JP2004147043A - ベースバンド信号取り込み装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分に帯域制限され、かつ直交誤差が小さな複素ベースバンド信号を得る。
【解決手段】帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置であって、入力された帯域信号のうち特定の周波数範囲の信号を通過させて、帯域制限された帯域信号を出力する帯域通過フィルタ1と、ローカル信号を発生する局部発振器2と、帯域制限された帯域信号をローカル信号に基づいて直交検波する直交検波器3と、それぞれが複素ベースバンド信号の同相成分と直交成分とに含まれる特定の周波数帯域を除去して、複素ベースバンド信号を出力する第1のノッチフィルタ4と第2のノッチフィルタ5とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置であって、入力された帯域信号のうち特定の周波数範囲の信号を通過させて、帯域制限された帯域信号を出力する帯域通過フィルタ1と、ローカル信号を発生する局部発振器2と、帯域制限された帯域信号をローカル信号に基づいて直交検波する直交検波器3と、それぞれが複素ベースバンド信号の同相成分と直交成分とに含まれる特定の周波数帯域を除去して、複素ベースバンド信号を出力する第1のノッチフィルタ4と第2のノッチフィルタ5とを含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベースバンド信号取り込み装置に関し、より特定的には、帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベースバンド信号取り込み装置は受信機において使われ、受信した高周波信号またはそれを周波数変換した中間周波信号といった帯域信号を入力して、以降の処理に適した複素ベースバンド信号に変換して出力する。複素ベースバンド信号は同相成分と直交成分という、直交座標系の対となる信号で構成される。
【0003】
図4は、従来のベースバンド信号取り込み装置を説明する代表的な構成図である(例えば特許文献1参照)。図4において、1は帯域通過フィルタ、2は局部発振器、3は直交検波器、6は第1の低域通過フィルタ、7は第2の低域通過フィルタである。
【0004】
帯域通過フィルタ1は入力された帯域信号のうち特定の周波数範囲の信号を通過させて、帯域制限された帯域信号を出力する。局部発振器2はローカル信号を発生する。直交検波器3は帯域制限された帯域信号をローカル信号に基づいて直交検波する。これにより、帯域信号のうちローカル信号と同相の成分の振幅を表す同相成分(図面上、Iと記す)とローカル信号と直交する成分の振幅を表す直交成分(図面上、Qと記す)とからなる複素ベースバンド信号を出力する。第1の低域通過フィルタ6と第2の低域通過フィルタ7とは、それぞれ複素ベースバンド信号の同相成分と直交成分との低い周波数成分を通過させ、複素ベースバンド信号を出力する。帯域信号に対する帯域通過フィルタの働きはベースバンド信号に対する低域通過フィルタの働きと等価であり、この等価的な低域通過フィルタと実際の低域通過フィルタ6、7とは互いの働きを補完しあうことにより、十分に帯域制限された複素ベースバンド信号を得ることができる。
【0005】
図5は、図4各部のスペクトルの一例を示す図である。同図で、(a)はベースバンド信号取り込み装置への入力であり、希望成分Sと隣接チャネル信号などの干渉成分Jとがある。(b)は帯域通過フィルタ1の通過特性であり、(a)に(b)を施すことにより帯域通過フィルタ1の出力は(c)のようになる。帯域通過フィルタだけでは干渉成分が十分に除去されていない。(d)は(c)をローカル信号(図面上、周波数をLoと示す)に基づいて直交検波して得られた直交ベースバンド信号であり、干渉成分が残存している。(e)は低域通過フィルタ6、7の通過特性であり、特定の周波数以上の帯域が除去される。(d)に(e)を施すことにより干渉成分が十分に抑圧された複素ベースバンド信号(f)が得られ、ベースバンド信号取り込み装置から出力される。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−191264号公報(第7−8頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ベースバンド信号取り込み装置以降の処理が正確に行われるためには、複素ベースバンド信号と、帯域信号を理想的に直交検波した信号との誤差が少ない必要がある。すなわち同相成分と直交成分との間の位相誤差と振幅誤差という直交誤差が小さい必要がある。
【0008】
しかしながら、上述のような従来技術によれば複素ベースバンド信号が低域通過フィルタを通過することにより直交誤差が大きくなる。低域通過フィルタを構成する部品の定数誤差により、複素ベースバンド信号を構成する同相成分と直交成分とで異なる位相や振幅の変化が起きるためである。
【0009】
そこで本発明は、十分に帯域制限され、かつ直交誤差の小さな複素ベースバンド信号を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置であって、帯域信号の経路に帯域通過フィルタを含み、複素ベースバンド信号の経路にノッチフィルタを含むことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置を説明する。
【0012】
図1は、実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置を説明する構成図である。図1において、1は帯域通過フィルタ、2は局部発振器、3は直交検波器、4は第1のノッチフィルタ、5は第2のノッチフィルタである。
【0013】
このベースバンド信号取り込み装置には例えば、受信した高周波信号またはそれを周波数変換した中間周波信号といった帯域信号が入力される。
【0014】
帯域通過フィルタ1は入力された帯域信号のうち特定の周波数範囲の信号を通過させて、帯域制限された帯域信号を出力する。局部発振器2はローカル信号を発生する。直交検波器3は帯域制限された帯域信号をローカル信号に基づいて直交検波する。これにより、帯域信号のうちローカル信号と同相の成分の振幅を表す同相成分(図面上、Iと記す)とローカル信号と直交する成分の振幅を表す直交成分(図面上、Qと記す)とからなる複素ベースバンド信号を出力する。第1のノッチフィルタ4と第2のノッチフィルタ5とは、それぞれ複素ベースバンド信号の同相成分と直交成分とに含まれる特定の周波数帯域を除去して、複素ベースバンド信号を出力する。帯域信号に対する帯域通過フィルタの働きはベースバンド信号に対する低域通過フィルタの働きと等価であり、この働きとノッチフィルタの働きを併せることにより、十分に帯域制限された複素ベースバンド信号を得ることができる。
【0015】
図2は、図1各部のスペクトルの一例を示す図である。同図で、(a)はベースバンド信号取り込み装置への入力であり、希望成分Sと隣接チャネル信号などの干渉成分Jとがある。(b)は帯域通過フィルタ1の通過特性であり、(a)に(b)を施すことにより帯域通過フィルタ1の出力は(c)のようになる。帯域通過フィルタだけでは干渉成分が十分に除去されていない。(d)は(c)をローカル信号(図面上、周波数をLoと示す)に基づいて直交検波して得られた直交ベースバンド信号であり、干渉成分が残存している。(e)はノッチフィルタ4、5の通過特性であり、特定の周波数帯域が除去される。(d)に(e)を施すことにより干渉成分が十分に抑圧された複素ベースバンド信号(f)が得られ、ベースバンド信号取り込み装置から出力される。
【0016】
ここで、従来のベースバンド信号取り込み装置の各部のスペクトルを示す図5と、本発明の実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置の各部のスペクトルを示す図2とを対比させて、フィルタを構成する部品の定数誤差が複素ベースバンド信号へ与える影響を述べる。
【0017】
低域通過フィルタやノッチフィルタ等のフィルタで、信号を通過させる周波数領域を通過域、信号を遮断する周波数領域を遮断域、通過域と遮断域との間の周波数領域を遷移領域と呼ぶ。一般にフィルタは、遮断域と遷移領域において通過する信号の位相や振幅を大きく変化させる。また、通過域であっても遷移領域に近い領域においては通過する信号の位相や振幅を変化させる。一方、通過域のうち、遷移領域から離れた領域においては通過する信号の位相も振幅もほとんど変化させない。
【0018】
低域通過フィルタでは一般に遷移領域が広く、図5(e)の通過特性に示すように希望成分を通過させる周波数領域が遷移領域に近く、希望成分の位相や振幅が変化する。よって、図5(f)に示す希望成分からなる複素ベースバンド信号は低域通過フィルタを構成する部品の定数誤差の影響を受ける。一方ノッチフィルタでは一般に遷移領域が狭く、図2(e)の通過特性に示すように希望成分を通過させる周波数領域が遷移領域から遠く、希望成分の位相や振幅はほとんど変化しない。よって、図2(f)に示す希望成分からなる複素ベースバンド信号はノッチフィルタを構成する部品の定数誤差の影響をほとんど受けない。
【0019】
ノッチフィルタ4と5とは例えば図3に示すように構成される。図3において、11は抵抗器、12はインダクタ、13はキャパシタである。
【0020】
インダクタ12とキャパシタ13との共振周波数付近ではそれらの直列インピーダンスが低くなるため、入力された電圧の大部分が抵抗器11で消費されて出力電圧は小さくなる。よって、共振周波数を特定の周波数帯域内に選ぶことにより、その帯域の周波数成分が遮断される。
【0021】
一方、ベースバンド信号取り込み装置以降で必要となる低い周波数においてはキャパシタ13のインピーダンスが大きく、入力された信号はその位相も振幅もほとんど変化することなく出力される。よって、部品の定数誤差は位相や振幅にほとんど影響しない。
【0022】
【発明の効果】
本発明において、ノッチフィルタにおいて希望信号が通過する周波数帯域では複素ベースバンド信号が部品の定数誤差の影響をほとんど受けず、複素ベースバンド信号の直交誤差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置を説明する構成図
【図2】図1各部のスペクトルの一例を示す図
【図3】ノッチフィルタの一例を説明する結線図
【図4】従来のベースバンド信号取り込み装置を説明する代表的な構成図
【図5】図4各部のスペクトルの一例を示す図
【符号の説明】
1 帯域通過フィルタ
2 局部発振器
3 直交検波器
4 第1のノッチフィルタ
5 第2のノッチフィルタ
6 第1の低域通過フィルタ
7 第2の低域通過フィルタ
11 抵抗器
12 インダクタ
13 キャパシタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベースバンド信号取り込み装置に関し、より特定的には、帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベースバンド信号取り込み装置は受信機において使われ、受信した高周波信号またはそれを周波数変換した中間周波信号といった帯域信号を入力して、以降の処理に適した複素ベースバンド信号に変換して出力する。複素ベースバンド信号は同相成分と直交成分という、直交座標系の対となる信号で構成される。
【0003】
図4は、従来のベースバンド信号取り込み装置を説明する代表的な構成図である(例えば特許文献1参照)。図4において、1は帯域通過フィルタ、2は局部発振器、3は直交検波器、6は第1の低域通過フィルタ、7は第2の低域通過フィルタである。
【0004】
帯域通過フィルタ1は入力された帯域信号のうち特定の周波数範囲の信号を通過させて、帯域制限された帯域信号を出力する。局部発振器2はローカル信号を発生する。直交検波器3は帯域制限された帯域信号をローカル信号に基づいて直交検波する。これにより、帯域信号のうちローカル信号と同相の成分の振幅を表す同相成分(図面上、Iと記す)とローカル信号と直交する成分の振幅を表す直交成分(図面上、Qと記す)とからなる複素ベースバンド信号を出力する。第1の低域通過フィルタ6と第2の低域通過フィルタ7とは、それぞれ複素ベースバンド信号の同相成分と直交成分との低い周波数成分を通過させ、複素ベースバンド信号を出力する。帯域信号に対する帯域通過フィルタの働きはベースバンド信号に対する低域通過フィルタの働きと等価であり、この等価的な低域通過フィルタと実際の低域通過フィルタ6、7とは互いの働きを補完しあうことにより、十分に帯域制限された複素ベースバンド信号を得ることができる。
【0005】
図5は、図4各部のスペクトルの一例を示す図である。同図で、(a)はベースバンド信号取り込み装置への入力であり、希望成分Sと隣接チャネル信号などの干渉成分Jとがある。(b)は帯域通過フィルタ1の通過特性であり、(a)に(b)を施すことにより帯域通過フィルタ1の出力は(c)のようになる。帯域通過フィルタだけでは干渉成分が十分に除去されていない。(d)は(c)をローカル信号(図面上、周波数をLoと示す)に基づいて直交検波して得られた直交ベースバンド信号であり、干渉成分が残存している。(e)は低域通過フィルタ6、7の通過特性であり、特定の周波数以上の帯域が除去される。(d)に(e)を施すことにより干渉成分が十分に抑圧された複素ベースバンド信号(f)が得られ、ベースバンド信号取り込み装置から出力される。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−191264号公報(第7−8頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ベースバンド信号取り込み装置以降の処理が正確に行われるためには、複素ベースバンド信号と、帯域信号を理想的に直交検波した信号との誤差が少ない必要がある。すなわち同相成分と直交成分との間の位相誤差と振幅誤差という直交誤差が小さい必要がある。
【0008】
しかしながら、上述のような従来技術によれば複素ベースバンド信号が低域通過フィルタを通過することにより直交誤差が大きくなる。低域通過フィルタを構成する部品の定数誤差により、複素ベースバンド信号を構成する同相成分と直交成分とで異なる位相や振幅の変化が起きるためである。
【0009】
そこで本発明は、十分に帯域制限され、かつ直交誤差の小さな複素ベースバンド信号を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置であって、帯域信号の経路に帯域通過フィルタを含み、複素ベースバンド信号の経路にノッチフィルタを含むことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置を説明する。
【0012】
図1は、実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置を説明する構成図である。図1において、1は帯域通過フィルタ、2は局部発振器、3は直交検波器、4は第1のノッチフィルタ、5は第2のノッチフィルタである。
【0013】
このベースバンド信号取り込み装置には例えば、受信した高周波信号またはそれを周波数変換した中間周波信号といった帯域信号が入力される。
【0014】
帯域通過フィルタ1は入力された帯域信号のうち特定の周波数範囲の信号を通過させて、帯域制限された帯域信号を出力する。局部発振器2はローカル信号を発生する。直交検波器3は帯域制限された帯域信号をローカル信号に基づいて直交検波する。これにより、帯域信号のうちローカル信号と同相の成分の振幅を表す同相成分(図面上、Iと記す)とローカル信号と直交する成分の振幅を表す直交成分(図面上、Qと記す)とからなる複素ベースバンド信号を出力する。第1のノッチフィルタ4と第2のノッチフィルタ5とは、それぞれ複素ベースバンド信号の同相成分と直交成分とに含まれる特定の周波数帯域を除去して、複素ベースバンド信号を出力する。帯域信号に対する帯域通過フィルタの働きはベースバンド信号に対する低域通過フィルタの働きと等価であり、この働きとノッチフィルタの働きを併せることにより、十分に帯域制限された複素ベースバンド信号を得ることができる。
【0015】
図2は、図1各部のスペクトルの一例を示す図である。同図で、(a)はベースバンド信号取り込み装置への入力であり、希望成分Sと隣接チャネル信号などの干渉成分Jとがある。(b)は帯域通過フィルタ1の通過特性であり、(a)に(b)を施すことにより帯域通過フィルタ1の出力は(c)のようになる。帯域通過フィルタだけでは干渉成分が十分に除去されていない。(d)は(c)をローカル信号(図面上、周波数をLoと示す)に基づいて直交検波して得られた直交ベースバンド信号であり、干渉成分が残存している。(e)はノッチフィルタ4、5の通過特性であり、特定の周波数帯域が除去される。(d)に(e)を施すことにより干渉成分が十分に抑圧された複素ベースバンド信号(f)が得られ、ベースバンド信号取り込み装置から出力される。
【0016】
ここで、従来のベースバンド信号取り込み装置の各部のスペクトルを示す図5と、本発明の実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置の各部のスペクトルを示す図2とを対比させて、フィルタを構成する部品の定数誤差が複素ベースバンド信号へ与える影響を述べる。
【0017】
低域通過フィルタやノッチフィルタ等のフィルタで、信号を通過させる周波数領域を通過域、信号を遮断する周波数領域を遮断域、通過域と遮断域との間の周波数領域を遷移領域と呼ぶ。一般にフィルタは、遮断域と遷移領域において通過する信号の位相や振幅を大きく変化させる。また、通過域であっても遷移領域に近い領域においては通過する信号の位相や振幅を変化させる。一方、通過域のうち、遷移領域から離れた領域においては通過する信号の位相も振幅もほとんど変化させない。
【0018】
低域通過フィルタでは一般に遷移領域が広く、図5(e)の通過特性に示すように希望成分を通過させる周波数領域が遷移領域に近く、希望成分の位相や振幅が変化する。よって、図5(f)に示す希望成分からなる複素ベースバンド信号は低域通過フィルタを構成する部品の定数誤差の影響を受ける。一方ノッチフィルタでは一般に遷移領域が狭く、図2(e)の通過特性に示すように希望成分を通過させる周波数領域が遷移領域から遠く、希望成分の位相や振幅はほとんど変化しない。よって、図2(f)に示す希望成分からなる複素ベースバンド信号はノッチフィルタを構成する部品の定数誤差の影響をほとんど受けない。
【0019】
ノッチフィルタ4と5とは例えば図3に示すように構成される。図3において、11は抵抗器、12はインダクタ、13はキャパシタである。
【0020】
インダクタ12とキャパシタ13との共振周波数付近ではそれらの直列インピーダンスが低くなるため、入力された電圧の大部分が抵抗器11で消費されて出力電圧は小さくなる。よって、共振周波数を特定の周波数帯域内に選ぶことにより、その帯域の周波数成分が遮断される。
【0021】
一方、ベースバンド信号取り込み装置以降で必要となる低い周波数においてはキャパシタ13のインピーダンスが大きく、入力された信号はその位相も振幅もほとんど変化することなく出力される。よって、部品の定数誤差は位相や振幅にほとんど影響しない。
【0022】
【発明の効果】
本発明において、ノッチフィルタにおいて希望信号が通過する周波数帯域では複素ベースバンド信号が部品の定数誤差の影響をほとんど受けず、複素ベースバンド信号の直交誤差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るベースバンド信号取り込み装置を説明する構成図
【図2】図1各部のスペクトルの一例を示す図
【図3】ノッチフィルタの一例を説明する結線図
【図4】従来のベースバンド信号取り込み装置を説明する代表的な構成図
【図5】図4各部のスペクトルの一例を示す図
【符号の説明】
1 帯域通過フィルタ
2 局部発振器
3 直交検波器
4 第1のノッチフィルタ
5 第2のノッチフィルタ
6 第1の低域通過フィルタ
7 第2の低域通過フィルタ
11 抵抗器
12 インダクタ
13 キャパシタ
Claims (1)
- 帯域信号を複素ベースバンド信号に変換するベースバンド信号取り込み装置であって、
前記帯域信号の経路に帯域通過フィルタを含み、前記複素ベースバンド信号の経路にノッチフィルタを含むことを特徴とするベースバンド信号取り込み装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002309338A JP2004147043A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | ベースバンド信号取り込み装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002309338A JP2004147043A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | ベースバンド信号取り込み装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004147043A true JP2004147043A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32455191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002309338A Pending JP2004147043A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | ベースバンド信号取り込み装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004147043A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006074766A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-16 | Sony Deutsche Gmbh | 後方散乱リーダ/ライタの受信方法、及び変調後方散乱システムのリーダ/ライタ |
-
2002
- 2002-10-24 JP JP2002309338A patent/JP2004147043A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006074766A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-16 | Sony Deutsche Gmbh | 後方散乱リーダ/ライタの受信方法、及び変調後方散乱システムのリーダ/ライタ |
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