JP2004146514A - 角度保持機構と、これを用いた機器 - Google Patents

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Masaya Amisaki
網崎 真哉
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Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】2部材間の角度を保持している状態で、部材を手で強く押しても、容易にロックが解除されない角度保持機構と、これを用いた機器を提供する。
【解決手段】機器の2部材間のヒンジ結合部に配置された角度保持機構において、はすば歯車のような傾斜を有する歯が形成された部分歯車41と、この部分歯車41に係合するロック片42が設けられる。ロック片42には、ロック片42をロック位置に付勢するとともに、ロック解除位置へ移動可能なばね43が設けられている。2部材間に角度変化が生じるとき、ある方向への角度変化は、部分歯車41とロック片42との間にロック状態維持の分力を発生させ、反対方向への角度変化は、同様にロック状態解除の分力を発生させる。ロック解除片44をロック片42に接触させ、ロック片42が移動させられることによってロック状態が解除される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は角度保持機構と、これを用いた機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在では、表示部の角度調整が可能であり、且つ調整後の表示部の角度を保持する機構を設けた機器が数多く存在する。例えば、卓上型電話機、ファクシミリ、カーナビゲーションシステム、ノートパソコンなどが挙げられる。この角度保持機構によって、これらの表示部は倒伏状態と起立状態の間の任意の角度で保持される。上記卓上電話機のような場合は、表示部を倒伏状態で使用するよりも、起立状態で使用したほうが表示の視認性が高いと考えられる。したがって、これらの表示部は、使用者が手で角度を任意に変更して表示の視認性を調整することができ、変更後の角度は角度保持機構によって保持される。
【0003】
この角度保持機構には、摩擦によって角度を保持するものもある。この場合、ヒンジ等に作用する摩擦力で角度を保持するわけであるが、角度が変わりやすい性質を持っている。一方、卓上電話機などの機器のように、表示部の角度を変える機会の少ないものは、ロックすることにより、しっかりと角度を保持したほうが良い。
【0004】
そこで、起立状態で表示部の角度を保持するためのロック機構を設けているものもある。ロック機構を設けることにより、使用者の意図に反して表示部が倒伏方向へと自由に倒れることを防止する。表示部を倒伏方向へと角度変更したいときには、使用者はロック解除ボタンを押すなどしてロックを解除する。このようなロック機構として、本体に爪片を、表示部に複数の溝を有するロック片を設け、各々を係合させる手法が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−237427号公報(図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載のようなロック機構は、倒伏状態と起立状態の間で角度変更させる方向と直角をなす方向にロック片を移動させて、表示部をロックするため、使用者が表示部を手で強く押すと、ロックが解除されてしまう可能性がある。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、機器の2部材間のヒンジ結合部に配置され、これら2部材間の角度を保持する機構において、角度を保持している状態で、使用者が部材を手で強く押しても、容易にロックが解除されない角度保持機構と、これを用いた機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、機器の2部材間のヒンジ結合部に配置され、これら2部材間の角度を保持する機構において、はすば歯車のような傾斜を有する歯が形成された部分歯車と、この部分歯車に係合するロック片によって構成され、前記部分歯車は、その回転軸が前記ヒンジ軸に一致するように前記2部材の一方に固定され、前記ロック片は、前記2部材の他方に移動可能に設けられ、前記2部材の間に角度変化が生じるとき、ある方向への角度変化は前記部分歯車とロック片との間にロック状態維持の分力を発生させ、反対方向への角度変化は前記部分歯車とロック片との間にロック状態解除の分力を発生させる。
【0009】
この構成によれば、2部材間に力を加えるだけでロック状態を解除でき、2部材間の角度変更を容易に行うことが可能である。また、はすば歯車のような傾斜を有する歯をロック片と係合させ、ロック片の移動を規制することによって、歯が持つ傾斜の作用を利用した、強固なロック状態の維持を実現することが可能である。
【0010】
また、本発明では、前記部分歯車が、ヒンジ結合された前記2部材の一方に配設されたヒンジ片と一体に形成されている。
【0011】
この構成によれば、前記ロック片と係合する係止手段を、別部品として新たに設ける必要がない。
【0012】
また、本発明では、前記ロック片を設けた側の部材に、このロック片をロック位置に付勢するばねが設けられている。
【0013】
この構成によれば、ばねの付勢力によって自動的に、ロック片をロック位置に移動することが可能である。
【0014】
また、本発明では、前記ロック片が、前記部分歯車の歯に係合する単一の突起を有する。
【0015】
この構成によれば、複数の突起を複数の歯に係合させることによって必要となる非常に複雑な形状のロック片を作成する必要がない。
【0016】
また、本発明では、前記ロック片と前記部分歯車とのロックを解除するための、ロック解除片を設ける。
【0017】
この構成によれば、前記2部材間の角度変更をするために手を添える場所と、前記角度保持機構との距離が離れている場合であっても、ロック解除操作を行うことが可能である。
【0018】
また、本発明では、前記ロック解除片を操作することによって、ロック解除片の一端が前記ロック片に接触し、これによりロック片が、ロック解除位置に移動する。
【0019】
この構成によれば、ロック解除片がロック片に単に接触するだけでロック解除がなされることより、ロック解除のための複雑な機構を新たに設ける必要がない。
【0020】
また、本発明では、前記ロック解除片が、前記部分歯車を設けた側の部材に設けられている。
【0021】
この構成によれば、部分歯車を設けた側の部材が可動部材であった場合、この部材を一方の手で持って角度変更するときに、角度変更とロック解除の二つの操作を、片手で行うことが可能である。
【0022】
また、本発明では、前記ロック解除片は、斜面作用により前記ロック片を移動させる。
【0023】
この構成によれば、ロック解除操作に伴うロック解除片の移動方向とは異なる方向に、ロック片を移動させることが可能である。
【0024】
また、本発明では、前記2部材間の角度がどのようになっても、前記ロック解除片が、前記ロック片に作用を及ぼすことが可能である。
【0025】
この構成によれば、2部材間の角度がどのような状態であっても、常に、ロック解除を行うことが可能である。
【0026】
また、本発明では、機器の2つの部材の間に、前記角度保持機構を設けた。
【0027】
この構成によれば、2部材の角度を様々に変更して使用する機器において、2部材間に力を加えるだけでロック状態を解除でき、2部材間の角度変更を容易に行うことが可能である。また、はすば歯車のような傾斜を有する歯をロック片と係合させ、ロック片の移動を規制することによって、歯が持つ傾斜の作用を利用した、強固なロック状態の維持を実現できる。
【0028】
また、本発明では、前記機器において、前記2つの部材が、本体と、この本体に対し倒伏状態と起立状態の間で角度変更可能に設けられる表示部であるものとした。
【0029】
この構成によれば、表示部の起立方向に力を加えるだけでロック状態を解除でき、見易い角度に容易に角度変更することが可能である。さらに、倒伏方向に強い力が加えられても、その角度を強固なロック状態で維持することが可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
【0031】
本発明の実施形態に係る角度保持機構を用いた機器を、図1から図6に示す。図1は、本発明の実施形態に係る角度保持機構を用いた機器の要部断面部分斜視図である。図2は、図1の機器の角度保持機構部の部分断面上面図である。図3は、図1の機器の角度保持機構部の部分断面側面図である。図4は、図1の機器の角度保持機構部の部分断面正面図である。図5は、角度保持機構に用いられている部分歯車の斜視図である。図6は、角度保持機構に用いられているロック片の斜視図である。図1から図6においては、本発明の角度保持機構を用いた機器が、液晶表示部を備えた機器であるとして設計されているものとする。
【0032】
図1から図4に示す機器は、機器本体1と表示部2を備える。機器本体1は、その外装が筐体11で構成されている。機器本体1は、表示部2とヒンジ結合する。そのヒンジ3の本体側ヒンジ片31が、機器本体1に配設されている。
【0033】
表示部2は、その外装が筐体21で構成され、その表示部2には、機器の機能に基づいて様々な情報を表示する液晶表示画面22が設けられている。また、筐体21には、後述する角度保持機構4による表示部2のロックを解除するためのロック解除片44が突出するロック解除片突出孔21aが設けられている。そして、本体側ヒンジ片31とともにヒンジ3を構成する表示部側ヒンジ片32が配設されている。
【0034】
角度保持機構4は、ヒンジ3に設けられている。角度保持機構4は、部分歯車41、ロック片42、ばね43、ロック解除片44で構成されている。
【0035】
図5において、部分歯車41は、歯の部分がはすば歯車状に加工されている。41aや41bのような傾斜を有する6箇所の歯と、その間に、41cや41dのような5箇所の溝が設けられている。6箇所の歯及び5箇所の溝は、部分歯車41の取付軸に対して16度ずつの角度間隔で設けられている。これらの歯の個数や角度といった具体的数値は、一つの好適例の例示であり、発明の範囲を限定するものではない。
【0036】
図6において、ロック片42には、前記部分歯車41の歯41a〜41fと係合する単一の係合突起42aが設けられている。また、ロック解除片44が接触するロック解除片当接面42bが設けられている。ロック片42は、ロック解除片44の接触による斜面作用にて移動するため、ロック解除片当接面42bは、傾斜をなして形成されている。さらに、表示部2がどのような角度になっても、ロック解除片44による斜面作用が得られるように、ロック解除片当接面42bは円弧状に形成されている。
【0037】
ばね43は、機器本体1の筐体11とロック片42の間に設けられている。また、ばね43は引張りコイルばねであり、常に、ロック片42をばね43のほうへ引っ張るように、つまり、図2及び図4において右側に引き寄せるように付勢力を作用させている。
【0038】
ロック解除片44には、一端にロック片当接面44aが設けられている(図1、図2参照)。ロック片当接面44aは、ロック片42のロック解除片当接面42bと接触して、斜面効果が得られるように傾斜をなして形成されている。また、ロック片当接面44aと反対側の端部には、操作端部44bを有する。
【0039】
部分歯車41は、その回転軸が前記ヒンジ軸に一致するように、表示部2に配設された表示部側ヒンジ片32に固定されている。ロック片42は機器本体1に、ばね43はこのロック片42と機器本体1の筐体11の間に設けられている。そして、部分歯車41の歯41aとロック片42の単一の係合突起42aが係合するように、部分歯車41とロック片42が配設される。
【0040】
ここで、ばね43が、ロック片42をばね43のほうへ引っ張るように設けられているが、機器本体1にはストッパー(図示せず)が設けられているので、前記歯41aと係合突起42aが係合する位置からばね43のほうへ、ロック片42は移動できない。
【0041】
また、ロック解除片44が、ロック片42のロック解除片当接面42bに、ロック片当接面44aを当接させるように配設されている。ロック解除片44は、表示部2の内部に納まり、操作端部44bが、表示部2の筐体21のロック解除片突出孔21aから突出するように配設される。ロック解除片44の操作端部44bをロック片42の方向へ押すと、ロック片当接面44aがロック片42のロック解除片当接面42bに当接し、ロック片42を移動させ、ロックが解除される。
【0042】
図7は、角度保持機構の動作を示す部分断面上面図及び斜視図である。図中、矢印A及びBは、ヒンジ3及び部分歯車41の回転方向を示す。すなわち、矢印Aは表示部2の起立方向、矢印Bは倒伏方向である。部分歯車41の歯は、前述のとおりはすば歯車状に形成されており、これに合わせて係合突起42aも、表示部2の回転方向A及びBに対して傾斜をなすように、ロック片42に配設されている。
【0043】
次に、図7(b)のようなロック状態から、表示部2を起こすものとする。表示部側ヒンジ片32とともに、部分歯車41はその軸線を中心に矢印Aの方向に回転する。この時、歯41bと係合突起42aの間で分力が発生し、ロック片42は、矢印Cの方向に移動しようとする。つまり、表示部2を起立方向Aに角度変更するときには、部分歯車41の歯41bとロック片42の係合突起42aの間で、ロック状態を解除する分力が発生することになる。
人力或いは重力により、表示部2を倒す力が働いたときには、表示部側ヒンジ片31とともに、部分歯車41はその軸線を中心に矢印Bの方向に回転する。この時、歯41aと係合突起42aの間で分力が発生し、ロック片42は、矢印Dの方向に移動しようとする。しかしながら、図7(a)において、ロック片42は、ストッパー(図示せず)によって破線Eの位置より右側へは移動しないように規制されている。つまり、表示部2を倒伏方向Bに角度変更するときには、部分歯車41の歯とロック片42の係合突起42aの間で、ロック状態を維持する分力が発生することになる。
【0044】
図8は、表示部をロック解除方向に回転させたときの角度保持機構の動作を示す斜視図及び上面図である。図8(a)及び(b)は、表示部の倒伏状態における角度保持機構の斜視図及び上面図である。図8(c)及び(d)は、倒伏状態から起立方向へ約6度角度変更した状態の角度保持機構の斜視図及び上面図である。図8(e)及び(f)は、倒伏状態から起立方向へ約12度角度変更した状態の角度保持機構の斜視図及び上面図である。図8(g)及び(h)は、倒伏状態から起立方向へ16度(歯一個分)角度変更した状態の角度保持機構の斜視図及び上面図である。
【0045】
図8において、図8(a)及び(b)に示す表示部2の倒伏状態が、初期状態であるとする。ロック片42の係合突起42aは、部分歯車41の一番端の溝41cに収まっている。
【0046】
次に、図8(c)及び(d)のように、起立方向に約6度角度変更したときは、部分歯車41の歯41bとロック片42の係合突起42aの間で発生するロック状態を解除する分力により、ロック片42がロック解除方向Cへ少し移動させられる。
【0047】
次に、図8(e)及び(f)のように、起立方向への角度変更が約12度に達したときには、さらにロック片42が移動させられることにより、係合突起42aが部分歯車41との係合から完全に外れる。この時、ロック片42には、ロック片42をロック位置に付勢するように、つまり図8(f)において右側に引っ張るようにばね43が取り付けられているため、係合突起42aが部分歯車41の歯41bに当接した状態でロック片42の移動は止まる。
【0048】
そして、図8(g)及び(h)のように、起立方向への角度変更が約16度に達した状態で、ロック片42の係合突起42aが、ばね43の付勢力によって自動的に次の溝41dに収まる。これら一連の動作により、表示部2が、倒伏状態から起立方向へ16度角度変更した状態でロックされる。引き続き、表示部2を起こしていくと、上記のような動作が同様に繰り返される。
【0049】
図9は、角度保持機構のロック解除片の位置変化を示す斜視図である。図9(a)は、表示部の倒伏状態における角度保持機構の斜視図である。図9(b)は、表示部の起立状態における角度保持機構の斜視図である。操作端部44bを指で押すと、図9(a)に示すように、ロック解除片44が矢印Fの方向に移動する。ロック片当接面44aが、ロック片42のロック解除片当接面42bと接触し、これらの当接面の斜面作用により、ロック片42がロック解除方向へと移動させられる。ロック解除片44から指を離すと、ロック解除片44が、図示しないばねの作用により元の位置に戻る。そして、ロック片42も元の位置に戻る。
【0050】
同様に、図9(b)においては、表示部2が起立している。ロック片当接面44aは、表示部2に内蔵されているので、表示部2と同じ角度で起立している。表示部2の右上の部分に右手を掛け、右親指の腹で操作端部44bを押すと、ロック解除片44とロック片42の当接面の斜面作用により、ロック片42がロック解除方向へと移動させられる。操作端部44bを押したまま表示部を倒していくと、ロック片当接面44aがロック解除片当接面42bの円弧状の部分に沿うように当接しながら移動するので、常に、ロック解除された状態となり、係合突起42aに止められることなく、表示部2は倒れる。操作部44bから指を離せば、ロック解除片44が、図示しないばねの作用により元の位置に戻り、ロック片42も元の位置に戻る。このように、表示部2がどのような角度であっても、ロック解除がなされるように、ロック片42のロック解除片当接面42bが形成されている。
【0051】
上記のように本発明の実施形態を示したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明の上記構成によれば、機器の2部材間のヒンジ結合部に配置され、これら2部材間の角度を保持する機構において、はすば歯車のような傾斜を有する歯が形成された部分歯車と、この部分歯車に係合するロック片によって構成され、前記部分歯車は、その回転軸が前記ヒンジ軸に一致するように前記2部材の一方に固定され、前記ロック片は、前記2部材の他方に移動可能に設けられ、前記2部材の間に角度変化が生じるとき、ある方向への角度変化は前記部分歯車とロック片との間にロック状態維持の分力を発生させ、反対方向への角度変化は前記部分歯車とロック片との間にロック状態解除の分力を発生させるものとした。これにより、2部材間に力を加えるだけでロック状態を解除でき、2部材間の角度変更を容易に行うことが可能である。また、はすば歯車のような傾斜を有する歯をロック片と係合させ、ロック片の移動を規制することによって、歯が持つ傾斜の作用を利用した、強固なロック状態の維持を実現することが可能である。その結果、ある方向への角度変更は、ロック解除操作が不要となり、使用者の手間を省くことが可能である。さらに、その反対方向への角度変更に対しては、ロック状態にて角度を保持することが可能であり、且つ使用者が部材を手で強く押しても、容易にロックが解除されることはない。
【0053】
また、前記部分歯車が、ヒンジ結合された前記2部材の一方に配設されたヒンジ片と一体に形成されていることとしたので、前記ロック片と係合する係止手段を、別部品として新たに設ける必要がない。その結果、部品点数の削減によるコストダウンや構造の簡素化が可能となる。また、生産時において作業工程の削減が可能となる。
【0054】
また、前記ロック片を設けた側の部材に、このロック片をロック位置に付勢するばねが設けられていることとした。このため、ばねの付勢力によって自動的に、ロック片をロック位置に移動することが可能である。その結果、ロック片をロック位置に移動させる操作が不必要となる。したがって、構造の簡素化が可能となり、ロック片を移動させるための使用者の手間も省くことができる。
【0055】
また、前記ロック片が、前記部分歯車の歯に係合する単一の突起を有することとした。これにより、複数の突起を複数の歯に係合させることによって必要となる非常に複雑な形状のロック片を作成する必要がない。その結果、部品形状の簡素化や、生産時における作業工程の削減が可能となる。
【0056】
また、前記ロック片と前記部分歯車とのロックを解除するための、ロック解除片を設けることとした。これにより、前記2部材間の角度変更をするために手を添える場所と、前記角度保持機構との距離が離れている場合であっても、ロック解除操作を行うことが可能である。その結果、使用者の操作の手間が省け、いずれの方向にもスムースに角度変更を行うことが可能である。
【0057】
また、前記ロック解除片を操作することによって、ロック解除片の一端が前記ロック片に接触し、これによりロック片が、ロック解除位置に移動することとした。ロック解除片がロック片に単に接触するだけでロック解除がなされることより、ロック解除のための複雑な機構を新たに設ける必要がない。その結果、部品点数の削減によるコストダウンや構造の簡素化が可能となる。また、生産時において作業工程の削減が可能となる。
【0058】
また、前記ロック解除片が、前記部分歯車を設けた側の部材に設けられていることとした。これにより、部分歯車を設けた側の部材が可動部材であった場合、この部材を一方の手で持って角度変更するときに、角度変更とロック解除の二つの操作を、片手で行うことが可能である。その結果、ロックを解除して2部材間の角度変更をする場合において、各々の操作のために両手を使う必要がなくなり、片手で角度変更を行うことができるので、使用者の操作の手間が省くことが可能である。
【0059】
また、前記ロック解除片は、斜面作用により前記ロック片を移動させるものであることとした。これにより、ロック解除操作に伴うロック解除片の移動方向とは異なる方向に、ロック片を移動させることが可能である。その結果、機器の仕様により、ロック片とロック解除片の各々の移動を異なる方向にしなければならない、或いは角度保持機構を配置するスペースに制限があるなどの機器においても、ロック機構を使用することが可能である。
【0060】
また、前記2部材間の角度がどのようになっても、前記ロック解除片が、前記ロック片に作用を及ぼすことが可能であることとした。これにより、2部材間の角度がどのような状態であっても、常に、ロック解除を行うことが可能である。その結果、任意の角度で角度保持及びその解除を行うことが可能であり、たいへん好都合である。
【0061】
また、本発明では、機器の2つの部材の間に、2つの部材の間に、前記角度保持機構を設けたこととしたので、2部材の角度を様々に変更して使用する機器において、2部材間に力を加えるだけでロック状態を解除でき、2部材間の角度変更を容易に行うことが可能である。また、はすば歯車のような傾斜を有する歯をロック片と係合させ、ロック片の移動を規制することによって、歯が持つ傾斜の作用を利用した、強固なロック状態の維持を実現できる。その結果、ある方向への角度変更は、ロック解除操作が不要となり、使用者の手間を省くことが可能な機器を提供することが可能となる。さらに、その反対方向への角度変更に対しては、ロック状態にて角度を保持することが可能であり、且つ使用者が部材を手で強く押しても、容易にロックが解除されることはない機器を提供することが可能となる。
【0062】
また、本発明では、前記機器において、前記2つの部材が、本体と、この本体に対し倒伏状態と起立状態の間で角度変更可能に設けられる表示部であるものとした。これにより、表示部の起立方向に力を加えるだけでロック状態を解除でき、見易い角度に容易に角度変更することが可能である。さらに、倒伏方向に強い力が加えられても、その角度を強固なロック状態で維持することが可能である。その結果、表示部の起立方向への角度変更は、ロック解除操作が不要となり、使用者の手間を省くことが可能な機器を提供することが可能となる。さらに、表示部を任意の角度で保持することができ、且つ使用者が表示部を手で強く押しても、容易にロックが解除されることはない機器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る角度保持機構を用いた機器の要部断面部分斜視図
【図2】図1の機器の角度保持機構部の部分断面上面図
【図3】図1の機器の角度保持機構部の部分断面側面図
【図4】図1の機器の角度保持機構部の部分断面正面図
【図5】角度保持機構に用いられている部分歯車の斜視図
【図6】角度保持機構に用いられているロック片の斜視図
【図7】(a) 角度保持機構の動作を示す部分断面上面図
(b) 角度保持機構の動作を示す斜視図
【図8】表示部をロック解除方向に回転させたときの角度保持機構の動作を示す斜視図及び上面図
(a) 表示部の倒伏状態における角度保持機構の斜視図
(b) 表示部の倒伏状態における角度保持機構の上面図
(c) 倒伏状態から起立方向へ約6度角度変更した状態の角度保持機構の斜視図
(d) 倒伏状態から起立方向へ約6度角度変更した状態の角度保持機構の上面図
(e) 倒伏状態から起立方向へ約12度角度変更した状態の角度保持機構の斜視図
(f) 倒伏状態から起立方向へ約12度角度変更した状態の角度保持機構の上面図
(g) 倒伏状態から起立方向へ16度(歯一個分)角度変更した状態の角度保持機構の斜視図
(h) 倒伏状態から起立方向へ16度(歯一個分)角度変更した状態の角度保持機構の上面図
【図9】角度保持機構のロック解除片の位置変化を示す斜視図
(a) 表示部の倒伏状態における角度保持機構の斜視図
(b) 表示部の起立状態における角度保持機構の斜視図
【符号の説明】
1  機器本体
2  表示部
3  ヒンジ
4  角度保持機構
41 部分歯車
42 ロック片
43 ばね
44 ロック解除片

Claims (11)

  1. 機器の2部材間のヒンジ結合部に配置され、これら2部材間の角度を保持する機構において、
    はすば歯車のような傾斜を有する歯が形成された部分歯車と、この部分歯車に係合するロック片によって構成され、前記部分歯車は、その回転軸が前記ヒンジ軸に一致するように前記2部材の一方に固定され、前記ロック片は、前記2部材の他方に移動可能に設けられ、前記2部材の間に角度変化が生じるとき、ある方向への角度変化は前記部分歯車とロック片との間にロック状態維持の分力を発生させ、反対方向への角度変化は前記部分歯車とロック片との間にロック状態解除の分力を発生させることを特徴とする角度保持機構。
  2. 前記部分歯車が、ヒンジ結合された前記2部材の一方に配設されたヒンジ片と一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の角度保持機構。
  3. 前記ロック片を設けた側の部材に、このロック片をロック位置に付勢するばねが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の角度保持機構。
  4. 前記ロック片が、前記部分歯車の歯に係合する単一の突起を有することを特徴とする請求項3に記載の角度保持機構。
  5. 前記ロック片と前記部分歯車とのロックを解除するための、ロック解除片を設けることを特徴とする請求項4に記載の角度保持機構。
  6. 前記ロック解除片を操作することによって、ロック解除片の一端が前記ロック片に接触し、これによりロック片が、ロック解除位置に移動することを特徴とする請求項5に記載の角度保持機構。
  7. 前記ロック解除片が、前記部分歯車を設けた側の部材に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の角度保持機構。
  8. 前記ロック解除片は、斜面作用により前記ロック片を移動させるものであることを特徴とする請求項7に記載の角度保持機構。
  9. 前記2部材間の角度がどのようになっても、前記ロック解除片が、前記ロック片に作用を及ぼすことが可能であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の角度保持機構。
  10. 2つの部材の間に、請求項5ないし請求項9のいずれかに記載された角度保持機構を設けた機器。
  11. 前記2つの部材が、本体と、この本体に対し倒伏状態と起立状態の間で角度変更可能に設けられる表示部であることを特徴とする請求項10に記載の機器。
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