JP2004153316A - ハンドオーバ制御方法、移動通信システム及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動するネットワーク(MN)又は移動するホスト(MH)がハンドオーバを実施する際に、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現する。
【解決手段】MN20と、当該MN20におけるコアネットワーク10との接続インタフェースとなるAI21、22と、制御装置(MMF)50とを含んで構成された移動通信システムにおいて、MMF50は、各AIにおけるコアネットワーク10との接続状況又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、接続インタフェースとして採用するAIを動的に変更させる。この際、図3(b)のように所定の通信品質を維持可能な適正なAI22については、データの送受信を継続し、AI21については、コアネットワーク10との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とする。
【選択図】 図3
【解決手段】MN20と、当該MN20におけるコアネットワーク10との接続インタフェースとなるAI21、22と、制御装置(MMF)50とを含んで構成された移動通信システムにおいて、MMF50は、各AIにおけるコアネットワーク10との接続状況又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、接続インタフェースとして採用するAIを動的に変更させる。この際、図3(b)のように所定の通信品質を維持可能な適正なAI22については、データの送受信を継続し、AI21については、コアネットワーク10との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドオーバ制御方法、移動通信システム及び制御装置に係り、より詳しくは、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法、当該移動通信システム、及び当該移動通信システムを構成する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマルチホーミングを有する移動するネットワーク及びホストに関する技術は、アドレッシングやルーチングに関するものが主である。具体的には、マルチホーミングされることによりアドレスを複数割り振るのか否か、複数割り振った場合に、あるインタフェースが切断してしまった際にも、そのインタフェースに割り振られたアドレス宛のデータを、移動するホスト及びネットワークに対して送信できるようなルーチングプロトコルが提案されている。また、マルチホーミングは、負荷分散及び危険分散が主な目的となっていた(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
また、複数のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及びネットワークにおいては、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質が移動に伴って変化するという特徴がある。
【0004】
【非特許文献1】
Requirements for IPv6 Site−Multihoming Architectures http://www.ietf.org/internet−drafts/draft−ietf−multi6−multihoming−requirements−03.txt
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質の変化を予測していなかったため、アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバは、1つの回線が切断されてから行われていた。このようにハンドオーバがスムーズに行われず、ハンドオーバ処理遅延が発生しており、パケットロスが生じていた。
【0006】
本発明では、上記課題を解決するために成されたものであり、マルチホーミングの特長を生かし移動するネットワーク及びホストがハンドオーバを実施する際に、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現することができるハンドオーバ制御方法、移動通信システム及び制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るハンドオーバ制御方法は、請求項1に記載したように、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であって、前記制御装置は、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る移動通信システムは、請求項12に記載したように、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムであって、前記制御装置が、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を各アクセスインタフェースから取得する接続状況取得手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る制御装置は、請求項23に記載したように、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースとともに移動通信システムを構成し、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置であって、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を各アクセスインタフェースから取得する接続状況取得手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
これらの発明では、複数のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及びネットワークにおいては、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質が移動に伴って変化するという特徴に着目し、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を取得し又は今後のハンドオーバを予測した上で、当該接続状況情報又は今後のハンドオーバ予測情報に基づいて、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる。このため、従来は各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質の変化を予測せずにハンドオーバ処理遅延が発生していたところ、上記の接続状況情報又はハンドオーバ予測情報に基づくアクセスインタフェースの動的変更により、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0011】
このとき、請求項2、13、24に記載したように、制御装置(変更手段)は、アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースについては、データの送受信を継続し、適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とすることが望ましい。この場合、アクセスインタフェースの変更処理を、通常のハンドオーバ手順のようにネットワーク全体に伝播又は送信元に通知することなく、ローカルに切り替えるため切替時間が短縮可能となる。適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を切断せずデータの送受信不能な閉塞状態とするため、従来のようなローカルでない変更処理によるパケットロス及びハンドオーバ処理遅延の影響を受けずに、シームレスなハンドオーバを実現できる。
【0012】
また、このとき、請求項3、14、25に記載したように、制御装置(変更手段)は、アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合、及び移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合は、データの送受信を継続し、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続することが望ましい。
【0013】
このように移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合はもちろん、移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合にも、適正アクセスインタフェースを介してデータの送受信を継続することで、所定の通信品質を維持したデータの送受信が実現できる。一方、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続することで、所定の通信品質を維持したデータの送受信が実現できる。
【0014】
また、このとき、請求項4、15、26に記載したように、制御装置(下り制御手段)が、コアネットワーク網からの下りのデータを、コアネットワーク網におけるアクセスルータのうち、適正アクセスインタフェースと接続しているアクセスルータから送信するよう制御することが望ましい。このように、コアネットワーク網からの下りのデータについても、適正アクセスインタフェースを介して送受信を行うよう制御することで、所定の通信品質を維持した下りデータの送受信が実現できる。
【0015】
ところで、制御装置においてアクセスインタフェースを動的に変更させる際の契機となる所定条件としては、請求項5、16に記載したように、アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度が所定の閾値を下回ること、を採用することができる。
【0016】
また、上記の所定条件としては、請求項6、17に記載したように、今後の移動予測に基づき予測された当該アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値が、所定の閾値を下回ること、を採用することもできる。
【0017】
一方、制御装置においてアクセスインタフェースを動的に変更させる際に用いる所定ロジックとしては、請求項7、18に記載したように、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度のうち、最大値となる電波強度に対応するアクセスインタフェースを選択すること、を採用することができる。
【0018】
また、上記の所定ロジックとしては、請求項8、19に記載したように、今後の移動予測に基づき予測された各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値のうち、最大値となる電波強度予測値に対応するアクセスインタフェースを選択すること、を採用することができる。
【0019】
ところで、本発明に係るハンドオーバ制御方法では、請求項9に記載したように、前記制御装置が、移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握し、各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信し、所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握し、把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測することを特徴とする。
【0020】
本発明に係る移動通信システム及び制御装置では、請求項20、27に記載したように、接続状況取得手段が、移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握する位置関係把握手段と、各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信する情報受信手段とを含んで構成され、前記ハンドオーバ予測手段が、把握された各アクセスインタフェースの位置関係、並びに、受信された接続状況情報及び切替情報に基づいて所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握する速度把握手段と、把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する予測手段とを含んで構成されたことを特徴とする。
【0021】
これらの発明によれば、把握された各アクセスインタフェースの位置関係、通知された各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報に基づいて、所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握し、当該把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測するため、精度の良いハンドオーバ予測情報を得ることが可能となり、より確実にシームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0022】
このとき、制御装置(速度把握手段)は、請求項10、21、28に記載したように、速度情報の把握においては、2つのアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度として把握することが望ましい。この場合、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度を精度良く把握することができる。
【0023】
また、制御装置(速度把握手段)は、請求項11、22、29に記載したように、前記速度情報の把握においては、3以上のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xとの複数の組合せより、各組合せについて、該当する2つのアクセスインタフェース間を結び先に切替が行われたアクセスインタフェースを先頭とする方向を進行方向として、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を速度として、それぞれ把握し、各組合せについての速度ベクトルのベクトル和を求め、得られたベクトル和より、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を把握することが望ましい。この場合、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を精度良く把握することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る各種の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態では、移動するホストのケースは移動するネットワークの場合に包含されるため、移動するネットワークの場合のみを示す。
【0025】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における移動通信システムの構成図である。同図に示すように、移動通信システム1は、複数のアクセスルータ(以下「AR」という)11、12を含んで構成されたコアネットワーク10と、複数のアクセスインタフェース(以下「AI」という)21、22、複数の移動するホスト(以下「MH」という)31、32、及び移動管理と切替指示をつかさどる機能(MMF:Mobility Management Function)を備えた制御装置(以下では「MMF」という)50を含んで構成された移動するネットワーク(以下「MN」という)20とから構成される。MH31は、AI21の回線41又はAI22の回線42の何れか(図1の例では回線41)を介して、コアネットワーク10側のAR(図1の例ではAR11)と接続し、データの送受信を行う。MH32も同様である。
【0026】
なお、MN20は、図1において左から右へ移動するものとする。2つのAI21、22のうち、進行方向前方のAI22をNAI(New Access Interface)と呼び、進行方向後方のAI21をOAI(Old Access Interface)と呼ぶ。
【0027】
図2は、第1実施形態におけるMMF50の機能ブロック構成図である。同図に示すように、MMF50は、各AIにおけるコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから取得する接続状況取得部51と、上記取得された各AIにおける接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測部52と、各AIにおける接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するAIを動的に変更させる変更部53と、コアネットワーク10側のAR11、12のうち、MHが所定の通信品質を維持可能なAI(以下「FAI」(Fine AI)という)と接続しているARから、コアネットワーク10からの下りのデータを送信させるよう制御する下り制御部54とを含んで構成されている。
【0028】
図3は、マルチホーミングを有するMN20において、マルチホーミングを利用したハンドオーバのロジックを示す図である。ハンドオーバ前においては、図3(a)に示すように2つのAI21、22は同一のAR11に接続されており、AI21、22のそれぞれの回線41、42を介してデータパケットがMN20とコアネットワーク10間を送受信されている。ハンドオーバ開始時においては、図3(b)に示すように過渡的に進行方向前方のNAI22が新たなAR12に接続される形態となる。この時、OAI21側の回線41は、移動するに伴い切断されることが、後述のMMF50の機能(MN20の速度把握機能)により想定できるため、MMF50は、すべての送信データP1及びP2を、NAI22が接続されている回線42を使用に送信するようにクローズ処理(即ち、回線41を、切断しないがデータ送受信不能とする処理)を実施する。そして、ハンドオーバ終了後は、図3(c)に示すようにOAI21側の回線41も新たなAR12に接続したことを契機に、図3(a)の初期状態の通り、2回線を使用したデータ転送が可能となる。
【0029】
このように切替処理を、通常のハンドオーバ手順のようにネットワーク全体に伝播したり又は送信元に通知することなく、ローカルに切り替える。このため、OAI側の回線が切断しローカルでない切替処理が行われることによるパケットロス及びハンドオーバ処理遅延を回避することができ、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0030】
以下、マルチホーミングを有するMN20におけるハンドオーバ制御方法のより具体的な実施態様を説明する。ここでは、MHが切替を意識しない態様(図4、図5)とMHが切替を意識する態様(図6、図7)とを順に説明する。
【0031】
図4は、MHが切替を意識しない態様における状態遷移図であり、図5は、図4の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。図4(a)に示すMMF50が切替指示を出すまでは、各AI21、22はコアネットワーク10との接続状況を定期的にMMF50に報告する。MMF50では、図5に示すように、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから受信し(S01)、当該接続状況情報に基づいて、一方のAIの回線品質が、所定条件に照らし、劣悪になっているか否かを判断する(S02)。ここでの所定条件としては、AIとコアネットワーク10との間の電波強度が所定の閾値を下回ったことを条件としてもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測されたAIとコアネットワーク10との間の電波強度予測値が、所定の閾値を下回ったことを条件としてもよい。
【0032】
S02で何れのAIの回線品質も劣悪でないと判断されれば、S01へ戻り、処理を繰り返す。S02で一方のAIの回線品質が劣悪であると判断されれば、各AI21、22及びコアネットワーク10に対して切替指示を送信する(S03)。具体的には、各AI21、22には相互接続するよう指示するとともに、特にOAI21には閉塞状態となるよう指示し、コアネットワーク10にはFAI22側のAR12からデータを送信するよう指示する。
【0033】
上記の切替指示送信後は、図4(b)に示すように、切替指示を受信したOAI21は、コアネットワーク10との接続を切断することなくデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とするとともに、NAI22との接続を確立する。また、切替指示を受信したコアネットワーク10においても、OAI21と接続していたAR11は、OAI21との接続を維持したままデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とする。
【0034】
このようにして、MN20内のMH31、32に意識させることなく、MN20からコアネットワーク10への送信データのうち一部のデータは、OAI21とNAI22間の接続リンクを経由しNAI22側アクセス回線42を介してコアネットワーク10へ送信可能となる。即ち、図4(b)のようにMH31からコアネットワーク10への送信データP1は、MH32からコアネットワーク10への送信データP2とともにNAI22側アクセス回線42を介してコアネットワーク10へ送信される。
【0035】
次に、MHが切替を意識する態様について説明する。図6は、MHが切替を意識する態様における状態遷移図であり、図7は、図6の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。図6(a)に示すMMF50が切替指示を出すまでは、各AI21、22はコアネットワーク10との接続状況を定期的にMMF50に報告する。MMF50では、図7に示すように、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから受信し(S11)、当該接続状況情報に基づいて、一方のAIの回線品質が、所定条件に照らし、劣悪になっているか否かを判断する(S12)。ここでの所定条件としては、前述したMHが切替を意識しない態様と同様に、AIとコアネットワーク10との間の電波強度が所定の閾値を下回ったことを条件としてもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測されたAIとコアネットワーク10との間の電波強度予測値が、所定の閾値を下回ったことを条件としてもよい。
【0036】
S12で何れのAIの回線品質も劣悪でないと判断されれば、S11へ戻り、処理を繰り返す。S12で一方のAIの回線品質が劣悪であると判断されれば、OAI21、コアネットワーク10及びOAI21側のMH31に対して切替指示を送信する(S13)。具体的には、OAI21には閉塞状態となるよう指示し、コアネットワーク10にはFAI22側のAR12からデータを送信するよう指示し、さらに、MH31には、OAI21に代わりNAI22と接続するよう指示する。
【0037】
上記の切替指示送信後は、図6(b)に示すように、切替指示を受信したOAI21は、コアネットワーク10との接続を切断することなくデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とする。また、切替指示を受信したコアネットワーク10においても、OAI21と接続していたAR11は、OAI21との接続を維持したままデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とする。さらに、MH31はOAI21に代わりNAI22との接続を確立する。
【0038】
このようにして、MN20内のOAI21側のMH31が切替を意識した上で、図6(b)のようにMH31からコアネットワーク10への送信データP1は、MH31とNAI22間の接続リンクを経由しNAI22側アクセス回線42を介してコアネットワーク10へ送信可能となる。
【0039】
以上のようなMHが切替を意識しない切替態様とMHが切替を意識する切替態様の何れにおいても、通常のハンドオーバ手順のようにネットワーク全体に伝播したり又は送信元に通知することなく、ローカルに切り替える。このため、OAI側の回線が切断しローカルでない切替処理が行われることによるパケットロス及びハンドオーバ処理遅延を回避することができ、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0040】
なお、上記では、MN20において、コアネットワーク10との接続確立で用いるAIを、OAI21からNAI22へ切り替える例を説明したが、3つ以上のAIが存在する状況でMMF50が切替先の1つのAIを選択する際には、例えば、各AIとコアネットワーク10との電波強度のうち、最大値となる電波強度に対応するAIを選択してもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測された各AIとコアネットワーク10との電波強度予測値のうち、最大値となる電波強度予測値に対応するAIを選択してもよい。
【0041】
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態における移動通信システム1Sの初期状態を示す構成図である。同図に示すように、移動通信システム1Sは、複数のAR11、12を含んで構成されたコアネットワーク10と、複数のAI21、22、MH31、及び移動管理と切替指示をつかさどる機能(MMF:Mobility Management Function)を備えた制御装置(MMF)50を含んで構成されたMN20とから構成される。MH31は、AI21の回線41又はAI22の回線42の何れかを介して、コアネットワーク10側の何れかのARと接続し、データの送受信を行う。
【0042】
なお、MN20は、図8において左から右へ移動するものとする。2つのAI21、22のうち、進行方向前方のAI22をNAI(New Access Interface)と呼び、進行方向後方のAI21をOAI(Old Access Interface)と呼ぶ。このようにMN20は、2つのAI21、22マルチホーミングされた移動するネットワークとする。
【0043】
図9は、第2実施形態におけるMMF50の機能ブロック構成図である。同図に示すように、MMF50が接続状況取得部51、ハンドオーバ予測部52、変更部53及び下り制御部54を含んで構成される点は、第1実施形態のMMF50(図2)と同様である。ただし、接続状況取得部51は、全てのAIの位置関係を把握する位置関係把握部51Aと、各AIから通知される、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元ARと切替先ARの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信する情報受信部51Bとを含んで構成されており、ハンドオーバ予測部52は、把握された各AIの位置関係、並びに、受信された接続状況情報及び切替情報に基づいて、後述する把握ロジックに従って、MN20に関する少なくとも速度情報を把握する速度把握部52Aと、把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する予測部52Bとを含んで構成されている。速度把握部52Aは、2つのAI21、22間の距離xの情報を予め記憶しており、各AIからの切替情報に基づいて、隣接する切替が同一AR間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tと2つのAI間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、MN20に関する速度として把握する。
【0044】
以下、MMF50により実行される1つのAIの組合せ(即ち、2つのAI21、22)からの切替情報に基づく速度把握処理を、図10の流れ図及び図8、11、12の状態図に基づいて説明する。処理開始時に移動通信システムは図8の初期状態にあるものとし、各AI21、22はコアネットワーク10との接続状況を定期的にMMF50に報告しているものとする。
【0045】
MMF50は、図10に示すように、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから受信し(S21)、当該接続状況情報に基づいて、一方のAIの回線品質が、所定条件に照らし、劣悪になっているか否かを判断する(S22)。ここでの所定条件としては、第1実施形態と同様に、AIとコアネットワーク10との間の電波強度が所定の閾値を下回ったことを条件としてもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測されたAIとコアネットワーク10との間の電波強度予測値が、所定の閾値を下回ったことを条件としてもよい。
【0046】
S22で何れのAIの回線品質も劣悪でないと判断されれば、S21へ戻り、処理を繰り返す。S22で一方のAIの回線品質が劣悪であると判断されれば、当該AIとコアネットワーク10に対して切替指示を送信する(S23)。ここでは、図8の初期状態(各AIが同一AR11に接続された状態)において、MN20が図8において右方向へ移動することにより、まず、NAI22の回線42の品質が劣化し、S22で回線42の品質が劣悪であると判断される。このため、MMF50は、NAI22とコアネットワーク10に対して、NAI22の接続先を現在のAR11から新たなARへ切り替えるよう切替指示を送信する。
【0047】
この切替指示を受信したNAI22及びコアネットワーク10は、図11のように、NAI22の接続先を新たなAR12へ切り替え、AR12とNAI22との間を回線42により接続する。そして、新たなAR12の位置情報と、当該AR12への切替を完了した時刻(切替時刻)t1の情報とをMMF50へ送信する。
【0048】
MMF50は、新たなAR12の位置情報及び切替時刻t1の情報をNAI22から受信し蓄積する(S24)。この時点では一方のAI22しか切り替えていないため、S25で否定判断され、S21へ戻り、S21以降の処理を再度実行する。
【0049】
そして、図11の状態において、MN20が図8において右方向へ更に移動することにより、次に、OAI21の回線41の品質が劣化し、S22で回線41の品質が劣悪であると判断される。このため、MMF50は、OAI21とコアネットワーク10に対して、OAI21の接続先を現在のAR11から新たなARへ切り替えるよう切替指示を送信する。
【0050】
この切替指示を受信したOAI21及びコアネットワーク10は、図12のように、OAI21の接続先を新たなAR12へ切り替え、AR12とOAI21との間を回線41により接続する。そして、新たなAR12の位置情報と、当該AR12への切替を完了した時刻(切替時刻)t2の情報とをMMF50へ送信する。
【0051】
MMF50は、新たなAR12の位置情報及び切替時刻t2の情報をOAI21から受信し蓄積する(S24)。この時点では2つのAI全てから新たなARの位置情報及び切替時刻の情報を受信しているため、S25で肯定判断され、S26へ進む。
【0052】
S26では、速度把握部52Aが、NAI22の新たなAR12の位置情報とOAI21の新たなAR12の位置情報とが一致することをもって、2つのAI22、21の切替が同一AR間の切替であることを認識し、予め記憶したAI21、22間の距離xと2つの切替の切替時刻差t(tは(t2−t1)に相当)より、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、MN20に関する速度として把握する。また、このとき、速度把握部52Aは、NAI22を前方、OAI21を後方とした進行方向を、MN20の進行方向として把握することができる。さらに、S27では、予測部52Bが、上記把握されたMN20の速度及び進行方向から、今後のMN20の移動及び電波強度変化を予測することができる。
【0053】
なお、上記では、1つのAIの組合せ(即ち、2つのAI21、22)からの切替情報に基づくMNの速度把握について説明したが、上記技術を応用することで、複数のAIの組合せ(即ち、3つ以上のAI)からの切替情報に基づいて、以下のようにしてMNの速度及び進行方向を把握することが可能となる。
【0054】
即ち、MMF50により図14の処理が実行される。S31、S32では、速度把握部52Aが所定の複数のAIの組合せのそれぞれについて、前述した図10の速度把握処理を実行する。例えば、2つのAIの組合せからの切替情報より、図13のように2つの速度ベクトルv1、v2が得られる。ここで、各速度ベクトルの方向は把握された進行方向に相当し、各速度ベクトルの大きさは把握された速度の値に相当する。
【0055】
そして、速度把握部52Aは、S33にてベクトル和を求め、S34では、得られたベクトルより、MNの進行方向及び速度を把握する。図13の例では、2つの速度ベクトルv1、v2のベクトル和を求めることで合成ベクトルVが得られ、この合成ベクトルVの方向からMNの進行方向を把握し、この合成ベクトルVの大きさからMNの速度を把握することができる。さらに、S35では、予測部52Bが、上記把握されたMN20の速度及び進行方向から、今後のMN20の移動及び電波強度変化を予測することができる。
【0056】
以上のように、1つのAIの組合せ(2つのAI)からの切替情報、複数のAIの組合せ(3つ以上のAI)からの切替情報の何れからも、MN20の速度及び進行方向を把握することができ、当該把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測するため、精度の良いハンドオーバ予測情報を得ることが可能となり、より確実にシームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0057】
なお、上記の各実施形態では、本発明をMN(移動するネットワーク)に適用したケースを説明したが、本発明をMH(移動するホスト)に適用したケースも同様の動作を行うことで、同様の効果を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及びネットワークにおいては、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質が移動に伴って変化するという特徴に着目し、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を取得し又は今後のハンドオーバを予測した上で、当該接続状況情報又は今後のハンドオーバ予測情報に基づいて、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる。このため、従来は各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質の変化を予測せずにハンドオーバ処理遅延が発生していたところ、上記の接続状況情報又はハンドオーバ予測情報に基づくアクセスインタフェースの動的変更により、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における移動通信システムの構成図である。
【図2】第1実施形態におけるMMFの機能ブロック構成図である。
【図3】マルチホーミングを有する移動するネットワークにおいて、マルチホーミングを利用したシームレスハンドオーバのロジックを示す図であり、(a)はハンドオーバ前の状態を、(b)はハンドオーバ開始時の状態を、(c)はハンドオーバ完了後の状態を、それぞれ示す。
【図4】MHが切替を意識しない態様における状態遷移図であり、(a)はMMFが切替指示を出す前の状態を、(b)はMMFが切替指示を出した後の状態を、それぞれ示す。
【図5】図4の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。
【図6】MHが切替を意識する態様における状態遷移図であり、(a)はMMFが切替指示を出す前の状態を、(b)はMMFが切替指示を出した後の状態を、それぞれ示す。
【図7】図6の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。
【図8】第2実施形態における移動通信システムの初期状態を示す図である。
【図9】第2実施形態におけるMMFの機能ブロック構成図である。
【図10】AIの1つの組合せからの情報に基づく速度把握処理を示す流れ図である。
【図11】NAIが新ARに切り替わった直後の状態を示す図である。
【図12】OAIが新ARに切り替わった直後の状態を示す図である。
【図13】ベクトル和を求める処理を説明するための図である。
【図14】AIの複数の組合せからの情報に基づく速度及び方向把握処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
1、1S…移動通信システム、10…コアネットワーク、11、12…アクセスルータ(AR)、20…移動するネットワーク(MN)、21、22…アクセスインターフェース(AI)、31、32…移動するホスト(MH)、41、42…回線、50…制御装置(MMF)、51…接続状況取得部、51A…位置関係把握部、51B…情報受信部、52…ハンドオーバ予測部、52A…速度把握部、52B…予測部、53…変更部、54…下り制御部、P1、P2…送信データ、t…切替時刻差、t1、t2…切替時刻、V…合成ベクトル、v1、v2…速度ベクトル、x…AI間の距離。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドオーバ制御方法、移動通信システム及び制御装置に係り、より詳しくは、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法、当該移動通信システム、及び当該移動通信システムを構成する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマルチホーミングを有する移動するネットワーク及びホストに関する技術は、アドレッシングやルーチングに関するものが主である。具体的には、マルチホーミングされることによりアドレスを複数割り振るのか否か、複数割り振った場合に、あるインタフェースが切断してしまった際にも、そのインタフェースに割り振られたアドレス宛のデータを、移動するホスト及びネットワークに対して送信できるようなルーチングプロトコルが提案されている。また、マルチホーミングは、負荷分散及び危険分散が主な目的となっていた(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
また、複数のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及びネットワークにおいては、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質が移動に伴って変化するという特徴がある。
【0004】
【非特許文献1】
Requirements for IPv6 Site−Multihoming Architectures http://www.ietf.org/internet−drafts/draft−ietf−multi6−multihoming−requirements−03.txt
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質の変化を予測していなかったため、アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバは、1つの回線が切断されてから行われていた。このようにハンドオーバがスムーズに行われず、ハンドオーバ処理遅延が発生しており、パケットロスが生じていた。
【0006】
本発明では、上記課題を解決するために成されたものであり、マルチホーミングの特長を生かし移動するネットワーク及びホストがハンドオーバを実施する際に、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現することができるハンドオーバ制御方法、移動通信システム及び制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るハンドオーバ制御方法は、請求項1に記載したように、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であって、前記制御装置は、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る移動通信システムは、請求項12に記載したように、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムであって、前記制御装置が、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を各アクセスインタフェースから取得する接続状況取得手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る制御装置は、請求項23に記載したように、移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースとともに移動通信システムを構成し、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置であって、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を各アクセスインタフェースから取得する接続状況取得手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測手段と、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
これらの発明では、複数のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及びネットワークにおいては、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質が移動に伴って変化するという特徴に着目し、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を取得し又は今後のハンドオーバを予測した上で、当該接続状況情報又は今後のハンドオーバ予測情報に基づいて、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる。このため、従来は各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質の変化を予測せずにハンドオーバ処理遅延が発生していたところ、上記の接続状況情報又はハンドオーバ予測情報に基づくアクセスインタフェースの動的変更により、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0011】
このとき、請求項2、13、24に記載したように、制御装置(変更手段)は、アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースについては、データの送受信を継続し、適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とすることが望ましい。この場合、アクセスインタフェースの変更処理を、通常のハンドオーバ手順のようにネットワーク全体に伝播又は送信元に通知することなく、ローカルに切り替えるため切替時間が短縮可能となる。適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を切断せずデータの送受信不能な閉塞状態とするため、従来のようなローカルでない変更処理によるパケットロス及びハンドオーバ処理遅延の影響を受けずに、シームレスなハンドオーバを実現できる。
【0012】
また、このとき、請求項3、14、25に記載したように、制御装置(変更手段)は、アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合、及び移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合は、データの送受信を継続し、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続することが望ましい。
【0013】
このように移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合はもちろん、移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合にも、適正アクセスインタフェースを介してデータの送受信を継続することで、所定の通信品質を維持したデータの送受信が実現できる。一方、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続することで、所定の通信品質を維持したデータの送受信が実現できる。
【0014】
また、このとき、請求項4、15、26に記載したように、制御装置(下り制御手段)が、コアネットワーク網からの下りのデータを、コアネットワーク網におけるアクセスルータのうち、適正アクセスインタフェースと接続しているアクセスルータから送信するよう制御することが望ましい。このように、コアネットワーク網からの下りのデータについても、適正アクセスインタフェースを介して送受信を行うよう制御することで、所定の通信品質を維持した下りデータの送受信が実現できる。
【0015】
ところで、制御装置においてアクセスインタフェースを動的に変更させる際の契機となる所定条件としては、請求項5、16に記載したように、アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度が所定の閾値を下回ること、を採用することができる。
【0016】
また、上記の所定条件としては、請求項6、17に記載したように、今後の移動予測に基づき予測された当該アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値が、所定の閾値を下回ること、を採用することもできる。
【0017】
一方、制御装置においてアクセスインタフェースを動的に変更させる際に用いる所定ロジックとしては、請求項7、18に記載したように、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度のうち、最大値となる電波強度に対応するアクセスインタフェースを選択すること、を採用することができる。
【0018】
また、上記の所定ロジックとしては、請求項8、19に記載したように、今後の移動予測に基づき予測された各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値のうち、最大値となる電波強度予測値に対応するアクセスインタフェースを選択すること、を採用することができる。
【0019】
ところで、本発明に係るハンドオーバ制御方法では、請求項9に記載したように、前記制御装置が、移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握し、各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信し、所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握し、把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測することを特徴とする。
【0020】
本発明に係る移動通信システム及び制御装置では、請求項20、27に記載したように、接続状況取得手段が、移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握する位置関係把握手段と、各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信する情報受信手段とを含んで構成され、前記ハンドオーバ予測手段が、把握された各アクセスインタフェースの位置関係、並びに、受信された接続状況情報及び切替情報に基づいて所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握する速度把握手段と、把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する予測手段とを含んで構成されたことを特徴とする。
【0021】
これらの発明によれば、把握された各アクセスインタフェースの位置関係、通知された各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報に基づいて、所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握し、当該把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測するため、精度の良いハンドオーバ予測情報を得ることが可能となり、より確実にシームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0022】
このとき、制御装置(速度把握手段)は、請求項10、21、28に記載したように、速度情報の把握においては、2つのアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度として把握することが望ましい。この場合、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度を精度良く把握することができる。
【0023】
また、制御装置(速度把握手段)は、請求項11、22、29に記載したように、前記速度情報の把握においては、3以上のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xとの複数の組合せより、各組合せについて、該当する2つのアクセスインタフェース間を結び先に切替が行われたアクセスインタフェースを先頭とする方向を進行方向として、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を速度として、それぞれ把握し、各組合せについての速度ベクトルのベクトル和を求め、得られたベクトル和より、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を把握することが望ましい。この場合、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を精度良く把握することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る各種の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態では、移動するホストのケースは移動するネットワークの場合に包含されるため、移動するネットワークの場合のみを示す。
【0025】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における移動通信システムの構成図である。同図に示すように、移動通信システム1は、複数のアクセスルータ(以下「AR」という)11、12を含んで構成されたコアネットワーク10と、複数のアクセスインタフェース(以下「AI」という)21、22、複数の移動するホスト(以下「MH」という)31、32、及び移動管理と切替指示をつかさどる機能(MMF:Mobility Management Function)を備えた制御装置(以下では「MMF」という)50を含んで構成された移動するネットワーク(以下「MN」という)20とから構成される。MH31は、AI21の回線41又はAI22の回線42の何れか(図1の例では回線41)を介して、コアネットワーク10側のAR(図1の例ではAR11)と接続し、データの送受信を行う。MH32も同様である。
【0026】
なお、MN20は、図1において左から右へ移動するものとする。2つのAI21、22のうち、進行方向前方のAI22をNAI(New Access Interface)と呼び、進行方向後方のAI21をOAI(Old Access Interface)と呼ぶ。
【0027】
図2は、第1実施形態におけるMMF50の機能ブロック構成図である。同図に示すように、MMF50は、各AIにおけるコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから取得する接続状況取得部51と、上記取得された各AIにおける接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測部52と、各AIにおける接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するAIを動的に変更させる変更部53と、コアネットワーク10側のAR11、12のうち、MHが所定の通信品質を維持可能なAI(以下「FAI」(Fine AI)という)と接続しているARから、コアネットワーク10からの下りのデータを送信させるよう制御する下り制御部54とを含んで構成されている。
【0028】
図3は、マルチホーミングを有するMN20において、マルチホーミングを利用したハンドオーバのロジックを示す図である。ハンドオーバ前においては、図3(a)に示すように2つのAI21、22は同一のAR11に接続されており、AI21、22のそれぞれの回線41、42を介してデータパケットがMN20とコアネットワーク10間を送受信されている。ハンドオーバ開始時においては、図3(b)に示すように過渡的に進行方向前方のNAI22が新たなAR12に接続される形態となる。この時、OAI21側の回線41は、移動するに伴い切断されることが、後述のMMF50の機能(MN20の速度把握機能)により想定できるため、MMF50は、すべての送信データP1及びP2を、NAI22が接続されている回線42を使用に送信するようにクローズ処理(即ち、回線41を、切断しないがデータ送受信不能とする処理)を実施する。そして、ハンドオーバ終了後は、図3(c)に示すようにOAI21側の回線41も新たなAR12に接続したことを契機に、図3(a)の初期状態の通り、2回線を使用したデータ転送が可能となる。
【0029】
このように切替処理を、通常のハンドオーバ手順のようにネットワーク全体に伝播したり又は送信元に通知することなく、ローカルに切り替える。このため、OAI側の回線が切断しローカルでない切替処理が行われることによるパケットロス及びハンドオーバ処理遅延を回避することができ、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0030】
以下、マルチホーミングを有するMN20におけるハンドオーバ制御方法のより具体的な実施態様を説明する。ここでは、MHが切替を意識しない態様(図4、図5)とMHが切替を意識する態様(図6、図7)とを順に説明する。
【0031】
図4は、MHが切替を意識しない態様における状態遷移図であり、図5は、図4の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。図4(a)に示すMMF50が切替指示を出すまでは、各AI21、22はコアネットワーク10との接続状況を定期的にMMF50に報告する。MMF50では、図5に示すように、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから受信し(S01)、当該接続状況情報に基づいて、一方のAIの回線品質が、所定条件に照らし、劣悪になっているか否かを判断する(S02)。ここでの所定条件としては、AIとコアネットワーク10との間の電波強度が所定の閾値を下回ったことを条件としてもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測されたAIとコアネットワーク10との間の電波強度予測値が、所定の閾値を下回ったことを条件としてもよい。
【0032】
S02で何れのAIの回線品質も劣悪でないと判断されれば、S01へ戻り、処理を繰り返す。S02で一方のAIの回線品質が劣悪であると判断されれば、各AI21、22及びコアネットワーク10に対して切替指示を送信する(S03)。具体的には、各AI21、22には相互接続するよう指示するとともに、特にOAI21には閉塞状態となるよう指示し、コアネットワーク10にはFAI22側のAR12からデータを送信するよう指示する。
【0033】
上記の切替指示送信後は、図4(b)に示すように、切替指示を受信したOAI21は、コアネットワーク10との接続を切断することなくデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とするとともに、NAI22との接続を確立する。また、切替指示を受信したコアネットワーク10においても、OAI21と接続していたAR11は、OAI21との接続を維持したままデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とする。
【0034】
このようにして、MN20内のMH31、32に意識させることなく、MN20からコアネットワーク10への送信データのうち一部のデータは、OAI21とNAI22間の接続リンクを経由しNAI22側アクセス回線42を介してコアネットワーク10へ送信可能となる。即ち、図4(b)のようにMH31からコアネットワーク10への送信データP1は、MH32からコアネットワーク10への送信データP2とともにNAI22側アクセス回線42を介してコアネットワーク10へ送信される。
【0035】
次に、MHが切替を意識する態様について説明する。図6は、MHが切替を意識する態様における状態遷移図であり、図7は、図6の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。図6(a)に示すMMF50が切替指示を出すまでは、各AI21、22はコアネットワーク10との接続状況を定期的にMMF50に報告する。MMF50では、図7に示すように、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから受信し(S11)、当該接続状況情報に基づいて、一方のAIの回線品質が、所定条件に照らし、劣悪になっているか否かを判断する(S12)。ここでの所定条件としては、前述したMHが切替を意識しない態様と同様に、AIとコアネットワーク10との間の電波強度が所定の閾値を下回ったことを条件としてもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測されたAIとコアネットワーク10との間の電波強度予測値が、所定の閾値を下回ったことを条件としてもよい。
【0036】
S12で何れのAIの回線品質も劣悪でないと判断されれば、S11へ戻り、処理を繰り返す。S12で一方のAIの回線品質が劣悪であると判断されれば、OAI21、コアネットワーク10及びOAI21側のMH31に対して切替指示を送信する(S13)。具体的には、OAI21には閉塞状態となるよう指示し、コアネットワーク10にはFAI22側のAR12からデータを送信するよう指示し、さらに、MH31には、OAI21に代わりNAI22と接続するよう指示する。
【0037】
上記の切替指示送信後は、図6(b)に示すように、切替指示を受信したOAI21は、コアネットワーク10との接続を切断することなくデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とする。また、切替指示を受信したコアネットワーク10においても、OAI21と接続していたAR11は、OAI21との接続を維持したままデータを送受信させないよう回線41を閉塞状態とする。さらに、MH31はOAI21に代わりNAI22との接続を確立する。
【0038】
このようにして、MN20内のOAI21側のMH31が切替を意識した上で、図6(b)のようにMH31からコアネットワーク10への送信データP1は、MH31とNAI22間の接続リンクを経由しNAI22側アクセス回線42を介してコアネットワーク10へ送信可能となる。
【0039】
以上のようなMHが切替を意識しない切替態様とMHが切替を意識する切替態様の何れにおいても、通常のハンドオーバ手順のようにネットワーク全体に伝播したり又は送信元に通知することなく、ローカルに切り替える。このため、OAI側の回線が切断しローカルでない切替処理が行われることによるパケットロス及びハンドオーバ処理遅延を回避することができ、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0040】
なお、上記では、MN20において、コアネットワーク10との接続確立で用いるAIを、OAI21からNAI22へ切り替える例を説明したが、3つ以上のAIが存在する状況でMMF50が切替先の1つのAIを選択する際には、例えば、各AIとコアネットワーク10との電波強度のうち、最大値となる電波強度に対応するAIを選択してもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測された各AIとコアネットワーク10との電波強度予測値のうち、最大値となる電波強度予測値に対応するAIを選択してもよい。
【0041】
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態における移動通信システム1Sの初期状態を示す構成図である。同図に示すように、移動通信システム1Sは、複数のAR11、12を含んで構成されたコアネットワーク10と、複数のAI21、22、MH31、及び移動管理と切替指示をつかさどる機能(MMF:Mobility Management Function)を備えた制御装置(MMF)50を含んで構成されたMN20とから構成される。MH31は、AI21の回線41又はAI22の回線42の何れかを介して、コアネットワーク10側の何れかのARと接続し、データの送受信を行う。
【0042】
なお、MN20は、図8において左から右へ移動するものとする。2つのAI21、22のうち、進行方向前方のAI22をNAI(New Access Interface)と呼び、進行方向後方のAI21をOAI(Old Access Interface)と呼ぶ。このようにMN20は、2つのAI21、22マルチホーミングされた移動するネットワークとする。
【0043】
図9は、第2実施形態におけるMMF50の機能ブロック構成図である。同図に示すように、MMF50が接続状況取得部51、ハンドオーバ予測部52、変更部53及び下り制御部54を含んで構成される点は、第1実施形態のMMF50(図2)と同様である。ただし、接続状況取得部51は、全てのAIの位置関係を把握する位置関係把握部51Aと、各AIから通知される、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元ARと切替先ARの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信する情報受信部51Bとを含んで構成されており、ハンドオーバ予測部52は、把握された各AIの位置関係、並びに、受信された接続状況情報及び切替情報に基づいて、後述する把握ロジックに従って、MN20に関する少なくとも速度情報を把握する速度把握部52Aと、把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する予測部52Bとを含んで構成されている。速度把握部52Aは、2つのAI21、22間の距離xの情報を予め記憶しており、各AIからの切替情報に基づいて、隣接する切替が同一AR間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tと2つのAI間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、MN20に関する速度として把握する。
【0044】
以下、MMF50により実行される1つのAIの組合せ(即ち、2つのAI21、22)からの切替情報に基づく速度把握処理を、図10の流れ図及び図8、11、12の状態図に基づいて説明する。処理開始時に移動通信システムは図8の初期状態にあるものとし、各AI21、22はコアネットワーク10との接続状況を定期的にMMF50に報告しているものとする。
【0045】
MMF50は、図10に示すように、各AIとコアネットワーク10との接続状況情報を各AIから受信し(S21)、当該接続状況情報に基づいて、一方のAIの回線品質が、所定条件に照らし、劣悪になっているか否かを判断する(S22)。ここでの所定条件としては、第1実施形態と同様に、AIとコアネットワーク10との間の電波強度が所定の閾値を下回ったことを条件としてもよいし、また、今後の移動予測に基づき予測されたAIとコアネットワーク10との間の電波強度予測値が、所定の閾値を下回ったことを条件としてもよい。
【0046】
S22で何れのAIの回線品質も劣悪でないと判断されれば、S21へ戻り、処理を繰り返す。S22で一方のAIの回線品質が劣悪であると判断されれば、当該AIとコアネットワーク10に対して切替指示を送信する(S23)。ここでは、図8の初期状態(各AIが同一AR11に接続された状態)において、MN20が図8において右方向へ移動することにより、まず、NAI22の回線42の品質が劣化し、S22で回線42の品質が劣悪であると判断される。このため、MMF50は、NAI22とコアネットワーク10に対して、NAI22の接続先を現在のAR11から新たなARへ切り替えるよう切替指示を送信する。
【0047】
この切替指示を受信したNAI22及びコアネットワーク10は、図11のように、NAI22の接続先を新たなAR12へ切り替え、AR12とNAI22との間を回線42により接続する。そして、新たなAR12の位置情報と、当該AR12への切替を完了した時刻(切替時刻)t1の情報とをMMF50へ送信する。
【0048】
MMF50は、新たなAR12の位置情報及び切替時刻t1の情報をNAI22から受信し蓄積する(S24)。この時点では一方のAI22しか切り替えていないため、S25で否定判断され、S21へ戻り、S21以降の処理を再度実行する。
【0049】
そして、図11の状態において、MN20が図8において右方向へ更に移動することにより、次に、OAI21の回線41の品質が劣化し、S22で回線41の品質が劣悪であると判断される。このため、MMF50は、OAI21とコアネットワーク10に対して、OAI21の接続先を現在のAR11から新たなARへ切り替えるよう切替指示を送信する。
【0050】
この切替指示を受信したOAI21及びコアネットワーク10は、図12のように、OAI21の接続先を新たなAR12へ切り替え、AR12とOAI21との間を回線41により接続する。そして、新たなAR12の位置情報と、当該AR12への切替を完了した時刻(切替時刻)t2の情報とをMMF50へ送信する。
【0051】
MMF50は、新たなAR12の位置情報及び切替時刻t2の情報をOAI21から受信し蓄積する(S24)。この時点では2つのAI全てから新たなARの位置情報及び切替時刻の情報を受信しているため、S25で肯定判断され、S26へ進む。
【0052】
S26では、速度把握部52Aが、NAI22の新たなAR12の位置情報とOAI21の新たなAR12の位置情報とが一致することをもって、2つのAI22、21の切替が同一AR間の切替であることを認識し、予め記憶したAI21、22間の距離xと2つの切替の切替時刻差t(tは(t2−t1)に相当)より、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、MN20に関する速度として把握する。また、このとき、速度把握部52Aは、NAI22を前方、OAI21を後方とした進行方向を、MN20の進行方向として把握することができる。さらに、S27では、予測部52Bが、上記把握されたMN20の速度及び進行方向から、今後のMN20の移動及び電波強度変化を予測することができる。
【0053】
なお、上記では、1つのAIの組合せ(即ち、2つのAI21、22)からの切替情報に基づくMNの速度把握について説明したが、上記技術を応用することで、複数のAIの組合せ(即ち、3つ以上のAI)からの切替情報に基づいて、以下のようにしてMNの速度及び進行方向を把握することが可能となる。
【0054】
即ち、MMF50により図14の処理が実行される。S31、S32では、速度把握部52Aが所定の複数のAIの組合せのそれぞれについて、前述した図10の速度把握処理を実行する。例えば、2つのAIの組合せからの切替情報より、図13のように2つの速度ベクトルv1、v2が得られる。ここで、各速度ベクトルの方向は把握された進行方向に相当し、各速度ベクトルの大きさは把握された速度の値に相当する。
【0055】
そして、速度把握部52Aは、S33にてベクトル和を求め、S34では、得られたベクトルより、MNの進行方向及び速度を把握する。図13の例では、2つの速度ベクトルv1、v2のベクトル和を求めることで合成ベクトルVが得られ、この合成ベクトルVの方向からMNの進行方向を把握し、この合成ベクトルVの大きさからMNの速度を把握することができる。さらに、S35では、予測部52Bが、上記把握されたMN20の速度及び進行方向から、今後のMN20の移動及び電波強度変化を予測することができる。
【0056】
以上のように、1つのAIの組合せ(2つのAI)からの切替情報、複数のAIの組合せ(3つ以上のAI)からの切替情報の何れからも、MN20の速度及び進行方向を把握することができ、当該把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測するため、精度の良いハンドオーバ予測情報を得ることが可能となり、より確実にシームレスなハンドオーバを実現することができる。
【0057】
なお、上記の各実施形態では、本発明をMN(移動するネットワーク)に適用したケースを説明したが、本発明をMH(移動するホスト)に適用したケースも同様の動作を行うことで、同様の効果を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及びネットワークにおいては、各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質が移動に伴って変化するという特徴に着目し、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を取得し又は今後のハンドオーバを予測した上で、当該接続状況情報又は今後のハンドオーバ予測情報に基づいて、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる。このため、従来は各アクセスインタフェースに接続された回線の通信品質の変化を予測せずにハンドオーバ処理遅延が発生していたところ、上記の接続状況情報又はハンドオーバ予測情報に基づくアクセスインタフェースの動的変更により、ハンドオーバ処理遅延を最小化してパケットロスを回避し、シームレスなハンドオーバを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における移動通信システムの構成図である。
【図2】第1実施形態におけるMMFの機能ブロック構成図である。
【図3】マルチホーミングを有する移動するネットワークにおいて、マルチホーミングを利用したシームレスハンドオーバのロジックを示す図であり、(a)はハンドオーバ前の状態を、(b)はハンドオーバ開始時の状態を、(c)はハンドオーバ完了後の状態を、それぞれ示す。
【図4】MHが切替を意識しない態様における状態遷移図であり、(a)はMMFが切替指示を出す前の状態を、(b)はMMFが切替指示を出した後の状態を、それぞれ示す。
【図5】図4の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。
【図6】MHが切替を意識する態様における状態遷移図であり、(a)はMMFが切替指示を出す前の状態を、(b)はMMFが切替指示を出した後の状態を、それぞれ示す。
【図7】図6の例でのMMFの制御動作を示す流れ図である。
【図8】第2実施形態における移動通信システムの初期状態を示す図である。
【図9】第2実施形態におけるMMFの機能ブロック構成図である。
【図10】AIの1つの組合せからの情報に基づく速度把握処理を示す流れ図である。
【図11】NAIが新ARに切り替わった直後の状態を示す図である。
【図12】OAIが新ARに切り替わった直後の状態を示す図である。
【図13】ベクトル和を求める処理を説明するための図である。
【図14】AIの複数の組合せからの情報に基づく速度及び方向把握処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
1、1S…移動通信システム、10…コアネットワーク、11、12…アクセスルータ(AR)、20…移動するネットワーク(MN)、21、22…アクセスインターフェース(AI)、31、32…移動するホスト(MH)、41、42…回線、50…制御装置(MMF)、51…接続状況取得部、51A…位置関係把握部、51B…情報受信部、52…ハンドオーバ予測部、52A…速度把握部、52B…予測部、53…変更部、54…下り制御部、P1、P2…送信データ、t…切替時刻差、t1、t2…切替時刻、V…合成ベクトル、v1、v2…速度ベクトル、x…AI間の距離。
Claims (29)
- 移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であって、
前記制御装置は、各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させることを特徴とするハンドオーバ制御方法。 - 前記制御装置は、アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、
所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースについては、データの送受信を継続し、適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とすることを特徴とする請求項1記載のハンドオーバ制御方法。 - 前記制御装置は、アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、
移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合、及び移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合は、データの送受信を継続し、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハンドオーバ制御方法。 - 前記制御装置は、コアネットワーク網からの下りのデータを、コアネットワーク網におけるアクセスルータのうち適正アクセスインタフェースと接続しているアクセスルータから送信するよう制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハンドオーバ制御方法。
- 前記所定条件は、当該アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度が所定の閾値を下回ることであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハンドオーバ制御方法。
- 前記所定条件は、今後の移動予測に基づき予測された当該アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値が、所定の閾値を下回ることであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハンドオーバ制御方法。
- 前記所定ロジックは、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度のうち、最大値となる電波強度に対応するアクセスインタフェースを選択することであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のハンドオーバ制御方法。
- 前記所定ロジックは、今後の移動予測に基づき予測された各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値のうち、最大値となる電波強度予測値に対応するアクセスインタフェースを選択することであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のハンドオーバ制御方法。
- 前記制御装置は、
移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握し、
各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信し、
所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握し、
把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する、
ことを特徴とする請求項1記載のハンドオーバ制御方法。 - 前記制御装置は、前記速度情報の把握においては、
2つのアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、
各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度として把握する、
ことを特徴とする請求項9記載のハンドオーバ制御方法。 - 前記制御装置は、前記速度情報の把握においては、
3以上のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、
各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xとの複数の組合せより、各組合せについて、該当する2つのアクセスインタフェース間を結び先に切替が行われたアクセスインタフェースを先頭とする方向を進行方向として、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を速度として、それぞれ把握し、
各組合せについての速度ベクトルのベクトル和を求め、得られたベクトル和より、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を把握する、
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のハンドオーバ制御方法。 - 移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースと、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置とを含んで構成された移動通信システムであって、
前記制御装置が、
各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を各アクセスインタフェースから取得する接続状況取得手段と、
各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測手段と、
各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる変更手段と、
を備えたことを特徴とする移動通信システム。 - 前記変更手段が、
アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、
所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースについては、データの送受信を継続し、適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とすることを特徴とする請求項12記載の移動通信システム。 - 前記変更手段が、
アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、
移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合、及び移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合は、データの送受信を継続し、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続する
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の移動通信システム。 - 前記制御装置が、
コアネットワーク網からの下りのデータを、コアネットワーク網におけるアクセスルータのうち適正アクセスインタフェースと接続しているアクセスルータから送信するよう制御する下り制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の移動通信システム。 - 前記所定条件は、当該アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度が所定の閾値を下回ることであることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の移動通信システム。
- 前記所定条件は、今後の移動予測に基づき予測された当該アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値が、所定の閾値を下回ることであることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の移動通信システム。
- 前記所定ロジックは、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度のうち、最大値となる電波強度に対応するアクセスインタフェースを選択することであることを特徴とする請求項12〜17のいずれか1項に記載の移動通信システム。
- 前記所定ロジックは、今後の移動予測に基づき予測された各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との電波強度予測値のうち、最大値となる電波強度予測値に対応するアクセスインタフェースを選択することであることを特徴とする請求項12〜17のいずれか1項に記載のハンドオーバ制御方法。
- 前記接続状況取得手段が、
移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握する位置関係把握手段と、
各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信する情報受信手段とを含んで構成され、
前記ハンドオーバ予測手段が、
把握された各アクセスインタフェースの位置関係、並びに、受信された接続状況情報及び切替情報に基づいて所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握する速度把握手段と、
把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する予測手段とを含んで構成されたことを特徴とする請求項12記載の移動通信システム。 - 前記速度把握手段が、
2つのアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、
各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度として把握する、
ことを特徴とする請求項20記載の移動通信システム。 - 前記速度把握手段が、
3以上のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、
各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xとの複数の組合せより、各組合せについて、該当する2つのアクセスインタフェース間を結び先に切替が行われたアクセスインタフェースを先頭とする方向を進行方向として、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を速度として、それぞれ把握し、
各組合せについての速度ベクトルのベクトル和を求め、得られたベクトル和より、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を把握する、
ことを特徴とする請求項20又は21に記載の移動通信システム。 - 移動するホスト又は複数の移動するホストから成る移動するネットワークと、当該移動するホスト又は移動するネットワークにおけるコアネットワーク網との接続インタフェースとなり相互に接続可能な複数のアクセスインタフェースとともに移動通信システムを構成し、前記アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続に関するハンドオーバを制御する制御装置であって、
各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報を各アクセスインタフェースから取得する接続状況取得手段と、
各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報に基づいて今後のハンドオーバを予測するハンドオーバ予測手段と、
各アクセスインタフェースにおけるコアネットワーク網との接続状況情報又は今後のハンドオーバの予測情報に基づいて、所定条件の成立時に、所定ロジックに従い、接続インタフェースとして採用するアクセスインタフェースを動的に変更させる変更手段と、
を備えた制御装置。 - 前記変更手段が、
アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、
所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースについては、データの送受信を継続し、適正アクセスインタフェース以外のアクセスインタフェースについては、コアネットワーク網との接続を維持しつつデータの送受信不能な閉塞状態とすることを特徴とする請求項23記載の制御装置。 - 前記変更手段が、
アクセスインタフェースを動的に変更させる際に、
移動するホストが所定の通信品質を維持可能な適正アクセスインタフェースと接続している場合、及び移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続している場合は、データの送受信を継続し、移動するホストが適正アクセスインタフェースと接続されておらず且つ移動するホストに接続されたアクセスインタフェースが適正アクセスインタフェースと接続していない場合は、当該移動するホストと適正アクセスインタフェースとの接続又は当該移動するホストに接続されたアクセスインタフェースと適正アクセスインタフェースとの接続を確立して通信を継続する
ことを特徴とする請求項23又は24に記載の制御装置。 - コアネットワーク網からの下りのデータを、コアネットワーク網におけるアクセスルータのうち適正アクセスインタフェースと接続しているアクセスルータから送信するよう制御する下り制御手段をさらに備えた請求項23〜25のいずれか1項に記載の制御装置。
- 前記接続状況取得手段が、
移動するホスト及び移動するネットワークに接続された全てのアクセスインタフェースの位置関係を把握する位置関係把握手段と、
各アクセスインタフェースから通知される、各アクセスインタフェースとコアネットワーク網との接続状況情報、並びに、切替発生時の切替元アクセスルータと切替先アクセスルータの識別情報及び切替完了時刻情報を含む切替情報を受信する情報受信手段とを含んで構成され、
前記ハンドオーバ予測手段が、
把握された各アクセスインタフェースの位置関係、並びに、受信された接続状況情報及び切替情報に基づいて所定の把握ロジックに従って、移動するホスト及び移動するネットワークに関する少なくとも速度情報を把握する速度把握手段と、
把握した情報から今後の移動及び電波強度変化を予測する予測手段とを含んで構成されたことを特徴とする請求項23記載の制御装置。 - 前記速度把握手段が、
2つのアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、
各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xより、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を、移動するホスト及び移動するネットワークに関する速度として把握する、
ことを特徴とする請求項27記載の制御装置。 - 前記速度把握手段が、
3以上のアクセスインタフェースによりマルチホーミングされた移動するホスト及び移動するネットワークについては、
各アクセスインタフェースからの前記切替情報に基づいて、隣接する切替が同一アクセスルータ間の切替であることを認識した際に、当該隣接する切替における切替時刻差tとアクセスインタフェース間の距離xとの複数の組合せより、各組合せについて、該当する2つのアクセスインタフェース間を結び先に切替が行われたアクセスインタフェースを先頭とする方向を進行方向として、距離xを切替時刻差tにより除して得られた値を速度として、それぞれ把握し、
各組合せについての速度ベクトルのベクトル和を求め、得られたベクトル和より、移動するホスト及び移動するネットワークの進行方向及び速度を把握する、
ことを特徴とする請求項27又は28に記載の制御装置。
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