JP2004150497A - ストラットマウント - Google Patents
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Abstract
【課題】ストッパ板部材の回転や、内筒金具からの脱落を防止できると共に異音の発生を抑えることができる車両サスペンションのストラットマウントを提供する。
【解決手段】ストラットマウント10の内筒金具11は、小径部12の開口端側から軸方向の所定範囲において外周面の全周にわたって軸心方向に所定厚さ削除された薄肉の取付部15になっており、境界が段部12bになっている。ストッパ板部材20は、偏平な金具であって底面部22に、取付部の外径と略同一内径の中心穴22aを有し、中心穴内周面には軸方向に延びた溝部24が形成されている。ストッパ板部材が中心穴にて取付部に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げて中心穴内周面に重ね合わせると共に押圧する。これにより、ストッパ板部材が、内筒金具に強固に固着される。
【選択図】 図2
【解決手段】ストラットマウント10の内筒金具11は、小径部12の開口端側から軸方向の所定範囲において外周面の全周にわたって軸心方向に所定厚さ削除された薄肉の取付部15になっており、境界が段部12bになっている。ストッパ板部材20は、偏平な金具であって底面部22に、取付部の外径と略同一内径の中心穴22aを有し、中心穴内周面には軸方向に延びた溝部24が形成されている。ストッパ板部材が中心穴にて取付部に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げて中心穴内周面に重ね合わせると共に押圧する。これにより、ストッパ板部材が、内筒金具に強固に固着される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサスペンションのピストンロッドと車体側部材等との間に介装されて、サスペンション側からピストンロッドを通して車体側に伝播しようとする入力振動を緩和する車両サスペンション用のストラットマウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のストラットマウント10Aは、例えば、図1に示すように、有底筒状の内筒金具11と、内筒金具11の上部開口端に固定された偏平状金具であるストッパ板部材20Aと、内筒金具11の外方に同軸状に配置された外筒金具25と、内筒金具11と外筒金具25との間を弾性的に連結するゴム等の弾性体部31とにより構成され、内筒金具11が下部開口端側にてショックアブソーバ2のピストンロッド3の上端部に同軸状に固定されると共に外筒金具25がフランジ部28にて車体側部材1に固定されている。
【0003】
内筒金具11は、図2及び図4に示すように、小径部12の開口端側から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面にわたって軸心方向に所定厚さ削除された薄肉の取付部15になっており、取付部15外周面と小径部12の他の部分の外周面との境界が段部12bになっている。内筒金具11に対して、取付部15の外径と略同一内径の中心穴22aを有するストッパ板部材20Aが中心穴22aにて取付部15に挿入されて段部12bに当接した状態で、取付部15を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材20Aの中心穴22aの周囲に重ね合せ、その重ね部を押圧して加締めることにより、ストッパ板部材20Aは内筒金具11に固着されている。かかる構成のストラットマウント10Aによれば、ショックアブソーバ2側からピストンロッド3を通して車体側に伝播しようとする振動入力を、弾性体部31の振動吸収作用によって緩和することができる。これと同様のストラットマウントについては、特許文献1、2等に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特公平8−14298号公報(図1、図3、図4、図5)
【特許文献2】
特開2000−289423号公報(図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ストラットマウント10Aにおいては、折り曲げられた内筒金具11の取付部15によるストッパ板部材20Aに対する締付けが弱いと、ピストンロッド3からのリバウンド入力の発生により、外筒金具25の上端に配設されたゴム弾性体製の突出部32を介してストッパ板部材20Aに入力されたときに、取付部15の締付けが弛み易くなる。そのため、ストッパ板部材20Aが回転したり、さらにはストッパ板部材20Aが内筒金具11から抜け落ちてしまうおそれもあった。さらに、ストッパ板部材20Aの回転により、ストッパ板部材20Aと内筒金具11とがその接触面で擦れ合うことによって異音が発生して、車両の乗員に不快感を与えるおそれがあった。
【0006】
本発明は上記した問題を解決しようとするもので、ストッパ板部材の回転や内筒金具からの脱落を防止できると共に、異音の発生を抑えることができる車両用サスペンションのストラットマウントを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、上記請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、筒状の金具であってその上部開口端から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面が軸心方向に同軸状に凹んだ取付部になっており、取付部の外周面と他の部分の外周面との境界が段部になっている内筒金具と、偏平状の金具であって内筒金具の取付部の外径と略同一内径の中心穴を有し、中心穴にて取付部の外周面側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部が径方向外方に折り曲げられて中心穴の内周面に重ね合わされると共に押圧されて内筒金具に固定されたストッパ板部材と、前記内筒金具の外方に同軸状に配置されると共にストッパ板部材側の端部がストッパ板部材の外周側と対向する筒状の外筒金具と、内筒金具と外筒金具との間を弾性的に連結する筒状のゴム弾性体部と、互いに対向する外筒金具の端部及びストッパ板部材の外周側の少なくとも一方に設けられて対向方向に突出するゴム弾性体突出部とを設けてなり、内筒金具が下部開口端側にてショックアブソーバのピストンロッドの上端部に同軸状に固定され、外筒金具が車体側部材に固定される車両サスペンション用のストラットマウントにおいて、ストッパ板部材の中心穴の内周面及び/又は内筒金具の取付部におけるストッパ板部材の中心穴の内周面との重ね合せ面が凹凸状にされていることにある。
【0008】
上記のように構成した請求項1の発明においては、ストッパ板部材の中心穴の内周面と、内筒金具の取付部におけるストッパ板部材の中心穴の内周面との重ね合せ面の少なくとも一方が凹凸状にされている。そのため、ストッパ板部材が中心穴にて取付部の外周側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせると共に、押圧することにより、ストッパ板部材の中心穴の内周面と取付部の重ね合せ面とは、それぞれの面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者間に緊密な接触が形成される。そのため、ストッパ板部材が、強固に内筒金具に固定された状態になり、サスペンション側からのリバウンド入力を受けても、取付部のストッパ板部材に対する締付け部分での弛みを抑えることができる。
【0009】
また、内筒金具の取付部によりストッパ板部材の中心穴内周面に加える押圧力がばらついた場合、ストッパ板部材の中心穴内周面あるいは取付部の重ね合せ面のうちの少なくとも何れかが凹凸状になっていないと、内筒金具の取付部とストッパ板部材間に弛みが発生し易くなる。しかし、いずれかの面が凹凸状になっていることにより、取付部からストッパ部材に加えられる押圧力が多少ばらついたとしても、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面とが凹凸によって互いに食い込んだ状態になる。そのため、内筒金具の取付部とストッパ板部材間の弛みの発生を抑えることができ、ストッパ板部材の内筒金具による固定状態を安定して維持することができる。
【0010】
また、上記請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具の取付部が、上部開口端から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面にわたって軸心方向に所定厚さ削除されて薄肉に形成されたものであり、取付部の外周面と他の部分の外周面との境界が段部になっていることにある。
【0011】
上記請求項2の発明においては、内筒金具の取付部にストッパ板部材が挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせ、重ね合せ面を押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれ重なり合った内周面と重ね合せ面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者の緊密な接触が形成される。また、取付部を薄肉にしたことにより、曲げ加工が容易になると共に、内筒金具の重量を軽減することができる。
【0012】
また、上記請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具が、その上部開口端から軸方向の所定距離離れた位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる段部に形成されると共に、段部の径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返されて取付部に形成されていることにある。
【0013】
上記請求項3の発明においては、内筒金具の取付部にストッパ板部材が挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせ、重ね合せ面を押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれ重なり合った内周面と重ね合せ面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者の緊密な接触が形成される。また、段部及び取付部については内筒金具の曲げ加工により形成されることで板厚が減少することになり、それに伴い取付部による締め付け力が相対的に低下するが、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面のいずれかに凹凸が設けられていることによって板厚の減少をカバーすることができ、両者の緊密な接触が確保される。
【0014】
また、上記請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具が、内側筒部と内側筒部の外周面に重ね合わされた外側筒部とにより一体に構成されており、外側筒部の上端が内側筒部の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されて外側筒部の上端が内側筒部に対して段部になっており、内側筒部の段部から上端開口端に至る部分が取付部になっていることにある。
【0015】
上記請求項4の発明においては、内筒金具の取付部にストッパ板部材が挿嵌されて外側筒部の段部に当接した状態で、内側筒部の先端側の取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせ、重ね合わせ面を押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれの重ね合された面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者の緊密な接触が形成される。そのため、ストッパ板部材のゆるみが防止される。
【0016】
また、上記請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1から4のいずれか1項に記載のストラットマウントにおいて、ストッパ板部材の材質の方が、内筒金具の材質より硬いことにある。このように、ストッパ板部材の材質の方が、内筒金具の材質より硬いため、取付部を径方向外方に折り曲げて、かつ重ね合せ面によってストッパ板部材の中心穴の内周面に押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部との凹凸を設けた面において、両重ね合せ部分の凹凸の食い込みが一層強力に行われることになり、両者の一層緊密な接触が形成される。
【0017】
また、上記請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1から5のいずれか1項に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部及び/又はストッパ板部材の平面部と当接する内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面が凹凸状にされていることにある。
【0018】
上記請求項6の発明においては、内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部と、ストッパ板部材の平面部と当接する内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面との少なくともいずれかが凹凸状にされている。そのため、ストッパ板部材が中心穴にて取付部の外周側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の周囲に重ね合わせ、重ね合わせた取付部の重ね部を押圧して加締めることにより、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれの接触面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者間に緊密な接触が形成される。そのため、請求項7の発明においては、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面との強固な接触に加えて、ストッパ板部材が、さらに強固に内筒金具に固定される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、第1実施形態である車両サスペンション用のストラットマウント10がショックアブソーバ2のピストンロッド3と車体側部材1との間に介装された状態を断面図により示したものであり、図2〜図4は、ストラットマウント10を断面図、平面図及び要部断面図により示したものである。さらに、図5は、ストラットマウント10を構成する加硫成形品Mを断面図により示したものであり、図6は、ストッパ板部材を断面図等により示したものである。
【0020】
ストラットマウント10は、金属厚板製(例えばSPHE製)の筒状の内筒金具11と、内筒金具11の上端側に同軸状に配置され固定された板状のストッパ板部材20と、内筒金具11の外方に同軸状に配置された外筒金具25と、内筒金具11及び外筒金具25との間を弾性的に連結するゴム弾性体部31とを備えている。以下、ストラットマウント10が装着される車体側を上側、サスペンション側を下側として説明する。
【0021】
内筒金具11は、図2及び図5に示すように、軸方向上下に円筒形の小径部12と、小径部12よりわずかに径の大きい大径部13とを有しており、両者の境が径方向に延びた段差部14になっている。小径部12は、上端開口12aから軸方向の所定長さ部分が、外周面全面にわたって径方向に削除されて略半分の厚さにされた薄肉の取付部15になっており、取付部15外周面と小径部12の他の部分の外周面との境界が段部12bになっている。大径部13の下端は、軸心側にわずかに延びた内側曲げ部13aになっている。大径部13内には、円筒形のボールベアリング16が同軸的に緊密に挿嵌されており、内側曲げ部13aによって大径部13内に保持されている。なお、ベアリング16の内側曲げ部13a開口からの露出面には、図1に示すように、ショックアブソーバ2のコイルスプリング4を受けるためのスプリングシート6が取り付けられるようになっている。スプリングシート6は、後述する外側部材17と同様に偏平な円錐筒状であって、外周側がコイルスプリング4をダストカバー5を介して受止める平坦な受部になっている。
【0022】
また、大径部13の径方向外側には、金属板製でかつ全体として軸心方向にわずかに凹んだ略円錐面状の外側部材17が同軸的に配置されており、外側部材17の上端側は円錐面状部分からわずかに縮径した円筒形の係合部18になっている。外側部材17は、係合部18が小径部12と大径部13との間の段差部14位置に係合し、円錐面状部分の下端が軸方向に大径部13の下端よりわずかに下方に延びて配置されている。外側部材17は、係合部18にて段差部14位置で小径部12に溶接等により固定されている。
【0023】
ストッパ板部材20は、図6に示すように、金属厚板製で上面開放の偏平な円形の容器形状であり、軸方向長さの短い逆円錐面形状の筒状部21を設けており、その下端に径方向内方にわずかに延びた円環状の底面部22を一体で設けている。また、筒状部21の上端の全周には、円環状の鍔部23が、軸心に対して径方向外方に延びて一体で設けられている。底面部22の内側同心位置には、中心穴22aが設けられており、その内径は上記取付部15の外径よりわずかに大きくなっている。筒状部21と底面部22及び筒状部21と鍔部23のそれぞれの境界は、円弧状曲面にされている。
【0024】
底面部22の中心穴22aの内周面の周方向複数箇所には、軸方向に切り欠かれた溝部24が設けられている。溝部24は、図6(b)〜6(d)に示すように、平面形状が三角形である。ただし、溝部については、平面形状が三角形に限らず四角形、半円等でもよく、また軸方向に平行でなくてもよい。なお、ストッパ板部材20の材質については、例えばSAPH440のように、内筒金具11の材質であるSPHEに比べて硬い材質を用いることが好ましい。このストッパ板部材20については、金属円板に絞り加工及びプレス加工を施すことにより全体形状が形成され、さらに底面部22の中心をパンチング加工によって打ち抜くことにより中心穴22aが形成され、中心穴22a内周面の溝部24も同時に形成される。ただし、溝部24は、中心穴22aの形成後に形成されてもよい。
【0025】
外筒金具25は、1枚の金属板の絞り加工、プレス加工等により形成されており、円錐面状の筒部26と、筒部26の上端で全周にわたって外方に折り返されて筒部26の軸方向略中間まで延びると共に筒部26に重ね合わされた折返し部27と、折返し部27の下端部から全周にわたって径方向に延びた平板状のフランジ部28とにより構成されている。筒部26の下端外径は、外側部材17の外径よりわずかに小さくされている。すなわち、外側部材17の下端部分は、外筒金具25のストッパとしての機能を果たしている。フランジ部28の外形は、図3に示すように、平面視で略正三角形状の各頂部を円弧形に切欠いた異形形状になっている。フランジ部28には、上記略正三角形の頂部に対応する所定領域の略中心位置に、取付孔28aが設けられている。また、フランジ部28の周縁位置には、フランジ部に対して垂直にかつ折返し部27の反対方向にわずかに延びる垂直部29が周縁全周に設けられている。
【0026】
ゴム弾性体部31は、図2,図5に示すように、内筒金具11の小径部12の外周面における段部12bのわずかに軸方向下側から外側金具17の下端外周縁近傍位置の間の範囲と、外筒金具25の筒部26内周面全面との間に周方向全周にわたって配設されており、両金具11,25間を弾性的に連結している。また、ゴム弾性体部31の一部が、筒部26の上側に周方向全周に沿って突出した環状の突出部32になっている。突出部32は、内筒金具11に取り付けられたストッパ板部材20の鍔部23に圧縮状態で当接している。突出部32は、ストラットマウント10がショックアブソーバ2からの過大なリバウンド入力を受けたときに、ストッパ板部材20と外筒金具25との当接による騒音の発生を防止しつつ、ストッパ板部材20の外筒金具25側への過大な変位を規制することができる。ゴム弾性体部31は、成形金型に内筒金具11と外筒金具25とをセットしてゴム加硫成形を行うことにより、図5に示す中間品であるゴム加硫成形品Mとして一体で成形される。このゴム加硫成形品Mの内筒金具11には、大径部13内にベアリング16が挿嵌された後、大径部13下端を絞り加工により軸心方向に曲げて内側曲げ部13aを形成することにより、ベアリング16が大径部13内に保持される。
【0027】
つぎに、内筒金具11へのストッパ板部材20の取り付けについて、図7により説明する。まず、ストッパ板部材20が、その底面部22側から中心穴22aにて取付部15の外周側に嵌め合わされて段部12bに載置される(図7(a)参照)。この状態で、円錐形の押圧面を有する第1ダイス19Aを用いて、取付部15に径方向外方に向けた押圧力を加えるプレス加工を施して外側に曲げることにより、取付部15根元側の外周面である重ね合せ面15aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される(図7(b)参照)。これにより、取付部15の重ね合せ面15aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部15が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、押圧平面を有する第2ダイス19Bによって、取付部15先端側の重ね部15bがストッパ板部材20の上面に重ね合わされ、さらに重ね部15bが押圧されてストッパ板部材20に加締めつけられる(図7(c)参照)。これにより、図4に詳細に示すように、ストッパ板部材20は内筒金具11の取付部15に固着され、ストラットマウント10として形成される。なお、重ね部15bの外周位置は、小径部12の外周面より径方向外側位置まで延びており、重ね部15bが、ストッパ部材20に適正に重ね合される。
【0028】
ストラットマウント10の車両への組付けは、以下に示すように行われる。図1に示すように、車体側部材1の開口1aにストラットマウント10が下方から挿入されて、外筒金具25のフランジ部28の取付孔28a位置にてボルト35が挿入され、車体側部材1から突出したボルト35にナット36を螺着させることによって、フランジ部28が車体側部材1に固定される。また、車輪7に取り付けられたショックアブソーバ2のピストンロッド3の先端がストラットマウント10のベアリング16の軸孔に挿入され、ベアリング16から突出したピストンロッド3の先端ねじ部に、ナット3aを螺着させることにより、ピストンロッド3がストラットマウント10に固定される。
【0029】
上記のように構成した実施形態においては、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22a内周面に溝部24を設けていることにより、取付部15によって段部12bに押付けられたストッパ板部材20は、溝部24に重ね合せ面15aが強固に食い込んだ状態となり、取付部15との間に緊密な接合が形成される。そのため、ストッパ板部材20が、強固に内筒金具11に固定された状態になる。さらに、ストッパ板部材20の材質は、内筒金具11の材質より硬いので、取付部15の溝部24への食い込みはさらに強固に行われ、ストッパ板部材20が、一層強固に内筒金具11に固定される。
【0030】
また、内筒金具11の取付部15によりストッパ板部材20の中心穴22a内周面に加えられる押圧力がばらついた場合、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に溝部24が設けられて凹凸状になっていることにより、取付部15が中心穴22a内周面の溝部24に食い込んだ状態になる。そのため、内筒金具11の取付部15とストッパ板部材20間の弛みの発生を抑えることができ、ストッパ板部材20の内筒金具11による固定状態を安定して維持することができる。
【0031】
その結果、本実施形態によれば、ショックアブソーバ2からのリバウンド入力を受けても、取付部15によるストッパ板部材20の締付け部分での弛みを抑えることができ、ストッパ板部材20が回転したり、さらに内筒金具11から脱落したりする不都合を確実に防止することができる。また、ストッパ板部材20の回転に伴うストッパ板部材20と内筒金具11の接触による異音の発生を防止することができ、車両の乗り心地を改善することができる。また、取付部15を薄肉にしたことにより、曲げ加工が容易になると共に、内筒金具11の重量を軽減することができる。
【0032】
なお、ストラットマウントとしては、上記実施形態に示したものに限らず、図8に示す構造のものであってもよい。このストラットマウント40は、筒状の内筒金具41と、その上端側に固着された上記ストッパ板部材20と、内筒金具41の外方に同軸状に配置された外筒金具51と、内筒金具41及び外筒金具51との間を弾性的に連結するゴム弾性体部55とを備えている。
【0033】
内筒金具41は、有底円筒形の本体42と、その底部に固定された受部材45とを備えている。本体42底面と受部材45には、それぞれピストンロッド取り付けのための取付孔が形成されている。本体42の上端側には切削加工により外周面側を削除することにより形成された薄肉の取付部43が設けられており、取付部43と他の部分との外周側境界が段部44になっている。ストッパ板部材20は、上記実施形態に示したと同様に、本体42の段部44に載置された状態で、取付部43を径方向外方に折り曲げて、取付部43根元側の外周面である重ね合せ面43aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される。これにより、取付部43の重ね合せ面43aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部43が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、取付部43先端側の重ね部43bがストッパ板部材20の上面に重ね合わされ、重ね部43bが押圧されてストッパ板部材20に加締めつけられる。これにより、ストッパ板部材20は内筒金具11の取付部43に強固に固定される。
【0034】
外筒金具51は、上方から下方に向けて拡径方向にわずかに傾斜した円錐面状の筒状部52を有している。筒状部52は、その下端部に、軸直角面に対してわずかに傾斜した状態で径方向外方に延びた円環状のフランジ部53を設けており、上端部に、径方向外方にわずかに延びた円環状のフランジ部54を設けている。フランジ部53の外周縁には、下方に向けてわずかに突出した突出部が全周に沿って設けられている。ゴム弾性体部55は、内筒金具41の本体42の段部44より下方に所定寸法離れた位置と受部材45の下端近傍位置との間の外周面と、外筒金具51の筒状部52の内周面との間に設けられて、内筒及び外筒金具41,51間を弾性的に連結している。また、フランジ部54の上面には、ゴム弾性体部55の一部が環状に配設されている。このストラットマウント40についても、図8に示すように、車体側部材1とショックアブソーバ2のピストンロッド3の上端間に組み付けられる。そして、ストラットマウント40についても、中心穴22aの内周面に溝部24を設けたストッパ板部材20を用いたことにより、上記ストラットマウント10において得られた効果と同様の効果が得られる。
【0035】
なお、上記実施形態においては、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22a内周面に溝部24を設けているが、これに代えて内筒金具11,41における取付部15,43の根元部側の外周面である重ね合せ面15a,43aにショットブラスト加工等により凹凸を設けてもよい。また、中心穴22aの溝部24に加えて重ね合せ面15aにも凹凸部を設けてもよい。
【0036】
つぎに、ストッパ板部材20の変形例1として、図10に示すように、底面部22の中心穴22a内周面に周方向全周にわたって細かい凹凸からなる凹凸部24Aを設けてもよい。凹凸部24Aは、中心穴22a内周面にショットブラスト加工等を施すことにより、図10(c)に拡大して示すような小さい突起が形成される。このストッパ板部材20を採用することによっても、上記実施形態に示したと同様の効果が得られる。
【0037】
つぎに、第2実施形態について図11及び図12により説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態における内筒金具11の取付部の形状を変更したものである。図11、図12に示すように、内筒金具61は、小径部62の上部開口端から軸方向の所定範囲における内端位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる環状の段部62aに形成されると共に、段部62aの径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返された取付部65に形成されている。その他の構成については、符号を付して説明しないが、上記内筒金具11と同様である。
【0038】
このように、内筒金具61の取付部65が形成されていることにより、取付部65に上記ストッパ板部材20が挿嵌されて段部62aに当接した状態で、取付部65が径方向外方に折り曲げられ、取付部65根元側の外周面である重ね合せ面65aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される。これにより、取付部65の重ね合せ面65aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部15が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、取付部65の先端側の重ね部65bをストッパ板部材20に押圧して加締めることにより、ストッパ板部材20が取付部65に強固に取り付けられる。その結果、第2実施形態においても、上記第1実施形態の効果と同様の効果が得られる。また、段部62a、取付部65については内筒金具61の曲げ加工により形成されることでその板厚が減少することになり、それに伴い重ね部65bによる締付け力が相対的に低下する。しかし、ストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に凹凸が設けられていることにより、板厚の減少をカバーすることができ、ストッパ板部材20と取付部65との緊密な接触が確保される。
【0039】
つぎに、第3実施形態について図13及び図14により説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態における内筒金具11の取付部の形状を変更したものである。図13及び図14に示すように、内筒金具(内側筒部)71が、その外周面に重ね合わされた外側部材77(外側筒部)とにより一体に構成されている。外側部材77は、その上端が内側金具71の小径部72の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されており、その上端が小径部72に対して段部77aになっている。小径部72の段部77aから開口端側に至る部分が取付部75になっている。その他の構成については、符号を付して説明しないが、上記内筒金具11と同様である。
【0040】
このように、内筒金具71の取付部75が形成されていることにより、取付部75にストッパ板部材20が挿嵌されて段部77aに当接した状態で、取付部75が径方向外方に折り曲げられて、取付部75根元側の外周面である重ね合せ面75aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される。これにより、取付部75の重ね合せ面75aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部75が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、取付部75の先端側の重ね部75bをストッパ板部材20に押圧して加締めることにより、取付部75がストッパ板部材20に緊密に固定される。その結果、第3実施形態においても、上記第1実施形態の効果と同様の効果が得られる。
【0041】
また、外側部材77の上端が内筒金具71に対して段部77aになっていることから、外筒金具25とストッパ板部材20が当接する際に、軸方向にわずかなずれが生じて、ストッパ板部材20のゆるみが生じる可能性がある。しかし、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に溝部24等の凹凸が設けられて、ストッパ板部材20と取付部75の緊密な接触が確保されていることにより、ストッパ板部材20のゆるみが防止される。
【0042】
なお、第2及び第3実施形態においても、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22a内側面に溝部24を設ける代わりに、内筒金具61,71の取付部65,75の根元側の重ね合せ面65a,75aに凹凸部を設けてもよい。また、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に凹凸を設けると共に、取付部65,75の重ね合せ面65a,75aにショットブラスト加工等による凹凸を設けてもよい。
【0043】
つぎに、ストッパ板部材20の変形例2として、図15に示すように、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22aの内周面に設けた溝部24等の凹凸部に加えて、底板部22の中心穴22aの周囲に、径方向に延びた溝部24Bを設けたものである。これにより、ストッパ板部材20が中心穴22aにて内筒金具の取付部の外周側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴22aの周囲に重ね合わせ、重ね合わせた取付部の重ね部を押圧して加締めることにより、ストッパ板部材20と取付部とは、テ底板部22に設けた溝部24Bによって互いに食い込んだ状態となり、両者間に緊密な接触が形成される。そのため、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に設けた溝部24と取付部の重ね合せ面との強固な接触に加えて、ストッパ板部材が、さらに強固に内筒金具に固定された状態になる。
【0044】
なお、上記各実施形態においては、突出部は、外筒金具の端部に設けられているが、これに代えて、外筒金具の端部と対向するストッパ板部材の外周側に設けてもよく、さらに両方に設けてもよい。また、上記各実施形態においては、本発明を、ショックアブソーバからの振動入力を内筒金具側のみで受け止めるいわゆる入力一体型のストラットマウントに適用した例を示しているが、これに代えてショックアブソーバからの振動入力を内筒金具及び外筒金具側で受け止めるいわゆる入力別体型のストラットマウントに適用することも可能である。また、ゴム弾性体部を、ゴム弾性体に代えて弾性体エラストマー等で形成してもよい。その他、上記実施形態に示したストラットマウントについては、一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【0045】
【発明の効果】
上記請求項1の発明によれば、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面の少なくともいずれかが凹凸状にされているため、両面が凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、緊密な接触が形成され、ストッパ板部材が強固に内筒金具に固定されている。その結果、請求項1の発明によれば、サスペンション側からのリバウンド入力があった際に、取付部によるストッパ板部材の締付け部分での弛みを抑えることができ、ストッパ板部材が回転したり、内筒金具から脱落したりする不都合を確実に防止することができる。また、ストッパ板部材の回転に伴う、ストッパ板部材と内筒金具の接触による異音の発生を防止することができ、車両の乗り心地を改善することができる。さらに、取付部のストッパ板部材に対する押圧力が多少ばらついても、ストッパ板部材が安定して内筒金具に強固に固定されるため、ストッパ板部材の内筒金具への取付作業が容易になると共に作業の信頼性が高められる。
【0046】
なお、内筒金具の取付部については、上部開口端から軸方向の所定範囲において外周面の全周にわたって軸心方向に所定厚さ削除されて薄肉とし、取付部外周面と他の部分の外周面との境界を段部とすることができる。また、上部開口端から軸方向の所定距離離れた位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる環状の段部とし、段部の径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返されて取付部とすることもできる。さらに、内側筒部とその外周面に重ね合わされた外側筒部とにより一体に構成されており、外側筒部の上端が内側筒部の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されてその上端を段部とし、内側筒部の段部から上端開口端に至る部分を取付部としてもよい。これらの構成によっても、請求項1の発明の効果が得られる(請求項2〜4の発明の効果)。
【0047】
また、内筒金具より材質の硬いストッパ板部材に取付部が押付けられることにより、両接触面の凹凸の食い込みが一層強力に形成され、両接触面の一層緊密な接触が形成される(請求項5の発明の効果)。また、ストッパ板部材の中心穴内周面と、内筒金具の取付部の重ね合せ面の少なくとも一方の凹凸部を設けるのに加えて、内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部と、ストッパ板部材の平面部と当接する内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面との少なくともいずれかを凹凸状にすることができる。それにより、ストッパ板部材が、さらに強固に内筒金具に固定される(請求項6の発明の効果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるストラットマウントの装着された車両のサスペンション部分を概略的に示す一部断面図である。
【図2】同ストラットマウントを示す図3のII−II線方向の断面図である。
【図3】同ストラットマウントを示す平面図である。
【図4】同ストラットマウントの内筒金具とストッパ板部材との取付部分の周囲を拡大して示す拡大断面図である。
【図5】同ストラットマウントにおいてストッパ板部材及びベアリングの取付前のゴム加硫成形品を示す正面断面図である。
【図6】ストッパ板部材を示すVIa−VIa線方向の断面図、平面図、VIc線方向の拡大矢視図及び円VId内を詳細に示す拡大断面図である。
【図7】ストラットマウントのストッパ板部材の取り付け工程を概略的に示す拡大部分断面図である。
【図8】他の構成のストラットマウント概略的に示す断面図である。
【図9】同ストラットマウントの装着された車両のサスペンション部分を概略的に示す一部断面図である。
【図10】変形例1であるストッパ板部材を示すXa−Xa線方向の断面図、平面図及び円Xc内を詳細に示す拡大断面図である。
【図11】第2実施形態であるストラットマウントを示す正面断面図である。
【図12】同ストラットマウントの内筒金具の取付部とストッパ板部材との取付部分の周囲を拡大して示す拡大断面図である。
【図13】第3実施形態であるストラットマウントを示す断面図である。
【図14】同ストラットマウントの内筒金具の取付部とストッパ板部材との取付部分の周囲を拡大して示す拡大断面図である。
【図15】変形例2であるストッパ板部材を示すXVa−XVa線方向の断面図、平面図、XVc線方向の拡大矢視図及び円XVd内を詳細に示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…車体側部材、2…ショックアブソーバ、3…ピストンロッド、10…ストラットマウント、11…内筒金具、12…小径部、12b…段部、13…大径部、15…取付部、15a…重ね合せ面、15b…重ね部、17…外側部材、20…ストッパ板部材、21…筒状部、22…底面部、22a…中心穴、24…溝部、24A…凹凸部、24B…溝部、25…外筒金具、26…筒部、27…折返し部、28…フランジ部、31…ゴム弾性体部、41…内筒金具、42…本体、43…取付部、43a…重ね合せ面、44…段部、51…外筒金具、55…ゴム弾性体部、61…内筒金具、62…小径部、62a…段部、65…取付部、65a…重ね合せ面、65b…重ね部、71…内筒金具、72…小径部、75…取付部、75a…重ね合せ面、75b…重ね部、77…外側部材、77a…段部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサスペンションのピストンロッドと車体側部材等との間に介装されて、サスペンション側からピストンロッドを通して車体側に伝播しようとする入力振動を緩和する車両サスペンション用のストラットマウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のストラットマウント10Aは、例えば、図1に示すように、有底筒状の内筒金具11と、内筒金具11の上部開口端に固定された偏平状金具であるストッパ板部材20Aと、内筒金具11の外方に同軸状に配置された外筒金具25と、内筒金具11と外筒金具25との間を弾性的に連結するゴム等の弾性体部31とにより構成され、内筒金具11が下部開口端側にてショックアブソーバ2のピストンロッド3の上端部に同軸状に固定されると共に外筒金具25がフランジ部28にて車体側部材1に固定されている。
【0003】
内筒金具11は、図2及び図4に示すように、小径部12の開口端側から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面にわたって軸心方向に所定厚さ削除された薄肉の取付部15になっており、取付部15外周面と小径部12の他の部分の外周面との境界が段部12bになっている。内筒金具11に対して、取付部15の外径と略同一内径の中心穴22aを有するストッパ板部材20Aが中心穴22aにて取付部15に挿入されて段部12bに当接した状態で、取付部15を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材20Aの中心穴22aの周囲に重ね合せ、その重ね部を押圧して加締めることにより、ストッパ板部材20Aは内筒金具11に固着されている。かかる構成のストラットマウント10Aによれば、ショックアブソーバ2側からピストンロッド3を通して車体側に伝播しようとする振動入力を、弾性体部31の振動吸収作用によって緩和することができる。これと同様のストラットマウントについては、特許文献1、2等に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特公平8−14298号公報(図1、図3、図4、図5)
【特許文献2】
特開2000−289423号公報(図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ストラットマウント10Aにおいては、折り曲げられた内筒金具11の取付部15によるストッパ板部材20Aに対する締付けが弱いと、ピストンロッド3からのリバウンド入力の発生により、外筒金具25の上端に配設されたゴム弾性体製の突出部32を介してストッパ板部材20Aに入力されたときに、取付部15の締付けが弛み易くなる。そのため、ストッパ板部材20Aが回転したり、さらにはストッパ板部材20Aが内筒金具11から抜け落ちてしまうおそれもあった。さらに、ストッパ板部材20Aの回転により、ストッパ板部材20Aと内筒金具11とがその接触面で擦れ合うことによって異音が発生して、車両の乗員に不快感を与えるおそれがあった。
【0006】
本発明は上記した問題を解決しようとするもので、ストッパ板部材の回転や内筒金具からの脱落を防止できると共に、異音の発生を抑えることができる車両用サスペンションのストラットマウントを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、上記請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、筒状の金具であってその上部開口端から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面が軸心方向に同軸状に凹んだ取付部になっており、取付部の外周面と他の部分の外周面との境界が段部になっている内筒金具と、偏平状の金具であって内筒金具の取付部の外径と略同一内径の中心穴を有し、中心穴にて取付部の外周面側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部が径方向外方に折り曲げられて中心穴の内周面に重ね合わされると共に押圧されて内筒金具に固定されたストッパ板部材と、前記内筒金具の外方に同軸状に配置されると共にストッパ板部材側の端部がストッパ板部材の外周側と対向する筒状の外筒金具と、内筒金具と外筒金具との間を弾性的に連結する筒状のゴム弾性体部と、互いに対向する外筒金具の端部及びストッパ板部材の外周側の少なくとも一方に設けられて対向方向に突出するゴム弾性体突出部とを設けてなり、内筒金具が下部開口端側にてショックアブソーバのピストンロッドの上端部に同軸状に固定され、外筒金具が車体側部材に固定される車両サスペンション用のストラットマウントにおいて、ストッパ板部材の中心穴の内周面及び/又は内筒金具の取付部におけるストッパ板部材の中心穴の内周面との重ね合せ面が凹凸状にされていることにある。
【0008】
上記のように構成した請求項1の発明においては、ストッパ板部材の中心穴の内周面と、内筒金具の取付部におけるストッパ板部材の中心穴の内周面との重ね合せ面の少なくとも一方が凹凸状にされている。そのため、ストッパ板部材が中心穴にて取付部の外周側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせると共に、押圧することにより、ストッパ板部材の中心穴の内周面と取付部の重ね合せ面とは、それぞれの面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者間に緊密な接触が形成される。そのため、ストッパ板部材が、強固に内筒金具に固定された状態になり、サスペンション側からのリバウンド入力を受けても、取付部のストッパ板部材に対する締付け部分での弛みを抑えることができる。
【0009】
また、内筒金具の取付部によりストッパ板部材の中心穴内周面に加える押圧力がばらついた場合、ストッパ板部材の中心穴内周面あるいは取付部の重ね合せ面のうちの少なくとも何れかが凹凸状になっていないと、内筒金具の取付部とストッパ板部材間に弛みが発生し易くなる。しかし、いずれかの面が凹凸状になっていることにより、取付部からストッパ部材に加えられる押圧力が多少ばらついたとしても、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面とが凹凸によって互いに食い込んだ状態になる。そのため、内筒金具の取付部とストッパ板部材間の弛みの発生を抑えることができ、ストッパ板部材の内筒金具による固定状態を安定して維持することができる。
【0010】
また、上記請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具の取付部が、上部開口端から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面にわたって軸心方向に所定厚さ削除されて薄肉に形成されたものであり、取付部の外周面と他の部分の外周面との境界が段部になっていることにある。
【0011】
上記請求項2の発明においては、内筒金具の取付部にストッパ板部材が挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせ、重ね合せ面を押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれ重なり合った内周面と重ね合せ面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者の緊密な接触が形成される。また、取付部を薄肉にしたことにより、曲げ加工が容易になると共に、内筒金具の重量を軽減することができる。
【0012】
また、上記請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具が、その上部開口端から軸方向の所定距離離れた位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる段部に形成されると共に、段部の径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返されて取付部に形成されていることにある。
【0013】
上記請求項3の発明においては、内筒金具の取付部にストッパ板部材が挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせ、重ね合せ面を押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれ重なり合った内周面と重ね合せ面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者の緊密な接触が形成される。また、段部及び取付部については内筒金具の曲げ加工により形成されることで板厚が減少することになり、それに伴い取付部による締め付け力が相対的に低下するが、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面のいずれかに凹凸が設けられていることによって板厚の減少をカバーすることができ、両者の緊密な接触が確保される。
【0014】
また、上記請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具が、内側筒部と内側筒部の外周面に重ね合わされた外側筒部とにより一体に構成されており、外側筒部の上端が内側筒部の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されて外側筒部の上端が内側筒部に対して段部になっており、内側筒部の段部から上端開口端に至る部分が取付部になっていることにある。
【0015】
上記請求項4の発明においては、内筒金具の取付部にストッパ板部材が挿嵌されて外側筒部の段部に当接した状態で、内側筒部の先端側の取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の内周面に重ね合わせ、重ね合わせ面を押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれの重ね合された面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者の緊密な接触が形成される。そのため、ストッパ板部材のゆるみが防止される。
【0016】
また、上記請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1から4のいずれか1項に記載のストラットマウントにおいて、ストッパ板部材の材質の方が、内筒金具の材質より硬いことにある。このように、ストッパ板部材の材質の方が、内筒金具の材質より硬いため、取付部を径方向外方に折り曲げて、かつ重ね合せ面によってストッパ板部材の中心穴の内周面に押圧して加締めたとき、ストッパ板部材と取付部との凹凸を設けた面において、両重ね合せ部分の凹凸の食い込みが一層強力に行われることになり、両者の一層緊密な接触が形成される。
【0017】
また、上記請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、前記請求項1から5のいずれか1項に記載のストラットマウントにおいて、内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部及び/又はストッパ板部材の平面部と当接する内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面が凹凸状にされていることにある。
【0018】
上記請求項6の発明においては、内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部と、ストッパ板部材の平面部と当接する内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面との少なくともいずれかが凹凸状にされている。そのため、ストッパ板部材が中心穴にて取付部の外周側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴の周囲に重ね合わせ、重ね合わせた取付部の重ね部を押圧して加締めることにより、ストッパ板部材と取付部とは、それぞれの接触面の少なくとも何れかに設けた凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、両者間に緊密な接触が形成される。そのため、請求項7の発明においては、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面との強固な接触に加えて、ストッパ板部材が、さらに強固に内筒金具に固定される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、第1実施形態である車両サスペンション用のストラットマウント10がショックアブソーバ2のピストンロッド3と車体側部材1との間に介装された状態を断面図により示したものであり、図2〜図4は、ストラットマウント10を断面図、平面図及び要部断面図により示したものである。さらに、図5は、ストラットマウント10を構成する加硫成形品Mを断面図により示したものであり、図6は、ストッパ板部材を断面図等により示したものである。
【0020】
ストラットマウント10は、金属厚板製(例えばSPHE製)の筒状の内筒金具11と、内筒金具11の上端側に同軸状に配置され固定された板状のストッパ板部材20と、内筒金具11の外方に同軸状に配置された外筒金具25と、内筒金具11及び外筒金具25との間を弾性的に連結するゴム弾性体部31とを備えている。以下、ストラットマウント10が装着される車体側を上側、サスペンション側を下側として説明する。
【0021】
内筒金具11は、図2及び図5に示すように、軸方向上下に円筒形の小径部12と、小径部12よりわずかに径の大きい大径部13とを有しており、両者の境が径方向に延びた段差部14になっている。小径部12は、上端開口12aから軸方向の所定長さ部分が、外周面全面にわたって径方向に削除されて略半分の厚さにされた薄肉の取付部15になっており、取付部15外周面と小径部12の他の部分の外周面との境界が段部12bになっている。大径部13の下端は、軸心側にわずかに延びた内側曲げ部13aになっている。大径部13内には、円筒形のボールベアリング16が同軸的に緊密に挿嵌されており、内側曲げ部13aによって大径部13内に保持されている。なお、ベアリング16の内側曲げ部13a開口からの露出面には、図1に示すように、ショックアブソーバ2のコイルスプリング4を受けるためのスプリングシート6が取り付けられるようになっている。スプリングシート6は、後述する外側部材17と同様に偏平な円錐筒状であって、外周側がコイルスプリング4をダストカバー5を介して受止める平坦な受部になっている。
【0022】
また、大径部13の径方向外側には、金属板製でかつ全体として軸心方向にわずかに凹んだ略円錐面状の外側部材17が同軸的に配置されており、外側部材17の上端側は円錐面状部分からわずかに縮径した円筒形の係合部18になっている。外側部材17は、係合部18が小径部12と大径部13との間の段差部14位置に係合し、円錐面状部分の下端が軸方向に大径部13の下端よりわずかに下方に延びて配置されている。外側部材17は、係合部18にて段差部14位置で小径部12に溶接等により固定されている。
【0023】
ストッパ板部材20は、図6に示すように、金属厚板製で上面開放の偏平な円形の容器形状であり、軸方向長さの短い逆円錐面形状の筒状部21を設けており、その下端に径方向内方にわずかに延びた円環状の底面部22を一体で設けている。また、筒状部21の上端の全周には、円環状の鍔部23が、軸心に対して径方向外方に延びて一体で設けられている。底面部22の内側同心位置には、中心穴22aが設けられており、その内径は上記取付部15の外径よりわずかに大きくなっている。筒状部21と底面部22及び筒状部21と鍔部23のそれぞれの境界は、円弧状曲面にされている。
【0024】
底面部22の中心穴22aの内周面の周方向複数箇所には、軸方向に切り欠かれた溝部24が設けられている。溝部24は、図6(b)〜6(d)に示すように、平面形状が三角形である。ただし、溝部については、平面形状が三角形に限らず四角形、半円等でもよく、また軸方向に平行でなくてもよい。なお、ストッパ板部材20の材質については、例えばSAPH440のように、内筒金具11の材質であるSPHEに比べて硬い材質を用いることが好ましい。このストッパ板部材20については、金属円板に絞り加工及びプレス加工を施すことにより全体形状が形成され、さらに底面部22の中心をパンチング加工によって打ち抜くことにより中心穴22aが形成され、中心穴22a内周面の溝部24も同時に形成される。ただし、溝部24は、中心穴22aの形成後に形成されてもよい。
【0025】
外筒金具25は、1枚の金属板の絞り加工、プレス加工等により形成されており、円錐面状の筒部26と、筒部26の上端で全周にわたって外方に折り返されて筒部26の軸方向略中間まで延びると共に筒部26に重ね合わされた折返し部27と、折返し部27の下端部から全周にわたって径方向に延びた平板状のフランジ部28とにより構成されている。筒部26の下端外径は、外側部材17の外径よりわずかに小さくされている。すなわち、外側部材17の下端部分は、外筒金具25のストッパとしての機能を果たしている。フランジ部28の外形は、図3に示すように、平面視で略正三角形状の各頂部を円弧形に切欠いた異形形状になっている。フランジ部28には、上記略正三角形の頂部に対応する所定領域の略中心位置に、取付孔28aが設けられている。また、フランジ部28の周縁位置には、フランジ部に対して垂直にかつ折返し部27の反対方向にわずかに延びる垂直部29が周縁全周に設けられている。
【0026】
ゴム弾性体部31は、図2,図5に示すように、内筒金具11の小径部12の外周面における段部12bのわずかに軸方向下側から外側金具17の下端外周縁近傍位置の間の範囲と、外筒金具25の筒部26内周面全面との間に周方向全周にわたって配設されており、両金具11,25間を弾性的に連結している。また、ゴム弾性体部31の一部が、筒部26の上側に周方向全周に沿って突出した環状の突出部32になっている。突出部32は、内筒金具11に取り付けられたストッパ板部材20の鍔部23に圧縮状態で当接している。突出部32は、ストラットマウント10がショックアブソーバ2からの過大なリバウンド入力を受けたときに、ストッパ板部材20と外筒金具25との当接による騒音の発生を防止しつつ、ストッパ板部材20の外筒金具25側への過大な変位を規制することができる。ゴム弾性体部31は、成形金型に内筒金具11と外筒金具25とをセットしてゴム加硫成形を行うことにより、図5に示す中間品であるゴム加硫成形品Mとして一体で成形される。このゴム加硫成形品Mの内筒金具11には、大径部13内にベアリング16が挿嵌された後、大径部13下端を絞り加工により軸心方向に曲げて内側曲げ部13aを形成することにより、ベアリング16が大径部13内に保持される。
【0027】
つぎに、内筒金具11へのストッパ板部材20の取り付けについて、図7により説明する。まず、ストッパ板部材20が、その底面部22側から中心穴22aにて取付部15の外周側に嵌め合わされて段部12bに載置される(図7(a)参照)。この状態で、円錐形の押圧面を有する第1ダイス19Aを用いて、取付部15に径方向外方に向けた押圧力を加えるプレス加工を施して外側に曲げることにより、取付部15根元側の外周面である重ね合せ面15aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される(図7(b)参照)。これにより、取付部15の重ね合せ面15aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部15が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、押圧平面を有する第2ダイス19Bによって、取付部15先端側の重ね部15bがストッパ板部材20の上面に重ね合わされ、さらに重ね部15bが押圧されてストッパ板部材20に加締めつけられる(図7(c)参照)。これにより、図4に詳細に示すように、ストッパ板部材20は内筒金具11の取付部15に固着され、ストラットマウント10として形成される。なお、重ね部15bの外周位置は、小径部12の外周面より径方向外側位置まで延びており、重ね部15bが、ストッパ部材20に適正に重ね合される。
【0028】
ストラットマウント10の車両への組付けは、以下に示すように行われる。図1に示すように、車体側部材1の開口1aにストラットマウント10が下方から挿入されて、外筒金具25のフランジ部28の取付孔28a位置にてボルト35が挿入され、車体側部材1から突出したボルト35にナット36を螺着させることによって、フランジ部28が車体側部材1に固定される。また、車輪7に取り付けられたショックアブソーバ2のピストンロッド3の先端がストラットマウント10のベアリング16の軸孔に挿入され、ベアリング16から突出したピストンロッド3の先端ねじ部に、ナット3aを螺着させることにより、ピストンロッド3がストラットマウント10に固定される。
【0029】
上記のように構成した実施形態においては、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22a内周面に溝部24を設けていることにより、取付部15によって段部12bに押付けられたストッパ板部材20は、溝部24に重ね合せ面15aが強固に食い込んだ状態となり、取付部15との間に緊密な接合が形成される。そのため、ストッパ板部材20が、強固に内筒金具11に固定された状態になる。さらに、ストッパ板部材20の材質は、内筒金具11の材質より硬いので、取付部15の溝部24への食い込みはさらに強固に行われ、ストッパ板部材20が、一層強固に内筒金具11に固定される。
【0030】
また、内筒金具11の取付部15によりストッパ板部材20の中心穴22a内周面に加えられる押圧力がばらついた場合、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に溝部24が設けられて凹凸状になっていることにより、取付部15が中心穴22a内周面の溝部24に食い込んだ状態になる。そのため、内筒金具11の取付部15とストッパ板部材20間の弛みの発生を抑えることができ、ストッパ板部材20の内筒金具11による固定状態を安定して維持することができる。
【0031】
その結果、本実施形態によれば、ショックアブソーバ2からのリバウンド入力を受けても、取付部15によるストッパ板部材20の締付け部分での弛みを抑えることができ、ストッパ板部材20が回転したり、さらに内筒金具11から脱落したりする不都合を確実に防止することができる。また、ストッパ板部材20の回転に伴うストッパ板部材20と内筒金具11の接触による異音の発生を防止することができ、車両の乗り心地を改善することができる。また、取付部15を薄肉にしたことにより、曲げ加工が容易になると共に、内筒金具11の重量を軽減することができる。
【0032】
なお、ストラットマウントとしては、上記実施形態に示したものに限らず、図8に示す構造のものであってもよい。このストラットマウント40は、筒状の内筒金具41と、その上端側に固着された上記ストッパ板部材20と、内筒金具41の外方に同軸状に配置された外筒金具51と、内筒金具41及び外筒金具51との間を弾性的に連結するゴム弾性体部55とを備えている。
【0033】
内筒金具41は、有底円筒形の本体42と、その底部に固定された受部材45とを備えている。本体42底面と受部材45には、それぞれピストンロッド取り付けのための取付孔が形成されている。本体42の上端側には切削加工により外周面側を削除することにより形成された薄肉の取付部43が設けられており、取付部43と他の部分との外周側境界が段部44になっている。ストッパ板部材20は、上記実施形態に示したと同様に、本体42の段部44に載置された状態で、取付部43を径方向外方に折り曲げて、取付部43根元側の外周面である重ね合せ面43aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される。これにより、取付部43の重ね合せ面43aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部43が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、取付部43先端側の重ね部43bがストッパ板部材20の上面に重ね合わされ、重ね部43bが押圧されてストッパ板部材20に加締めつけられる。これにより、ストッパ板部材20は内筒金具11の取付部43に強固に固定される。
【0034】
外筒金具51は、上方から下方に向けて拡径方向にわずかに傾斜した円錐面状の筒状部52を有している。筒状部52は、その下端部に、軸直角面に対してわずかに傾斜した状態で径方向外方に延びた円環状のフランジ部53を設けており、上端部に、径方向外方にわずかに延びた円環状のフランジ部54を設けている。フランジ部53の外周縁には、下方に向けてわずかに突出した突出部が全周に沿って設けられている。ゴム弾性体部55は、内筒金具41の本体42の段部44より下方に所定寸法離れた位置と受部材45の下端近傍位置との間の外周面と、外筒金具51の筒状部52の内周面との間に設けられて、内筒及び外筒金具41,51間を弾性的に連結している。また、フランジ部54の上面には、ゴム弾性体部55の一部が環状に配設されている。このストラットマウント40についても、図8に示すように、車体側部材1とショックアブソーバ2のピストンロッド3の上端間に組み付けられる。そして、ストラットマウント40についても、中心穴22aの内周面に溝部24を設けたストッパ板部材20を用いたことにより、上記ストラットマウント10において得られた効果と同様の効果が得られる。
【0035】
なお、上記実施形態においては、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22a内周面に溝部24を設けているが、これに代えて内筒金具11,41における取付部15,43の根元部側の外周面である重ね合せ面15a,43aにショットブラスト加工等により凹凸を設けてもよい。また、中心穴22aの溝部24に加えて重ね合せ面15aにも凹凸部を設けてもよい。
【0036】
つぎに、ストッパ板部材20の変形例1として、図10に示すように、底面部22の中心穴22a内周面に周方向全周にわたって細かい凹凸からなる凹凸部24Aを設けてもよい。凹凸部24Aは、中心穴22a内周面にショットブラスト加工等を施すことにより、図10(c)に拡大して示すような小さい突起が形成される。このストッパ板部材20を採用することによっても、上記実施形態に示したと同様の効果が得られる。
【0037】
つぎに、第2実施形態について図11及び図12により説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態における内筒金具11の取付部の形状を変更したものである。図11、図12に示すように、内筒金具61は、小径部62の上部開口端から軸方向の所定範囲における内端位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる環状の段部62aに形成されると共に、段部62aの径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返された取付部65に形成されている。その他の構成については、符号を付して説明しないが、上記内筒金具11と同様である。
【0038】
このように、内筒金具61の取付部65が形成されていることにより、取付部65に上記ストッパ板部材20が挿嵌されて段部62aに当接した状態で、取付部65が径方向外方に折り曲げられ、取付部65根元側の外周面である重ね合せ面65aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される。これにより、取付部65の重ね合せ面65aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部15が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、取付部65の先端側の重ね部65bをストッパ板部材20に押圧して加締めることにより、ストッパ板部材20が取付部65に強固に取り付けられる。その結果、第2実施形態においても、上記第1実施形態の効果と同様の効果が得られる。また、段部62a、取付部65については内筒金具61の曲げ加工により形成されることでその板厚が減少することになり、それに伴い重ね部65bによる締付け力が相対的に低下する。しかし、ストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に凹凸が設けられていることにより、板厚の減少をカバーすることができ、ストッパ板部材20と取付部65との緊密な接触が確保される。
【0039】
つぎに、第3実施形態について図13及び図14により説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態における内筒金具11の取付部の形状を変更したものである。図13及び図14に示すように、内筒金具(内側筒部)71が、その外周面に重ね合わされた外側部材77(外側筒部)とにより一体に構成されている。外側部材77は、その上端が内側金具71の小径部72の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されており、その上端が小径部72に対して段部77aになっている。小径部72の段部77aから開口端側に至る部分が取付部75になっている。その他の構成については、符号を付して説明しないが、上記内筒金具11と同様である。
【0040】
このように、内筒金具71の取付部75が形成されていることにより、取付部75にストッパ板部材20が挿嵌されて段部77aに当接した状態で、取付部75が径方向外方に折り曲げられて、取付部75根元側の外周面である重ね合せ面75aがストッパ板部材20の中心穴22aの内周面に重ね合わされると共に押圧される。これにより、取付部75の重ね合せ面75aが中心穴22aの内周面に設けた溝部24に食い込んで、取付部75が中心穴22a内周面に強固に固定される。さらに、取付部75の先端側の重ね部75bをストッパ板部材20に押圧して加締めることにより、取付部75がストッパ板部材20に緊密に固定される。その結果、第3実施形態においても、上記第1実施形態の効果と同様の効果が得られる。
【0041】
また、外側部材77の上端が内筒金具71に対して段部77aになっていることから、外筒金具25とストッパ板部材20が当接する際に、軸方向にわずかなずれが生じて、ストッパ板部材20のゆるみが生じる可能性がある。しかし、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に溝部24等の凹凸が設けられて、ストッパ板部材20と取付部75の緊密な接触が確保されていることにより、ストッパ板部材20のゆるみが防止される。
【0042】
なお、第2及び第3実施形態においても、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22a内側面に溝部24を設ける代わりに、内筒金具61,71の取付部65,75の根元側の重ね合せ面65a,75aに凹凸部を設けてもよい。また、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に凹凸を設けると共に、取付部65,75の重ね合せ面65a,75aにショットブラスト加工等による凹凸を設けてもよい。
【0043】
つぎに、ストッパ板部材20の変形例2として、図15に示すように、ストッパ板部材20の底面部22の中心穴22aの内周面に設けた溝部24等の凹凸部に加えて、底板部22の中心穴22aの周囲に、径方向に延びた溝部24Bを設けたものである。これにより、ストッパ板部材20が中心穴22aにて内筒金具の取付部の外周側に挿嵌されて段部に当接した状態で、取付部を径方向外方に折り曲げてストッパ板部材の中心穴22aの周囲に重ね合わせ、重ね合わせた取付部の重ね部を押圧して加締めることにより、ストッパ板部材20と取付部とは、テ底板部22に設けた溝部24Bによって互いに食い込んだ状態となり、両者間に緊密な接触が形成される。そのため、ストッパ板部材20の中心穴22a内周面に設けた溝部24と取付部の重ね合せ面との強固な接触に加えて、ストッパ板部材が、さらに強固に内筒金具に固定された状態になる。
【0044】
なお、上記各実施形態においては、突出部は、外筒金具の端部に設けられているが、これに代えて、外筒金具の端部と対向するストッパ板部材の外周側に設けてもよく、さらに両方に設けてもよい。また、上記各実施形態においては、本発明を、ショックアブソーバからの振動入力を内筒金具側のみで受け止めるいわゆる入力一体型のストラットマウントに適用した例を示しているが、これに代えてショックアブソーバからの振動入力を内筒金具及び外筒金具側で受け止めるいわゆる入力別体型のストラットマウントに適用することも可能である。また、ゴム弾性体部を、ゴム弾性体に代えて弾性体エラストマー等で形成してもよい。その他、上記実施形態に示したストラットマウントについては、一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【0045】
【発明の効果】
上記請求項1の発明によれば、ストッパ板部材の中心穴内周面と取付部の重ね合せ面の少なくともいずれかが凹凸状にされているため、両面が凹凸によって互いに食い込んだ状態となり、緊密な接触が形成され、ストッパ板部材が強固に内筒金具に固定されている。その結果、請求項1の発明によれば、サスペンション側からのリバウンド入力があった際に、取付部によるストッパ板部材の締付け部分での弛みを抑えることができ、ストッパ板部材が回転したり、内筒金具から脱落したりする不都合を確実に防止することができる。また、ストッパ板部材の回転に伴う、ストッパ板部材と内筒金具の接触による異音の発生を防止することができ、車両の乗り心地を改善することができる。さらに、取付部のストッパ板部材に対する押圧力が多少ばらついても、ストッパ板部材が安定して内筒金具に強固に固定されるため、ストッパ板部材の内筒金具への取付作業が容易になると共に作業の信頼性が高められる。
【0046】
なお、内筒金具の取付部については、上部開口端から軸方向の所定範囲において外周面の全周にわたって軸心方向に所定厚さ削除されて薄肉とし、取付部外周面と他の部分の外周面との境界を段部とすることができる。また、上部開口端から軸方向の所定距離離れた位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる環状の段部とし、段部の径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返されて取付部とすることもできる。さらに、内側筒部とその外周面に重ね合わされた外側筒部とにより一体に構成されており、外側筒部の上端が内側筒部の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されてその上端を段部とし、内側筒部の段部から上端開口端に至る部分を取付部としてもよい。これらの構成によっても、請求項1の発明の効果が得られる(請求項2〜4の発明の効果)。
【0047】
また、内筒金具より材質の硬いストッパ板部材に取付部が押付けられることにより、両接触面の凹凸の食い込みが一層強力に形成され、両接触面の一層緊密な接触が形成される(請求項5の発明の効果)。また、ストッパ板部材の中心穴内周面と、内筒金具の取付部の重ね合せ面の少なくとも一方の凹凸部を設けるのに加えて、内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部と、ストッパ板部材の平面部と当接する内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面との少なくともいずれかを凹凸状にすることができる。それにより、ストッパ板部材が、さらに強固に内筒金具に固定される(請求項6の発明の効果)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるストラットマウントの装着された車両のサスペンション部分を概略的に示す一部断面図である。
【図2】同ストラットマウントを示す図3のII−II線方向の断面図である。
【図3】同ストラットマウントを示す平面図である。
【図4】同ストラットマウントの内筒金具とストッパ板部材との取付部分の周囲を拡大して示す拡大断面図である。
【図5】同ストラットマウントにおいてストッパ板部材及びベアリングの取付前のゴム加硫成形品を示す正面断面図である。
【図6】ストッパ板部材を示すVIa−VIa線方向の断面図、平面図、VIc線方向の拡大矢視図及び円VId内を詳細に示す拡大断面図である。
【図7】ストラットマウントのストッパ板部材の取り付け工程を概略的に示す拡大部分断面図である。
【図8】他の構成のストラットマウント概略的に示す断面図である。
【図9】同ストラットマウントの装着された車両のサスペンション部分を概略的に示す一部断面図である。
【図10】変形例1であるストッパ板部材を示すXa−Xa線方向の断面図、平面図及び円Xc内を詳細に示す拡大断面図である。
【図11】第2実施形態であるストラットマウントを示す正面断面図である。
【図12】同ストラットマウントの内筒金具の取付部とストッパ板部材との取付部分の周囲を拡大して示す拡大断面図である。
【図13】第3実施形態であるストラットマウントを示す断面図である。
【図14】同ストラットマウントの内筒金具の取付部とストッパ板部材との取付部分の周囲を拡大して示す拡大断面図である。
【図15】変形例2であるストッパ板部材を示すXVa−XVa線方向の断面図、平面図、XVc線方向の拡大矢視図及び円XVd内を詳細に示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…車体側部材、2…ショックアブソーバ、3…ピストンロッド、10…ストラットマウント、11…内筒金具、12…小径部、12b…段部、13…大径部、15…取付部、15a…重ね合せ面、15b…重ね部、17…外側部材、20…ストッパ板部材、21…筒状部、22…底面部、22a…中心穴、24…溝部、24A…凹凸部、24B…溝部、25…外筒金具、26…筒部、27…折返し部、28…フランジ部、31…ゴム弾性体部、41…内筒金具、42…本体、43…取付部、43a…重ね合せ面、44…段部、51…外筒金具、55…ゴム弾性体部、61…内筒金具、62…小径部、62a…段部、65…取付部、65a…重ね合せ面、65b…重ね部、71…内筒金具、72…小径部、75…取付部、75a…重ね合せ面、75b…重ね部、77…外側部材、77a…段部。
Claims (6)
- 筒状の金具であってその上部開口端から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面が軸心方向に同軸状に凹んだ取付部になっており、該取付部の外周面と他の部分の外周面との境界が段部になっている内筒金具と、
偏平状の金具であって前記内筒金具の取付部の外径と略同一内径の中心穴を有し、該中心穴にて前記取付部の外周面側に挿嵌されて前記段部に当接した状態で、該取付部が径方向外方に折り曲げられて前記中心穴の内周面に重ね合わされると共に押圧されて前記内筒金具に固定されたストッパ板部材と、
前記内筒金具の外方に同軸状に配置されると共に前記ストッパ板部材側の端部が該ストッパ板部材の外周側と対向する筒状の外筒金具と、
前記内筒金具と外筒金具との間を弾性的に連結する筒状のゴム弾性体部と、
互いに対向する前記外筒金具の端部及び前記ストッパ板部材の外周側の少なくとも一方に設けられて対向方向に突出するゴム弾性体突出部と
を設けてなり、前記内筒金具が下部開口端側にてショックアブソーバのピストンロッドの上端部に同軸状に固定され、前記外筒金具が車体側部材に固定される車両サスペンション用のストラットマウントにおいて、
前記ストッパ板部材の中心穴の内周面及び/又は前記内筒金具の取付部における該ストッパ板部材の中心穴の内周面との重ね合せ面が凹凸状にされていることを特徴とするストラットマウント。 - 前記内筒金具の取付部が、前記上部開口端から軸方向の所定位置に至る範囲の外周面全面にわたって軸心方向に所定厚さ削除されて薄肉に形成されたものであり、該取付部の外周面と他の部分の外周面との境界が前記段部になっていることを特徴とする前記請求項1に記載のストラットマウント。
- 前記内筒金具が、その上部開口端から軸方向の所定距離離れた位置において外周面の全周にわたって軸直角方向内方に折り曲げられて径方向内方にわずかに延びる前記段部に形成されると共に、該段部の径方向内端位置にてさらに軸方向に平行になるように折り返されて前記取付部に形成されていることを特徴とする前記請求項1に記載のストラットマウント。
- 前記内筒金具が、内側筒部と該内側筒部の外周面に重ね合わされた外側筒部とにより一体に構成されており、前記外側筒部の上端が前記内側筒部の上部開口端から軸方向に所定距離離れて配置されて該外側筒部の上端が該内側筒部に対して前記段部になっており、該内側筒部の該段部から上端開口端に至る部分が前記取付部になっていることを特徴とする前記請求項1に記載のストラットマウント。
- 前記ストッパ板部材の材質の方が、前記内筒金具の材質より硬いことを特徴とする前記請求項1から4の何れか1項に記載のストラットマウント。
- 前記内筒金具の取付部及び段部と当接するストッパ板部材の少なくとも一方の平面部及び/又は該ストッパ板部材の平面部と当接する該内筒金具の取付部及び段部の少なくとも一方の表面が凹凸状にされていることを特徴とする前記請求項1から5の何れか1項に記載のストラットマウント。
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