JP2004149815A - 非鉄金属屑溶解炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】屑をポンプに達するまでに完全に溶解させて、ポンプの損傷を未然に防止することができ、かつ、屑の酸化ロス低減にも優れる非鉄金属屑の溶解炉を提供する。
【解決手段】バーナー6を備えた昇温室2と、非鉄金属の屑が投入される渦室1と、溶湯Mを循環させるポンプ3とを備えた溶解炉において、前記渦室1を前記ポンプ3の下流側直近で、かつ、前記昇温室2の上流側に設け、当該ポンプ3の吐出力で、前記溶湯Mを昇温室2の湯面Sより高いレベルから渦室1へ渦巻き状に供給する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウムやアルミニウム合金等の非鉄金属のうち、鋳造品を機械加工する際に発生する切粉、スラブやビレットの皮むき過程で発生するスカルピングチップ、使用済み飲料缶の破砕屑、サッシの破砕屑、その他のスクラップ小片(以下、単に屑という。)を溶解する溶解炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムやアルミニウム合金等の非鉄金属を加工したり、スクラップをリサイクルする過程で大量の屑が発生するが、これらの屑を再利用するために溶解炉で溶融している。これらの屑は薄肉で嵩比重が小さいので、溶湯表面上へ投下すると、溶湯の表面張力と酸化膜に遮られて溶湯上に浮き、この間高温の酸化性雰囲気にさらされ、その多くは溶解せずに夥しい酸化物となる。このため、溶湯の表面下へ迅速に屑を沈めることがこれら屑溶解の効果的な必須条件とされ、溶湯に屑を巻き込むために渦流を発生させたり、乱流を発生させる等の方法及び装置が伝統的に考案されてきた。溶湯に渦流や乱流を発生させるための駆動源としては、電動モーターやエアモーターによる溶湯循環ポンプを用いるものと、磁界を移動させるいわゆる電磁力を用いるものに大別される。
このような非鉄金属屑溶解炉としては、下記に提示の特許文献1および特許文献2に開示のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特許第2554510号公報
【特許文献2】
米国特許第6217823号明細書
【0004】
特許文献1に開示の溶解炉は、図6に示すように、昇温室2、渦室10および暗渠部11を備え、暗渠部11と昇温室2との間にポンプ3を設けている。そして、このポンプ3を稼動して溶湯Mを循環させながら、渦室10に非鉄金属の屑を投入する。投入された屑は、渦室10および暗渠部11で溶解され、溶湯Mとなって昇温室2に至る仕組みである。なお、渦室10の側壁は垂直面10aを構成している。
【0005】
また、特許文献2に開示のものは、図7に示すように、渦室20の下端部を断面逆円錐状の傾斜壁20aとし、この傾斜壁20aの下側に連通する上向流路21から溶湯Mをポンプで送り込み、当該溶湯Mを傾斜壁20aに沿って上向きに渦巻き状に流入させた後、その自重で吐出口22から流出させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
屑を迅速に溶湯表面下へ沈めることは必須条件であるが、屑は完全に溶解し終えるまである程度時間を要するので、浮きやすい屑を引き続き溶湯表面下へ滞留させておくことがさらに必要である。
特許文献1に開示された溶解炉は、渦室10の底部に径の狭い吐出口10bを設けているので、ポンプ3を稼動すると溶湯は昇温室2から渦室10へ誘導されて渦室10で層流の渦を形成して屑を迅速に巻き込み、さらに吐出口10bを通過することによって流速を与えられた溶湯が引き続いて屑を滞留させたまま暗渠部11及びポンプ3を通過する間に、屑は完全に溶解し、再び昇温室2へ戻る。巻き込んだ屑が直ちに溶湯表面上へ浮上することがないので酸化ロスの少ない優れた溶解炉である。
【0007】
しかしながら、図6に示す溶解炉では、渦室10に投下した屑に紛れた鉄片等の異物がポンプ3に達したり、厚肉の屑が完全に溶解し終えないうちにポンプ3に達し、ポンプ3が損傷するという問題が間々あった。
また、暗渠部11にはドロスが堆積し、定期的に清掃しなければならないという問題もあった。
【0008】
また、図7に示したような溶解炉は、傾斜壁20aに沿って上向きの渦巻き状に溶湯を流入させながら渦室20へ溶湯Mを導入し、その後溶湯Mの自重によって吐出口22から流出させている。このため、溶湯Mは渦室20において強大な渦を形成し得ず、また自重によって吐出口22を通過するだけの溶湯には屑を引き続き溶湯表面下へ滞留させるだけの十分な流速が与えられず、屑は吐出口22の下流側で溶湯表面上に浮きやすいという問題がある。その結果、浮上した屑は高温の酸化性雰囲気にさらされて酸化ロスとなる。
【0009】
そこで、本発明の目的とするところは、屑をポンプに達するまでに完全に溶解させて、ポンプの損傷を未然に防止することができ、かつ、酸化ロスの少ない優れた非鉄金属屑の溶解炉を提供することにある。
また他の目的は、ポンプにかえて電磁誘導装置を使用した場合であっても、屑を完全に溶解させて、酸化ロスの少ない優れた非鉄金属屑の溶解炉を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の非鉄金属屑溶解炉は、バーナー(6)を備えた昇温室(2)と、非鉄金属の屑が投入される渦室(1)と、溶湯(M)を循環させるポンプ(3)とを備えた溶解炉において、前記渦室(1)を前記ポンプ(3)の下流側直近で、かつ、前記昇温室(2)の上流側に設け、当該ポンプ(3)の吐出力で、前記溶湯(M)を昇温室(2)の湯面(S)より高いレベルから渦室(1)へ渦巻き状に供給してなることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の非鉄金属屑溶解炉は、バーナー(6)を備えた昇温室(2)と、非鉄金属の屑が投入される渦室(1)と、溶湯(M)を循環させる電磁誘導装置(30)とを備えた溶解炉において、前記渦室(1)を前記電磁誘導装置(30)の下流側直近で、かつ、前記昇温室(2)の上流側に設け、該電磁誘導装置(30)の磁界を移動させる電磁力によって、前記溶湯(M)を昇温室(2)の湯面(S)より高いレベルから渦室(1)へ渦巻き状に供給してなることを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項3に記載の非鉄金属屑溶解炉は、前記請求項1又は2に記載の渦室(1)の下部を、テーパー壁(1a)によって略逆円錐状としてなることを特徴とする。
【0013】
またさらに、請求項4に記載の非鉄金属屑溶解炉は、前記請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の発明において、前記溶湯(M)を、案内路(4)を介して、テーパー壁(1a)の上端部へ供給してなることを特徴とする。
【0014】
なお、括弧内の記号は、図面および後述する発明の実施の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
【0015】
本発明の請求項1に記載の非鉄金属屑溶解炉によれば、ポンプの吐出力で、溶湯を昇温室の湯面より高いレベルから、高所から低所へ流下させるように渦室へ渦巻き状に供給するので、層流の強大な渦を形成することができ、これによって屑を迅速かつ効果的に溶湯中へ巻き込むことができる。
さらに、屑を巻き込んだ溶湯は、ポンプの吐出力によって、渦室下部の吐出口を通過する際に流速が与えられ、溶湯は巻き込んだ屑を滞留させたまま渦室の下流側へ吐出される。
【0016】
さらに渦室をポンプの下流側直近で、かつ、昇温室の上流側に設けているので、渦室に投下された屑を、当該渦室およびその下流側に位置する昇温室において完全に溶解させることができる。
従って、非溶解状態の屑がポンプに達することがなく、また仮に屑に鉄片等の異物が紛れていたとしても、これらはポンプの下流側の昇温室で沈降するので、これにより、ポンプの損傷を未然に防止することができる。
【0017】
またさらに、渦室へ投下した屑を、ポンプに達するまでに完全に溶解させることができるので、従来のような暗渠部を必要としない。従って、溶解炉の小型化と暗渠部の定期的な清掃が省略できる利便性を与える。
【0018】
また本発明の請求項2に記載の非鉄金属屑溶解炉によれば、電磁誘導装置の磁界を移動させる電磁力によって、溶湯を昇温室の湯面より高いレベルから、高所から低所へ流下させるように渦室へ渦巻き状に供給するので、層流の強大な渦を形成することができ、これによって屑を迅速かつ効果的に溶湯中へ巻き込むことができる。
さらに、屑を巻き込んだ溶湯は、電磁誘導装置の磁界を移動させる電磁力によって、渦室下部の吐出口を通過する際に流速が与えられ、溶湯は巻き込んだ屑を滞留させたまま渦室の下流側へ吐出される。
【0019】
さらに渦室を電磁誘導装置の下流側直近で、かつ、昇温室の上流側に設けているので、渦室に投下された屑を、当該渦室およびその下流側に位置する昇温室において完全に溶解させることができる。
【0020】
またさらに、渦室へ投下した屑を、電磁誘導装置に達するまでに完全に溶解させることができるので、従来のような暗渠部を必要としない。従って、溶解炉の小型化と暗渠部の定期的な清掃が省略できる利便性を与える。
【0021】
また、請求項3に記載の発明によれば、渦室の下部を、断面略逆円錐状のテーパー壁としているので、渦室にテーパー壁を形成してない図6に示した溶解炉と異なり、強大な渦巻き流を容易に形成することができる。
このテーパー壁はまた、形成された溶湯の渦巻き流が渦室から吐出される際に、ポンプの吐出力又は電磁誘導装置の電磁力とあいまって、溶湯に流速を与える。
これにより、投下された屑をより迅速に溶解することができ、屑の酸化ロスを低減するとともに、ポンプを使用した場合、ポンプの損傷をさらに確実に防止することができる。
【0022】
またさらに、請求項4に記載の発明によれば、溶湯を、案内路を介して、テーパー壁の上端部へ供給するので、当該テーパー壁によって、強大な渦巻き流を円滑に形成することができる。従って、屑を迅速に溶湯に巻き込み、酸化ロスをさらに低減することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態に係る非鉄金属屑溶解炉について説明する。図1は本発明の実施形態に係る非鉄金属屑溶解炉を示す概略斜視図であり、図2はその非鉄金属屑溶解炉の要部を示す縦断面図である。また、図3は図1における溶解炉の渦室1を示す平面図であり、図4はそのA−A線断面図である。なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0024】
本発明の実施形態に係る非鉄金属屑溶解炉は、アルミニウム又はアルミニウム合金の屑を溶解するものであり、昇温室2と渦室1とそしてポンプ3とを備えるものである。
昇温室2には、複数のバーナー6が設けられ、このバーナー6によって溶湯Mを加温する。渦室1には屑が投入される。また、ポンプ3は、溶解炉内の溶湯Mを循環させる。
【0025】
こうした構成において、渦室1を、ポンプ3の下流側直近で、かつ、昇温室2の上流側に設け、当該ポンプ3の吐出力で、溶湯Mを昇温室2の湯面Sより高いレベルから渦室1へ渦巻き状に供給する。同時に、ポンプ3から渦室1に至るまでの流路5の底面を上昇面5aとし、渦室1に流入する溶湯Mの湯面Sが、より容易に昇温室2の湯面Sより高いレベルに達するように設定している。
【0026】
また、渦室1を、その上部を垂直壁1bで構成した円筒状とすると共に、その下部をテーパー壁1aによって略逆円錐状とし、さらに、溶湯Mを、螺旋状の案内路4を介して、テーパー壁1aの上端部へ供給するようにしている。
【0027】
この非鉄金属屑溶解炉において、ポンプ3を稼動すると溶湯Mが昇温室2の湯面Sより高いレベルから渦室1のテーパー壁1a上端部へ供給される。供給された溶湯Mは、テーパー壁1aに沿い吐出口1cへ向かって流下するため大きな渦巻き流を形成する。従って、この渦室1へ投下された屑は、渦巻き流によって迅速かつ効果的に溶解する。
【0028】
ポンプ3の吐出力によって流速を与えられながら渦室1の吐出口1cから吐き出された溶湯Mは屑を溶湯Mに滞留させたまま昇温室2へ達し、この昇温室2に設置されたバーナー6によって加温され、上記滞留中に未だ溶解し終えなかった屑があったとしてもこの昇温室2で完全に溶解される。
【0029】
昇温室2で加温された溶湯Mは、ポンプ3の吸引力によって再び渦室1へ供給される。このとき、先に渦室1へ投入された屑は完全に溶解しているため、未溶解状態のままポンプ3に達することがない。
また、屑に紛れた鉄片等の異物は渦室1を通過し、溶湯Mの流速で昇温室2に運ばれて沈降し、ポンプ3には達しない。これらの沈降した異物は適宜行われる溶湯Mの浄化乃至除滓作業中に昇温室2から除去できる。
従って、渦室1へ投下した屑によってポンプ3を損傷させることがない。
【0030】
また、この溶解炉においては、渦室1へ投下した屑を、ポンプ3に達するまでに完全に溶解させることができるので、暗渠部を必要としない。従って、溶解炉の小型化を図ることができるとともに暗渠部の定期的清掃もなくせる。
【0031】
なお、図5に示すように、ポンプ3にかえて電磁誘導装置30を設け、その電磁誘導装置30の磁界を移動させる電磁力によって、溶湯Mを昇温室2の湯面Sより高いレベルから渦室1へ渦巻き状に供給するように溶湯Mを循環させることもできる。
この場合、渦室1を電磁誘導装置30の下流側直近で、かつ、昇温室2の上流側に設けるようにする。
【0032】
これによれば、電磁誘導装置30の磁界を移動させる電磁力によって、溶湯Mを昇温室2の湯面Sより高いレベルから、高所から低所へ流下させるように渦室1へ渦巻き状に供給するので、層流の強大な渦を形成することができ、これによって屑を迅速かつ効果的に溶湯中へ巻き込むことができる。
さらに、屑を巻き込んだ溶湯Mは、電磁誘導装置30の磁界を移動させる電磁力によって、渦室1下部の吐出口1cを通過する際に流速が与えられ、溶湯Mは巻き込んだ屑を滞留させたまま渦室1の下流側へ吐出される。
【0033】
さらに渦室1を電磁誘導装置30の下流側直近で、かつ、昇温室2の上流側に設けているので、渦室1に投下された屑を、当該渦室1およびその下流側に位置する昇温室2において完全に溶解させることができる。
【0034】
またさらに、渦室1へ投下した屑を、電磁誘導装置30に達するまでに完全に溶解させることができるので、暗渠部を必要としない。従って、溶解炉の小型化と暗渠部の定期的な清掃が省略できる利便性を与える。
【0035】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の請求項1に記載の非鉄金属屑溶解炉によれば、渦室をポンプの下流側直近で、かつ、昇温室の上流側に設けているので、渦室に投下された屑は当該渦室およびその下流側に位置する昇温室において完全に溶解させることができる。また屑に紛れた鉄片等の異物は渦室を通過し、溶湯の流速で昇温室に運ばれて沈降する。沈降した異物は適宜行われる溶湯の浄化乃至除滓作業中に容易に除去できる。従って、未溶解の屑も鉄片等の異物もポンプに達することがなく、これにより、ポンプの損傷を未然に防止することができる。
【0036】
また、ポンプの吐出力で、溶湯を昇温室の湯面より高いレベルから、高所から低所へ流下させるように渦室へ渦巻き状に供給するので、強大な渦巻き流を形成することができ、これによっても屑を迅速かつ効果的に溶解することができ、ポンプの損傷を防止することができる。
【0037】
さらに、渦室へ投下した屑を、ポンプに達するまでに完全に溶解させることができるので、従来のような暗渠部を必要としない。従って、溶解炉の小型化を図ることができるとともに暗渠部の定期的清掃もなくせる。。
【0038】
また本発明の請求項2に記載の非鉄金属屑溶解炉によれば、電磁誘導装置の磁界を移動させる電磁力によって、溶湯を昇温室の湯面より高いレベルから、高所から低所へ流下させるように渦室へ渦巻き状に供給するので、層流の強大な渦を形成することができ、これによって屑を迅速かつ効果的に溶湯中へ巻き込むことができる。
さらに、屑を巻き込んだ溶湯は、電磁誘導装置の磁界を移動させる電磁力によって、渦室下部の吐出口を通過する際に流速が与えられ、溶湯は巻き込んだ屑を滞留させたまま渦室の下流側へ吐出される。
【0039】
さらに渦室を電磁誘導装置の下流側直近で、かつ、昇温室の上流側に設けているので、渦室に投下された屑を、当該渦室およびその下流側に位置する昇温室において完全に溶解させることができる。
【0040】
またさらに、渦室へ投下した屑を、電磁誘導装置に達するまでに完全に溶解させることができるので、従来のような暗渠部を必要としない。従って、溶解炉の小型化と暗渠部の定期的な清掃が省略できる利便性を与える。
【0041】
また、請求項3に記載の発明によれば、渦室の下部を、断面略逆円錐状のテーパー壁としているので、さらに強大な渦巻き流を形成することができる。これにより、投下された屑をより迅速に溶解することができ、ポンプを使用した場合、ポンプの損傷をさらに確実に防止することができる共に、経済性のさらなる向上を図ることができる。
【0042】
またさらに、請求項4に記載の発明によれば、溶湯を、案内路を介して、テーパー壁の上端部へ供給するので、当該テーパー壁によって、強大な渦巻き流を円滑に形成することができ、これにより、ポンプを使用した場合、ポンプの損傷をより未然に防止するとともに屑の酸化ロスを低減し、経済性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る非鉄金属屑溶解炉を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る非鉄金属屑溶解炉の要部を示す縦断面図である。
【図3】図1における溶解炉の渦室を示す平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る他の非鉄金属屑溶解炉の要部を示す縦断面図である。
【図6】従来例に係る非鉄金属屑溶解炉の要部を示す縦断面図である。
【図7】他の従来例に係る非鉄金属屑溶解炉の渦室を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 渦室
1a テーパー壁
1b 垂直壁
1c 吐出口
2 昇温室
3 ポンプ
4 案内路
5 流路
5a 上昇面
6 バーナー
10 渦室
10a 垂直面
11 暗渠部
11b 吐出口
20 渦室
20a 傾斜壁
21 上向流路
22 吐出口
M 溶湯
S 湯面

Claims (4)

  1. バーナーを備えた昇温室と、非鉄金属の屑が投入される渦室と、溶湯を循環させるポンプとを備えた溶解炉において、
    前記渦室を前記ポンプの下流側直近で、かつ、前記昇温室の上流側に設け、該ポンプの吐出力で、前記溶湯を昇温室の湯面より高いレベルから渦室へ渦巻き状に供給してなることを特徴とする非鉄金属屑溶解炉。
  2. バーナーを備えた昇温室と、非鉄金属の屑が投入される渦室と、溶湯を循環させる電磁誘導装置とを備えた溶解炉において、
    前記渦室を前記電磁誘導装置の下流側直近で、かつ、前記昇温室の上流側に設け、該電磁誘導装置の磁界を移動させる電磁力によって、前記溶湯を昇温室の湯面より高いレベルから渦室へ渦巻き状に供給してなることを特徴とする非鉄金属屑溶解炉。
  3. 前記渦室の下部を、テーパー壁によって略逆円錐状としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の非鉄金属屑溶解炉。
  4. 前記溶湯を、案内路を介して、前記テーパー壁の上端部へ供給してなることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の非鉄金属屑溶解炉。
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