JP2004146900A - クロック発生回路 - Google Patents
クロック発生回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004146900A JP2004146900A JP2002306653A JP2002306653A JP2004146900A JP 2004146900 A JP2004146900 A JP 2004146900A JP 2002306653 A JP2002306653 A JP 2002306653A JP 2002306653 A JP2002306653 A JP 2002306653A JP 2004146900 A JP2004146900 A JP 2004146900A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clock
- ring
- output
- generated
- ring oscillator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Manipulation Of Pulses (AREA)
- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
Abstract
【課題】ジッタ成分を削減して時間的な周波数の変動の少ないクロックを供給するクロック発生回路を提供すること。
【解決手段】インバータ11〜19をリング状に接続してクロックを発生するリングオシレータ10およびインバータ21〜29をリング状に接続してクロックを発生するリングオシレータ20のそれぞれの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、それぞれの出力クロックを加算器30で加算して出力クロックを生成する。
【選択図】 図1
【解決手段】インバータ11〜19をリング状に接続してクロックを発生するリングオシレータ10およびインバータ21〜29をリング状に接続してクロックを発生するリングオシレータ20のそれぞれの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、それぞれの出力クロックを加算器30で加算して出力クロックを生成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロック発生回路に関するものであり、特に、ジッタ成分を抑えたクロックを発生するクロック発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体製造の多層配線技術や微細化技術の向上により、半導体集積回路の1チップの搭載ゲート規模も大きくなり、高性能・高機能・高速動作の半導体集積回路が実現可能となっている。半導体集積回路を高速に動作させるためには、システムクロックの周波数をあげる必要がある。そのため、システムクロックを外部端子から入力するのではなく、たとえば、インバータ形式のリングオシレータ等のクロック発生回路を用いてクロックを生成している。
【0003】
リングオシレータ等を用いたクロック発生回路で生成したクロックは、時間的な位相の揺らぎ、すなわち、ジッタ成分を含んでいる。このジッタ成分は、クロック発生回路を電圧制御器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)としてフェーズロックループ(PLL:Phase Locked Loop)を構成し、PLLのフィードバックにより低周波成分を除去することで削減することができる。しかし、近年のシステムの高速化に伴い、より安定したクロックの供給が要求されている。
【0004】
このような要求を満たすために、従来技術では、複数のインバータを多段にリング状に接続したリング発振器を導電性配線で複数接続し、接続された複数のリング発振器を同一周波数で発振させ、リング発振器間の距離やリング発振器のインバータの駆動能力を調整することで、それぞれのリング発振器の位相を決定して半導体集積回路に低スキューのクロックを供給するようにしている。また、リング発振器に供給する電源電圧変動が他のリング発振器に影響しないように、リング発振器間の距離を大きくとるか、複数のリング発振器に別々の電源を供給するなどして、発振器全体の位相/周波数を保つようにしている。(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−78004号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、発振器全体の位相/周波数を保つようにしているが、複数のリング発振器がそれぞれ生成するクロックのジッタ成分は削減されていない。すなわち、生成する複数のクロックの相対的な位相/周波数は保たれているが、クロックの周期に対して十分長い時間複数のクロックの1つを観測した場合、そのクロックの周期が変動するという問題があった。
【0007】
また、複数のリング発振回路を用いるため、クロックを生成する回路規模が大きくなってしまうという問題もあった。
【0008】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、ジッタ成分を削減して時間的な周波数の変動の少ないクロックを供給するクロック発生回路を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかるクロック発生回路は、所定の周波数でクロックを生成するN(1<N、Nは整数)個のオシレータと、前記N個のオシレータが発生したクロックを加算してその加算した信号をクロックとして出力する加算器とを備えることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、クロック発生回路は、N個のオシレータのそれぞれの出力信号のジッタ成分が正規分布に等しいことに着目し、N個のオシレータの出力信号を加算してクロックを生成するようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるクロック発生回路の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
実施の形態1.
図1〜図4を用いて本発明の実施の形態1を説明する。図1は、この発明の実施の形態1のクロック発生回路のブロック図である。実施の形態1におけるクロック発生回路は、リングオシレータ10,20と、加算器30とを備えている。
【0013】
リングオシレータ10は、インバータ11〜19をリング状に接続しクロックを発生する。リングを構成しているインバータ19の出力を加算器30に出力する。リングオシレータ20は、インバータ21〜29をリング状に接続してクロックを発生する。リングを構成しているインバータ29の出力を加算器30に出力する。
【0014】
リングオシレータ10,20で発生されたクロックは、ジッタ成分を含んでいる。ジッタ成分は、オシレータの発振周期の変動をあらわす量として用いられている。たとえば、ある規準時刻(観測開始時刻t)から発生したクロックの周期Tに対して非常に長い時間ΔTの間リングオシレータ10で発生した周期Tのクロックを観測した場合、観測時間終了時刻ΔT付近では、時刻方向に波形のばらつきが生じる。このばらつきがジッタ成分である。観測開始時刻tにおけるリングオシレータ10の出力クロックの位相の揺らぎをφt1、観測終了時刻t+ΔTにおけるリングオシレータ10の出力クロックの位相の揺らぎをφt2とすると、ジッタ成分の分散σ2は、観測開始時刻tにおける揺らぎφt1と観測終了時刻t+ΔTにおける揺らぎφt2との差の二乗平均で定義される。すなわち、
σ2=E[(φt2−φt1)2]
で定義される。ただしE[]は期待値である。このことから、リングオシレータ10の出力クロックのジッタ成分は統計的に処理することができ、リングオシレータ20の出力クロックについても同様に統計的に処理することができる。
【0015】
加算器30は、リングオシレータ10およびリングオシレータ20で発生したそれぞれのクロックを加算してその結果をクロック発生回路が発生したクロックとして出力する。
【0016】
リングオシレータ10,20の出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布である場合、ジッタ成分は標準偏差、分散の平方根で表される。リングオシレータ10の事象の分散をσ12、リングオシレータ20の事象の分散をσ22とすると、2つの事象を加算した平均は、
標準偏差の平均=Sqrt(σ12+σ22)/2 ・・・(1)
となる。ただし、Sprtは平方根である。ここで、σ1=σ2=σとすると式(1)は、
標準偏差の平均=σ/Sqrt(2)
となる。すなわち、リングオシレータ10の出力クロックとリングオシレータ20の出力クロックを加算して生成したクロックのジッタ成分は、リングオシレータ10またはリングオシレータ20の出力クロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(2)となる。また、リングオシレータ10,20で発生したそれぞれのクロックのジッタ成分の分布が正規分布でない場合でも、リングオシレータ10の出力クロックとリングオシレータ20の出力クロックを加算して生成したクロックのジッタ成分は、リングオシレータ10またはリングオシレータ20の出力クロックのジッタ成分に対して1/X(2)となる。ただし、Xは任意の関数である。
【0017】
このように、同一周波数のクロックを発生する2つのリングオシレータ10,20のクロックを加算器30で加算してクロックを発生すると、発生したクロックのジッタ成分は、加算前のクロックのジッタ成分より小さくなる。
【0018】
図2は、図1に示した加算器30の構成を示すブロック図である。加算器30は、抵抗R1,R2,Rfと、オペアンプOPとを備えている。ここで、加算器30の入力IN1,IN2の入力電圧をVIN1,VIN2とし、入力IN1,IN2の変化時に流れる電流をI1,I2とすると、抵抗Rfに流れる電流Ifは、
If=I1+I2 ・・・(3)
となる。また、加算器30の出力OUTの電圧Voは、
Vo=−IfRf ・・・(4)
となる。
上記の式(3),(4)より、出力OUTの電圧Voは、
Vo=−(I1+I2)Rf・・・(5)
となる。また、オペアンプOPの入力インピーダンスが無限大であるので、
入力IN1,IN2の変化時に流れる電流I1,I2は、
I1=VIN1/R1 ・・・(6)
I2=VIN2/R2 ・・・(7)
となる。上記の式(5)〜(7)により、出力OUTの電圧Voは、
Vo=−VIN1(Rf/R1)−VIN2(Rf/R2) ・・・(8)
となる。
【0019】
式(8)からわかるように、抵抗R1,R2の値により入力電圧VIN1,VIN2の加算の比を変更することができる。すなわち、リングオシレータ10の出力であるインバータ19とリングオシレータ20の出力であるインバータ29のドライブ能力が等しい場合でも、異なる場合でも抵抗R1,R2の値の設定により等しく加算することができる。
【0020】
このようにこの実施の形態1では、クロックを発生するリングオシレータ10およびリングオシレータ20のそれぞれの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、それぞれの出力クロックを加算器30で加算してクロックを生成するようにしているため、クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0021】
なお、インバータ19の出力をリングオシレータ10の出力クロックとし、インバータ29の出力をリングオシレータ20の出力クロックとしたが、インバータ11〜19、インバータ21〜29の何れかを出力クロックとしてもよい。また、リングオシレータ10,20の出力クロックをバッファに入力し、その出力を加算器30に入力しても、上述したようにジッタ成分は統計的に処理することが可能であるため、加算器30から出力するクロックのジッタ成分は、リングオシレータ10またはリングオシレータ20の出力クロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(2)となる。
【0022】
また、リングオシレータ10,20の遅延セルをインバータで構成した例を挙げて説明したが、インバータに限るものではなく、差動形式のインバータを用いてもよい。さらに、クロックを生成するオシレータは、リングオシレータに限るものではなく、LCタンクオシレータ等のオシレータでもよい。
【0023】
また、実施の形態1では、2つの出力クロックを加算する場合を例にあげて説明したが、図3に示すように、N個のリングオシレータ10〜n0の出力クロックをN入力の加算器40で加算してクロックを生成すれば、生成したクロックのジッタ成分は、1つのリングオシレータの出力クロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(N)となることはいうまでもない。すなわち、ジッタ成分の抑制効果としては、加算するクロック数が多いほど効果がある。
【0024】
さらに、図4に示すように、この実施の形態1のクロック発生回路をPLLのVCOに用いてもよい。図4に示すPLLは、位相比較器50と、チャージポンプ60と、ローパスフィルタ(LPF)70と、VCO80と、分周器90とを備えている。VCO80には、図3に示したクロック発生回路を用いる。
【0025】
位相比較器50は、入力基準クロックと分周器90で出力クロックを分周して生成された比較用クロックとの位相の比較を行い、位相誤差信号を出力する。チャージポンプ60は、位相比較器50から入力された位相誤差信号をVCO80の電圧制御が可能なレベルまで昇圧してLPF70に出力する。LPF70は、チャージポンプ60で昇圧された信号の高周波成分を除去し、VCO80に電圧制御信号を出力する。VCO80のリングオシレータ10〜n0は、電圧制御信号に基づいて発振周波数の調整をしクロックを生成して加算器40に出力する。加算器40は、リングオシレータ10〜n0で生成されたクロックを加算して出力クロックを生成する。分周器90は、出力クロックを所定の値に分周して比較用クロックを生成し、位相比較器50に出力する。
【0026】
このように、VCO80にこの実施の形態1のクロック発生回路を用いると、VCO80が生成する出力クロックのジッタ成分が1つのリングオシレータで生成したクロックのジッタに対して1/Sqrt(N)となっており、PLLとしての出力クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0027】
実施の形態2.
図5を用いて本発明の実施の形態2を説明する。実施の形態1では、クロックを発生するリングオシレータの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、複数のリングオシレータの出力クロックを加算してクロックを生成した。
【0028】
この実施の形態2は、リングオシレータの代りにPLLを用いてクロックを生成し、複数のPLLで生成しクロックを加算してクロックを生成するものである。
【0029】
図5は、この実施の形態におけるクロック発生回路の構成を示すブロック図である。実施の形態2におけるクロック発生回路は、N個のPLL201〜20nと、N入力の加算器40とを備えている。図4に示したPLLと同じ機能を持つ構成部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0030】
VCO100は、リングオシレータ、LCタンクオシレータ等で構成され、電圧制御に基づいて発振周波数を調整しクロックを生成する。
【0031】
N個のPLL201〜20nは、同一の入力基準クロックを用いて、それぞれクロックを生成している。N個のPLL201〜20nが生成するクロックのジッタ成分の分布が正規分布である場合、PLL201〜20nのそれぞれのクロックを加算器40で加算して出力クロックを生成すると、出力クロックのジッタ成分は、PLL201〜20nの中のいずれか1つのPLLで生成したクロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(N)に削減する。また、PLL201〜20nが生成するクロックのジッタ成分の分布が正規分布でない場合でも、出力クロックのジッタ成分は、PLL201〜20nの中のいずれか1つのPLLで生成したクロックのジッタ成分に対して1/X(N)に削減する。ただし、Xは任意の関数である。
【0032】
このようにこの実施の形態2では、同一の入力基準クロックを用いて位相比較を行うN個のPLL201〜20nを並列に接続し、加算器40が、PLL201〜20nがそれぞれ生成したクロックを加算して出力クロックを生成するようにしているため、出力クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0033】
実施の形態3.
図6を用いて本発明の実施の形態3を説明する。実施の形態1ではリングオシレータの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、複数のリングオシレータの出力クロックを加算してクロックを生成した。また、実施の形態2では、実施の形態1のリングオシレータの代りにPLLの出力クロックを加算してクロックを生成した。しかし、どちらの場合も、加算するクロックを生成するために複数の同一回路が必要であり、クロック発生回路の回路規模が大きくなってしまう。
【0034】
実施の形態3では、遅延素子を用いて1つのリングオシレータの出力クロックを1〜N周期遅延させ、遅延させたクロックを加算して出力クロックを生成するものである。
【0035】
図6は、この実施の形態におけるクロック発生回路の構成を示すブロック図である。実施の形態3におけるクロック発生回路は、複数(この場合9個)のインバータ11〜19をリング状に接続したリングオシレータ10と、リングオシレータ10で生成したクロックの1,2…N周期まで遅延させるN個の遅延素子301〜30nと、N+1入力の加算器40とを備えている。
【0036】
リングオシレータ10が生成したクロックは、加算器40と遅延素子301〜30nに出力される。遅延素子301〜30nは、入力されたクロックを入力クロックの1周期〜N周期分遅延させて加算器40に出力する。加算器40は、遅延素子301〜30nの出力を加算して出力クロックを生成する。すなわち、遅延素子301〜30nによりリングオシレータ10が生成したクロックを1周期ずつ遅延させることで、加算器40は、リングオシレータ10が異なる時刻に生成したクロックを加算する。
【0037】
リングオシレータ10が異なる時刻に生成したクロック、すなわち、遅延素子301〜30nの出力のジッタ成分の分布が正規分布である場合、遅延素子301〜30nの出力を加算器40で加算して出力クロックを生成すると、出力クロックのジッタ成分は、遅延素子301〜30nのいずれか1つの出力のジッタ成分に対して1/Sqrt(N)に削減する。また、遅延素子301〜30nの出力のジッタ成分の分布が正規分布でない場合でも、出力クロックのジッタ成分は、遅延素子301〜30nのいずれか1つの出力のジッタ成分に対して1/X(N)に削減する。但しXは任意の関数である。
【0038】
このようにこの実施の形態3では、リングオシレータ10が生成したクロックをN個の遅延素子301〜30nを用いて1周期ずつ遅延させて加算するようにしているため、回路規模を削減しつつ、出力クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0039】
なお、遅延素子に入力するクロックを生成する回路はリングオシレータに限るものではなく、所定の周波数でクロックを生成するオシレータであればよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかるクロック発生回路によれば、N個のオシレータのそれぞれの出力信号のジッタ成分が正規分布に等しいことに着目し、N個のオシレータの出力信号を加算してクロックを生成するようにしているため、生成したクロックのジッタ成分はN個のリングオシレータの出力信号のいずれか1つの出力信号のジッタ成分に対して1/Sqrt(N)削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した加算器の構成を示す図である。
【図3】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態2の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態3の構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,20 リングオシレータ、11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,24,25,26,27,28,29 インバータ、30,40 加算器、50 位相比較器、60 チャージポンプ、70LPF、80,100 VCO、90 分周器、201,202,20n PLL、301,302,30n 遅延素子。
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロック発生回路に関するものであり、特に、ジッタ成分を抑えたクロックを発生するクロック発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体製造の多層配線技術や微細化技術の向上により、半導体集積回路の1チップの搭載ゲート規模も大きくなり、高性能・高機能・高速動作の半導体集積回路が実現可能となっている。半導体集積回路を高速に動作させるためには、システムクロックの周波数をあげる必要がある。そのため、システムクロックを外部端子から入力するのではなく、たとえば、インバータ形式のリングオシレータ等のクロック発生回路を用いてクロックを生成している。
【0003】
リングオシレータ等を用いたクロック発生回路で生成したクロックは、時間的な位相の揺らぎ、すなわち、ジッタ成分を含んでいる。このジッタ成分は、クロック発生回路を電圧制御器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)としてフェーズロックループ(PLL:Phase Locked Loop)を構成し、PLLのフィードバックにより低周波成分を除去することで削減することができる。しかし、近年のシステムの高速化に伴い、より安定したクロックの供給が要求されている。
【0004】
このような要求を満たすために、従来技術では、複数のインバータを多段にリング状に接続したリング発振器を導電性配線で複数接続し、接続された複数のリング発振器を同一周波数で発振させ、リング発振器間の距離やリング発振器のインバータの駆動能力を調整することで、それぞれのリング発振器の位相を決定して半導体集積回路に低スキューのクロックを供給するようにしている。また、リング発振器に供給する電源電圧変動が他のリング発振器に影響しないように、リング発振器間の距離を大きくとるか、複数のリング発振器に別々の電源を供給するなどして、発振器全体の位相/周波数を保つようにしている。(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−78004号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、発振器全体の位相/周波数を保つようにしているが、複数のリング発振器がそれぞれ生成するクロックのジッタ成分は削減されていない。すなわち、生成する複数のクロックの相対的な位相/周波数は保たれているが、クロックの周期に対して十分長い時間複数のクロックの1つを観測した場合、そのクロックの周期が変動するという問題があった。
【0007】
また、複数のリング発振回路を用いるため、クロックを生成する回路規模が大きくなってしまうという問題もあった。
【0008】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、ジッタ成分を削減して時間的な周波数の変動の少ないクロックを供給するクロック発生回路を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかるクロック発生回路は、所定の周波数でクロックを生成するN(1<N、Nは整数)個のオシレータと、前記N個のオシレータが発生したクロックを加算してその加算した信号をクロックとして出力する加算器とを備えることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、クロック発生回路は、N個のオシレータのそれぞれの出力信号のジッタ成分が正規分布に等しいことに着目し、N個のオシレータの出力信号を加算してクロックを生成するようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるクロック発生回路の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
実施の形態1.
図1〜図4を用いて本発明の実施の形態1を説明する。図1は、この発明の実施の形態1のクロック発生回路のブロック図である。実施の形態1におけるクロック発生回路は、リングオシレータ10,20と、加算器30とを備えている。
【0013】
リングオシレータ10は、インバータ11〜19をリング状に接続しクロックを発生する。リングを構成しているインバータ19の出力を加算器30に出力する。リングオシレータ20は、インバータ21〜29をリング状に接続してクロックを発生する。リングを構成しているインバータ29の出力を加算器30に出力する。
【0014】
リングオシレータ10,20で発生されたクロックは、ジッタ成分を含んでいる。ジッタ成分は、オシレータの発振周期の変動をあらわす量として用いられている。たとえば、ある規準時刻(観測開始時刻t)から発生したクロックの周期Tに対して非常に長い時間ΔTの間リングオシレータ10で発生した周期Tのクロックを観測した場合、観測時間終了時刻ΔT付近では、時刻方向に波形のばらつきが生じる。このばらつきがジッタ成分である。観測開始時刻tにおけるリングオシレータ10の出力クロックの位相の揺らぎをφt1、観測終了時刻t+ΔTにおけるリングオシレータ10の出力クロックの位相の揺らぎをφt2とすると、ジッタ成分の分散σ2は、観測開始時刻tにおける揺らぎφt1と観測終了時刻t+ΔTにおける揺らぎφt2との差の二乗平均で定義される。すなわち、
σ2=E[(φt2−φt1)2]
で定義される。ただしE[]は期待値である。このことから、リングオシレータ10の出力クロックのジッタ成分は統計的に処理することができ、リングオシレータ20の出力クロックについても同様に統計的に処理することができる。
【0015】
加算器30は、リングオシレータ10およびリングオシレータ20で発生したそれぞれのクロックを加算してその結果をクロック発生回路が発生したクロックとして出力する。
【0016】
リングオシレータ10,20の出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布である場合、ジッタ成分は標準偏差、分散の平方根で表される。リングオシレータ10の事象の分散をσ12、リングオシレータ20の事象の分散をσ22とすると、2つの事象を加算した平均は、
標準偏差の平均=Sqrt(σ12+σ22)/2 ・・・(1)
となる。ただし、Sprtは平方根である。ここで、σ1=σ2=σとすると式(1)は、
標準偏差の平均=σ/Sqrt(2)
となる。すなわち、リングオシレータ10の出力クロックとリングオシレータ20の出力クロックを加算して生成したクロックのジッタ成分は、リングオシレータ10またはリングオシレータ20の出力クロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(2)となる。また、リングオシレータ10,20で発生したそれぞれのクロックのジッタ成分の分布が正規分布でない場合でも、リングオシレータ10の出力クロックとリングオシレータ20の出力クロックを加算して生成したクロックのジッタ成分は、リングオシレータ10またはリングオシレータ20の出力クロックのジッタ成分に対して1/X(2)となる。ただし、Xは任意の関数である。
【0017】
このように、同一周波数のクロックを発生する2つのリングオシレータ10,20のクロックを加算器30で加算してクロックを発生すると、発生したクロックのジッタ成分は、加算前のクロックのジッタ成分より小さくなる。
【0018】
図2は、図1に示した加算器30の構成を示すブロック図である。加算器30は、抵抗R1,R2,Rfと、オペアンプOPとを備えている。ここで、加算器30の入力IN1,IN2の入力電圧をVIN1,VIN2とし、入力IN1,IN2の変化時に流れる電流をI1,I2とすると、抵抗Rfに流れる電流Ifは、
If=I1+I2 ・・・(3)
となる。また、加算器30の出力OUTの電圧Voは、
Vo=−IfRf ・・・(4)
となる。
上記の式(3),(4)より、出力OUTの電圧Voは、
Vo=−(I1+I2)Rf・・・(5)
となる。また、オペアンプOPの入力インピーダンスが無限大であるので、
入力IN1,IN2の変化時に流れる電流I1,I2は、
I1=VIN1/R1 ・・・(6)
I2=VIN2/R2 ・・・(7)
となる。上記の式(5)〜(7)により、出力OUTの電圧Voは、
Vo=−VIN1(Rf/R1)−VIN2(Rf/R2) ・・・(8)
となる。
【0019】
式(8)からわかるように、抵抗R1,R2の値により入力電圧VIN1,VIN2の加算の比を変更することができる。すなわち、リングオシレータ10の出力であるインバータ19とリングオシレータ20の出力であるインバータ29のドライブ能力が等しい場合でも、異なる場合でも抵抗R1,R2の値の設定により等しく加算することができる。
【0020】
このようにこの実施の形態1では、クロックを発生するリングオシレータ10およびリングオシレータ20のそれぞれの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、それぞれの出力クロックを加算器30で加算してクロックを生成するようにしているため、クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0021】
なお、インバータ19の出力をリングオシレータ10の出力クロックとし、インバータ29の出力をリングオシレータ20の出力クロックとしたが、インバータ11〜19、インバータ21〜29の何れかを出力クロックとしてもよい。また、リングオシレータ10,20の出力クロックをバッファに入力し、その出力を加算器30に入力しても、上述したようにジッタ成分は統計的に処理することが可能であるため、加算器30から出力するクロックのジッタ成分は、リングオシレータ10またはリングオシレータ20の出力クロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(2)となる。
【0022】
また、リングオシレータ10,20の遅延セルをインバータで構成した例を挙げて説明したが、インバータに限るものではなく、差動形式のインバータを用いてもよい。さらに、クロックを生成するオシレータは、リングオシレータに限るものではなく、LCタンクオシレータ等のオシレータでもよい。
【0023】
また、実施の形態1では、2つの出力クロックを加算する場合を例にあげて説明したが、図3に示すように、N個のリングオシレータ10〜n0の出力クロックをN入力の加算器40で加算してクロックを生成すれば、生成したクロックのジッタ成分は、1つのリングオシレータの出力クロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(N)となることはいうまでもない。すなわち、ジッタ成分の抑制効果としては、加算するクロック数が多いほど効果がある。
【0024】
さらに、図4に示すように、この実施の形態1のクロック発生回路をPLLのVCOに用いてもよい。図4に示すPLLは、位相比較器50と、チャージポンプ60と、ローパスフィルタ(LPF)70と、VCO80と、分周器90とを備えている。VCO80には、図3に示したクロック発生回路を用いる。
【0025】
位相比較器50は、入力基準クロックと分周器90で出力クロックを分周して生成された比較用クロックとの位相の比較を行い、位相誤差信号を出力する。チャージポンプ60は、位相比較器50から入力された位相誤差信号をVCO80の電圧制御が可能なレベルまで昇圧してLPF70に出力する。LPF70は、チャージポンプ60で昇圧された信号の高周波成分を除去し、VCO80に電圧制御信号を出力する。VCO80のリングオシレータ10〜n0は、電圧制御信号に基づいて発振周波数の調整をしクロックを生成して加算器40に出力する。加算器40は、リングオシレータ10〜n0で生成されたクロックを加算して出力クロックを生成する。分周器90は、出力クロックを所定の値に分周して比較用クロックを生成し、位相比較器50に出力する。
【0026】
このように、VCO80にこの実施の形態1のクロック発生回路を用いると、VCO80が生成する出力クロックのジッタ成分が1つのリングオシレータで生成したクロックのジッタに対して1/Sqrt(N)となっており、PLLとしての出力クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0027】
実施の形態2.
図5を用いて本発明の実施の形態2を説明する。実施の形態1では、クロックを発生するリングオシレータの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、複数のリングオシレータの出力クロックを加算してクロックを生成した。
【0028】
この実施の形態2は、リングオシレータの代りにPLLを用いてクロックを生成し、複数のPLLで生成しクロックを加算してクロックを生成するものである。
【0029】
図5は、この実施の形態におけるクロック発生回路の構成を示すブロック図である。実施の形態2におけるクロック発生回路は、N個のPLL201〜20nと、N入力の加算器40とを備えている。図4に示したPLLと同じ機能を持つ構成部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0030】
VCO100は、リングオシレータ、LCタンクオシレータ等で構成され、電圧制御に基づいて発振周波数を調整しクロックを生成する。
【0031】
N個のPLL201〜20nは、同一の入力基準クロックを用いて、それぞれクロックを生成している。N個のPLL201〜20nが生成するクロックのジッタ成分の分布が正規分布である場合、PLL201〜20nのそれぞれのクロックを加算器40で加算して出力クロックを生成すると、出力クロックのジッタ成分は、PLL201〜20nの中のいずれか1つのPLLで生成したクロックのジッタ成分に対して1/Sqrt(N)に削減する。また、PLL201〜20nが生成するクロックのジッタ成分の分布が正規分布でない場合でも、出力クロックのジッタ成分は、PLL201〜20nの中のいずれか1つのPLLで生成したクロックのジッタ成分に対して1/X(N)に削減する。ただし、Xは任意の関数である。
【0032】
このようにこの実施の形態2では、同一の入力基準クロックを用いて位相比較を行うN個のPLL201〜20nを並列に接続し、加算器40が、PLL201〜20nがそれぞれ生成したクロックを加算して出力クロックを生成するようにしているため、出力クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0033】
実施の形態3.
図6を用いて本発明の実施の形態3を説明する。実施の形態1ではリングオシレータの出力クロックのジッタ成分の分布が正規分布に等しいことに着目し、複数のリングオシレータの出力クロックを加算してクロックを生成した。また、実施の形態2では、実施の形態1のリングオシレータの代りにPLLの出力クロックを加算してクロックを生成した。しかし、どちらの場合も、加算するクロックを生成するために複数の同一回路が必要であり、クロック発生回路の回路規模が大きくなってしまう。
【0034】
実施の形態3では、遅延素子を用いて1つのリングオシレータの出力クロックを1〜N周期遅延させ、遅延させたクロックを加算して出力クロックを生成するものである。
【0035】
図6は、この実施の形態におけるクロック発生回路の構成を示すブロック図である。実施の形態3におけるクロック発生回路は、複数(この場合9個)のインバータ11〜19をリング状に接続したリングオシレータ10と、リングオシレータ10で生成したクロックの1,2…N周期まで遅延させるN個の遅延素子301〜30nと、N+1入力の加算器40とを備えている。
【0036】
リングオシレータ10が生成したクロックは、加算器40と遅延素子301〜30nに出力される。遅延素子301〜30nは、入力されたクロックを入力クロックの1周期〜N周期分遅延させて加算器40に出力する。加算器40は、遅延素子301〜30nの出力を加算して出力クロックを生成する。すなわち、遅延素子301〜30nによりリングオシレータ10が生成したクロックを1周期ずつ遅延させることで、加算器40は、リングオシレータ10が異なる時刻に生成したクロックを加算する。
【0037】
リングオシレータ10が異なる時刻に生成したクロック、すなわち、遅延素子301〜30nの出力のジッタ成分の分布が正規分布である場合、遅延素子301〜30nの出力を加算器40で加算して出力クロックを生成すると、出力クロックのジッタ成分は、遅延素子301〜30nのいずれか1つの出力のジッタ成分に対して1/Sqrt(N)に削減する。また、遅延素子301〜30nの出力のジッタ成分の分布が正規分布でない場合でも、出力クロックのジッタ成分は、遅延素子301〜30nのいずれか1つの出力のジッタ成分に対して1/X(N)に削減する。但しXは任意の関数である。
【0038】
このようにこの実施の形態3では、リングオシレータ10が生成したクロックをN個の遅延素子301〜30nを用いて1周期ずつ遅延させて加算するようにしているため、回路規模を削減しつつ、出力クロックのジッタ成分を削減することができる。
【0039】
なお、遅延素子に入力するクロックを生成する回路はリングオシレータに限るものではなく、所定の周波数でクロックを生成するオシレータであればよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかるクロック発生回路によれば、N個のオシレータのそれぞれの出力信号のジッタ成分が正規分布に等しいことに着目し、N個のオシレータの出力信号を加算してクロックを生成するようにしているため、生成したクロックのジッタ成分はN個のリングオシレータの出力信号のいずれか1つの出力信号のジッタ成分に対して1/Sqrt(N)削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した加算器の構成を示す図である。
【図3】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態2の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】この発明にかかるクロック発生回路の実施の形態3の構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,20 リングオシレータ、11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,24,25,26,27,28,29 インバータ、30,40 加算器、50 位相比較器、60 チャージポンプ、70LPF、80,100 VCO、90 分周器、201,202,20n PLL、301,302,30n 遅延素子。
Claims (4)
- 所定の周波数でクロックを生成するN(1<N、Nは整数)個のオシレータと、
前記N個のオシレータが発生したクロックを加算してその加算した信号をクロックとして出力する加算器と、
を備えることを特徴とするクロック発生回路。 - 前記オシレータは、
複数のインバータをリング状に接続したリングオシレータで構成されることを特徴とする請求項1に記載のクロック発生回路。 - 前記オシレータは、
入力基準クロックと分周器で生成される比較用クロックとの位相の比較を行う位相比較器と、前記位相比較器の比較結果に基づいて発信周波数を調整してクロックを生成する電圧制御発振器と、該電圧制御発振器で生成されたクロックを所定の値に分周する分周回路とを備えるフェーズロックループで構成されることを特徴とする請求項1に記載のクロック発生回路。 - 複数のインバータをリング状に接続し、該複数のインバータのいずれか1つの出力信号を出力するリングオシレータと、
前記リングオシレータの出力信号を該出力信号の周期を単位として1周期からN(Nは整数)周期遅延させるN個の遅延素子と、
前記N個の遅延素子の出力を加算してその加算した信号をクロックとして出力する加算器と、
を備えることを特徴とするクロック発生回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002306653A JP2004146900A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | クロック発生回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002306653A JP2004146900A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | クロック発生回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004146900A true JP2004146900A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32453352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002306653A Pending JP2004146900A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | クロック発生回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004146900A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100714892B1 (ko) * | 2005-10-26 | 2007-05-04 | 삼성전자주식회사 | 클럭신호 발생기 및 이를 구비한 위상 및 지연 동기 루프 |
US7642826B2 (en) | 2006-03-09 | 2010-01-05 | Elpida Memory, Inc. | DLL circuit and semiconductor device having the same |
JP2015015572A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-01-22 | 日本電気株式会社 | 発振回路、発振装置および発振方法 |
-
2002
- 2002-10-22 JP JP2002306653A patent/JP2004146900A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100714892B1 (ko) * | 2005-10-26 | 2007-05-04 | 삼성전자주식회사 | 클럭신호 발생기 및 이를 구비한 위상 및 지연 동기 루프 |
US7642826B2 (en) | 2006-03-09 | 2010-01-05 | Elpida Memory, Inc. | DLL circuit and semiconductor device having the same |
JP2015015572A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-01-22 | 日本電気株式会社 | 発振回路、発振装置および発振方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7078948B2 (en) | Low-pass filter, feedback system, and semiconductor integrated circuit | |
TWI399039B (zh) | 鎖相迴路 | |
US7071743B2 (en) | Programmable phase-locked loop circuitry for programmable logic device | |
KR101373188B1 (ko) | 능동 루프 필터 기능을 탑재한 전원 안정 전압 제어 발진기 및 이를 이용한 위상 고정 루프 | |
KR100251263B1 (ko) | 주파수 체배 회로 | |
US8248175B2 (en) | Oscillator with external voltage control and interpolative divider in the output path | |
US20060098714A1 (en) | Spread spectrum clock generator and method for generating a spread spectrum clock signal | |
KR20080090163A (ko) | 프리 캘리브레이션 모드를 가진 위상동기루프 회로 및위상동기루프 회로의 프리 캘리브레이션 방법 | |
JP2008219513A (ja) | Pll回路 | |
JP2004104655A (ja) | クロック生成回路、pll及びクロック生成方法 | |
JP2011078054A (ja) | 電流源、電子機器および集積回路 | |
US6842056B1 (en) | Cascaded phase-locked loops | |
JP2007288375A (ja) | 半導体集積回路 | |
JP2004146900A (ja) | クロック発生回路 | |
TWI739449B (zh) | 開迴路小數除頻器 | |
TWI785765B (zh) | 時鐘電路及為cpu提供時鐘的方法 | |
CN113765515B (zh) | 开环分数分频器 | |
KR100604983B1 (ko) | 전력소모가 적은 커패시턴스 체배기 | |
JP2004153332A (ja) | クロック発生回路 | |
US7777541B1 (en) | Charge pump circuit and method for phase locked loop | |
JP4327144B2 (ja) | Pll回路におけるアクティブフィルタ。 | |
CN109787618B (zh) | 压控振荡器与锁相回路 | |
JP2005005932A (ja) | 低域ろ波回路および位相同期回路 | |
JP2000013220A (ja) | 位相同期回路 | |
JP2004343636A (ja) | リング発振回路及びpll回路 |