JP2004148749A - 複合フィルムとそれを用いた手提げカバン - Google Patents
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Abstract
【課題】引張り強度を有しながら割裂性のないフィルム、すなわちミシン等での縫製に耐える複合フィルムを提供する
【解決手段】縫性を有するべく、割裂性を有する軸延伸フィルムと非割裂性である無軸延伸フィルムとをラミネートする。
【選択図】 図1
【解決手段】縫性を有するべく、割裂性を有する軸延伸フィルムと非割裂性である無軸延伸フィルムとをラミネートする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネートした複合フィルムとそれを用いた手提げカバンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特許文献1には複数枚のフィルムをラミネートした複合フィルムを用いた可撓性袋に関する技術が開示されている。これは、ポリエチレンフィルムに二軸延伸ナイロンフィルムをラミネートして袋を作るもので、開口端を閉じるヒートシール部等を設けており、内容物の充填に注出口が影響を受けることがないような構成である。このような複合フィルムは、従来から多様な用途に用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−242254号公報(第2〜3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の複合フィルムにおいては、ミシン等での縫製に適した可縫性を有するものはみあたらない。なぜならば、軸延伸を加えたフィルムは、分子が一方向に配向して、その方向には引張り強度が向上する反面、ほぼ垂直方向には「引き裂かれ」易いという割裂性を有することになる。したがって、従来の複合フィルムを縫製すると、縫製時に孔が穿たれて、その孔から裂ける可能性が大きく縫製できなかったのである。したがって、前記複合フィルムを縫製する(すなわち、孔を穿つ)ことにより製作された手提げカバン等もみあたらない。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、引張り強度を有しながら割裂性のない複合フィルムを提供するようにしたものであり、さらにこの複合フィルム用いて縫製にて作られた手提げカバンを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、複合フィルムに可縫性を有するように、割裂性を有する軸延伸フィルムと非割裂性である無軸延伸フィルムとをラミネートした点にある。
さらに、そのラミネートは、引き裂き強度を増すと同時に可縫性を有するように、割裂性を有する軸延伸フィルムを多層にラミネートした点に特徴がある。また、その軸延伸フィルムの延伸方向が夫々同一でない点を特徴とする。
【0007】
さらに、その軸延伸フィルムの少なくとも1つが耐寒性を有することで、多層のラミネートフィルム全体が耐寒性を有する点にある。
また、軸延伸フィルムの外方に露出しない少なくとも1つの面に印刷を施す点、その印刷はグラビア印刷である点を技術的特徴とする。また、軸延伸フィルムはポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルムであり、無軸延伸フィルムはポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルムである点を特徴とする。
【0008】
本発明の手提げカバンにおける技術的手段は、前記複合フィルムを、本発明の手提げカバンの手提げ部及び/またはエッジ部縁取りに使用し且つ本体部と縫製している点、手提げ部は強度を増すべく縫製されている点にある。また、手提げカバンの本体部はオレフィン系樹脂で構成されている点に特徴がある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる複合フィルム13を用いて作った手提げカバン1の斜視図である。その手提げカバン1は本体部19と手提げ部2を有している。その本体部19は、底部8、幅広の第1側部6、幅狭の第2側部7、並びにそれらの側部の上方に上部18があり、上部にはファスナー5が設けられている。
前記第1側部6の上方に、本発明の手提げカバン1を手で自在に吊り下げられるように手提げ部2が設けられている。前記底部8、第1側部6、第2側部7、並びに上部18は、本発明にかかる複合フィルム13にて各々を縫製したエッジ部縁取り3にて、構成されている。さらに前記手提げ部2も複合フィルム13で構成されている。
【0010】
前記本体部19はオレフィン系樹脂であり、手提げ部2並びにエッジ部縁取り3は三層強打出しフィルム(ポリプロピレンフィルムとポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルム)と、2軸延伸フィルム(ポリプロピレンフィルム)からなる複合フィルム13である。
図6(a)には、手提げカバン1の手提げ部2のみを取り出して示しており、その手提げ部2は、そのA−A線断面を図6(b)に示すように、複合フィルム13を折り曲げて隙間なく密着させ、コの字状に閉じたもの(クロスホールド)で、その両サイドを上記と同様に縫製(自己縫製)している。すなわち、折り返えされた複合フィルム13に縫製糸16で縫製が施されており、穿かれた孔15を介して縫製糸16が上下に出入りして縫われている。
【0011】
第2図は、本発明にかかる手提げカバン1の手提げ部2並びにエッジ部縁取り3に用いられる複合フィルム13の構成である。複合フィルム13は、下から第1〜4フィルム(全て2軸延伸フィルム)の4層からなっており、第1フィルム9はポリプロピレンフィルムであって主延伸方向はX軸方向、第2フィルム10もポリプロピレンフィルムであって主延伸方向はY軸方向、第3フィルム11はポリエチレンフィルムであって主延伸方向はX軸方向、第4フィルム12はポリプロピレンフィルムであって主延伸方向はY軸方向である。第1フィルム9の厚さは30〜80μm、第2〜4フィルム10、11、12の3層の合計厚さも30〜80μmである。
【0012】
また、前記第1フィルム9の面が印刷を施す印刷面14であって、この印刷面14に印刷をした場合に、その印刷面14上へ他のフィルムをラミネートすることによって、印刷面14は外方に露出しないことになる。露出しないことにより、印刷(文字・色等)状況の保持に優れた効果を有することになる。印刷方式としては、安価なグラビア印刷が適している。もちろん、シルク印刷にも適していることは言うまでもない。
図5は、手提げ部2又はエッジ部縁取り3の一部を拡大したものである。エッジ部縁取り3に使用されている複合フィルム13には、縫製糸16により縫製が施され孔15が穿かれている。
【0013】
当該複合フィルム13に、X軸方向の力F1がかかった場合には、複合フィルム13はY軸方向に「引き裂かれ」ようとするが、ラミネートされている主延伸方向Xのフィルム9,11がその方向には裂けにくいために「引き裂かれ」が防止される。逆に、複合フィルム13に、Y軸方向の力F2がかかった場合には、複合フィルム13はX軸方向に「引き裂かれ」ようとするが、ラミネートされている主延伸方向Yのフィルム10、12がその方向には裂けにくいために、複合フィルム13の「引き裂かれ」が防止される。
【0014】
図3は複合フィルム13の第2実施形態を示しており、前記第1実施形態とは複合フィルム13が下から第1,2フィルムの2層から構成されている点が異なっている。すなわち、第1フィルム9は割裂性を有する2軸延伸のポリプロピレンフィルム、第2フィルム10は非割裂性である無延伸のポリプロピレンフィルムにて構成されている。
軸延伸フィルムは、主延伸方向への引張強度が優れている反面、主に反主延伸方向(主延伸方向と直角)へ「引き裂かれ」易いという割裂性を有している。このような割裂性は、ミシン等での縫製時に、穿たれた穴が裂けて縫製には不向きとなる。このような、縫製に不向きな性質をラミネートした非割裂性フィルムにて補うこととなるのである。したがって、第2実施形態の複合フィルム13も裂けにくく縫製が可能である。
【0015】
図4は、本発明にかかる複合フィルム13の第3実施形態を示しており、複合フィルム13は下から第1,2フィルムの2層から構成されているが、第1フィルム9は耐寒性を有するポリプロピレンフィルムであり、その主延伸方向22はX軸方向、第2フィルム10もポリプロピレンフィルムであって主延伸方向22はY軸方向から構成されている点が異なっている。延伸がかかっており、「引き裂かれ」易いという割裂性を第1フィルム9も第2フィルム10も共に有しているが、延伸方向が直交しているので、縫製が可能であり、且つ複合フィルム13全体として耐寒性があり、手提げカバン1に使用しても寒さで硬くならずに良好な手触りを保持している。なお、前記第1実施形態の第1〜4フィルムの4層のうちどれか1つのフィルムが寒冷でも硬化することのない耐寒性があれば、同じく複合フィルム13全体として耐寒性が保たれる。
【0016】
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば各フィルムはポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムのどちらであっても良い。さらに、軸延伸がかかっているフィルムの主延伸方向は、X方向のものがY方向、逆にY方向のものがX方向であっても構わない。さらに、本発明にかかる複合フィルム13を用いる用途としては、手提げカバン1の手提げ部2やエッジ部縁取り3に限定されるものではなく、テーブルクロスのエッジ部縁取りや、文房具や化粧品等の包装袋の吊り下げ部やエッジ部縁取りにも用いられる。
【0017】
また、本発明によれば、可縫性を有する複合フィルム13の使用により、例えば有毒ガスを出すような接着剤を用いずに縫製により手提げカバン1を作成することができる。また、手提げカバン1の本体部19に使用したオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン)は、従来の塩化ビニール系樹脂のような塩素、あるいは可塑剤を含むことがないため、公害・環境の問題をクリヤするものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、引張り強度を有しながら割裂性のない複合フィルムを提供することが可能となり、さらにこの複合フィルム用いて縫製にて作られた手提げカバンを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】手提げカバンの斜視図である。
【図2】第1実施形態の複合フィルムの斜視図である。
【図3】第2実施形態の複合フィルムの斜視図である。
【図4】第3実施形態の複合フィルムの斜視図である。
【図5】手提げ部又はエッジ部縁取りの拡大図である。
【図6】(a)は、手提げ部の拡大図であり、(b)はA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 手提げカバン
2 手提げ部
3 エッジ部縁取り
9 第1フィルム
10 第2フィルム
11 第3フィルム
12 第4フィルム
13 複合フィルム
14 印刷面
15 孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネートした複合フィルムとそれを用いた手提げカバンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特許文献1には複数枚のフィルムをラミネートした複合フィルムを用いた可撓性袋に関する技術が開示されている。これは、ポリエチレンフィルムに二軸延伸ナイロンフィルムをラミネートして袋を作るもので、開口端を閉じるヒートシール部等を設けており、内容物の充填に注出口が影響を受けることがないような構成である。このような複合フィルムは、従来から多様な用途に用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−242254号公報(第2〜3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の複合フィルムにおいては、ミシン等での縫製に適した可縫性を有するものはみあたらない。なぜならば、軸延伸を加えたフィルムは、分子が一方向に配向して、その方向には引張り強度が向上する反面、ほぼ垂直方向には「引き裂かれ」易いという割裂性を有することになる。したがって、従来の複合フィルムを縫製すると、縫製時に孔が穿たれて、その孔から裂ける可能性が大きく縫製できなかったのである。したがって、前記複合フィルムを縫製する(すなわち、孔を穿つ)ことにより製作された手提げカバン等もみあたらない。
【0005】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、引張り強度を有しながら割裂性のない複合フィルムを提供するようにしたものであり、さらにこの複合フィルム用いて縫製にて作られた手提げカバンを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、複合フィルムに可縫性を有するように、割裂性を有する軸延伸フィルムと非割裂性である無軸延伸フィルムとをラミネートした点にある。
さらに、そのラミネートは、引き裂き強度を増すと同時に可縫性を有するように、割裂性を有する軸延伸フィルムを多層にラミネートした点に特徴がある。また、その軸延伸フィルムの延伸方向が夫々同一でない点を特徴とする。
【0007】
さらに、その軸延伸フィルムの少なくとも1つが耐寒性を有することで、多層のラミネートフィルム全体が耐寒性を有する点にある。
また、軸延伸フィルムの外方に露出しない少なくとも1つの面に印刷を施す点、その印刷はグラビア印刷である点を技術的特徴とする。また、軸延伸フィルムはポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルムであり、無軸延伸フィルムはポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルムである点を特徴とする。
【0008】
本発明の手提げカバンにおける技術的手段は、前記複合フィルムを、本発明の手提げカバンの手提げ部及び/またはエッジ部縁取りに使用し且つ本体部と縫製している点、手提げ部は強度を増すべく縫製されている点にある。また、手提げカバンの本体部はオレフィン系樹脂で構成されている点に特徴がある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる複合フィルム13を用いて作った手提げカバン1の斜視図である。その手提げカバン1は本体部19と手提げ部2を有している。その本体部19は、底部8、幅広の第1側部6、幅狭の第2側部7、並びにそれらの側部の上方に上部18があり、上部にはファスナー5が設けられている。
前記第1側部6の上方に、本発明の手提げカバン1を手で自在に吊り下げられるように手提げ部2が設けられている。前記底部8、第1側部6、第2側部7、並びに上部18は、本発明にかかる複合フィルム13にて各々を縫製したエッジ部縁取り3にて、構成されている。さらに前記手提げ部2も複合フィルム13で構成されている。
【0010】
前記本体部19はオレフィン系樹脂であり、手提げ部2並びにエッジ部縁取り3は三層強打出しフィルム(ポリプロピレンフィルムとポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルム)と、2軸延伸フィルム(ポリプロピレンフィルム)からなる複合フィルム13である。
図6(a)には、手提げカバン1の手提げ部2のみを取り出して示しており、その手提げ部2は、そのA−A線断面を図6(b)に示すように、複合フィルム13を折り曲げて隙間なく密着させ、コの字状に閉じたもの(クロスホールド)で、その両サイドを上記と同様に縫製(自己縫製)している。すなわち、折り返えされた複合フィルム13に縫製糸16で縫製が施されており、穿かれた孔15を介して縫製糸16が上下に出入りして縫われている。
【0011】
第2図は、本発明にかかる手提げカバン1の手提げ部2並びにエッジ部縁取り3に用いられる複合フィルム13の構成である。複合フィルム13は、下から第1〜4フィルム(全て2軸延伸フィルム)の4層からなっており、第1フィルム9はポリプロピレンフィルムであって主延伸方向はX軸方向、第2フィルム10もポリプロピレンフィルムであって主延伸方向はY軸方向、第3フィルム11はポリエチレンフィルムであって主延伸方向はX軸方向、第4フィルム12はポリプロピレンフィルムであって主延伸方向はY軸方向である。第1フィルム9の厚さは30〜80μm、第2〜4フィルム10、11、12の3層の合計厚さも30〜80μmである。
【0012】
また、前記第1フィルム9の面が印刷を施す印刷面14であって、この印刷面14に印刷をした場合に、その印刷面14上へ他のフィルムをラミネートすることによって、印刷面14は外方に露出しないことになる。露出しないことにより、印刷(文字・色等)状況の保持に優れた効果を有することになる。印刷方式としては、安価なグラビア印刷が適している。もちろん、シルク印刷にも適していることは言うまでもない。
図5は、手提げ部2又はエッジ部縁取り3の一部を拡大したものである。エッジ部縁取り3に使用されている複合フィルム13には、縫製糸16により縫製が施され孔15が穿かれている。
【0013】
当該複合フィルム13に、X軸方向の力F1がかかった場合には、複合フィルム13はY軸方向に「引き裂かれ」ようとするが、ラミネートされている主延伸方向Xのフィルム9,11がその方向には裂けにくいために「引き裂かれ」が防止される。逆に、複合フィルム13に、Y軸方向の力F2がかかった場合には、複合フィルム13はX軸方向に「引き裂かれ」ようとするが、ラミネートされている主延伸方向Yのフィルム10、12がその方向には裂けにくいために、複合フィルム13の「引き裂かれ」が防止される。
【0014】
図3は複合フィルム13の第2実施形態を示しており、前記第1実施形態とは複合フィルム13が下から第1,2フィルムの2層から構成されている点が異なっている。すなわち、第1フィルム9は割裂性を有する2軸延伸のポリプロピレンフィルム、第2フィルム10は非割裂性である無延伸のポリプロピレンフィルムにて構成されている。
軸延伸フィルムは、主延伸方向への引張強度が優れている反面、主に反主延伸方向(主延伸方向と直角)へ「引き裂かれ」易いという割裂性を有している。このような割裂性は、ミシン等での縫製時に、穿たれた穴が裂けて縫製には不向きとなる。このような、縫製に不向きな性質をラミネートした非割裂性フィルムにて補うこととなるのである。したがって、第2実施形態の複合フィルム13も裂けにくく縫製が可能である。
【0015】
図4は、本発明にかかる複合フィルム13の第3実施形態を示しており、複合フィルム13は下から第1,2フィルムの2層から構成されているが、第1フィルム9は耐寒性を有するポリプロピレンフィルムであり、その主延伸方向22はX軸方向、第2フィルム10もポリプロピレンフィルムであって主延伸方向22はY軸方向から構成されている点が異なっている。延伸がかかっており、「引き裂かれ」易いという割裂性を第1フィルム9も第2フィルム10も共に有しているが、延伸方向が直交しているので、縫製が可能であり、且つ複合フィルム13全体として耐寒性があり、手提げカバン1に使用しても寒さで硬くならずに良好な手触りを保持している。なお、前記第1実施形態の第1〜4フィルムの4層のうちどれか1つのフィルムが寒冷でも硬化することのない耐寒性があれば、同じく複合フィルム13全体として耐寒性が保たれる。
【0016】
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば各フィルムはポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムのどちらであっても良い。さらに、軸延伸がかかっているフィルムの主延伸方向は、X方向のものがY方向、逆にY方向のものがX方向であっても構わない。さらに、本発明にかかる複合フィルム13を用いる用途としては、手提げカバン1の手提げ部2やエッジ部縁取り3に限定されるものではなく、テーブルクロスのエッジ部縁取りや、文房具や化粧品等の包装袋の吊り下げ部やエッジ部縁取りにも用いられる。
【0017】
また、本発明によれば、可縫性を有する複合フィルム13の使用により、例えば有毒ガスを出すような接着剤を用いずに縫製により手提げカバン1を作成することができる。また、手提げカバン1の本体部19に使用したオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン)は、従来の塩化ビニール系樹脂のような塩素、あるいは可塑剤を含むことがないため、公害・環境の問題をクリヤするものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、引張り強度を有しながら割裂性のない複合フィルムを提供することが可能となり、さらにこの複合フィルム用いて縫製にて作られた手提げカバンを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】手提げカバンの斜視図である。
【図2】第1実施形態の複合フィルムの斜視図である。
【図3】第2実施形態の複合フィルムの斜視図である。
【図4】第3実施形態の複合フィルムの斜視図である。
【図5】手提げ部又はエッジ部縁取りの拡大図である。
【図6】(a)は、手提げ部の拡大図であり、(b)はA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 手提げカバン
2 手提げ部
3 エッジ部縁取り
9 第1フィルム
10 第2フィルム
11 第3フィルム
12 第4フィルム
13 複合フィルム
14 印刷面
15 孔
Claims (10)
- 可縫性を有するべく、割裂性を有する軸延伸フィルムと非
割裂性である無軸延伸フィルムとをラミネートしたことを特徴とする複合フィルム。 - 引き裂き強度を増し且つ可縫性を有するべく、割裂性を有する軸延伸フィルムを多層にラミネートしたことを特徴とする複合フィルム。
- 前記軸延伸フィルムの延伸方向が夫々同一でないことを特徴とする請求項2に記載の複合フィルム。
- 前記軸延伸フィルムの少なくとも1つが耐寒性を有することで、多層前記ラミネートフィルム全体が耐寒性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合フィルム。
- 前記軸延伸フィルムの外方に露出しない少なくとも1つの面に印刷を施したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合フィルム。
- 前記印刷はグラビア印刷であることを特徴とする請求項5に記載の複合フィルム。
- 前記軸延伸フィルムはポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルムであり、前記無軸延伸フィルムはポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の複合フィルム。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の複合フィルムを、手提げ部及び/またはエッジ部縁取りに使用し且つ本体部と縫製していることを特徴とする手提げカバン。
- 前記手提げ部は強度を増すべく縫製が施されていることを特徴とする請求項8に記載の手提げカバン。
- 前記本体部はオレフィン系樹脂で構成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の手提げカバン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002318507A JP2004148749A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 複合フィルムとそれを用いた手提げカバン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002318507A JP2004148749A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 複合フィルムとそれを用いた手提げカバン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004148749A true JP2004148749A (ja) | 2004-05-27 |
Family
ID=32461628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002318507A Pending JP2004148749A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 複合フィルムとそれを用いた手提げカバン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004148749A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312879A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Maruyoshi:Kk | ランドセル用カバー |
JP2013248307A (ja) * | 2012-06-04 | 2013-12-12 | Macneel Corp | 保冷保温鞄とその素材の製造方法 |
JP2020513971A (ja) * | 2017-03-15 | 2020-05-21 | サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル. | カバン物品のための二軸配向熱可塑性ポリマーラミネートフィルム、及びその作製方法 |
-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002318507A patent/JP2004148749A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007312879A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Maruyoshi:Kk | ランドセル用カバー |
JP2013248307A (ja) * | 2012-06-04 | 2013-12-12 | Macneel Corp | 保冷保温鞄とその素材の製造方法 |
JP2020513971A (ja) * | 2017-03-15 | 2020-05-21 | サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル. | カバン物品のための二軸配向熱可塑性ポリマーラミネートフィルム、及びその作製方法 |
JP7114621B2 (ja) | 2017-03-15 | 2022-08-08 | サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル. | カバン物品のための二軸配向熱可塑性ポリマーラミネートフィルム、及びその作製方法 |
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