生する回転位置を基準として各リールの一定の回転ピッチ毎に順次付与されたコードナンバと、それぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示すシンボルコードとが記憶されている。
【0040】
また、上記のプログラムROM65内には図示しない入賞シンボル組合せテーブルが格納されている。この入賞シンボル組合せテーブルには、配当表に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、「BB」または「RB」当たり要求フラグセット済み状態のときに、遊技者に「BB」または「RB」ゲームの発生が近い状態になっていることを示唆するシンボル組合せである。この入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール2,第2リール3、第3リール4の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。さらに、プログラムROM65内には、このスロットマシン1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムが格納されている。
【0041】
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、図2に示す、各リール2,3,4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(BETモードランプ37、遊技動作表示ランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(チャンスLED9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、入賞配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
【0042】
BETモードランプ37、各ランプ駆動回路74、およびマイコン63は、入賞ライン特定手段の遊技者による操作が有効であることをBETモードランプ37を発光させて報知する入賞ライン特定可能状態報知手段を構成している。また、ホッパー72、ホッパー駆動回路76、およびマイコン63は、有効化された入賞ライン上に停止表示されたシンボルの組み合わせが入賞態様決定手段で決定された内部入賞態様に対応するシンボル組み合わせとなって入賞が発生すると、その入賞に対する配当メダルを払い出す払出手段を構成している。本実施形態においては、入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ライン上に内部入賞態様に対応するシンボル組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合、特定された有効化入賞ラインの有効度に応じて配当メダルが増加されて払い出される。例えば、有効度3の有効化入賞ライン上にシンボル「スイカ」の組み合わせが揃って入賞が発生した場合は、スイカ入賞の所定の配当メダル数12枚に有効度3が乗じられて、36枚のメダルが払い出される。
【0043】
本実施形態においては、上記の払出手段は、入賞ライン特定手段によって特定されなかった有効化入賞ライン上に入賞態様決定手段によって決定された内部入賞態様に対応するシンボル組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合、その入賞に対する配当を払い出さない。
【0044】
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、前述した各BETボタン26〜28、および貯留メダル精算スイッチ29がある。マイコン63は、BETモード時のスタートスイッチ30Sからの入力信号は、入賞ライン選択信号として判断する。上記の主な入力信号発生手段としては、さらに、ホトセンサからの出力パルス信号を受けて各リール2,3,4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサは各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
【0045】
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサは各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。
【0046】
上記のリール位置検出回路77およびマイコン63は、遊技者のストップボタン31,32,33の操作タイミングが適正タイミングから所定範囲内でずれていても、有効化された入賞ライン上に入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させるシンボルを引き込んで停止表示させる制御をする停止表示制御手段を構成している。
【0047】
また、上記の入力信号発生手段としては、ストップボタン31,32,33が押された時に対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路78がある。このリール停止信号回路78もI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。ストップボタン31,32,33、リール停止信号回路78、およびマイコン63は、遊技者の停止操作に応じてリール2,3,4の可変表示を停止させる停止手段を構成している。マイコン63は、BETモード時のリール停止信号回路78からの入力信号は、入賞ライン特定信号として判断する。
【0048】
さらに、上記の入力信号発生手段としては、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72Sと、図示しない払出完了信号発生回路とがある。この払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。この払出完了信号発生回路もI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
【0049】
また、このI/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図3に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
【0050】
サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。サブCPU82は、液晶表示装置22に遊技機データを表示させるのに必要なデータを、メイン制御基板61から送信されるコマンドに基づいてゲーム毎に算出し、制御RAM84に記憶したデータをゲーム毎に算出したデータに更新している。
【0051】
マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a,47b,47cがある。バックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、Aボタン24およびBボタン25がある。
【0052】
また、I/Oポート87には画像制御IC(高集積化回路)90および音源IC91が接続されている。画像制御IC90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用メモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御IC90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置22に画像表示を行う。マイコン81は、その時の遊技状態および当選フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて表示する演出画像を選択する。そして、画像制御IC90を制御して選択した演出画像を液晶表示装置22に表示させる。
【0053】
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96,96から出音させる。
【0054】
次に、本実施形態によるスロットマシン1で行われる(1)一般遊技,(2)R・Bゲームおよび(3)B・Bゲームの概要について説明する。
【0055】
(1)一般遊技
一般遊技時においては、シンボル「スイカ」、「プラム」のいずれかの3個のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに並ぶと小当たり入賞となり、それぞれ12枚、8枚の配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、1個のシンボル「チェリー」が第1リールの中央の入賞ラインL1または上下の入賞ラインL2,L3に停止すると「中チェリー」または「角チェリー」の小当たり入賞となり、それぞれ2枚または4枚の配当が遊技者に払い出されて1ゲーム終了となる。また、再遊技のシンボルの3個の組み合わせが有効化入賞ラインに揃うと、メダル投入をしなくても再度ゲームを行うことができる。また、有効化入賞ライン上に並んだシンボル組合せが配当表のいずれにも該当しない場合には、「はずれ」(配当無し)となる。また、特定のキャラクタ図柄からなる3個のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに揃うと大当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出された後、一般遊技とボーナスゲームとがセットで複数回行える下記のB・Bゲームに移行する。また、数字の7からなるシンボル「セブン」の3個のシンボル組み合わせが有効化入賞ラインに揃うと中当たり入賞となり、15枚のメダルが払い出された後、1回のボーナスゲームが行える下記のR・Bゲームに移行する。
【0056】
(2)R・Bゲーム
R・Bゲームは、一般遊技中に上記のシンボル組み合わせが有効化入賞ライン上に並ぶと発生する。R・Bゲームでは、ジャックゲームと呼ばれるメダル1枚掛けのゲームを複数回行える。このジャックゲームにおいて中央の入賞ラインL1上に再遊技のシンボルの3個の組合せが並ぶとジャックゲーム入賞が発生し、8枚のメダルが払い出される。ジャックゲームでは「はずれ」も発生するが、ジャックゲーム入賞は約9/10という高い確率で発生する。このR・Bゲームは、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはR・Bゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0057】
(3)B・Bゲーム
▲1▼B・Bゲームは、上記のR・Bゲームと一般遊技とが一組になったものが複数セットで構成されている。B・Bゲームが発生すると、まず、B・Bゲーム中の一般遊技が実行される。このB・Bゲーム中の一般遊技では「はずれ」も発生するが、シンボル「スイカ」、「プラム」、「中チェリー」、「角チェリー」による小当たり入賞が、(1)で上記したB・Bゲーム中以外の一般遊技時に比べて高い確率で発生する。
【0058】
▲2▼また、このB・Bゲーム中の一般遊技中に再遊技のシンボルの3個の組合せが並ぶと、8枚のコインが払い出される。
【0059】
▲3▼その後、複数回のジャックゲームが行えるR・Bゲームであるボーナスゲームへ移行する。このB・Bゲーム中におけるボーナスゲームも、例えばジャックゲーム入賞が8回発生するか、またはボーナスゲーム中に実行された通算のジャックゲーム数が例えば12回に達すると終了する。
【0060】
▲4▼上記のボーナスゲームが終了すると、上記の▲1▼で説明したB・Bゲーム中の一般遊技が再度行われ、この一般遊技中に上記の▲2▼で説明したシンボル組合せが発生すると、その後さらに上記の▲3▼で説明したボーナスゲームが行われる。B・Bゲームは、上記▲1▼〜▲3▼に示される一般遊技およびボーナスゲームの一連のゲームのセットの繰り返しであり、このセットが所定回数、例えば2回行われるとB・Bゲームは終了となる。ただし、このB・Bゲーム中に、上記の▲1▼および▲2▼の一般遊技中における通算ゲーム回数、言い換えれば上記▲3▼のボーナスゲーム時におけるジャックゲーム数を除く通算ゲーム回数が所定回数、例えば30回を越える場合にも、B・Bゲームは終了する。
【0061】
次に、前述した制御回路によって制御されるスロットマシン1の動作について説明する。
【0062】
図5〜図7はメイン制御基板61のメインCPU64によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0063】
まず、始めに、遊技開始時の初期化処理が行われる(図5,ステップ101参照)。この初期化処理では、制御RAM66の所定領域がクリアされ、また、メイン制御基板61およびサブ制御基板62間における通信データが初期化される。次に、メインCPU64により、前回遊技終了時に制御RAM66に記憶されていたデータを消す遊技終了時のRAMクリア処理が行われる(ステップ102)。続いて、前回のゲーム終了後から30秒経過しているか否かが判別され(ステップ103)、30秒経過している場合には、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ液晶表示装置22に待機画面を表示させるための待機画面コマンドが送信される(ステップ104)。つまり、待機画面コマンドは、非遊技状態が30秒間続くと送信される。
【0064】
続いて、前回遊技の結果再遊技(リプレイ)が生じ、メダルの自動投入要求があるか否かがメインCPU64によって判別される(ステップ105)。この自動投入要求がある場合には、次に、投入要求分の遊技メダルが自動投入される(ステップ106)。一方、自動投入要求がない場合には、次に、遊技者によってメダル投入口8にメダルが投入されてメダルセンサ8Sから検出信号が入力されるか、各BETボタン26〜28の操作によって投入信号が入力されるのを待つ(ステップ107)。一般遊技中は1枚〜3枚のメダルを賭けることが出来、BBゲームまたはRBゲーム中のボーナスゲームでは1枚のメダルを賭けることが出来る。
【0065】
次に、スタートレバー30の操作により、スタートスイッチ30Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ108)。スタート信号入力があった場合は、続いて、前回の遊技から4.1秒を経過しているか否かが判別される(ステップ109)。4.1秒を経過していない場合は、サブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へウエイト時間コマンドが送信されると共に、ウエイト機能が働いて4.1秒が経過するまでの遊技開始待ち時間が消化される(ステップ110)。スタートレバー30の操作がこの4.1秒経過前に行われると、スピーカ96,96からリール回転不可音が出音され、ウエイト機能が働いたことが遊技者に対して報知される。
【0066】
前回遊技から4.1秒を経過すると、次に、乱数発生器69で発生した抽選用の乱数がサンプリング回路70によって抽出され(ステップ111)、その後、上記の4.1秒をカウントするための1遊技監視用タイマがセットされる(ステップ112)。次に、ステップ111で抽出された乱数に基づき、確率抽選処理が行われる(図6,ステップ113参照)。この確率抽選処理は、サンプリング回路70によって特定された1つの乱数値が、確率抽選テーブル(図4参照)においてどの入賞グループに属する値になっているか判断されることによって行われる。この際、機械に投入されたメダル枚数に応じて、図4の確率抽選テーブルの各段に示された確率抽選データa1〜g1、a2〜g2、またはa3〜g3が用いられる。
【0067】
確率抽選処理が終了すると、次に、リール回転処理が行われ(ステップ114)、続いて、スタートコマンド送信処理が行われる(ステップ115)。リール回転処理では、まず、リール2〜4の各回転位置が書き込まれる制御RAM66の所定領域が、メインCPU64によってリール回転の開始に際して初期化され、引き続いて各リール2〜4がステッピングモータ45によって回転駆動される。スタートコマンド送信処理では、スタートスイッチ30SからメインCPU64へ入力されたスタート信号に基づき、スタートコマンドがサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信される。このスタートコマンドは、確率抽選処理で決定された内部当選役や、遊技状態等を表すパラメータを含んで構成されている。
【0068】
遊技状態には、「一般遊技中」,「BB内部当選中」,「RB内部当選中」,「BB作動中」,および「RB作動中」の5種類がある。「RB作動中」はRBゲーム中の遊技状態を表している。「BB作動中」はBBゲーム中の遊技状態を表している。「一般遊技中」はBB,RBのいずれの入賞も生じていない遊技状態を表している。「BB内部当選中」はBB当たり要求フラグは立っているが、各リール2〜4に所定の入賞シンボル組合せが停止表示されず、未だBBが発生していない一般遊技状態のことを表している。「RB内部当選中」はRB当たり要求フラグは立っているが、各リール2〜4に所定の入賞シンボル組合せが停止表示されず、未だRBが発生していない一般遊技状態のことを表している。
【0069】
次に、BETモード切替処理が行われる(ステップ116)。図8は、このBETモード切替処理の概略を示すフローチャートである。BETモード切替処理では、まず始めに、BETモードへの切り替え条件の判別等を行うBETモード発生処理が行われる(図8,ステップ201参照)。次に、BETモードに切り替わったことを報知するBETモードランプ点灯処理が行われ(ステップ202)、続いて、BETモードにおいて賭けられたメダル枚数をチェックするBET枚数チェック処理が行われる(ステップ203)。続いて、賭けられたメダル枚数に応じた配当メダル枚数を算出する払い出し枚数計数処理が行われる(ステップ204)。その後、入賞ラインを特定する操作を許可するための特定ライン選択移行処理が行われ(ステップ205)、最後に、スタートレバー30の操作によって選択された有効化入賞ラインを特定するレバー操作方向確認処理が行われる(ステップ206)。
【0070】
図9は上記BETモード切替処理のステップ201において行われるBETモード発生処理の詳細を示すフローチャートである。このBETモード発生処理では、まず始めに、前述の確率抽選処理において所定の入賞態様が内部当選したか否かが判別される(図9,ステップ211参照)。本実施形態では、所定の内部入賞態様は取りこぼしの発生する前述した「スイカ」入賞態様に設定されており、この「スイカ」入賞態様が内部当選した場合は、次に、所定の確率で当選するBETモード発生抽選に当選したか否かが判別される(ステップ212)。このBETモード発生抽選は抽選確率1/50で行われる。BETモード発生抽選に当選している場合は、制御RAM66の所定領域にBETモードフラグがONされ(ステップ213)、BETモードになる。
【0071】
図10は、上記BETモード発生処理に引き続いて図8,ステップ202で行われるBETモードランプ点灯処理の詳細を示すフローチャートである。まず始めに、BETモードフラグがONであるか否かが判別される(図10,ステップ221参照)。BETモードフラグがONの場合は、メインCPU64より各ランプ駆動回路74へ制御信号が出力され、BETモードランプ37が点灯される(ステップ222)。続いて、後述するようにして特定する有効化入賞ラインにメダルを賭けることが出来るメダル挿入可能状態がONされ(ステップ223)、同時にインサートランプ21が点灯される。
【0072】
図11は、上記BETモードランプ点灯処理に引き続いて図8,ステップ203で行われるBET枚数チェック処理の詳細を示すフローチャートである。まず始めに、メダル挿入可能状態がONであるか否かが判別される(図11,ステップ231参照)。メダル挿入可能状態がONである場合は、続いて、メダルが新たに追加して賭けられたか否かが判別される(ステップ232)。メダルが賭けられた場合は、次に、賭けられたメダルの枚数に応じて有効化入賞ラインの有効度が設定され、賭けられたメダル枚数がその有効度数として制御RAM66に格納される(ステップ233)。続いて、新たに追加してメダルが賭けられたことを示すBETフラグがONされる(ステップ234)。その後、メダル挿入可能状態がOFFされる(ステップ235)。なお、ステップ232において、メダルが新たに追加して賭けられることが例えば5〔秒〕待ってもない場合は、処理はそのままステップ235へ進んで、メダル挿入可能状態はOFFされる。
【0073】
図12は、上記BET枚数チェック処理に引き続いて図8,ステップ204で行われる払い出し枚数計数処理の詳細を示すフローチャートである。まず始めに、上記のBET枚数チェック処理によってBETフラグがONになったか否かが判別される(図12,ステップ241参照)。BETフラグがONの場合は、続いて、図6,ステップ113の確率抽選処理において内部当選した入賞態様に対するメダル配当枚数と上記BET枚数チェック処理において制御RAM66に格納されたベット枚数とが乗じられたメダル配当枚数が算出され、算出されたメダル配当枚数が制御RAM66に格納される(ステップ242)。
【0074】
図13は、上記払い出し枚数計数処理に引き続いて図8,ステップ205で行われる特定ライン選択移行処理の詳細を示すフローチャートである。まず始めに、BETフラグがONであるか否かが判別される(図13,ステップ251参照)。BETフラグがONの場合は、続いて、特定したい有効化入賞ラインを選択する操作を許可する特定ライン選択移行フラグがONされる(ステップ252)。そして、BETフラグがOFFされる(ステップ253)。
【0075】
図14は、上記特定ライン選択移行処理に引き続いて図8,ステップ206で行われるレバー操作方向確認処理の詳細を示すフローチャートである。まず始めに、上記の特定ライン選択移行処理によって特定ライン選択移行フラグがONされているか否かが判別される(図14,ステップ261参照)。特定ライン選択移行フラグがONされている場合は、中段の入賞ラインL1に対応して設けられた中央の入賞ライン有効化ランプLaが点灯され、続いて、スタートレバー30が押下操作されたか否かが判別される(ステップ262)。前述のように、BETモード時のスタートスイッチ30Sからの入力信号は、CPU64によって入賞ライン選択信号として判断される。スタートレバー30が押下された場合は、入賞ライン有効化ランプLaの点灯が下段の入賞ラインL3に対応して設けられた入賞ライン有効化ランプLcへ移る(ステップ263)。
【0076】
次に、ストップボタン31〜33の何れかが押圧操作されたか否かが判別される(ステップ264)。前述のように、BETモード時のリール停止信号回路78からの入力信号はCPU64によって入賞ライン特定信号として判断され、リール2〜4の回転が停止されることはない。ストップボタン31〜33の押圧操作が検出されない場合は、処理はステップ262に戻り、再度、スタートレバー30が押下されたか否かが判別される。ここで、再度スタートレバー30が押下されると、入賞ライン有効化ランプLcの点灯は、上段の入賞ラインL2に対応して設けられた入賞ライン有効化ランプLbへ移る。同様に、スタートレバー30が押下される毎に、入賞ライン有効化ランプの点灯は、斜め右上がりの入賞ラインL4に対応して設けられた入賞ライン有効化ランプLdから、斜め左上がりの入賞ラインL5に対応して設けられた入賞ライン有効化ランプLeへと順に移り、再び中央の入賞ライン有効化ランプLaへと戻って循環的に移動する。
【0077】
ステップ264の判別で、いずれかのストップボタン31〜33が押下された場合は、その時点で点灯している入賞ライン有効化ランプに対応する有効化入賞ラインが特定され、その有効化入賞ラインに対応するラインフラグが制御RAM66に格納される(ステップ265)。各入賞ラインL1,L2,L3,L4,L5に対応するラインフラグは、それぞれ「01」,「02」,「03」,「04」,「05」で表される。
【0078】
また、ステップ262において、所定時間例えば10秒経過してもスタートレバー30の押下がない場合は、デフォルトで中央の入賞ライン有効化ランプLaが点灯され(ステップ266)、中段の入賞ラインL1が特定されてラインフラグ「01」が制御RAM66に格納される(ステップ265)。そして、最後に特定ライン選択移行フラグがOFFされる(ステップ267)。
【0079】
上述のようにして図6,ステップ116のBETモード切替処理が終了すると、次に、何れかのストップボタン31〜33がオン操作されたか否かが、リール停止信号回路78からの信号に基づいてメインCPU64によって判別される(図6,ステップ117参照)。オン操作されていない場合には、自動停止タイマが0になったか否かが判別される(ステップ118)。この自動停止タイマは、ストップボタン31〜33が所定時間操作されない場合に、各リール2〜4を所定時間経過後に自動的に停止させるためのものである。
【0080】
次に、有効化入賞ライン上に引き込まれるシンボルのコマ数、つまり滑りコマ数が決定される(ステップ119)。この滑りコマ数は、遊技状態,当選要求,制御コマ数,シンボル位置等から定められ、有効化入賞ラインから当選シンボルまでのコマ数が制御コマ数の範囲内にあれば滑りコマ数として決定される。次に、この滑りコマ数が制御RAM66の所定領域に格納される。その後、第1停止リールの停止要求フラグがセットされ、この停止要求フラグがセットされるのに応じ、決定された滑りコマ数分だけ第1停止リールが回転させられるリール引き込み制御が行われ、1個のリールの回転が停止させられる(ステップ120)。
このリール引き込み制御は、前述した停止表示制御手段によって行われ、遊技者のストップボタン31〜33の操作タイミングが適正タイミングから制御コマ数の範囲内でずれていても、有効化入賞ライン上に入賞態様を発生させるシンボルを引き込んで停止表示させる制御である。次に、全てのリール2〜4が停止したか否かが判別される(ステップ121)。第2停止リールおよび第3停止リールが未だ停止していない場合には、処理はステップ117に戻り、以上の処理が繰り返して行われる。
【0081】
全てのリール2〜4が停止すると、次に、メインCPU64によって入賞検索処理が行われる(図7,ステップ122参照)。この入賞検索処理では、有効化入賞ライン上に実際に揃っているシンボルの組合せを示す入賞フラグの種類と、確率抽選処理によって決定された内部当選役の種類との一致がとられる。この際、前述したステップ116のBETモード切替処理において有効化入賞ラインが特定されている場合は、シンボルの組合せが実際に揃っている有効化入賞ラインが、特定された有効化入賞ラインに一致しているか否かも、図14,ステップ265で制御RAM66に格納されているラインフラグを参照して確認される。
【0082】
そして、次に、上記の入賞検索処理で検索された入賞フラグが正常か否かが判別される(ステップ123)。この判別結果が正常でない場合、例えば、プラムのシンボル組合せが有効化入賞ライン上に揃っているのに、内部当選役に対応する当たり要求フラグが中チェリーのフラグである場合には、配当枚数表示部20および液晶表示装置22にイリーガルエラーが表示される(ステップ124)。
このイリーガルエラーの表示は、シンボルの組合せが実際に揃っている有効化入賞ラインが、特定された有効化入賞ラインに一致していないことに対しては行われず、この不一致は正常な処理として制御される。入賞フラグが正常の場合には、続いて、入賞コマンドがサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信される。この入賞コマンドのパラメータには、有効化入賞ライン上に実際に揃っているシンボルの組合せを示す入賞フラグの種類の情報が含められている。
【0083】
次に、BETモードフラグがONされていて、現在BETモードであるか否かが判別される(ステップ125)。BETモードフラグは、前述のように図6,ステップ116のBETモード切替処理におけるBETモード発生処理(図9参照)で、所定の発生条件が成立するとONされる。BETモードフラグがONされておらず、現在BETモードではない場合は、続いて、その時の状態によって遊技メダルの貯留、または払い出し処理が行われる(図7,ステップ126参照)。つまり、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿34へ払い出される。
【0084】
一方、現在BETモードである場合は、次に、内部当選した入賞態様を発生させるシンボル組合せが実際に揃っている有効化入賞ラインと、特定されて賭けられた有効化入賞ラインとが一致しているか否かが、ステップ122の入賞検索の結果によって判断される(ステップ127)。シンボル組合せが実際に揃っている前者の有効化入賞ラインは、ステップ113の確率抽選処理で決定されている。双方の入賞ラインが一致している場合は、続いて、BETモード切替処理の払い出し枚数計数処理(図8,ステップ204、図12参照)において算出された配当枚数分のメダルが貯留または払い出しされる(ステップ128)。一方、入賞ラインが一致していない場合、すなわち、内部当選した入賞態様を発生させるシンボル組合せが、特定された有効化入賞ライン以外の有効化入賞ライン上に揃っている場合は、せっかくシンボル組合せが揃ったものの入賞発生とはならず、配当メダルは払い出されない。
【0085】
その後、BETモードフラグがOFFされてBETモードが解除され(ステップ129)、BETモードランプ37が消灯される(ステップ130)。
【0086】
メダルの貯留または払い出しが終了すると、次に、WINランプ19が点灯され(ステップ131)、入賞発生が遊技者に知らされる。
【0087】
次に、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームまたはRBゲームの作動中であるか否かが判別される(ステップ132)。BBゲームまたはRBゲームの作動中でない場合には、メインCPU64による遊技処理はステップ102に戻り、次の新たな遊技が開始される。また、BBゲームまたはRBゲームの作動中である場合には、次に、BBゲームまたはRBゲームの遊技数がメインCPU64によってチェックされる(ステップ133)。続いて、メインCPU64によって現在の遊技状態がBBゲームの終了時か否かが判別される(ステップ134)。BBゲーム終了時であればBBゲーム終了時のRAMクリア処理が制御RAM66に対して行われ(ステップ135)、その後、遊技処理はステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。また、ステップ132でBBゲーム終了時でなければ、遊技処理はそのままステップ102に戻って次の新たな遊技が開始される。
【0088】
メインCPU64によって制御される遊技処理は上記のように行われる。サブ制御基板62のサブCPU82によっては、図15に示すように、メイン制御基板61側から受信される各種コマンドが常に解析され、このコマンドに基づいた各種遊技処理が適宜行われている(図15,ステップ301参照)。
【0089】
このような本実施形態によるスロットマシン1によれば、有効化入賞ラインを特定してメダルを2枚、3枚・・と追加して賭けることにより、特定された有効化入賞ラインの有効度が2倍、3倍・・と増加され、特定された有効化入賞ライン上に内部入賞態様に対応するシンボル組み合わせが揃って入賞が発生した場合のメダル配当数も、その内部入賞態様に対する所定の配当数の2倍、3倍・・と増加する。従って、遊技者は、特定の有効化入賞ライン上に所定のシンボル組み合わせを狙って停止させる技量があれば、有効化入賞ラインを特定してメダルを賭けることにより、入賞発生時の配当をメダル賭け数に比例して多く獲得することが出来る。
【0090】
このため、ストップボタン31〜33の操作タイミング等の技量に長ける遊技者は、1本の有効化入賞ラインを特定してその有効化入賞ラインに集中的にメダルを賭けることにより、入賞時に払い出される配当メダルの大幅な増加を狙うことが出来る。また、ストップボタン31〜33の操作タイミングの取り方に自信のない遊技者は、有効化入賞ラインを特定せず、賭けたメダル枚数1〜3枚に応じて有効化された入賞ラインL1〜L5上に所定のシンボル組み合わせが揃うと、入賞が発生して所定数の配当メダルが払い出される従来通りの遊技を行うことも出来る。この結果、遊技者の技量が配当に反映されつつも、各遊技者のレベルに応じて遊技を楽しむことが出来るスロットマシンが提供される。
【0091】
また、本実施形態によれば、確率抽選処理において「スイカ」入賞態様が内部当選した場合に、スタートレバー30およびストップボタン31〜33による有効化入賞ラインを特定するための操作が有効となる。従って、常に有効化入賞ラインを特定できるわけではないので、停止操作の技術に長ける遊技者ばかりが極端に有利になることはない。
【0092】
また、スイカ入賞態様は、前述したように取りこぼしの発生しやすい入賞態様である。従って、適確なタイミングでストップボタン31〜33を押圧操作して、取りこぼしの発生しやすい入賞態様のシンボル組み合わせであっても、狙って特定の有効化入賞ライン上に停止させられる技術が高い遊技者ほど有利になり、その技術が低い遊技者ほど不利になる。この結果、「スイカ」内部入賞態様が入賞態様決定手段で決定されなければならない運の要素を持ちながら、遊技者の技量によって獲得できる配当が左右される技術介入性の要素が高いスロットマシンが提供される。
【0093】
また、本実施形態によれば、確率抽選処理において「スイカ」入賞態様が内部当選した上、さらに1/50の確率で抽選に当たった場合に、スタートレバー30およびストップボタン31〜33による有効化入賞ラインを特定するための操作が有効となる。従って、ストップボタン31〜33の操作タイミング等に関していくら高い技量を有する遊技者であっても、いずれの抽選にも当たらなければその技量を発揮して多くの配当を得ることはできないので、技量の高い遊技者ばかりに利益が極端に偏ることはない。
【0094】
また、本実施形態によれば、有効化入賞ラインが特定されると、特定された有効化入賞ラインだけが有効化され、特定されなかった有効化入賞ラインは無効化されるので、特定されなかった有効化入賞ライン上に所定のシンボル組み合わせが停止したとしても、入賞は発生しない。このため、特定した有効化入賞ライン上に狙い通りに所定のシンボル組み合わせを停止させられた際の配当の大きさの魅力と、有効化入賞ラインを限定することで入賞発生機会が減少するリスクとによってギャンブル性が高まり、スロットマシン遊技に面白味が増す。また、ストップボタン31〜33の操作タイミングが僅かにずれて、特定した有効化入賞ライン以外の有効化入賞ライン上に所定のシンボル組み合わせが停止しても補填されないことにより、より精度の高いストップボタン31〜33の操作技術が要求されるようになり、遊技への技術介入度がより高まってスロットマシン遊技の興趣は増す。
【0095】
また、本実施形態によれば、スタートレバー30およびストップボタン31〜33による入賞ラインを特定するための操作が有効であることが、BETモードランプ37の点灯によって報知されるので、遊技者は、スロットマシン遊技の流れの中で入賞ラインを特定して勝負を賭けるか否かの決断を下すタイミングを掴み易い。また、操作が無効であるにもかかわらず入賞ラインを特定しようとする動作を無駄に行うことも無くなり、スロットマシン遊技を円滑に進めることが出来る。
【0096】
なお、本実施形態においては、特定する有効化入賞ラインが1本の場合について説明したが、複数の有効化入賞ラインを特定できる構成としても良い。この場合、ストップボタン31〜33の操作タイミングの取り方に自信のない遊技者でも、複数の有効化入賞ラインを特定して、各有効化入賞ラインに少量のメダルを分配して賭けることにより、さほどリスクを負うことなく入賞発生の機会を拡げて、入賞時の配当が通常よりも多い遊技を楽しむことが出来る。また、この場合、技量の高い遊技者にとっては配当が大きくなって有利になるため、配当数をメダル賭数に従って単に2倍、3倍・・とするのではなく、2倍×1/2、3倍×1/2・・と1/2ずつ配当を減じるようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態では、「スイカ」入賞態様が内部当選した場合に有効化入賞ラインを特定するための操作を有効としているが、配当のより少ない例えば「中チェリー」とった内部入賞態様が当選した場合に有効化入賞ラインを特定するための操作を有効とするようにしてもよい。この場合、「中チェリー」といった内部入賞態様が当選することが遊技者によって切望されるようになり、遊技内容に新たな面白味が生じる。また、本実施形態では、特定した有効化入賞ラインに賭けるメダル枚数に上限を設けていない場合について説明したが、特定した有効化入賞ラインに賭けるメダル枚数に一定の限度を設けることが望ましい。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ラインに遊技媒体が賭けられると、特定された有効化入賞ラインの有効度は賭けられた遊技媒体の量に応じて増加され、特定された有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが揃って入賞が発生した場合の配当も賭けられた遊技媒体の量に応じて増加する。従って、遊技者は、特定の有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせを狙って停止させる技量があれば、有効化入賞ラインを特定して遊技媒体を賭けることにより、入賞発生時の配当を遊技媒体の賭け量に応じて多く獲得することが出来る。
【0099】
このため、技量に長ける遊技者は、最小限の有効化入賞ラインに多くの遊技媒体を賭けることにより配当の大幅な増加を狙うことが出来る。また、停止操作に自信のない遊技者は、特定の有効化入賞ラインに絞り込まず、遊技媒体を少量ずつ分配させて多くの有効化入賞ラインを有効化させることで入賞発生の機会を拡げて遊技を行うことが出来る。また、従来通りに、有効化入賞ラインを特定せず、賭けた遊技媒体の数量に応じて入賞ラインが有効化され、有効化された入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが揃って入賞が発生した場合に所定量の配当が払い出される遊技を行うことも出来る。この結果、遊技者の技量が配当に反映されつつも、各遊技者のレベルに応じて遊技を楽しむことが出来る遊技機が提供される。
【0100】
また、有効度増加手段が、入賞態様決定手段によって所定の内部入賞態様が決定された場合に、特定された有効化入賞ラインの有効度を増加させる構成の場合、遊技者は、所定の内部入賞態様が決定された場合にだけ、有効化入賞ラインを特定してその有効化入賞ラインに任意の数量で遊技媒体を賭けることが出来る。
従って、常に有効化入賞ラインを特定できるわけではないので、停止操作の技術に長ける遊技者ばかりが極端に有利になることはない。また、所定の内部入賞態様が当選することが遊技者によって切望されるようになり、配当的に関心の低い入賞態様などを所定の内部入賞態様に設定することで遊技内容に新たな面白味が生じる。
【0101】
また、所定の内部入賞態様が、遊技者の停止手段の操作タイミングにかかわらず、入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させる所定の図柄組み合わせが停止表示制御手段の制御によって高い確率で有効化された入賞ライン上に停止表示される内部入賞態様以外の内部入賞態様である構成の場合、いわゆる取りこぼしが発生する内部入賞態様が決定された場合にだけ、入賞ラインを特定してその入賞ラインに任意の数量で遊技媒体を賭けることが出来る。この場合、適確なタイミングで停止手段を操作して、特定の有効化入賞ライン上に入賞を発生させる所定の図柄組み合わせを狙って停止させられる技術が高い遊技者ほど有利になり、その技術が低い遊技者ほど不利になる。この結果、所定の内部入賞態様が入賞態様決定手段で決定されなければならない運の要素を持ちながら、遊技者の技量によって獲得できる配当が左右される技術介入性の要素が高い遊技機を提供することが出来る。
【0102】
また、入賞ライン特定手段の遊技者による操作を抽選により有効とする構成の場合、抽選に当たった場合にだけ、有効化入賞ラインを特定してその有効化入賞ラインに任意の数量で遊技媒体を賭けることが出来る。従って、いくら高い技量を有する遊技者であっても、抽選に当たらなければその技量を発揮して多くの配当を得ることはできないので、技量の高い遊技者ばかりに利益が極端に偏ることはない。
【0103】
また、払出手段が、入賞ライン特定手段によって特定されなかった有効化入賞ライン上に入賞態様決定手段によって決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合に、その入賞に対する配当を払い出さない構成の場合、特定された有効化入賞ラインだけが有効化され、それ以外の有効化入賞ラインは全て無効化される。従って、特定された有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが停止したときにだけ入賞が発生し、それ以外の有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせせが停止しても入賞は発生しない。この結果、有効化入賞ラインを特定することにリスクが生じ、特定した有効化入賞ライン上に狙い通りに所定の図柄組み合わせを停止させられた際の配当の大きさの魅力とのギャンブル性によって遊技に面白味が増す。また、停止操作タイミングが僅かにずれて、特定した有効化入賞ライン以外の有効化入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが停止しても補填されないので、より精度の高い操作技術が要求され、遊技の技術介入度がより高まる。
【0104】
また、入賞ライン特定手段の遊技者による操作が有効であることを例えば光源の発光状態の変化によって報知する入賞ライン特定可能状態報知手段を備えた構成の場合、遊技者は、光源の発光状態が変化すること等によって報知されるのを見てから、有効化入賞ラインを特定するか否かを判断して適宜入賞ライン特定手段を操作することが出来る。従って、遊技者は遊技の流れの中で有効化入賞ラインを特定するタイミングを決断しやすく、また、操作が無効のときに入賞ラインを特定しようとする無駄な動作もなくなり、円滑に遊技を進めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメイン制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブ制御基板に構成された回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に用いられる確率抽選テーブルを概念的に示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第1のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第2のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によるスロットマシンのメインCPUによる遊技処理の概略を示す第3のフローチャートである。
【図8】図6に示すフローチャート中のBETモード切替処理を概略的に示すフローチャートである。
【図9】図8に示すフローチャート中のBETモード発生処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】図9に示すBETモード発生処理に続いて行われるBETモードランプ点灯処理の詳細を示すフローチャートである。
【図11】図10に示すBETモードランプ点灯処理に続いて行われるBET枚数チェック処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】図11に示すBET枚数チェック処理に続いて行われる払い出し枚数計数処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】図12に示す払い出し枚数計数処理に続いて行われる特定ライン選択移行処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】図13に示す特定ライン選択移行処理に続いて行われるレバー操作方向確認処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態によるスロットマシンのサブCPUによる遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スロットマシン
2,3,4…リール
8…メダル投入口
L1,L2,L3,L4,L5…入賞ライン
La,Lb,Lc,Ld,Le…入賞ライン有効化ランプ
26…1BETボタン
27…2BETボタン
28…MAXBETボタン
30…スタートレバー
31,32,33…ストップボタン
37…BETモードランプ
61…メイン制御基板
63…マイコン(マイクロコンピュータ)
64…メインCPU(中央演算処理装置)
65…プログラムROM
66…制御RAM
72…ホッパー
76…ホッパー駆動回路

Claims (8)

  1. 種々の図柄を複数列に可変表示する可変表示手段と、遊技者の操作タイミングに応じて前記可変表示手段の可変表示を停止させる停止手段と、前記複数列の各図柄の可変表示停止時の組み合わせを規定する入賞ラインを遊技に賭けられた遊技媒体の数量に応じて有効化させる入賞ライン有効化手段と、抽選により内部入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、遊技者の前記停止手段の操作タイミングが適正タイミングから所定範囲内でずれていても前記有効化された入賞ライン上に前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させる図柄を引き込んで停止表示させる制御をする停止表示制御手段と、前記有効化された入賞ライン上に停止表示された前記図柄の組み合わせが前記入賞態様決定手段で決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせとなって入賞が発生するとその入賞に対する配当を払い出す払出手段とを備えて構成される遊技機において、
    遊技者が前記有効化された入賞ラインの中から任意の有効化入賞ラインを特定して特定した有効化入賞ラインに遊技媒体を賭ける入賞ライン特定手段と、この入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ラインに賭けられた遊技媒体の数量に応じて前記特定された有効化入賞ラインの有効度を増加させる有効度増加手段とを備え、
    前記払出手段は、前記入賞ライン特定手段によって特定された有効化入賞ライン上に前記入賞態様決定手段によって決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合に、前記有効度増加手段によって増加された有効化入賞ラインの有効度に応じて配当を増加させて払い出すことを特徴とする遊技機。
  2. 前記有効度増加手段は、前記入賞態様決定手段によって所定の内部入賞態様が決定された場合に、前記特定された有効化入賞ラインの有効度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記所定の内部入賞態様は、遊技者の前記停止手段の操作タイミングにかかわらず、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様を発生させる所定の図柄組み合わせが前記停止表示制御手段の制御によって高い確率で前記有効化された入賞ライン上に停止表示される内部入賞態様以外の内部入賞態様であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記入賞ライン特定手段の遊技者による操作を抽選により有効とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
  5. 前記払出手段は、前記入賞ライン特定手段によって特定されなかった有効化入賞ライン上に前記入賞態様決定手段によって決定された内部入賞態様に対応する図柄組み合わせが停止表示されて入賞が発生した場合に、その入賞に対する配当を払い出さないことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記入賞ライン特定手段の遊技者による操作が有効であることを報知する入賞ライン特定可能状態報知手段を備えたことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の遊技機。
  7. 前記入賞ライン特定可能状態報知手段は、前記入賞ライン特定手段の遊技者による操作が有効であるときに発光状態が変わる光源からなることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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