JP2004147409A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動し、かつ蓄電手段の容量を小さくする。
【解決手段】第1の電圧を出力する直流電源1と、第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷4と、直流電源からの出力を第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータ2と、第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、昇圧コンバータを制御する制御回路3と、を有する電源装置において、昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段5と、蓄電手段に蓄積された電力が負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段6とを設け、スイッチ7によって、昇圧コンバータ2を起動するときには蓄電手段5から制御回路3へ電力を供給し、昇圧コンバータ2が起動した後には昇圧コンバータ2から制御回路3へ電力を供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の電圧を出力する直流電源1と、第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷4と、直流電源からの出力を第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータ2と、第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、昇圧コンバータを制御する制御回路3と、を有する電源装置において、昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段5と、蓄電手段に蓄積された電力が負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段6とを設け、スイッチ7によって、昇圧コンバータ2を起動するときには蓄電手段5から制御回路3へ電力を供給し、昇圧コンバータ2が起動した後には昇圧コンバータ2から制御回路3へ電力を供給する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源装置に関し、特に、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用い、直流電源から出力される電圧を昇圧して負荷に供給する電源の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境とエネルギに対する関心が高まっている。このような状況の下、ポータブル機器の電源としてエネルギー密度の高い燃料電池を採用しようという機運が高まっている。
【0003】
一般的によく用いられる使用形態は、公知公用の乾電池と同じような使われ方であって、燃料電池をいくつか直列接続して機器に必要な電圧を得、これを電源として使用する形態である。燃料が無くなった場合には、燃料カートリッジタンクを交換することで再び発電が始まる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように直列接続して使用する形態は、大変簡便な方法ではあるが、電池セルの性能ばらつきによる個々のセルに対する過電圧発生の問題や、1個でもセル不良があると電池のスタック(直列体)そのものが機能しなくなるという問題を抱えている。
【0005】
図7は、このような問題を解決する構成を示すブロック図である。図中1は主電源(電池セル)、2は昇圧コンバータ、3は制御回路、4は負荷である。この構成では、電池セル1個に対して昇圧コンバータ1個を設け、制御回路3の電源を主電源1から得るようにしているため、電池を直列接続せずに負荷4に必要な電圧が得られる。
【0006】
しかしながら、燃料電池の1セルあたりの発電電圧は、一般に0.7V程度と低く、このような電圧で動作する制御回路を作ることは簡単ではない。
【0007】
また、他の方法として、図8に示したように、昇圧コンバータの2次側に蓄電手段5を持たせ、昇圧コンバータ2の制御回路3の電源を該蓄電手段5から得る方法も提案されている。
【0008】
しかしながら、この方法では負荷4も、同じ蓄電手段5で駆動されるため、蓄電手段5として大容量の電池などが必要となってしまう。
【0009】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動でき、かつ蓄電手段の容量を小さくすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の一態様としての電源装置は、第1の電圧を出力する直流電源と、
前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷と、
前記直流電源からの出力を前記第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータと、
前記第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、前記昇圧コンバータを制御する制御回路と、
前記昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段と、
前記蓄電手段と前記負荷との間に設けられ、蓄電手段に蓄積された電力が前記負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段と、
前記昇圧コンバータを起動するときには前記蓄電手段から前記制御回路へ電力を供給し、前記昇圧コンバータが起動した後には前記昇圧コンバータから前記制御回路へ電力を供給するスイッチ手段と、を備えている。
【0011】
すなわち、本発明では、第1の電圧を出力する直流電源と、第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷と、直流電源からの出力を第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータと、第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、昇圧コンバータを制御する制御回路と、を有する電源装置において、昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段を設け、蓄電手段と負荷との間に、蓄電手段に蓄積された電力が負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段を設け、昇圧コンバータを起動するときには蓄電手段から制御回路へ電力を供給し、昇圧コンバータが起動した後には昇圧コンバータから制御回路へ電力を供給する。
【0012】
このようにすると、蓄電手段に蓄積された電力によって制御回路が動作を開始して昇圧コンバータが起動し、昇圧コンバータが起動した後には、昇圧コンバータからの出力で制御回路が動作するので、制御回路の動作開始のときだけ蓄電手段に蓄積された電力が使用される。
【0013】
従って、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動でき、かつ蓄電手段の容量を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る電源装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。図示されたように、本実施形態の電源装置は、主電源1、昇圧コンバータ2、制御回路3、負荷4、蓄電手段5、逆流防止手段6、及び起動スイッチ7を含んでいる。始めに、各構成要素について説明する。
【0016】
[主電源]
主電源1としては、公知公用の燃料電池、太陽電池あるいはマンガン乾電池等の化学電池が使用でき、電池の種別に関しては特に制限は無い。本発明を実施するのに好適なのは、燃料カートリッジあるいは電池自体が交換可能に構成されているものであり、この観点からは燃料電池や乾電池等が適している。また、主電源の出力電圧は、後述する制御回路を駆動する電圧(多くは5V程度)よりも低いことが、必須の要件である。上記のような電池の出力電圧は、外部で直列接続されていない単セルの場合、通常0.5〜1.5Vであるから、そのような単セルの電池は本発明に適している。
【0017】
[昇圧コンバータ]
昇圧コンバータ2としては、スイッチング素子を用いたフォーワード方式コンバータ、プッシュプル方式コンバータ、チョッパ方式コンバータなど種々の公知公用の回路が使用できる。コンバータの駆動信号が制御回路によって与えられるという条件以外は、回路方式に対して特別な制限は無い。
【0018】
[制御回路]
制御回路3も昇圧コンバータ2と同様に、適宜必要なものを用意すればよい。重要なのは、その動作電圧であり、主電源の出力電圧よりも高いものを使用する。多くの制御回路では、3〜15V程度の電源電圧を必要としており、前述のように主電源の出力電圧が低電圧であれば、本発明の実施にあたって支障は無い。
【0019】
[負荷]
負荷4に関しては何ら制限事項は無いが、消費する電力が単一の電池から供給可能である必要がある。
【0020】
[蓄電手段]
蓄電手段5としては小容量かつ長(サイクル)寿命のものがのぞましく、大容量アルミ電解コンデンサや電気二重層コンデンサなどの大容量キャパシタや、ボタン型ニッカド電池等が使用可能である。この電池は昇圧コンバータの2次側出力で充電されるので、当然ながら、使用可能な電圧範囲内にコンバータの出力電圧が含まれるように選定しなければならない。また、酸化銀電池など一部の一次電池は微弱電流ならば充電にも耐えることが知られており、注意して使えばそういうものも使用可能である。
【0021】
[逆流防止手段]
逆流防止手段6は、蓄電手段5に蓄積された電力が負荷4で消費されないようにするためのものであって、ダイオード素子を使うのが簡便である。特に順方向電圧降下の少ないショットキバリアダイオードが低損失であるので有利である。
【0022】
[起動スイッチ]
起動スイッチ7は、蓄電手段5から制御回路3への電源供給路を構成する。このようなスイッチ類としては、半導体素子を用いた電子的スイッチや押しボタンスイッチなど公知公用の手段がきわめて多数あり、様々なものが使用できる。
【0023】
(具体的構成)
本実施形態の具体的構成について説明する。
【0024】
主電源1としては、水素カートリッジ燃料を用いた出力電圧0.7〜0.8Vの燃料電池セルを用いた。このような燃料電池は、例えば、特開2002−158021号公報等に開示されており、公知公用物であるが、本発明の本質的特徴ではないのでここでは詳述しない。
【0025】
昇圧手段2としては、スイッチング手段としてMOSFETを用いた出力電圧5Vの公知公用の昇圧チョッパ回路を使用し、そのための制御回路3としては、電源電圧5Vの市販のスイッチング電源コントローラICを使用した。
【0026】
蓄電手段5としては、使用電圧5Vで容量が0.1Fの電気二重層キャパシタを使用した。また逆流防止手段6としては、ショットキバリアダイオードを使用した。これらはいずれも市販品である。
【0027】
なお、蓄電手段5には何らかの方法で初期充電を行っておく必要がある。蓄電手段5が充電されていないと起動スイッチ7の操作いかんに関わらず、制御回路3に電源が供給できず起動ができなくなってしまう。この観点からは、放電電圧が平坦な2次電池は、多少でも充電されていれば電圧が維持できるので、キヤパシタよりも遥かに有利である。
【0028】
起動スイッチ7は、主電源1の水素カートリッジの交換に伴い、自動的にONとなるように構成した。図5は、本実施形態の起動スイッチ7の具体的な構成を示す図である。ポータブル電気機器100の本体に設けられた燃料カートリッジ収納部20の内面に押しボタン型の起動スイッチ7が設置してある。燃料カートリッジ10をセットすることで、自動的に押しボタン71が押され、電気接点72が閉じられ、これにより蓄電手段5から制御回路3への電源供給が行われる仕組みである。カートリッジ10を外すことで起動スイッチ7はオープンとなる。このような構成であれば、ユーザの手動操作が不要となるので利便性が向上する。
【0029】
[動作]
第1の実施形態の動作について説明する。図3は、第1の実施形態の起動時の動作を示すタイムチャートである。
【0030】
図3の時刻t1以前の初期状態においては、主電源1(のカートリッジ)が装着されておらず、起動スイッチ7の状態はOFFであり、昇圧コンバータ2も動作しておらず2次側電圧も出力されていない。このときには、蓄電手段5は、逆流防止手段6の作用で負荷に接続されておらず、また起動スイッチ7がOFFなので、制御回路3にも接続されていない「非接続状態」である。
【0031】
次に、時刻t1で、例えば、電池交換等により主電源1が装着されると電圧が供給され、それとほぼ同時に起動スイッチ7がONになる。起動スイッチ7のON操作は、主電源からの電力供給と厳密に同期させる必要はないが、主電源が確立された直後のほうが蓄電手段5の容量削減の観点からは好ましい。また、本実施態様では、起動スイッチがONすると蓄電手段5からの放電が主電源1の状態(電圧の有無)とは無関係に始まるので、主電源が確立していないときに起動スイッチ7がONしているようなシステムでは、制御回路3に蓄電手段5から電流が流れ続け、場合によっては蓄電手段5が過放電状態に陥ることも考えられる。
【0032】
このため、本実施態様では、そういうことにならないような運用形態、例えば、主電源から出力される電圧が低下したとき、または負荷が接続されていないときには、制御回路への電力供給を停止するように構成するのが好ましい。
【0033】
時刻t1から後は、昇圧コンバータの出力電圧が徐々に上昇していき(この速度は回路方式や主電源の能力に依存する)、それが蓄電手段の充電に必要な電圧を超える(時刻t2)と、蓄電手段は充電状態を維持される。このように、本実施形態では、蓄電手段5の放電時間がt1からt2までの短時間であり、かつ、蓄電手段で駆動される負荷が制御回路3のみという小さな電力容量に限られるため、蓄電手段が極めて小容量ですむという特徴がある。また、蓄電手段5を起動専用として用いるため、負荷や主電源の動作状態の影響を受けずに起動ができるので、従来の方法よりも起動動作を安定して行うことが可能となる。
【0034】
本実施形態は、主電源が発生する電圧が低下したときに、燃料カートリッジの交換を行うことでスムーズかつ安定な起動動作が期待できる。負荷に関しては、本例では詳述しないが、携帯電話やパソコンなどのようにカートリッジ交換を比較的頻繁に行う必要のある器具が本発明の対象として考えられる。
【0035】
また、本実施形態では、交換物を「燃料カートリッジ」としたが、主電源がアルカリ乾電池等の1次電池であっても、その1次電池自体を「交換物」とすることで、本発明の意図する動作が実施可能であることは明らかであろう。
【0036】
なお、本実施形態にあっては、カートリッジ10を外すまでは制御回路に蓄電手段から電源が供給されるので、蓄電手段の過放電には注意しなければならない。これを防ぐには、未使用時には燃料カートリッジを抜いておくといった運用上の対応、あるいは、負荷状態と制御回路への電源供給をリンクさせる回路手段を設ける等の方法が考えられる。
【0037】
<第2の実施形態>
以下、本発明に係る電源装置の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明では上記第1の実施形態と同様な部分は同じ符号で示して説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0038】
図2は、本実施形態の電源装置の構成を示すブロック図である。図1に示した第1の実施形態と比べると、起動スイッチ7の代わりに起動スイッチ8が設けられている。この起動スイッチ8は「押している間だけA側に接続され、常時はB側に接続される」、いわゆる「モーメンタリ動作」を行う市販品を使用した。
【0039】
具体的には、起動スイッチ8は制御回路3への供給する電源を蓄電手段5(A側)と昇圧コンバータ2の出力(B側)とのいずれかに切り替えるものである。すなわち、起動スイッチ8は、第1の実施形態のような単純なON/OFFスイッチではなく、接続切り替え型である。
【0040】
このため本実施形態では、主電源1から出力される電圧の状態が、制御回路3への電源供給に反映されるという特徴がある。なお、起動スイッチ8を設ける場所は、本実施形態の電源装置を使用する機器の表面上とし、手動で操作できるようにした。
【0041】
この起動スイッチ8の具体的な操作は以下のようになる。
【0042】
燃料カートリッジを交換した後、燃料電池から所定の電圧が発生されるまで、少々待つ。
【0043】
その後、起動スイッチ8のボタンを所定期間押し続ける。なお、このとき蓄電手段は、交換以前の機器の動作により、充電されている。
【0044】
昇圧コンバータの起動確認後、起動スイッチ8から手を離す。
【0045】
なお、確実を期すために、必須ではないが、昇圧コンバータ起動確認用の表示手段を装備していることが、より望ましい。また、主電源は燃料電池でなく、アルカリマンガン電池のような化学電池であっても同様の操作でよい。
【0046】
次に本実施形態の動作について、起動時の状態を示す図4のタイムチャートを参照して説明する。
【0047】
図4の時刻t0以前の初期状態においては、主電源1(のカートリッジ)が装着されておらず、起動スイッチ8の状態はB側に接続されており、昇圧コンバータ2も動作しておらず2次側電圧も出力されていない。このときには、蓄電手段5は、逆流防止手段6の作用で負荷に接続されておらず、また起動スイッチ8がB側に接続されているので、制御回路3にも接続されていない「非接続状態」である。
【0048】
時刻t0で主電源1にカートリッジが装着された後、時刻t1で起動スイッチ8がA側に接続され、蓄電手段5から供給される電力により制御回路3が駆動される。
【0049】
その後、昇圧コンバータ2の出力電圧が所定値を超えた時刻t2で、スイッチ8がB側に接続され、制御回路3は昇圧コンバータ2の出力で直接駆動されるようになる。蓄電手段5は、逆流防止手段6を通じて充電状態となる。
【0050】
時刻t3で主電源1の出力電圧が下がると、昇圧コンバータ2の出力電圧が低下し、蓄電手段5の出力電圧がコンバータの出力電圧を上回る。このとき逆流防止手段6に電流が流れなくなるので、時刻t4で蓄電手段5が非接続状態になり、最終的には制御回路3の動作も停止し、電源装置全体が停止する。
【0051】
本実施態様では、上記に述べたように、切り替え型起動スイッチ8の作用により、主電源から出力される電力が低下したときには、蓄電手段5は制御回路3から確実に切り離される。その結果、蓄電手段5の過放電が確実に防がれるという効果が期待できる。
【0052】
<第3の実施形態>
以下、本発明に係る電源装置の第3の実施形態について説明する。なお、以下の説明では上記第1及び第2の実施形態と同様な部分は同じ符号で示して説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0053】
本実施形態は、主電源として太陽電池を用いるものである。図6は、本実施形態の構成を示すブロック図である。基本的な回路構成は、第2の実施形態に関して示した図2と同様である。
【0054】
本実施形態では主電源として、単結晶太陽電池セル11(出力0.5V,4A)を使用し、昇圧コンバータ2および制御回路3は第2の実施形態と同様の構成とした。負荷4としてはラジオ受信機を用いた。
【0055】
本実施形態では起動スイッチ8を、いわゆる「キープリレー」を用いて構成した。これは、セットコイルおよびリセットコイルを独立して持っており、パルス電圧を加えることで接続状態を変更できるリレーであり、操作時以外は電力消費が無いという特徴を有している。この他にも、MOSFET素子を用いた同様の機能を持った半導体リレーなどが市販されており、そういう類のものも起動スイッチ8として使用できる。
【0056】
このスイッチを操作する操作手段200として、本実施形態では蓄電手段5で駆動される超低消費電力型のCMOS−ICで構成されるタイマー装置を用いた。このように走査手段200として、制御回路3に比べて著しく消費電力の低い超低消費電力のタイマー装置を用いることで、蓄電手段5の必要容量にはほとんど影響を与えずに済む。
【0057】
太陽電池を主電源として用いると、所定以上の電力が発生される時刻は季節と共に変わる。このため、本実施形態ではタイマー装置の設定時刻を変えることで、電源装置の起動時刻を変更する。タイマー設定の例としては、例えば、晴れていれば、ほとんどの場合、太陽電池から所定以上の電圧が発生されていると考えられる午前9時から5秒だけ接点がA側に接続されるようにする。
【0058】
なお、本実施形態の動作のタイムチャートは、第2の実施形態に関して示した図4のタイムチャートと同様であり、上記の例では、t1〜t2の時間が5秒ということになる。また、スイッチ8の操作手段としては、この他に無線信号を用いるものなど種々雑多な変更が可能である。
【0059】
以上説明したように、本発明の電源装置は、主電源として太陽電池を使用する場合にも適用可能である。
【0060】
更に、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、蓄電手段は専ら制御回路へ電力を供給する。
【0062】
このようにすると、蓄電手段に蓄積された電力によって制御回路が動作を開始して昇圧コンバータが起動し、昇圧コンバータが起動した後には、昇圧コンバータからの出力で制御回路が動作するので、制御回路の動作開始のときだけ蓄電手段に蓄積された電力が使用される。
【0063】
従って、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動でき、かつ蓄電手段の容量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電源装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の電源装置の動作のタイムチャートを示す図である。
【図4】図2の電源装置の動作のタイムチャートを示す図である。
【図5】第1の実施形態の起動スイッチの具体的な構成を示す図である。
【図6】本発明に係る電源装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の電源装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の電源装置の他の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 主電源
2 昇圧コンバータ
3 制御回路
4 負荷
5 蓄電手段
6 逆流防止手段
7、8 スイッチ
10 燃料カートリッジ
11 太陽電池
20 カートリッジ収納部
71 押しボタン
72 電気接点
100 ポータブル電気機器
200 起動操作手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源装置に関し、特に、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用い、直流電源から出力される電圧を昇圧して負荷に供給する電源の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境とエネルギに対する関心が高まっている。このような状況の下、ポータブル機器の電源としてエネルギー密度の高い燃料電池を採用しようという機運が高まっている。
【0003】
一般的によく用いられる使用形態は、公知公用の乾電池と同じような使われ方であって、燃料電池をいくつか直列接続して機器に必要な電圧を得、これを電源として使用する形態である。燃料が無くなった場合には、燃料カートリッジタンクを交換することで再び発電が始まる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように直列接続して使用する形態は、大変簡便な方法ではあるが、電池セルの性能ばらつきによる個々のセルに対する過電圧発生の問題や、1個でもセル不良があると電池のスタック(直列体)そのものが機能しなくなるという問題を抱えている。
【0005】
図7は、このような問題を解決する構成を示すブロック図である。図中1は主電源(電池セル)、2は昇圧コンバータ、3は制御回路、4は負荷である。この構成では、電池セル1個に対して昇圧コンバータ1個を設け、制御回路3の電源を主電源1から得るようにしているため、電池を直列接続せずに負荷4に必要な電圧が得られる。
【0006】
しかしながら、燃料電池の1セルあたりの発電電圧は、一般に0.7V程度と低く、このような電圧で動作する制御回路を作ることは簡単ではない。
【0007】
また、他の方法として、図8に示したように、昇圧コンバータの2次側に蓄電手段5を持たせ、昇圧コンバータ2の制御回路3の電源を該蓄電手段5から得る方法も提案されている。
【0008】
しかしながら、この方法では負荷4も、同じ蓄電手段5で駆動されるため、蓄電手段5として大容量の電池などが必要となってしまう。
【0009】
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動でき、かつ蓄電手段の容量を小さくすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の一態様としての電源装置は、第1の電圧を出力する直流電源と、
前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷と、
前記直流電源からの出力を前記第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータと、
前記第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、前記昇圧コンバータを制御する制御回路と、
前記昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段と、
前記蓄電手段と前記負荷との間に設けられ、蓄電手段に蓄積された電力が前記負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段と、
前記昇圧コンバータを起動するときには前記蓄電手段から前記制御回路へ電力を供給し、前記昇圧コンバータが起動した後には前記昇圧コンバータから前記制御回路へ電力を供給するスイッチ手段と、を備えている。
【0011】
すなわち、本発明では、第1の電圧を出力する直流電源と、第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷と、直流電源からの出力を第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータと、第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、昇圧コンバータを制御する制御回路と、を有する電源装置において、昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段を設け、蓄電手段と負荷との間に、蓄電手段に蓄積された電力が負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段を設け、昇圧コンバータを起動するときには蓄電手段から制御回路へ電力を供給し、昇圧コンバータが起動した後には昇圧コンバータから制御回路へ電力を供給する。
【0012】
このようにすると、蓄電手段に蓄積された電力によって制御回路が動作を開始して昇圧コンバータが起動し、昇圧コンバータが起動した後には、昇圧コンバータからの出力で制御回路が動作するので、制御回路の動作開始のときだけ蓄電手段に蓄積された電力が使用される。
【0013】
従って、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動でき、かつ蓄電手段の容量を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る電源装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。図示されたように、本実施形態の電源装置は、主電源1、昇圧コンバータ2、制御回路3、負荷4、蓄電手段5、逆流防止手段6、及び起動スイッチ7を含んでいる。始めに、各構成要素について説明する。
【0016】
[主電源]
主電源1としては、公知公用の燃料電池、太陽電池あるいはマンガン乾電池等の化学電池が使用でき、電池の種別に関しては特に制限は無い。本発明を実施するのに好適なのは、燃料カートリッジあるいは電池自体が交換可能に構成されているものであり、この観点からは燃料電池や乾電池等が適している。また、主電源の出力電圧は、後述する制御回路を駆動する電圧(多くは5V程度)よりも低いことが、必須の要件である。上記のような電池の出力電圧は、外部で直列接続されていない単セルの場合、通常0.5〜1.5Vであるから、そのような単セルの電池は本発明に適している。
【0017】
[昇圧コンバータ]
昇圧コンバータ2としては、スイッチング素子を用いたフォーワード方式コンバータ、プッシュプル方式コンバータ、チョッパ方式コンバータなど種々の公知公用の回路が使用できる。コンバータの駆動信号が制御回路によって与えられるという条件以外は、回路方式に対して特別な制限は無い。
【0018】
[制御回路]
制御回路3も昇圧コンバータ2と同様に、適宜必要なものを用意すればよい。重要なのは、その動作電圧であり、主電源の出力電圧よりも高いものを使用する。多くの制御回路では、3〜15V程度の電源電圧を必要としており、前述のように主電源の出力電圧が低電圧であれば、本発明の実施にあたって支障は無い。
【0019】
[負荷]
負荷4に関しては何ら制限事項は無いが、消費する電力が単一の電池から供給可能である必要がある。
【0020】
[蓄電手段]
蓄電手段5としては小容量かつ長(サイクル)寿命のものがのぞましく、大容量アルミ電解コンデンサや電気二重層コンデンサなどの大容量キャパシタや、ボタン型ニッカド電池等が使用可能である。この電池は昇圧コンバータの2次側出力で充電されるので、当然ながら、使用可能な電圧範囲内にコンバータの出力電圧が含まれるように選定しなければならない。また、酸化銀電池など一部の一次電池は微弱電流ならば充電にも耐えることが知られており、注意して使えばそういうものも使用可能である。
【0021】
[逆流防止手段]
逆流防止手段6は、蓄電手段5に蓄積された電力が負荷4で消費されないようにするためのものであって、ダイオード素子を使うのが簡便である。特に順方向電圧降下の少ないショットキバリアダイオードが低損失であるので有利である。
【0022】
[起動スイッチ]
起動スイッチ7は、蓄電手段5から制御回路3への電源供給路を構成する。このようなスイッチ類としては、半導体素子を用いた電子的スイッチや押しボタンスイッチなど公知公用の手段がきわめて多数あり、様々なものが使用できる。
【0023】
(具体的構成)
本実施形態の具体的構成について説明する。
【0024】
主電源1としては、水素カートリッジ燃料を用いた出力電圧0.7〜0.8Vの燃料電池セルを用いた。このような燃料電池は、例えば、特開2002−158021号公報等に開示されており、公知公用物であるが、本発明の本質的特徴ではないのでここでは詳述しない。
【0025】
昇圧手段2としては、スイッチング手段としてMOSFETを用いた出力電圧5Vの公知公用の昇圧チョッパ回路を使用し、そのための制御回路3としては、電源電圧5Vの市販のスイッチング電源コントローラICを使用した。
【0026】
蓄電手段5としては、使用電圧5Vで容量が0.1Fの電気二重層キャパシタを使用した。また逆流防止手段6としては、ショットキバリアダイオードを使用した。これらはいずれも市販品である。
【0027】
なお、蓄電手段5には何らかの方法で初期充電を行っておく必要がある。蓄電手段5が充電されていないと起動スイッチ7の操作いかんに関わらず、制御回路3に電源が供給できず起動ができなくなってしまう。この観点からは、放電電圧が平坦な2次電池は、多少でも充電されていれば電圧が維持できるので、キヤパシタよりも遥かに有利である。
【0028】
起動スイッチ7は、主電源1の水素カートリッジの交換に伴い、自動的にONとなるように構成した。図5は、本実施形態の起動スイッチ7の具体的な構成を示す図である。ポータブル電気機器100の本体に設けられた燃料カートリッジ収納部20の内面に押しボタン型の起動スイッチ7が設置してある。燃料カートリッジ10をセットすることで、自動的に押しボタン71が押され、電気接点72が閉じられ、これにより蓄電手段5から制御回路3への電源供給が行われる仕組みである。カートリッジ10を外すことで起動スイッチ7はオープンとなる。このような構成であれば、ユーザの手動操作が不要となるので利便性が向上する。
【0029】
[動作]
第1の実施形態の動作について説明する。図3は、第1の実施形態の起動時の動作を示すタイムチャートである。
【0030】
図3の時刻t1以前の初期状態においては、主電源1(のカートリッジ)が装着されておらず、起動スイッチ7の状態はOFFであり、昇圧コンバータ2も動作しておらず2次側電圧も出力されていない。このときには、蓄電手段5は、逆流防止手段6の作用で負荷に接続されておらず、また起動スイッチ7がOFFなので、制御回路3にも接続されていない「非接続状態」である。
【0031】
次に、時刻t1で、例えば、電池交換等により主電源1が装着されると電圧が供給され、それとほぼ同時に起動スイッチ7がONになる。起動スイッチ7のON操作は、主電源からの電力供給と厳密に同期させる必要はないが、主電源が確立された直後のほうが蓄電手段5の容量削減の観点からは好ましい。また、本実施態様では、起動スイッチがONすると蓄電手段5からの放電が主電源1の状態(電圧の有無)とは無関係に始まるので、主電源が確立していないときに起動スイッチ7がONしているようなシステムでは、制御回路3に蓄電手段5から電流が流れ続け、場合によっては蓄電手段5が過放電状態に陥ることも考えられる。
【0032】
このため、本実施態様では、そういうことにならないような運用形態、例えば、主電源から出力される電圧が低下したとき、または負荷が接続されていないときには、制御回路への電力供給を停止するように構成するのが好ましい。
【0033】
時刻t1から後は、昇圧コンバータの出力電圧が徐々に上昇していき(この速度は回路方式や主電源の能力に依存する)、それが蓄電手段の充電に必要な電圧を超える(時刻t2)と、蓄電手段は充電状態を維持される。このように、本実施形態では、蓄電手段5の放電時間がt1からt2までの短時間であり、かつ、蓄電手段で駆動される負荷が制御回路3のみという小さな電力容量に限られるため、蓄電手段が極めて小容量ですむという特徴がある。また、蓄電手段5を起動専用として用いるため、負荷や主電源の動作状態の影響を受けずに起動ができるので、従来の方法よりも起動動作を安定して行うことが可能となる。
【0034】
本実施形態は、主電源が発生する電圧が低下したときに、燃料カートリッジの交換を行うことでスムーズかつ安定な起動動作が期待できる。負荷に関しては、本例では詳述しないが、携帯電話やパソコンなどのようにカートリッジ交換を比較的頻繁に行う必要のある器具が本発明の対象として考えられる。
【0035】
また、本実施形態では、交換物を「燃料カートリッジ」としたが、主電源がアルカリ乾電池等の1次電池であっても、その1次電池自体を「交換物」とすることで、本発明の意図する動作が実施可能であることは明らかであろう。
【0036】
なお、本実施形態にあっては、カートリッジ10を外すまでは制御回路に蓄電手段から電源が供給されるので、蓄電手段の過放電には注意しなければならない。これを防ぐには、未使用時には燃料カートリッジを抜いておくといった運用上の対応、あるいは、負荷状態と制御回路への電源供給をリンクさせる回路手段を設ける等の方法が考えられる。
【0037】
<第2の実施形態>
以下、本発明に係る電源装置の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明では上記第1の実施形態と同様な部分は同じ符号で示して説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0038】
図2は、本実施形態の電源装置の構成を示すブロック図である。図1に示した第1の実施形態と比べると、起動スイッチ7の代わりに起動スイッチ8が設けられている。この起動スイッチ8は「押している間だけA側に接続され、常時はB側に接続される」、いわゆる「モーメンタリ動作」を行う市販品を使用した。
【0039】
具体的には、起動スイッチ8は制御回路3への供給する電源を蓄電手段5(A側)と昇圧コンバータ2の出力(B側)とのいずれかに切り替えるものである。すなわち、起動スイッチ8は、第1の実施形態のような単純なON/OFFスイッチではなく、接続切り替え型である。
【0040】
このため本実施形態では、主電源1から出力される電圧の状態が、制御回路3への電源供給に反映されるという特徴がある。なお、起動スイッチ8を設ける場所は、本実施形態の電源装置を使用する機器の表面上とし、手動で操作できるようにした。
【0041】
この起動スイッチ8の具体的な操作は以下のようになる。
【0042】
燃料カートリッジを交換した後、燃料電池から所定の電圧が発生されるまで、少々待つ。
【0043】
その後、起動スイッチ8のボタンを所定期間押し続ける。なお、このとき蓄電手段は、交換以前の機器の動作により、充電されている。
【0044】
昇圧コンバータの起動確認後、起動スイッチ8から手を離す。
【0045】
なお、確実を期すために、必須ではないが、昇圧コンバータ起動確認用の表示手段を装備していることが、より望ましい。また、主電源は燃料電池でなく、アルカリマンガン電池のような化学電池であっても同様の操作でよい。
【0046】
次に本実施形態の動作について、起動時の状態を示す図4のタイムチャートを参照して説明する。
【0047】
図4の時刻t0以前の初期状態においては、主電源1(のカートリッジ)が装着されておらず、起動スイッチ8の状態はB側に接続されており、昇圧コンバータ2も動作しておらず2次側電圧も出力されていない。このときには、蓄電手段5は、逆流防止手段6の作用で負荷に接続されておらず、また起動スイッチ8がB側に接続されているので、制御回路3にも接続されていない「非接続状態」である。
【0048】
時刻t0で主電源1にカートリッジが装着された後、時刻t1で起動スイッチ8がA側に接続され、蓄電手段5から供給される電力により制御回路3が駆動される。
【0049】
その後、昇圧コンバータ2の出力電圧が所定値を超えた時刻t2で、スイッチ8がB側に接続され、制御回路3は昇圧コンバータ2の出力で直接駆動されるようになる。蓄電手段5は、逆流防止手段6を通じて充電状態となる。
【0050】
時刻t3で主電源1の出力電圧が下がると、昇圧コンバータ2の出力電圧が低下し、蓄電手段5の出力電圧がコンバータの出力電圧を上回る。このとき逆流防止手段6に電流が流れなくなるので、時刻t4で蓄電手段5が非接続状態になり、最終的には制御回路3の動作も停止し、電源装置全体が停止する。
【0051】
本実施態様では、上記に述べたように、切り替え型起動スイッチ8の作用により、主電源から出力される電力が低下したときには、蓄電手段5は制御回路3から確実に切り離される。その結果、蓄電手段5の過放電が確実に防がれるという効果が期待できる。
【0052】
<第3の実施形態>
以下、本発明に係る電源装置の第3の実施形態について説明する。なお、以下の説明では上記第1及び第2の実施形態と同様な部分は同じ符号で示して説明を省略し、本実施形態の特徴的な部分を中心に説明する。
【0053】
本実施形態は、主電源として太陽電池を用いるものである。図6は、本実施形態の構成を示すブロック図である。基本的な回路構成は、第2の実施形態に関して示した図2と同様である。
【0054】
本実施形態では主電源として、単結晶太陽電池セル11(出力0.5V,4A)を使用し、昇圧コンバータ2および制御回路3は第2の実施形態と同様の構成とした。負荷4としてはラジオ受信機を用いた。
【0055】
本実施形態では起動スイッチ8を、いわゆる「キープリレー」を用いて構成した。これは、セットコイルおよびリセットコイルを独立して持っており、パルス電圧を加えることで接続状態を変更できるリレーであり、操作時以外は電力消費が無いという特徴を有している。この他にも、MOSFET素子を用いた同様の機能を持った半導体リレーなどが市販されており、そういう類のものも起動スイッチ8として使用できる。
【0056】
このスイッチを操作する操作手段200として、本実施形態では蓄電手段5で駆動される超低消費電力型のCMOS−ICで構成されるタイマー装置を用いた。このように走査手段200として、制御回路3に比べて著しく消費電力の低い超低消費電力のタイマー装置を用いることで、蓄電手段5の必要容量にはほとんど影響を与えずに済む。
【0057】
太陽電池を主電源として用いると、所定以上の電力が発生される時刻は季節と共に変わる。このため、本実施形態ではタイマー装置の設定時刻を変えることで、電源装置の起動時刻を変更する。タイマー設定の例としては、例えば、晴れていれば、ほとんどの場合、太陽電池から所定以上の電圧が発生されていると考えられる午前9時から5秒だけ接点がA側に接続されるようにする。
【0058】
なお、本実施形態の動作のタイムチャートは、第2の実施形態に関して示した図4のタイムチャートと同様であり、上記の例では、t1〜t2の時間が5秒ということになる。また、スイッチ8の操作手段としては、この他に無線信号を用いるものなど種々雑多な変更が可能である。
【0059】
以上説明したように、本発明の電源装置は、主電源として太陽電池を使用する場合にも適用可能である。
【0060】
更に、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、蓄電手段は専ら制御回路へ電力を供給する。
【0062】
このようにすると、蓄電手段に蓄積された電力によって制御回路が動作を開始して昇圧コンバータが起動し、昇圧コンバータが起動した後には、昇圧コンバータからの出力で制御回路が動作するので、制御回路の動作開始のときだけ蓄電手段に蓄積された電力が使用される。
【0063】
従って、電圧の低い直流電源を負荷の主電源として用いる電源装置において、昇圧コンバータを安定して起動でき、かつ蓄電手段の容量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電源装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図1の電源装置の動作のタイムチャートを示す図である。
【図4】図2の電源装置の動作のタイムチャートを示す図である。
【図5】第1の実施形態の起動スイッチの具体的な構成を示す図である。
【図6】本発明に係る電源装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】従来の電源装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の電源装置の他の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 主電源
2 昇圧コンバータ
3 制御回路
4 負荷
5 蓄電手段
6 逆流防止手段
7、8 スイッチ
10 燃料カートリッジ
11 太陽電池
20 カートリッジ収納部
71 押しボタン
72 電気接点
100 ポータブル電気機器
200 起動操作手段
Claims (1)
- 第1の電圧を出力する直流電源と、
前記第1の電圧よりも高い第2の電圧で駆動される負荷と、
前記直流電源からの出力を前記第2の電圧に昇圧する昇圧コンバータと、
前記第1の電圧よりも高い電圧で動作するように構成され、前記昇圧コンバータを制御する制御回路と、
前記昇圧コンバータからの出力を蓄積する蓄電手段と、
前記蓄電手段と前記負荷との間に設けられ、前記蓄電手段に蓄積された電力が前記負荷に供給されるのを防止する逆流防止手段と、
前記昇圧コンバータを起動するときには前記蓄電手段から前記制御回路へ電力を供給し、前記昇圧コンバータが起動した後には前記昇圧コンバータから前記制御回路へ電力を供給するスイッチ手段と、を備えることを特徴とする電源装置。
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