JP2004150476A - 固着具およびこの固着具を用いた板状体の固着方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケースの中身を取り出したり、不正行為がなされたりすることを防止するためにケースを密封状態に封止するときなど、板状体同士を確実しかも容易に固着することができる固着具およびこの固着具を用いた固着方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基板部と、この基板部の一方の面の基板部外縁より内側に入った位置から基板部に対し垂直方向に延出する軸部と、基板部の軸部が形成された面の前記軸部に隣接して設けられた凹部と、前記軸部の先端に連設され、軸の少なくとも凹部側でない方向に張り出す係止部を有し、前記凹部に全体が嵌まり込む大きさの頭部とを備え、少なくとも係止部がその張出方向とは逆方向に弾性変形可能に形成されている構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】基板部と、この基板部の一方の面の基板部外縁より内側に入った位置から基板部に対し垂直方向に延出する軸部と、基板部の軸部が形成された面の前記軸部に隣接して設けられた凹部と、前記軸部の先端に連設され、軸の少なくとも凹部側でない方向に張り出す係止部を有し、前記凹部に全体が嵌まり込む大きさの頭部とを備え、少なくとも係止部がその張出方向とは逆方向に弾性変形可能に形成されている構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、遊技機の回路基板を収納する基板ケースなどが密封されるように重ね合わせた板状体を固着することができる固着具およびこの固着具を用いた固着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機は、遊技の制御を行う回路基板を内部に備えており、この回路基板は基板ケースに収容された状態で、遊技機内に備え付けられるようになっている。
回路基板は、遊技機の遊技プログラム情報を制御する制御ロムを備えており、この制御ロムによって、遊技機の大当たりなどを判定するようになっている。
【0003】
近年、回路基板の制御ロムを不正なものに取り換えるという行為が問題となってきており、この対策として、回路基板を収容する基板ケースに密封状態で封止して、不正に基板ケースを開けることができないようにしている。
従来密封状態に封止を行う際には、ビスやボルト、あるいはワンウェイネジなどが用いられていた。しかし、ビスやボルトなどは、比較的容易に封止を解除することができ、またワンウェイネジについても、特殊な工具を使用すれば、リバースさせることが可能となり封止を解除することができるという問題があった。
【0004】
そこで、たとえば、特開平10−231819号公報では、電気機器収納用箱体における箱体本体と扉体とを封印するための封印用ピンが開示されている。
この封印用ピンは、箱体本体と扉体との間に連設させるようにして設けた透孔に差し込むことでこれらを封印するものであり、透孔に挿し込む軸部の先端に、先端から根元に向かって広がるように二つの弾性片が設けられ、この弾性片は広がった部分を閉じることが可能な弾性を有しているという構成を備えている。
したがって、この封印具は、透孔に挿し込むことにより、弾性体が閉じるような形で透孔を通過し、その後、弾性体が透孔を通り抜けた後、元の広がった状態に弾性体が戻るため封止具が抜けなくなり、封印を可能とする。
【特許文献1】特開平10−231819号公報
【0005】
また、特開2002−11210号公報では、パチンコ基板の基板ケースが勝手に開封されて不正が行われることを防止するための封止部を備えている遊技機の基板ケースが開示されている。
この基板ケースは、封止具として略Π形状をしたピンを使用するようになっており、前記ピンを透孔に押し込むことにより、その二又になった挿通部分が弾性変形して封止するようになっている。
【特許文献2】特開2002−11210号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような二つの封止具(封止ピン)は、何れも透孔に挿通させた挿通部分の先端が透孔を通り抜けた後、弾性力により広がるように弾性変形することを利用して封止を行うようになっているため、たとえば、特殊なピンセットなどのようなものを用いて前記先端で弾性変形している部分を閉じ合わせるような力を与えると、封止が解除されてしまうという問題があり、確実に封止を行えるとは言いがたい。
【0007】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされ、ケースの中身を取り出したり、不正行為がなされたりすることを防止するためにケースを密封状態に封止するときなど、板状体同士を確実しかも容易に固着することができる固着具およびこの固着具を用いた固着方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる固着具(以下、「請求項1の固着具」とのみ記す。)は、基板部と、この基板部の一方の面の基板部外縁より内側に入った位置から基板部に対し垂直方向に延出する軸部と、基板部の軸部が形成された面の前記軸部に隣接して設けられた凹部と、前記軸部の先端に連設され、軸の少なくとも凹部側でない方向に張り出す係止部を有し、前記凹部に全体が嵌まり込む大きさの頭部とを備え、少なくとも係止部がその張出方向とは逆方向に弾性変形可能に形成されている構成とした。
【0009】
また、本発明の請求項2にかかる板状体の固着方法は、透孔が穿設された複数の板状体を前記透孔が一致するように重ね合わせるとともに、これらの板状体の重合部の両側から請求項1に記載の固着具をそれぞれ1つずつ、その軸部が透孔を貫通するとともに、その頭部が他方の固着具の凹部に完全に入り込むように装着するとともに、それぞれの基板部および係止部を最も外側の板状体の透孔周縁部に係止させて、複数の板状体を重ね合わせ状態に固着する構成とした。
なお、上記構成において、板状体の固着とは、単なる板体のみの固着に限らず、たとえば、箱やケースの本体部分と蓋部分との間に板状をしている鍔部が形成され、これらに透孔が設けられている場合などは、本体部分と蓋部分との固着、すなわち、箱やケースを密封状体に封止することも含む。
また、本発明の固定具は、上記例示以外にも、文房具や電子部品などのケースを密封や、家具などの固定などに対しても使用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる封印具の一実施の形態を示した斜視図である。
図1および図2に示したように、固着具1は、合成樹脂により一体成形され、対向させるように配置させた二本一組を用いることで板状体同士の固着を行うようになっている。
【0011】
固着具1は、熱可塑性樹脂製の一体成形物であり、図1に示したように、基板部2と、軸部3と、凹部4と、頭部5とを備えている。
基板部2は、図1、図2、図3に示したように、円柱形状をしており、その一面から軸部3が延出されているとともに、凹部4が形成されている。
【0012】
軸部3は、図1に示したように、略半円柱形状をしており、基板部2の一面の外縁よりも内側に入った位置から、すなわち、基板部2の径よりも小さい径で、基板部2の一面に対し略垂直方向に延出し、先端に頭部5が連設されている。
また、軸部3は、図3(a)、(b)に示したように、先端側から基板部2側にかけて段階的に凹部側に広がるように形成されている。
凹部4は、基板部2の一面における軸部3が延出している位置と隣接する位置に設けられ、図3(a)、(b)に示したように、他の基板部2の頭部5が完全に入り込む大きさを有している。
【0013】
頭部5は、軸部3の先端に連設され、図1に示したように、先端よりも基板部2側の径が大きくなるようにテーパ状に形成されており、係止部51を有しているとともに、二又に分かれるように切り込み52が設けられている。
係止部51は、図3(a)、(b)に示したように、軸の凹部4が設けられている側でない方向に張り出されており、図3(b)に示したように板体10Aまたは10Bの透孔11Aまたは11Bの周縁部に係止するようになっている。
切り込み52は、図1に示したように、所定幅を有して頭部5を軸方向に略2分割しており、この切り込み52の幅分だけ頭部5が弾性変形することで縮径可能となっている。
【0014】
以上のような構成をしている固着具1は、図3(a)に示したように、重ね合わせた二枚の板体10A、10Bにそれぞれ穿設されている透孔11A、11Bが一致するように重ね合わせるとともに、これら透孔11A、11Bの重合部11の両側からそれぞれ1つずつ、軸部3がこの重合部11を貫通するように装着する。
このとき、頭部5は、重合部11内を貫通させるとき、弾性変形により縮径した状態となり、途中で引っ掛かってしまうことがない。
【0015】
装着が完了した固着具1は、弾性変形した縮径した頭部5が、弾性復帰することにより拡径して、図3(b)および図2に示した状態となる。
すなわち、固着具1は、頭部5の係止部51が板体10Aの透孔11A周縁部および板体10Bの透孔11B周縁部に係止されるとともに、この頭部5が他の固着具1の凹部内に全体が嵌まり込んだ状態となる。
【0016】
軸部3は、先端側から基板部2側にかけて段階的に凹部4側に広がるように形成され、凹部4内では、他の固着具1の頭部5がちょうどぴったりと収まるような大きさで形成されているため、他の固着具の係止部51が、透孔11A(11B)の周縁部に係止するように、頭部51を押し広げるとともに、この係止している状態を解除しようとしても、凹部4および軸部3により他の固着具1の頭部5が不動状態に押さえ込まれた状態となる。
以上のことより、固着具1は、板状体11Aと板状体11Bとを重ね合わせ状態に確実に固着することが可能であり、しかも、一度固着を行うと、この固着具1自身を破壊しないかぎり固着状態を解除することができない。
【0017】
このような構成をしている固着具1は、透孔を穿設することが可能な板状体となる部分があれば、複数の板状体を重ね合わせ状態に固着することが可能であるため、単に板体同士の固着に限らず、鍔(つば)部分を備えた箱体と蓋体のようなものの固着に使用することもできる。
したがって、固着具1は、パチンコやスロットなど遊技機の基板などを保護する基板ケースが密封状態で封止するときなどに使用すると、確実な封止を行うことで、遊技機の基板を確実に防ぐことができる。
【0018】
また、固着具1は、上述したような基板ケースに限らず、たとえば、不正行為を防ぐために筐体の内部を密封状態に封止可能な収納ボックスや、盗難防止ケースなどに使用することもできるし、その他、家具などの固定部材として使用することも可能である。さらに、3枚以上の板体同士を束ねて固定することに使用することも可能である。
【0019】
また、固着具1は、一つの金型で一体成形により製造することができ、しかも同形状のものを二つ一組で使用することで、固着を可能とするものであるため、製造にかかるコストや手間を大きく抑えることができる。
加えて、固着具1は、重ね合わせた板状体10Aおよび10Bのそれぞれに設けられている透孔11Aおよび11Bを重ね合わせた重合部11の両側から、それぞれ一つずつ軸部3を貫通させるようにするだけで装着することができるため、非常に固着作業を容易に行うことができ、作業効率に優れている。
【0020】
【発明の効果】
以上のことより、本発明の請求項1にかかる固着具は、ケースの中身を取り出したり、不正行為がなされたりすることを防止するためにケースを密封状態に封止するときなど、板状体同士を確実しかも容易に固着することができる。
また、本発明の請求項2にかかる固着方法は、請求項1の固着具を用いて、容易かつ確実に複数の板状体を重ね合わせ状態に固着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる固着具を示した斜視図である。
【図2】図1に示した固着具で重ねあった二枚の板状体を固着している状態を示した斜視図である。
【図3】図2に示した状態に至るまでと、図2に示した状態に至った状態とそ示した側面視断面図である。
【符号の説明】
1 固着具
10A、10B 板体
11A、11B 透孔
2 基板部
3 軸部
4 凹部
5 頭部
51 係止部
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、遊技機の回路基板を収納する基板ケースなどが密封されるように重ね合わせた板状体を固着することができる固着具およびこの固着具を用いた固着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機は、遊技の制御を行う回路基板を内部に備えており、この回路基板は基板ケースに収容された状態で、遊技機内に備え付けられるようになっている。
回路基板は、遊技機の遊技プログラム情報を制御する制御ロムを備えており、この制御ロムによって、遊技機の大当たりなどを判定するようになっている。
【0003】
近年、回路基板の制御ロムを不正なものに取り換えるという行為が問題となってきており、この対策として、回路基板を収容する基板ケースに密封状態で封止して、不正に基板ケースを開けることができないようにしている。
従来密封状態に封止を行う際には、ビスやボルト、あるいはワンウェイネジなどが用いられていた。しかし、ビスやボルトなどは、比較的容易に封止を解除することができ、またワンウェイネジについても、特殊な工具を使用すれば、リバースさせることが可能となり封止を解除することができるという問題があった。
【0004】
そこで、たとえば、特開平10−231819号公報では、電気機器収納用箱体における箱体本体と扉体とを封印するための封印用ピンが開示されている。
この封印用ピンは、箱体本体と扉体との間に連設させるようにして設けた透孔に差し込むことでこれらを封印するものであり、透孔に挿し込む軸部の先端に、先端から根元に向かって広がるように二つの弾性片が設けられ、この弾性片は広がった部分を閉じることが可能な弾性を有しているという構成を備えている。
したがって、この封印具は、透孔に挿し込むことにより、弾性体が閉じるような形で透孔を通過し、その後、弾性体が透孔を通り抜けた後、元の広がった状態に弾性体が戻るため封止具が抜けなくなり、封印を可能とする。
【特許文献1】特開平10−231819号公報
【0005】
また、特開2002−11210号公報では、パチンコ基板の基板ケースが勝手に開封されて不正が行われることを防止するための封止部を備えている遊技機の基板ケースが開示されている。
この基板ケースは、封止具として略Π形状をしたピンを使用するようになっており、前記ピンを透孔に押し込むことにより、その二又になった挿通部分が弾性変形して封止するようになっている。
【特許文献2】特開2002−11210号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような二つの封止具(封止ピン)は、何れも透孔に挿通させた挿通部分の先端が透孔を通り抜けた後、弾性力により広がるように弾性変形することを利用して封止を行うようになっているため、たとえば、特殊なピンセットなどのようなものを用いて前記先端で弾性変形している部分を閉じ合わせるような力を与えると、封止が解除されてしまうという問題があり、確実に封止を行えるとは言いがたい。
【0007】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされ、ケースの中身を取り出したり、不正行為がなされたりすることを防止するためにケースを密封状態に封止するときなど、板状体同士を確実しかも容易に固着することができる固着具およびこの固着具を用いた固着方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる固着具(以下、「請求項1の固着具」とのみ記す。)は、基板部と、この基板部の一方の面の基板部外縁より内側に入った位置から基板部に対し垂直方向に延出する軸部と、基板部の軸部が形成された面の前記軸部に隣接して設けられた凹部と、前記軸部の先端に連設され、軸の少なくとも凹部側でない方向に張り出す係止部を有し、前記凹部に全体が嵌まり込む大きさの頭部とを備え、少なくとも係止部がその張出方向とは逆方向に弾性変形可能に形成されている構成とした。
【0009】
また、本発明の請求項2にかかる板状体の固着方法は、透孔が穿設された複数の板状体を前記透孔が一致するように重ね合わせるとともに、これらの板状体の重合部の両側から請求項1に記載の固着具をそれぞれ1つずつ、その軸部が透孔を貫通するとともに、その頭部が他方の固着具の凹部に完全に入り込むように装着するとともに、それぞれの基板部および係止部を最も外側の板状体の透孔周縁部に係止させて、複数の板状体を重ね合わせ状態に固着する構成とした。
なお、上記構成において、板状体の固着とは、単なる板体のみの固着に限らず、たとえば、箱やケースの本体部分と蓋部分との間に板状をしている鍔部が形成され、これらに透孔が設けられている場合などは、本体部分と蓋部分との固着、すなわち、箱やケースを密封状体に封止することも含む。
また、本発明の固定具は、上記例示以外にも、文房具や電子部品などのケースを密封や、家具などの固定などに対しても使用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる封印具の一実施の形態を示した斜視図である。
図1および図2に示したように、固着具1は、合成樹脂により一体成形され、対向させるように配置させた二本一組を用いることで板状体同士の固着を行うようになっている。
【0011】
固着具1は、熱可塑性樹脂製の一体成形物であり、図1に示したように、基板部2と、軸部3と、凹部4と、頭部5とを備えている。
基板部2は、図1、図2、図3に示したように、円柱形状をしており、その一面から軸部3が延出されているとともに、凹部4が形成されている。
【0012】
軸部3は、図1に示したように、略半円柱形状をしており、基板部2の一面の外縁よりも内側に入った位置から、すなわち、基板部2の径よりも小さい径で、基板部2の一面に対し略垂直方向に延出し、先端に頭部5が連設されている。
また、軸部3は、図3(a)、(b)に示したように、先端側から基板部2側にかけて段階的に凹部側に広がるように形成されている。
凹部4は、基板部2の一面における軸部3が延出している位置と隣接する位置に設けられ、図3(a)、(b)に示したように、他の基板部2の頭部5が完全に入り込む大きさを有している。
【0013】
頭部5は、軸部3の先端に連設され、図1に示したように、先端よりも基板部2側の径が大きくなるようにテーパ状に形成されており、係止部51を有しているとともに、二又に分かれるように切り込み52が設けられている。
係止部51は、図3(a)、(b)に示したように、軸の凹部4が設けられている側でない方向に張り出されており、図3(b)に示したように板体10Aまたは10Bの透孔11Aまたは11Bの周縁部に係止するようになっている。
切り込み52は、図1に示したように、所定幅を有して頭部5を軸方向に略2分割しており、この切り込み52の幅分だけ頭部5が弾性変形することで縮径可能となっている。
【0014】
以上のような構成をしている固着具1は、図3(a)に示したように、重ね合わせた二枚の板体10A、10Bにそれぞれ穿設されている透孔11A、11Bが一致するように重ね合わせるとともに、これら透孔11A、11Bの重合部11の両側からそれぞれ1つずつ、軸部3がこの重合部11を貫通するように装着する。
このとき、頭部5は、重合部11内を貫通させるとき、弾性変形により縮径した状態となり、途中で引っ掛かってしまうことがない。
【0015】
装着が完了した固着具1は、弾性変形した縮径した頭部5が、弾性復帰することにより拡径して、図3(b)および図2に示した状態となる。
すなわち、固着具1は、頭部5の係止部51が板体10Aの透孔11A周縁部および板体10Bの透孔11B周縁部に係止されるとともに、この頭部5が他の固着具1の凹部内に全体が嵌まり込んだ状態となる。
【0016】
軸部3は、先端側から基板部2側にかけて段階的に凹部4側に広がるように形成され、凹部4内では、他の固着具1の頭部5がちょうどぴったりと収まるような大きさで形成されているため、他の固着具の係止部51が、透孔11A(11B)の周縁部に係止するように、頭部51を押し広げるとともに、この係止している状態を解除しようとしても、凹部4および軸部3により他の固着具1の頭部5が不動状態に押さえ込まれた状態となる。
以上のことより、固着具1は、板状体11Aと板状体11Bとを重ね合わせ状態に確実に固着することが可能であり、しかも、一度固着を行うと、この固着具1自身を破壊しないかぎり固着状態を解除することができない。
【0017】
このような構成をしている固着具1は、透孔を穿設することが可能な板状体となる部分があれば、複数の板状体を重ね合わせ状態に固着することが可能であるため、単に板体同士の固着に限らず、鍔(つば)部分を備えた箱体と蓋体のようなものの固着に使用することもできる。
したがって、固着具1は、パチンコやスロットなど遊技機の基板などを保護する基板ケースが密封状態で封止するときなどに使用すると、確実な封止を行うことで、遊技機の基板を確実に防ぐことができる。
【0018】
また、固着具1は、上述したような基板ケースに限らず、たとえば、不正行為を防ぐために筐体の内部を密封状態に封止可能な収納ボックスや、盗難防止ケースなどに使用することもできるし、その他、家具などの固定部材として使用することも可能である。さらに、3枚以上の板体同士を束ねて固定することに使用することも可能である。
【0019】
また、固着具1は、一つの金型で一体成形により製造することができ、しかも同形状のものを二つ一組で使用することで、固着を可能とするものであるため、製造にかかるコストや手間を大きく抑えることができる。
加えて、固着具1は、重ね合わせた板状体10Aおよび10Bのそれぞれに設けられている透孔11Aおよび11Bを重ね合わせた重合部11の両側から、それぞれ一つずつ軸部3を貫通させるようにするだけで装着することができるため、非常に固着作業を容易に行うことができ、作業効率に優れている。
【0020】
【発明の効果】
以上のことより、本発明の請求項1にかかる固着具は、ケースの中身を取り出したり、不正行為がなされたりすることを防止するためにケースを密封状態に封止するときなど、板状体同士を確実しかも容易に固着することができる。
また、本発明の請求項2にかかる固着方法は、請求項1の固着具を用いて、容易かつ確実に複数の板状体を重ね合わせ状態に固着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる固着具を示した斜視図である。
【図2】図1に示した固着具で重ねあった二枚の板状体を固着している状態を示した斜視図である。
【図3】図2に示した状態に至るまでと、図2に示した状態に至った状態とそ示した側面視断面図である。
【符号の説明】
1 固着具
10A、10B 板体
11A、11B 透孔
2 基板部
3 軸部
4 凹部
5 頭部
51 係止部
Claims (2)
- 基板部と、
この基板部の一方の面の基板部外縁より内側に入った位置から基板部に対し垂直方向に延出する軸部と、
基板部の軸部が形成された面の前記軸部に隣接して設けられた凹部と、
前記軸部の先端に連設され、軸の少なくとも凹部側でない方向に張り出す係止部を有し、前記凹部に全体が嵌まり込む大きさの頭部とを備え、
少なくとも係止部がその張出方向とは逆方向に弾性変形可能に形成されている固着具。 - 透孔が穿設された複数の板状体を前記透孔が一致するように重ね合わせるとともに、これらの板状体の重合部の両側から請求項1に記載の固着具をそれぞれ1つずつ、その軸部が透孔を貫通するとともに、その頭部が他方の固着具の凹部に完全に入り込むように装着するとともに、それぞれの基板部および係止部を最も外側の板状体の透孔周縁部に係止させて、複数の板状体を重ね合わせ状態に固着する固着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002313920A JP2004150476A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 固着具およびこの固着具を用いた板状体の固着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002313920A JP2004150476A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 固着具およびこの固着具を用いた板状体の固着方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004150476A true JP2004150476A (ja) | 2004-05-27 |
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ID=32458385
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JP2002313920A Pending JP2004150476A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 固着具およびこの固着具を用いた板状体の固着方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004150476A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006141742A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Kyoraku Sangyo | パチンコ遊技機における基板取り付け部材 |
JP2008095885A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyota Motor Corp | 防振支持構造 |
JP2013242015A (ja) * | 2012-05-22 | 2013-12-05 | Nok Corp | グロメット |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002313920A patent/JP2004150476A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006141742A (ja) * | 2004-11-19 | 2006-06-08 | Kyoraku Sangyo | パチンコ遊技機における基板取り付け部材 |
JP2008095885A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyota Motor Corp | 防振支持構造 |
JP2013242015A (ja) * | 2012-05-22 | 2013-12-05 | Nok Corp | グロメット |
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