JP2004149424A - 化粧料及び化粧料の保湿機能改善方法 - Google Patents

化粧料及び化粧料の保湿機能改善方法 Download PDF

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JP2004149424A JP2002313823A JP2002313823A JP2004149424A JP 2004149424 A JP2004149424 A JP 2004149424A JP 2002313823 A JP2002313823 A JP 2002313823A JP 2002313823 A JP2002313823 A JP 2002313823A JP 2004149424 A JP2004149424 A JP 2004149424A
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Noriaki Nakagawa
典昭 中川
Shingo Sakai
進吾 酒井
Yasushi Sumida
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Abstract

【課題】低刺激かつ保湿効果に優れた化粧料を提供する。
【解決手段】乳酸、乳酸塩からなる群より選択される一種以上、及び下記(A)〜(C)で表される化合物の少なくとも一種を含有することを特徴とする、pHが4〜8の化粧料、並びに乳酸、乳酸塩からなる群より選択される一種以上を含む化粧料の、pHを4〜8に調整することを特徴とする、化粧料の保湿機能改善方法である。
(A)抗炎症作用を有する成分
(B)ヒアルロン酸産生促進物質
(C)代謝促進作用を有する成分
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料に関し、更に詳しくは、刺激感が無く、しかも保湿機能に優れた化粧料等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、乳酸や乳酸塩は、ピーリング、角化症の改善、細胞賦活、あるいは保湿効果があることが知られている(下記、非特許文献1参照)。しかし、乳酸には、皮膚に対する刺激があり、使いづらいという欠点があった。その一方、乳酸のpHを調整すれば、皮膚刺激は低下するが、ピーリング効果が低下することが知られており(下記、非特許文献2参照)、そのため一般には、乳酸含有化粧料は、主に酸性領域で使用されてきた。
【0003】
【非特許文献1】
Walter P. Smith著,“Hydroxy Acids and Skin Aging”「コスメティックス アンド トイレタリーズ マガジン(Cosmetics & Toiletries magazine)」,Allured Publishing Corporation発行(1994年9月,第109巻,第42号,P.41〜48)
【非特許文献2】
鈴木裕子著,“α−ヒドロキシ酸の皮膚への作用”,「フレグランス ジャーナル(FRAGRANCE JOURNAL)」,フレグランスジャーナル社発行(1994年12月15日,第22巻,第12号,P.38〜42)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は上記の事情に鑑み鋭意研究した結果、驚くべきことに、pHを4〜8に調整した場合でも、乳酸の保湿性能が逆に向上することを見いだし、本発明に到達したものであって、その目的とするところは、皮膚刺激感のない、しかも保湿性に優れた化粧料を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、乳酸、乳酸塩からなる群より選択される一種以上を含み、pHが4〜8であることを特徴とする化粧料、更に下記(A)〜(C)で表される化合物の少なくとも一種を含有することを特徴とする当該化粧料、並びに乳酸、乳酸塩からなる群より選択される一種以上を含む化粧料の、pHを4〜8に調整することを特徴とする、化粧料の保湿機能改善方法等によって達成される。
【0006】
(A)抗炎症作用を有する成分
(B)ヒアルロン酸産生促進物質
(C)代謝促進作用を有する成分
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0008】
本発明で用いられる乳酸、及び乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸マグネシウム、乳酸カルシウム等の乳酸塩は、化粧品原料として公知の物質である。中でも、皮膚への感触がマイルドで刺激が最も少ない点で、乳酸カリウムが好ましい。
【0009】
本発明における乳酸又は乳酸塩全体の含有量は、化粧料の総量を基準として、0.01〜50.0質量%(以下、%と略記する)が好ましく、特に好ましくは0.1〜20.0%である。0.01%以上で保湿効果が特に高く、また50.0%以下が、コスト的にも有利だからである。
【0010】
本発明の化粧料のpHは、4〜8であるが、更に好ましくは、5〜7であり、特に好ましくは5.5〜7である。
【0011】
本発明において、乳酸又は乳酸塩を含有する組成物のpHを4〜8に調整するには、たとえば、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジイソプロパノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、L−アルギニン、L−リジン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム等の、pH調整剤を用いることができる。
【0012】
本発明において、化粧料のpHは、乳酸及び/又は乳酸塩を含む保湿剤を化粧料等の組成物に添加した後に、pHを測定し、さらに必要に応じて上記のpH調整剤を逐次添加することによって、調整することができる。
【0013】
本発明において、(A)成分として用いられる、抗炎症作用を有する成分としては、下記物質の圧搾物、抽出物又は培養液が挙げられる。
アルニカ、アロエ、イチョウ、インチンコウ、ウスベニアオイ、オウゴン、オウバク、オウレン、オトギリソウ、ガイヨウ、カミツレ、カンゾウ、キョウニン、クマザサ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、コンフリー、サルビア、サンザシ、クチナシ、シャクヤク、シラカバ、セイヨウノコギリソウ、センキュウ、ソウハクヒ、チンピ、テンチャ、トウキンセンカ、トウニン、トウヒ、トゲナシ、ニンジン、ビワ、ブッチャーズブルーム、ベニバナ、ペパーミント、マロニエ、ムクロジ、モモ葉、ヤグルマソウ、ヨクイニン、レイシ、冬虫夏草等である。
【0014】
本発明で用いられる(A)成分全体の含有量は、化粧料の総量を基準として、成分固形分換算で0.0001〜10.0%が好ましく、特に好ましくは0.001〜5.0%である。0.0001%以上で、「肌荒れ」状態の改善機能が十分に発揮され、乳酸の保湿機能も増強されるからであり、また10.0%以下が、コスト的に有利だからである。
【0015】
本発明で(B)成分として用いられるヒアルロン酸産生促進物質としては、下記物質の圧搾物、抽出物又は培養液、あるいは下記に挙げた化合物が挙げられる。
マジョラム、セイヨウハッカ、ミドリハッカ、アップルミント、キランソウ、ビューグル、メハジキ、キセワタ、シソ、アオジソ、チリメンジソ、エゴマ、レモンエゴマ、メボウキ、ヒキオコシ、マグワ、モウコグワ、ロウソ、パンノキ、コウゾ、カジノキ、イチジク、オオイタビ、アナアオサ、オオアオサ、シジアオノリ、オゴノリ、マクサ、キリンサイ、アラメ、ワカメ、ヒジキ、ノッテドラック、ダービリア、N−アセチルグルコサミン、グルコサミン、レチノール、レチノールパルミチン酸エステル、レチノイン酸等である。
【0016】
本発明で用いられる(B)成分全体の含有量は、化粧料の総量を基準として、成分固形分換算で0.0001〜5.0%が好ましく、特に好ましくは0.001〜2.0%である。0.0001%以上で、皮膚の張り改善効果が特に高く、乳酸の保湿機能も増強され、また5.0%以下で、十分効果があり、コスト的に有利だからである。
【0017】
本発明において、(C)成分として用いられる、代謝促進作用を有する成分は、化粧料において代謝促進を目的として使用されるものを用いることができる。代謝促進作用としては、血行促進作用、ターンオーバー正常化作用、細胞賦活作用、DNA修復作用、女性ホルモン作用、エラスターゼ阻害作用、ヒスタミン遊離抑制作用、抗補体活性作用、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)様作用、皮脂分泌抑制作用、リパーゼ阻害作用等が挙げられ、好ましいものとして次の具体的な化合物が挙げられ、これらは、一種単独あるいは、二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
血行促進作用を有するものとしては、下記物質の圧搾物、抽出物又は培養液、あるいは下記に挙げた化合物が挙げられる。
シンホングギニシン、セイヨウトチノキ、エンメイソウ、オランダガラシ、サンショウ、シナノキ、ショウブ、ワイルドタイム、タチジャコウソウ、チョウジ、ユズ、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル(ニコチン酸類)、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸−DL−α−トコフェロール、コハク酸−DL−α−トコフェロール(ビタミンE類)、カプサイシン、ジンゲロン、べラパミル、スエルチアニン等である。
【0019】
ターンオーバー正常化作用を有するものとしては、ヨーグルト抽出物等が挙げられる。
【0020】
細胞賦活作用を有するものとしては、下記物質の圧搾物、抽出物又は培養液、あるいは下記に挙げた化合物が挙げられる。
ビタミン油、酢酸レチノール(ビタミンA類)、リボフラビン、酢酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド(ビタミンB2類)、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート(ビタミンB6類)、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム(ビタミンC類)、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル(パントテン酸類)、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール(ビタミンD類)、クロレラ、感光素、アラントイン、プラセンタ抽出物、乳酸菌、酵母、ビタミンP、ビオチン(ビタミンH類)、シコン、センブリ、バーチ、セージ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、ショウキュウ、オノニス、ローズマリー、ニンニク、トウガラシ、トウキ、茶、アロエべラ、ナツメ、海藻、ローヤルゼリー抽出物、セファランチン、コレステロール、コレステロール高級脂肪酸エステル(コレステロール誘導体)、真珠等である。
【0021】
DNA修復作用を有するものとしては、ユキノシタ、ウイキョウ等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0022】
女性ホルモン作用を有するものとしては、ヒオウギ、カッコン等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0023】
エラスターゼ阻害作用を有するものとしては、ウコン等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0024】
ヒスタミン遊離抑制作用を有するものとしては、ボダイジュ、スギナ等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0025】
抗補体活性作用を有するものとしては、ボタンピ等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0026】
SOD様作用を有するものとしては、エイジツ、ワレモコウ、ハマメリス、メリッサ等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0027】
皮脂分泌抑制作用を有するものとしては、ドクダミ等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0028】
リパーゼ阻害作用を有するものとしては、キナ等の圧搾物又は抽出物が挙げられる。
【0029】
本発明で用いられる(C)成分全体の含有量は、化粧料の総量を基準として、成分固形分換算で0.0001〜10.0%が好ましく、特に好ましくは0.001〜1.0%である。0.0001%以上で、バリア機能が十分に発揮され、また乳酸の保湿機能も増強されるからであり、また10.0%以下が、コスト的に有利だからである。
【0030】
本発明で用いられる(A)成分、(B)成分、(C)成分のうち、圧搾物又は抽出物は、植物体、菌体の各種部位[全草、地上部、花、果実、果皮、葉、枝、幹、茎、樹皮、根茎、根皮、塊茎、根、種子、藻類、菌核、子実体、菌糸体、全藻、めかぶ(胞子葉又は成実葉)等]をそのまま又は粉砕後、搾取したものか、そのまま又は粉砕後、溶媒で抽出したものである。
【0031】
抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール)、アセトン等のケトン類、エチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステル等のエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルム等の有機溶媒の一種以上を任意に組み合わせて使用することができる。
【0032】
圧搾物又は抽出物は、配合する化粧料の剤形・形態により乾燥、濃縮、又は希釈等を任意に行い調整すれば良い。
【0033】
尚、圧搾物又は抽出物の製造方法は、特に制限されるものはないが、通常、常温、常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、抽出後は濾過又はイオン交換樹脂を用い、吸着・脱色・精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすれば良い。更に多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色等の精製処理を加えても良く、脱臭・脱色等の精製処理手段としては、活性炭カラム等を用いれば良く、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えば良い。
【0034】
本発明の化粧料は、上述した成分を必須の構成成分とするが、当該組成物には本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、粘剤、油剤、粉体(色素、樹脂、顔料)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
以下に配合成分の具体例を示すが、これらに限られるものではない。
【0035】
陰イオン性界面活性剤としては、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
【0036】
両性界面活性剤としては、グリシン型、アミノプロピオン酸型、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、スルホン酸型、硫酸型、リン酸型等が挙げられ、好適なものとして2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が例示できる。
【0037】
非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0038】
粘剤の例としては、アクリル酸アミド及びその誘導体、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、セルロース、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グァーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等が挙げられる。
【0039】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わない。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、分岐脂肪酸コレステリル等のコレステロールエステル、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナウバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
【0040】
粉体の例としては、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の樹脂、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
【0041】
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、(A)〜(C)で挙げた以外の、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分、保湿剤、ビタミン類等が挙げられる。
【0042】
本発明の化粧料は、常法に従って製造することができる。また、本発明の化粧料は、一般の皮膚化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品、指定医薬部外品、外用医薬品等を包含するものであり、その剤形も目的に応じて任意に選択することができる。すなわち、クリーム、軟膏、乳液、溶液、ゲル等の剤形やパック、ローション(化粧水)、パウダー、スティック等の形態とすることができる。
【0043】
【実施例】
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、含有量は全て質量%である。尚、実施例に先立って、保湿性についての評価方法を示す。
【0044】
保湿性実用試験方法
健常被験者10名の背中26カ所に、表1及び表2に示す組成の化粧水(実施例1〜15,比較例1〜11)を、1日2回、適量を塗布し、1ヶ月連用させた。また別の10名の背中26カ所に、表3及び表4に示すクリーム(実施例16〜30,比較例12〜22)を、1日2回、適量を塗布し、1ヶ月連用させた。1ヶ月連用後の肌状態をブラインドテストにて評価者1名が目視により判定した。結果は、下記判定基準に基づく10名に対する評点の、平均にて評価した。結果を表1〜表4に併せて示す。
【0045】
判定基準(保湿作用)
評点
かなりの保湿作用が見られる 3
保湿作用が見られる 2
わずかな保湿作用が見られる 1
保湿作用はない 0
【0046】
実施例1〜15,比較例1〜11(化粧水)
表1及び表2に示す組成の化粧水を常法により作成し、上述の保湿性実用試験方法によって、評価した。結果を、併せて表1及び表2に示す。表1及び表2から明らかなように、本発明の化粧水は、保湿性に優れたものであった。
【0047】
【表1】
Figure 2004149424
【0048】
【表2】
Figure 2004149424
【0049】
実施例16〜30,比較例12〜22(クリーム)
表3及び表4に示す組成のクリームを常法により作成し、上述の保湿性実用試験方法によって、評価した。結果を、併せて表3及び表4に示す。表3及び表4から明らかなように、本発明のクリームは、保湿性に優れたものであった。
【0050】
【表3】
Figure 2004149424
【0051】
【表4】
Figure 2004149424
【0052】
実施例31〜34(化粧水)
下記表5に示す組成の化粧水を常法により調製した。上記保湿性実用試験方法により評価したところ、保湿効果に優れたものであった。
【0053】
【表5】
Figure 2004149424
【0054】
実施例35〜38(クリーム)
下記表6に示す組成のクリームを常法により調製した。上記保湿性実用試験方法により評価したところ、保湿効果に優れたものであった。
【0055】
【表6】
Figure 2004149424
【0056】
尚、上記実施例中で用いられた香料は、下記香料処方のものである。
【表7】
Figure 2004149424
【0057】
また、いずれの実施例の化粧料を使用した場合にも、皮膚に発赤、炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。また、中でも、乳酸がカリウム塩として含有されているものは、特に肌に対する低刺激性に優れるものであった。
【0058】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明の化粧料は、保湿効果を発揮することができるものである。特に、乳酸カリウムを用いた場合には、肌に対する刺激も特に少なく、保湿機能も高いという利点を有する。

Claims (4)

  1. 乳酸、乳酸塩からなる群より選択される一種以上を含み、pHが4〜8であることを特徴とする化粧料。
  2. 更に下記(A)〜(C)で表される化合物の少なくとも一種を含有することを特徴とする、請求項1記載の化粧料。
    (A)抗炎症作用を有する成分
    (B)ヒアルロン酸産生促進物質
    (C)代謝促進作用を有する成分
  3. (A),(B),(C)が、下記物質の圧搾物、抽出物又は培養液、あるいは下記に挙げた化合物であることを特徴とする、請求項2記載の化粧料。
    (A)アルニカ、アロエ、イチョウ、インチンコウ、ウスベニアオイ、オウゴン、オウバク、オウレン、オトギリソウ、ガイヨウ、カミツレ、カンゾウ、キョウニン、クマザサ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、コンフリー、サルビア、サンザシ、クチナシ、シャクヤク、シラカバ、セイヨウノコギリソウ、センキュウ、ソウハクヒ、チンピ、テンチャ、トウキンセンカ、トウニン、トウヒ、トゲナシ、ニンジン、ビワ、ブッチャーズブルーム、ベニバナ、ペパーミント、マロニエ、ムクロジ、モモ葉、ヤグルマソウ、ヨクイニン、レイシ、冬虫夏草のいずれか一種以上
    (B)マジョラム、セイヨウハッカ、ミドリハッカ、アップルミント、キランソウ、ビューグル、メハジキ、キセワタ、シソ、アオジソ、チリメンジソ、エゴマ、レモンエゴマ、メボウキ、ヒキオコシ、マグワ、モウコグワ、ロウソ、パンノキ、コウゾ、カジノキ、イチジク、オオイタビ、アナアオサ、オオアオサ、シジアオノリ、オゴノリ、マクサ、キリンサイ、アラメ、ワカメ、ヒジキ、ノッテドラック、ダービリア、N−アセチルグルコサミン、グルコサミン、レチノール、レチノールパルミチン酸エステル、レチノイン酸のいずれか一種以上
    (C)シンホングギニシン、セイヨウトチノキ、エンメイソウ、オランダガラシ、サンショウ、シナノキ、ショウブ、ワイルドタイム、タチジャコウソウ、チョウジ、ユズ、シコン、センブリ、バーチ、セージ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヘチマ、ユリ、サフラン、ショウキュウ、オノニス、ローズマリー、ニンニク、トウガラシ、トウキ、茶、アロエべラ、ナツメ、ユキノシタ、ウイキョウ、ボダイジュ、スギナ、ハマメリス、メリッサ、海藻、ヒオウギ、カッコン、ウコン、ボタンピ、エイジツ、ワレモコウ、ドクダミ、キナ、ローヤルゼリー、ヨーグルト、クロレラ、真珠、乳酸菌、酵母、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸−DL−α−トコフェロール、コハク酸−DL−α−トコフェロール、カプサイシン、ジンゲロン、べラパミル、スエルチアニン、ビタミン油、酢酸レチノール、リボフラビン、酢酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、感光素、プラセンタ、ビタミンP、ビオチン、コレステロール、コレステロール高級脂肪酸エステル、アラントイン、セファランチンのいずれか一種以上
  4. 乳酸、乳酸塩からなる群より選択される一種以上を含む化粧料の、pHを4〜8に調整することを特徴とする、化粧料の保湿機能改善方法。
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