JP2004152537A - 燃料電池の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】本発明は、高い温度を示す燃料電池の中央部により多量の冷却水を流入させ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布をより均一とすることを目的としている。
【構成】このため、電解質膜と、電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成している。
【選択図】 図1
【構成】このため、電解質膜と、電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は燃料電池の冷却装置に係り、特に高い温度を示す燃料電池の中央部により多量の冷却水を流入させ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布をより均一とする燃料電池の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池、例えば固体高分子電解質膜型燃料電池は、水素を主成分とする燃料ガスと酸素を含有する酸化剤ガスを用いて電気化学反応により発電するものである。前記電気化学反応の結果、排出される物質は水のみであり、クリーンな発電装置として注目されている。
【0003】
そして、前記燃料電池は、一般的に多数のセルが積層されており、このセルは、高分子イオン交換膜からなる電解質膜と、この電解質膜の両側に夫々配置されるアノード電極とカソード電極との2つの電極とからなる電極ユニットを、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータで挟持して構成されている。
【0004】
また、前記燃料電池において、アノード電極側に供給された燃料ガスは、触媒に接することにより水素イオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード電極側へと移動し、カソード電極には酸化剤ガスが供給されているため、このカソード電極において、水素イオンと酸素とが反応して水が生成され、一方、その間に生じた電子が、外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用されるものである。このとき、上記の反応は、発熱反応である。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−306371号公報 (第2−5頁、図1)
【0006】
【特許文献2】
特開2000−67885号公報 (第2−3頁、図1)
【0007】
【特許文献3】
特開2000−285930号公報 (第2−6頁、図1)
【0008】
【特許文献4】
特開2002−56860号公報 (第2−3頁、図2)
【0009】
燃料電池の冷却装置としては、特許文献1に開示されるものがある。この公報に開示される固体高分子電解質膜型燃料電池の制御方法は、固体高分子電解質膜を挟んでアノード側電極とカソード側電極とを対設し、セパレータによって挟持するように構成した燃料電池セルを水平方向に多数積層してなる固体高分子電解質膜型電池の制御方法において、夫々の燃料電池セルのアノード側電極とカソード側電極に対し重力方向に沿って燃料ガス並びに酸化剤ガスを夫々供給し、一方、燃料ガスと酸化剤ガスの流れと反対方向から冷却用触媒を夫々の燃料電池セルのセパレータに送り込み、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて所望の電圧を発生させる燃料電池において、燃料電池を構成するセル内の温度分布を少なくしている。
【0010】
また、特許文献2に開示されるものがある。この公報に開示される燃料電池は、電解質をアノードとカソードの一対の電極で挟持した電極ユニットと燃料ガスまたは酸化剤ガスのガス流路を有する四角形薄板状であるセパレータからなる燃料電池において、セパレータの一方の面に燃料ガス流路を他方の面に酸化剤ガス流路を設け、流面のガス流路と同一平面の両端部に冷却水流路を設け、冷却水流路の新しい構造を提案し、燃料電池を小型化している。
【0011】
更に、特許文献3に開示されるものがある。この公報に開示される燃料電池用セパレータ及びその製造方法は、表面に燃料ガス供給溝を有するとともに裏面に見ず供給溝を有する燃料ガス供給板と、表面に酸化剤ガス供給溝を有するとともに裏面に見ず供給溝を有する酸化剤ガス供給板と、両ガス供給板の裏面間に接合により設けられた接合層とを具備し、接合層は炭素粉とエポキシ樹脂からなる層であり、従来の金属製セパレータと比べ軽く、また従来のグラファイト製又はカーボン製のセパレータと比べて耐久性、電気抵抗の点で優れ、且つ小型化し得る。
【0012】
更にまた、特許文献4に開示されるものがある。この公報に開示される燃料電池用セパレータは、冷却水流路を複数有し、これらの冷却水流路の形状が同一でない燃料電池用セパレータにおいて、各冷却水流路の圧力損失が均一になるように冷却水流路の形状を設定し、セパレータ面内での冷却水流れを均一化している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の燃料電池において、燃料電池のセル面内では、発電時の発熱により温度分布が生じるため、温度分布状態に合わせて冷却水を分配する必要がある。
【0014】
つまり、高温部分には冷却水が多く流れるような冷却水通路形状とすることで、セル面内の温度分布を緩和することが可能となる。
【0015】
しかし、現状では、冷却水通路構造の工夫によってこれら発熱分布に合わせて流量分布を制御(「形成」とも換言できる)するような例は少ない。
【0016】
また、流量分布を構造上で制御する場合においても、冷却水通路の圧損が高くなるような形状では、駆動するポンプの消費電力が大きくなるという不都合がある。
【0017】
つまり、ポンプの能力的にも供給できる流量が制限されてくるため、形状がシンプルで、且つ低圧損となるような冷却水通路構造が求められている。
【0018】
更に、実際に冷却水がどのように流れているかを確認できる簡易な方策はなく、流量分布を数値的に把握することが課題となっている。
【0019】
冷却水の流量分布は、シミュレーション等によりおおよその分布傾向をつかむことはできるものの、実際の燃料電池では気体の混入が生じ、気体の混入量も運転時間に伴って増加するものである。
【0020】
そして、この混入する気体は、流れの抵抗や冷却水通路の閉塞を惹起するため、これらの要素は実際の流れを見なければ確認できないという不具合がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、電解質膜と、この電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、前記電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、この電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、前記セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、前記冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成したことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
上述の如く発明したことにより、冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大とし、高い温度を示す燃料電池の中央部により多量の冷却水を流入させ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布をより均一としている。
【0023】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
【0024】
図1〜図7はこの発明の実施例を示すものである。図3において、2は燃料電池である。
【0025】
この燃料電池2は、図3に示す如く、多数のセル4が積層された状態となっており、このセル4は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜6と、この電解質膜6の一面側に配置されたアノード電極8と、前記電解質膜6の他面側に配置されたカソード電極10とからなる電極ユニット12を、燃料ガスを供給するための燃料ガス用流体通路14または酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス用流体通路16を形成するセパレータ18で挟持して構成されている。
【0026】
例えば、図3に示す如く、図3の左側に位置する第1番目のセパレータ18−1は、第1電極ユニット12−1の第1アノード電極8−1側の第1アノード電極側セパレータ20−1と、第1カソード電極10−1側の第1カソード電極側セパレータ22−1とからなる。
【0027】
このとき、前記第1電極ユニット12−1を、第1アノード電極側セパレータ20−1と第1カソード電極側セパレータ22−1とによって挟持する際には、第1電極ユニット12−1の外周部位を囲繞すべく第1シール部材24−1を介設する。
【0028】
また、第2番目のセパレータ18−2は、第2電極ユニット12−2の第2アノード電極8−2側の第2アノード電極側セパレータ20−2と、第2カソード電極10−2側の第2カソード電極側セパレータ22−2とからなり、第3番目のセパレータ18−3以降も同様に形成される。
【0029】
更に、前記第1アノード電極側セパレータ20−1の第1アノード電極8−1側に燃料ガス用第1流体通路14−1を形成するとともに、第1カソード電極側セパレータ22−1の第1カソード電極10−1側には、例えば前記燃料ガス用第1流体通路14−1に対峙するように、酸化剤ガス用第1流体通路16−1を形成する。
【0030】
なお、燃料ガス用流体通路14や酸化剤ガス用流体通路16に関しても、第2番目以降のセパレータに同様に形成される。
【0031】
そして、前記各セル4間、例えば第1番目のセル4−1と第2番目のセル4−2とのセパレータ面内、すなわち、第1番目のセル4−1の第1カソード電極側セパレータ22−1と第2番目のセル4−2の第2アノード電極側セパレータ20−2間に第1面内用冷却水通路26−1を設ける。
【0032】
また、第2番目のセル4−2と第3番目のセル4−3とのセパレータ面内に第2面内用冷却水通路26−2を設けるとともに、第3番目のセル4−3とそれ以降のセルとのセパレータ面内にも、同様に各面内用冷却水通路を設け、全ての面内用冷却水通路26は、共通の冷却水流入口28に接続される。
【0033】
このとき、例えば夫々の面内用冷却水通路26を、図1に示す如く、セパレータ面内の中央部(「中央エリア」ともいう)aを冷却する第1冷却水通路30と、両側部(「外側エリア」ともいう)bを冷却する第2、第3冷却水通路32、34とにより構成し、前記冷却水流入口28に接続された第1冷却水通路30の通路幅W1を、第2あるいは第3冷却水通路32、34の通路幅W2、W3よりも大きく形成する構成とする。
【0034】
詳述すれば、前記面内用冷却水通路26は、共通の冷却水流入口28に接続されるとともに、共通の冷却水流出口36に接続される。
【0035】
そして、面内用冷却水通路26は、図1及び第4に示す如く、冷却水流入口28側から冷却水流出口36側に延びる複数、且つ平行な隔壁部38によって夫々分岐されている。
【0036】
このとき、前記隔壁部38の一部を冷却水流入口28側たる流入口側起点まで延長して第1分割リブ40を形成するとともに、冷却水流出口36側たる流出口側起点まで延長して第2分割リブ42を形成し、この第1分割リブ40によって、前記面内用冷却水通路26を、セパレータ面内の高温となる中央部(図2参照)aを冷却する第1冷却水通路30と、両側部bを冷却する第2、第3冷却水通路32、34とに夫々分割する。
【0037】
また、前記第1分割リブ40によって前記面内用冷却水通路26を第1〜第3冷却水通路30、32、34に夫々分割する際には、図1に示す如く、前記冷却水流入口28に接続された第1冷却水通路30の通路幅W1を、第2あるいは第3冷却水通路32、34の通路幅W2、W3よりも大きく形成するものである。
【0038】
つまり、前記第1分割リブ40によって冷却水の流れを強制的に分割させ、且つ前記面内用冷却水通路26の冷却水流入口28側の通路幅を変えることで投入量に傾斜を与えている。
【0039】
更に、前記冷却水流入口28を、セパレータ面の略中心軸線C上に設けるとともに、冷却水流出口36をもセパレータ面の略中心軸線C上に設ける。
【0040】
ここで、実際の流量分布(「流速分布」とも換言できる)を知るための可視化試験方策について記載する。
【0041】
先ず、図6に示す如く、試験用セパレータSの冷却水通路44に連絡する試験通路46を設ける。この試験通路46は、冷却水通路44に冷却水を流入させる流入側第1試験通路46−1と、冷却水通路44から冷却水を流出させる流出側第2試験通路46−2と、流入側第1試験通路46−1と流出側第2試験通路46−2とを連絡する循環用第3試験通路46−3とを有する。
【0042】
そして、流入側第1試験通路46−1と循環用第3試験通路46−3との合流部位よりも上流側に位置する流入側第1試験通路46−1途中に、流量可変バルブ48を設け、この流量可変バルブ48によって混入が考えられる気泡(空気や水素)の供給量を調整するとともに、前記循環用第3試験通路46−3には、流出側第2試験通路46−2側から循環式ポンプ(「P」とも記載する)50と流量計52とを順次配設する。
【0043】
また、前記試験用セパレータSは、図6に示す如く、気泡に加わる浮力を考慮して水平状態に設置するものとし、試験用セパレータSの上方に撮影用ビデオカメラ54を設置し、撮影用ビデオカメラ54によって、気泡の動く速さを水流速とみなして、可視化時の様子を動画として収録し、解析可能とするものである。
【0044】
更に、前記試験用セパレータSは、図7に示す如く、透明な第1平坦部材56−1と第2平坦部材56−2との間に前記冷却水通路44を形成し、この冷却水通路44の流入口44aに前記流入側第1試験通路46−1を連絡させるとともに、冷却水通路44の流出口44bに前記流出側第2試験通路46−2を連絡させるものである。
【0045】
このとき、前記冷却水通路44は、図7に示す如く、流入口44a側から流出口44b側に延びる複数、且つ平行な隔壁部58によって夫々分岐される。
【0046】
そして、前記流入口44aには、金属製メッシュ60を装着し、この金属製メッシュ60によって、混入される気泡(空気や水素)を細分化、例えば気泡サイズを通路幅の1/2以下とし、流れの抵抗となるような大きな気泡の発生を阻止している。
【0047】
流速分布計算方法としては、以下の式が使用可能である。
流速(v)=測定長(L:任意の長さ)/気泡通過時間(t)
流量(V)=流速(v)X流路断面積(D)
【0048】
さすれば、可視化試験方策においては、故意に気泡(空気や水素)を導入することで、どの流路で気泡の蓄積、つまり流れの閉塞が起こり易いかを見たり、流路が閉塞した場合における流量分布を模擬することが可能となる。(燃料電池では冷却水への気体(空気や水素)の混入が起こり得るため、これらの解析や対策として有用である。)
【0049】
次に作用を説明する。
【0050】
前記冷却水流入口28に冷却水が導入されると、図1及び図5に示す如く、第1〜第3冷却水通路30、32、34の夫々に冷却水が流入する。
【0051】
そしてこのとき、第1冷却水通路30においては、導入された冷却水の流れに沿って通路が存在するため、セパレータ面内のより中央部aを流れる冷却水が優先される。
【0052】
これに対して、第2及び第3冷却水通路32、34においては、導入された冷却水の流れに対して垂直に分岐することとなり、通路間での流量バラツキが生じ難い状況となっている。
【0053】
このとき、前記第1〜第3冷却水通路30、32、34の通路幅W1、W2、W3において、第1冷却水通路30の通路幅W1を、第2あるいは第3冷却水通路32、34の通路幅W2、W3よりも大きく形成して第1冷却水通路30に流入する冷却水の流量を増加させている。
【0054】
これにより、高い温度を示す燃料電池2の中央部aに、より多量の冷却水を流入させることができ、発電時における燃料電池2内で発生する熱によって生ずる温度分布を、より均一にすることが可能となり、実用上有利である。
【0055】
また、前記冷却水流入口28を、セパレータ面の略中心軸線C上に設けたことにより、燃料電池2の中央部aを冷却する第1冷却水通路30と冷却水流入口28とが直線的に連結されることとなり、最も冷却を必要とする部分を冷却する通路を、流入抵抗が最も少ない通路とすべく形成することができるものである。
【0056】
図8はこの発明の第2実施例を示すものである。この第2実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
【0057】
この第2実施例の特徴とするところは、前記第1冷却水通路30と第2、第3冷却水通路32、34とを仕切っている壁である第1分割リブ40の一部を切り欠いて、第1冷却水通路30と第2および/または第3冷却水通路32、34とを連絡する切欠き部62を設けた点にある。
【0058】
すなわち、セパレータ18に、図8に示す如く、冷却水流入口28側から冷却水流出口側に延びる複数、且つ平行な隔壁部38によって面内用冷却水通路26を形成する際に、前記隔壁部38の一部を冷却水流入口28側たる流入口側起点まで延長させた第1分割リブ40と、冷却水流出口側たる流出口側起点まで延長させた第2分割リブとによって、第1〜第3冷却水通路30、32、34を夫々分割形成している。
【0059】
そして、例えば第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを分割する第1分割リブ40の一部、つまり図8に示す如く、隔壁部38に対して直交状態にある部位に切欠き部62を設け、切欠き部62によって、第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを一部において連通させるものである。このとき、この切欠き部62の形成位置は、セパレータ18面の略中心軸線Cからできるだけ離間した位置とする。
【0060】
さすれば、セパレータ18面の中央部を冷却する第1冷却水通路30と、セパレータ18面の両端部を冷却する第2、第3冷却水通路32、34とが、一部で連通することとなり、互いのエリアの端部域において発生する冷却水の流量不足を解消することができ、実用上有利である。
【0061】
図9及び図10はこの発明の第3実施例を示すものである。
【0062】
上述第2実施例においては、第1分割リブ40の一部を切り欠いて切欠き部62を形成したが、この第3実施例の特徴とするところは、隔壁部38に切欠き部72を形成した点にある。
【0063】
すなわち、セパレータ18に、図9に示す如く、冷却水流入口28側から冷却水流出口側に延びる複数、且つ平行な隔壁部38によって面内用冷却水通路26を形成する際に、前記隔壁部38の一部を冷却水流入口28側たる流入口側起点まで延長させた第1分割リブ40と、冷却水流出口側たる流出口側起点まで延長させた第2分割リブとによって、第1〜第3冷却水通路30、32、34を夫々分割形成している。
【0064】
そして、例えば第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを分割する第1分割リブ40の延長する隔壁部38の一部に切欠き部72を設け、切欠き部72によって、第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを一部において連通させるものである。
【0065】
このとき、切欠き部72は、図10に示す如く、隔壁部38の途中において、第2冷却水通路32から第1冷却水通路30へ流入し易いように傾斜させて設ける。
【0066】
さすれば、流量の最も少なくなる中央エリアに位置する第1冷却水通路30の端の流路に対して、外側エリアに位置する第2冷却水通路32から冷却水を流入させ、流量格差を縮めることができる。
【0067】
つまり、前記切欠き部72がない場合には、第1冷却水通路30の端の流路30mの流量V1と第2冷却水通路32の最も第1冷却水通路30側の流路32nの流量V2との関係は、
V1<V2
となり、前記切欠き部72を設けることによって、隣り合う流路30m、30n間の流量格差をなくすことができ、均一な流量分布を得るのに有効である。
【0068】
また、前記切欠き部72がない場合、第1冷却水通路30の端の流路30mは、流量不足になり易く、図10に1点鎖線で示す如く、第1冷却水通路30の端の流路30mが気泡によって閉塞される可能性があると想定される。しかし、前記切欠き部72を設けることによって、閉塞箇所をバイパスする流れが形成されることとなり、完全な流路閉塞を確実に防止し得る(特に、流入口付近での閉塞頻度が高いため、隔壁部38の途中に切欠き部72を形成する方策は有効である)。
【0069】
なお、この発明は上述第1〜第3実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0070】
例えば、この発明の実施例においては、セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続される複数の冷却水通路を設ける際に、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とを設ける構成、つまり3分割の構成としたが、冷却水通路を4分割以上に分割し、冷却効率を向上させる特別構成とすることも可能である。
【0071】
すなわち、複数の冷却水通路は、例えばセパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、この第1冷却水通路の両側部を冷却する第2、第3冷却水通路と、第2、第3冷却水通路の夫々の外側を冷却する第4、第5冷却水通路とを設ける5分割の構成とするとともに、各冷却水通路の通路断面積を相違させるものである。
【0072】
詳述すれば、第1冷却水通路の通路断面積をa1、第2、第3冷却水通路の通路断面積をa2、第4、第5冷却水通路の通路断面積をa3とした際に、
a1>a2>a3
を満足する設定とし、セパレータ面内の中央部を冷却するために流れる冷却水通路の流量(「流速」とも換言できる)を増大させるものである。
【0073】
さすれば、高い温度を示す燃料電池の中央部に、より多量の冷却水を効率良く流入させることができ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布を、均一にすることが可能となる。
【0074】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、電解質膜と、電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成したので、高い温度を示す燃料電池の中央部に、より多量の冷却水を流入させることができ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布を、より均一にすることが可能となり、実用上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すセパレータの平面図である。
【図2】セパレータの温度分布を示す平面図である。
【図3】燃料電池の概略構成図である。
【図4】セパレータの平面図である。
【図5】図4の矢視V部分の概略拡大図である。
【図6】可視化試験方策の構成を示す図である。
【図7】セパレータの概略斜視図である。
【図8】この発明の第2実施例を示すセパレータの第1分割リブ部分の概略拡大図である。
【図9】この発明の第3実施例を示すセパレータの隔壁部部分の概略拡大図である。
【図10】セパレータの隔壁部に形成した切欠き部の要部拡大図である。
【符号の説明】
2 燃料電池
4 セル
6 電解質膜
8 アノード電極
10 カソード電極
12 電極ユニット
14 燃料ガス用流体通路
16 酸化剤ガス用流体通路
18 セパレータ
20−1 第1アノード電極側セパレータ
20−2 第2アノード電極側セパレータ
22−1 第1カソード電極側セパレータ
22−2 第2カソード電極側セパレータ
24−1 第1シール部材
26−1 第1面内用冷却水通路
26−2 第2面内用冷却水通路
28 冷却水流入口
30 第1冷却水通路
32 第2冷却水通路
34 第3冷却水通路
36 冷却水流出口
38 隔壁部
40 第1分割リブ
42 第2分割リブ
S 試験用セパレータ
44 冷却水通路
46 試験通路
46−1 流入側第1試験通路
46−2 流出側第2試験通路
46−3 循環用第3試験通路
48 流量可変バルブ
50 循環式ポンプ(「P」とも記載する)
52 流量計
54 撮影用ビデオカメラ
58 隔壁部
60 金属製メッシュ
【発明の属する技術分野】
この発明は燃料電池の冷却装置に係り、特に高い温度を示す燃料電池の中央部により多量の冷却水を流入させ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布をより均一とする燃料電池の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池、例えば固体高分子電解質膜型燃料電池は、水素を主成分とする燃料ガスと酸素を含有する酸化剤ガスを用いて電気化学反応により発電するものである。前記電気化学反応の結果、排出される物質は水のみであり、クリーンな発電装置として注目されている。
【0003】
そして、前記燃料電池は、一般的に多数のセルが積層されており、このセルは、高分子イオン交換膜からなる電解質膜と、この電解質膜の両側に夫々配置されるアノード電極とカソード電極との2つの電極とからなる電極ユニットを、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータで挟持して構成されている。
【0004】
また、前記燃料電池において、アノード電極側に供給された燃料ガスは、触媒に接することにより水素イオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード電極側へと移動し、カソード電極には酸化剤ガスが供給されているため、このカソード電極において、水素イオンと酸素とが反応して水が生成され、一方、その間に生じた電子が、外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用されるものである。このとき、上記の反応は、発熱反応である。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−306371号公報 (第2−5頁、図1)
【0006】
【特許文献2】
特開2000−67885号公報 (第2−3頁、図1)
【0007】
【特許文献3】
特開2000−285930号公報 (第2−6頁、図1)
【0008】
【特許文献4】
特開2002−56860号公報 (第2−3頁、図2)
【0009】
燃料電池の冷却装置としては、特許文献1に開示されるものがある。この公報に開示される固体高分子電解質膜型燃料電池の制御方法は、固体高分子電解質膜を挟んでアノード側電極とカソード側電極とを対設し、セパレータによって挟持するように構成した燃料電池セルを水平方向に多数積層してなる固体高分子電解質膜型電池の制御方法において、夫々の燃料電池セルのアノード側電極とカソード側電極に対し重力方向に沿って燃料ガス並びに酸化剤ガスを夫々供給し、一方、燃料ガスと酸化剤ガスの流れと反対方向から冷却用触媒を夫々の燃料電池セルのセパレータに送り込み、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて所望の電圧を発生させる燃料電池において、燃料電池を構成するセル内の温度分布を少なくしている。
【0010】
また、特許文献2に開示されるものがある。この公報に開示される燃料電池は、電解質をアノードとカソードの一対の電極で挟持した電極ユニットと燃料ガスまたは酸化剤ガスのガス流路を有する四角形薄板状であるセパレータからなる燃料電池において、セパレータの一方の面に燃料ガス流路を他方の面に酸化剤ガス流路を設け、流面のガス流路と同一平面の両端部に冷却水流路を設け、冷却水流路の新しい構造を提案し、燃料電池を小型化している。
【0011】
更に、特許文献3に開示されるものがある。この公報に開示される燃料電池用セパレータ及びその製造方法は、表面に燃料ガス供給溝を有するとともに裏面に見ず供給溝を有する燃料ガス供給板と、表面に酸化剤ガス供給溝を有するとともに裏面に見ず供給溝を有する酸化剤ガス供給板と、両ガス供給板の裏面間に接合により設けられた接合層とを具備し、接合層は炭素粉とエポキシ樹脂からなる層であり、従来の金属製セパレータと比べ軽く、また従来のグラファイト製又はカーボン製のセパレータと比べて耐久性、電気抵抗の点で優れ、且つ小型化し得る。
【0012】
更にまた、特許文献4に開示されるものがある。この公報に開示される燃料電池用セパレータは、冷却水流路を複数有し、これらの冷却水流路の形状が同一でない燃料電池用セパレータにおいて、各冷却水流路の圧力損失が均一になるように冷却水流路の形状を設定し、セパレータ面内での冷却水流れを均一化している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の燃料電池において、燃料電池のセル面内では、発電時の発熱により温度分布が生じるため、温度分布状態に合わせて冷却水を分配する必要がある。
【0014】
つまり、高温部分には冷却水が多く流れるような冷却水通路形状とすることで、セル面内の温度分布を緩和することが可能となる。
【0015】
しかし、現状では、冷却水通路構造の工夫によってこれら発熱分布に合わせて流量分布を制御(「形成」とも換言できる)するような例は少ない。
【0016】
また、流量分布を構造上で制御する場合においても、冷却水通路の圧損が高くなるような形状では、駆動するポンプの消費電力が大きくなるという不都合がある。
【0017】
つまり、ポンプの能力的にも供給できる流量が制限されてくるため、形状がシンプルで、且つ低圧損となるような冷却水通路構造が求められている。
【0018】
更に、実際に冷却水がどのように流れているかを確認できる簡易な方策はなく、流量分布を数値的に把握することが課題となっている。
【0019】
冷却水の流量分布は、シミュレーション等によりおおよその分布傾向をつかむことはできるものの、実際の燃料電池では気体の混入が生じ、気体の混入量も運転時間に伴って増加するものである。
【0020】
そして、この混入する気体は、流れの抵抗や冷却水通路の閉塞を惹起するため、これらの要素は実際の流れを見なければ確認できないという不具合がある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、電解質膜と、この電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、前記電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、この電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、前記セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、前記冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成したことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
上述の如く発明したことにより、冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大とし、高い温度を示す燃料電池の中央部により多量の冷却水を流入させ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布をより均一としている。
【0023】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
【0024】
図1〜図7はこの発明の実施例を示すものである。図3において、2は燃料電池である。
【0025】
この燃料電池2は、図3に示す如く、多数のセル4が積層された状態となっており、このセル4は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜6と、この電解質膜6の一面側に配置されたアノード電極8と、前記電解質膜6の他面側に配置されたカソード電極10とからなる電極ユニット12を、燃料ガスを供給するための燃料ガス用流体通路14または酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス用流体通路16を形成するセパレータ18で挟持して構成されている。
【0026】
例えば、図3に示す如く、図3の左側に位置する第1番目のセパレータ18−1は、第1電極ユニット12−1の第1アノード電極8−1側の第1アノード電極側セパレータ20−1と、第1カソード電極10−1側の第1カソード電極側セパレータ22−1とからなる。
【0027】
このとき、前記第1電極ユニット12−1を、第1アノード電極側セパレータ20−1と第1カソード電極側セパレータ22−1とによって挟持する際には、第1電極ユニット12−1の外周部位を囲繞すべく第1シール部材24−1を介設する。
【0028】
また、第2番目のセパレータ18−2は、第2電極ユニット12−2の第2アノード電極8−2側の第2アノード電極側セパレータ20−2と、第2カソード電極10−2側の第2カソード電極側セパレータ22−2とからなり、第3番目のセパレータ18−3以降も同様に形成される。
【0029】
更に、前記第1アノード電極側セパレータ20−1の第1アノード電極8−1側に燃料ガス用第1流体通路14−1を形成するとともに、第1カソード電極側セパレータ22−1の第1カソード電極10−1側には、例えば前記燃料ガス用第1流体通路14−1に対峙するように、酸化剤ガス用第1流体通路16−1を形成する。
【0030】
なお、燃料ガス用流体通路14や酸化剤ガス用流体通路16に関しても、第2番目以降のセパレータに同様に形成される。
【0031】
そして、前記各セル4間、例えば第1番目のセル4−1と第2番目のセル4−2とのセパレータ面内、すなわち、第1番目のセル4−1の第1カソード電極側セパレータ22−1と第2番目のセル4−2の第2アノード電極側セパレータ20−2間に第1面内用冷却水通路26−1を設ける。
【0032】
また、第2番目のセル4−2と第3番目のセル4−3とのセパレータ面内に第2面内用冷却水通路26−2を設けるとともに、第3番目のセル4−3とそれ以降のセルとのセパレータ面内にも、同様に各面内用冷却水通路を設け、全ての面内用冷却水通路26は、共通の冷却水流入口28に接続される。
【0033】
このとき、例えば夫々の面内用冷却水通路26を、図1に示す如く、セパレータ面内の中央部(「中央エリア」ともいう)aを冷却する第1冷却水通路30と、両側部(「外側エリア」ともいう)bを冷却する第2、第3冷却水通路32、34とにより構成し、前記冷却水流入口28に接続された第1冷却水通路30の通路幅W1を、第2あるいは第3冷却水通路32、34の通路幅W2、W3よりも大きく形成する構成とする。
【0034】
詳述すれば、前記面内用冷却水通路26は、共通の冷却水流入口28に接続されるとともに、共通の冷却水流出口36に接続される。
【0035】
そして、面内用冷却水通路26は、図1及び第4に示す如く、冷却水流入口28側から冷却水流出口36側に延びる複数、且つ平行な隔壁部38によって夫々分岐されている。
【0036】
このとき、前記隔壁部38の一部を冷却水流入口28側たる流入口側起点まで延長して第1分割リブ40を形成するとともに、冷却水流出口36側たる流出口側起点まで延長して第2分割リブ42を形成し、この第1分割リブ40によって、前記面内用冷却水通路26を、セパレータ面内の高温となる中央部(図2参照)aを冷却する第1冷却水通路30と、両側部bを冷却する第2、第3冷却水通路32、34とに夫々分割する。
【0037】
また、前記第1分割リブ40によって前記面内用冷却水通路26を第1〜第3冷却水通路30、32、34に夫々分割する際には、図1に示す如く、前記冷却水流入口28に接続された第1冷却水通路30の通路幅W1を、第2あるいは第3冷却水通路32、34の通路幅W2、W3よりも大きく形成するものである。
【0038】
つまり、前記第1分割リブ40によって冷却水の流れを強制的に分割させ、且つ前記面内用冷却水通路26の冷却水流入口28側の通路幅を変えることで投入量に傾斜を与えている。
【0039】
更に、前記冷却水流入口28を、セパレータ面の略中心軸線C上に設けるとともに、冷却水流出口36をもセパレータ面の略中心軸線C上に設ける。
【0040】
ここで、実際の流量分布(「流速分布」とも換言できる)を知るための可視化試験方策について記載する。
【0041】
先ず、図6に示す如く、試験用セパレータSの冷却水通路44に連絡する試験通路46を設ける。この試験通路46は、冷却水通路44に冷却水を流入させる流入側第1試験通路46−1と、冷却水通路44から冷却水を流出させる流出側第2試験通路46−2と、流入側第1試験通路46−1と流出側第2試験通路46−2とを連絡する循環用第3試験通路46−3とを有する。
【0042】
そして、流入側第1試験通路46−1と循環用第3試験通路46−3との合流部位よりも上流側に位置する流入側第1試験通路46−1途中に、流量可変バルブ48を設け、この流量可変バルブ48によって混入が考えられる気泡(空気や水素)の供給量を調整するとともに、前記循環用第3試験通路46−3には、流出側第2試験通路46−2側から循環式ポンプ(「P」とも記載する)50と流量計52とを順次配設する。
【0043】
また、前記試験用セパレータSは、図6に示す如く、気泡に加わる浮力を考慮して水平状態に設置するものとし、試験用セパレータSの上方に撮影用ビデオカメラ54を設置し、撮影用ビデオカメラ54によって、気泡の動く速さを水流速とみなして、可視化時の様子を動画として収録し、解析可能とするものである。
【0044】
更に、前記試験用セパレータSは、図7に示す如く、透明な第1平坦部材56−1と第2平坦部材56−2との間に前記冷却水通路44を形成し、この冷却水通路44の流入口44aに前記流入側第1試験通路46−1を連絡させるとともに、冷却水通路44の流出口44bに前記流出側第2試験通路46−2を連絡させるものである。
【0045】
このとき、前記冷却水通路44は、図7に示す如く、流入口44a側から流出口44b側に延びる複数、且つ平行な隔壁部58によって夫々分岐される。
【0046】
そして、前記流入口44aには、金属製メッシュ60を装着し、この金属製メッシュ60によって、混入される気泡(空気や水素)を細分化、例えば気泡サイズを通路幅の1/2以下とし、流れの抵抗となるような大きな気泡の発生を阻止している。
【0047】
流速分布計算方法としては、以下の式が使用可能である。
流速(v)=測定長(L:任意の長さ)/気泡通過時間(t)
流量(V)=流速(v)X流路断面積(D)
【0048】
さすれば、可視化試験方策においては、故意に気泡(空気や水素)を導入することで、どの流路で気泡の蓄積、つまり流れの閉塞が起こり易いかを見たり、流路が閉塞した場合における流量分布を模擬することが可能となる。(燃料電池では冷却水への気体(空気や水素)の混入が起こり得るため、これらの解析や対策として有用である。)
【0049】
次に作用を説明する。
【0050】
前記冷却水流入口28に冷却水が導入されると、図1及び図5に示す如く、第1〜第3冷却水通路30、32、34の夫々に冷却水が流入する。
【0051】
そしてこのとき、第1冷却水通路30においては、導入された冷却水の流れに沿って通路が存在するため、セパレータ面内のより中央部aを流れる冷却水が優先される。
【0052】
これに対して、第2及び第3冷却水通路32、34においては、導入された冷却水の流れに対して垂直に分岐することとなり、通路間での流量バラツキが生じ難い状況となっている。
【0053】
このとき、前記第1〜第3冷却水通路30、32、34の通路幅W1、W2、W3において、第1冷却水通路30の通路幅W1を、第2あるいは第3冷却水通路32、34の通路幅W2、W3よりも大きく形成して第1冷却水通路30に流入する冷却水の流量を増加させている。
【0054】
これにより、高い温度を示す燃料電池2の中央部aに、より多量の冷却水を流入させることができ、発電時における燃料電池2内で発生する熱によって生ずる温度分布を、より均一にすることが可能となり、実用上有利である。
【0055】
また、前記冷却水流入口28を、セパレータ面の略中心軸線C上に設けたことにより、燃料電池2の中央部aを冷却する第1冷却水通路30と冷却水流入口28とが直線的に連結されることとなり、最も冷却を必要とする部分を冷却する通路を、流入抵抗が最も少ない通路とすべく形成することができるものである。
【0056】
図8はこの発明の第2実施例を示すものである。この第2実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
【0057】
この第2実施例の特徴とするところは、前記第1冷却水通路30と第2、第3冷却水通路32、34とを仕切っている壁である第1分割リブ40の一部を切り欠いて、第1冷却水通路30と第2および/または第3冷却水通路32、34とを連絡する切欠き部62を設けた点にある。
【0058】
すなわち、セパレータ18に、図8に示す如く、冷却水流入口28側から冷却水流出口側に延びる複数、且つ平行な隔壁部38によって面内用冷却水通路26を形成する際に、前記隔壁部38の一部を冷却水流入口28側たる流入口側起点まで延長させた第1分割リブ40と、冷却水流出口側たる流出口側起点まで延長させた第2分割リブとによって、第1〜第3冷却水通路30、32、34を夫々分割形成している。
【0059】
そして、例えば第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを分割する第1分割リブ40の一部、つまり図8に示す如く、隔壁部38に対して直交状態にある部位に切欠き部62を設け、切欠き部62によって、第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを一部において連通させるものである。このとき、この切欠き部62の形成位置は、セパレータ18面の略中心軸線Cからできるだけ離間した位置とする。
【0060】
さすれば、セパレータ18面の中央部を冷却する第1冷却水通路30と、セパレータ18面の両端部を冷却する第2、第3冷却水通路32、34とが、一部で連通することとなり、互いのエリアの端部域において発生する冷却水の流量不足を解消することができ、実用上有利である。
【0061】
図9及び図10はこの発明の第3実施例を示すものである。
【0062】
上述第2実施例においては、第1分割リブ40の一部を切り欠いて切欠き部62を形成したが、この第3実施例の特徴とするところは、隔壁部38に切欠き部72を形成した点にある。
【0063】
すなわち、セパレータ18に、図9に示す如く、冷却水流入口28側から冷却水流出口側に延びる複数、且つ平行な隔壁部38によって面内用冷却水通路26を形成する際に、前記隔壁部38の一部を冷却水流入口28側たる流入口側起点まで延長させた第1分割リブ40と、冷却水流出口側たる流出口側起点まで延長させた第2分割リブとによって、第1〜第3冷却水通路30、32、34を夫々分割形成している。
【0064】
そして、例えば第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを分割する第1分割リブ40の延長する隔壁部38の一部に切欠き部72を設け、切欠き部72によって、第1冷却水通路30と第2冷却水通路32とを一部において連通させるものである。
【0065】
このとき、切欠き部72は、図10に示す如く、隔壁部38の途中において、第2冷却水通路32から第1冷却水通路30へ流入し易いように傾斜させて設ける。
【0066】
さすれば、流量の最も少なくなる中央エリアに位置する第1冷却水通路30の端の流路に対して、外側エリアに位置する第2冷却水通路32から冷却水を流入させ、流量格差を縮めることができる。
【0067】
つまり、前記切欠き部72がない場合には、第1冷却水通路30の端の流路30mの流量V1と第2冷却水通路32の最も第1冷却水通路30側の流路32nの流量V2との関係は、
V1<V2
となり、前記切欠き部72を設けることによって、隣り合う流路30m、30n間の流量格差をなくすことができ、均一な流量分布を得るのに有効である。
【0068】
また、前記切欠き部72がない場合、第1冷却水通路30の端の流路30mは、流量不足になり易く、図10に1点鎖線で示す如く、第1冷却水通路30の端の流路30mが気泡によって閉塞される可能性があると想定される。しかし、前記切欠き部72を設けることによって、閉塞箇所をバイパスする流れが形成されることとなり、完全な流路閉塞を確実に防止し得る(特に、流入口付近での閉塞頻度が高いため、隔壁部38の途中に切欠き部72を形成する方策は有効である)。
【0069】
なお、この発明は上述第1〜第3実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0070】
例えば、この発明の実施例においては、セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続される複数の冷却水通路を設ける際に、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とを設ける構成、つまり3分割の構成としたが、冷却水通路を4分割以上に分割し、冷却効率を向上させる特別構成とすることも可能である。
【0071】
すなわち、複数の冷却水通路は、例えばセパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、この第1冷却水通路の両側部を冷却する第2、第3冷却水通路と、第2、第3冷却水通路の夫々の外側を冷却する第4、第5冷却水通路とを設ける5分割の構成とするとともに、各冷却水通路の通路断面積を相違させるものである。
【0072】
詳述すれば、第1冷却水通路の通路断面積をa1、第2、第3冷却水通路の通路断面積をa2、第4、第5冷却水通路の通路断面積をa3とした際に、
a1>a2>a3
を満足する設定とし、セパレータ面内の中央部を冷却するために流れる冷却水通路の流量(「流速」とも換言できる)を増大させるものである。
【0073】
さすれば、高い温度を示す燃料電池の中央部に、より多量の冷却水を効率良く流入させることができ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布を、均一にすることが可能となる。
【0074】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、電解質膜と、電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成したので、高い温度を示す燃料電池の中央部に、より多量の冷却水を流入させることができ、発電時における燃料電池内で発生する熱によって生ずる温度分布を、より均一にすることが可能となり、実用上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すセパレータの平面図である。
【図2】セパレータの温度分布を示す平面図である。
【図3】燃料電池の概略構成図である。
【図4】セパレータの平面図である。
【図5】図4の矢視V部分の概略拡大図である。
【図6】可視化試験方策の構成を示す図である。
【図7】セパレータの概略斜視図である。
【図8】この発明の第2実施例を示すセパレータの第1分割リブ部分の概略拡大図である。
【図9】この発明の第3実施例を示すセパレータの隔壁部部分の概略拡大図である。
【図10】セパレータの隔壁部に形成した切欠き部の要部拡大図である。
【符号の説明】
2 燃料電池
4 セル
6 電解質膜
8 アノード電極
10 カソード電極
12 電極ユニット
14 燃料ガス用流体通路
16 酸化剤ガス用流体通路
18 セパレータ
20−1 第1アノード電極側セパレータ
20−2 第2アノード電極側セパレータ
22−1 第1カソード電極側セパレータ
22−2 第2カソード電極側セパレータ
24−1 第1シール部材
26−1 第1面内用冷却水通路
26−2 第2面内用冷却水通路
28 冷却水流入口
30 第1冷却水通路
32 第2冷却水通路
34 第3冷却水通路
36 冷却水流出口
38 隔壁部
40 第1分割リブ
42 第2分割リブ
S 試験用セパレータ
44 冷却水通路
46 試験通路
46−1 流入側第1試験通路
46−2 流出側第2試験通路
46−3 循環用第3試験通路
48 流量可変バルブ
50 循環式ポンプ(「P」とも記載する)
52 流量計
54 撮影用ビデオカメラ
58 隔壁部
60 金属製メッシュ
Claims (3)
- 電解質膜と、この電解質膜の一面側に配置されたアノード電極と、前記電解質膜の他面側に配置されたカソード電極とからなる電極ユニットと、この電極ユニットに、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給するための流体通路を形成するセパレータとから構成された燃料電池の冷却装置において、前記セパレータ面内に、共通の冷却水流入口に接続された複数の冷却水通路を設け、複数の冷却水通路は、セパレータ面内の中央部を冷却する第1冷却水通路と、両側部を冷却する第2、第3冷却水通路とにより構成し、前記冷却水流入口に接続された第1冷却水通路の通路幅を、第2あるいは第3冷却水通路の通路幅よりも大きく形成したことを特徴とする燃料電池の冷却装置。
- 前記第1冷却水通路と第2、第3冷却水通路とを仕切っている壁の一部を切り欠いて、第1冷却水通路と第2および/または第3冷却水通路とを連絡する切欠き部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却装置。
- 前記冷却水流入口は、セパレータ面の略中心軸線上に設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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