JP2004146914A - インク消費量削減方法,インク消費量削減装置およびインク消費量削減プログラム - Google Patents

インク消費量削減方法,インク消費量削減装置およびインク消費量削減プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】インク消費量削減方法に関し,印刷に使用するインク量を画期的に削減することが可能となる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】印刷データ取得部11が取得した印刷データは,ヒストグラム作成部12でビットマップ展開され,色濃度等のヒストグラムが作成される。環境モード決定部13は,インク消費量削減処理の実行手段を決定する。濃度反転処理部14は,濃度反転処理の実行判定を行い,実行すると判定された場合に濃度反転処理を実行する。色紙選択処理部15は,インク消費量を減少することができる色紙を選択する。濃度減少処理部16は,人が認識できない程度に色濃度等を減少する。出力処理部17は,処理されたデータを出力する。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,印刷機器のインク消費量削減方法,インク消費量削減装置およびインク消費量削減プログラムに関し,特に印刷機器で印刷を行う場合において,印刷に使用するインクの消費量を削減する技術に関するものである。
【0002】
ここで,印刷に使用するインクには,黒インクやカラーインクのほかに,トナー,インクリボンなど,印刷機器で印刷に使用するすべての着色料を含むものとする。本発明が対象とする印刷機器の例としては,ファクシミリ装置,コピー機,プリンタ等がある。
【0003】
【従来の技術】
印刷機器で印刷を行う場合においては,従来から,原紙の情報をそのまま印刷することが主となっていた。しかし,このやり方では,黒ベースの原紙を白い紙にコピーする場合などに,インクの消費量が非常に大きくなってしまうという問題があった。
【0004】
それに対して,プリンタのインク消費量を削減(節約)する従来の技術として,利用者がプリンタのプロパティのトナーセーブオプションを指定し,インク密度を粗くして印刷物全体のインク消費量を減らす方法があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,利用者がプリンタのプロパティのトナーセーブオプションを指定するという従来の技術によって,ある程度のインク消費量を削減できても,画期的にインク消費量を削減することはできなかった。
【0006】
本発明の目的は,上記問題点の解決を図り,印刷機器で印刷を行う場合において,印刷に使用するインク量を画期的に削減することが可能となる技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は,上記課題を達成するため,例えば黒地に白抜きの印刷において,白抜きに対して黒地の部分が大きい場合などに,白と黒とを反転して印刷することで,インク消費量を削減することを特徴とする。また,例えば背景色が赤である印刷において,背景色である赤色が着色された用紙を選択して,その赤色の用紙に印刷することで,多量に使用するはずである背景色の赤インクを不要とする,もしくは節減することを特徴とする。また,人間の目では感知しにくい色(見え難い色,淡い色,薄い色など)は,あえて印刷せずに省略することで,インク消費量を削減することを特徴とする。
【0008】
具体的には,印刷データを印刷する前に,コンピュータによって以下の処理を行う。印刷機器で印刷するための印刷データを取得し,その印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成し,そのヒストグラムをもとにインク消費量の削減の観点から印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定し,反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転することを特徴とする。
【0009】
また,印刷機器で印刷するための印刷データを取得し,その印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成し,そのヒストグラムをもとに,インク消費量が減少するように,前記印刷データを印刷する用紙である色紙を選択し,選択された色紙に合わせて,印刷データの輝度または色濃度を変換することを特徴とする。
【0010】
また,印刷機器で印刷するための印刷データを取得し,その印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成し,そのヒストグラムおよび印刷データの各ピクセルごとの色濃度の情報をもとに,人間が認識できない程度にかつインク消費量が減少するように,1または複数のピクセルの色を省略するかまたは色濃度を減少することを特徴とする。
【0011】
以上の処理は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによって実行することができ,そのプログラムは,コンピュータが読み取り可能な可搬媒体メモリ,半導体メモリ,ハードディスク等の適当な記録媒体に格納することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態について,図に従って説明する。
【0013】
〔実施の形態1〕
図1は,本発明の実施の形態1におけるインク消費量削減装置の構成例を示す図である。本実施の形態1におけるインク消費量削減装置10は,CPUおよびメモリからなるコンピュータであり,ソフトウェアプログラム等によって構成される印刷データ取得部11,ヒストグラム作成部12,環境モード決定部13,濃度反転処理部14,色紙選択処理部15,濃度減少処理部16,出力処理部17を備えている。
【0014】
印刷データ取得部11は,スキャナ等でスキャンしたイメージ,コンピュータで作成した画像,ワードプロセッサで作成した文書ファイル,ファクシミリ装置(FAX)に伝送されてきた書類など,印刷を実行するデータ(印刷データという)を取得する。
【0015】
ヒストグラム作成部12は,取得した印刷データをビットマップイメージに展開してビットマップ情報を作成し,そのビットマップ情報をもとにヒストグラムを作成する。このとき,白黒で処理を行う場合には輝度のヒストグラムを作成し,カラーで処理を行う場合には,例えばY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)とか,R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)とかいった原色ごとに色濃度のヒストグラムを作成する。ここでは,RGBの3原色でカラー処理を行う場合の例を説明するが,他の色でも同様に本発明を実施することは可能である。
【0016】
図2は,本実施の形態1におけるヒストグラムの例を示す図である。図2のヒストグラムの例では,横軸に色濃度,縦軸にピクセル数をとっている。横軸の色濃度は,例えば,ヒストグラムが赤の256階調であれば,左端が0で右端が255になるようにすればよい。また,白黒で処理を行う場合には,横軸に輝度をとればよい。
【0017】
図3は,本実施の形態1におけるヒストグラム作成処理フローチャートである。まず,印刷データ取得部11が印刷データを取得すると(ステップS10),ヒストグラム作成部12は,取得した印刷データをビットマップイメージに展開してビットマップ情報を作成する(ステップS11)。印刷処理がカラー処理かどうかを確認し(ステップS12),カラー処理でなければ,ビットマップ情報をもとに輝度のヒストグラムを作成し(ステップS13),処理を終了する。カラー処理であれば,ビットマップ情報をもとに原色ごとの色濃度のヒストグラムを作成し(ステップS14),処理を終了する。
【0018】
環境モード決定部13は,ユーザからの指定により環境モードを決定し,決定された環境モードに対応するインク消費量削減処理の実行手段に,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを転送する。ここで,環境モードとは,濃度反転処理,色紙選択処理,濃度減少処理など,インク消費量削減処理の実行手段の種類をいう。
【0019】
図4は,本実施の形態1における環境モード指定画面の例を示す図である。図4(A)は,プリンタに印刷指示を出すパソコンなどのプリンタ印刷設定画面100の例を示している。図中,プリンタ状態表示画面101,オプションボタン102,OKボタン104,キャンセルボタン105は,通常の従来のプリンタ印刷設定画面上に備わっているものである。本実施の形態1では,環境ボタン103が加わり,環境モードが指定できるようになっている。例えば,環境ボタン103が押下されたときに,環境モードを指定するためのメニューなどが表示される。
【0020】
図4(B)は,コピー機などのコピーモード設定画面200の例を示している。図中,コピー枚数等の設定画面201,リセットボタン203,ストップボタン204,スタートボタン205は,通常の従来のコピーモード設定画面に備わっているものである。本実施の形態1では,環境ボタン202が加わり,環境モードが指定できるようになっている。例えば,環境ボタン202が押下されたときに,環境モードを指定するためのメニューなどが表示される。
【0021】
図5は,本実施の形態1における環境モード決定処理フローチャートである。まず,環境モード決定部13は,ユーザから環境モードの指定を受けると(ステップS20),その指定で環境モードを決定する(ステップS21)。環境モード決定部13は,決定された環境モードに対応するインク消費量削減処理の実行手段に,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを転送し(ステップS22),処理を終了する。
【0022】
濃度反転処理部14は,環境モード決定部13で濃度反転処理が決定されると,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを取得し,濃度反転処理を実行する必要があるかどうかを判定し,必要である場合に濃度反転処理を実行する。
【0023】
図6は,本実施の形態1における濃度反転処理を実行する例を示す図である。例えば,図6(A)の画像のように黒地に白抜きで矢印が描かれた画像を印刷すると,黒インクを多量に使用してしまう。そこで,図6(A)の画像に濃度反転処理を施して図6(B)のような白地に黒の矢印の画像に変換し,変換された図6(B)の画像を印刷する。これにより,印刷に使用する黒インクの消費量を削減することができる。
【0024】
図7は,本実施の形態1における濃度反転処理の実行判定方法を説明する図である。例えば,濃度反転処理を実行するかどうかの判定において,ヒストグラムの色濃度の濃い領域と薄い領域との境界を図7のように定め,濃い領域を領域A,薄い領域を領域Bとした場合,
判定値=領域Aの総ピクセル数−領域Bの総ピクセル数
とし,判定値がプラスの場合に濃度反転処理を実行する,判定値がマイナスの場合に濃度反転処理を実行しない,とする方法がある。
【0025】
また,濃度反転処理を実行するかどうかの判定において,あらかじめ各色濃度ごとに1ピクセルあたりのインク消費量を測定(または計算)しておき,ヒストグラムから,濃度反転処理を実行しない場合の予定インク消費量と,濃度反転処理を実行する場合の予定インク消費量とを計算し,
Figure 2004146914
とし,判定値がプラスの場合に濃度反転処理を実行する,判定値がマイナスの場合に濃度反転処理を実行しない,とする方法がある。
【0026】
また,濃度反転処理を実行するかどうかの判定において,単位面積あたりの平均インク消費量を求め,それをあらかじめ定められた閾値と比較し,単位面積あたりのインク消費量があらかじめ定められた閾値以上であるときに濃度反転処理を実行する,と判定する方法がある。以下,この方法について詳細に説明する。
【0027】
まず,白黒で処理を行う場合について説明する。ヒストグラム作成部12で作成されたヒストグラムを解析し,例えば,以下の式1で単位面積(1ピクセル)あたりの平均インク消費量θを求める。
【0028】
【数1】
Figure 2004146914
【0029】
この式1において,iはヒストグラムの各輝度に順につけられた番号,n(i)はi番目の輝度を持ったピクセルの数,b(i)はi番目の輝度を示す。f(b(i))は,輝度b(i)を出すのに必要な1ピクセルあたりのインク消費量を求める関数である。
【0030】
濃度反転処理を実行するかどうかは,式1で求めた単位面積あたりのインク消費量θと,あらかじめ定められた閾値θthreshold とを比較することにより判定する。例えば,
θ≧θthreshold 
のときに濃度反転処理を実行すると決定する。
【0031】
次に,カラーで処理を行う場合について説明する。例えばRGBの3原色でカラー処理を行う場合,ヒストグラム作成部12で作成された原色ごとのヒストグラムを解析し,上記の式1で原色ごとに単位面積(1ピクセル)あたりのインク消費量θred ,θgreen ,θblueを求める。その後のカラー処理の場合の濃度反転処理の実行判定は,2通りの方法が考えられる。
【0032】
第1の方法は,原色ごとに実行判定を行い,原色ごとに濃度反転処理を行う方法である。原色ごとに,式1で求めた単位面積あたりのインク消費量θred ,θgreen ,θblueそれぞれを別々に,あらかじめ定められた閾値θthreshold と比較することにより判定する。閾値θthreshold 以上である原色のみ濃度反転処理を実行する。このとき,単一の閾値を使用するのではなく,原色ごとに閾値を用意し,原色ごとに対応する閾値を使用してもよい。
【0033】
第2の方法は,すべての原色の単位面積あたりのインク消費量を平均した値θcolor を求めて実行判定を行い,すべての原色をまとめて濃度反転処理する方法である。この方法では,原色ごとの濃度平均を用いて,インク消費量(もしくは着色料の価格)をもとに原色ごとの重み付けを行い,単位面積あたりのインク消費量(もしくは着色料の価格)を算出する。
【0034】
θcolor =(aθred +bθgreen +cθblue)/(a+b+c)
ここで,算出されたθcolor とあらかじめ決めておいた閾値θthreshold とを比較し,
θcolor ≧θthreshold 
が成り立つ場合のみ,すべての原色に関して濃度反転処理を実行する。
【0035】
ここで用いた係数(a,b,c)の設定例を2つ挙げる。
▲1▼着色料の値段が原色ごとに大幅に異なるとする(例えば,RGBの値段比が6:3:1)。このとき(a,b,c)=(6:3:1)として,値段が高い着色料の削減に対して効果的な係数を取る。
▲2▼すべての色を一つのカートリッジに入れている場合,インクの残量が原色ごとに偏っているとする(例えば,RGBの残量の比が,1:2:6)。このとき係数を(a,b,c)=(1:1/2:1/6)=(6:3:1)とすると,残量が一番少ないインクの使用量を減らすように働き,インクカートリッジ内のインクを使い切るように動作する。
【0036】
式1における関数f(b(i))を簡易に実現する方法,すなわち輝度b(i)をもとに必要な1ピクセルあたりのインク消費量を求める方法として,あらかじめ実験などにより測定した値が設定されたテーブルを利用する方法を用いることができる。
【0037】
図8は,本実施の形態1における濃度反転処理の実行判定に使用するテーブルの例を示す。図8(A)は,ヒストグラム作成部12が作成したヒストグラムを表す色濃度・ピクセル数対応テーブルである。ヒストグラム上の各番号ごとに,その色濃度とピクセル数との対応が記録されている。
【0038】
図8(B)は,色濃度・1ピクセルあたりのインク消費量対応テーブルであり,ヒストグラム上の各番号ごとに,その各色濃度と1ピクセルあたりのインク消費量との対応が記録されている。図中,“pl”はピコリットル(単位)を表している。これらのテーブルを用いることにより,ヒストグラムから上記式1のθを計算することができる。
【0039】
図9は,本実施の形態1における濃度反転処理フローチャートである。図9のフローチャートでは,単位面積あたりの平均インク消費量を用いて濃度反転処理の実行判定を行うものとする。まず,濃度反転処理部14は,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを取得する(ステップS30)。このとき,白黒で処理する場合は輝度の,カラーで処理する場合は原色ごとの色濃度のヒストグラムを取得する。
【0040】
濃度反転処理部14は,カラー処理かどうかを判定し(ステップS31),カラー処理でない場合(白黒処理の場合)は,取得した輝度のヒストグラム等のデータから単位面積あたりのインク消費量を算出する(ステップS32)。単位面積あたりのインク消費量があらかじめ定められた閾値以上であるかどうかを判定し(ステップS33),閾値以上でなければ処理を終了する。閾値以上であれば,各ピクセルの輝度を反転し(ステップS34),処理を終了する。
【0041】
ステップS31の判定においてカラー処理であれば,取得した原色ごとの色濃度のヒストグラム等のデータから,原色ごとに単位面積あたりのインク消費量を算出する(ステップS35)。原色ごとに濃度反転処理の実行判定を行うのかどうかを判断し(ステップS36),原色ごとに実行判定を行う場合,原色ごとに単位面積あたりのインク消費量とあらかじめ定められた閾値とを比較し(ステップS37),単位面積あたりのインク消費量が閾値以上である原色があるかどうかを判定し(ステップS38),なければ処理を終了する。閾値以上である原色があれば,その原色に関して各ピクセルの色濃度を反転し(ステップS39),処理を終了する。
【0042】
ステップS36の判定において原色ごとに実行判定を行わない場合,すべての原色の単位面積あたりのインク消費量の平均値を算出し(ステップS40),その平均値があらかじめ定められた閾値以上であるかどうかを判定し(ステップS41),閾値以上でなければ処理を終了する。閾値以上であれば,すべての原色に関して各ピクセルの色濃度を反転し(ステップS42),処理を終了する。
【0043】
色紙選択処理部15は,環境モード決定部13で色紙選択処理が決定されると,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを取得し,インク消費量が最小となる色紙を選択し,選択した色紙に合わせて印刷する各原色の色濃度を変換する。なお,説明を簡単にするために,ここでは灰色の紙についても色紙として説明する。すなわち,白黒印刷の場合には,明度の異なる複数の無彩色の用紙(これも色紙と称する)の中から選択した用紙に印刷する。
【0044】
図10は,本実施の形態1における色紙選択処理を実行する例を示す図である。図中,ハッチング部分は赤である部分を示す。例えば,図10(A)のように赤地に黒で枠線が引かれた画像をそのまま白地の紙に印刷すると,赤インクを多量に使用してしまう。そこで,印刷の用紙として図10(B)のような赤紙を用意する。また,図10(A)の画像の背景が赤地から白地になるように色濃度を変換し,図10(C)のような画像を作成する。図10(B)の赤紙に図10(C)の画像を印刷することにより,図10(D)のような印刷物が作成される。図10(D)において,インクを使用して印刷した部分は,黒の枠線部分のみである。
【0045】
図11は,本実施の形態1における色紙選択処理を行う印刷機器の例を示す図である。図11の例の印刷機器300には,1番目のトレイ301に通常の白紙がセットされ,この他に2番目のトレイ302に灰色の用紙がセットされ,3番目のトレイ303に赤色の用紙がセットされ,4番目のトレイ304に緑色の用紙がセットされ,5番目のトレイ305に青色の用紙がセットされ,6番目のトレイ306に黄色の用紙がセットされている。このように,複数のトレイにセットされたサイズが同じで色が違う複数の種類の紙の中から,印刷対象となっている印刷データに含まれる色の状況により,最もインク消費量が少ない色紙が選択され,印刷が行われる。
【0046】
以下,色紙を選択する方法の例を説明する。ここで,印刷機器にセットされている色紙に関する情報(セットされている色紙の種類,各色紙の持つ輝度や色濃度など)は,すでに色紙選択処理部15が持っているものとする。
【0047】
まず,白黒で印刷を行う場合について説明する。ヒストグラム作成部12で作成された輝度のヒストグラムを解析し,印刷機器にセットされている明度の異なる紙ごとに,例えば,以下の式2で単位面積(1ピクセル)あたりのインク消費量ρを求める。
【0048】
【数2】
Figure 2004146914
【0049】
この式2において,iはヒストグラムの各輝度または色濃度に順につけられた番号,n(i)はi番目の輝度を持ったピクセルの数,b(i)はi番目の輝度または色濃度を示し,θcolored paper は色紙の輝度または色濃度を示す。g(b(i),θcolored paper )は,輝度または色濃度がθcolored paper の色紙上で,輝度または色濃度b(i)の印刷をするのに必要な1ピクセルあたりのインク消費量を求める関数である。
【0050】
すべての灰色紙について単位面積あたりのインク消費量ρを算出し,ρが最も小さくなる灰色紙を印刷用紙として選択して,選択した灰色紙に合わせて輝度を変換した印刷データを作成して印刷を行う。
【0051】
式2における関数g(b(i),θcolored paper )を簡易に実現する方法,すなわち印刷データの輝度b(i)と,灰色紙の輝度θcolored paper とをもとに必要な1ピクセルあたりのインク消費量を求める方法として,あらかじめ実験などにより測定した値が設定されたテーブルを利用する方法を用いることができる。
【0052】
図12は,本実施の形態1における色濃度(または輝度,以下同様)・色紙の色濃度・1ピクセルあたりのインク消費量対応テーブルの例を示す図である。各色濃度と色紙の色濃度との組み合わせに対応する1ピクセルあたりのインク消費量を実験により測定し,図12のようなテーブルを作成しておく。このテーブルを参照することにより,関数g(b(i),θcolored paper )の値を求めることができ,式2により単位面積(1ピクセル)あたりのインク消費量ρを算出することができる。
【0053】
次に,カラーで処理を行う場合について説明する。例えばRGBの3原色でカラー処理を行う場合,ヒストグラム作成部12で作成された原色ごとのヒストグラムを解析し,印刷機器にセットされている色紙ごとに,上記の式2で原色ごとの単位面積(1ピクセル)あたりのインク消費量ρred ,ρgreen ,ρblueを求める。
【0054】
すべての色紙について,単位面積あたりのインク消費量ρred ,ρgreen ,ρblueを算出し,
ρall =(αρred +βρgreen +γρblue)/(α+β+γ)
により,すべての原色を合わせた単位面積あたりのインク消費量ρall を算出し,ρall が最も小さくなる色紙を印刷用紙として選択する。ここでα,β,γは,各原色の重み係数であり,実験や計算などによりあらかじめ最適な値を決めておく。
【0055】
印刷を行う場合には,選択された色紙に合わせて,原色ごとに図12のようなテーブルに従って使用するインクの量を決める。または,テーブルを用いるのではなく,原色ごとに,通常の白紙に印刷する色濃度を,あらかじめ定めた計算式によって,選択された色紙に印刷する色濃度に変換する方法を用いることも考えられる。
【0056】
図13は,本実施の形態1における色紙選択処理フローチャートである。図13のフローチャートでは,色紙が選択された後,通常の白紙に印刷する色濃度を,計算により選択された色紙に印刷する色濃度に変換するものとする。まず,色紙選択処理部15は,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを取得する(ステップS50)。このとき,白黒で処理する場合は輝度の,カラーで処理する場合は原色ごとの色濃度のヒストグラムを取得する。
【0057】
色紙選択処理部15は,カラー処理かどうかを判定し(ステップS51),カラー処理でない場合(白黒処理の場合)は,取得した輝度ヒストグラム等のデータから,印刷機器にセットしてあるすべての色紙について,単位面積あたりのインク消費量を算出する(ステップS52)。単位面積あたりのインク消費量が最も少ない色紙を選択し(ステップS53),通常の白紙に印刷する輝度を選択された色紙に印刷する輝度に変換し(ステップS54),処理を終了する。
【0058】
ステップS51の判定においてカラー処理であれば,取得した原色ごとの色濃度のヒストグラム等のデータから,印刷機器にセットしてあるすべての色紙について,原色ごとに単位面積あたりのインク消費量を算出し(ステップS55),色紙ごとに,すべての原色を合わせた単位面積あたりのインク消費量を算出する(ステップS56)。すべての原色を合わせた単位面積あたりのインク消費量が最も少ない色紙を選択し(ステップS57),原色ごとに,通常の白紙に印刷する色濃度を選択された色紙に印刷する色濃度に変換し(ステップS58),処理を終了する。
【0059】
次に,濃度減少によるインク消費量の削減について説明する。濃度減少処理部16は,環境モード決定部13で濃度減少処理が決定されると,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを取得し,人間が見分けにくい(人間の能力で識別できない)色濃度を,よりインクの少ない色濃度に変換する。
【0060】
色彩心理学の研究によると,人間の色識別能力は1000万色程度である。また,反射光での識別能力は0.1mm程度である。最近販売されている高性能プリンタ(ピクセルサイズがおよそ0.009×0.018mm,0.1×0.1mmサイズでおよそ6000万色)は,人間の能力をはるかに超えた性能を達成しており,人間の能力ではすべての色を識別することができない。この点に着目して濃度の減少処理を行う。
【0061】
図14は,本実施の形態1における濃度減少処理を実行する例を示す図である。図中,ハッチング部分は非常に薄い色の部分を示す。例えば,図14(A)の画像のように白地に非常に薄い色がついている画像を印刷しても人間の能力では見分けにくい。そこで,図14(A)の画像において,人間の能力では見分けにくい非常に薄い色を省略し,図14(B)のように白地のままにしてしまえば,印刷に使用するインクの量を削減することができる。図14の例では,非常に薄い色を省略して白地にする例を示したが,人間の能力では見分けがつかない程度に色濃度を減少させて印刷してもよい。
【0062】
以下,人間の能力では見分けがつかない程度に色濃度を減少する方法の例を説明する。まず,印刷する画像を0.1×0.1mm程度の領域に区切り,原色ごとに,その領域内のすべてのピクセルの色濃度の和(以下,元の色濃度和)χを,例えば以下の式3で算出する。
【0063】
【数3】
Figure 2004146914
【0064】
この式3において,iとjはその組み合わせにより0.1×0.1mm程度の領域内のあるピクセルを特定する番号であり,b(i,j)はiとjとの組み合わせで特定されるピクセルの色濃度を示すものとする。
【0065】
式3で算出した元の色濃度和χから,元の色濃度和を減少した値(以下,修正後の色濃度和)δを,
δ=f(χ)
により求める。ここで,f(χ)は濃度減少考慮関数であり,元の色濃度和χを,人間の能力では見分けがつかない程度に,インク消費量が少なくなるように修正し,修正後の色濃度和δを算出する関数である。この関数を実現する方法として,あらかじめ図15に示すようなテーブルを用いることができる。
【0066】
図15は,本実施の形態1において用いる元の色濃度和・修正後の色濃度和対応テーブルの例を示す図である。元の色濃度和と対応する修正後の色濃度和を実験により測定し,図15のようなテーブルを作成しておく。このテーブルを参照することにより,元の色濃度和χから修正後の色濃度和δを算出する。
【0067】
修正後の色濃度和δを用いて,0.1×0.1mm程度の領域内でiとjとで特定される各ピクセルの色濃度εを,
ε=g(δ,i,j)
によって算出する。ここで,g(δ,i,j)は修正されたピクセルの色濃度を算出する関数である。インク消費量が最小となるように,0.1×0.1mm程度の領域内のインク消費量の最適化を行う。例えば,縞模様で印刷するように最適化を行う。
【0068】
図16は,本実施の形態1における修正後の色濃度和・修正されたピクセルの色濃度対応テーブルの例を示す図である。図16の例は,0.1×0.1mm程度の領域内にN×N個のピクセルがある場合の例である。各修正後の色濃度に対応する0.1×0.1mm程度の領域内でインク消費量が最小となる最適な各ピクセルの色濃度の配置を実験により測定し,図16のようなテーブルを作成しておく。このテーブルを参照することにより,関数g(δ,i,j)の値を求めることができる。
【0069】
図17は,本実施の形態1における濃度減少処理フローチャートである。まず,濃度減少処理部16は,印刷データ,ビットマップ情報,ヒストグラム等のデータを取得し(ステップS60),それらのデータから印刷する画像を0.1×0.1mm程度の領域に区切り(ステップS61),すべての区切られた領域について,原色ごとの色濃度和を算出する(ステップS62)。
【0070】
次に,ステップS62で算出された各区切られた領域ごとに,原色ごとの色濃度和を濃度減少考慮関数で変換し(ステップS63),その各変換された色濃度和から,各区切られた領域ごと,原色ごとに,区切られた領域内の各ピクセルの色濃度をインクの使用量が少なくなるように決定し(ステップS64),処理を終了する。
【0071】
出力処理部17は,濃度反転処理部14,色紙選択処理部15または濃度減少処理部16から,インク消費量削減処理を受けた印刷データ,色紙の指定などのデータを取得し,それらの情報をもとに出力データを作成し,出力する。
【0072】
〔実施の形態2〕
本実施の形態2は,印刷データを図面部分と文字部分とに分離し,図面部分にのみ,前述の実施の形態1に記したようなインク消費量削減処理を施し,処理を施していない文字部分と処理を施した図面部分とを合成して出力データを作成し,出力する実施形態である。
【0073】
図18は,本実施の形態2における図面部分・文字部分の分離を行う例を示す。図18(A)は,印刷データ400の例であり,図面部分401と文字部分402とを含む。本実施の形態2では,図18(A)の印刷データ400において,図面部分401と文字部分402とを分離し,図面部分にのみインク消費量削減処理を施し,処理が施された図面部分401’を作成する。処理が施された図面部分401’と処理が施されていない文字部分402とを合成し,図18(B)のような出力データ400’を作成する。
【0074】
図19は,本発明の実施の形態2におけるインク消費量削減装置の構成例を示す図である。本実施の形態2におけるインク消費量削減装置20は,CPUおよびメモリからなるコンピュータであり,ソフトウェアプログラム等によって構成される印刷データ取得部21,ヒストグラム作成部22,環境モード決定部23,濃度反転処理部24,色紙選択処理部25,濃度減少処理部26,出力処理部27,図面部分・文字部分分離部28を備えている。
【0075】
印刷データ取得部21の動作は,前述の実施の形態1の印刷データ取得部11の動作と同様であるので,説明を省略する。
【0076】
図面部分・文字部分分離部28は,取得した印刷データの文字部分と図面部分とを分離する。分離した図面部分は,ヒストグラム作成部22に送られる。分離した文字部分は,出力処理部27に送られる。図面部分・文字部分の分離方法として,例えば文書ファイルの属性情報(テキストデータであるかイメージデータであるかなど)を用いることができる。また,輝度変化や濃度変化の特徴を解析して,図面部分であるか文字部分であるかを認識する方法を用いてもよい。
【0077】
ヒストグラム作成部22は,分離した図面部分のデータをビットマップイメージに展開してビットマップ情報を作成し,そのビットマップ情報をもとにヒストグラムを作成する。
【0078】
環境モード決定部23の動作は,前述の実施の形態1の環境モード決定部13の動作と同様であるので,説明を省略する。
【0079】
濃度反転処理部24,色紙選択処理部25,濃度減少処理部26は,それぞれ,インク消費量削減処理の実行手段として環境モード決定部23により決定されると,図面部分・文字部分分離部28で分離された図面部分に関するデータを取得する。濃度反転処理部24,色紙選択処理部25,濃度減少処理部26におけるインク消費量削減処理の動作は,それぞれ濃度反転処理部14,色紙選択処理部15,濃度減少処理部16の動作と同様であるので,説明を省略する。
【0080】
出力処理部27は,濃度反転処理部24,色紙選択処理部25,濃度減少処理部26などのインク消費量削減処理の実行手段からインク消費量削減処理が施された図面部分のデータを取得し,図面部分・文字部分分離部28から文字部分のデータを取得し,双方のデータを合成して出力データを作成し,出力する。
【0081】
図20は,本実施の形態2におけるインク消費量削減処理フローチャートである。まず,印刷データ取得部21は,印刷データを取得する(ステップS70)。図面部分・文字部分分離部28は,取得した印刷データ中に図面部分があるかどうかを確認し(ステップS71),図面部分がなければそのまま印刷データを出力データとして出力し(ステップS72),処理を終了する。
【0082】
ステップS71で図面部分がある場合,図面部分・文字部分分離部28は図面部分と文字部分とを分離し(ステップS73),ヒストグラム作成部22は,図面部分をビットマップ展開し(ステップS74),ヒストグラムを作成する(ステップS75)。どの実行手段でインク消費量削減処理を行うかを決定し(ステップS76),濃度反転処理(ステップS77),色紙選択処理(ステップS78),濃度減少処理(ステップS79)の各処理のうち,該当するいずれかのインク消費量削減処理を実行する。
【0083】
出力処理部27は,ステップS77〜S79までのいずれかのインク消費量削減処理を施された図面部分と,ステップS73で分離された文字部分とを合成して出力データを作成し(ステップS80),その出力データを出力し(ステップS72),処理を終了する。
【0084】
以上,本発明の実施の形態1および2では,インク消費量削減装置(10,20)は,インク消費量削減処理の実行手段として,濃度反転処理部(14,24),色紙選択処理部(15,25),濃度減少処理部(16,26)のすべてを備えているが,それらの内いずれか1つまたは2つを備えるようにしてもよい。インク消費量削減処理の実行手段を1つだけしか備えない場合には,環境モード決定部(13,23)は備えなくてもよい。
【0085】
また,環境モード決定部(13,23)では,インク消費量削減処理を実行しない旨を指定できるようにしてもよい。
【0086】
また,例えば,コンピュータで作成されたRGB画像を,YMCのインクを使用する印刷機器で印刷する場合などに,本発明のインク消費量削減処理は,RGBからYMCに変換する前に実行するようにしてもよいし,変換した後に実行するようにしてもよい。
【0087】
また,本発明の実施の形態2では,図面部分と文字部分とに分離してインク消費量削減処理を図面部分に施す例を示したが,一般的に,インク消費量を削減する部分とインク消費量を削減しない部分とに分離して,インク消費量を削減する部分にインク消費量削減処理を施すようにしてもよい。
【0088】
本実施の形態1および2の特徴を列挙すると,以下の通りである。
【0089】
(付記1)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する過程と,
前記ヒストグラムをもとに,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する過程と,
反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転する過程とを有する
ことを特徴とするインク消費量削減方法。
【0090】
(付記2)付記1記載のインク消費量削減方法において,
前記反転するかどうかを判定する過程では,前記ヒストグラムをもとにインク消費量を推定し,所定の輝度値もしくは色濃度値以上のピクセル数の割合によって,または単位面積あたりのインク消費量が所定の閾値以上になるか否かによって,または反転した場合と反転しない場合のインク消費量の比較によって,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する
ことを特徴とするインク消費量削減方法。
【0091】
(付記3)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する過程と,
前記ヒストグラムをもとに,インク消費量が減少するように,前記印刷データを印刷する用紙としてあらかじめ用意された複数の色紙の中から一つの色紙を選択する過程と,
前記選択された色紙に合わせて,前記印刷データの輝度または色濃度を変換する過程とを有する
ことを特徴とするインク消費量削減方法。
【0092】
(付記4)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する過程と,
前記ヒストグラムおよび前記印刷データの各ピクセルごとの色濃度の情報をもとに,人間が認識できない程度にかつインク消費量が減少するように,1または複数のピクセルの色を省略するかまたは色濃度を減少する過程とを有する
ことを特徴とするインク消費量削減方法。
【0093】
(付記5)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
前記印刷データを,印刷データの種類に応じてインク消費量を削減する部分とインク消費量を削減しない部分とに分離する過程と,
前記インク消費量を削減する部分に対して,付記1から付記4までのいずれかに記載されているインク消費量削減方法によりインク消費量を削減する処理を施す過程と,
前記インク消費量を削減しない部分と,前記インク消費量を削減する処理を施したインク消費量を削減する部分とを合成した印刷データを生成し出力する過程とを有する
ことを特徴とするインク消費量削減方法。
【0094】
(付記6)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減装置であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する手段と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する手段と,
前記ヒストグラムをもとに,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する手段と,
反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転する手段とを備える
ことを特徴とするインク消費量削減装置。
【0095】
(付記7)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減装置であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する手段と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する手段と,
前記ヒストグラムをもとに,インク消費量が減少するように,前記印刷データを印刷する用紙としてあらかじめ用意された複数の色紙の中から一つの色紙を選択する手段と,
前記選択された色紙に合わせて,前記印刷データの輝度または色濃度を変換する手段とを備える
ことを特徴とするインク消費量削減装置。
【0096】
(付記8)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減装置であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する手段と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する手段と,
前記ヒストグラムおよび前記印刷データの各ピクセルごとの色濃度の情報をもとに,人間が認識できない程度にかつインク消費量が減少するように,1または複数のピクセルの色を省略するかまたは色濃度を減少する手段とを備える
ことを特徴とするインク消費量削減装置。
【0097】
(付記9)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減装置であって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する手段と,
前記印刷データを,印刷データの種類に応じてインク消費量を削減する部分とインク消費量を削減しない部分とに分離する手段と,
前記インク消費量を削減する部分に対して,付記1から付記4までのいずれかに記載されているインク消費量削減方法によりインク消費量を削減する処理を施す手段と,
前記インク消費量を削減しない部分と,前記インク消費量を削減する処理を施したインク消費量を削減する部分とを合成した印刷データを生成し出力する手段とを備える
ことを特徴とするインク消費量削減装置。
【0098】
(付記10)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する処理と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する処理と,
前記ヒストグラムをもとに,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する処理と,
反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転する処理とを,
コンピュータに実行させるためのインク消費量削減プログラム。
【0099】
(付記11)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する処理と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する処理と,
前記ヒストグラムをもとに,インク消費量が減少するように,前記印刷データを印刷する用紙としてあらかじめ用意された複数の色紙の中から一つの色紙を選択する処理と,
前記選択された色紙に合わせて,前記印刷データの輝度または色濃度を変換する処理とを,
コンピュータに実行させるためのインク消費量削減プログラム。
【0100】
(付記12)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する処理と,
前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する処理と,
前記ヒストグラムおよび前記印刷データの各ピクセルごとの色濃度の情報をもとに,人間が認識できない程度にかつインク消費量が減少するように,1または複数のピクセルの色を省略するかまたは色濃度を減少する処理とを,
コンピュータに実行させるためのインク消費量削減プログラム。
【0101】
(付記13)印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
印刷機器で印刷するための印刷データを取得する処理と,
前記印刷データを,印刷データの種類に応じてインク消費量を削減する部分とインク消費量を削減しない部分とに分離する処理と,
前記インク消費量を削減する部分に対して,付記1から付記4までのいずれかに記載されているインク消費量削減方法によりインク消費量を削減する処理を施す処理と,
前記インク消費量を削減しない部分と,前記インク消費量を削減する処理を施したインク消費量を削減する部分とを合成した印刷データを生成し出力する処理とを,
コンピュータに実行させるためのインク消費量削減プログラム。
【0102】
(付記14)付記10から付記13までのいずれかに記載されたインク消費量削減プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によって,印刷機器で印刷する場合に,ユーザがあまり意識することなくインク消費量を画期的に削減できるようになる。近年,環境問題が社会的に重要視されるようになってきており,本発明により資源が節約できることの意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるインク消費量削減装置の構成例を示す図である。
【図2】本実施の形態1におけるヒストグラムの例を示す図である。
【図3】本実施の形態1におけるヒストグラム作成処理フローチャートである。
【図4】本実施の形態1における環境モード指定画面の例を示す図である。
【図5】本実施の形態1における環境モード決定処理フローチャートである。
【図6】本実施の形態1における濃度反転処理を実行する例を示す図である。
【図7】本実施の形態1における濃度反転処理の実行判定方法を説明する図である。
【図8】本実施の形態1における濃度反転処理の実行判定に使用するテーブルの例を示す図である。
【図9】本実施の形態1における濃度反転処理フローチャートである。
【図10】本実施の形態1における色紙選択処理を実行する例を示す図である。
【図11】本実施の形態1における色紙選択処理を行う印刷機器の例を示す図である。
【図12】本実施の形態1における色濃度・色紙の色濃度・1ピクセルあたりのインク消費量対応テーブルの例を示す図である。
【図13】本実施の形態1における色紙選択処理フローチャートである。
【図14】本実施の形態1における濃度減少処理を実行する例を示す図である。
【図15】本実施の形態1における元の色濃度和・修正後の色濃度和対応テーブルの例を示す図である。
【図16】本実施の形態1における修正後の色濃度和・修正されたピクセルの色濃度対応テーブルの例を示す図である。
【図17】本実施の形態1における濃度減少処理フローチャートである。
【図18】本実施の形態2における図面部分・文字部分の分離を行う例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態2におけるインク消費量削減装置の構成例を示す図である。
【図20】本実施の形態2におけるインク消費量削減処理フローチャートである。
【符号の説明】
10,20 インク消費量削減装置
11,21 印刷データ取得部
12,22 ヒストグラム作成部
13,23 環境モード決定部
14,24 濃度反転処理部
15,25 色紙選択処理部
16,26 濃度減少処理部
17,27 出力処理部
28 図面部分・文字部分分離部

Claims (5)

  1. 印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
    印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
    前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する過程と,
    前記ヒストグラムをもとに,インク消費量が減少するか否かまたは単位面積あたりのインク消費量が所定の閾値以上になるか否かによって,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する過程と,
    反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転する過程とを有する
    ことを特徴とするインク消費量削減方法。
  2. 印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
    印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
    前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する過程と,
    前記ヒストグラムをもとに,インク消費量が減少するように,前記印刷データを印刷する用紙としてあらかじめ用意された複数の色紙の中から一つの色紙を選択する過程と,
    前記選択された色紙に合わせて,前記印刷データの輝度または色濃度を変換する過程とを有する
    ことを特徴とするインク消費量削減方法。
  3. 印刷に使用するインクの消費量を削減するためのコンピュータが実行するインク消費量削減方法であって,
    印刷機器で印刷するための印刷データを取得する過程と,
    前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する過程と,
    前記ヒストグラムおよび前記印刷データの各ピクセルごとの色濃度の情報をもとに,人間が認識できない程度にかつインク消費量が減少するように,1または複数のピクセルの色を省略するかまたは色濃度を減少する過程とを有する
    ことを特徴とするインク消費量削減方法。
  4. 印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減装置であって,
    印刷機器で印刷するための印刷データを取得する手段と,
    前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する手段と,
    前記ヒストグラムをもとに,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する手段と,
    反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転する手段とを備える
    ことを特徴とするインク消費量削減装置。
  5. 印刷に使用するインクの消費量を削減するためのインク消費量削減方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
    印刷機器で印刷するための印刷データを取得する処理と,
    前記印刷データから,輝度または色濃度のヒストグラムを作成する処理と,
    前記ヒストグラムをもとに,前記印刷データの輝度または色濃度を反転するかどうかを判定する処理と,
    反転を行うと判定された場合に,前記印刷データの輝度または色濃度を反転する処理とを,
    コンピュータに実行させるためのインク消費量削減プログラム。
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