JP2004146510A - 縦型熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メンテナンス性の向上およびメンテナンスエリアの縮小ができる縦型熱処理装置を提供する。
【解決手段】複数の基板を多段に支持したボート8を挿入した熱処理するための処理チューブ(反応管)18と、処理チューブ18を囲繞し、処理チューブ内の基板を加熱する加熱ユニット(熱処理炉)9と、加熱ユニット9の内側と処理チューブ18の外側との間の雰囲気を排気する加熱ユニット9に設けられた排気口14と、排気口14と接続された管内の排気物を冷却する冷却手段16とを具備すると共に、加熱ユニット9は筐体1の背面側に水平にスライドさせることができる縦型熱処理装置であって、冷却手段16は、加熱ユニット9の前面側に配設した構造の縦型熱処理装置とする。
【選択図】図1
【解決手段】複数の基板を多段に支持したボート8を挿入した熱処理するための処理チューブ(反応管)18と、処理チューブ18を囲繞し、処理チューブ内の基板を加熱する加熱ユニット(熱処理炉)9と、加熱ユニット9の内側と処理チューブ18の外側との間の雰囲気を排気する加熱ユニット9に設けられた排気口14と、排気口14と接続された管内の排気物を冷却する冷却手段16とを具備すると共に、加熱ユニット9は筐体1の背面側に水平にスライドさせることができる縦型熱処理装置であって、冷却手段16は、加熱ユニット9の前面側に配設した構造の縦型熱処理装置とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体製造装置等の縦型熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の縦型熱処理装置について、図4を用いて説明する。図示の如く、筐体1の前面には、ウエハを保持し運搬する為のカセット3の搬入・搬出口2が設けられており、その後に、カセット搬送機構4、カセットステージ5、ウエハ移載機構7、ロードロックチャンバ10が順々に設けられている。そして、筐体1の背面側には、縦型熱処理装置の各構成物のメンテナンスを行なう為の空間としてメンテナンススペースが設けられている。
【0003】
搬入・搬出口2から投入されたカセット3は、カセット搬送機構4によりカセットステージ5へ移される。続いて、ウエハ移載機構7により、カセットステージ5上のカセット3からウエハを取り出し、ボート8へと移し替えられる。尚、カセット3が大気から隔離してウエハを運搬されるFOUPなどのポッドタイプである場合には、カセットステージ5には、カセット3の蓋体(図示せず)を開閉する開閉手段(図示せず)が設置され、該開閉手段によってカセット3の蓋体を取去り、その後に、カセット3内のウエハをウエハ移載機構7により取出す。また、カセットステージ5以外に、筐体1内に複数のカセット3を保持しておく為に、カセット棚6を有する場合もある。
【0004】
筐体1の後部には、上部に熱処理炉(加熱ユニット)9と、その下方には、減圧雰囲気、或いは不活性ガス雰囲気にする為のロードロックチャンバ10が設けられており、ロードロックチャンバ10の内部にボート8とボート昇降機構11が設けられている。ボート昇降機構11により、ウエハを載置されたボート8を熱処理炉9(処理チューブ18)内ヘロード・アンロードすることができる。
熱処理炉9は、筐体1内にほぼ垂直に設けられているため、熱処理炉9をほぼ水平に設けた横型熱処理装置に比べて省スペース化を図ることができる。
さらに、近年見られる半導体産業の急成長に伴い、装置のさらなるスループット向上が求められるようになってきた。そこで、熱処理炉9を急速に冷却することによって、熱処理終了後から次の熱処理を開始するまでのサイクルを短くすることを目的とした冷却機構12を備えた処理装置も製作されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の縦型熱処理装置の熱処理炉9の冷却機構12として、図4に示すように、外気(エア)を吸入する吸気口13、排気管14、連結部15aを介し排気管14の先端である排気口14aと接続されたラジエータ16、および連結部15bを介しラジエータ16と接続されたダクト17で構成されており、吸気口13から熱処理炉9の内側と処理チューブ18の外側の間の間隙内にエア(外気)を取り込み、冷却空気の流れ26に示すように、処理チューブ18の外周を通って排気管14より排出される。これにより、熱処理炉9の内側と処理チューブ18の外側との間に形成される高温の雰囲気を冷たい外気と入れ替えることにより熱処理炉9を冷却することができる。この時、熱処理炉9より排気される空気の温度は1000℃程度の高温になる場合もあり、これをそのままダクト17に流すとダクト17は熱により損傷を受けるため、排気口14a近くに高温の排気を冷却するためのラジエータ16を配設している。
【0006】
処理チューブ18を洗浄するために熱処理炉9から取外す際や、ヒータ素線の断線により熱処理炉9を交換する際などの熱処理炉9周りのメンテナンスを行なう場合は、図5に示す様に熱処理炉9を筐体背面側のメンテナンススペースへスライドさせ、リフター19によって処理チューブ18や熱処理炉9を着脱できる様にしている。
【0007】
ここで、上記してきた従来の縦型熱処理装置における問題点について説明する。
熱処理炉9をスライドさせる時には、スライドの邪魔にならない様に冷却機構12(排気管14を除く)を取外すか、図5の如く冷却機構12を支持しスライドさせる為の冷却機構用ガイド軸27を設け、熱処理炉9と共にスライドさせる必要がある。
【0008】
冷却機構12を取外す場合には、高所作業となる上に、冷却機構12は重量物であるので、安全面の問題および作業時間が掛かるというメンテナンス性の問題がある。
【0009】
また、熱処理炉9と共に冷却機構12をスライドさせる場合には、熱処理炉9のスライド分のほかに、冷却機構12(特にラジエータ16)のスライド分Lのメンテナンススペースが、筐体背面側に増加する事となる。
【0010】
また、冷却機構12を取外す場合もスライドさせる場合も、ラジエータを動かす事となるので、事前にラジエータ16に冷却水を送る冷却管(図示せず)を取外し、ラジエータ16内の水抜きを行なう必要がある。この冷却管取外しおよび水抜きによる作業時間が掛かることもメンテナンス性の問題の一つである。
【0011】
このように、従来の縦型処理装置には、筐体背面側に多くのメンテナンススペースを必要とする問題や、メンテナンス性の問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上記従来技術におけるメンテナンススペース、メンテナンス性の問題点を解消し、メンテナンススペースの抑制、およびメンテナンス性を向上できる縦型熱処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。すなわち、請求項1、請求項2に記載のように、複数の基板を多段に支持したボートを挿入し、熱処理するための処理チューブ(反応管)と、上記処理チューブを囲繞し上記処理チューブ内の基板を加熱する加熱ユニット(熱処理炉)と、上記加熱ユニットに設けられ、かつ上記加熱ユニットの内側と上記処理チューブの外側との間の雰囲気を排気する排気管と、上記排気管の排気口と接続され管内の排気物を冷却する冷却手段と、を具備すると共に、上記加熱ユニットは筐体の背面側に水平にスライドさせることで着脱できる縦型熱処理装置であって、上記冷却手段は、上記加熱ユニット上方以外の筐体天井部に配設してなる縦型熱処理装置とするものである。
また、上記排気口は、上記スライドさせる方向と逆側の上記加熱ユニット側面に配設してなる縦型熱処理装置とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の縦型熱処理装置の構成は図1に示す。
従来の縦型熱処理装置の構成と同一物、および同一の機能を有する物については同一の符号を付してある。また、本発明では、「前面側」、「前方」とは筐体1の搬入・搬出口2のある側の方向を指し、「背面側」、「後部」とはその搬入・搬出口2の逆の方向、すなわちメンテナンススペース側の方向を指すことと定義する。
【0015】
複数の基板を多段に支持したボート8を挿入し、熱処理するための処理チューブ(反応管)18と、上記処理チューブ18を囲繞し上記処理チューブ18内の基板を加熱する加熱ユニット(熱処理炉)9と、上記加熱ユニット9に設けられ、かつ上記加熱ユニット9の内側と上記処理チューブ18の外側との間の雰囲気を排気する排気管14と、連結部15aを介して上記排気管の先端である排気口14aと接続され管内の排気物を冷却する冷却手段(ラジエータ)16と、を具備すると共に、上記加熱ユニット9又は上記処理チューブ18は、メンテナンス側である筐体1の背面側に上記加熱ユニット9を水平にスライドさせることで着脱できる縦型熱処理装置であって、上記冷却手段16は、上記加熱ユニット9の上方28以外の筐体1の天井部29に配設した縦型熱処理装置とするものである。
【0016】
また、上記加熱ユニット9に設けられた上記排気管14aの排気口は、上記加熱ユニット9の上記スライドする方向と逆側(メンテナンスエリア側と逆側)の側面に配設した縦型熱処理装置とするものである。
【0017】
本発明の筐体1には、前面にウエハ搬送用のカセット3の搬入・搬出口2が設けられており、そこから投入されたカセット3は、カセット搬送機構4によりカセットステージ5へ移される。続いて、ウエハ移載機構7により、カセットステージ5上のカセット3からウエハを取り出し、ボート8へと移し替えられる。尚、カセット3が大気から隔離してウエハを運搬されるFOUPなどのポッドタイプである場合には、カセットステージ5には、カセット3の蓋体(図示せず)を開閉する開閉手段(図示せず)が設置され、該開閉手段によってカセット3の蓋体を取去り、その後に、カセット3内のウエハをウエハ移載機構7により取出す。また、カセットステージ5以外に、筐体1内に複数のカセット3を保持しておく為に、カセット棚6を有する場合もある。
筐体1の後部には、上部に熱処理炉(加熱ユニット)9と、その下方には、減圧雰囲気、或いは不活性ガス雰囲気にする為のロードロックチャンバ10が設けられており、ロードロックチャンバ10の内部にボート8とボート昇降機構11が設けられている。ボート昇降機構11により、ウエハを載置されたボート8を熱処理炉9(処理チューブ18)内ヘロード・アンロードすることができる。
【0018】
処理チューブ18を洗浄するために熱処理炉9から取外す際や、ヒータ素線の断線により熱処理炉9を交換する際などの熱処理炉9周りのメンテナンスを行なう場合は、図2に示す様に熱処理炉9を筐体背面側へスライドさせ、リフター19によって処理チューブ18や熱処理炉9を着脱できる様にしている。
【0019】
熱処理炉9をスライドさせる機構は図3に詳細を示している。熱処理炉9はヒータベース21の上に固定され、ヒータベース21の下部にマニホールド22が固定されている。そして、ヒータベース21は、水平ガイド軸23に上下スライダ24を介し吊り下げられる格好で取り付けられている。図中には明示しないが、上下スライダ24は垂直に設けられたガイド軸と上下動させるためのエアシリンダとから構成されており、この上下スライダ24が動作することによりヒータベース21は、水平ガイド軸23側へ引っ張り上げられたり、下げられたりする。この様にヒータベース21が上下する事で、ヒータベース21に固定されている全てのものも上下動する事となり、マニホールド22がロードロックチャンバ10の天井部と当接したり離間したりする様になっている。熱処理炉9を水平方向にスライドさせる駆動源として、水平エアシリンダ25が設けられている。
熱処理炉9をスライドさせる時には、まず、上下スライダ24によって、マニホールド22とロードロックチャンバ10とを離間させる。そして、水平エアシリンダ25と水平ガイド軸23によって、熱処理炉9が筐体背面側へスライド移動する。
【0020】
本発明の冷却機構12の動作は従来技術とほぼ同様であり、外気の吸気口13、排気管14、ラジエータ16、ダクト17で構成され、吸気口13から熱処理炉9内に取り込んだエアを排気口14より排出させることで熱処理炉9を急冷させるものである。
本発明の従来技術と異なる点は、ラジエータ16が熱処理炉9の上方28以外の筐体1の天井部上面29、すなわち熱処理炉9よりも前方の筐体1の上面に取付けられ、排気口14aが従来の装置と逆側の向き、すなわちメンテナンススペース側である筐体背面側ではなく、筐体正面側の方向を向いた格好で熱処理炉9の側面に設けられていることである。
これにより熱処理炉9を、熱処理炉9の背面側であるメンテナンススペース側へスライドさせる場合でも、ラジエータ16を取外したり、或いは一緒にスライドさせる必要がなくなる。従いメンテナンスエリアの奥行きはラジエータ16のスライド分が不要となり、熱処理炉9のスライド分だけでよくなるのでメンテナンスエリアを抑える事ができる。また、ラジエータ16を動かさないので水抜きを行う必要はなく、高所作業はラジエータ16と排気口14との連結部15aを外すだけで良くなりメンテナンス性が向上する。また、冷却機構用スライド軸27も不要となり、装置コストを抑える事にもなる。
【0021】
以上の事が本発明の実施形態であるが、特許の請求の範囲に記載以外の装置構成は種々の変更が可能である。
例えば、本発明の実施形態においては、ロードロックチャンバ10が熱処理炉9の下方に配置されているが、本発明はロードロックチャンバ10が無い縦型熱処理装置にも適用できるし、熱処理炉9や処理チューブ18を取外す際に必ずしもリフター19を用いる必要もない。
また、本発明の実施形態では明示していないが、冷却機構12には、冷却空気の流れを強制的に起こすブロアー(ファン)や、冷却空気の流量を調整するダンパーや調整弁等が設けられていても良い事は言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、熱処理炉メンテナンス時において、メンテナンスエリアを抑え、また、高所作業の作業能率改善と冷却手段の水抜きの手間を省くことができ、その結果、熱処理炉のメンテナンス性の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を例示した縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【図2】本発明を例示した縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【図3】本発明の熱処理炉のスライド機構の詳細図。
【図4】従来の縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【図5】従来の縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【符号の説明】
1…筐体
2…カセット搬入・搬出口
3…カセット
4…カセット搬送機構
5…カセットステージ
6…カセット棚
7…ウエハ移載機構
8…ボート
9…熱処理炉(加熱ユニット)
10…ロードロックチャンバ
11…ボート昇降機構
12…冷却機構
13…吸気口
14…排気管
14a…排気口
15a、15b…連結部
16…ラジエータ(冷却手段)
17…ダクト
18…処理チューブ(反応管)
19…リフター
21…ヒータベース
22…マニホールド
23…水平ガイド軸
24…上下スライダ
25…水平エアシリンダ
26…冷却空気の流れ
27…冷却機構用ガイド軸
28…加熱ユニット9上方の天井部
29…加熱ユニット9上方以外の筐体天井部
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体製造装置等の縦型熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の縦型熱処理装置について、図4を用いて説明する。図示の如く、筐体1の前面には、ウエハを保持し運搬する為のカセット3の搬入・搬出口2が設けられており、その後に、カセット搬送機構4、カセットステージ5、ウエハ移載機構7、ロードロックチャンバ10が順々に設けられている。そして、筐体1の背面側には、縦型熱処理装置の各構成物のメンテナンスを行なう為の空間としてメンテナンススペースが設けられている。
【0003】
搬入・搬出口2から投入されたカセット3は、カセット搬送機構4によりカセットステージ5へ移される。続いて、ウエハ移載機構7により、カセットステージ5上のカセット3からウエハを取り出し、ボート8へと移し替えられる。尚、カセット3が大気から隔離してウエハを運搬されるFOUPなどのポッドタイプである場合には、カセットステージ5には、カセット3の蓋体(図示せず)を開閉する開閉手段(図示せず)が設置され、該開閉手段によってカセット3の蓋体を取去り、その後に、カセット3内のウエハをウエハ移載機構7により取出す。また、カセットステージ5以外に、筐体1内に複数のカセット3を保持しておく為に、カセット棚6を有する場合もある。
【0004】
筐体1の後部には、上部に熱処理炉(加熱ユニット)9と、その下方には、減圧雰囲気、或いは不活性ガス雰囲気にする為のロードロックチャンバ10が設けられており、ロードロックチャンバ10の内部にボート8とボート昇降機構11が設けられている。ボート昇降機構11により、ウエハを載置されたボート8を熱処理炉9(処理チューブ18)内ヘロード・アンロードすることができる。
熱処理炉9は、筐体1内にほぼ垂直に設けられているため、熱処理炉9をほぼ水平に設けた横型熱処理装置に比べて省スペース化を図ることができる。
さらに、近年見られる半導体産業の急成長に伴い、装置のさらなるスループット向上が求められるようになってきた。そこで、熱処理炉9を急速に冷却することによって、熱処理終了後から次の熱処理を開始するまでのサイクルを短くすることを目的とした冷却機構12を備えた処理装置も製作されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の縦型熱処理装置の熱処理炉9の冷却機構12として、図4に示すように、外気(エア)を吸入する吸気口13、排気管14、連結部15aを介し排気管14の先端である排気口14aと接続されたラジエータ16、および連結部15bを介しラジエータ16と接続されたダクト17で構成されており、吸気口13から熱処理炉9の内側と処理チューブ18の外側の間の間隙内にエア(外気)を取り込み、冷却空気の流れ26に示すように、処理チューブ18の外周を通って排気管14より排出される。これにより、熱処理炉9の内側と処理チューブ18の外側との間に形成される高温の雰囲気を冷たい外気と入れ替えることにより熱処理炉9を冷却することができる。この時、熱処理炉9より排気される空気の温度は1000℃程度の高温になる場合もあり、これをそのままダクト17に流すとダクト17は熱により損傷を受けるため、排気口14a近くに高温の排気を冷却するためのラジエータ16を配設している。
【0006】
処理チューブ18を洗浄するために熱処理炉9から取外す際や、ヒータ素線の断線により熱処理炉9を交換する際などの熱処理炉9周りのメンテナンスを行なう場合は、図5に示す様に熱処理炉9を筐体背面側のメンテナンススペースへスライドさせ、リフター19によって処理チューブ18や熱処理炉9を着脱できる様にしている。
【0007】
ここで、上記してきた従来の縦型熱処理装置における問題点について説明する。
熱処理炉9をスライドさせる時には、スライドの邪魔にならない様に冷却機構12(排気管14を除く)を取外すか、図5の如く冷却機構12を支持しスライドさせる為の冷却機構用ガイド軸27を設け、熱処理炉9と共にスライドさせる必要がある。
【0008】
冷却機構12を取外す場合には、高所作業となる上に、冷却機構12は重量物であるので、安全面の問題および作業時間が掛かるというメンテナンス性の問題がある。
【0009】
また、熱処理炉9と共に冷却機構12をスライドさせる場合には、熱処理炉9のスライド分のほかに、冷却機構12(特にラジエータ16)のスライド分Lのメンテナンススペースが、筐体背面側に増加する事となる。
【0010】
また、冷却機構12を取外す場合もスライドさせる場合も、ラジエータを動かす事となるので、事前にラジエータ16に冷却水を送る冷却管(図示せず)を取外し、ラジエータ16内の水抜きを行なう必要がある。この冷却管取外しおよび水抜きによる作業時間が掛かることもメンテナンス性の問題の一つである。
【0011】
このように、従来の縦型処理装置には、筐体背面側に多くのメンテナンススペースを必要とする問題や、メンテナンス性の問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上記従来技術におけるメンテナンススペース、メンテナンス性の問題点を解消し、メンテナンススペースの抑制、およびメンテナンス性を向上できる縦型熱処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。すなわち、請求項1、請求項2に記載のように、複数の基板を多段に支持したボートを挿入し、熱処理するための処理チューブ(反応管)と、上記処理チューブを囲繞し上記処理チューブ内の基板を加熱する加熱ユニット(熱処理炉)と、上記加熱ユニットに設けられ、かつ上記加熱ユニットの内側と上記処理チューブの外側との間の雰囲気を排気する排気管と、上記排気管の排気口と接続され管内の排気物を冷却する冷却手段と、を具備すると共に、上記加熱ユニットは筐体の背面側に水平にスライドさせることで着脱できる縦型熱処理装置であって、上記冷却手段は、上記加熱ユニット上方以外の筐体天井部に配設してなる縦型熱処理装置とするものである。
また、上記排気口は、上記スライドさせる方向と逆側の上記加熱ユニット側面に配設してなる縦型熱処理装置とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の縦型熱処理装置の構成は図1に示す。
従来の縦型熱処理装置の構成と同一物、および同一の機能を有する物については同一の符号を付してある。また、本発明では、「前面側」、「前方」とは筐体1の搬入・搬出口2のある側の方向を指し、「背面側」、「後部」とはその搬入・搬出口2の逆の方向、すなわちメンテナンススペース側の方向を指すことと定義する。
【0015】
複数の基板を多段に支持したボート8を挿入し、熱処理するための処理チューブ(反応管)18と、上記処理チューブ18を囲繞し上記処理チューブ18内の基板を加熱する加熱ユニット(熱処理炉)9と、上記加熱ユニット9に設けられ、かつ上記加熱ユニット9の内側と上記処理チューブ18の外側との間の雰囲気を排気する排気管14と、連結部15aを介して上記排気管の先端である排気口14aと接続され管内の排気物を冷却する冷却手段(ラジエータ)16と、を具備すると共に、上記加熱ユニット9又は上記処理チューブ18は、メンテナンス側である筐体1の背面側に上記加熱ユニット9を水平にスライドさせることで着脱できる縦型熱処理装置であって、上記冷却手段16は、上記加熱ユニット9の上方28以外の筐体1の天井部29に配設した縦型熱処理装置とするものである。
【0016】
また、上記加熱ユニット9に設けられた上記排気管14aの排気口は、上記加熱ユニット9の上記スライドする方向と逆側(メンテナンスエリア側と逆側)の側面に配設した縦型熱処理装置とするものである。
【0017】
本発明の筐体1には、前面にウエハ搬送用のカセット3の搬入・搬出口2が設けられており、そこから投入されたカセット3は、カセット搬送機構4によりカセットステージ5へ移される。続いて、ウエハ移載機構7により、カセットステージ5上のカセット3からウエハを取り出し、ボート8へと移し替えられる。尚、カセット3が大気から隔離してウエハを運搬されるFOUPなどのポッドタイプである場合には、カセットステージ5には、カセット3の蓋体(図示せず)を開閉する開閉手段(図示せず)が設置され、該開閉手段によってカセット3の蓋体を取去り、その後に、カセット3内のウエハをウエハ移載機構7により取出す。また、カセットステージ5以外に、筐体1内に複数のカセット3を保持しておく為に、カセット棚6を有する場合もある。
筐体1の後部には、上部に熱処理炉(加熱ユニット)9と、その下方には、減圧雰囲気、或いは不活性ガス雰囲気にする為のロードロックチャンバ10が設けられており、ロードロックチャンバ10の内部にボート8とボート昇降機構11が設けられている。ボート昇降機構11により、ウエハを載置されたボート8を熱処理炉9(処理チューブ18)内ヘロード・アンロードすることができる。
【0018】
処理チューブ18を洗浄するために熱処理炉9から取外す際や、ヒータ素線の断線により熱処理炉9を交換する際などの熱処理炉9周りのメンテナンスを行なう場合は、図2に示す様に熱処理炉9を筐体背面側へスライドさせ、リフター19によって処理チューブ18や熱処理炉9を着脱できる様にしている。
【0019】
熱処理炉9をスライドさせる機構は図3に詳細を示している。熱処理炉9はヒータベース21の上に固定され、ヒータベース21の下部にマニホールド22が固定されている。そして、ヒータベース21は、水平ガイド軸23に上下スライダ24を介し吊り下げられる格好で取り付けられている。図中には明示しないが、上下スライダ24は垂直に設けられたガイド軸と上下動させるためのエアシリンダとから構成されており、この上下スライダ24が動作することによりヒータベース21は、水平ガイド軸23側へ引っ張り上げられたり、下げられたりする。この様にヒータベース21が上下する事で、ヒータベース21に固定されている全てのものも上下動する事となり、マニホールド22がロードロックチャンバ10の天井部と当接したり離間したりする様になっている。熱処理炉9を水平方向にスライドさせる駆動源として、水平エアシリンダ25が設けられている。
熱処理炉9をスライドさせる時には、まず、上下スライダ24によって、マニホールド22とロードロックチャンバ10とを離間させる。そして、水平エアシリンダ25と水平ガイド軸23によって、熱処理炉9が筐体背面側へスライド移動する。
【0020】
本発明の冷却機構12の動作は従来技術とほぼ同様であり、外気の吸気口13、排気管14、ラジエータ16、ダクト17で構成され、吸気口13から熱処理炉9内に取り込んだエアを排気口14より排出させることで熱処理炉9を急冷させるものである。
本発明の従来技術と異なる点は、ラジエータ16が熱処理炉9の上方28以外の筐体1の天井部上面29、すなわち熱処理炉9よりも前方の筐体1の上面に取付けられ、排気口14aが従来の装置と逆側の向き、すなわちメンテナンススペース側である筐体背面側ではなく、筐体正面側の方向を向いた格好で熱処理炉9の側面に設けられていることである。
これにより熱処理炉9を、熱処理炉9の背面側であるメンテナンススペース側へスライドさせる場合でも、ラジエータ16を取外したり、或いは一緒にスライドさせる必要がなくなる。従いメンテナンスエリアの奥行きはラジエータ16のスライド分が不要となり、熱処理炉9のスライド分だけでよくなるのでメンテナンスエリアを抑える事ができる。また、ラジエータ16を動かさないので水抜きを行う必要はなく、高所作業はラジエータ16と排気口14との連結部15aを外すだけで良くなりメンテナンス性が向上する。また、冷却機構用スライド軸27も不要となり、装置コストを抑える事にもなる。
【0021】
以上の事が本発明の実施形態であるが、特許の請求の範囲に記載以外の装置構成は種々の変更が可能である。
例えば、本発明の実施形態においては、ロードロックチャンバ10が熱処理炉9の下方に配置されているが、本発明はロードロックチャンバ10が無い縦型熱処理装置にも適用できるし、熱処理炉9や処理チューブ18を取外す際に必ずしもリフター19を用いる必要もない。
また、本発明の実施形態では明示していないが、冷却機構12には、冷却空気の流れを強制的に起こすブロアー(ファン)や、冷却空気の流量を調整するダンパーや調整弁等が設けられていても良い事は言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、熱処理炉メンテナンス時において、メンテナンスエリアを抑え、また、高所作業の作業能率改善と冷却手段の水抜きの手間を省くことができ、その結果、熱処理炉のメンテナンス性の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を例示した縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【図2】本発明を例示した縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【図3】本発明の熱処理炉のスライド機構の詳細図。
【図4】従来の縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【図5】従来の縦型熱処理装置の筐体の全体構成を示す模式図。
【符号の説明】
1…筐体
2…カセット搬入・搬出口
3…カセット
4…カセット搬送機構
5…カセットステージ
6…カセット棚
7…ウエハ移載機構
8…ボート
9…熱処理炉(加熱ユニット)
10…ロードロックチャンバ
11…ボート昇降機構
12…冷却機構
13…吸気口
14…排気管
14a…排気口
15a、15b…連結部
16…ラジエータ(冷却手段)
17…ダクト
18…処理チューブ(反応管)
19…リフター
21…ヒータベース
22…マニホールド
23…水平ガイド軸
24…上下スライダ
25…水平エアシリンダ
26…冷却空気の流れ
27…冷却機構用ガイド軸
28…加熱ユニット9上方の天井部
29…加熱ユニット9上方以外の筐体天井部
Claims (2)
- 複数の基板を多段に支持したボートを挿入し、熱処理するための処理チューブと、
上記処理チューブを囲繞し、上記処理チューブ内の基板を加熱する加熱ユニットと、
上記加熱ユニットに設けられ、かつ上記加熱ユニットの内側と上記処理チューブの外側との間の雰囲気を排気する排気管と、
上記排気管の排気口と接続され管内の排気物を冷却する冷却手段と、
を具備すると共に、上記加熱ユニットは筐体の背面側に水平にスライドさせることで着脱できる縦型熱処理装置であって、
上記冷却手段は、上記加熱ユニットの前面側に配設してなることを特徴とする縦型熱処理装置。 - 複数の基板を多段に支持したボートを挿入し、熱処理するための処理チューブと、
上記処理チューブを囲繞し、上記処理チューブ内の基板を加熱する加熱ユニットと、
上記加熱ユニットに設けられ、かつ上記加熱ユニットの内側と上記処理チューブの外側との間の雰囲気を排気する排気管と、
上記排気管の排気口と接続され管内の排気物を冷却する冷却手段と、
を具備すると共に、上記加熱ユニットは筐体の背面側に水平にスライドさせることで着脱できる縦型熱処理装置であって、
上記排気口は、上記スライドさせる方向と逆側の上記加熱ユニット側面に配設してなることを特徴とする縦型熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308388A JP2004146510A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 縦型熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308388A JP2004146510A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 縦型熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004146510A true JP2004146510A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32454539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002308388A Pending JP2004146510A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 縦型熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004146510A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101370049B1 (ko) * | 2012-12-21 | 2014-03-06 | 주식회사 나래나노텍 | 기판 온도 측정 장치 및 방법, 및 이를 구비한 기판 열처리 챔버 및 장치 |
-
2002
- 2002-10-23 JP JP2002308388A patent/JP2004146510A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101370049B1 (ko) * | 2012-12-21 | 2014-03-06 | 주식회사 나래나노텍 | 기판 온도 측정 장치 및 방법, 및 이를 구비한 기판 열처리 챔버 및 장치 |
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